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JP3545861B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents
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JP3545861B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面印刷可能な孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、簡便な印刷方法として、デジタル式感熱孔版印刷法が知られている。この孔版印刷法は、微細な発熱素子が1列に配列されたサーマルヘッドを感熱孔版マスタに接触させ、パルス的に発熱素子に通電させながら、マスタを搬送させることで、画像情報に応じてマスタを加熱により溶融穿孔させて製版し、製版済みのマスタを多孔性の円筒状版胴の外周面に巻装させた後、穿孔した部分よりインキを透過浸透させて印刷用紙に転移させることにより印刷するものである。
【0003】
ところで、最近の印刷物は、用紙を節約したりファイルの保管スペースの増大を避ける等の理由から、両面印刷が増加する傾向にある。現に、市場で孔版印刷装置を使用しているユーザの多くが両面印刷を行うようにしている。
【0004】
現状の孔版印刷装置を用いて両面印刷を行う場合には、まず、片面の印刷を必要部数行った後、その片面印刷済みの印刷用紙をきれいに揃え直して孔版印刷装置の給紙トレイに裏返してセットし、セットされた印刷用紙分の裏面印刷を行わせる手法が採られている。
【0005】
しかし、このような両面印刷法では、排紙トレイ上に排紙された片面印刷済みの印刷用紙をユーザがきれいに揃え直し、かつ、裏返して、給紙トレイにセットしなくてはならず、作業が煩雑である。また、片面印刷済みの印刷用紙を揃える際に、乾燥していないインキで手を汚してしまうような不都合もある。
【0006】
そこで、ユーザの手を煩わすことなく、印刷用紙の両面に自動的に印刷し得る孔版印刷法が提案されている。その一つは、特開平6−71996号公報や特開平6−135111号公報に示されるように、各々製版済みマスタが巻装される2個の版胴を用い、これらの版胴間に印刷用紙を通すことにより印刷用紙の表裏に同時に印刷する手法である。他の一つは、特開平7−81202号公報に示されるように、用いる版胴は1個とし、片面印刷済みの印刷用紙を一旦用紙トレイに積載排紙させ、この用紙トレイをトレイ移動手段によって版胴の印刷部に対する再給紙部まで移動させ、この位置から用紙トレイ上の印刷用紙を再給紙させることにより裏面印刷を行い、排紙トレイに排紙させる手法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前者の2個の版胴を用いる両面印刷法では、印刷速度は速いものの、版胴を2個必要とし、さらに、製版部も2個必要とする等、装置が大掛かりとなり、コスト高ともなってしまう。
【0008】
後者の用紙トレイ移動方式の両面印刷法では、版胴を2個用いることなく両面印刷の自動化を実現し得るが、表面印刷から裏面印刷に切り換える度に用紙トレイを排紙位置から再給紙位置まで大きく移動させなくてはならず、その移動機構が大掛かりで、コスト高になりやすい。
【0009】
ところで、普通紙複写機では、両面複写装置が既に実用化され、現に市販されている。このような両面複写装置としては、例えば、特開昭64−3674号公報、特開昭64−8162号公報等に開示されている。このような両面複写装置の技術を孔版印刷装置に転用して両面印刷の自動化を図ることも考えられる。しかし、両面複写装置の場合には、表面複写時であっても裏面複写時であっても、その都度、感光体上にトナー像が作成されるので、1枚ずつ両面複写を完成させる方式が多いが、孔版印刷装置の場合には、製版されたマスタを用いて印刷するので、1枚ずつ両面印刷を完成させる方式(その都度マスタを製版・給版し直す方式)は時間的にも経済的にも採用が困難である。
【0010】
そこで、本発明は、両面複写装置による両面複写方式をそのまま転用できない孔版印刷の特殊性を考慮しつつ、大掛かりな移動機構等を要することなく低コストにて両面印刷を行うことができ、かつ、1枚ずつの両面印刷も可能な孔版印刷装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の孔版印刷装置は、回転駆動される版胴と、この版胴に巻装される1枚分のマスタに表面印刷用画像と裏面印刷用画像とを加熱穿孔により順次製版する製版手段と、製版済みマスタを前記版胴に巻装する給版手段と、前記版胴にインキを供給するインキ供給手段と前記版胴に接離自在に加圧接触する加圧ローラとを含み、製版済みマスタが巻装された前記版胴を回転駆動させて前記表面印刷用画像と裏面印刷用画像とを印刷部で選択的に印刷用紙に印刷する印刷手段と、未印刷の印刷用紙を前記印刷部に対して給紙する給紙手段と、前記印刷手段により片面印刷済みの印刷用紙を前記印刷部に対して再給紙する再給紙手段と、前記給紙手段と前記再給紙手段とによる印刷用紙の給紙を切り換える給紙切換手段と、前記印刷部により印刷済みの印刷用紙を排紙部に排紙する排紙手段と、用紙反転部を含み、前記印刷部により片面印刷済みの印刷用紙を前記再給紙手段に搬送させる両面用搬送手段と、前記印刷部により印刷済みの印刷用紙の搬送方向を前記排紙手段側と前記両面用搬送手段側とに切り換える搬送経路切換手段とを備えている。
【0012】
従って、製版済みのマスタの表面印刷用画像又は裏面印刷用画像を用いることにより片面印刷済みの印刷用紙は、搬送経路切換手段による切り換えにより両面用搬送手段によって再給紙手段まで搬送され、他面印刷用の再給紙に供され、両面印刷が自動的に行われる。この際、版胴に巻装されているマスタは表面印刷用画像と裏面印刷用画像とを同時に有しているので、印刷手段によって印刷すべき画像を選択切り換えするだけで、1枚ずつ両面印刷を完成させながら、全体として必要な印刷枚数を仕上げる印刷方式を採ることもできる。また、給紙切換手段や搬送経路切換手段といった変位する手段を含むが、これらは切り換え変位だけで済み大きく移動させる必要はないので、装置が大掛かりになることなく両面印刷の自動化を図れる。
【0013】
ここに、請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、両面用搬送手段が吸着式両面用搬送手段として構成され、片面印刷済みの印刷用紙の未印刷面を吸着しながら印刷用紙を搬送するので、印刷済み面のインキが乾燥していなくても搬送途中でインキ汚れを生じない。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の孔版印刷装置において、吸着式両面用搬送手段が、印刷用紙よりも長く分割されて独立して駆動制御される複数の搬送部を有している。従って、片面印刷済みの印刷用紙を吸着式両面用搬送手段において数枚待機させておくことができ、“表面印刷→裏面印刷”の繰返しを即座に行わせることができ、両面印刷の速度が向上する。この際、片面印刷済みの印刷用紙は重なることなく、次の搬送部に順次送られるので、乾燥していないインキによって印刷用紙が汚れることもない。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の孔版印刷装置において、吸着式両面用搬送手段が、各印刷用紙を離間した状態で積層させつつ順次搬送する搬送ストック部を有している。従って、片面印刷済みの印刷用紙を吸着式両面用搬送手段において搬送ストック部で多くの枚数分待機させておくことができ、“表面印刷→裏面印刷”の繰返しを即座に行わせることができ、両面印刷の速度が向上する。この際、片面印刷済みの印刷用紙は重なることなく、順次送られるので、まだ乾燥していないインキによって印刷用紙が汚れることもない。また、新たに搬送ストック部に積層される印刷用紙を再給紙手段まで搬送させる時間を長く取れるので、片面印刷済みの印刷用紙は自然乾燥しやすくなる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載の孔版印刷装置において、両面用搬送手段が、印刷用紙の印刷済み面を乾燥させる乾燥手段を有している。従って、片面印刷済みの印刷用紙は再給紙手段に搬送されるまでの間に乾燥手段によって強制的に乾燥されるので、他面印刷時に印刷済み面のインキによる汚れが生じにくくなる。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の孔版印刷装置において、両面用搬送手段が、印刷用紙の横位置調整搬送手段を有している。従って、片面印刷済みの印刷用紙は再給紙手段に搬送されるまでの間に横位置調整搬送手段によって幅方向の位置調整がなされる。よって、表面印刷用画像又は裏面印刷用画像の印刷位置に合うように調整して他面印刷に供することも可能であり、表面印刷用画像又は裏面印刷用画像の印刷位置に対して意図的にずらして他面印刷に供することも可能となる。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1,2,3,4,5又は6記載の孔版印刷装置において、加圧ローラの表面をクリーニングするクリーニング手段を有している。従って、他面印刷時に印刷用紙の片面印刷済み面に接する加圧ローラがインキにより汚れたとしてもクリーニング手段によりクリーニングされるので、印刷用紙を汚してしまうことはない。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の孔版印刷装置において、原稿画像を光学的に読み取って製版手段に製版用の画像情報を出力する原稿読取手段を備え、この原稿読取手段が原稿画像を2分割して読み取る分割読取手段を有している。従って、大きめの原稿から半分程度の印刷用紙に両面印刷する場合にも支障なく適用できる。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の孔版印刷装置において、原稿画像を光学的に読み取って製版手段に製版用の画像情報を出力する原稿読取手段を備え、この原稿読取手段が自動原稿反転搬送装置を有している。従って、両面原稿を用いて両面印刷する場合にも支障なく適用できる。
【0021】
請求項10記載の発明は、請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の孔版印刷装置において、両面用搬送手段が、装置本体に対して挿脱自在とされている。従って、両面用搬送手段を装着しなければ装置本体を通常の片面印刷用の孔版印刷装置とすることができ、この両面用搬送手段を装着するだけで両面印刷可能な孔版印刷装置とすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の第一の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。本実施の形態に示す孔版印刷装置1は、多孔性を有して駆動手段(図示せず)により時計方向に回転駆動される1個の版胴2を中心に構成されている。この版胴2は製版済みのマスタ3が巻装されるもので、そのマスタ3の先端をクランプするクランパ4が外周面の一部に設けられている。また、版胴2の内部にはインキローラ5等を含む周知のインキ供給手段6が位置固定的に内蔵されているとともに、前記インキローラ5に対応する前記版胴2の最下位位置なる印刷部7にてこの版胴2の外周面に接離自在な加圧ローラ8が設けられている。この加圧ローラ8は加圧レバー9により揺動自在に支持され、ばね10によって前記版胴2に対する加圧方向に付勢され、カム11によって離反動作するように設定されている。これらの版胴2、インキ供給手段6及び加圧ローラ8を中心に印刷手段12が構成されている。
【0025】
また、前記版胴2の周囲には、製版書込ユニット13、給紙装置14、排紙装置15及び排版装置16が配設されている。さらに、上部には原稿画像を光学的に読み取る原稿読取装置17が設けられ、そのコンタクトガラス18上には、自動原稿反転搬送装置(ARDF)19が搭載されている。
【0026】
まず、製版書込ユニット13はロール状に巻回されたマスタロール21から引き出されるマスタ3に、製版手段23によって加熱穿孔することにより製版し、製版済みのマスタ3の後端を切断手段24によって切断し、給版手段25によって前記版胴2のクランパ4部分に給版させるものである。前記マスタロール21はその位置決めやバックテンションを与えるためにマスタロール保持部材26により保持され、団子状のマスタロール駆動ローラ27によって製版手段23側に給版される構成とされている。この製版手段23は微細な発熱素子を1列に配列させたサーマルヘッド28とこのサーマルヘッド28に対向接触させたプラテンローラ29とにより構成されており、マスタロール21から引き出されるマスタ3をサーマルヘッド28により画像情報に応じて溶融穿孔させることにより製版動作が行われる。前記給版手段25は、一対の送り出しローラ30とマスタガイド31とにより構成されており、このマスタガイド31は切断手段24により切断され送り出しローラ30により送り出されるシート状で製版済みのマスタ3の先端を前記クランパ4部分にガイドする役目を持つ。
【0027】
次に、給紙装置14は未印刷の印刷用紙32を前記印刷部7に給紙させる給紙手段となるもので、多数枚の印刷用紙32が積載されてエレベータ式に上下動する給紙トレイ33、最上位の印刷用紙32を印刷部7側に送り出す呼出コロ34、一対の給紙コロ35、重送を防止するための分離板36、一対のレジストコロ37、用紙先端検知センサ38、用紙ガイド39等により構成されている。
【0028】
また、排紙装置15は、印刷部7で印刷済みの印刷用紙32を排紙部となる排紙トレイ41に排紙させる排紙手段となるもので、前記加圧ローラ8と前記排紙トレイ41との間を結ぶ複数、例えば、2つの搬送ベルト42,43が配設されている。これらの搬送ベルト42,43は多数の開孔を有するとともに後述するファン等の吸引手段を備えており、印刷用紙32をベルト表面に吸引しながら搬送させる構造とされている。前記搬送ベルト43の下方には排紙ボックス44が設けられ、搬送ベルト43に対して下向きの空気流を発生させるファン45が内蔵されている。前記排紙トレイ41はこの排紙ボックス44と一体で形成されている。
【0029】
さらに、前記加圧ローラ8付近には、印刷済みの印刷用紙32を前記版胴2から剥離させる剥離爪46が揺動自在に設けられている。
【0030】
前記排版装置16は印刷に供されて不要になった版胴2上のマスタ3を廃棄処理するためのもので、上下一対の排版部材47、排版ボックス48等により構成されている。なお、使用済みのマスタ3をこの排版装置16により排版処理する時には、前記版胴2は反時計方向に回転駆動されるように構成されている。
【0031】
さらに、前記原稿読取装置17は前記コンタクトガラス18上にセットされた原稿の画像を光学的に読み取る原稿読取手段となるもので、露光ランプ51、ミラー・レンズ光学系52、CCD等の光電変換素子53等により構成されている。また、前記ARDF19は原稿テーブル54上にセットされた原稿を自動的に前記コンタクトガラス18上に搬送させ、所定位置で停止させて画像読取に供した後、原稿トレイ55に排紙させる機能を持つもので、図2に示すように、搬送ベルト56等により構成されている。ここに、このARDF19は前記搬送ベルト56の排紙側に正逆転自在な反転コロ57と反転切換爪58とを有しており、両面原稿の場合、反転切換爪58を上方に持ち上げた状態(原稿トレイ55側を閉止する状態)で反転コロ57周りを通して再びコンタクトガラス18側に搬送させることにより、原稿の表裏を反転させる機能を持つ。
【0032】
このような基本構成に加え、本実施の形態では、前記給紙装置14付近において下方から上方に向けた縦搬送路61がガイド62により形成されている。この縦搬送路61は前記レジストコロ37の上流側位置にて前記用紙ガイド39による搬送路に連通しており、かつ、複数対の搬送ローラ63,64が配設されることにより再給紙手段となる再給紙装置65が構成されている。
【0033】
ここに、この縦搬送路61の合流部付近には、この再給紙装置65による印刷用紙32の給紙と前記給紙装置14による印刷用紙32の給紙とを選択的に切り換えるための給紙切換手段66が設けられている。この給紙切換手段66は図3に示すように支軸67を中心に揺動自在で経路を切り換えるための切換爪68と、この切換爪68に連結されてその状態を制御するソレノイド69とにより構成されている。即ち、ソレノイド69が吸引状態にない時には図3(b)に示すように給紙装置14側からの給紙が可能となり、ソレノイド69が吸引状態になると図3(a)に示すように再給紙装置65側からの給紙が可能となるように設定されている。
【0034】
さらに、前記印刷部7を通過した印刷用紙32を前記再給紙装置65の下端部まで搬送させる両面用搬送手段の一態様をなす吸着式両面用搬送手段となる両面用搬送装置71が設けられている。この両面用搬送装置71は例えば3つの搬送部となる第1ベルト72、第2ベルト73、第3ベルト74を中心に構成されている。これらのベルト72〜74は何れも多数の開孔を有するとともに吸引手段(図示せず)を備えており、印刷用紙32をベルト表面に吸着させながら搬送する構造とされている。ここに、前記第1ベルト72は前記搬送ベルト42の真下に水平に配置されて印刷部7側からの印刷用紙32が図中、右側からこの第1ベルト72上に排紙された後、スイッチバックさせて右側に搬送させる用紙反転部の役目をなすように設定されている。従って、この第1ベルト72を駆動する駆動ローラ75は正逆転自在に回転される。また、前記第3ベルト74は前記第1ベルト72より1段低い位置で前記再給紙装置65に連続するように水平に配置され、前記第2ベルト73は前記第1ベルト72の右端と第3ベルト74の左端との間を結ぶように少し斜めに配置されている。これらのベルト73,74も各々駆動ローラ76,77により駆動される。また、これらのベルト72〜74は何れも印刷用紙32よりも長く形成されている。
【0035】
また、前記印刷部7の用紙搬送方向下流側には、搬送経路切換手段となる搬送切換ベルト78が設けられている。この搬送切換ベルト78はその駆動ローラ79側のローラ軸を中心に揺動自在で、搬送ベルト42側への搬送と第1ベルト72側への搬送とを切り換える役目を持つ。
【0036】
次に、各部の動作制御を行う制御手段による制御の下、孔版印刷装置1により両面印刷を行う場合の処理等を以下に説明する。
【0037】
まず、両面印刷モードに設定されると、製版手段23は両面印刷用のマスタ3を製版する。この製版動作は、第1の原稿をコンタクトガラス18上にセットしてその原稿画像を原稿読取装置17により読み取り、読み取られた情報を画像処理部(図示せず)を通してサーマルヘッド28に出力させ、マスタロール21から引き出されるマスタ3をサーマルヘッド28により溶融穿孔させることにより、図4に示すように、表面印刷用画像81を製版する。つづいて、第2の原稿をコンタクトガラス18上にセットしてその原稿画像を原稿読取装置17により読み取り、読み取られた情報を画像処理部(図示せず)を通してサーマルヘッド28に出力させ、マスタロール21から引き出されるマスタ3をサーマルヘッド28により溶融穿孔させることにより、図4に示すように、裏面印刷用画像82を製版する。このように2つの画像81,82が製版されたマスタ3を切断手段24により切断する。即ち、本実施の形態においては、版胴2に巻装される1枚分のマスタ3には表面印刷用画像81と裏面印刷用画像82とが見開き状態で順次製版されて同時に存在することになる。
【0038】
このような両面印刷用の製版に際して、2枚の原稿はユーザが手で直接コンタクトガラス18上にセットしてもよく、ARDF19を利用してコンタクトガラス18上に自動給紙させてもよい。また、対象となる原稿が両面原稿の場合であれば、ARDF19の自動反転機能を利用することにより、表面画像を読み取って表面印刷用画像81を製版した後、原稿を自動的に反転給紙させて裏面画像を読み取って裏面印刷用画像82を製版させるようにすればよい。
【0039】
また、対象となる原稿83が図5に示すように印刷用紙32より大きい場合には、原稿読取装置17による原稿83の読取動作を制御し、一旦、原稿画像の前半部84を原稿読取装置17により読み取って製版手段23によって表面印刷用画像81として製版し、引き続き、原稿画像の後半部85を原稿読取装置17により読み取って製版手段23によって裏面印刷用画像82として製版するようにすればよい。このような機能は分割読取手段により実行される。
【0040】
何れにしても、両面印刷用の製版済みのマスタ3は切断手段24により切断された後、給版手段25によって版胴2に給版させ、その先端がクランパ4によってクランプされることにより巻装される。
【0041】
この後、印刷動作に移行する。この印刷動作においては、マスタ3上の画像81,82の位置管理等により何れの画像81,82について印刷を行うかは選択自在に制御される。
【0042】
まず、給紙トレイ33に積載された未印刷の印刷用紙32の最上位紙が給紙コロ35によってレジストコロ37の位置まで搬送される。即ち、この時点では切換爪68は図3(b)に示す状態にある。さらに、版胴2に巻装されているマスタ3の表面印刷用画像81の先端と同期が取られるようにレジストコロ37によってタイミングを制御しながら印刷用紙32を印刷部7位置まで搬送させ、そこで、加圧ローラ8を版胴2側に接触して加圧する状態に揺動させる。この状態で印刷用紙32が版胴2(マスタ3)と加圧ローラ8とに挾まれながら搬送されるが、インキローラ5から供給されるインキが版胴2の孔、マスタ3の穿孔を通して滲み出ることにより印刷用紙32の表面に表面印刷用画像81が印刷される。印刷動作の進行に伴い、印刷用紙32の先端は剥離爪46によって版胴2(マスタ3)から剥離されつつ搬送切換ベルト78上に搬送される。
【0043】
この時、この搬送切換ベルト78は揺動機構(図示せず)によって第1ベルト72側に向けた状態に切り換えられおり、表面印刷済みの印刷用紙32は搬送切換ベルト78から第1ベルト72上に搬送される。この印刷用紙32の後端が搬送切換ベルト78から抜け出ると、第1ベルト72は逆転駆動され、この第1ベルト72上の印刷用紙32をスイッチバックさせて第2ベルト73、第3ベルト74側に順次搬送させ、最終的に、第3ベルト74によって再給紙装置65まで送り込む。これらの第1〜3ベルト72〜74による印刷用紙32の搬送は、吸着方式により印刷用紙32の裏面側だけで行われるので、印刷済みの表面のインキが乾燥していない場合であってもインキ汚れを生じない。このようにして、両面用搬送装置71によって表面印刷済みの印刷用紙32が給紙された再給紙装置65はこの印刷用紙32を印刷部7に向けて再給紙させる。この再給紙動作は搬送ローラ63,64により行われるが、印刷部7による印刷直後ではなくインキがある程度自然乾燥しているので、支障をきたすようなインキ汚れは生じない。また、再給紙装置65側に印刷用紙32が搬送される段階ではソレノイド69が吸引状態に切り換えられ、切換爪68は図3(a)に示すような状態となっている。これにより、印刷用紙32はレジストコロ37の位置まで搬送される。さらに、版胴2に巻装されているマスタ3の裏面印刷用画像82の先端と同期が取られるようにレジストコロ37によってタイミングを制御しながら印刷用紙32を印刷部7位置まで搬送させ、そこで、加圧ローラ8を版胴2側に接触して加圧する状態に揺動させる。この状態で印刷用紙32が版胴2(マスタ3)と加圧ローラ8とに挾まれながら搬送されるが、インキローラ5から供給されるインキが版胴2の孔、マスタ3の穿孔を通して滲み出ることにより印刷用紙32の裏面に裏面印刷用画像82が印刷される。即ち、両面印刷される。印刷動作の進行に伴い、印刷用紙32の先端は剥離爪46によって版胴2(マスタ3)から剥離されつつ搬送切換ベルト78上に搬送される。
【0044】
この時、この搬送切換ベルト78は揺動機構(図示せず)によって搬送ベルト42側に向けた状態に切り換えられており、両面印刷済みの印刷用紙32は搬送切換ベルト78から搬送ベルト42,43を経て排紙トレイ41に排紙される。
【0045】
このような動作を指定された印刷枚数分だけ繰返して行わせることにより、必要な枚数分の両面印刷物が得られる。
【0046】
なお、本実施の形態の孔版印刷装置1により両面印刷を行わせる場合、その動作制御を異ならせることにより、両面印刷の速度を向上させることができる。まず、両面印刷が開始されると、給紙トレイ33から印刷用紙32を給紙させ、印刷部7にて表面印刷用画像81を印刷し、表面印刷済みの印刷用紙32を搬送切換ベルト78、第1ベルト72(スイッチバック)、第2ベルト73を経て第3ベルト74上まで順次搬送させ、この第3ベルト74上に乗り切った時点で、搬送を一旦停止させる。続いて、給紙トレイ33から次の印刷用紙32を給紙させ、印刷部7にて表面印刷用画像81を印刷し、表面印刷済みの印刷用紙32を搬送切換ベルト78、第1ベルト72(スイッチバック)を経て第2ベルト73上まで順次搬送させ、この第2ベルト73上に乗り切った時点で、搬送を一旦停止させる。この時、第3ベルト74は駆動させない。続いて、給紙トレイ33から次の印刷用紙32を給紙させ、印刷部7にて表面印刷用画像81を印刷し、表面印刷済みの印刷用紙32を搬送切換ベルト78を経て第1ベルト72上まで搬送させ、この第1ベルト72上に乗り切った時点で、搬送を一旦停止させる。この時、第2,3ベルト73,74は駆動させない。これにより、表面印刷済みの印刷用紙32が互いに重なることなく搬送方向に横並びの状態でベルト74,73,72上で待機することになる。
【0047】
そして、給紙トレイ33から次の印刷用紙32を給紙させ、印刷部7にて表面印刷用画像81を印刷するとともに、各ベルト72,73,74を駆動させ、第3ベルト74上の印刷用紙32は再給紙装置65へ、第2ベルト73上の印刷用紙32は第3ベルト74へ、第1ベルト72上の印刷用紙32は第2ベルト73へ向けて各々搬送させる。給紙トレイ33から給紙された印刷用紙32がレジストコロ37を抜け出るタイミングになると、切換爪68を切り換えて再給紙装置65側から給紙可能とし、裏面印刷用画像82の先端と同期が取られるようにレジストコロ37によってタイミングを制御しながら再給紙された印刷用紙32を印刷部7位置まで搬送させ、印刷用紙32の裏面に印刷させる。この時点で、先行した表面印刷済みの印刷用紙32は第1ベルト72上に排紙され、待機状態となる。
【0048】
よって、図示例のように、両面用搬送装置71がベルト72〜74によって3枚の印刷用紙32を待機させ得る構成の場合、1枚目表面印刷→2枚目表面印刷→3枚目表面印刷→4枚目表面印刷→1枚目裏面印刷→5枚目表面印刷→2枚目裏面印刷→のようなプロセスで両面印刷を行わせることができ、逐一1枚ずつ両面印刷を完成させる場合よりも、両面印刷速度が速くなる(4枚目以降が速くなる)。
【0049】
つづいて、本発明の実施の第二の形態を図6ないし図8に基づいて説明する。図1ないし図5で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、その説明も省略する(以下、後述する実施の形態においても順次同様とする)。特に、版胴2より上部の製版書込ユニット13等に関しては構造・作用的に変更がないので、図示も省略する。
【0050】
本実施の形態における孔版印刷装置101では、第1,2ベルト72,73に代えて、搬送ストック部となる垂直ストッカ102が配設されて、両面用搬送装置103が構成されている。
【0051】
この垂直ストッカ102の詳細を、図7及び図8により説明する。この垂直ストッカ102は印刷用紙32の両側を支持するよう2個ずつ左右に配設させた4個の回転レール104を主体として構成されている。これらの回転レール104は用紙反転部を兼用するもので、縦向きのばね形状とされて等間隔の用紙保持部が垂直方向に多数形成されている。各回転レール104の下端部にはプーリ105が固定され、さらに、複数のベルト106,107,108によって互いに連結され、1つのモータ109を回転させると4個の回転レール104が同期して回転するように構成されている。また、各回転レール104はスライドレール110に沿って用紙幅方向にスライド自在とされ、左右の回転レール104間の間隔を印刷用紙32の幅(横位置)に合わせて調整できる構成とされている。さらに、これらの回転レール104間の中心であって最下位位置には回転レール104の最下位位置まで下げられた印刷用紙32を下流側の第3ベルト74側に搬送させる搬送ベルト111が設けられている。この搬送ベルト111は駆動プーリ112と従動プーリ113との間に掛け渡され、駆動プーリ112軸上のモータ114によって駆動される。
【0052】
このような構成において、両面印刷時には、印刷部7で表面印刷済みの印刷用紙32が搬送切換ベルト78によって回転レール104の最上部上に搬送される。この時、モータ109を駆動させることによりベルト106〜108を介して各回転レール104を同期させて1回転させて停止させる。これにより、回転レール104上に搬送された表面印刷済みの印刷用紙32は1段分下げられた位置にスタックされる。このような動作を表面印刷動作が行われる度に繰り返すことにより、表面印刷済みの複数枚の印刷用紙32が垂直方向に積層されるような形で回転レール104に順次スタックされる。この時、ばね形状の回転レール104により各印刷用紙32が離間した状態でスタックされるので、乾燥し切っていないインキによって他の印刷用紙32が汚れてしまうことはない。また、離間した状態でスタックされるので、各印刷用紙32間の空気流通性が確保されるため、自然乾燥も効率よく行われる。このような動作の繰返しにより、回転レール104の最下部に到達した印刷用紙32は中央に配設させた搬送ベルト111を駆動させることにより、第3ベルト74上に搬送され、前述した実施の形態の場合と同様に、再給紙装置65による再給紙、即ち、裏面印刷に供される。
【0053】
ここに、本実施の形態においては、垂直ストッカ102を用いて表面印刷済みの複数枚の印刷用紙32を一旦スタックさせて裏面印刷に待機させているので、表面印刷終了時点から裏面印刷開始までの時間的余裕を多く取れるため、裏面印刷用の給紙時までに印刷済みの表面側のインキを自然乾燥させやすくなり、インキによる用紙汚れが防止される。
【0054】
ところで、本実施の形態の孔版印刷装置101では、両面用搬送装置103において、第3ベルト74上部に乾燥手段となる乾燥装置115が付加されて構成されている。この乾燥装置115としては印刷用紙32の印刷済み面に温風を吹き付ける手段等でもよいが、ここでは、例えばハロゲンランプによる赤外線を用いた加熱装置構成とされている。
【0055】
よって、表面印刷済みの印刷用紙32が両面用搬送装置103によって再給紙装置65側に搬送されるまでの間に、この乾燥装置115によって強制的に加熱されることによりインキが乾燥される。即ち、印刷装置周囲の湿度等の影響を受けやすい自然乾燥を待つことなくインキが乾燥するので、両面印刷時の印刷用紙32のインキ汚れが確実に防止される。
【0056】
なお、このような乾燥装置115は図1に示したような両面用搬送装置71に対しても同様に適用し得るのはもちろんである。
【0057】
本発明の実施の第三の形態を図9ないし図11に基づいて説明する。本実施の形態における孔版印刷装置121では、図6に示した第3ベルト74及び乾燥装置115に代えて、横位置調整搬送手段となる横位置調整搬送装置122が垂直ストッカ102に連続するように配設されて、両面用搬送装置123が構成されている。
【0058】
この横位置調整搬送装置122の詳細を図10及び図11により説明する。この横位置調整搬送装置122では、まず、用紙搬送方向に並設された2つの搬送ベルト124が設けられている。これらの搬送ベルト124はベース板125上に立設させた支持片126により回転自在に保持された駆動プーリ127と従動プーリ128とにより支持されており、駆動プーリ127軸上に連結された搬送モータ129により回転駆動される。また、前記ベース板125の上方において搬送方向両側には一対の用紙ガイドフェンス130が設けられている。これらの用紙ガイドフェンス130は用紙導入側(即ち、垂直ストッカ102側)において外方に拡開した拡開部130aが形成されている。これらの用紙ガイドフェンス130には中央部側に向けて突出させた一対のラックギヤ131が一体化されており、これらのラックギヤ131に同時に噛合するピニオンギヤ132がベース板125の中央部に配設されている。このピニオンギヤ132を回転駆動させるモータ133が前記ベース板125上に搭載されている。これにより、一対の用紙ガイドフェンス130はピニオンギヤ132が回転駆動されることによりラックギヤ131を介して接近又は離反する方向に移動自在な構成とされている。さらに、前記ベース板125の前記垂直ストッカ102側の端面にはラックギヤ134が一体化されており、このラックギヤ134に噛合するピニオンギヤ135が設けられている。このピニオンギヤ135を回転駆動させるモータ136が装置本体の一部に搭載されている。これにより、ベース板125(従って、横位置調整搬送装置122自体)がモータ136の回転に従い、用紙搬送方向に直交する左右方向にシフト自在な構成とされている。
【0059】
このような構成によれば、垂直ストッカ102の左右の回転レール104間の間隔を印刷用紙32の幅に合わせて調整した際、その調整動作に合わせてモータ133を駆動させてピニオンギヤ132を回転させ、ラックギヤ131を介して用紙ガイドフェンス130を互いに近づき又は遠ざかるように移動させることで、用紙ガイドフェンス130間の間隔が印刷用紙32の幅相当となるように調整される。よって、垂直ストッカ102からこの横位置調整搬送装置122の搬送ベルト124によって再給紙装置65側に搬送される際、印刷用紙32は左右幅方向の位置が用紙ガイドフェンス130により揃えられて搬送されることになる。よって、垂直ストッカ102等の個所で印刷用紙32に多少のスキュー等があっても裏面印刷に際して表面印刷位置に揃うように搬送させることができる。特に、垂直ストッカ102の搬送ベルト111から横位置調整搬送装置122の搬送ベルト124への印刷用紙32の受渡しに際してスキュー等があっても、印刷用紙32の先端側が拡開部130aによりガイドされつつ用紙ガイドフェンス130間に進行することになり、スムーズかつ正確な搬送が確保される。
【0060】
ところで、ベース板125自身もモータ136を駆動させることにより左右方向にシフトさせることができるので、垂直ストッカ102と横位置調整搬送装置122との間に位置ずれが生じた場合の位置調整を行うことができる。この他、垂直ストッカ102の搬送ベルト111から横位置調整搬送装置122の搬送ベルト124へ印刷用紙32を受渡した後、意図的にこのモータ136によってベース板125(従って、横位置調整搬送装置122自身)を搬送方向に対して左方向又は右方向にシフトさせることにより、表面画像の印刷位置とは、ずれた位置に裏面画像を印刷させることもできる。特に、モータ136の動作を制御する操作スイッチを本体操作部の一部に設け、ユーザ指示により横位置調整搬送装置122自身のシフト動作を指示させるように構成すれば、ユーザの要望に応じた意図的な形態で両面印刷を行わせることができる。
【0061】
なお、このような横位置調整搬送装置122は図1に示したような両面用搬送装置71に対しても同様に適用し得るのはもちろんである。
【0062】
本発明の実施の第四の形態を図12に基づいて説明する。本実施の形態は、基本的に前述した何れの実施の形態の孔版印刷装置1,101,121にも適用し得るものであり、版胴2と対をなす加圧ローラ8に対してクリーニング手段となるクリーニング装置141が付加されている。このクリーニング装置141は、前記加圧ローラ8が版胴2から離反した状態にあるときにこの加圧ローラ8に接して加圧ローラ8を回転させるための回転用ローラ142と、同じく、前記加圧ローラ8が版胴2から離反した状態にあるときにこの加圧ローラ8に接してその表面のインキを取り除くインキ掻き取りベルト143とにより構成されている。
【0063】
このような構成において、表面印刷時には加圧ローラ8は印刷用紙32の白紙面を介して版胴2に加圧接触するが、裏面印刷時に加圧ローラ8は印刷用紙32の表面画像印刷済み面を介して版胴2に加圧接触する。従って、この段階で表面画像印刷済み面のインキが十分に乾燥していない場合には加圧ローラ8の表面がインキで汚れてしまい、後続の印刷用紙32を汚してしまうこともある。この点、本実施の形態においては、加圧ローラ8が版胴2から離反する待機状態に変位した際、回転用ローラ142の回転を受けて加圧ローラ8が回転するので、この加圧ローラ8の表面にインキが付着していてもインキ掻き取りベルト143により掻き取られるので、加圧ローラ8に起因して印刷用紙32がインキ汚れを生ずることはない。
【0064】
本発明の実施の第五の形態を図13に基づいて説明する。本実施の形態は、例えば、図6に示した孔版印刷装置101の組立構造に関するもので、版胴2を始めとして製版書込ユニット13、給紙装置14、排版装置16、原稿読取装置17、ARDF19及び再給紙装置65が孔版印刷装置101の装置本体151に組み込まれ、垂直ストッカ102、第3ベルト74等の両面用搬送装置103は前記装置本体151を搭載させるためのテーブル152中に一体に組み込まれている。即ち、テーブル152上に装置本体151を載置させた際に、両面用搬送装置103の位置が決まるように挿脱自在とされている。ちなみに、厳密には排紙装置15の一部(搬送ベルト42)、再給紙装置65の一部も、テーブル152側に両面用搬送装置103と一体で組み込まれている。また、排紙装置15は単独で装置本体151に対して着脱自在に設けられている。
【0065】
よって、本実施の形態によれば、両面用搬送装置103を有しないテーブル(図示せず)上に装置本体151を搭載させれば片面印刷用の孔版印刷装置とすることができ、両面用搬送装置103を有するテーブル152上に装置本体151を搭載させれば両面印刷用の孔版印刷装置101とすることができる。つまり、装置本体151側を片面用と両面用とで共用させることができる。
【0066】
本発明の実施の第六の形態を図14に基づいて説明する。本実施の形態も、例えば、図6に示した孔版印刷装置101の組立構造に関するもので、版胴2を始めとして製版書込ユニット13、給紙装置14、排版装置16、原稿読取装置17、ARDF19及び再給紙装置65が孔版印刷装置101の装置本体151に組み込まれている。一方、垂直ストッカ102、第3ベルト74等の両面用搬送装置103は両面ユニット153として独立して設けられている。即ち、この両面ユニット153を装置本体151内に装着した際に、両面用搬送装置103の位置が決まるように装置本体151に対して挿脱自在とされている。ちなみに、厳密には排紙装置15の一部(搬送ベルト42)、再給紙装置65の一部も、両面ユニット153中に一体で組み込まれている。また、排紙装置15は排紙ユニット154として単独で装置本体151に対して着脱自在に設けられている。
【0067】
よって、本実施の形態によれば、両面ユニット153を装置本体151内に装着しなければ片面印刷用の孔版印刷装置とすることができ、両面ユニット153を装置本体151内に装着すれば両面印刷用の孔版印刷装置101とすることができる。つまり、装置本体151側を片面用と両面用とで共用させることができる。
【0068】
参考例を図1及び図6を参照して説明する。本参考例に示す孔版印刷装置は、構造的には、図6に示した実施の第二の形態に準じた構造とされている。即ち、図1及び図6を参照すれば、回転駆動される版胴2と、この版胴2に巻装されるマスタ3に画像を加熱穿孔により製版する製版手段23と、製版済みマスタ3を版胴2に巻装する給版手段25と、版胴2にインキを供給するインキ供給手段6と版胴2に接離自在に加圧接触する加圧ローラ8とを含み、製版済みマスタ3が巻装された版胴2を回転駆動させてマスタ3上の画像を印刷部7で印刷用紙32に印刷する印刷手段12と、未印刷の印刷用紙32を印刷部7に対して給紙する給紙装置14と、印刷手段12により片面印刷済みの印刷用紙32を印刷部7に対して再給紙する再給紙装置65と、給紙装置14と再給紙装置65とによる印刷用紙の給紙を切り換える給紙切換手段66と、印刷部7により印刷済みの印刷用紙32を排紙部41に排紙する排紙装置15と、印刷部7により印刷済みの印刷用紙32を離間した状態で積層保持する用紙反転部となる垂直ストッカ102を含み、これらの印刷用紙32を再給紙装置65に順次搬送させる両面用搬送手段としての(吸着式)両面用搬送装置71と、印刷部7により印刷済みの印刷用紙32の搬送方向を排紙装置15側と両面用搬送装置71側とに切り換える搬送切換ベルト78とを備えている。
【0069】
ここに、本参考例の製版手段23は、版胴2に巻装される1枚のマスタ3に表面印刷用画像81と裏面印刷用画像82とを同時に作成せず、例えば、表面印刷用画像81のみを製版して版胴2に巻装させて片面印刷に供し、排版処理後に、今度は裏面印刷用画像82のみを製版して版胴2に巻装させて他面印刷に供するように製版処理を制御する。
【0070】
このような構成において、両面印刷時には、製版手段23は例えば表面印刷用画像81によりマスタ3を製版する。製版後に、給版手段25によって版胴2に給版して巻装させる。そして、表面印刷動作に移行する。即ち、給紙トレイ33上の未印刷の印刷用紙32を印刷部7に向けて指定された印刷枚数分を順次給紙搬送させて印刷部7で表面印刷用画像81を印刷する。この時、切換爪68は図3(b)に示す状態に固定され、搬送切換ベルト78は垂直ストッカ102側を選択した状態に切換固定されている。よって、表面印刷用画像81を用いた片面印刷が連続的に行われ、片面印刷済みの印刷用紙32は垂直ストッカ102中の回転レール104間を順次下降しながら積層保持される。この時、回転レール104で各印刷用紙32が離間した状態に維持されるので、インキが巻装し切っていない場合でも印刷用紙同士がインキで汚れてしまうことはない。
【0071】
その後、表面印刷が終了すると、版胴2上のマスタ3が排版されるとともに、製版手段23は例えば裏面印刷用画像82によりマスタ3を製版し、給版手段25によって版胴22に給版して巻装させる。そして、切換爪68は図3(a)に示す状態に切換固定し、搬送切換ベルト78は排紙装置15側を選択した状態に切換固定し、裏面印刷動作に移行する。即ち、垂直ストッカ102に積層保持されている印刷済みの印刷用紙32が両面用搬送装置71によって順次再給紙装置65に搬送され、印刷部7に再給紙されることにより裏面印刷に供され、印刷後に排紙装置15によって排紙部41に順次排紙される。このような裏面印刷動作が垂直ストッカ102に積層保持された印刷済みの印刷用紙32の枚数分連続的に行われることで、指定された枚数分の両面印刷が完成する。
【0072】
参考例によれば、切換爪68や搬送切換ベルト78の切換回数が少なくて済み、高速処理できる。
【0073】
なお、本参考例を実施する上では、図示した垂直ストッカ102の回転レール104の段数より多くし、より多数枚の片面印刷済みの印刷用紙32を積層保持し得るように構成するのがよい。
【0074】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、1個の版胴を用いた安価な構成の下に、自動的かつ簡単に印刷部に再給紙させて裏面印刷を行わせることができ、この際、版胴に巻装されているマスタは表面印刷用画像と裏面印刷用画像とを同時に有しているので、印刷手段によって印刷すべき画像を選択切り換えするだけで、1枚ずつ両面印刷を完成させながら、全体として必要な印刷枚数を仕上げる印刷方式を採ることもできる。
【0075】
また、請求項2記載の発明によれば、両面用搬送手段が吸着式構成とされているので、片面印刷済みの印刷用紙を、そのインキが十分に乾燥していなくてもインキ汚れを生ずることなく他面印刷用に供することができる。
【0076】
請求項3記載の発明によれば、片面印刷済みの印刷用紙を吸着式両面用搬送手段において数枚待機させておくことができ、“表面印刷→裏面印刷”の繰返しを即座に行わせることができ、1枚ずつ行う両面印刷の速度を向上させることができ、この際、片面印刷済みの印刷用紙は重なることなく、次の搬送部に順次送られるので、乾燥していないインキによって印刷用紙が汚れることも防止できる。
【0077】
請求項4記載の発明によれば、片面印刷済みの印刷用紙を吸着式両面用搬送手段において搬送ストック部で多くの枚数分待機させておくことができ、“表面印刷→裏面印刷”の繰返しを即座に行わせることができ、両面印刷の速度を向上させることができ、この際、片面印刷済みの印刷用紙は重なることなく、順次送られるので、乾燥していないインキによって印刷用紙が汚れることも防止できる上に、新たに搬送ストック部に積層される印刷用紙が再給紙手段まで搬送させる時間を長く取れるので、片面印刷済みの印刷用紙を自然乾燥させやすくすることもできる。
【0078】
請求項5記載の発明によれば、片面印刷済みの印刷用紙を再給紙手段に搬送されるまでの間に乾燥手段によって強制的に乾燥させることができ、他面印刷時に印刷済み面のインキによる汚れを一層生じにくくすることができる。
【0079】
請求項6記載の発明によれば、片面印刷済みの印刷用紙を再給紙手段に搬送されるまでの間に横位置調整搬送手段によって幅方向の位置調整を行うことができ、よって、表面印刷用画像又は裏面印刷用画像の印刷位置に合うように調整して他面印刷に供することも可能であり、或いは、表面印刷用画像又は裏面印刷用画像の印刷位置に対して意図的にずらして他面印刷に供することも可能となる。
【0080】
請求項7記載の発明によれば、他面印刷時に印刷用紙の片面印刷済み面に接する加圧ローラがインキにより汚れたとしてもクリーニング手段によりクリーニングさせることができ、両面印刷時に加圧ローラによって印刷用紙を汚してしまうことを防止することができる。
【0081】
請求項8記載の発明によれば、原稿画像を光学的に読み取って製版手段に製版用の画像情報を出力する原稿読取手段を備え、この原稿読取手段が原稿画像を2分割して読み取る分割読取手段を有しているので、大きめの原稿から半分程度の印刷用紙に両面印刷する場合にも支障なく適用することができる。
【0082】
請求項9記載の発明によれば、原稿画像を光学的に読み取って製版手段に製版用の画像情報を出力する原稿読取手段を備え、この原稿読取手段が自動原稿反転搬送装置を有しているので、両面原稿を用いて両面印刷する場合にも支障なく適用することができる。
【0083】
請求項10記載の発明によれば、両面用搬送手段が、装置本体に対して挿脱自在とされているので、両面用搬送手段を装着しなければ装置本体を通常の片面印刷用の孔版印刷装置とすることができ、この両面用搬送手段を装着するだけで両面印刷可能な孔版印刷装置とすることができ、装置本体の共通化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一の形態を示す概略正面図である。
【図2】ARDFを示す概略正面図である。
【図3】給紙切換手段の構成・作用を示す正面図である。
【図4】マスタ上に製版される画像範囲の様子を示す平面図である。
【図5】大きな原稿の場合の読取範囲とマスタ上に製版される画像範囲との関係を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の第二の形態を示す要部の概略正面図である。
【図7】垂直ストッカの構造を示す平面図である。
【図8】その正面図である。
【図9】本発明の実施の第三の形態を示す要部の概略正面図である。
【図10】横位置調整搬送装置の構造を示す平面図である。
【図11】その正面図である。
【図12】本発明の実施の第四の形態を示す要部の概略正面図である。
【図13】本発明の実施の第五の形態を示す概略正面図である。
【図14】本発明の実施の第六の形態を示す概略正面図である。
【符号の説明】
2 版胴
3 マスタ
6 インキ供給手段
7 印刷部
8 加圧ローラ
12 印刷手段
14 給紙手段
15 排紙手段
17 原稿読取手段
19 自動原稿反転搬送装置
23 製版手段
25 給版手段
32 印刷用紙
41 排紙部
65 再給紙手段
66 給紙切換手段
71 吸着式両面用搬送手段
72 用紙反転部、搬送部
73,74 搬送部
78 搬送経路切換手段
81 表面印刷用画像
82 裏面印刷用画像
83 原稿
84 前半部
85 後半部
102 用紙反転部、搬送ストック部
103 吸着式両面用搬送手段
115 乾燥手段
122 横位置調整搬送手段
123 吸着式両面用搬送手段
141 クリーニング手段
151 装置本体

Claims (10)

  1. 回転駆動される版胴と、
    この版胴に巻装される1枚分のマスタに表面印刷用画像と裏面印刷用画像とを加熱穿孔により順次製版する製版手段と、
    製版済みマスタを前記版胴に巻装する給版手段と、
    前記版胴にインキを供給するインキ供給手段と前記版胴に接離自在に加圧接触する加圧ローラとを含み、製版済みマスタが巻装された前記版胴を回転駆動させて前記表面印刷用画像と裏面印刷用画像とを印刷部で選択的に印刷用紙に印刷する印刷手段と、
    未印刷の印刷用紙を前記印刷部に対して給紙する給紙手段と、
    前記印刷手段により片面印刷済みの印刷用紙を前記印刷部に対して再給紙する再給紙手段と、
    前記給紙手段と前記再給紙手段とによる印刷用紙の給紙を切り換える給紙切換手段と、
    前記印刷部により印刷済みの印刷用紙を排紙部に排紙する排紙手段と、
    用紙反転部を含み、前記印刷部により片面印刷済みの印刷用紙を前記再給紙手段に搬送させる両面用搬送手段と、
    前記印刷部により印刷済みの印刷用紙の搬送方向を前記排紙手段側と前記両面用搬送手段側とに切り換える搬送経路切換手段と、
    を備えることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 両面用搬送手段は、片面印刷済みの印刷用紙の未印刷面側を吸着しながら再給紙手段に搬送させる吸着式両面用搬送手段であることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷装置。
  3. 吸着式両面用搬送手段が、印刷用紙よりも長く分割されて独立して駆動制御される複数の搬送部を有することを特徴とする請求項2記載の孔版印刷装置。
  4. 吸着式両面用搬送手段が、各印刷用紙を離間した状態で積層させつつ順次搬送する搬送ストック部を有することを特徴とする請求項2記載の孔版印刷装置。
  5. 両面用搬送手段が、印刷用紙の印刷済み面を乾燥させる乾燥手段を有することを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の孔版印刷装置。
  6. 両面用搬送手段が、印刷用紙の横位置調整搬送手段を有することを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の孔版印刷装置。
  7. 加圧ローラの表面をクリーニングするクリーニング手段を有することを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の孔版印刷装置。
  8. 原稿画像を光学的に読み取って製版手段に製版用の画像情報を出力する原稿読取手段を備え、
    この原稿読取手段が原稿画像を2分割して読み取る分割読取手段を有することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の孔版印刷装置。
  9. 原稿画像を光学的に読み取って製版手段に製版用の画像情報を出力する原稿読取手段を備え、
    この原稿読取手段が自動原稿反転搬送装置を有することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の孔版印刷装置。
  10. 両面用搬送手段が、装置本体に対して挿脱自在であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の孔版印刷装置。
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