JP3550820B2 - 感熱記録体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、再湿潤性糊により貼付できる感熱記録体に関し、特に再湿潤性糊層の乾燥性が優れ、ロール状に巻き取った状態でもブロッキングしない感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無色ないしは淡色のロイコ染料と有機または無機の呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物質を接触させて記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また感熱記録方式の著しい進歩と相まってその利用分野や形態も多様化してきており、感熱ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず、店内大型公告用やプレゼンテーション用などの新規用途が開発され製品化されつつある。
【0003】
近年、その利用分野は広がり、裏面に粘着剤層、或いは再湿潤性糊層を設けた感熱記録ラベルの用途が開発されている。例えば、再湿潤性糊層を設けた感熱記録ラベルの用途として郵便証紙用感熱記録体がある。この郵便証紙用感熱記録体は、感熱記録面側に郵便局名、発送日や郵便料金などを記録した後、裏面を濡らすことにより、郵便物に直接貼付けて使用されるものである。
【0004】
この場合、郵便証紙用感熱記録体は普通ロール状に巻き取られた状態で保管または記録機器中に装填されており、例えば感熱記録体の保護層面がポリビニルアルコールなどの水性高分子を主成分とした場合、高湿度下では、裏面側の再湿潤性糊と保護層の表面が貼り付く、いわゆるブロッキングが生じ、感熱記録体の使用が不能となる恐れがある。
【0005】
また、郵便証紙用感熱記録体の製造工程に於いて、再湿潤性糊層の乾燥性が悪ければ塗布・乾燥後の感熱記録体の水分値が高くなり、巻き取った時ブロッキングが生じてその後の製造工程に支障を来す場合がある。
【0006】
ブロッキングを改良するのに、保護層中に脂肪酸金属塩を含有させる方法(実開昭63−80160)や再湿潤性糊にポリビニルアルコールとデンプンを併用する方法(実開平6−79560)などが提案されているが、更なる改良が要望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、裏面に再湿潤性糊層を有する感熱記録体において、再湿潤糊層の乾燥性が優れ、ロール状に巻き取った状態でもブロッキングしない感熱記録体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、支持体の一方の面に無色ないしは淡色のロイコ染料と呈色剤を含有する記録層、及び水性高分子を含有する保護層を順次設け、かつ支持体の他方の面に再湿潤性糊層を設けた感熱記録体において、再湿潤性糊層中に平均粒子径が1〜10μmの水酸化アルミニウムを再湿潤性糊層の全固形量に対して5〜50重量%含有させることにより、上記の課題が解決されると共に完成された。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、支持体の一方の面に記録層、及び水性高分子を含有する保護層を順次設け、且つ支持体の他方の面に再湿潤性糊層を設けた感熱記録体において、再湿潤性糊層中に平均粒子径が1〜10μmの水酸化アルミニウムを再湿潤性糊層の全固形量に対して5〜50重量%含有させることを特徴とし、水酸化アルミニウムの平均粒子径が1μm未満になると再湿潤性糊層の乾燥性が悪くブロッキングが生じ易くなり、10μmを越えると再湿潤性糊層の接着強度が低下する恐れがあり、水酸化アルミニウムの平均粒子径としては2〜8μmの範囲がより好ましい。
【0010】
再湿潤性糊層中に添加する顔料の使用量は、再湿潤性糊層の全固形量に対して5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%の範囲で調節するのが望ましく、添加量が5重量%より少なければ耐ブロッキングに効果がなく、添加量が50重量%より多ければ再湿潤性糊層の接着強度が低下する恐れがある。
【0011】
平均粒子径が1〜10μmの顔料の具体例としては、例えば炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、コロイダルシリカなどの無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子などの有機顔料が挙げられる。なかでも、水酸化アルミニウムが接着強度の低下が少なく好ましい。勿論、これらの顔料を二種以上用いることもできる。
【0012】
記録層側とは反対の面に設けられる再湿潤性糊層は、保管時は接着性をもたず、水で濡らすことにより接着性を生じるものであればよいが、その接着強度は一般に感熱記録体において巾1cm当たり40g以上は必要である。再湿潤性糊層に用いられる再湿潤性糊としては、各種の水溶性高分子または水性エマルジョンなどが使用される。水溶性高分子の具体例としては、ポリビニルアルコール、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、ニカワ、ポリアクリルアミドなどであり、水性エマルジョンとしては、酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニル−エチレン共重合エマルジョン、酢酸ビニル−アクリル酸エマルジョン、酢酸ビニル−メタクリル酸エマルジョン、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエマルジョン、アクリル酸エマルジョンなどが挙げられる。勿論、これら再湿潤性糊を二種以上用いることもできる。再湿潤性糊層の塗工量としては一般に3〜20g/m2 、好ましくは5〜15g/m2 程度の範囲で調節される。
【0013】
記録層に含有されるロイコ染料としては、各種公知の無色ないしは淡色のロイコ染料が使用でき、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオランなどの青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオランなどの緑発色性染料、
【0014】
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム、ローダミン(p−クロロアニリノ)ラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、2−(4−ドデシルオキシ−3−メトキシスチリル)キノリンなどの赤発色性染料、
【0015】
3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−n−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−エトキシアニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミノ〕フェニル}プロパン、3−ジエチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオランなどの黒発色性染料、
【0016】
3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリドなどの近赤外領域に吸収波長を有する染料などが挙げられる。
勿論、これらに限られるものではなく、また必要に応じて二種以上を併用することもできる。
【0017】
なかでも、郵便証紙用として使用するには、朱肉色を発色させることができる赤発色性染料の中から選ばれるものを単独、または二種以上を混合して用いることが好ましく、更に各種スタンプの代替としての用途を考えると、黒発色性染料は勿論、緑発色性染料も好ましく用いられる。
【0018】
上記の如きロイコ染料と組み合わせて使用される呈色剤についても各種の材料が公知であり、例えば活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)等のフェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−クミルフェニルエステル、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−ベンジルオキシフェニルエステル、N−(o−トルオイル)−p−トルエンスルホアミド、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(p−トリル)尿素等の分子内に−SO2 NH−結合を有するもの、p−クロロ安息香酸、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸、およびこれら芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質等が例示される。
【0019】
ロイコ染料と呈色剤との使用比率は、用いるロイコ染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるものであり、特に限定するものではないが、一般にロイコ染料1重量部に対して1〜50重量部、好ましくは2〜10重量部程度の呈色剤が使用される。
【0020】
記録層を形成するための記録層用塗液は、一般に水を分散媒とし、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機によりロイコ染料および呈色剤を一緒にまたは別々に微分散し、更に接着剤などを添加して調製される。
【0021】
接着剤としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の少なくとも一種が、記録層の全固形分に対して5〜30重量%程度の範囲で配合される。
【0022】
また、塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、消泡剤、着色染料、顔料、増感剤、保存性改良剤などが適宜添加される。
【0023】
顔料の具体例としては、例えばカオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー、焼成カオリン、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土などの無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子などの有機顔料等が挙げられる。
【0024】
記録感度を高めるために添加される増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸−ジ−p−メチルベンジル、シュウ酸−ジ−p−クロロベンジル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン等が挙げられる。
これらの増感剤の使用量は特に限定されないが、一般に呈色剤1重量部に対して4重量部以下程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0025】
記録像の保存性を改良する目的で添加される保存性改良剤の具体例としては、例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。なかでも1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、は耐水性に優れた効果をもち、また地肌カブリを起こしにくいため、好ましく用いられる。
【0026】
本発明の感熱記録体は、記録層上に可塑剤や油等の薬品に対する記録像の保存性、或いは記録適性を改良する目的で水性高分子を含有する保護層が設けられる。かかる水性高分子の具体例とては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂エマルジョンなどが挙げられる。
【0027】
保護層を形成するための保護層用塗液は、一般に水を分散媒とし、上記の水性高分子、および必要によりカオリン、軽質炭酸カルシウム、微粒子シリカなどの顔料と共に混合、攪拌して調製される。
【0028】
更に、保護層用塗液中には、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤)、消泡剤、カリミョウバンや酢酸アルミニウム等の水溶性多価金属塩等の各種助剤を適宜添加することもできる。また耐水性を一層向上させるためにグリオキザ−ル、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、エポキシ系化合物等の硬化剤を併用することもできる。
【0029】
特に、保護層中に、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の)常温で液体の紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルを保護層の全固形量に対して紫外線吸収剤が10〜40重量%となるように添加すると光暴露に対して地肌部の黄変や記録像の退色がさらに改良される。
【0030】
再湿潤性糊層、感熱記録層および保護層の形成方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング等の適当な塗布方法により記録層用塗液を支持体上に塗布・乾燥した後、更に保護層用塗液を記録層上に塗布・乾燥する等の方法で形成される。なお、支持体裏面に形成される再湿潤性糊層の塗布順序は記録層、保護層に対し任意の順序で行うことが可能である。
【0031】
支持体としては、紙、プラスチックフィルム、合成紙、不織布、金属蒸着物等のうちから適宜選択して使用される。また、支持体と記録層との間に有機または無機の吸油性顔料を主成分とした中間層を設けて、記録感度や記録画質を向上させることもできる。また、記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m2 、好ましくは3〜10g/m2 程度、保護層用塗液の塗布量は乾燥重量で0.5〜15g/m2 、好ましくは1.0〜8g/m2 程度の範囲で調節される。
【0032】
なお、必要に応じて、再湿潤性糊層を2層以上設けて、接着力を高めたり、支持体と再湿潤性糊層との間に保護層を設け一層保存性を高めることも可能である。また各層塗布後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施すなど感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
【0033】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。なお、例中の部および%は、特に断らない限りそれぞれ重量部および重量%を示す。
【0034】
実施例1
▲1▼A液調製
焼成クレー〔商品名:アンシレックス、EMC社製、吸油量110ml/100g〕100部、ポリビニルアルコールの10%水溶液100部および水200部からなる組成物を混合攪拌して中間層用塗液を得た。
▲2▼中間層の形成
A液を50g/m2 の上質紙の片面に乾燥後の塗布量が9g/m2 となるように塗布乾燥して中間層を形成した。
【0035】
▲3▼B液調製
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン5部、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン5部、メチルセルロース5%水溶液5部、および水40部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径2μmになるまで粉砕した。
【0036】
▲4▼C液調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン30部、メチルセルロースの5%水溶液5部および水80部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径2μmになるまで粉砕した。
【0037】
▲5▼D液調製
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部、メチルセルロースの5%水溶液5部および水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が2μmになるまで粉砕した。
【0038】
▲6▼記録層の形成
B液55部、C液115部、D液80部、ポリビニルアルコールの10%水溶液80部および軽質炭酸カルシウム35部を混合攪拌して得られた記録層用塗液を、上記の中間層上に乾燥後の塗布量が6g/m2 となるように塗布乾燥して感熱記録層を形成した。
【0039】
▲7▼保護層の形成
カオリン〔商品名:UW−90、EMC社製〕65部、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコールの10%水溶液300部、ステアリン酸亜鉛の30%分散液6部、濃度30%の硬化剤〔商品名:PA−800、日本PMC社製〕0.7部および水140部からなる組成物を混合攪拌して得られた保護層用塗液を、記録層上に乾燥後の塗布量が5g/m2 となるように塗布乾燥した後、スーパーカレンダー処理した。
【0040】
▲8▼再湿潤性糊層の形成
部分ケン化ポリビニルアルコール〔商品名:PVA−217、クラレ社製〕の10%水溶液100部、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウム〔商品名:ハイジライトH−32、昭和軽金属社製〕の50%水分散液10部からなる組成物を混合攪拌して得られた再湿潤性糊層用塗液を、上記の保護層を有する感熱記録体の裏面に乾燥後の塗布量が9g/m2 となるように塗布乾燥して再湿潤性糊層を形成し、乾燥後の水分が約7%の感熱記録体を得た。
た。
【0043】
実施例2
実施例1の再湿潤性糊層の形成において、部分ケン化ポリビニルアルコール〔商品名:PVA−217、クラレ社製〕の10%水溶液100部の代わりに部分ケン化ポリビニルアルコール〔商品名:PVA−205、クラレ社製〕の10%水溶液100部、且つ酢酸ビニルの水性エマルジョンの40%分散液25部を使用した以外は、実施例1と同様にして裏面に再湿潤性糊層を有する感熱記録体を得た。
【0044】
実施例3
実施例1の再湿潤性糊層の形成において、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウム50%水分散液10部の代わりに平均粒子径が2μmの水酸化アルミニウムの50%水分散液10部を使用した以外は、実施例1と同様にして裏面に再湿潤性糊層を有する感熱記録体を得た。であった。
【0046】
比較例1
実施例1の再湿潤性糊層の形成において、水酸化アルミニウムを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして裏面に再湿潤性糊層を有する感熱記録体を得た。
【0047】
比較例2
実施例1の再湿潤性糊層の形成において、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウムの50%水分散液25部使用した以外は、実施例1と同様にして裏面に再湿潤性糊層を有する感熱記録体を得た。
【0048】
比較例3
実施例1の再湿潤性糊層の形成において、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウムの50%水分散液10部の代わりに平均粒子径が0.6μmの焼成カオリンの50%水分散液10部使用した以外は、実施例1と同様にして裏面に再湿潤性糊層を有する感熱記録体を得た。
【0049】
比較例4
実施例1の再湿潤性糊層の形成において、平均粒子径が8μmの水酸化アルミニウムの50%水分散液10部の代わりに平均粒子径が12μmの生デンプン粒子5部使用した以外は、実施例1と同様にして裏面に再湿潤性糊層を有する感熱記録体を得た。
【0050】
かくして得られた感熱記録体について、以下の評価試験を行い、その結果を〔表1〕に記載した。
【0051】
〔再湿潤性糊層の乾燥性〕
コロナ放電処理された厚さ50μmのポリエステルフイルムの片面に再湿潤性糊層用塗液を乾燥後の塗布量が9g/m2 となるように塗布後、80℃の乾燥機で2分間乾燥した後の重さと、これを再び105℃の乾燥機で5分間乾燥した後の重さとの差より再湿潤性糊層の水分を求めた。
【0052】
〔再湿潤性糊層の接着力〕
得られた感熱記録体の再湿潤性糊層面に水を約20ml/m2塗布して10秒間放置後、ダンボール紙に100g重/cm2の加圧下で3分間密着させ、JIS Z 0237に記載の180°剥離法に従って接着力を測定した。
【0053】
〔耐ブロッキング性〕
得られた感熱記録体を5枚重ねて、上から200g/cm2 の圧力で押さえて、40℃90%RHの環境下で3日間放置して耐ブロッキング性を評価した。
評価基準
◎:記録紙が全く付着しない。
○:記録紙が付着するが、剥離可能。
×:記録紙が付着し、剥離できない。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】
〔表1〕の結果から明らかなように、本発明の感熱記録体はいずれも裏面に再湿潤性糊層を有しながら耐ブロッキングに優れ、また裏面接着力の強い、郵便証紙適性を備えた感熱記録体であった。
Claims (1)
- 支持体の一方の面に、無色ないしは淡色のロイコ染料と呈色剤を含有する記録層、及び水性高分子を含有する保護層を順次設け、該支持体の他方の面に再湿潤性糊層を設けた感熱記録体において、再湿潤性糊層中に平均粒子径が1〜10μmの水酸化アルミニウムを再湿潤性糊層の全固形量に対して5〜50重量%含有させたことを特徴とする感熱記録体。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP24797795A JP3550820B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 感熱記録体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24797795A JP3550820B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 感熱記録体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0986043A JPH0986043A (ja) | 1997-03-31 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24797795A Expired - Fee Related JP3550820B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 感熱記録体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3550820B2 (ja) |
-
1995
- 1995-09-26 JP JP24797795A patent/JP3550820B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH0986043A (ja) | 1997-03-31 |
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