JP3545348B2 - 実装パッケージ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間の指紋や動物の鼻紋など微細な凹凸を有する表面形状を感知するセンサチップを実装する実装パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】
情報化社会の進展と現代社会の環境において、セキュリティ技術の関心が高まっている。例えば、情報化社会では、電子現金化などのシステム構築のための本人認証技術が、重要な鍵となっている。また、盗難やクレジットカードなどの不正利用の防御策のための認証技術についても、研究開発が活発になっているのが実情である(例えば、清水 良真 他、個人認証機能付きICカードに関する一検討、信学技法、Technical report of IEICE OFS92−32,P25 30(1992))。
【0003】
認証方式は、指紋や音声など種々あるが、中でも、指紋認証技術については、これまで多くの技術開発がなされている。指紋の認証方式としては、光学的な読み取り方式と、人間の電気特性の利用および指紋の凹凸を検出して電気的信号に置き換える方式とに大別される。
光学的に読み取る方式は、主に光の反射とイメージセンサ(CCD)を用いて指紋データを読み込み、照合を行う方式である(例えば、井垣誠吾他、個人照合方法および装置,特開昭61−221883号公報)。また、圧電薄膜を利用して指の指紋の圧力差を読み取る方式も開発されている(例えば、住原正則他、指紋センサ,特開平5−61965号公報)。
【0004】
また、感圧シート用いて抵抗変化量を検出する、または容量変化量を検出することで、皮膚の接触により生じる電気特性の変化を電気信号の分布に置き換えて指紋を検出する認証方式も提案されている(例えば、逸見和弘他、表面形状センサ、並びにそれを用いた個体認証装置及び被起動型システム,特開平7−168930号公報)。
しかしながら、以上に示した従来の技術において、まず、光学的に読み取る方式は、小型化,汎用化が難しく、用途が限定されてしまう。また、感圧シートなどを用いて指の凹凸を感知する方式では、素材が特殊であることや、加工性の難しさから、実用化が難しいことや信頼性に乏しいことが考えられる。
【0005】
一方、「Marco Tartagni」等は、LSI製造技術を用いて容量型の指紋センサを開発した(Marco Tartagni and Robert Guerrieri,A 390 dpi Live Fingerprint Imager Based on Feedback Capacitive Sensing Scheme,1997 IEEE International Solid−State Circuits Conference,p200 201(1997))。
これは、小さな容量検出センサをLSI上に2次元に配列したセンサチップが、帰還静電容量方式を利用して皮膚の凹凸パターンを検出する方式である。このセンサチップを用いた指紋認証システムは、従来の光学式に比較し、特殊なインタフェースが不要なことや、小型化が可能なことが特徴である。
【0006】
このようなセンサチップは、一般に、図3に示すようにパッケージに実装される。図3は、従来よりあるセンサチップの実装パッケージの構成を示す概略的な断面図(a)と平面図(b)である。この実装パッケージでは、センサチップ301は、プラスチックからなる容器302の凹部底面に載置されている。また、容器302には、複数のピン303が固定され、これらとセンサチップ301の端子部301aとが、ワイヤ304により接続されている。ピン303は、容器302の凹部底面から、容器302の側面より引き出されて外部に突出している。
【0007】
ワイヤ304は、容器302内でポッティング樹脂305により覆われて保護されている。加えて、容器302の土手状の枠部分からセンサチップ301の端子部301aを含む周辺部に跨る枠状のカバー306が、容器302の枠部分に接着剤で固定され、カバー306の内側の縁がセンサチップ301周辺部に接触している。センサチップ301の検出領域301bは、カバー306の開口領域より上面に露出している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように実装されているセンサチップを用いたシステムでは、センサチップ301の検出領域301bに直接指が接触するため、同時に搭載されている他のLSIが静電気による損傷を受けやすいという問題を有している。この静電気による問題を解消するため、例えば、図3に示す実装パッケージを取り付ける基盤とカバー306とを導通させる配線を設け、この配線および基盤を介して静電気を接地に流す方法が提案されている。また、この実装パッケージを組み込むシステムの周囲を接地に接続する方法も提案されている。しかし、いずれの方法も、実装パッケージの状態での対策が不十分なため、実装パッケージを取り付ける際に静電気の影響を受けてしまう。また、上記方法は取り付けの工程を複雑なものとしてしまう。
【0009】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、静電容量を検出することで指の指紋形状を検出するセンサチップを、静電気による破壊から保護されるようにパッケージに実装することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の実装パッケージは、基体部およびこの主表面上に固定された枠部からなる容器と、枠部の内側で基体部の主表面上に配置され、上面に検出面を備えかつ集積回路が搭載されたセンサチップと、基体部の主表面上より基体部と枠部との間を通って枠部の外部に引き出された複数の第1のピンおよび第2のピンと、枠部上に固定された導電性を有する材料からなる枠状のカバーと、枠部を貫通して配置され、上端がカバーに電気的に接続され下端が第2のピンに電気的に接続された接続部材とを備え、カバーの内側の縁がセンサチップの上面に接触し、カバーと接続部材の上端とは接触し、接続部材の下端と第2のピンとは接触し、検出面はカバーの内側で露出しているものである。
この発明によれば、カバーと第2のピンとが、接続部材を介して電気的に接続されている。
【0011】
上記発明において、例えば、接続部材とカバーとは、導電性接着剤により接続されている。
また、上記発明において、第1のピンは、センサチップの端子部と接続されたものであり、第2のピンは、接地に接続されるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における実装パッケージの構成を示す概略的な断面図(a),(b)と平面図(c)である。本実施の形態のパッケージでは、センサチップ101は、プラスチックからなる容器102の基体部102a上に載置されている。容器102は、基体部102a周縁部に枠部102bを備え、基体部102a周縁部と枠部102bに挾まれた複数の信号ピン(第1のピン)103aと接地ピン(第2のピン)103bを備えている。信号ピン103aおよび接地ピン103bは、基体部102aと枠部102bとの間より引き出され、容器102の側面より外部に突出している。また、信号ピン103aとセンサチップ101の端子部101aとが、ワイヤ104により接続されている。
【0013】
図1(c)にも示すように、枠部102bには、溝102cが形成されている。この溝102cには、以降に説明する接着剤107が充填され、接着剤107が枠部102b上部より他の部分へしみ出していくのを防いでいる。また、容器102の接地ピン103bが配列されている領域の枠部分には、以降に説明する接続部材108が配置される貫通口102dが、接地ピン103bの容器102内部における端部に到達して形成されている。
【0014】
上述した容器102内において、図1(a)および図2(a)に示すように、センサチップ101周縁部には、ポッティング樹脂105がワイヤ104を覆うように形成されている。このポッティング樹脂105は、ワイヤ104を保護するために形成するものであるが、副次的にセンサチップ101を基体部102aに固定する作用も有している。なお、図2(a)は、ポッティング樹脂105を備えた状態の実装パッケージの構成を示す概略的な構成を示す平面図である。
【0015】
また、導電性を有する材料である例えばステンレスからなる枠状のカバー106が、容器102の枠部分を含む周縁部に、接着剤107により接着固定されている。カバー106は、ステンレスに限るものではなく、他の金属部材などの導電性を有する材料から構成すればよい。図2(b)にも示すように、カバー106は、容器102の枠部分から端子部101aを含むセンサチップ101の周縁部に跨り、カバー106の内側の縁でセンサチップ101周縁部を押さえている。センサチップ101の検出面101bは、カバー106の開口領域より上面に露出している。なお、カバー106は、例えば導電性プラスチックから構成するようにしても良い。
【0016】
加えて、本実施の形態では、接地ピン103bとカバー106とを接続する金属などの導電材料からなる接続部材108を設けるようにした。接続部材108は、容器102の接地ピン103b配列側の枠領域上部より、接地ピン103bの容器102内部における端部上まで貫通している。接続部材108とカバー106とは、導電性接着剤により接着されている。導電性接着剤は、例えば、接続部材108の上面に塗布しておけば、カバー106を枠部102bに固定するときに、接続部材108上部とカバー106とが接触し、これらが導電性接着剤を介して電気的に接続した状態となる。
【0017】
また、貫通口102dは、図1(b)の断面図に示すように、上方に行くほど開口面積が小さくなるように形成されている。このことにより、カバー106が上面に押しつけられると、貫通口102d上部の開口面積が小さくなって接続部材108を押さえつけるように作用する。したがって、カバー106を枠部102bに固定すると、接続部材108は、貫通口102d内部で、この上部に押さえつけられて固定した状態となる。
【0018】
以上説明したように、本実施の形態によれば、接続部材108を設けるようにしたので、カバー106と接地ピン103bとが電気的に接続された状態となっている。このため、図1の実装パッケージを指紋照合システムなどに組み込むときに、接地ピン103bの接続先が接地につながるものとなっていれば、検出面101bに接触する指の静電気は、同時に接触するカバー106から接続部材108および接地ピン103bを介して接地に流れる。この結果、本実施の形態の実装パッケージによれば、センサチップ101に同時に搭載されている他の集積回路が、静電破壊から保護されるようになる。また、本実施の形態によれば、実装パッケージを組み込むだけで、他の配線接続などをすることなく、静電気による問題が解消できる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、カバーが接地ピンと電気的に接続されているので、静電容量を検出することで指の指紋形状を検出するセンサチップを、実装パッケージにおいて静電気による破壊から保護できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における実装パッケージの構成を示す概略的な断面図および平面図である。
【図2】本発明の実施の形態における実装パッケージの構成を示す概略的な平面図である。
【図3】従来よりある実装パッケージの構成を示す概略的な断面図および平面図である。
【符号の説明】
101…センサチップ、101a…端子部、101b…検出面、102…容器、102a…基体部、102b…枠部、102c…溝、102d…貫通口、103a…信号ピン、103b…接地ピン、104…ワイヤ、105…ポッティング樹脂、106…カバー、107…接着剤、108…接続部材。
Claims (3)
- 基体部およびこの主表面上に固定された枠部からなる容器と、
前記枠部の内側で前記基体部の主表面上に配置され、上面に検出面を備えかつ集積回路が搭載されたセンサチップと、
前記基体部の主表面上より前記基体部と前記枠部との間を通って前記枠部の外部に引き出された複数の第1のピンおよび第2のピンと、
前記枠部上に固定された導電性を有する材料からなる枠状のカバーと、
前記枠部を貫通して配置され、上端が前記カバーに電気的に接続され下端が前記第2のピンに電気的に接続された接続部材と
を備え、
前記カバーの内側の縁は、前記センサチップの上面に接触し、前記カバーと前記接続部材の上端とは接触し、前記接続部材の下端と前記第2のピンとは接触し、前記検出面は、前記カバーの内側で露出しているものである
ことを特徴とする実装パッケージ。 - 請求項1記載の実装パッケージにおいて、
前記接続部材と前記カバーとは、導電性接着剤により接続されていることを特徴とする実装パッケージ。 - 請求項1または2記載の実装パッケージにおいて、
前記第1のピンは、前記センサチップの端子部と接続されたものであり、
前記第2のピンは、接地に接続されるものである
ことを特徴とする実装パッケージ。
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