JP3539466B2 - フロントバンパー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットを備えたフロントバンパーの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のフロントバンパーとして、実開平3−280561号公報に開示されたグリル取付部において、フロントグリルにはその下面両端に突起を設け、上面に複数の爪を設け、グリルの下面に設けた突起をフロントバンパーにあけた孔に垂直上方から挿入し、上面に設けた複数の爪を係止するようにしている。また、実開平3−34913号公報に開示されたフロントバンパーはグリルを一体成形したバンパーであって、バンパーの裏面にリブを設けて、エンジンの熱風を遮断し、エアコンデンサへの空気の流れを整流するようにしたものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のフロントバンパーにおいて、実開平3−280561号公報に開示されたものは、グリルの下面両端に突起を設け上面に複数の爪を設け、フロントバンパーに取りつけるようにしている。しかしながら、グリルのようにそれ自体が剛性を持っているものはよいが、ネットのように剛性力が小さいものを二本の突起で固定した場合に、強固に固定することができない。また、このグリルの取り付けは、グリルの下面に設けた突起をフロントバンパーにあけた孔に垂直上方から挿入し、かつ、爪を係止しなければならないので、突起の高さ分だけグリル取付部の開口高さが必要になり、グリルと開口との間に隙間ができて見栄えの点で改良すべき問題があり、また突起を垂直方向からフロントバンパーにあけた孔に挿入しなければならないので、突起と孔を目視するのが困難になって、グリルの取り付けを容易に行うことができない。
【0004】
また、突起と爪だけで取りつけた場合に、特にネットのように剛性力が小さいものにあっては強固に取りつけることができないので、爪の数を多くしなければならない。そして、このネットを剛性樹脂などで成形加工する場合に、爪の部分にアンダーカット部ができるので、爪の数に等しい複雑な構造の移動金型が必要になり、高価な金型となって好ましくない。
【0005】
本発明は、ネットのような剛性力が小さなものでも、強固に取りつけることができ、かつ、その取付を容易にして取付作業性を向上すると共に、爪の数を少なくして安価な金型にしたフロントバンパーを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明に係る請求項1の記載から把握される手段は、ネットを備えたフロントバンパーにおいて、前記ネットの下面に多数の突起を設け、該突起のうち両側の突起を他の突起よりも長くし、一方前記ネットの上面にネットの内方に向けて複数の爪を設け、フロントバンパーのネット取り付け面に、前記ネットの突起が係合する孔を設けると共に前記ネットの前記複数の爪を係止する係止部を設け、前記孔を、前記フロントバンパーの前側を低く後側を高くした段差部を開口して、前記突起が水平方向から挿入可能なように開口すると共に垂直方向からも挿入可能なように開口して構成し、前記ネットのフランジ部が前記孔の座面に着座した状態で、前記ネットの前記突起の側面が当接するように前側孔壁面が形成され、前記ネットの前記フランジ部が当接するように後側孔壁面が形成されることを特徴する。
【0007】
次に、請求項2の記載から把握される手段は、請求項1の記載の発明において、前記フロントバンパーに装着された状態の前記ネットにおいて、エンジン側であってかつラジエータの側部近傍に位置するようにネットの裏面にリブを一体成形することを特徴とする。
【0008】
次に、各請求項の記載から把握される本発明によって、課題がどのように解決されるかについて説明する。まず、請求項1の記載から把握される本発明において、ネットの下面に多数の突起を設け、フロントバンパーにあけた孔に挿入し、剛性力が小さいネットを強固に取りつける。そして、この突起のうち両側の突起を他の突起よりも長くして、この長い両側の突起を目視しながら孔に挿入し、かつ、この長い両側の突起を孔に挿入することにより、他の突起を案内して孔に挿入する。
【0009】
一方ネットの上面にネットの内方に向けて複数の爪を設け、フロントバンパーに設けた係止部にその爪を係止することにより、ネット自体は剛性でないことから爪の係合力の方が強くなって、ネットを引っ張っただけでは爪の係合を外すことが困難であり、かつ、ネットの下端が多数の突起で止められているので、ネットを引っ張っただけでは外れることはないことから、爪の数を少なくする。
【0010】
また、ネットの下面に設けた突起を係止するためのフロントバンパーに設けた孔の部分を、フロントバンパーの前側を低く後側を高くした段差部を開口して斜め前方から突起が挿入可能な孔を開口させると共に、突起が垂直方向からも挿入可能なように垂直方向に孔を開口させ、ネットを斜め前方に傾けて突起と孔を目視しながら、突起を孔に斜め前方から挿入した後に、ネットを起こすようにして爪を係止部に係合する。これにより、ネットを取りつける開口部とネットとの間に隙間を設けることなく、ネットが取り付けられる。さらに、ネットのフランジ部が孔の座面に着座した状態で、ネットの突起の側面が当接するように前側孔壁面を形成して、ネットのフランジ部が当接するように後側孔壁面を形成しているので、ネットの下端がフロントバンパーに対して車両の前後方向に移動することを規制される。
【0011】
次に、請求項2の記載から把握される本発明において、フロントバンパーに装着された状態のネットにおいて、エンジン側であってかつラジエータの側部近傍に位置するようにネットの裏面にリブを一体成形により設け、ネットの剛性力を高めて、ネットをフロントバンパーに強固に取りつけることができると共に、エンジン側からの空気を遮断して、ラジエータの熱交換を効率よく行う。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記各請求項の記載から把握される本発明について、実施の形態を説明する。まず、請求項1の記載から把握される本発明の実施の形態は、図7に示すように、ネット1を備えたフロントバンパー2であって、図1に示すように、ネット1の下面に多数の突起3および4を設ける。そして、両側の突起3を他の突起4よりも長くする。一方ネット1の上面にネット1の内方に向けて複数の爪5を設ける。そして図6に示すように、フロントバンパー2のネット1の取り付け面にネット1の突起3、4が係合する孔6を設けると共に、爪5を係止する係止部7を設ける。
【0013】
また、ネット1の下面に設けた突起3、4を係止するためのフロントバンパー2に設けた孔6の部分において、図2に示すように、フロントバンパー2の前側201を低く後側202を高くした段差部H1を開口して斜め前方から突起3、4が挿入可能な孔H2を開口させると共に、突起3、4が垂直方向からも挿入可能なように垂直方向に孔W1を開口させる。
【0014】
次に、請求項2の記載から把握される本発明の実施の形態は、図9に示すように、フロントバンパー2に装着された状態のネット1において、エンジン側であってかつラジエータの全面に設けられたエアーコンデンサ9の側部近傍に位置するようにネット1の裏面にリブ10を一体成形により設ける。
【0015】
以下本発明の実施の形態を更に詳しく説明する。図10は図7のA−A線で横断面して、フロントバンパー2の全体を示した図であり、フロントバンパー2にはネット1が取りつけられ、このネット1にはライセンス取付部8が設けられている。また、ネット1の裏面にはフロントバンパー2にネット1が装着された状態で、エンジン側であってかつラジエータの全面に設けられたエアーコンデンサ9の側部近傍に位置するようにリブ10が一体成形で設けられている。
【0016】
次に、それぞれの部分を詳細に説明する。図1はネット1の裏面を示した斜視図(ネット目模様の図示は省略している)であり、ネット1はその外周にフランジ部101が形成されていて、全体としての剛性力を持たせるようにしている。そして、ネット1の下端であってフランジ部101に多数の突起3と4が設けられており、そのうち両側の突起3は他の突起4よりも長くなっている。また、ネット1の上面フランジ部101の縁には、ネット1の内方に向けて複数の爪5が設けられている。リブ10はネット1に一体成形されている。
【0017】
8はライセンス取付部であり、この部分は図6および図7に示すように非ネット部となっており、ネット1の表面側に突出するように形成されている。このライセンス取付部8を設けることによっても、ネット1の剛性力を高めるようにしている。また、このライセンス取付部8の裏面に突出させて、固定部801が形成されており、この固定部801には孔 802があけられている。一方において、フロントバンパー2には図6に示すように、突起3、4が挿入される孔6と爪5が係止される係止部7が設けられている。
【0018】
孔6は図2に示すように、フロントバンパー2の前側201を低く後側202を高くした段差部H1を開口して斜め前方から突起3、4が挿入可能な孔H2を開口させると共に、突起3、4が垂直方向からも挿入可能なように垂直方向に孔W1を開口させている。孔6の座面 203はネット1のフランジ部 101が着座できるように平らになっており、このようにフランジ部101が着座した状態で、突起3の側面が当接するように、前側孔壁面204が形成されていると共に、フランジ部101の後側が当接するように、後側孔壁面205が形成されている。このように、前側孔壁面204と後側孔壁面205を形成することにより、座面203にフランジ部 101が着座した状態で、ネット1の下端が矢印の方向に移動するのをロックすると共に、孔6はフランジ部101によって塞がれた状態になり、外部から孔6がみえないようにして、その外観をよくしている。
【0019】
次に、図2において爪3について説明すると、爪3の先端部は斜めに傾斜したガイド面301になっており、このガイド面301が後側孔壁面205に案内されるように傾斜している。また、爪4は図3に示すように同じくガイド面401が形成されているが、このガイド面401は前側孔壁面204にガイドされるように、爪3のガイド面301とは逆方向の傾斜面になっている。また、図4に示すように突起3の長さL2は図3に示す突起4の長さL1よりも長くなっている。
【0020】
図8はライセンスプレート11とネット1をフロントバンパー2に取り付け、フロントバンパー2を車体12に取りつける状態を、分解斜視図で示したものである。図9はその取付部を部分拡大して示した図であり、ライセンス取付部8はボルト14とスピードナット13にて、ライセンスプレート11(11′は外国ライセンスプレート)と共に、フロントバンパー2に固定されることから、ネット1はこのライセンス取付部8を介してフロントバンパー2に固定されることになり、爪5の数を少なくすることができるようになっている。
【0021】
また、ライセンスプレート11と共締するので、ライセンスプレート11を取りつけるのに必要な一本のボルト14を利用して、フロントバンパー2に固定するようにしている。また、固定部801はボルト15とナット16により、車体12に締結するようになっている。この場合も同様に、フロントバンパー2を車体に取りつけるのに必要なボルト15を利用して、固定部801を介してネット1も車体12に取りつけるようにしている。また、リブ10の先端はゴム17に圧接された状態になっている。
【0022】
次に、作用について説明する。図2において、ネット1が取りつけられる部分のフロントバンパー2に、前側201と後側202との間に段差H1を設け、この段差H1を孔H 2に開口し、垂直方向に孔W 1に開口させて孔6を形成したので、図3および図4に示すように、ネット1のフランジ部 101を101aのように前方に傾斜させて、突起3および4を孔6に挿入することができる。この突起3および4を孔6に挿入するに際して、突起3の長さL2を長くし、かつ、フランジ部101(ネット1)を前方に傾けながら挿入することができるので、突起3と孔6との間の位置関係を目視しながら行うことができる。そして、長い突起3が孔6に挿入され、フランジ部101(ネット1)を101a〜 101cへと起こすことにより、長さが短い突起4は長い突起3に案内されて、突起4が孔6に挿入される。
【0023】
また、フランジ部101(ネット1)を101a〜 101cへと起こすようにして、突起3および4を孔6に挿入することができるので、図5に示すように、フロントバンパー2にあけられた開口H1に余裕を持たせなくても、爪5を係止部7に係止することができ、ネット1と開口H1との間の隙間をなくすことが可能となる。
【0024】
また、ネット1にライセンス取付部8を設け、このライセンス取付部8に固定部801を形成したので、ライセンス取付部8を介してライセンスプレート11と共にネット1をフロントバンパー2に固定することができ、更に固定部801を介して、フロントバンパー2と共にネット1を車体に固定することができ、爪5の数を少なくすることが可能となり、かつ、ライセンスプレート11を取りつけるためのボルト14およびフロントバンパー2を取りつけるためのボルト15を利用することにより、とりつけの手間と部品点数を少なくすることができる。
【0025】
また、リブ10をエンジン側であってラジエータの側部近傍に設けたので、リブ10自体でネット1の剛性を増すと共に、図9の矢印で示すように、エンジン側からの熱気を遮断し、かつ、エアーコンデンサ9(ラジエータ)に流入する空気を整流して、熱交換効率を向上することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述した通り請求項1の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、ネットの下面に多数の突起を設け、フロントバンパーにあけた孔に挿入し、剛性力が小さいネットを強固に取りつけたので、爪の数を少なくすることができ、ネットを成形加工する金型を安価にすることができる。そして、この突起のうち両側の突起を他の突起よりも長くし、この長い両側の突起を目視しながら孔に挿入することができ、かつ、この長い両側の突起を孔に挿入することにより、他の突起を案内して孔に挿入することにより、組付性を向上することができる。
【0027】
一方ネットの上面にネットの内方に向けて複数の爪を設け、フロントバンパーに設けた係止部にその爪を係止することにより、ネット自体は剛性でないことから爪の係合力の方が強くなって、ネットを引っ張っただけでは爪の係合を外すことが困難であり、かつ、ネットの下端が多数の突起で止められて、ネットを引っ張っただけでは外れることはないことから、爪の数を少なくし、安価な金型にすることができる。
【0028】
また、ネットの下面に設けた突起を係止するためのフロントバンパーに設けた孔の部分を、フロントバンパーの前側を低く後側を高くした段差部を開口して斜め前方から突起が挿入可能な孔を開口させると共に、突起が垂直方向からも挿入可能なように垂直方向に孔を開口させ、ネットを斜め前方に傾けて突起と孔を目視しながら、突起を孔に斜め前方から挿入した後に、ネットを起こすようにして爪を係止部に係合することにより、その組付の作業を容易にすると共に、ネットを取りつける開口部とネットとの間に隙間を設けることなく、ネットを取りつけることができることから、その外観を良くすることができる。
さらに、ネットのフランジ部が孔の座面に着座した状態で、ネットの突起の側面が当接するように前側孔壁面が形成され、ネットのフランジ部が当接するように後側孔壁面が形成されているので、ネットの下端がフロントバンパーに対して車両の前後方向に移動するのを規制でき、ネットをフロントバンパーに強固に取りつけることができる。
【0029】
次に、請求項2の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、フロントバンパーに装着された状態のネットにおいて、エンジン側であってかつラジエータの側部近傍に位置するようにネットの裏面にリブを一体成形により設け、ネットの剛性力を高めて、ネットをフロントバンパーに強固に取りつけることができると共に、エンジン側からの空気を遮断して、ラジエータの熱交換効率をも向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるネットの裏面を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例であるフロントバンパーに開けられた穴の縦断面図である。
【図3】図2の孔にネットに設けた突起を挿入している状態を一部縦断面して示した図である。
【図4】図2の孔にネットに設けた突起を挿入している状態を一部縦断面して示した図である。
【図5】図7のB−B線における縦断面図である。
【図6】図1のネットをフロントバンパーに装着する状態を示す斜視図である。
【図7】図1のネットをフロントバンパーに装着した状態を示す斜視図である
【図8】図1に示したネット、図6に示したフロントバンパーを車体に組みつける状態を示す分解組み立て斜視図である。
【図9】本発明の要部を示す横断面図である。
【図10】図7のA−A線における横断面図である。
【符号の説明】
1 ネット
2 フロントバンパー
201 前側
202 後側
3 突起
4 突起
5 爪
6 孔
7 係止部
8 ライセンス取付部
801 固定部
10 リブ
Claims (2)
- ネットを備えたフロントバンパーにおいて、前記ネットの下面に多数の突起を設け、該突起のうち両側の突起を他の突起よりも長くし、一方前記ネットの上面にネットの内方に向けて複数の爪を設け、フロントバンパーのネット取り付け面に、前記ネットの突起が係合する孔を設けると共に前記ネットの前記複数の爪を係止する係止部を設け、前記孔を、前記フロントバンパーの前側を低く後側を高くした段差部を開口して、前記突起が水平方向から挿入可能なように開口すると共に垂直方向からも挿入可能なように開口して構成し、前記ネットのフランジ部が前記孔の座面に着座した状態で、前記ネットの前記突起の側面が当接するように前側孔壁面が形成され、前記ネットの前記フランジ部が当接するように後側孔壁面が形成されることを特徴するフロントバンパー。
- 前記フロントバンパーに装着された状態の前記ネットにおいて、エンジン側であってかつラジエータの側部近傍に位置するようにネットの裏面にリブを一体成形することを特徴とする請求項1に記載のフロントバンパー。
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|---|---|---|---|
| JP01240897A JP3539466B2 (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | フロントバンパー |
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| JPH10203273A JPH10203273A (ja) | 1998-08-04 |
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