JP3548475B2 - フィルムスキャナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は銀塩フィルムに撮影された画像を光電変換素子により読み取って画像信号に変換するためのフィルムスキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のパーソナルコンピュータ(パソコン)の普及に伴い、デジタルスチルカメラで撮影した画像や、スキャナ装置で走査した画像をパソコンに取り込んで画像処理を行い、あるいは記録することが行われている。このような時代の要求により、銀塩フィルム等の写真フィルムで撮影した画像をパソコンに取り込むことが考えられており、従来では印画した撮影画像をスキャナ装置により読み取ることが行われている。しかしながら、この種のスキャナ装置では印画に焼付けた上で読み取りを行う必要があるため、写真フィルム上のネガ画像あるいはポジ画像を直接に読み取るためのフィルムスキャナが提案されている。このようなフィルムスキャナは、基本的には従来のスキャナ装置と同じであり、フィルムの画像をCCD素子等の光電変換素子からなるラインセンサにより主走査するとともに、フィルム又はラインセンサを主走査方向と直交する副走査方向に移動させて副走査する構成がとられている。
【0003】
ところで、この種のフィルムスキャナでは、フィルム画像を正規に読み取る本スキャンと共に、読み取る対象のフィルム画像を確認するためのプリスキャン機能を備えたものがある。このプリスキャンは、対象となるフィルム画像が正しい状態で読み取られることを確認するために用いられるものであり、本スキャンのように高密度な読み取りを行う必要はなく、その一方で読み取り時間を短くしてより高速に読み取り画像をプレビューさせることが好まれる。その方法は、副走査を本スキャンの数ピッチ毎に設定し、そのときの主走査の画素を副走査のピッチ毎に間引くことで行っており、プリスキャン時における読み取りの高速化が図られている。これは、スキャナにおける主走査方向の速度は使用するラインセンサの読み取り時間、例えばCCD素子の場合には電荷蓄積時間はラインセンサによって一義的に決定されてしまため、主走査の制御によって読み取り精度を粗くすることは困難であり、そのために副走査方向の読み取り密度を粗くしている。例えば、従来においては、本スキャン時の副走査に対してプリスキャン時の副走査を数ピッチ置きとし、これにより、プリスキャン時の副走査本数を本スキャン時の走査本数に対して低減することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方式のフィルムスキャナでは、プリスキャン時に、例えばフィルムをラインセンサに対して副走査方向に移動する速度は本スキャン時の移動速度と同じであり、副走査時の読み取りタイミングを間引きすることで数ピッチ置きの読み取りを行う方式であるため、同一のフィルム画像を読み取る際に、ラインセンサに対してフィルムを副走査方向に移動させるのに必要な時間はプリスキャンと本スキャンとで同じとなる。そのため、プリスキャンを高速化するという、本来の目的を達成することが難しいという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、プリスキャンの時間を短縮することが可能なフィルムスキャナを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像が顕像化されたフィルムを主走査して前記画像を読み取る撮像素子と、前記撮像素子に対して前記フィルムを前記主走査方向と直交する副走査方向に移動する走査機構とを備えるフィルムスキャナにおいて、前記走査機構は、前記フィルムを支持するフィルムホルダと、前記フィルムホルダを支持する移動テーブルと、前記移動テーブルを第1の速度で前記副走査方向に移動する第1の走査手段と、前記フィルムホルダを前記移動テーブルに対して第2の速度で前記副走査方向に移動する第2の走査手段とを備え、本スキャン時に第1の走査手段が駆動され、プリスキャン時に第1及び第2の走査手段が同時に駆動される構成とする。この場合、前記第1の走査手段による第1の速度と、前記第2の走査手段による第2の速度とは等しい速度に構成される。
【0007】
本発明によれば、第2の走査手段による副走査速度を第1の走査手段による副走査速度よりも高速に設定することにより、プリスキャンの副走査速度を本スキャンの副走査速度よりも高速化でき、プリスキャンの時間を短縮することができる。また、プリスキャン時には、第1の走査手段と第2の走査手段を同時に駆動して副走査を行うことにより、プリスキャンの時間を短縮することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明のフィルムスキャナの概念構成を示す斜視図であり、図2はその部分分解斜視図、図3はその正面図である。図外の装置筐体には、水平方向に2本のガイドバー102が架設されており、前記ガイドバー102に沿って詳細を後述する移動テーブル101が移動可能に載架されている。なお、前記移動テーブル101には、読み取りを行うフィルムを保持したフィルムホルダ201が保持される。また、前記2本のガイドバー102間の長さ方向の一部領域に読み取り部110が構成されている。前記読み取り部110は、前記ガイドレール102の上方位置に配置されて発光面を下方に向けた拡散光源111と、前記拡散光源111の直下で前記ガイドレール102の下方位置に配置された撮像レンズ112と、前記撮影レンズ112によって結像されるフィルム画像を光電変換するCCD素子からなるラインセンサ113とで構成されている。前記ラインセンサ113は、そのライン方向が前記ガイドバー102の長手方向と直交する方向に向けられており、そのライン方向に読み取りを行うことで、フィルムの主走査を行うことになる。
【0009】
一方、前記移動テーブル101は、両側部において前記カイドバー102が貫通されており、この貫通部において慴動されながら前記ガイドバー102に沿って往復移動可能とされている。また、移動テーブル101のほぼ中心位置には矩形の読み取り窓103が板厚方向に貫通されており、この読み取り窓103を通してフィルムの読み取りが行われる。さらに、前記移動テーブル101の上面には前記読み取り窓103の両側に沿って両側部がL字型のレール105として曲げ形成されたホルダ保持レール部材104が固定されている。前記レール105間には前記フィルムホルダ201が保持され、かつ当該フィルムホルダ201を前記レール105の延長方向に沿って移動可能としている。また、前記移動テーブル101の一方の側面には、長手方向に沿ってラック106が一体的に設けられている。
【0010】
また、前記フィルムホルダ201で保持するフィルム200は、35mmフィルムを例えば6駒毎に切断したフィルムストリップとして構成されており、このフィルム200を保持する前記フィルムホルダ201はフィルム200よりも若干大きな寸法のストリップ状に形成され、その板厚方向のほぼ中央には長手方向に向けて前記フィルム200を貫通するためのスリット202が全長にわたって形成されている。また、前記スリット202に対応して6個の矩形をした駒窓203がフィルムホルダ201の長さ方向に沿って配列され、かつフィルムホルダ201の厚さ方向に開口されている。なお、前記駒窓203は前記フィルム200に撮影されている画像の駒に対応した寸法及びピッチ寸法に形成されていることは言うまでもない。また、前記フィルムホルダ201の一方の側面には、長手方向に向けてラック204が一体的に設けられている。そして、前記フィルムホルダ201は前記移動テーブル101の一対のレール105間に長手方向に向けて挿通され、レール105に沿って移動テーブル101上を移動されるように構成される。
【0011】
一方、前記ガイドバー102の延長方向、すなわち前記ラインセンサ113のライン方向と直交する方向にフィルム200を移動して副走査を行うための走査機構は、前記移動テーブル101を駆動するための第1の駆動機構120と、前記フィルムホルダ201を駆動するための第2の駆動機構130とで構成される。前記第1の駆動機構120は、前記移動テーブル101を駆動するために前記ガイドバー102の一方に隣接する位置の機器筐体に支持された本スキャン用モータ121を備えており、この本スキャン用モータ121の回転軸にはピニオン122が取着され、前記移動テーブル101の一側に設けられたラック106に噛合されている。また、前記第2の駆動機構130は、前記移動テーブルに支持されたプリスキャン用モータ131を備えており、このプリスキャン用モータ131の回転軸にはピニオン132が取着され、このピニオン132は前記レール105の側面に設けられた開口106を通して前記レール105間に挿通支持されている前記フィルムホルダ201の一側面のラック204に噛合される。なお、前記各モータ121,131はいずれもパルス信号を入力したときに所定の回転角単位で回転するステップモータが用いられている。
【0012】
ここで、前記フィルムスキャナの電気回路構成を図4に示す。なお、図1〜図3に示された部分には同一符号を付してある。前記ラインセンサ113は、システムコントロール140によって制御されるラインセンサ駆動回路141によって駆動される。また、前記ラインセンサ113から出力されるフィルムの読み取り信号は、アンプ142で増幅され、A/D変換器143でデジタル信号に変換された後、画像処理回路144において所要の画像処理が行われ、所要の画像信号が生成される。メモリ145は画像処理された画像信号を記録するもので、例えばICカードで構成される。また、前記画像信号はインターフェース回路146を介して入出力端子147に出力され、図外のモニタにおいて画像表示される。また、前記拡散光源111は前記システムコントロール140によって制御される光源駆動回路148により発光が制御される。また、前記本スキャン用モータ121とプリスキャン用モータ131はそれぞれ前記システムコントロール140によって回転が制御されるように構成されている。また、前記システムコントロール140には、使用者により操作される操作パネル152がインターフェース151を介して接続されている。
【0013】
以上の構成のフィルムスキャナを用いた走査の全体動作を図5のフローチャートを参照して説明する。先ず、読み取りを行うフィルム200をフィルムホルダ201のスリット202に挿入し、フィルムの駒画像をフィルムホルダ201の駒窓203に位置合わせする。しかる上でフィルムホルダ201を移動テーブル101のレール105間に挿通する。この状態ではフィルムホルダ201の挿入側先端は移動テーブル101の読み取り窓103の手前の位置となる。このフィルムホルダ201の挿通が確認されると(S101)、本スキャン用モータ121を駆動し(S103)、移動テーブル101の位置が初期位置であるか否かを確認しながら(S105)、移動テーブル101を初期位置に移動した時点で本スキャン用モータ121の駆動を停止する(S107)。この初期位置は、移動テーブル101が読み取り部110の位置には未だに到達していない状態であり、この状態で拡散光源111を発光し(S109)、かつこれをラインセンサ113で受光し、この受光に基づいて画像処理回路144においてシェーディング補正を行う(S111)。その後、操作パネル152を通して使用者からの指示を待ち(S113)、当該指示が走査の終了であるときには、終了フローに移行する(S119)。走査を実行するときには、詳細を後述する走査フローS117を実行する。
【0014】
なお、前記終了フローS119は、図7にフローチャートを示すように、本スキャン用モータ121を駆動し(S161)、移動テーブル101を前記した初期位置にまで戻し(S163)、その上で本スキャン用モータ121の駆動を停止する(S165)。そして、フィルムホルダ201を移動テーブル101から取り外して終了フローを完了する(S167)。
【0015】
図6は前記走査フローS117の参照例としての第1の実施形態のフローチャートである。図5に示したステップS113において、使用者からの走査指示を受けたときに、最初(第1回目)の走査であるか否かを判定し(S131)、最初の走査の場合には、移動テーブル101のフィルムホルダ201が挿入された側と反対側の走査開始位置に移動テーブル101を移動設定する(S133)。なお、2回目以降の走査の場合には、前回の走査フローにより移動テーブル101は最初の走査の走査開始位置、あるいは駒画像を挟んで反対側の走査開始位置に設定されるので、前記ステップS133は不要となる。しかる後、本スキャンを行うか、プリスキャンを行うかを、操作パネル152からの指示に基づいて判定する(S135)。
【0016】
ステップS135での判定が、プリスキャンの場合には、プリスキャン用モータ131を駆動して、フィルムホルダ201を移動し、読み取る駒画像の副走査方向の先端側、又は後端側のラインセンサ113に近い方がラインセンサ113に対応する位置に来るように駒窓203を位置合わせする(S137)。そして、プリスキャンが未だに行われていないことを確認した上で(S139)、フィルム200の一部を透過した光をラインセンサ113で受光し、その受光量に基づいてラインセンサ113を構成するCCD素子のCCD蓄積時間を決定する(S141)。プリスキャンが既に行われているときには、そのプリスキャンにおいて得られたCCD蓄積時間を援用するため、ステップS141は不要になる。次いで、プリスキャン用モータ131を駆動し、ピニオン132を回転し、フィルムホルダ201のラック204との噛合により、フィルムホルダ201を移動テーブル101上で読み取る駒画像のラインセンサ113上の端から反対の端方向に移動する。このとき、移動テーブル101は移動せず、またプリスキャン用モータ131の回転速度は本スキャン用モータ121に設定されている回転速度よりも2倍以上の高速とする。また、副走査ピッチも粗く設定されている。これにより、図10(c)のように、フィルムホルダ201は移動テーブル101上を高速で移動されながらラインセンサ113による副走査が行われることになり、短時間でのプリスキャンが実行される(S143)。
【0017】
一方、ステップS135において、本スキャンを判定したときには、プリスキャン時と同様に、読み取る駒画像を移動テーブル101の駒窓103に位置合わせした上で(S145)、本スキャンを実行する(S147)。このとき、事前にプリスキャンを実行していたときには、その際に得られたCCD蓄積時間を援用して本スキャンを実行する。また、事前にプリスキャンが行われていないときには、フィルムスキャナに予め設定されている標準のCCD蓄積時間に基づいて本スキャンを実行する(S147)。この本スキャンの場合には、本スキャン用モータ121を所定の速度で回転駆動し、読み取る駒画像の副走査方向の先端側、又は後端側のラインセンサ113に近い方がラインセンサ113に対応する位置に来るように駒窓203を位置合わせした上で、読み取る駒画像のラインセンサ113上の端から反対の端方向に移動する。これにより、ピニオン122が回転され、図10(a)の状態から図10(b)のように、移動テーブル101のラック106との噛合により移動テーブル101をフィルムホルダ201とともに所定の速度でガイドバー102に沿って1駒分移動する。これにより、フィルム200の駒画像に対してラインセンサ113で主走査を行い、かつ移動テーブル101の移動により副走査を行ない、結果として本スキャンが行われる。このようにすることで、本スキャン時におけるCCD蓄積時間を求めるステップが省略でき、本スキャンでの処理時間を短縮することが可能になる。
【0018】
なお、前記プリスキャン及び本スキャンの終了後は、図5のステップS117からステップS113に戻り、操作パネル152による次のスキャンの指示を待ち、その指示を受けて前記したようにステップS115から、ステップS117またはS119に移行する。ここで、前記したように1回の本スキャンを行ったときには、移動テーブル101は先端方向に移動した状態にある。したがって、次の本スキャンの場合には、移動テーブル101の副走査方向を前記とは逆の方向(復方向)に移動することになる。この場合、移動テーブル101を1回の本スキャンを行なう度に初期位置に復帰させ、最初と同じ方向(往方向)に移動して副走査するように制御することも可能である。
【0019】
また、詳細は省略するが、本発明をカラースキャナに適用した場合には、RGB3ラインセンサを用いて、線順次で主走査することにより、各移動毎にRGBの各色に対応した画像信号を得ることができる。
【0020】
以上のように、本スキャンの場合には、本スキャン用モータ121により移動テーブル101を移動してフィルムを副走査し、プリスキャンの場合には、プリスキャン用モータ131によりフィルムホルダ201を移動してフィルムを副走査し、しかもプリスキャン時のフィルムホルダ201の移動速度を本スキャン時の移動テーブル101の移動速度よりも高速にしているので、プリスキャンを本スキャンに比較して短時間で行うことが可能になる。
【0021】
なお、プリスキャン用モータ131の回転速度を本スキャン用モータ121の回転速度よりも高速にする代わりに、プリスキャン用モータのピニオン132を本スキャン用モータのピニオン122よりも大径に設計することで、フィルムホルダの副走査方向の移動速度を高速化することも可能である。
【0022】
図8は前記走査フローS117の参照例としての第2の実施形態のフローチャートである。この走査フローにおいては、本スキャンを行うように指示したときに、事前にプリスキャンを行っているか否かを判断し、行っていない場合にはプリスキャンを行ってCCD蓄積時間を決定した後に本スキャンを行うステップを備えることが前記第1の形態とは相違している。なお、プリスキャンにかかわるステップS131〜S143のフローは前記第1の形態と同じであるので同一符号を付して説明は省略する。この第2の形態においては、ステップS135において、本スキャンを判定したときには、事前にプリスキャンが行われているか否かを判定する(S230)。プリスキャンが行われているときには、その際のCCD蓄積時間を援用し、前記第1の形態と同様にステップS145に移行してフィルムホルダ201の駒窓203を移動テーブル101の読み取り窓103に位置合わせし、その上で本スキャンを実行する(S147)。この際の駒窓203の位置合わせ動作と本スキャンの移動動作は前記第1の形態と同じである。
【0023】
一方、ステップS230において事前にプリスキャンが行われていないと判定されたときには、プリスキャンを実行する。すなわち、第1の形態で行ったプリスキャンのステップS137〜143と同様に、フィルムホルダ201の駒画像の副走査方向の先端側または後端側のラインセンサ113に近い側を走査開始位置に設定し(S237)、CCD蓄積時間を決定し(S241)、しかる上でそのCCD蓄積時間に基づいてフィルムホルダ201のみを駒画像の走査開始位置に設定された端から反対の端に向けて移動してプリスキャンを実行する(S243)。次いで、走査が中断される指示がないことを確認した上で(S151)、第1の形態と同様にフィルムホルダ201の駒窓203を移動テーブル101の読み取り窓103に位置合わせし、本スキャンを実行する(S145,S147)。この本スキャン時には、前記プリスキャン時に得られたCCD蓄積時間に基づいてラインセンサ113による副走査が行われることは言うまでもない。
【0024】
この第2の形態では、本スキャン時には、事前に行われたプリスキャンで得られたCCD蓄積時間が援用できること、あるいは事前にプリスキャンが行われていないときには必ずプリスキャンを実行し、CCD蓄積時間を決定した上で本スキャンが行われるため、本スキャンでのラインセンサ113の読み取りによる画像の画像品質を高めることが可能になる。
【0025】
図9は前記走査フローの第3の実施形態のフローチャートである。この第3の実施形態では、本スキャン用モータ121の回転速度と、プリスキャン用モータ131の回転速度は同じ速度となるように設定されており、本スキャン時には本スキャン用モータ121のみを駆動し、プリスキャン時には本スキャン用モータ121とプリスキャン用モータ131を同時に回転駆動する構成となっている。すなわち、走査する駒画像に対して最初の走査であるか否かを判定し(S301)、最初の走査の場合には移動テーブル101をポジションAに設定する(S303)。ここで、ポジションAは、移動テーブル101が往方向(フィルムホルダ201を移動テーブル101に挿入した方向)に移動する際に読み取り窓103の移動側先端がラインセンサ113に対応する位置である。また、後述するポジションBは、移動テーブル101が前記往方向とは逆の復方向に移動する際に読み取り窓103の移動側先端がラインセンサ113に対応する位置である。また、最初の走査ではないときには、現在の移動テーブル101の位置を認識し(S305)、移動距離が少なくなる方向に移動テーブル101を移動設定する。すなわち、移動テーブル101がポジションA側にあるときにはポジションAに設定し(S307)、移動テーブル101がポジションB側にあるときにはポジョシンBに設定する(S309)。
【0026】
しかる上で、フィルムホルダ201の駒窓203を移動テーブル101の読み取り窓103に位置合わせし(S311)、プリスキャンが行われていたか否かを判定し(313)、プリスキャンが行われていない場合にはCCD蓄積時間の決定を行う(S315)。行われているときには、その際のCCD蓄積時間を援用する。そして、プリスキャンまたは本スキャンのいずれを行うかを判定し(S317)、プリスキャンの場合には移動テーブル101のポジションがAまたはBのいずれであるかを確認した上で(S319)、確認したポジションから反対側のポジションに向けて移動テーブル101を移動すべく、本スキャン用モータ121とプリスキャン用モータ131の回転方向を設定した上でそれぞれプリスキャンを実行する(S321,S323)。このプリスキャンでは、本スキャン用モータ121とプリスキャン用モータ131を同時に駆動する。これにより、本スキャン用モータ121によってピニオン122、ラック106で構成される第1の走査機構120によって移動テーブル101が副走査方向に移動され、さらにプリスキャン用モータ131によってピニオン132、ラック204で構成される第2の走査機構130によってフィルムホルダ201が副走査方向に移動される。これにより、図11(a)の状態から、図11(b)の状態、さらに図11(c)の状態へと、移動テーブル101が副走査方向に移動されると共に、フィルムホルダ201が移動テーブル101上で同じ副走査方向に移動され、結果として、ラインセンサ113に対して、フィルムホルダ201は移動テーブル101の移動速度とフィルムホルダ201の移動速度が加算された速度、すなわち高速で副走査されることになる。
【0027】
次いで、走査が中断される指示がないことを確認した上で(S325)、フィルムホルダ201の駒窓203と移動テーブル101の読み取り窓203を位置合わせした上で(S331)、現在の移動テーブル101の位置を把握し(S333)、移動距離が少なくなる方向に移動テーブル101を移動設定する。すなわち、移動テーブル101がポジションA側にあるときにはポジションAに設定し(S335)、移動テーブル101がポジションB側にあるときにはポジョシンBに設定する(S341)。そして、設定したポジションから反対側のポジションに向けて移動テーブル101を移動すべく、本スキャン用モータ121の回転方向を設定した上で、それぞれ本スキャンを実行する(S337,S343)。この本スキャン時には、前記プリスキャン時に得られたCCD蓄積時間に基づいてラインセンサ113による副走査が行われることは言うまでもない。この本スキャンでは、本スキャン用モータ121を駆動して移動テーブル101を駆動することで、図10(a)及び(b)に示すように、本スキャン用モータ121、ピニオン122、ラック106で構成される第1の走査機構120によって決定される速度で移動テーブル101とフィルムホルダ201とを一体的に副走査方向に移動させ、プリスキャンよりも低速で、高精度の読み取りが行われる。
【0028】
この第3の実施形態では、本スキャン用モータ121と、プリスキャン用モータ131に同じ回転速度のものが使用でき、しかもプリスキャン時にはプリスキャン用モータ131の回転速度よりも高速でフィルムホルダ201を移動させることが可能となるため、高価な高速モータが不要となり、フィルムスキャナの低コスト化に有利である。また、第3の実施形態では本スキャン用モータ121とプリスキャン用モータ131の回転速度は必ずしも等しい必要はなく、プリスキャン用モータ131の回転速度が本スキャン用モータ121の回転速度より速くても遅くても良いことは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、撮像素子に対してフィルムを副走査するための走査機構の構成として、フィルムを支持するフィルムホルダと、このフィルムホルダを支持する移動テーブルと、この移動テーブルを第1の速度で副走査方向に移動する第1の走査手段と、前記フィルムホルダを前記移動テーブルに対して第2の速度で副走査方向に移動する第2の走査手段とを備え、プリスキャン時には、第1の走査手段と第2の走査手段を同時に駆動して副走査を行うことにより、プリスキャンの副走査速度を本スキャンの副走査速度よりも高速化でき、プリスキャンの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルムスキャナの第1の実施形態の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1の部分分解斜視図である。
【図3】図1を正面方向から見たときの断面図である。
【図4】フィルムスキャナの電気回路構成を示すブロック図である。
【図5】本発明のフィルムスキャンの全体動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5の走査フローにおける第1の実施形態のフローチャートである。
【図7】図5のフローにおける終了フローのフローチャートである。
【図8】図5の走査フローにおける第2の実施形態のフローチャートである。
【図9】図5の走査フローにおける第3の実施形態のフローチャートである。
【図10】第1及び第2の実施形態における本スキャンとプリスキャンの動作を示す模式的な側面方向の断面図である。
【図11】第3の実施形態におけるプリスキャンの動作を示す模式的な側面方向の断面図である。
【符号の説明】
101 移動テーブル
102 ガイドバー
103 読み取り窓
105 レール
106 ラック
110 読み取り部
111 拡散光源
112 撮像レンズ
113 ラインセンサ(CCD素子)
120 第1の走査機構
121 本スキャン用モータ
122 ピニオン
130 第2の走査機構
131 プリスキャン用モータ
132 ピニオン
140 システムコントロール
151 インターフェース
152 操作パネル
200 フィルム
201 フィルムホルダ
202 スリット
203 駒窓
204 ラック
Claims (5)
- 画像が顕像化されたフィルムを主走査して前記画像を読み取る撮像素子と、前記撮像素子に対して前記フィルムを前記主走査方向と直交する副走査方向に移動する走査機構とを備えるフィルムスキャナにおいて、前記走査機構は、前記フィルムを支持するフィルムホルダと、前記フィルムホルダを支持する移動テーブルと、前記移動テーブルを第1の速度で前記副走査方向に移動する第1の走査手段と、前記フィルムホルダを前記移動テーブルに対して第2の速度で前記副走査方向に移動する第2の走査手段とを備え、本スキャン時に前記第1の走査手段が駆動され、プリスキャン時に前記第1及び第2の走査手段が同時に駆動される構成であることを特徴とするフィルムスキャナ。
- 前記第1の走査手段による前記第1の速度と、前記第2の走査手段による前記第2の速度が等しく設定されている請求項1に記載のフィルムスキャナ。
- 前記第1の走査手段は、前記移動テーブルの一部に設けられたラックと、装置固定部に設けられた第1のモータと、前記第1のモータの回転軸に取着されて前記移動テーブルの前記ラックに噛合するピニオンを含み、前記第2の走査手段は、前記フィルムホルダの一部に設けられたラックと、前記移動テーブルに設けられた第2のモータと、前記第2のモータの回転軸に取着されて前記フィルムホルダの前記ラックに噛合するピニオンとを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のフィルムスキャナ。
- 前記フィルムは複数の駒画像が長手方向に配列されているストリップ状フィルムであり、前記フィルムホルダは前記フィルムが長手方向に挿入されるスリットと、挿入されたフィルムの前記駒画像をそれぞれ露呈するための複数の駒窓とを備え、前記フィルムホルダは前記第2の駆動手段によってその長手方向に移動される構成である請求項1ないし3のいずれかに記載のフィルムスキャナ。
- 前記移動テーブルには前記駒窓に対応して前記駒窓とほぼ同じ寸法の読み取り窓が開口され、前記フィルムホルダの長手方向の移動により前記フィルムホルダの複数の駒窓が選択的に前記読み取り窓に対応位置される構成である請求項4に記載のフィルムスキャナ。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (3)
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|---|---|---|---|
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Family Applications (1)
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| JP (1) | JP3548475B2 (ja) |
-
1999
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Also Published As
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