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JP3550106B2 - 複合繊維構造物 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス混入繊維を複合した複合繊維構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミックスを混入あるいは塗布した繊維あるいはこれを用いた繊維製品は各種知られている。遠赤外線は医療、健康維持のために各種利用されている。遠赤外効果を目的として遠赤外放射性セラミックス粉末等を混入した繊維あるいは繊維製品も知られている。これらの多くは遠赤外線放射性物質としてシリカ、アルミナ、酸化チタンなどを用いる。
【0003】
しかしながら遠赤外領域とは目に見えない赤外線の中でも赤から遠い4〜1000ミクロンの広い波長のものをいうが、このうちの健康増進効果に好適な波長を考慮して設計されたセラミックス混入繊維の提案はなされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、上記課題に鑑み、遠赤外領域を幅広く検討し、また波長をパラメーターとした分光放射率で捉えた場合に特定波長における分光反射率の高いセラミックスを探求したところ、分光反射率の高いセラミックスと特定の天然鉱物を適用すれば、遠赤外線による健康増進効果の大きい波長域は高い分光放射率で、またその他領域も幅広く設計可能であることを見いだし、また肌に優しい絹繊維と撚り合わせ複合化することによって、優れた複合繊維構造物となることを見出した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、セラミックスが均一分散した絹繊維と黒鉛ケイ石を含有するポリエステル繊維とからなる複合繊維構造物である。さらには、上記において、セラミックス分散絹繊維が、セラミックス混入蚕用飼料を蚕に給餌させて生産された絹糸である複合繊維構造物である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の複合繊維構造物の得るための合成繊維は黒鉛ケイ石を含有する。黒鉛ケイ石とは黒色の天然鉱石であり、海底の珪藻類が長年堆積して鉱石化したもので多種の天然ミネラルを多量に含み、遠赤外線をはじめとする活性波動を放射発散する特徴を有する。日本では北海道檜山郡の平成上の国鉱山で産出するものが品質が良く好ましい。また、このものはブラックシリカの商品名で市販されている。黒鉛ケイ石の標準的成分組成の例は、シリカ81.4%、アルミニウム6.4%、炭素5.0%、カリウム1.7%、チタン1.2%、二酸化鉄0.5%、マグネシウム0.5%、ナトリウム0.08%、カルシウム0.02%である。
【0007】
この黒鉛ケイ石の粉末を合成繊維に含有せしめると高い遠赤外線放射率のために強い遠赤外効果を発揮する。前述のとおり黒鉛ケイ石には多数の成分が含有されており、どの成分あるいはどの成分との組み合わせが有効に作用しているのかは未だ解明には至っていないが、単純な従来のセラミックスでは発現しない作用を有している。特に遠赤外線の中でも、最も生体の細胞を活発にする作用がある4〜14ミクロンの波長が強い。黒鉛ケイ石はその放射線波動により身体中の水分子に共鳴振動作用を生起し、これにより体内水分が酸性化されて、健康増進効果も発現する。
【0008】
合成繊維中の黒鉛ケイ石粉末の混入量は、好ましくは0.5〜30%、特には1〜10%が好ましい。少ないと効果が顕著ではなく、多すぎると合成繊維の強度が低下するおそれがある。粉末の大きさは、合成繊維の強度に影響を与えない程度の、粒径が10ミクロン以下、さらには5ミクロン以下が好ましい。黒鉛ケイ素はその他のセラミックス粉末と混合して用いてもよく、後述する絹に含ませるセラミックスを混入してもよい。
【0009】
黒鉛ケイ石等の粉末の混入は、合成繊維の製造工程中で行えばよく、原料の調整工程、重合工程で添加して紡糸してもよく、また含有量の多いマスターバッチを製造してこれを繊維形成性成分のペレットに添加して溶融混合して紡糸してもよく、また紡糸液に添加して紡糸してもよい。
【0010】
合成繊維を形成するための繊維形成性成分としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタンはもちろん、ビスコースレーヨン、アセテート等の半合成繊維等各種の紡糸材が使用可能であるが、特にはポリエチレンテレフタレート等のポリエステルが好ましい。またこれらには艶消し剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤などの添加剤を加えることもできる。
【0011】
合成繊維の断面形状は円形でも非円形でも任意の形状が可能である。繊維の太さも任意であるが、通常は単糸で0.1〜60デニール程度、特に5〜30デニール程度が柔軟性に富むので布帛用として適している。
【0012】
複合繊維のもう一方の材料であるセラミックスが均一分散した絹繊維は、好ましくはセラミックスを混入した蚕用飼料を蚕に給餌させて生産された絹糸である。蚕用飼料或いは生桑葉にセラミックス粉末を添加し、これを蚕が摂取すると、見事に蚕が産生する繭に移行し、セラミックスが均一に分散された絹繊維が得られる。
【0013】
飼料又は桑葉に混入するセラミックスの粉末は平均粒径が1ミクロン以下の微粉化したものが好ましい。粒径が大きすぎると蚕がセラミックスを食さなくなる。混入量は飼料又は桑葉に重量%で1〜30%が好ましい。飼料に混入する場合は、市販の蚕用人工飼料にセラミックス粉末を所定量添加し、これに水を加えて、必要により、加熱したり蒸したりしたものを給餌する。桑葉に混入する場合の好ましい方法は、セラミックス微粉を桑葉に直接散布するか、セラミックス微粉を分散又は、必要な可溶化処理により、溶解した水を桑葉に散布する等の方法が好ましく挙げられる。このようにすると蚕はセラミックスを忌避することなく、通常と同様によく食べよく繭を作り、自然の絹の光沢、風合い、肌触りを持ち且つ含有するセラミックの持つ遠赤外効果、保温効果、抗菌効果、遮光性、紫外線吸収効果を有する絹繊維を簡単に得ることができる。
【0014】
絹に混入されるセラミックスとしては、SiO、Al3、TiO、ZrO、ZrC、MnO、Fe、CoO、CuO、MgO、NiO、CaO、LiO等が好ましく例示される。これらのセラミックスは遠赤外効果の分光反射率が高く、もう一方の黒鉛ケイ石入り合成繊維との組み合わせると、幅広い遠赤外線領域で広範な遠赤外効果を達成できる。特にシリカSiO、アルミナAl、酸化チタンTiOは分光反射率が高いので好ましい。あるいはまたセラミックスとして殺菌作用のある銀添着セラミックス等を用いれば殺菌効果、水質改善効果も達成できる。
【0015】
本発明でいう繊維構造物とは、布帛状物はもちろん、撚り糸、ひも状物、糸状物等、繊維構造体を含む物体であれば、いかなる構造、形状のものであってもよいが、好ましくは、該絹繊維と該合成繊維との撚り糸、混紡、混撚、混繊物、混織した織物、さらには両繊維を混合した不織布等が挙げられる。
【0016】
混繊率或いは合糸率は、セラミック分散絹繊維:黒鉛ケイ石入り合成繊維の比で、5:95〜95:5が好ましく、特には10:90〜90:10が好ましい。互いに10%以下では効果の発現が不十分となりがちである。
【0017】
本発明の繊維構造体は、健康増進用途、衣料、寝具、家具、自動車・鉄道車両・航空機等の内装材、カーテン、壁紙、クッション、フロアマット、便座カバー等の家具・建築内装材、浄水材等の水質改善用途、化学物質吸着材、保温材、マイナスイオン発生材、植物育成用材、植物鮮度保持材、防菌材、防かび材、除湿材として使用することができる。
【0018】
【実施例】
黒鉛ケイ石粉末(上の山鉱山産出、商品名“ブラックシリカ”、平均粒径5ミクロン)30重量部をポリエチレンテレフタレートチップ70重量部に加え、押出機で溶融混合してマスターバッチチップを製造した。このマスターチップ10重量部に対してポリエチレンテレフタレートチップ90重量部を混合し、溶融温度230℃で溶融紡糸し、2倍延伸して黒鉛ケイ石入り糸を得た。ついでこれにアルミナ入り(5重量%)絹糸とを1:1で撚り合わせて混撚糸を得た。これを用いて10センチ四方の織物を作成した。
【0019】
触った感触は肌に優しく、保湿感があり、べとつき感はなく、さらさら感のあるものであった。このものの常温での4〜14ミクロンの波長域での遠赤外線放射率は95%以上と高いものであった。また20ミクロン以上の遠赤外線領域での放射率は殆どの領域で75〜85%であり、健康増進効果と保温感に優れるものであった。
【0020】
【発明の効果】
本発明の繊維複合体は、肌触りが良く、また医療効果や健康増進効果が高く、また広い領域での遠赤外効果を発現する。また、その他、防菌効果、マイナスイオン発生効果等にも優れる。

Claims (2)

  1. セラミックスが均一分散した絹繊維と黒鉛ケイ石を含有する合成繊維とからなることを特徴とする複合繊維構造物。
  2. セラミックス分散絹繊維が、セラミックス混入蚕用飼料を蚕に給餌させて生産された絹糸であることを特徴とする請求項1に記載の複合繊維構造物。
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