JP3540320B2 - 医学的な音波結像 - Google Patents
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Description
発明の背景
本発明は、大略的には、生体内の領域の音波結像(acoustic imaging)に関する。さらに詳しくは、ガイドワイヤと超音波結像探針との一般的に有利な特徴を組み合わせた装置および技術に関する。
そのような結像装置の商業上実用的なデザインに要求される特徴としては、サイズを非常に小さくできる構成であること、末端部をスラストさせて容易に体内部分にアクセスできること、およびそのチップが血管や他の体内の管状部分のデリケートな内側部分に刺さらないことを確保すべく該チップが外傷を与えるようなものでないこと等がある。
そのような装置の多くに対しては、超音波結像に使用される既存のカテーテルおよびガイドワイヤにおいて使用される程度の高周波を使用可能であるだけではなく、例えば接近結像(closer imaging)において使用されるさらに高い周波数をも使用できることが、さらに望ましい。
超音波結像装置は、通常のガイドワイヤのような特性またはカテーテルのような特性を有していて、例えば、剛性がその長さ方向に沿って変化すべきである。より可撓性の高い末端部はアクセスが困難な体内の領域へとアクセスが可能であって、カテーテルまたはガイドワイヤのより剛性の高い基端部は押込みや操作が可能である。例えば、冠状動脈の結像を得る場合、大動脈弓(aortic arch)を経て冠状部入口(coronary ostium)へと至る冠状部案内カテーテルを通して、装置を大腿動脈内に容易に配置できることが望ましい。一般的に、案内カテーテルは、冠状部入口まて延びているのみであって、その内部にまでは進入していない。超音波装置のデザインを適切なものとし、かつ末端部の可撓性を非常に高いものとすることにより、直接冠状部入口から冠状動脈のより末端の領域に挿入された結像チップの制御を良好なものとすることが可能になる。
水、食塩水、または他の音波結合媒体液を注入する特別な準備を必要とすることなく、即座に使用することができる超音波結像装置を提供することがさらに望ましい。
液体および薬品を運ぶ機能を備えてなる音波結像カテーテルを採用することが知られている。医者の要求により適合するように改善されたまたは他の種類のカテーテルを使用して、これを行う方法を達成することが望ましい。
薄い潤滑コーティングをガイドワイヤおよびカテーテル装置に適用してその配置を容易化することや、ガイドワイヤやカテーテル装置の挿入や回転時における損傷から体内の通路を保護することが知られている。そのような薄い潤滑コーティングは、米国特許第5135516号明細書(Sahatjian等)および同第5304121号明細書(Sahatjian)に開示されている。
従来のデザインにおいては、上記特徴の好ましい全ての組み合わせを達成することはできないと考えられる。
発明の概要
本発明の一態様によれば、超音波結像装置は、固定的な細長い可撓性を有する管状本体と、該本体を貫通して延びる回転可能な駆動シャフトと、該本体の末端部に配置されるノーズ部材とを備える。ノーズ部材は、駆動シャフトの末端部に取り付けられており該駆動シャフトとともに回転する。音波結像装置がノーズ部材に組み込まれており、前記駆動シャフトが回転する間に近隣組織の音波結像を作り出す。ノーズ部材は、生体適合性を有し、音波に対して透明であって、かつ潤滑性を有する親水性材料のコーティングで被覆されており、このコーティングは、ノーズ部材を前記近隣組織から保護し隔たりを設けるのに十分である。このコーティングは、ノーズ部材が血管内においてその壁部に十分に近接した位置で回転するときに該ノーズ部材が血管壁に孔を空けてしまうことを防止するのに十分な厚さを有している。該コーティングがなければ血管壁に孔が空いてしまう。
本発明の他の態様によれば、親水性材料の潤滑コーティングは、超音波結像装置の表面領域を覆っており、音波結像装置の音波信号が該コーティングを通過する。
本発明の多くの特徴、目的および利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読めば明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の長手方向断面図である。
図1aは、図1の構成と同様の構成を有するとともに、カテーテルをガイドワイヤに沿って導くためのサドルをさらに有するカテーテルの側面図である。
図2は、図1のカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の基端部を拡大して示す長手方向断面図であって、電気的コネクタの雄部を示している。
図3は、図2のコネクタを受ける雌部の長手方向断面図であって、図2と同じスケールで描かれている。
図4は、大幅に拡大された長手方向断面図であって、マルチフィラー駆動シャフトと、電気的および機械的な接触を同時に達成するスライドピン構成との詳細を示している。
図5は、図1の装置の末端部の5−5線における横断面図である。
図6は、スラブから材料へと形成されたトランスデューサ組立体の斜視図である。
図7は、他の超音波結像装置の長手方向断面図である。この装置は、結像と液体注入つまり薬品投与とを行うことができる。
図8は、末端部の端部ベアリングの端面図である。このベアリングは、末端チップ近傍において液体注入つまり薬品投与を可能にする。
図9は、図8の端部ベアリングの9−9線における横断面図である。
図10は、親水性材料の潤滑コーティングで被覆されたカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の部分断面図である。
図11は、図10のカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置が患者の血管内で使用されている状態を示す部分断面図である。
詳細な説明
好ましい装置は、回転シャフト12を収容する細長い本体10を有している。回転シャフト12には、内部にトランスデューサ16を有するトランスデューサ組立体14が取り付けられている。シャフト12をトランスデューサ組立体14にしっかりと固定する手段として、ボス20が採用されている。ボス20は、回転シャフト12内に圧入された金属プラグを備えている。ボス22に通されたワイヤ22は、トランスデューサ16の導電性のバッキング28から延びて、シャフト12内を通過し、装置の基端部へと至る。トランスデューサ組立体14は、ほぼ半球形状であって粘着性を有するノーズ部材を構成するメタル−エポキシ充填材26を含んでいる。このノーズ部材には、平滑なエポキシコーティング24が施されている。トランスデューサ16は、導電性のバッキング28と、圧電層(piezoelectric(PZT)layer)32と、導電レンズ30とを備えている。トランスデューサ組立体14をシャフト12にしっかりと取り付けるために、ボス20は、段差を有する中空ステンレス鋼のブッシュを備えている。このブッシュは、シャフト12とメタル−エポキシ充填材を含むトランスデューサ組立体14との両方に圧入されており、シャフト12に対しては、締まりばめが採用されている。
代わりの構成として、ボスはエポキシが充填された組立体に対して“にかわ”や接着剤を使用して接着されていてもよい。
トランスデューサ組立体14は、図示したように、ほぼ半球形状である。代わりの構成として、トランスデューサ組立体14は、にぶい完全な半球形状であるか、弾丸のようなやや細長い形状であってもよい。しかしいずれの場合であっても、平滑で対称な、体組織に外傷を与えない形状とされ、本体10の直径に実質的に対応する直径の基部を備えている。これらのパーツは、互いに密接して配置され、鋭いエッジが存在することなく可動端部から固定本体へとわたって変化する均一で外傷を与えない形状をなす。
使用において、トランスデューサ組立体14は体内領域を通過する際にかなりの末端力を受け、また、横方向の力も受ける。トランスデューサ組立体14の自由回転を許容し、しかも細長い本体10に対する相対位置が変化しないようにするために、端部ベアリング18が提供されている。ベアリング18は、平坦な環状体であって、テフロンまたはテフロンコーティングが施されたステンレス鋼で作られている。ベアリング18は、トランスデューサ組立体14の基端部と本体10の末端部との間に挿入されており、低摩擦ベアリング面を提供している。これによって、表面の摩耗が防止され、トランスデューサ組立体14とシャフト12との回転を許容するとともに横方向の移動が制限される。
図2を参照すると、シャフト12は、細長い本体10を貫通し、その基端部を越えて延びている。シャフト12は、リング36にしっかりと固定された基端部のスラストベアリング54によって所定位置に保持される。リング36は、さらにチップ38を保持しており、電気的コネクタを構成している。リング36の位置によって、シャフト12に僅かなテンションが作用し(または、細長い本体10に圧縮力が作用する。あるいは両方が作用する。)、これによってトランスデューサ組立体14の位置が本体10の端部にしっかりと維持される。
トランスデューサ16は、層を密に重ね合わせた構造体であって、予め形成されたスラブから切断形成される。このスラブを形成するには、まず、エポキシ充填剤にタングステンまたは金を混合することによって、導電性のバッキング材28が形成される。このバッキング上に圧電性のセラミック材層32が配置される。圧電性材料としては、リード・ジルコネート・チチネート(lead zirconate titinate)や、他の適切な材料を使用することができる。圧電層32の上面に、銀導電性エポキシ等の金属エポキシからなる他の導電性層が配置される。この導電性層が導電レンズ30を構成する。このようにして形成されたスラブが切断されて、小さな立方体、直方体、または現在好ましいとされている円筒状体を構成する。
トランスデューサ16とトランスデューサ組立体14との角度は、前方に向けて僅かに傾斜されており、表面近傍からの鏡面反射を減じている。この角度は、鏡面反射を減じる目的のためには、5〜10゜である。解剖学上より末梢領域の結像を得る際に望まれているように、より前方を見て、そして円錐走査を行う場合には、トランスデューサ16はより大きな角度で前方に向けて(約80゜程度にまで)傾斜させられる。
トランスデューサ16を図6に斜視図で詳細に示した。トランスデューサ16は、挿入前においては、予め積層形成された材料からなる円筒状のプラグで構成されている。レンズ30は、最上層であって、平坦または集束のために凹状とされている。圧電層32は、一般的に平坦であって、2つの層28と30との間に挟まれている。バッキング層28は、組立体の大部分を占めており、圧電層32からの戻り音波(acoustic backwave)を吸収して、短パルスが作られることを許容する。このことは、結像をクローズアップするのに有効である。
トランスデューサ16は、組立体14の片側に配置される。外面を平滑なものとするために、エポキシコーティング24が施される。このコーティングは、スプレーにより、または浸すことによって行なわれる。そして、最後に研削または研摩による仕上げが施されて、平滑で外傷を与えることのない外面とされる。この外面は、超音波を伝達することができる。
このような構成を有する装置においては、脈管内の超音波結像に現在使用されているのと同じ周波数(例えば、8〜30MHz)において結像を得ることができる。この構成原理は、周囲の組織を直接観察する(すなわち、超音波がカテーテル壁、または比較的厚い窓を通過する必要がない)ので、30〜300MHzにおいても有効である。トランスデューサ表面を外傷を与えることがないようなものとするために、非常に薄いエポキシ樹脂(例えば、1000分の1インチ、または1000分の数インチ、あるいはそれ以下)が採用されているのみである。
図3は、結像ガイドワイヤまたはカテーテル組立体との電気的および機械的な接続を同時に達成して、モータ駆動回路および電気ワイヤの整流回路を有する超音波結像コンソールに装置を連結するコネクタ組立体を示している。図3においては、基端側のドライバケーシング40は、基端側のドライバブッシュ42によって塞がれている。きつくフィットするOリング44がドライバブッシュ42のグランドに設けられている。この構成により、本体10がドライバブッシュ42内に挿入されたとき、該本体10は締まりばめの状態となる。ガイドワイヤまたはカテーテルが過度に挿入されることを防止するために、ドライバブッシュ42の内側にストッパ46が固定されている。電気的コネクタ、リング36、およびチップ38を受けるために、マルチフィラーデュアルポストドライブシャフト48(図4参照)は、開口端部を有するように改変されている。この結果、シャフト48は、装置のチップ38およびリング36のスタブを締まりばめの状態で受け入れて、電気的接続と回転可能な機械的接続とを達成する。この目的のために、スプリングセンター式接触子50にはスプリングが設けられている。該スプリングは、駆動シャフト48内の摺動接触子の後方に配置されている。このカテーテルのような、またはガイドワイヤのような装置の基端部は、ドライバブッシュ42の基端部に挿入されたときに、駆動シャフト内に締まりばめの状態でフィットするようなサイズとされている。Oリング44は、本体10と係合して装置を所定位置にしっかりと保持する一方、スラストベアリング54がストッパ46を越えて突出することを防止する。
カテーテルとして使用するために組み立てられた場合、装置は約10フレンチ(French)よりも大きくてはならず、長さ約150cmである。そのような装置は、心臓の結像部分に対して有益である。そのような構成において、約8MHzの範囲の超音波周波数を使用して、心臓組織に比較的深く貫入できる大きなトランスデューサが採用される。
約6フレンチで長さが150cmのより小さなサイズのカテーテルは、末梢血管、心臓の各室、大動脈(great artery)、大静脈(great vein)、および体内の血管ではない他の管状部や入江状部分(port)内の結像を得るのに有益である。
4フレンチの範囲で長さが約150〜175cmのより小さなサイズのカテーテルは、上述の領域の結像を得るのに有益であることに加えて、血管ではない領域は勿論、環状動脈や、大動脈弓から延びる頚動脈等の動脈を含む小さな動脈内の結像を得るのにも有益である。
約3フレンチで長さが150〜175cmのより小さなサイズのカテーテルは、環状動脈の中央部、末梢部、脳を含む頚動脈のさらに末梢部、および脳を越えた領域の結像を得るのに有益である。このサイズのカテーテルは、管状動脈および末梢領域の結像を得るのに有益である。
ここに説明した全てのカテーテルを使用すれば、超音波信号が通過すべき比較的厚い音波窓が必要でないから、貫通および分析を制限する音波のロスが減じられる。窓の厚さによって減衰および屈折が生じ、これらの作動周波数に対する割合は増加する。したがって、上述したカテーテルのような装置およびガイドワイヤのような装置を使用して、30MHzよりも高い周波数を有効に採用することができる。
実際のところ、300MHz程度の高い周波数は、血管、動脈、静脈、管状部分、および組織を囲む他の装置を配置できる領域内部の非常にクローズアップされた結像を得るために利用するものと考えられている。
超音波結像装置は、アンギオプラスティ(angioplasty)における前判断および後判断のための装置として特に有益であると考えられている。アンギオプラスティにおいては、バルーンまたは病巣減退手段(lesion−reducing means)が患者の動脈内に挿入され、機械的作用または回転切断作業によって患者の動脈を変化させ開かせ、または再疎通(recanalyze)させる。本発明の結像装置は、処置が行なわれる前および後の領域内を通過するのに使用される。この装置は、狭搾部の状態(その程度、直径、表面状態(texture)、および再閉塞や塞栓等後の問題の原因となる弁、割れ、または他の状況が残存しているか否か)を観察するのに使用される。
他の結像装置を図1aに示した。図1のカテーテルの構成に対して“側方サドル"56が設けられている。この特徴部は、本体10の側方に該本体10と平行に設けられており、ガイドワイヤを受け入れて該ガイドワイヤをまたぐように構成されている。サドル56は、末端部にオリフィスを備えており、該オリフィスはトランスデューサ組立体14の近傍に位置している。またサドル56は、カテーテル本体10に沿って用途に応じて0.5〜75cmの距離だけ延在しており、基端側にガイドワイヤが出ていく開口部を有している。
この特徴部は、末梢血管系、腸骨部、大腿部、大動脈、大動脈弓、心臓、末梢領域、頚動脈、および側方にガイドワイヤを有するカテーテルが通される他の血管内に装置を配置するために有益である。またこの特徴部は、管状部、挟搾部、または管を有する他の体内領域内に装置を配置するために有益である。これらの領域内に、まずガイドワイヤが配置され、そして、この種のカテーテルがガイドワイヤに沿ってスライドする。側方にガイドワイヤを有するこの装置は、冠状動脈内において使用される可能性もある。
3フレンチよりも小さなサイズの装置は、ガイドワイヤのような特性を有する。ガイドワイヤは、0.038インチの範囲の直径から始まって、下方に向かって0.10インチの小ささになる傾向がある。
図1のように組み立てられた直径0.035インチの装置は、ガイドワイヤタイプの超音波結像装置として機能することができる。内腔部を有する多くの介入アクセサリ(interventional accessory)があり、これらのアクセサリは、0.035インチのワイヤ上をスライドして所定位置にガイドされることが可能だからである。そのようなサイズの装置は、冠状動脈の結像を得るにおいて、それ自体が有益であると考えられている(すなわち、ガイドワイヤとして機能しない)。さらにそのようなサイズの装置は、拡張バルーンを通すためのガイドワイヤとして有益であると考えられている。拡張バルーンは、回腸部、大腿部、大動脈等の末梢動脈、またはアンビリアリ・ツリー(umbiliary tree)や、食道領域、肛門領域において使用される。
直径0.035インチの装置は、全体的に閉塞した動脈を再疎通(recanalyze)または開通(unblock)させることにも使用される。この動脈は、ほぼ0.035インチのガイドワイヤを通すことができるサイズのものである。例えば、長い大腿動脈は長さ2または3cm、あるいは20cmにわたって閉塞することがある。このような状況は、ウロキナーゼ、TpA、またはプロ・ウロキナーゼ(pro−urokinase)等の凝固溶解酵素(clot−dissolving enzyme)を所定時間投与することによって処置されることが多い。このことは、患者には不快であって、費用および時間もかかり、これが行なわれている間には話すことができない。そのような処理に対する代替手段としては、回転ガイドワイヤをゆっくりと回転させつつ前進させて行う回転再疎通がある。医学文献において報告されているように、溶解ガイドワイヤ(lysing guidewire)も使用されている。
我々は、本発明の装置は回転駆動シャフトとして使用できると考える。このシャフトは、血液にさらされ、または筒状部分の内部に配置される。このシャフトは、閉塞した動脈を分離または溶解(適切な通路(図示せず)から薬品を投与する)しながら、あるいは凝固した血液または組織を移動させながら、貫通するようにゆっくりと回転してその通路をマッサージし、血管を再疎通させる。この後、超音波結像装置を使用して、末梢部へと押し進む力およびゆっくりと回転する力を与えることができる。これにより、組織を分離して内腔部分内を貫通する通路を形成する外側へ向かう力が与えられる。
トランスデューサ16を組織に直接接触させて該組織の結像を得ることは望ましくはないと認識されている。何故なら、音波結像トランスデューサと接触する中身の詰まった組織からの反射によって、画質が損なわれ、画像がちらつくからである。これらが生じると、状況の視覚化が困難となる。
しかしながら、我々は、装置を以下のようにして使用することができると考える。まず、装置を前方へと押し進めて、動脈を再疎通させる。次に、装置を後退させて、形成された空間に血液が満たされることを許容する。そして、装置を用い、再度満たされた血液を結合媒体として使用して、処置後の体内領域の結像を得る。
0.035インチよりも小さいサイズで一般的に使用されているものは、0.031インチのガイドワイヤである。これらは、一般的には、長さ180cmである。0.025インチのものは、長さが165cmであってもよい。その使用方法は、0.035インチの装置について上述した方法と実質的に同じである。ただ、これらの装置は、上述の装置よりも、動脈または管状部分のやや末梢の小径部分にまで到達できる点において異なる。この装置に沿って、バルーン装置が導入される。
この次に一般的なガイドワイヤサイズの装置は、0.018インチのものであって、ガイドワイヤのような特性を有している。この装置は、トランスデューサを貫通して、冠状部案内カテーテルに通される。そして、冠状部入口を越えて、冠状動脈の基端側、中央部、および末梢部にまで至り、これらの領域の有効な結像を得るのに使用される。この後、予め配置された装置の基端部からバルーン拡張カテーテルが通され、冠状動脈内に導入される。この装置を使用した結像は、冠状動脈内におけるバルーン拡張カテーテルの配置および使用を案内するのに用いることができる。
その次に小さなサイズの装置は、直径が0.014インチである。冠状動脈内において一般的に使用される、ガイドワイヤの案内タイプのものとしては、これが現在のところ最も小さいサイズのものである。そのシャフト構造および本体構造のため、このサイズの超音波結像装置は、良好な横方向支持を与え、かつそのチップの外形は外傷を与えることがないと考えられている。より小さなサイズの装置も実現可能であると考えられている。
このような特に小さい直径においては、トランスデューサ16は非常に小さく、直径が0.008インチよりもさらに小さくなる場合もある。このことが現在における重要な問題であると考えられる。何故なら、トランスデューサのビーム形状はD2/4λで定義されることが知られているからである。ここでDは、トランスデューサが照射する表面の最大直径であって、λは使用される音波の波長である。直径が非常に小さい場合、現在の一般的な超音波周波数を使用すれば、超音波トランスデューサは結像に必要とされるビームを作り出すことはできず、一般的に結像には適さない点状源によって作り出されるものとよく似たパターンを作り出す。
しかしながら、トランスデューサの直射(比較的厚い壁または窓が介入しない)のおかげで、非常に高い超音波周波数を採用することができる。装置は、30〜300MHzの周波数源に接続される。そのような周波数を使用して(このことは、上述の構成によって実用的な方法で可能となる)、装置の直径と波長との最適な関係が達成され、この結果、結像を得るのに有益な干渉ビームを提供することができる。
多種類の駆動シャフト12が採用される。例えば、駆動シャフトは、ニチノール(nitinol)として知られる弾性合金を使用して管状に形成される。ニチノール合金には、テーパが付されており(すなわち、フレア状になっており)、装置の全長に沿ってその剛性が変化する。シャフト12は、本体10に対して横方向の支持を幾分か与える。代わりの構成として、中実のニチノール製シャフトが使用されてもよい。
代わりの構成として、米国特許第4951677号明細書に開示されたものと同様のデュアルマルチフィラー駆動シャフトを採用してもよい。
図1に示したように、シャフトにフレア部またはテーパ部34を設けることによって、利点を達成することができる。シャフト12の基端側の直径が末端側の直径よりも大きければ、シャフト12の回転時の忠実性がより完全に達成される場合もある。
そのようなテーパ部またはフレア部34を設けることによる他の利点は、本体10の横方向の剛性をその位置および長さの関数として変化させ得ることである。例えば、本体の基端部分から最初の40cmの部分は直径が1(つまり、0.035インチ)であって、本体10には末端部における短い変遷部を経て小径になるテーパが付されており、残りの115〜125cmの部分は0.025インチ(すなわち、小径である)とされる。
カテーテルおよびガイドワイヤの両方に装置の長さ方向に沿って複数の直径部を設ける(段階的に変化するテーパ、または除々に変化するテーパを付する)ことによって、体内の選択された領域へのアクセスを達成するための必須要件である横方向の剛性および追跡可能性を所望の程度にまで達成することができる。
用途および製造されるべき装置の直径に応じて、細長い本体10を作るのに異なった幾種かの材料が選択される。カテーテルの場合には、本体10は、例えばテフロン、ナイロン、ウレタン、または他の材料から作られる。カテーテルは、屈曲または編まれた構成の金属シールドが埋め込まれているか、または金属化層を有していてもよく、これらによって電気シールドが達成される。本体の残りの部分と一体的に構成されている末端部分の材料は、その望ましいカテーテル特性のみを考慮して選択することができ、音波に対して透明である(sonolucent)必要はない。
ガイドワイヤのサイズにおいては、本体10のより望ましい横方向の剛性を達成するために、ニチノール製チューブ等の非高分子材料が採用される。ニチノール製チューブは、適切な血栓形成防止コーティングまたはテフロンの外層を施すことによって、外表面の平滑性を達成できる。代わりの構成として、本体10は、ワイヤの金属コイル(該コイルはマイラー(mylar)層で被覆されている)、縮んだテフロンチューブ、またはポリエチレンチューブで構成されていてもよい。この場合にも、本体が音波に対して透明である必要がないという利点がある。
この特徴は、本体10が例えばニチノール、ステンレス鋼製チューブ、ロッド、他の包まれた、または屈曲された構造体から作られる場合のような、金属を利用する場合に特に重要である。何故なら、そのような材料に音波窓を設けることは非常に困難であることが多いからである。
他の構成においては、シャフト12は、テーパが付された中実かつ単一の導電性ロッド、例えばニチノール製ワイヤから作られる。ニチノール製ワイヤは、回転時の忠実性に優れており、セットが不要である。このような構成においては、使用される導電性部材はただ1つだけであるから、結像コンソールへの返還信号をどのようにして得るかという問題がある。この困難は、金のプレートをシャフト12に設け、この上に誘電体コーティングを施すことによって克服できる。次に、この誘電体コーティングの長さの一部分にわたって(例えば、基端部から5〜10cm)、上記第1の金属から絶縁された他の金属をコーティングする。
トランスデューサ半導体が第1の金属に接続され、そこからの信号が金属シャフト上の結像コンソールに返される。金または導電レンズ30を通るトランスデューサからの戻り経路は、外側の金属に接続される。該戻り経路は、第2の金属によって、上記の円筒状部分以外のいかなる部分ともDC接続を構成しない。これが、本体10に埋め込まれた金属層に容量結合される。この金属層は、カテーテル本体10内を通る信号ワイヤにまで戻り(したがって結像コンソールにまで戻る)、この結果、音波電気戻り経路(acoustic electrical return path)が完成される。
さらなる超音波結像装置によって、薬品または凝固溶解酵素(clot−dissolvingenzyme)の注入を可能にする特徴を合わせ持つここに説明したタイプの装置を用いた超音波結像が可能になる。これは、閉塞または挟搾した体内領域、または後に硬化するであろう血栓を保持する外傷を有する体内領域へと、薬品または凝固溶解酵素を運ぶのに有益である。
図7を参照すると、本体10は、基端側に側方入口62を備えている。側方入口62は、液体を導入する着脱可能なサイドアームアダプタ56と整合するように設けられている。着脱可能なサイドアームアダプタ50は、ルアーフィッティング58、入口フレア部60、および本体10を囲む筒状本体を備えている。
入口フレア部60によってサイドアームアダプタ50を本体10上の所定位置へと都合良くスライドさせることができ、しかも、アダプタ56の筒状本体が本体10の外表面との間にタイトな締まりばめによるシールを提供し、入口62の両側から液体が漏れることを防いでいる。本体10の内側において液体が基端側へと移動することを防止するために、回転シャフトを囲むように形成されたOリンググランド66内にOリング64が配置されている。サイドアームアダプタ56の端部に設けられたルアーフィッティング58は、液体を加圧下で注入する注射器を受け入れるように構成されている。液体は、基端側に設けられた側方入口62を通って、装置の駆動シャフト12と本体10の内周面との間の軸方向流路68内へと進入する。
さらに図7を参照すると、本体10の末端部には注入口70が設けられている。この注入口70は、基端側の側方入口62からの液体を患者体内の所望の位置へと運ぶことを許容する軸方向流路68と連通している。トランスデューサノーズ組立体14と本体10の末端部との間に配置されたスラストベアリング18'によって、末端部において液体が実質的に漏れることが防止されている。本体10上の選択された位置に注入口70が1つ形成される。または、そのような注入口の組が選択された位置に所定の数およびサイズで配置され、所望の処置を行い得るように対処している。これらのパラメータは、カテーテルのチップのタイプ、カテーテルのスタイル、サイズおよび形状、行なわれる処置のタイプに応じて変更される。
例えば、離散して集中的に存在する病巣(lesion)は、カテーテルの末端部近傍に集中して配置された注入口によって処置される。長い領域にわたって存在する病巣は、本体10の長い部分にわたって広く均一に注入口を配置することによって最も良く処置される。
図7において、端部ベアリング18'は、ハブ部19とフランジ部21とから構成されている。ベアリング18'のフランジ部21は、回転する摺動端面を構成する。この摺動端面は、装置の末端部が障害物に対して押圧された場合に、トランスデューサ組立体14の端面を受ける。ハブ19は、シャフトおよびトランスデューサ組立体の本体10に対する相対的な横方向の移動を防止する円筒状のベアリング面を提供する。ハブとフランジとが有効な液体シールを構成するとともに、トランスデューサ組立体14を安定化させる。この結果、組立体14は、駆動シャフト12に駆動されて回転する能力を保持したまま、横方向および軸方向の力に耐えることができる。
図7に示した本体10に形成された注入口70に基づく注入システムに代えて、図8および図9は、軸方向流路25および出口に接続された半径方向流路23を備えてなる端部ベアリング18''を示している。この構成は、液体が端部ベアリング18''を通過して、トランスデューサの視野範囲内にある組織へとただちに到達することを可能とする場合に有効である。軸方向流路25は、ベアリング部材に標準的な半月キーを加工することによって形成することができる。または、ベアリング部材を他の方法で型成形してもよい。図8においては、そのような半月キーが3つ示されており、1つは下方に、2つは側方に示されている。これらの半月キーは、ドリル形成された半径方向流路23と交差する。半径方向流路23は、図9の下方には側面が、中央には端面が示されている。
図10は、カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置を示している。この装置は、その全長にわたっては勿論、トランスデューサ組立体14をも覆うように形成された親水性材料72を備えている。さらに図10は、湿った状態にある親水性コーティング72'も示している。コーティング72'は、湿った状態においては、乾燥した状態におけるよりも非常に厚くなっている。トランスデューサ組立体14上における親水性材料の層72の厚さは、湿った状態においては約40ミクロンの範囲にあるか、またはそれ以上である。カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の他の部分上における厚さは、それよりももっと薄い。
親水性コーティングは、プライマーコートおよび1または2以上の上面コートから構成される。プライマーは、有機溶剤およびMDI(メチルジフルオロアミド(methyldifluoroamide))等のイソシアン酸塩化合物から構成される。上記コートは、有機溶剤およびジメチルホルムアミドおよびブタノール等の水溶性化合物から構成される。ジメチルホルムアミドおよびブタノールは、炭化水素の非常に長い鎖を形成する。湿った状態においては、炭化水素の鎖はその端部において結像装置表面に付着したままであり、毛管現象によって鎖間の空間に水が満たされている。このように、親水性コーティングは、湿った状態においては主に水で構成されている。これは、超音波エネルギの伝達のためには理想的な材料であって、比較的高い超音波周波数を採用することを許容する。粘性抵抗のため、親水性コーティング内における水の速さは、結像装置から離れるにつれて減少する傾向にある。この特定の親水性コーティングは、トランスデューサ組立体14が急速に回転した場合に除去され易い。すなわち、親水性コーティングは、時間とともに摩耗する傾向にある。
親水性コーティングは、前述の水溶性化合物の溶液槽にカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置を浸すことによって、該装置に形成することができる。結像装置全体を槽に1回浸して、該装置を単一層でコーティングする。次に、トランスデューサ組立体14を槽に4〜6回またはそれ以上さらに浸して、必要な厚みを得る。
適切なコーティングの1つは、ハイドロプラス(HYDROPLUS、登録商標;マサチューセッツ州、ウォータータウン、ボストン・サイエンティフィック)として得ることができる。代わりの構成として、コーティングはゼラチンであってもよい。ゼラチンは、可溶性であって、湿った場合に潤滑性を示し、除去可能であって、音波に対して透明である。
親水性コーティングは、回転するトランスデューサ組立体14を体内通路の壁部から隔てて間隔を設けるとともに、潤滑性を与える。親水性コーティングは、回転しないシースがトランスデューサ組立体14の周囲に存在しないということを埋め合わせしている。
図11は、親水性コーティングが施された図10の超音波結像装置が、分岐した動脈75内において使用されている状態を示している。プラク(plaque)73の結像を得る間、コーティング72が動脈75の突出部(protuberance)74をカテーテルの動作から保護している。このように、コーティング72は血管壁部が削られることを防止するだけでなく(このことは非常に重要である。何故なら、血管壁部が削られるとそこに血栓が形成されるからである。)、動脈75の突出部74においてその壁部に孔を空けてしまうことを防止するのに十分な厚さを有する。さもなければ、トランスデューサ組立体14が突出部74に非常に近い位置において回転する場合に、壁部に孔が空いてしまう。さらに親水性コーティングは、カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置に作用する引張力を軽減する。何故なら、コーティングが存在することによって、装置が血管内に詰まりにくくなるからである。
図10および11を参照して説明したコーティングは、図7〜9に示したタイプのカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置に適用される。特に、トランスデューサ組立体14のコーティングを覆うさらなる保護境界層を有効に形成するために、トランスデューサ組立体14が回転している間に、注入口70および半径方向流路23から食塩水を注入することができる。この境界層は、飛行機の羽根に形成される境界層とよく似たものであって、比較的乱れにくい高圧領域を形成する。この領域は、体内の通路壁部からトランスデューサ組立体14を保護し、また潤滑効果を与えるものでもある。注入される液体によって、血栓崩壊剤または他の薬品を運ぶことができる。代わりに、カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の内部から血栓崩壊剤を溶かすのに使用される生体適合性溶剤を液体が有していてもよい。また、この生体適合性溶剤は、端部ベアリング18が比較的多量の血栓崩壊剤を保持するのに十分な多孔性を有するものとして構成されている場合には該ベアリング18から血栓崩壊剤を溶かす。また、コーティング自身が薬品を含むこともできる。
医学的音波結像に関して、新規で改善された装置および技術を説明した。この分野における当業者であれば、本発明の概念から逸脱することなく、ここに説明した特定の具体例に対して、多くの使用および修正を為し、新しい試みを為し得ることは明白である。
本発明は、大略的には、生体内の領域の音波結像(acoustic imaging)に関する。さらに詳しくは、ガイドワイヤと超音波結像探針との一般的に有利な特徴を組み合わせた装置および技術に関する。
そのような結像装置の商業上実用的なデザインに要求される特徴としては、サイズを非常に小さくできる構成であること、末端部をスラストさせて容易に体内部分にアクセスできること、およびそのチップが血管や他の体内の管状部分のデリケートな内側部分に刺さらないことを確保すべく該チップが外傷を与えるようなものでないこと等がある。
そのような装置の多くに対しては、超音波結像に使用される既存のカテーテルおよびガイドワイヤにおいて使用される程度の高周波を使用可能であるだけではなく、例えば接近結像(closer imaging)において使用されるさらに高い周波数をも使用できることが、さらに望ましい。
超音波結像装置は、通常のガイドワイヤのような特性またはカテーテルのような特性を有していて、例えば、剛性がその長さ方向に沿って変化すべきである。より可撓性の高い末端部はアクセスが困難な体内の領域へとアクセスが可能であって、カテーテルまたはガイドワイヤのより剛性の高い基端部は押込みや操作が可能である。例えば、冠状動脈の結像を得る場合、大動脈弓(aortic arch)を経て冠状部入口(coronary ostium)へと至る冠状部案内カテーテルを通して、装置を大腿動脈内に容易に配置できることが望ましい。一般的に、案内カテーテルは、冠状部入口まて延びているのみであって、その内部にまでは進入していない。超音波装置のデザインを適切なものとし、かつ末端部の可撓性を非常に高いものとすることにより、直接冠状部入口から冠状動脈のより末端の領域に挿入された結像チップの制御を良好なものとすることが可能になる。
水、食塩水、または他の音波結合媒体液を注入する特別な準備を必要とすることなく、即座に使用することができる超音波結像装置を提供することがさらに望ましい。
液体および薬品を運ぶ機能を備えてなる音波結像カテーテルを採用することが知られている。医者の要求により適合するように改善されたまたは他の種類のカテーテルを使用して、これを行う方法を達成することが望ましい。
薄い潤滑コーティングをガイドワイヤおよびカテーテル装置に適用してその配置を容易化することや、ガイドワイヤやカテーテル装置の挿入や回転時における損傷から体内の通路を保護することが知られている。そのような薄い潤滑コーティングは、米国特許第5135516号明細書(Sahatjian等)および同第5304121号明細書(Sahatjian)に開示されている。
従来のデザインにおいては、上記特徴の好ましい全ての組み合わせを達成することはできないと考えられる。
発明の概要
本発明の一態様によれば、超音波結像装置は、固定的な細長い可撓性を有する管状本体と、該本体を貫通して延びる回転可能な駆動シャフトと、該本体の末端部に配置されるノーズ部材とを備える。ノーズ部材は、駆動シャフトの末端部に取り付けられており該駆動シャフトとともに回転する。音波結像装置がノーズ部材に組み込まれており、前記駆動シャフトが回転する間に近隣組織の音波結像を作り出す。ノーズ部材は、生体適合性を有し、音波に対して透明であって、かつ潤滑性を有する親水性材料のコーティングで被覆されており、このコーティングは、ノーズ部材を前記近隣組織から保護し隔たりを設けるのに十分である。このコーティングは、ノーズ部材が血管内においてその壁部に十分に近接した位置で回転するときに該ノーズ部材が血管壁に孔を空けてしまうことを防止するのに十分な厚さを有している。該コーティングがなければ血管壁に孔が空いてしまう。
本発明の他の態様によれば、親水性材料の潤滑コーティングは、超音波結像装置の表面領域を覆っており、音波結像装置の音波信号が該コーティングを通過する。
本発明の多くの特徴、目的および利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読めば明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の長手方向断面図である。
図1aは、図1の構成と同様の構成を有するとともに、カテーテルをガイドワイヤに沿って導くためのサドルをさらに有するカテーテルの側面図である。
図2は、図1のカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の基端部を拡大して示す長手方向断面図であって、電気的コネクタの雄部を示している。
図3は、図2のコネクタを受ける雌部の長手方向断面図であって、図2と同じスケールで描かれている。
図4は、大幅に拡大された長手方向断面図であって、マルチフィラー駆動シャフトと、電気的および機械的な接触を同時に達成するスライドピン構成との詳細を示している。
図5は、図1の装置の末端部の5−5線における横断面図である。
図6は、スラブから材料へと形成されたトランスデューサ組立体の斜視図である。
図7は、他の超音波結像装置の長手方向断面図である。この装置は、結像と液体注入つまり薬品投与とを行うことができる。
図8は、末端部の端部ベアリングの端面図である。このベアリングは、末端チップ近傍において液体注入つまり薬品投与を可能にする。
図9は、図8の端部ベアリングの9−9線における横断面図である。
図10は、親水性材料の潤滑コーティングで被覆されたカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の部分断面図である。
図11は、図10のカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置が患者の血管内で使用されている状態を示す部分断面図である。
詳細な説明
好ましい装置は、回転シャフト12を収容する細長い本体10を有している。回転シャフト12には、内部にトランスデューサ16を有するトランスデューサ組立体14が取り付けられている。シャフト12をトランスデューサ組立体14にしっかりと固定する手段として、ボス20が採用されている。ボス20は、回転シャフト12内に圧入された金属プラグを備えている。ボス22に通されたワイヤ22は、トランスデューサ16の導電性のバッキング28から延びて、シャフト12内を通過し、装置の基端部へと至る。トランスデューサ組立体14は、ほぼ半球形状であって粘着性を有するノーズ部材を構成するメタル−エポキシ充填材26を含んでいる。このノーズ部材には、平滑なエポキシコーティング24が施されている。トランスデューサ16は、導電性のバッキング28と、圧電層(piezoelectric(PZT)layer)32と、導電レンズ30とを備えている。トランスデューサ組立体14をシャフト12にしっかりと取り付けるために、ボス20は、段差を有する中空ステンレス鋼のブッシュを備えている。このブッシュは、シャフト12とメタル−エポキシ充填材を含むトランスデューサ組立体14との両方に圧入されており、シャフト12に対しては、締まりばめが採用されている。
代わりの構成として、ボスはエポキシが充填された組立体に対して“にかわ”や接着剤を使用して接着されていてもよい。
トランスデューサ組立体14は、図示したように、ほぼ半球形状である。代わりの構成として、トランスデューサ組立体14は、にぶい完全な半球形状であるか、弾丸のようなやや細長い形状であってもよい。しかしいずれの場合であっても、平滑で対称な、体組織に外傷を与えない形状とされ、本体10の直径に実質的に対応する直径の基部を備えている。これらのパーツは、互いに密接して配置され、鋭いエッジが存在することなく可動端部から固定本体へとわたって変化する均一で外傷を与えない形状をなす。
使用において、トランスデューサ組立体14は体内領域を通過する際にかなりの末端力を受け、また、横方向の力も受ける。トランスデューサ組立体14の自由回転を許容し、しかも細長い本体10に対する相対位置が変化しないようにするために、端部ベアリング18が提供されている。ベアリング18は、平坦な環状体であって、テフロンまたはテフロンコーティングが施されたステンレス鋼で作られている。ベアリング18は、トランスデューサ組立体14の基端部と本体10の末端部との間に挿入されており、低摩擦ベアリング面を提供している。これによって、表面の摩耗が防止され、トランスデューサ組立体14とシャフト12との回転を許容するとともに横方向の移動が制限される。
図2を参照すると、シャフト12は、細長い本体10を貫通し、その基端部を越えて延びている。シャフト12は、リング36にしっかりと固定された基端部のスラストベアリング54によって所定位置に保持される。リング36は、さらにチップ38を保持しており、電気的コネクタを構成している。リング36の位置によって、シャフト12に僅かなテンションが作用し(または、細長い本体10に圧縮力が作用する。あるいは両方が作用する。)、これによってトランスデューサ組立体14の位置が本体10の端部にしっかりと維持される。
トランスデューサ16は、層を密に重ね合わせた構造体であって、予め形成されたスラブから切断形成される。このスラブを形成するには、まず、エポキシ充填剤にタングステンまたは金を混合することによって、導電性のバッキング材28が形成される。このバッキング上に圧電性のセラミック材層32が配置される。圧電性材料としては、リード・ジルコネート・チチネート(lead zirconate titinate)や、他の適切な材料を使用することができる。圧電層32の上面に、銀導電性エポキシ等の金属エポキシからなる他の導電性層が配置される。この導電性層が導電レンズ30を構成する。このようにして形成されたスラブが切断されて、小さな立方体、直方体、または現在好ましいとされている円筒状体を構成する。
トランスデューサ16とトランスデューサ組立体14との角度は、前方に向けて僅かに傾斜されており、表面近傍からの鏡面反射を減じている。この角度は、鏡面反射を減じる目的のためには、5〜10゜である。解剖学上より末梢領域の結像を得る際に望まれているように、より前方を見て、そして円錐走査を行う場合には、トランスデューサ16はより大きな角度で前方に向けて(約80゜程度にまで)傾斜させられる。
トランスデューサ16を図6に斜視図で詳細に示した。トランスデューサ16は、挿入前においては、予め積層形成された材料からなる円筒状のプラグで構成されている。レンズ30は、最上層であって、平坦または集束のために凹状とされている。圧電層32は、一般的に平坦であって、2つの層28と30との間に挟まれている。バッキング層28は、組立体の大部分を占めており、圧電層32からの戻り音波(acoustic backwave)を吸収して、短パルスが作られることを許容する。このことは、結像をクローズアップするのに有効である。
トランスデューサ16は、組立体14の片側に配置される。外面を平滑なものとするために、エポキシコーティング24が施される。このコーティングは、スプレーにより、または浸すことによって行なわれる。そして、最後に研削または研摩による仕上げが施されて、平滑で外傷を与えることのない外面とされる。この外面は、超音波を伝達することができる。
このような構成を有する装置においては、脈管内の超音波結像に現在使用されているのと同じ周波数(例えば、8〜30MHz)において結像を得ることができる。この構成原理は、周囲の組織を直接観察する(すなわち、超音波がカテーテル壁、または比較的厚い窓を通過する必要がない)ので、30〜300MHzにおいても有効である。トランスデューサ表面を外傷を与えることがないようなものとするために、非常に薄いエポキシ樹脂(例えば、1000分の1インチ、または1000分の数インチ、あるいはそれ以下)が採用されているのみである。
図3は、結像ガイドワイヤまたはカテーテル組立体との電気的および機械的な接続を同時に達成して、モータ駆動回路および電気ワイヤの整流回路を有する超音波結像コンソールに装置を連結するコネクタ組立体を示している。図3においては、基端側のドライバケーシング40は、基端側のドライバブッシュ42によって塞がれている。きつくフィットするOリング44がドライバブッシュ42のグランドに設けられている。この構成により、本体10がドライバブッシュ42内に挿入されたとき、該本体10は締まりばめの状態となる。ガイドワイヤまたはカテーテルが過度に挿入されることを防止するために、ドライバブッシュ42の内側にストッパ46が固定されている。電気的コネクタ、リング36、およびチップ38を受けるために、マルチフィラーデュアルポストドライブシャフト48(図4参照)は、開口端部を有するように改変されている。この結果、シャフト48は、装置のチップ38およびリング36のスタブを締まりばめの状態で受け入れて、電気的接続と回転可能な機械的接続とを達成する。この目的のために、スプリングセンター式接触子50にはスプリングが設けられている。該スプリングは、駆動シャフト48内の摺動接触子の後方に配置されている。このカテーテルのような、またはガイドワイヤのような装置の基端部は、ドライバブッシュ42の基端部に挿入されたときに、駆動シャフト内に締まりばめの状態でフィットするようなサイズとされている。Oリング44は、本体10と係合して装置を所定位置にしっかりと保持する一方、スラストベアリング54がストッパ46を越えて突出することを防止する。
カテーテルとして使用するために組み立てられた場合、装置は約10フレンチ(French)よりも大きくてはならず、長さ約150cmである。そのような装置は、心臓の結像部分に対して有益である。そのような構成において、約8MHzの範囲の超音波周波数を使用して、心臓組織に比較的深く貫入できる大きなトランスデューサが採用される。
約6フレンチで長さが150cmのより小さなサイズのカテーテルは、末梢血管、心臓の各室、大動脈(great artery)、大静脈(great vein)、および体内の血管ではない他の管状部や入江状部分(port)内の結像を得るのに有益である。
4フレンチの範囲で長さが約150〜175cmのより小さなサイズのカテーテルは、上述の領域の結像を得るのに有益であることに加えて、血管ではない領域は勿論、環状動脈や、大動脈弓から延びる頚動脈等の動脈を含む小さな動脈内の結像を得るのにも有益である。
約3フレンチで長さが150〜175cmのより小さなサイズのカテーテルは、環状動脈の中央部、末梢部、脳を含む頚動脈のさらに末梢部、および脳を越えた領域の結像を得るのに有益である。このサイズのカテーテルは、管状動脈および末梢領域の結像を得るのに有益である。
ここに説明した全てのカテーテルを使用すれば、超音波信号が通過すべき比較的厚い音波窓が必要でないから、貫通および分析を制限する音波のロスが減じられる。窓の厚さによって減衰および屈折が生じ、これらの作動周波数に対する割合は増加する。したがって、上述したカテーテルのような装置およびガイドワイヤのような装置を使用して、30MHzよりも高い周波数を有効に採用することができる。
実際のところ、300MHz程度の高い周波数は、血管、動脈、静脈、管状部分、および組織を囲む他の装置を配置できる領域内部の非常にクローズアップされた結像を得るために利用するものと考えられている。
超音波結像装置は、アンギオプラスティ(angioplasty)における前判断および後判断のための装置として特に有益であると考えられている。アンギオプラスティにおいては、バルーンまたは病巣減退手段(lesion−reducing means)が患者の動脈内に挿入され、機械的作用または回転切断作業によって患者の動脈を変化させ開かせ、または再疎通(recanalyze)させる。本発明の結像装置は、処置が行なわれる前および後の領域内を通過するのに使用される。この装置は、狭搾部の状態(その程度、直径、表面状態(texture)、および再閉塞や塞栓等後の問題の原因となる弁、割れ、または他の状況が残存しているか否か)を観察するのに使用される。
他の結像装置を図1aに示した。図1のカテーテルの構成に対して“側方サドル"56が設けられている。この特徴部は、本体10の側方に該本体10と平行に設けられており、ガイドワイヤを受け入れて該ガイドワイヤをまたぐように構成されている。サドル56は、末端部にオリフィスを備えており、該オリフィスはトランスデューサ組立体14の近傍に位置している。またサドル56は、カテーテル本体10に沿って用途に応じて0.5〜75cmの距離だけ延在しており、基端側にガイドワイヤが出ていく開口部を有している。
この特徴部は、末梢血管系、腸骨部、大腿部、大動脈、大動脈弓、心臓、末梢領域、頚動脈、および側方にガイドワイヤを有するカテーテルが通される他の血管内に装置を配置するために有益である。またこの特徴部は、管状部、挟搾部、または管を有する他の体内領域内に装置を配置するために有益である。これらの領域内に、まずガイドワイヤが配置され、そして、この種のカテーテルがガイドワイヤに沿ってスライドする。側方にガイドワイヤを有するこの装置は、冠状動脈内において使用される可能性もある。
3フレンチよりも小さなサイズの装置は、ガイドワイヤのような特性を有する。ガイドワイヤは、0.038インチの範囲の直径から始まって、下方に向かって0.10インチの小ささになる傾向がある。
図1のように組み立てられた直径0.035インチの装置は、ガイドワイヤタイプの超音波結像装置として機能することができる。内腔部を有する多くの介入アクセサリ(interventional accessory)があり、これらのアクセサリは、0.035インチのワイヤ上をスライドして所定位置にガイドされることが可能だからである。そのようなサイズの装置は、冠状動脈の結像を得るにおいて、それ自体が有益であると考えられている(すなわち、ガイドワイヤとして機能しない)。さらにそのようなサイズの装置は、拡張バルーンを通すためのガイドワイヤとして有益であると考えられている。拡張バルーンは、回腸部、大腿部、大動脈等の末梢動脈、またはアンビリアリ・ツリー(umbiliary tree)や、食道領域、肛門領域において使用される。
直径0.035インチの装置は、全体的に閉塞した動脈を再疎通(recanalyze)または開通(unblock)させることにも使用される。この動脈は、ほぼ0.035インチのガイドワイヤを通すことができるサイズのものである。例えば、長い大腿動脈は長さ2または3cm、あるいは20cmにわたって閉塞することがある。このような状況は、ウロキナーゼ、TpA、またはプロ・ウロキナーゼ(pro−urokinase)等の凝固溶解酵素(clot−dissolving enzyme)を所定時間投与することによって処置されることが多い。このことは、患者には不快であって、費用および時間もかかり、これが行なわれている間には話すことができない。そのような処理に対する代替手段としては、回転ガイドワイヤをゆっくりと回転させつつ前進させて行う回転再疎通がある。医学文献において報告されているように、溶解ガイドワイヤ(lysing guidewire)も使用されている。
我々は、本発明の装置は回転駆動シャフトとして使用できると考える。このシャフトは、血液にさらされ、または筒状部分の内部に配置される。このシャフトは、閉塞した動脈を分離または溶解(適切な通路(図示せず)から薬品を投与する)しながら、あるいは凝固した血液または組織を移動させながら、貫通するようにゆっくりと回転してその通路をマッサージし、血管を再疎通させる。この後、超音波結像装置を使用して、末梢部へと押し進む力およびゆっくりと回転する力を与えることができる。これにより、組織を分離して内腔部分内を貫通する通路を形成する外側へ向かう力が与えられる。
トランスデューサ16を組織に直接接触させて該組織の結像を得ることは望ましくはないと認識されている。何故なら、音波結像トランスデューサと接触する中身の詰まった組織からの反射によって、画質が損なわれ、画像がちらつくからである。これらが生じると、状況の視覚化が困難となる。
しかしながら、我々は、装置を以下のようにして使用することができると考える。まず、装置を前方へと押し進めて、動脈を再疎通させる。次に、装置を後退させて、形成された空間に血液が満たされることを許容する。そして、装置を用い、再度満たされた血液を結合媒体として使用して、処置後の体内領域の結像を得る。
0.035インチよりも小さいサイズで一般的に使用されているものは、0.031インチのガイドワイヤである。これらは、一般的には、長さ180cmである。0.025インチのものは、長さが165cmであってもよい。その使用方法は、0.035インチの装置について上述した方法と実質的に同じである。ただ、これらの装置は、上述の装置よりも、動脈または管状部分のやや末梢の小径部分にまで到達できる点において異なる。この装置に沿って、バルーン装置が導入される。
この次に一般的なガイドワイヤサイズの装置は、0.018インチのものであって、ガイドワイヤのような特性を有している。この装置は、トランスデューサを貫通して、冠状部案内カテーテルに通される。そして、冠状部入口を越えて、冠状動脈の基端側、中央部、および末梢部にまで至り、これらの領域の有効な結像を得るのに使用される。この後、予め配置された装置の基端部からバルーン拡張カテーテルが通され、冠状動脈内に導入される。この装置を使用した結像は、冠状動脈内におけるバルーン拡張カテーテルの配置および使用を案内するのに用いることができる。
その次に小さなサイズの装置は、直径が0.014インチである。冠状動脈内において一般的に使用される、ガイドワイヤの案内タイプのものとしては、これが現在のところ最も小さいサイズのものである。そのシャフト構造および本体構造のため、このサイズの超音波結像装置は、良好な横方向支持を与え、かつそのチップの外形は外傷を与えることがないと考えられている。より小さなサイズの装置も実現可能であると考えられている。
このような特に小さい直径においては、トランスデューサ16は非常に小さく、直径が0.008インチよりもさらに小さくなる場合もある。このことが現在における重要な問題であると考えられる。何故なら、トランスデューサのビーム形状はD2/4λで定義されることが知られているからである。ここでDは、トランスデューサが照射する表面の最大直径であって、λは使用される音波の波長である。直径が非常に小さい場合、現在の一般的な超音波周波数を使用すれば、超音波トランスデューサは結像に必要とされるビームを作り出すことはできず、一般的に結像には適さない点状源によって作り出されるものとよく似たパターンを作り出す。
しかしながら、トランスデューサの直射(比較的厚い壁または窓が介入しない)のおかげで、非常に高い超音波周波数を採用することができる。装置は、30〜300MHzの周波数源に接続される。そのような周波数を使用して(このことは、上述の構成によって実用的な方法で可能となる)、装置の直径と波長との最適な関係が達成され、この結果、結像を得るのに有益な干渉ビームを提供することができる。
多種類の駆動シャフト12が採用される。例えば、駆動シャフトは、ニチノール(nitinol)として知られる弾性合金を使用して管状に形成される。ニチノール合金には、テーパが付されており(すなわち、フレア状になっており)、装置の全長に沿ってその剛性が変化する。シャフト12は、本体10に対して横方向の支持を幾分か与える。代わりの構成として、中実のニチノール製シャフトが使用されてもよい。
代わりの構成として、米国特許第4951677号明細書に開示されたものと同様のデュアルマルチフィラー駆動シャフトを採用してもよい。
図1に示したように、シャフトにフレア部またはテーパ部34を設けることによって、利点を達成することができる。シャフト12の基端側の直径が末端側の直径よりも大きければ、シャフト12の回転時の忠実性がより完全に達成される場合もある。
そのようなテーパ部またはフレア部34を設けることによる他の利点は、本体10の横方向の剛性をその位置および長さの関数として変化させ得ることである。例えば、本体の基端部分から最初の40cmの部分は直径が1(つまり、0.035インチ)であって、本体10には末端部における短い変遷部を経て小径になるテーパが付されており、残りの115〜125cmの部分は0.025インチ(すなわち、小径である)とされる。
カテーテルおよびガイドワイヤの両方に装置の長さ方向に沿って複数の直径部を設ける(段階的に変化するテーパ、または除々に変化するテーパを付する)ことによって、体内の選択された領域へのアクセスを達成するための必須要件である横方向の剛性および追跡可能性を所望の程度にまで達成することができる。
用途および製造されるべき装置の直径に応じて、細長い本体10を作るのに異なった幾種かの材料が選択される。カテーテルの場合には、本体10は、例えばテフロン、ナイロン、ウレタン、または他の材料から作られる。カテーテルは、屈曲または編まれた構成の金属シールドが埋め込まれているか、または金属化層を有していてもよく、これらによって電気シールドが達成される。本体の残りの部分と一体的に構成されている末端部分の材料は、その望ましいカテーテル特性のみを考慮して選択することができ、音波に対して透明である(sonolucent)必要はない。
ガイドワイヤのサイズにおいては、本体10のより望ましい横方向の剛性を達成するために、ニチノール製チューブ等の非高分子材料が採用される。ニチノール製チューブは、適切な血栓形成防止コーティングまたはテフロンの外層を施すことによって、外表面の平滑性を達成できる。代わりの構成として、本体10は、ワイヤの金属コイル(該コイルはマイラー(mylar)層で被覆されている)、縮んだテフロンチューブ、またはポリエチレンチューブで構成されていてもよい。この場合にも、本体が音波に対して透明である必要がないという利点がある。
この特徴は、本体10が例えばニチノール、ステンレス鋼製チューブ、ロッド、他の包まれた、または屈曲された構造体から作られる場合のような、金属を利用する場合に特に重要である。何故なら、そのような材料に音波窓を設けることは非常に困難であることが多いからである。
他の構成においては、シャフト12は、テーパが付された中実かつ単一の導電性ロッド、例えばニチノール製ワイヤから作られる。ニチノール製ワイヤは、回転時の忠実性に優れており、セットが不要である。このような構成においては、使用される導電性部材はただ1つだけであるから、結像コンソールへの返還信号をどのようにして得るかという問題がある。この困難は、金のプレートをシャフト12に設け、この上に誘電体コーティングを施すことによって克服できる。次に、この誘電体コーティングの長さの一部分にわたって(例えば、基端部から5〜10cm)、上記第1の金属から絶縁された他の金属をコーティングする。
トランスデューサ半導体が第1の金属に接続され、そこからの信号が金属シャフト上の結像コンソールに返される。金または導電レンズ30を通るトランスデューサからの戻り経路は、外側の金属に接続される。該戻り経路は、第2の金属によって、上記の円筒状部分以外のいかなる部分ともDC接続を構成しない。これが、本体10に埋め込まれた金属層に容量結合される。この金属層は、カテーテル本体10内を通る信号ワイヤにまで戻り(したがって結像コンソールにまで戻る)、この結果、音波電気戻り経路(acoustic electrical return path)が完成される。
さらなる超音波結像装置によって、薬品または凝固溶解酵素(clot−dissolvingenzyme)の注入を可能にする特徴を合わせ持つここに説明したタイプの装置を用いた超音波結像が可能になる。これは、閉塞または挟搾した体内領域、または後に硬化するであろう血栓を保持する外傷を有する体内領域へと、薬品または凝固溶解酵素を運ぶのに有益である。
図7を参照すると、本体10は、基端側に側方入口62を備えている。側方入口62は、液体を導入する着脱可能なサイドアームアダプタ56と整合するように設けられている。着脱可能なサイドアームアダプタ50は、ルアーフィッティング58、入口フレア部60、および本体10を囲む筒状本体を備えている。
入口フレア部60によってサイドアームアダプタ50を本体10上の所定位置へと都合良くスライドさせることができ、しかも、アダプタ56の筒状本体が本体10の外表面との間にタイトな締まりばめによるシールを提供し、入口62の両側から液体が漏れることを防いでいる。本体10の内側において液体が基端側へと移動することを防止するために、回転シャフトを囲むように形成されたOリンググランド66内にOリング64が配置されている。サイドアームアダプタ56の端部に設けられたルアーフィッティング58は、液体を加圧下で注入する注射器を受け入れるように構成されている。液体は、基端側に設けられた側方入口62を通って、装置の駆動シャフト12と本体10の内周面との間の軸方向流路68内へと進入する。
さらに図7を参照すると、本体10の末端部には注入口70が設けられている。この注入口70は、基端側の側方入口62からの液体を患者体内の所望の位置へと運ぶことを許容する軸方向流路68と連通している。トランスデューサノーズ組立体14と本体10の末端部との間に配置されたスラストベアリング18'によって、末端部において液体が実質的に漏れることが防止されている。本体10上の選択された位置に注入口70が1つ形成される。または、そのような注入口の組が選択された位置に所定の数およびサイズで配置され、所望の処置を行い得るように対処している。これらのパラメータは、カテーテルのチップのタイプ、カテーテルのスタイル、サイズおよび形状、行なわれる処置のタイプに応じて変更される。
例えば、離散して集中的に存在する病巣(lesion)は、カテーテルの末端部近傍に集中して配置された注入口によって処置される。長い領域にわたって存在する病巣は、本体10の長い部分にわたって広く均一に注入口を配置することによって最も良く処置される。
図7において、端部ベアリング18'は、ハブ部19とフランジ部21とから構成されている。ベアリング18'のフランジ部21は、回転する摺動端面を構成する。この摺動端面は、装置の末端部が障害物に対して押圧された場合に、トランスデューサ組立体14の端面を受ける。ハブ19は、シャフトおよびトランスデューサ組立体の本体10に対する相対的な横方向の移動を防止する円筒状のベアリング面を提供する。ハブとフランジとが有効な液体シールを構成するとともに、トランスデューサ組立体14を安定化させる。この結果、組立体14は、駆動シャフト12に駆動されて回転する能力を保持したまま、横方向および軸方向の力に耐えることができる。
図7に示した本体10に形成された注入口70に基づく注入システムに代えて、図8および図9は、軸方向流路25および出口に接続された半径方向流路23を備えてなる端部ベアリング18''を示している。この構成は、液体が端部ベアリング18''を通過して、トランスデューサの視野範囲内にある組織へとただちに到達することを可能とする場合に有効である。軸方向流路25は、ベアリング部材に標準的な半月キーを加工することによって形成することができる。または、ベアリング部材を他の方法で型成形してもよい。図8においては、そのような半月キーが3つ示されており、1つは下方に、2つは側方に示されている。これらの半月キーは、ドリル形成された半径方向流路23と交差する。半径方向流路23は、図9の下方には側面が、中央には端面が示されている。
図10は、カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置を示している。この装置は、その全長にわたっては勿論、トランスデューサ組立体14をも覆うように形成された親水性材料72を備えている。さらに図10は、湿った状態にある親水性コーティング72'も示している。コーティング72'は、湿った状態においては、乾燥した状態におけるよりも非常に厚くなっている。トランスデューサ組立体14上における親水性材料の層72の厚さは、湿った状態においては約40ミクロンの範囲にあるか、またはそれ以上である。カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の他の部分上における厚さは、それよりももっと薄い。
親水性コーティングは、プライマーコートおよび1または2以上の上面コートから構成される。プライマーは、有機溶剤およびMDI(メチルジフルオロアミド(methyldifluoroamide))等のイソシアン酸塩化合物から構成される。上記コートは、有機溶剤およびジメチルホルムアミドおよびブタノール等の水溶性化合物から構成される。ジメチルホルムアミドおよびブタノールは、炭化水素の非常に長い鎖を形成する。湿った状態においては、炭化水素の鎖はその端部において結像装置表面に付着したままであり、毛管現象によって鎖間の空間に水が満たされている。このように、親水性コーティングは、湿った状態においては主に水で構成されている。これは、超音波エネルギの伝達のためには理想的な材料であって、比較的高い超音波周波数を採用することを許容する。粘性抵抗のため、親水性コーティング内における水の速さは、結像装置から離れるにつれて減少する傾向にある。この特定の親水性コーティングは、トランスデューサ組立体14が急速に回転した場合に除去され易い。すなわち、親水性コーティングは、時間とともに摩耗する傾向にある。
親水性コーティングは、前述の水溶性化合物の溶液槽にカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置を浸すことによって、該装置に形成することができる。結像装置全体を槽に1回浸して、該装置を単一層でコーティングする。次に、トランスデューサ組立体14を槽に4〜6回またはそれ以上さらに浸して、必要な厚みを得る。
適切なコーティングの1つは、ハイドロプラス(HYDROPLUS、登録商標;マサチューセッツ州、ウォータータウン、ボストン・サイエンティフィック)として得ることができる。代わりの構成として、コーティングはゼラチンであってもよい。ゼラチンは、可溶性であって、湿った場合に潤滑性を示し、除去可能であって、音波に対して透明である。
親水性コーティングは、回転するトランスデューサ組立体14を体内通路の壁部から隔てて間隔を設けるとともに、潤滑性を与える。親水性コーティングは、回転しないシースがトランスデューサ組立体14の周囲に存在しないということを埋め合わせしている。
図11は、親水性コーティングが施された図10の超音波結像装置が、分岐した動脈75内において使用されている状態を示している。プラク(plaque)73の結像を得る間、コーティング72が動脈75の突出部(protuberance)74をカテーテルの動作から保護している。このように、コーティング72は血管壁部が削られることを防止するだけでなく(このことは非常に重要である。何故なら、血管壁部が削られるとそこに血栓が形成されるからである。)、動脈75の突出部74においてその壁部に孔を空けてしまうことを防止するのに十分な厚さを有する。さもなければ、トランスデューサ組立体14が突出部74に非常に近い位置において回転する場合に、壁部に孔が空いてしまう。さらに親水性コーティングは、カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置に作用する引張力を軽減する。何故なら、コーティングが存在することによって、装置が血管内に詰まりにくくなるからである。
図10および11を参照して説明したコーティングは、図7〜9に示したタイプのカテーテルまたはガイドワイヤ結像装置に適用される。特に、トランスデューサ組立体14のコーティングを覆うさらなる保護境界層を有効に形成するために、トランスデューサ組立体14が回転している間に、注入口70および半径方向流路23から食塩水を注入することができる。この境界層は、飛行機の羽根に形成される境界層とよく似たものであって、比較的乱れにくい高圧領域を形成する。この領域は、体内の通路壁部からトランスデューサ組立体14を保護し、また潤滑効果を与えるものでもある。注入される液体によって、血栓崩壊剤または他の薬品を運ぶことができる。代わりに、カテーテルまたはガイドワイヤ結像装置の内部から血栓崩壊剤を溶かすのに使用される生体適合性溶剤を液体が有していてもよい。また、この生体適合性溶剤は、端部ベアリング18が比較的多量の血栓崩壊剤を保持するのに十分な多孔性を有するものとして構成されている場合には該ベアリング18から血栓崩壊剤を溶かす。また、コーティング自身が薬品を含むこともできる。
医学的音波結像に関して、新規で改善された装置および技術を説明した。この分野における当業者であれば、本発明の概念から逸脱することなく、ここに説明した特定の具体例に対して、多くの使用および修正を為し、新しい試みを為し得ることは明白である。
Claims (13)
- 固定的な細長い可撓性を有する管状本体と、該本体を貫通して延びる回転可能な駆動シャフトと、該本体の末端部に配置されているとともに駆動シャフトの末端部に取り付けられており該駆動シャフトとともに回転するノーズ部材と、該ノーズ部材に組み込まれており前記駆動シャフトが回転する間に近隣組織の音波結像を作り出す音波結像装置とを備えた超音波結像装置であって、
前記ノーズ部材は、生体適合性を有し、音波に対して透明であって、かつ、潤滑性を有し該ノーズ部材を前記近隣組織から保護し隔たりを設けるための親水性材料のコーティングで被覆されており、
前記コーティングは、前記ノーズ部材が血管内においてその壁部に近接した位置で回転するときに該ノーズ部材が血管壁に孔を空けてしまうことを防止することを目的として設けられており、該コーティングがなければ血管壁に孔が空いてしまうものであって、
前記ノーズ部材が回転する際に、前記コーティングを囲む保護境界層を作り出す液体を注入する内腔部をさらに備えている、超音波結像装置。 - 前記液体に薬品を混入する手段をさらに備えている、請求項1記載の超音波結像装置。
- 前記コーティングは、プライマーコートと少なくとも一の上面コートとから構成されている、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記コーティングが、有機溶剤とジメチルホルムアミドを含む水溶性化合物とから構成されている、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記コーティングが、有機溶剤とブタノールを含む水溶性化合物とから構成されている、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記音波結像装置は、ノーズ部材の実質的表面に位置しており、結像の対象となっている組織に実質的に直接にさらされる、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記回転ノーズ部材を被覆するコーティングは、管状本体をもその長さの実質的な部分にわたって被覆している、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記細長い可撓性を有する管状本体がカテーテル本体であって、脈管カテーテルとして構成されている、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記細長い可撓性を有する管状本体がガイドワイヤとして使用可能なサイズとされており、脈管ガイドワイヤとして構成されている、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記回転ノーズ部材の回転可能な外表面を直接覆う親水性材料のコーティングは、ノーズ部材が回転するときに侵食される、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記コーティングが薬品を含んでいる、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記コーティングは、親水性材料の溶液から形成されており、回転ノーズ部材を親水性材料の溶液槽に浸すことによって該ノーズ部材に付着している、請求項1または2記載の超音波結像装置。
- 前記音波結像装置がトランスデューサで構成されている、請求項1または2記載の超音波結像装置。
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