JP3550121B2 - ベルト加硫装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴムベルトの加硫装置に係り、詳しくは、加硫処理時の脱気不良が無く、品質の優れたゴムベルトを作成できるようにする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における未加硫ゴムベルトの加硫装置、並びにそれに用いられる未加硫ベルト成形体の概略は次のようである。即ち、図7に示すように、ベルト加硫装置Aは、後述の未加硫ゴムベルト成形体5が外装された筒状のモールド2を立設するための支持用組立台1と、筒状のモールド2の上側を覆って閉じるために、該筒状モールド2上に載置されるフランジ3と、フランジ3の上側に装備される上蓋4と、支持用組立台1上において、モールド2に外装された未加硫ベルト成形体5に外装される筒状でゴム製のジャケット6と、これらを密閉状に内装する加硫缶7とから構成されている。
【0003】
そして、加硫缶7内に高圧蒸気を通すための上部の導入口8と、下部の排出口9とが加硫缶7に装備されるとともに、モールド2内に低圧蒸気を通すための導入パイプ10と排出パイプ11とが装備された底部材12をモールド2の下方における支持用組立台1の下面側に配置してある。図示しない高圧蒸気供給源からの高圧蒸気を、導入口8と排出口9とを用いて加硫缶7に供給するとともに、図示しない低圧蒸気供給源からの低圧蒸気を、導入パイプ10と排出パイプ11とを用いてモールド2内に供給自在に構成されている。
【0004】
未加硫ベルト成形体5は、成形金型であるモールド2の外周面上にインナーベルトスリーブ5a、補強材である心線材5b、及びアウターベルトスリーブ5cの各ゴムベルト構成材を順次巻付けて積層することで形成される。加硫工程では、モールド2を有した未加硫ベルト成形体5の外周に、ゴム材等の可撓性を有した材料によるジャケット6を外挿し、その状態で加硫缶7に投入する。即ち、モールド2、未加硫ベルト成形体5、及びジャケット6とが一体となったモールド組立体を、その一端に装備されるフランジ3が上方となる姿勢で、支持用組立台1に取付けられている導入部13に被せるようにして加硫装置Aに立設配備する。
【0005】
しかる後に、上蓋4を閉じることでフランジ3と支持用組立台1とモールド2とジャケット6とよって囲って押し付けて挟持することにより、未加硫ベルト成形体5に加硫缶7内の蒸気が直接に接触しないよう密閉される。しかして、ジャケット6の外側には高圧蒸気を、かつ、モールド2内部には低圧蒸気を夫々圧入しての加圧加熱により、ジャケット6によって締め付けながら未加硫ベルト成形体5を加硫処理する加硫工程が行なわれる。このような技術としては、例えば、特開平7−314453号公に示されたものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の加硫装置による加硫方法は、未加硫ベルト成形体の内外に作用する蒸気圧の差によって加圧しながら加熱することで加硫処理させるものである。しかしながらこの方法では、未加硫ベルト成形体に内在する空気及びこの未加硫ベルト成形体とこの外周面に嵌挿したゴムジャケット間の隙間に存在する空気、更には加硫中にゴムから発生するガス成分が加硫中に抜けきれず閉じ込められることがある。
【0007】
つまり、ジャケットの外側に圧入された高圧蒸気により、ジャケットの上下両端部が首を締められたような状態になり、両端面の外径が縮んで内在する空気やガス成分が閉じ込められてしまい、その結果、内部に気泡を持った不良ベルトが発生する不都合を招く。叉、ジャケットがモールド側に押される際に、ジャケットとモールドと上蓋と支持用組立台との間が略密閉状態になり、空気等が十分に抜けきれないことによっても、前述の不都合を招き易い。特に、ベルト内部の心線回りに気泡が集中して、ポーラス不良や心線とゴムの接着不良が生じる問題がある。
【0008】
本発明の目的は、加硫処理時における未加硫ベルト成形体の脱気不足に起因した上述のポーラス不良や、心線とゴムの接着不良による製品不良の発生を回避して、製品としてのベルトの品質向上やそれによる原価低減を図る点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の構成は、筒状のモールド外周面に巻回された未加硫ベルトスリーブに、筒状のジャケットを嵌装して成るモールド組立体を、これが載置される支持台と上蓋との間に設置した状態で、前記ジャケットの外周側に加熱加圧流体を、かつ、前記モールドの内部に加熱流体を夫々供給自在に構成してあるベルト加硫装置であって、前記モールド組立体と前記上蓋とで囲まれる部分に一端が連通し、かつ、他端が大気に連通する流体経路を設け、前記上蓋の下方側に、前記モールドの上端解放部を覆うフランジを前記モールドよりも大径のものとして装備するとともに、前記フランジの外周部に、該フランジの外周から中心側に向けて前記モールドの内側空間には連通しない程度の切り込み量で、かつ、前記モールドの軸方向には貫通する流通溝を形成し、この流通溝を前記流体経路に連通するように構成したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項1の構成によれば次のような作用が得られる。即ち、支持台と上蓋との上下間にモールド組立体を介在させた状態で加硫処理する装置では、ジャケットは、その外周側に供給された加熱加圧流体によって内径側に強制縮小変形され、それによって未加硫ベルト成形体を径方向に加圧するようになっている。この場合、ジャケットの上下端の夫々と支持台及び上蓋との間を密閉するシール構造が採られているので、これらジャケット、支持台、上蓋、及びモールドとの間、即ち、未加硫ベルト成形体の存在する筒状空間部分は略密閉状態になっている。
【0011】
そのため、ジャケットの縮径変形に伴って筒状空間部分の容積が減少するべく、内部の空気やガス成分が前記筒状空間部の外部に逃げることが必要になるが、モールド組立体と支持台、叉はモールド組立体と上蓋とで囲まれる部分に少なくとも一端が連通し、かつ、他端が大気に連通する流体経路を設けてあるので、筒状空間部分の空気やガス成分は流体経路を通って容易に大気中に逃げることができ、未加硫ベルト成形体の加圧処理を、抜け切れない空気やガス成分がベルト部分等に残留してしまうことが無い、又は少なくなる状態に円滑で十分に機能させることができ、内部に気泡を持った不良ベルトの発生を回避することができる。
【0013】
また、請求項1の構成によれば、筒状のモールド上端の解放部を覆うために装備されるフランジを、モールドより大径で、かつ、外周部に、フランジの外周から中心側に向けてモールドの内側空間には連通しない程度の切り込み量で、かつ、モールドの軸方向には貫通する流通溝が形成される状態で設けてあるから、加硫処理に伴うジャケットの縮径変形、つまりは前述したように、ジャケットの上下端部がよりきつく締まる首締め現象によってジャケットがフランジ外周に密着したとしても、流通溝によって前述の筒状空間部はその内外が連通される状態が維持できるようになる。
【0014】
それによって、流体経路による筒状空間部分の内外連通状態を維持することができ、空気やガス成分を無理なく筒状空間部の外に逃がすことができるので、加硫処理時における未加硫ベルト成形体の加圧機能を支障無く良好に、かつ、確実に行えることに寄与できるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に未加硫ゴムベルト成形体5がセットされた状態の加硫装置Kが、図2に加硫装置Kに使用される未加硫ゴムベルト成形体5が夫々示されている。これら加硫装置K及び未加硫ゴムベルト成形体5は、前述した図7に示す従来のものと同じものには同じ符号を付してあり、従ってその同一部分の説明は基本的には割愛するものとする。
【0022】
この加硫装置Kは、主としてダブルVリブドゴムベルトDV(図6参照)を加硫処理の対象とするものであり、筒状のモールド2の外周面に巻回された未加硫ゴムベルト成形体(未加硫ベルトスリーブの一例)5に、筒状のゴムジャケット6を嵌装して成るモールド組立体Mを載置する支持用組立台(支持台の一例)1と、モールド組立体Mに載置される上蓋4とを加硫缶7内に装備するとともに、ジャケット6の外周側に高圧蒸気(加熱加圧流体の一例)を供給自在な第1熱源機構N1と、モールド2の内部空間に低圧蒸気を供給自在な第2熱源機構N2とを設けて構成されている。
【0023】
尚、参考として、完成品としてのダブルVリブドゴムベルトDVは、図6に示すように、インナーVゴムベルト5aとアウターVゴムベルト5cとの間に、両側に接着ゴム層を介装した状態で心線材5bを配した断面構造であり、各Vゴムベルトには、歯付き形状に形成されることが多い。
【0024】
支持用組立台1は、円筒状の加硫缶7の下部内側に固定された受台14の上面に載置して取付けられた上面が水平な円形の板状体で構成されており、その中心部には、モールド2に丁度内嵌される導入部13が固定されるとともに、中心の下方側には筒状の底部材12が取付けられている。加硫缶7は、下端中央に高圧蒸気の排出口9が形成された本体缶部7Aと、この本体缶部7Aの上端部に螺着手段等によって着脱自在であり、装着時には密閉できる蓋缶部7Bとから構成されている。
【0025】
第1熱源機構N1は、高圧蒸気の発生駆動部15と、発生駆動部15からの高圧高温の蒸気を加硫缶7内に供給すべく本体缶部7Aの上端部における側面に設けられた導入口8と、前述の排出口9とから構成されており、ゴムジャケット6を縮径方向に押圧する機能を発揮するものである。
【0026】
第2熱源機構N2は、高温低圧蒸気の発生駆動部16と、発生駆動部16からの低圧高温の蒸気をモールド2内に供給すべく底部材12に装備された導入パイプ10と、排出パイプ11とから構成されており、加硫処理するに必要な熱をモールド2を介して未加硫ゴムベルト成形体5に供給する機能を発揮する。
【0027】
図3に示すように、モールド組立体Mの蓋となる上蓋4とモールド2との上下間において、モールド2の上端解放部を覆う蓋となるフランジ3は、モールド2よりも大径で、インナーベルトスリーブ5aの最大径と同程度の径に形成されるとともに、フランジ3の外周部に、該フランジ3の外周から中心側に向けてモールド2の内側空間には連通しない程度の切り込み量で、かつ、モールド2の軸方向には貫通する流通溝17を多数形成してある。多数の流通溝17は、平面視においてフランジ3の中心から放射状で均等角度毎に規則正しく配置してある。
【0028】
この構成により、フランジ3がインナーベルトスリーブ5aの上端に位置することにより、未加硫ベルト成形体5の上方への移動止めが行えるようにしながら、加硫処理時において、後述の上側連通管19による空気やガス成分の良好な排出作用を維持できるようにしてある。
【0029】
図1に示すように、モールド組立体Mと支持用組立台1、詳しくは、モールド2と未加硫ゴムベルト成形体5とジャケット6と支持用組立台1とで囲まれた部分に一端が連通し、かつ、他端が大気連通した下側連通管(流体経路の一例)18と、モールド組立体Mと上蓋4、詳しくは、モールド2と未加硫ゴムベルト成形体5とジャケット6と上蓋4とで囲まれる部分に一端が連通し、かつ、他端が大気に連通する上側連通管(流体経路の一例)19とを設けてある。
【0030】
上側連通管19は、上蓋4と蓋缶部7Bの天井面部とを貫通して加硫缶7の外部に配策されており、下側連通管18は、支持用組立台1と本体缶部7Aの底面部とを貫通して加硫缶7の外部に配策されている。
【0031】
ここで、未加硫ゴムベルト成形体5について説明する。図2に、フランジ3付きのモールド2に嵌装された状態の未加硫ゴムベルト成形体5が示されている。未加硫ゴムベルト成形体5は、ゴム材によるインナーベルトスリーブ5aと、ゴム材によるアウターベルトスリーブ5cと、これら両ベルトスリーブ5a,5c間に介装される心線材5bとを同心円状に積層して構成されている。心線材5bは、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等を素材とする高強度で低伸度のコードが用いられる。
【0032】
心線材5bとアウターベルトスリーブ5cとの間における上端部(ベルトスリーブ軸方向の一端の一例)及び下端部(ベルトスリーブ軸方向の一端の一例)に、通気性を有した脱気部材20を、そのベルトスリーブ軸方向で外側の端が、未加硫ベルト成形体5としてのベルトスリーブ軸方向端よりも外方に寄った位置となる状態で介装してある。尚、インナーとアウターの各ベルトスリーブ5a,5cは互いに同じ幅寸法(ベルトスリーブ軸方向寸法)に形成され、心線材5bは上下いずれにも若干内方に退入した幅狭な寸法に設定されている。
【0033】
即ち、通気性を有した脱気部材20としては、幅25mm程度で、かつ、心線材5bに丁度1周巻回される状態の不織布が選択されており、アウターベルトスリーブ5cの上下端よりも夫々5mm程度上及び下に突出する状態の位置に設けられている。これら上下一対の不織布20,20は、モールドの外周に未加硫ベルト成形体5を順次巻回形成する途中、即ち、心線材5bにアウターベルトスリーブ5cを巻回する直前に、前述した所定の箇所に配置しておくことにより、未加硫ベルト成形体5に一体状に形成することができる。
【0034】
次に、上記の加硫装置K及びダブルVリブド型の未加硫ゴムベルト成形体5を用いて加硫処理する加硫工程について説明する。先ず、図1に示すように、フランジ3付きモールド2を有した未加硫ゴムベルト成形体5に、ジャケット6を嵌装してモールド組立体Mを作成し、そのモールド組立体Mを、モールド2が導入部13に外嵌する状態で支持用組立台1に立設状態で載置する。
【0035】
次いで、フランジ3及びジャケット6夫々の上端に接する状態に上蓋4を被せて載置し、その後に、第1及び第2熱源機構N1,N2を駆動させ、モールド2内に高温低圧蒸気を、かつ、加硫缶7内に高温高圧の蒸気を夫々供給する。すると、ゴム製のジャケット6がその外周側から押圧され、強制的に縮径する方向に圧縮され、アウターベルトスリーブ5cを内径方向に強烈に押圧しながら未加硫ゴムベルト成形体を加熱して加硫処理する。
【0036】
このとき、図4に示すように、ジャケット6の上下端部がより縮径される首締め現象が生じても、支持用組立台1におけるモールド2の外径よりも僅かに大径側に寄った箇所に配置された下側連通管18と、ジャケット6上端部が外周部に密着されたフランジ3の流通溝17を介した上側連通管19とによって、ジャケット6がモールド2側に押される際に、ジャケット6とモールド2と上蓋4と支持用組立台1との略密閉状態の空間部分に生じる余剰空気やガス成分或いは、心線回りの空気を、迅速に逃がして抜くことができる。
【0037】
その結果、内部に気泡を持った不良ベルトが生じることや、未加硫ベルト成形体の脱気不足に起因した上述のポーラス不良、並びに心線とゴムの接着不良による製品不良の発生等の不都合を回避することができ、製品としての良好なベルトを作成することができるのである。
【0038】
参考として、図5に、従来のベルトと本発明の加硫装置及び未加硫ベルト成形体を用いたベルトとの夫々における心線材とゴム(インナー及びアウターの各ゴムベルト)との接着力を表す棒グラフを示してある。この棒グラフより、心線材とゴムとの接着力が、本発明によるベルトは従来のベルトに比べて倍以上の強度に向上されているのが理解できる。
【0039】
〔別実施形態〕
脱気部材20を未加硫ベルト成形体5の上端部又は下端部の一方にのみ装備するとか、連通管18,19を、支持用組立台1又は上蓋4の一方にのみ装備するといった構造でも良い。加硫対象のベルトは、ローエッジベルト、歯付きベルト、Vベルト等種々のものが可能であり、それらの加硫されていない状態を総称して「未加硫ベルトスリーブ」と言うものとする。
【0040】
請求項3の構成は、所謂ダブルVリブドゴムベルトについて規定したものであるが、心線材の内側にのみゴムベルト部を有したVベルト等の一般的なゴムベルトにも、心線材とベルトスリーブとの間に脱気部材20を介装することは可能である。
【0041】
即ち、「ベルトスリーブと心線材とを同心円状に積層して成る未加硫ベルト成形体であって、前記心線材と前記ベルトスリーブとの間におけるベルトスリーブ軸方向の一端に、通気性を有した脱気部材を、そのベルトスリーブ軸方向で外側の端が、未加硫ベルト成形体としてのベルトスリーブ軸方向端よりも外方に寄った位置となる状態で介装してある未加硫ベルト成形体」と定義することができる。
【0042】
前記構成による作用効果は、請求項3の構成による作用効果と同等であり、脱気部材によって心線材部分とベルト成形体外部との連通状態が維持されるようになり、ポーラス不良、或いは心線材とゴムの接着不良等の問題の無い良好なベルト作成が可能となるものである。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載のベルト加硫装置では、モールド組立体と支持台、叉はモールド組立体と上蓋とで囲まれる部分に大気連通する流体経路を設けたことにより、ジャケットの上下両端部に首締め現象が生じても、未加硫ベルト成形体に内在する空気及びこの未加硫ベルト成形体とジャケット間の隙間に存在する空気、又は加硫中にゴムから発生するガス成分が加硫中に抜けきれず閉じ込められることが抑制又は解消され、内部に気泡を持った不良ベルトの発生が回避されて、良好なベルトを作成できるようになった。
【0044】
また、請求項1に記載のベルト加硫装置では、フランジの外周部に形成された流通溝によって、流体経路による筒状空間部分の内外連通状態を維持することができ、既存の構成部材を用いる合理的手段としながら、前記効果をより確実に奏することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】未加硫ベルト成形体が装備された状態の加硫装置を示す断面図
【図2】モールドを有した未加硫ベルト成形体を示す断面図
【図3】フランジの形状を示す平面図
【図4】加硫処理時のジャケットによる首締め現象を示す作用図
【図5】心線材とゴムとの接着力を表す棒グラフを示す図
【図6】ダブルVリブドゴムベルトの構造を示す断面図
【図7】従来の加硫装置を示す断面図
【符号の説明】
1 支持台
2 モールド
3 フランジ
4 上蓋
5 未加硫ベルト成形体
5a インナーベルトスリーブ
5b 心線材
5c アウターベルトスリーブ
6 ジャケット
17 流通溝
18,19 流体経路
20 脱気部材
M モールド組立体
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴムベルトの加硫装置に係り、詳しくは、加硫処理時の脱気不良が無く、品質の優れたゴムベルトを作成できるようにする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における未加硫ゴムベルトの加硫装置、並びにそれに用いられる未加硫ベルト成形体の概略は次のようである。即ち、図7に示すように、ベルト加硫装置Aは、後述の未加硫ゴムベルト成形体5が外装された筒状のモールド2を立設するための支持用組立台1と、筒状のモールド2の上側を覆って閉じるために、該筒状モールド2上に載置されるフランジ3と、フランジ3の上側に装備される上蓋4と、支持用組立台1上において、モールド2に外装された未加硫ベルト成形体5に外装される筒状でゴム製のジャケット6と、これらを密閉状に内装する加硫缶7とから構成されている。
【0003】
そして、加硫缶7内に高圧蒸気を通すための上部の導入口8と、下部の排出口9とが加硫缶7に装備されるとともに、モールド2内に低圧蒸気を通すための導入パイプ10と排出パイプ11とが装備された底部材12をモールド2の下方における支持用組立台1の下面側に配置してある。図示しない高圧蒸気供給源からの高圧蒸気を、導入口8と排出口9とを用いて加硫缶7に供給するとともに、図示しない低圧蒸気供給源からの低圧蒸気を、導入パイプ10と排出パイプ11とを用いてモールド2内に供給自在に構成されている。
【0004】
未加硫ベルト成形体5は、成形金型であるモールド2の外周面上にインナーベルトスリーブ5a、補強材である心線材5b、及びアウターベルトスリーブ5cの各ゴムベルト構成材を順次巻付けて積層することで形成される。加硫工程では、モールド2を有した未加硫ベルト成形体5の外周に、ゴム材等の可撓性を有した材料によるジャケット6を外挿し、その状態で加硫缶7に投入する。即ち、モールド2、未加硫ベルト成形体5、及びジャケット6とが一体となったモールド組立体を、その一端に装備されるフランジ3が上方となる姿勢で、支持用組立台1に取付けられている導入部13に被せるようにして加硫装置Aに立設配備する。
【0005】
しかる後に、上蓋4を閉じることでフランジ3と支持用組立台1とモールド2とジャケット6とよって囲って押し付けて挟持することにより、未加硫ベルト成形体5に加硫缶7内の蒸気が直接に接触しないよう密閉される。しかして、ジャケット6の外側には高圧蒸気を、かつ、モールド2内部には低圧蒸気を夫々圧入しての加圧加熱により、ジャケット6によって締め付けながら未加硫ベルト成形体5を加硫処理する加硫工程が行なわれる。このような技術としては、例えば、特開平7−314453号公に示されたものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の加硫装置による加硫方法は、未加硫ベルト成形体の内外に作用する蒸気圧の差によって加圧しながら加熱することで加硫処理させるものである。しかしながらこの方法では、未加硫ベルト成形体に内在する空気及びこの未加硫ベルト成形体とこの外周面に嵌挿したゴムジャケット間の隙間に存在する空気、更には加硫中にゴムから発生するガス成分が加硫中に抜けきれず閉じ込められることがある。
【0007】
つまり、ジャケットの外側に圧入された高圧蒸気により、ジャケットの上下両端部が首を締められたような状態になり、両端面の外径が縮んで内在する空気やガス成分が閉じ込められてしまい、その結果、内部に気泡を持った不良ベルトが発生する不都合を招く。叉、ジャケットがモールド側に押される際に、ジャケットとモールドと上蓋と支持用組立台との間が略密閉状態になり、空気等が十分に抜けきれないことによっても、前述の不都合を招き易い。特に、ベルト内部の心線回りに気泡が集中して、ポーラス不良や心線とゴムの接着不良が生じる問題がある。
【0008】
本発明の目的は、加硫処理時における未加硫ベルト成形体の脱気不足に起因した上述のポーラス不良や、心線とゴムの接着不良による製品不良の発生を回避して、製品としてのベルトの品質向上やそれによる原価低減を図る点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の構成は、筒状のモールド外周面に巻回された未加硫ベルトスリーブに、筒状のジャケットを嵌装して成るモールド組立体を、これが載置される支持台と上蓋との間に設置した状態で、前記ジャケットの外周側に加熱加圧流体を、かつ、前記モールドの内部に加熱流体を夫々供給自在に構成してあるベルト加硫装置であって、前記モールド組立体と前記上蓋とで囲まれる部分に一端が連通し、かつ、他端が大気に連通する流体経路を設け、前記上蓋の下方側に、前記モールドの上端解放部を覆うフランジを前記モールドよりも大径のものとして装備するとともに、前記フランジの外周部に、該フランジの外周から中心側に向けて前記モールドの内側空間には連通しない程度の切り込み量で、かつ、前記モールドの軸方向には貫通する流通溝を形成し、この流通溝を前記流体経路に連通するように構成したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項1の構成によれば次のような作用が得られる。即ち、支持台と上蓋との上下間にモールド組立体を介在させた状態で加硫処理する装置では、ジャケットは、その外周側に供給された加熱加圧流体によって内径側に強制縮小変形され、それによって未加硫ベルト成形体を径方向に加圧するようになっている。この場合、ジャケットの上下端の夫々と支持台及び上蓋との間を密閉するシール構造が採られているので、これらジャケット、支持台、上蓋、及びモールドとの間、即ち、未加硫ベルト成形体の存在する筒状空間部分は略密閉状態になっている。
【0011】
そのため、ジャケットの縮径変形に伴って筒状空間部分の容積が減少するべく、内部の空気やガス成分が前記筒状空間部の外部に逃げることが必要になるが、モールド組立体と支持台、叉はモールド組立体と上蓋とで囲まれる部分に少なくとも一端が連通し、かつ、他端が大気に連通する流体経路を設けてあるので、筒状空間部分の空気やガス成分は流体経路を通って容易に大気中に逃げることができ、未加硫ベルト成形体の加圧処理を、抜け切れない空気やガス成分がベルト部分等に残留してしまうことが無い、又は少なくなる状態に円滑で十分に機能させることができ、内部に気泡を持った不良ベルトの発生を回避することができる。
【0013】
また、請求項1の構成によれば、筒状のモールド上端の解放部を覆うために装備されるフランジを、モールドより大径で、かつ、外周部に、フランジの外周から中心側に向けてモールドの内側空間には連通しない程度の切り込み量で、かつ、モールドの軸方向には貫通する流通溝が形成される状態で設けてあるから、加硫処理に伴うジャケットの縮径変形、つまりは前述したように、ジャケットの上下端部がよりきつく締まる首締め現象によってジャケットがフランジ外周に密着したとしても、流通溝によって前述の筒状空間部はその内外が連通される状態が維持できるようになる。
【0014】
それによって、流体経路による筒状空間部分の内外連通状態を維持することができ、空気やガス成分を無理なく筒状空間部の外に逃がすことができるので、加硫処理時における未加硫ベルト成形体の加圧機能を支障無く良好に、かつ、確実に行えることに寄与できるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に未加硫ゴムベルト成形体5がセットされた状態の加硫装置Kが、図2に加硫装置Kに使用される未加硫ゴムベルト成形体5が夫々示されている。これら加硫装置K及び未加硫ゴムベルト成形体5は、前述した図7に示す従来のものと同じものには同じ符号を付してあり、従ってその同一部分の説明は基本的には割愛するものとする。
【0022】
この加硫装置Kは、主としてダブルVリブドゴムベルトDV(図6参照)を加硫処理の対象とするものであり、筒状のモールド2の外周面に巻回された未加硫ゴムベルト成形体(未加硫ベルトスリーブの一例)5に、筒状のゴムジャケット6を嵌装して成るモールド組立体Mを載置する支持用組立台(支持台の一例)1と、モールド組立体Mに載置される上蓋4とを加硫缶7内に装備するとともに、ジャケット6の外周側に高圧蒸気(加熱加圧流体の一例)を供給自在な第1熱源機構N1と、モールド2の内部空間に低圧蒸気を供給自在な第2熱源機構N2とを設けて構成されている。
【0023】
尚、参考として、完成品としてのダブルVリブドゴムベルトDVは、図6に示すように、インナーVゴムベルト5aとアウターVゴムベルト5cとの間に、両側に接着ゴム層を介装した状態で心線材5bを配した断面構造であり、各Vゴムベルトには、歯付き形状に形成されることが多い。
【0024】
支持用組立台1は、円筒状の加硫缶7の下部内側に固定された受台14の上面に載置して取付けられた上面が水平な円形の板状体で構成されており、その中心部には、モールド2に丁度内嵌される導入部13が固定されるとともに、中心の下方側には筒状の底部材12が取付けられている。加硫缶7は、下端中央に高圧蒸気の排出口9が形成された本体缶部7Aと、この本体缶部7Aの上端部に螺着手段等によって着脱自在であり、装着時には密閉できる蓋缶部7Bとから構成されている。
【0025】
第1熱源機構N1は、高圧蒸気の発生駆動部15と、発生駆動部15からの高圧高温の蒸気を加硫缶7内に供給すべく本体缶部7Aの上端部における側面に設けられた導入口8と、前述の排出口9とから構成されており、ゴムジャケット6を縮径方向に押圧する機能を発揮するものである。
【0026】
第2熱源機構N2は、高温低圧蒸気の発生駆動部16と、発生駆動部16からの低圧高温の蒸気をモールド2内に供給すべく底部材12に装備された導入パイプ10と、排出パイプ11とから構成されており、加硫処理するに必要な熱をモールド2を介して未加硫ゴムベルト成形体5に供給する機能を発揮する。
【0027】
図3に示すように、モールド組立体Mの蓋となる上蓋4とモールド2との上下間において、モールド2の上端解放部を覆う蓋となるフランジ3は、モールド2よりも大径で、インナーベルトスリーブ5aの最大径と同程度の径に形成されるとともに、フランジ3の外周部に、該フランジ3の外周から中心側に向けてモールド2の内側空間には連通しない程度の切り込み量で、かつ、モールド2の軸方向には貫通する流通溝17を多数形成してある。多数の流通溝17は、平面視においてフランジ3の中心から放射状で均等角度毎に規則正しく配置してある。
【0028】
この構成により、フランジ3がインナーベルトスリーブ5aの上端に位置することにより、未加硫ベルト成形体5の上方への移動止めが行えるようにしながら、加硫処理時において、後述の上側連通管19による空気やガス成分の良好な排出作用を維持できるようにしてある。
【0029】
図1に示すように、モールド組立体Mと支持用組立台1、詳しくは、モールド2と未加硫ゴムベルト成形体5とジャケット6と支持用組立台1とで囲まれた部分に一端が連通し、かつ、他端が大気連通した下側連通管(流体経路の一例)18と、モールド組立体Mと上蓋4、詳しくは、モールド2と未加硫ゴムベルト成形体5とジャケット6と上蓋4とで囲まれる部分に一端が連通し、かつ、他端が大気に連通する上側連通管(流体経路の一例)19とを設けてある。
【0030】
上側連通管19は、上蓋4と蓋缶部7Bの天井面部とを貫通して加硫缶7の外部に配策されており、下側連通管18は、支持用組立台1と本体缶部7Aの底面部とを貫通して加硫缶7の外部に配策されている。
【0031】
ここで、未加硫ゴムベルト成形体5について説明する。図2に、フランジ3付きのモールド2に嵌装された状態の未加硫ゴムベルト成形体5が示されている。未加硫ゴムベルト成形体5は、ゴム材によるインナーベルトスリーブ5aと、ゴム材によるアウターベルトスリーブ5cと、これら両ベルトスリーブ5a,5c間に介装される心線材5bとを同心円状に積層して構成されている。心線材5bは、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等を素材とする高強度で低伸度のコードが用いられる。
【0032】
心線材5bとアウターベルトスリーブ5cとの間における上端部(ベルトスリーブ軸方向の一端の一例)及び下端部(ベルトスリーブ軸方向の一端の一例)に、通気性を有した脱気部材20を、そのベルトスリーブ軸方向で外側の端が、未加硫ベルト成形体5としてのベルトスリーブ軸方向端よりも外方に寄った位置となる状態で介装してある。尚、インナーとアウターの各ベルトスリーブ5a,5cは互いに同じ幅寸法(ベルトスリーブ軸方向寸法)に形成され、心線材5bは上下いずれにも若干内方に退入した幅狭な寸法に設定されている。
【0033】
即ち、通気性を有した脱気部材20としては、幅25mm程度で、かつ、心線材5bに丁度1周巻回される状態の不織布が選択されており、アウターベルトスリーブ5cの上下端よりも夫々5mm程度上及び下に突出する状態の位置に設けられている。これら上下一対の不織布20,20は、モールドの外周に未加硫ベルト成形体5を順次巻回形成する途中、即ち、心線材5bにアウターベルトスリーブ5cを巻回する直前に、前述した所定の箇所に配置しておくことにより、未加硫ベルト成形体5に一体状に形成することができる。
【0034】
次に、上記の加硫装置K及びダブルVリブド型の未加硫ゴムベルト成形体5を用いて加硫処理する加硫工程について説明する。先ず、図1に示すように、フランジ3付きモールド2を有した未加硫ゴムベルト成形体5に、ジャケット6を嵌装してモールド組立体Mを作成し、そのモールド組立体Mを、モールド2が導入部13に外嵌する状態で支持用組立台1に立設状態で載置する。
【0035】
次いで、フランジ3及びジャケット6夫々の上端に接する状態に上蓋4を被せて載置し、その後に、第1及び第2熱源機構N1,N2を駆動させ、モールド2内に高温低圧蒸気を、かつ、加硫缶7内に高温高圧の蒸気を夫々供給する。すると、ゴム製のジャケット6がその外周側から押圧され、強制的に縮径する方向に圧縮され、アウターベルトスリーブ5cを内径方向に強烈に押圧しながら未加硫ゴムベルト成形体を加熱して加硫処理する。
【0036】
このとき、図4に示すように、ジャケット6の上下端部がより縮径される首締め現象が生じても、支持用組立台1におけるモールド2の外径よりも僅かに大径側に寄った箇所に配置された下側連通管18と、ジャケット6上端部が外周部に密着されたフランジ3の流通溝17を介した上側連通管19とによって、ジャケット6がモールド2側に押される際に、ジャケット6とモールド2と上蓋4と支持用組立台1との略密閉状態の空間部分に生じる余剰空気やガス成分或いは、心線回りの空気を、迅速に逃がして抜くことができる。
【0037】
その結果、内部に気泡を持った不良ベルトが生じることや、未加硫ベルト成形体の脱気不足に起因した上述のポーラス不良、並びに心線とゴムの接着不良による製品不良の発生等の不都合を回避することができ、製品としての良好なベルトを作成することができるのである。
【0038】
参考として、図5に、従来のベルトと本発明の加硫装置及び未加硫ベルト成形体を用いたベルトとの夫々における心線材とゴム(インナー及びアウターの各ゴムベルト)との接着力を表す棒グラフを示してある。この棒グラフより、心線材とゴムとの接着力が、本発明によるベルトは従来のベルトに比べて倍以上の強度に向上されているのが理解できる。
【0039】
〔別実施形態〕
脱気部材20を未加硫ベルト成形体5の上端部又は下端部の一方にのみ装備するとか、連通管18,19を、支持用組立台1又は上蓋4の一方にのみ装備するといった構造でも良い。加硫対象のベルトは、ローエッジベルト、歯付きベルト、Vベルト等種々のものが可能であり、それらの加硫されていない状態を総称して「未加硫ベルトスリーブ」と言うものとする。
【0040】
請求項3の構成は、所謂ダブルVリブドゴムベルトについて規定したものであるが、心線材の内側にのみゴムベルト部を有したVベルト等の一般的なゴムベルトにも、心線材とベルトスリーブとの間に脱気部材20を介装することは可能である。
【0041】
即ち、「ベルトスリーブと心線材とを同心円状に積層して成る未加硫ベルト成形体であって、前記心線材と前記ベルトスリーブとの間におけるベルトスリーブ軸方向の一端に、通気性を有した脱気部材を、そのベルトスリーブ軸方向で外側の端が、未加硫ベルト成形体としてのベルトスリーブ軸方向端よりも外方に寄った位置となる状態で介装してある未加硫ベルト成形体」と定義することができる。
【0042】
前記構成による作用効果は、請求項3の構成による作用効果と同等であり、脱気部材によって心線材部分とベルト成形体外部との連通状態が維持されるようになり、ポーラス不良、或いは心線材とゴムの接着不良等の問題の無い良好なベルト作成が可能となるものである。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載のベルト加硫装置では、モールド組立体と支持台、叉はモールド組立体と上蓋とで囲まれる部分に大気連通する流体経路を設けたことにより、ジャケットの上下両端部に首締め現象が生じても、未加硫ベルト成形体に内在する空気及びこの未加硫ベルト成形体とジャケット間の隙間に存在する空気、又は加硫中にゴムから発生するガス成分が加硫中に抜けきれず閉じ込められることが抑制又は解消され、内部に気泡を持った不良ベルトの発生が回避されて、良好なベルトを作成できるようになった。
【0044】
また、請求項1に記載のベルト加硫装置では、フランジの外周部に形成された流通溝によって、流体経路による筒状空間部分の内外連通状態を維持することができ、既存の構成部材を用いる合理的手段としながら、前記効果をより確実に奏することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】未加硫ベルト成形体が装備された状態の加硫装置を示す断面図
【図2】モールドを有した未加硫ベルト成形体を示す断面図
【図3】フランジの形状を示す平面図
【図4】加硫処理時のジャケットによる首締め現象を示す作用図
【図5】心線材とゴムとの接着力を表す棒グラフを示す図
【図6】ダブルVリブドゴムベルトの構造を示す断面図
【図7】従来の加硫装置を示す断面図
【符号の説明】
1 支持台
2 モールド
3 フランジ
4 上蓋
5 未加硫ベルト成形体
5a インナーベルトスリーブ
5b 心線材
5c アウターベルトスリーブ
6 ジャケット
17 流通溝
18,19 流体経路
20 脱気部材
M モールド組立体
Claims (1)
- 筒状のモールド外周面に巻回された未加硫ベルトスリーブに、筒状のジャケットを嵌装して成るモールド組立体を、これが載置される支持台と上蓋との間に設置した状態で、前記ジャケットの外周側に加熱加圧流体を、かつ、前記モールドの内部に加熱流体を夫々供給自在に構成してあるベルト加硫装置であって、
前記モールド組立体と前記上蓋とで囲まれる部分に一端が連通し、かつ、他端が大気に連通する流体経路を設け、
前記上蓋の下方側に、前記モールドの上端解放部を覆うフランジを前記モールドよりも大径のものとして装備するとともに、前記フランジの外周部に、該フランジの外周から中心側に向けて前記モールドの内側空間には連通しない程度の切り込み量で、かつ、前記モールドの軸方向には貫通する流通溝を形成し、
この流通溝を前記流体経路に連通するように構成したベルト加硫装置。
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