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JP3540426B2 - 熱源機 - Google Patents
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱源機に係わり、特に、放熱器等の暖房機器へ温水を循環させるようにした熱源機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の熱源機として、図に示す構造の熱源機が知られている。
この図に符号1で示す熱源機は、室内等に設置されている放熱器2との間に温水を循環させて、室内等の暖房を行なうようにしたもので、箱型のケース3と、このケース3内に設置されて、温水を生成するためのバーナーセット4aを備えた熱交換器4と、この熱交換器4とケース3の外部とを連通させる排気ダクト5と、この排気ダクト5の途中に設けられた排気ファン6と、前記熱交換器4と放熱器2とを連通させるとともに、熱交換器4において生成された温水を前記放熱器2へ供給する温水往き管7と、前記放熱器2において熱交換を終えた温水を前記熱交換器4へ循環させる温水戻し管8と、この温水戻し管8の途中に設けられて、循環させられている温水の温度変化による体積変化を吸収するとともに、温水中の気泡を分離する膨張タンク9と、前記温水戻し管8の途中で、前記膨張タンク9と熱交換器4との間に配設され、前記温水の循環をなす循環ポンプ10と、前記温水往き管7の途中と、前記温水戻し管8の前記膨張タンク9よりも上流側とを連通させるバイパス管11とを備えた構成となっている。
【0003】
そして、このように構成された従来の熱源機1においては、熱交換器4において生成される温水は、循環ポンプ10の作動に伴い、前記熱交換器4から放熱器2へ供給されて暖房に供され、また、放熱器2において熱交換を終えた温水が、温水戻し管8および膨張タンク9を経て熱交換器4へと循環させられ、さらに、熱交換器4から送り出される温水の一部が、前記バイパス管11を介して、温水戻し管8へ流入させられるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の熱源機1では、生成される温水が暖房に適するように高温となされていることから、この温水内には気泡が発生しやすく、この気泡を包含した温水が前記バイパス管11内に流れ込むことにより、前述した気泡によって通水音が発生させられ、騒音の原因となっている。
【0005】
そして、たとえば暖房温度を下げるべく前記放熱器2への温水供給量が減少させられた場合、前記バイパス管11への温水の流入量が増加することから、前述した不具合が一層顕著となる。
【0006】
本発明は、前述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、バイパス管における通水音の発生が抑制された熱源機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の熱源機は、前述した目的を達成するために、熱交換器と、この熱交換器において加熱された温水を他の機器へ供給する温水往き管と、前記他の機器において熱交換された温水を前記熱交換器へ送り込む温水戻し管と、前記温水往き管と前記温水戻し管に跨ぐように設けられ、前記他の機器へ供給される温水の一部または全部を前記温水戻し管へ循環させるバイパス管とを備え、前記バイパス管は、各々湾曲形成された管にて成る流入部および流出部を備えると共に、これら流入部および流出部の間に、前記流入部および流出部の内径よりも大きな内径を有する管にて成る拡大部を接続して、全体形状を湾曲させたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
本発明の請求項1に記載の熱源機によれば、気泡を包含した温水がバイパス管へ流入すると、この温水が、内径の小さな流入部から内径の大きな拡大部へ至った時点で減速される。このような温水の減速に伴って、気泡どうしがくっついて成長することにより、気泡どうしの衝突頻度が減少して通水音が減少させられる。
【0013】
また、流入部や流出部が湾曲させられていることにより、バイパス管へ流入した温水が前記流入部の湾曲に沿って流れ、このとき、前記温水中の気泡がその慣性により、バイパス管の外側の内面近傍へ集合させられ、さらに、集合させられた状態で前記拡大部へ流入させられる。これによって、気泡の成長が促進されて、通水音の抑制効果が向上する。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の第一実施例について、図1を参照して説明する。
なお、以下の説明中、熱源機の主要構成部材は図に示す従来の熱源機と同様のため、共通部分については、同一符号を用いて説明を簡略化する。
【0016】
図1において符号20は、本実施例の熱源機1に用いられるバイパス管を示し、このバイパス管20は、略L字状に湾曲形成された流入部20aおよび流出部20bを備えており、これらの流入部20aおよび流出部20bを、これらの流入部20aおよび流出部20bの内径よりも約2倍〜3倍の大きな内径を有する拡大部20cによって接続した構成となっている。
【0017】
前記流入部20aおよび流出部20bは、その一端部に、温水往き管7や温水戻し管8との接続をなすナット21が回転自在に取り付けられ、このナット21は、前記各流入部20aおよび流出部20bの一端部外周に形成されている環状突起22との係合により、軸方向の所定位置で係止されるようになされ、また、他端部が前記拡大部20cの両端部に形成されている絞り部20d内に嵌合されるとともに、ろう付け等によって一体化されている。
【0018】
このような構成を有するバイパス管20は、流入部20aおよび流出部20bに取り付けられているナット21を介して、温水往き管7と温水戻し管8との間に、これらを連通させた状態で、たとえば、水平に取り付けられる。
【0019】
そして、バイパス管20内に流入する温水は、流入部20aによって形成された湾曲した流路に沿って移動させられた後に拡大部20cへ流入させられ、この拡大部20cを通過後に、流出部20bによって形成された湾曲した流路に沿って移動させられて、前記温水戻し管8へ排出される。
【0020】
ここで、温水の温度が上昇し、その内部に気泡が発生した場合、この気泡が温水とともにバイパス管20内を移動させられるが、流入部20aを移動する間において、温水中の気泡が、その慣性により流入部20aの湾曲の半径方向外方の内壁側へ移動させられた後に拡大部20cへ流入させられる。
【0021】
このような気泡の動きにより、温水中の気泡が流入部20aの管壁近傍に集合させられた状態で移動させられ、これによって、細かな気泡の運動範囲が制限されることとなり、気泡どうしの衝突・離反といった挙動が抑さえられ、また、気泡どうしが接触状態に保持されて、これらの気泡どうしの合体作用が促進され、これらの相乗作用により、細かな気泡どうしの衝突による騒音が抑制される。
【0022】
一方、拡大部20cへ流入した気泡は、この拡大部20c内における温水の流速の低下とともにその移動速度が減速され、これによって、気泡どうしの合体作用がさらに促進される。
【0023】
そして、前記気泡は流出部20bを経て温水戻し管8へ流入させられるが、前記気泡が拡大部20cを通過する間において十分成長させられていることから、流出部20b内を移動する気泡によって発生させられる騒音が小さく抑さえられる。
【0024】
ここで、従来のバイパス管11と本実施例に用いられているバイパス管20のそれぞれに、同一流量で、かつ、同一温度の温水を流してその騒音量を測定したところ、つぎのような結果が得られた。
【0025】
従来例 :70デシベル
本実施例 :60デシベル
この結果からも明らかなように、本実施例に示したバイパス管20を備えた熱源機においては、良好な通水音抑制作用が得られる。
【0026】
また、図2は、本発明の第二実施例に用いられるバイパス管を示す。
図2に符号30で示すバイパス管は、前記第一実施例とほぼ同様の構成要素を有し、流入部30aと流出部30bとを接続する拡大部30cに若干の変更が加えられている。
【0027】
すなわち、前記拡大部30cは、その両端部に形成される流入部30aと流出部30bとの接続部分である一対の絞り部30dが、前記拡大部30cの軸線と直交する方向にずれた位置に設けられた構成となっている。
したがって、これらの絞り部30dに接続される流入部30aと流出部30bの軸線も、その軸線と直交する方向にずれて位置させられている。
【0028】
このような構成を有するバイパス管30においては、流入部30aから拡大部30cへ流入するまでの気泡の挙動は、前記第一実施例とほぼ同様であるが、拡大部30cから流出部30bへ流入する際におけるこれらの挙動が異なる。
【0029】
すなわち、流入部30aから拡大部30cへ流入した気泡は、まず、拡大部30cの一方の壁面に沿って移動させられるが、この拡大部30cの下流側端部近傍において、その流れ方向が前記流出部30bとの接続部へ向かうように変更させられる。
そして、この気泡の流れ方向が変更させられる際に、気泡の運動エネルギが消費され、この結果、気泡の移動に伴う通水音が一層効果的に抑制される。
【0034】
なお、前記各実施例において示したバイパス管の諸形状や寸法等は一例であって、適用される熱源機の他の構成部材の種類やこれらとの取り合い関係、あるいは、設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0035】
たとえば、前記気泡の成長を促進するために、拡大部20c・30c内に気泡を捕捉するような網を設けたり、バイパス管の内面に凹凸面を形成しておき、これらの凹凸によって気泡を捕捉するようにすることも可能である。
【0036】
また、バイパス管の設置形態は、水平状態に限らず、鉛直状態、あるいは、傾斜状態での設置が可能である。
このように設置形態を変更した場合、気泡に作用する浮力の影響を受けて、バイパス管内における気泡の動きが異なることにより、それぞれの形態における通水音低減効果に差異が生じることが想定される。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係わる熱源機によれば、バイパス管の途中に、流入部や流出部の内径よりも大きな内径を有する拡大部を設けたことにより、温水の流速を減速して、この温水中に包含されている細かな気泡どうしの接触を効果的に実現して気泡の成長を促進し、これによって細かな気泡の衝突・離反による通水音の低減を図ることができる。
【0039】
また、流入部や流出部を湾曲させて、拡大部に流入する温水の流れを流入部において変更することにより、温水に包含されている気泡を、温水の流線の一側部に集合させ、その集合状態のまま拡大部へ流入させることにより、これらの気泡の合体すなわち気泡の成長を促進させることができる。この結果、気泡によって発生させられる通水音に対する抑制効果の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に用いられるバイパス管を示す横断面図である。
【図2】本発明の第二実施例に用いられるバイパス管を示す横断面図である。
【図3】一般的な熱源機の構造例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 熱源機
2 放熱器
4 熱交換器
7 温水往き管
8 温水戻し管
20・30 バイパス管
20a・30a 流入部
20b・30b 流出部
20c・30c 拡大部
20d・30d 絞り部

Claims (1)

  1. 熱交換器と、この熱交換器において加熱された温水を他の機器へ供給する温水往き管と、前記他の機器において熱交換された温水を前記熱交換器へ送り込む温水戻し管と、前記温水往き管と前記温水戻し管に跨がるように設けられ、前記他の機器へ供給される温水の一部または全部を前記温水戻し管へ循環させるバイパス管とを備え、前記バイパス管は、各々湾曲形成された管にて成る流入部および流出部を備えると共に、これら流入部および流出部の間に、前記流入部および流出部の内径よりも大きな内径を有する管にて成る拡大部を接続して、全体形状を湾曲させたことを特徴とする熱源機。
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