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JP3552895B2 - 回転扉 - Google Patents
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JP3552895B2 - 回転扉 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回転扉に係り、詳しくは、側壁部を構成する資材の選択の幅を豊富にできると共に、出入口の有効開口幅を広く確保することができる回転扉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転扉は、図1に示すように対向する円弧状の側壁と、該側壁によって対向状に形成された開口部と、回転軸を中心として放射状に配設した複数枚の扉体からなり、一の開口部から回転扉内に進入した通行者が一の扉体を押すことで複数の扉体を一体として回転させ、他の開口部を介して回転扉内から出るようになっている。そして、通行者が扉体を回転させながら回転扉内を移動している間は、いずれかの扉体の端部が側壁に摺接することで建物内外の空間の連通を遮断し、建物外部の空気が直接建物内に進入することがないようにしてあり、このいわゆる風除効果が回転扉の主要な利点である。
【0003】
しかしながら、従来の回転扉には以下に述べるような欠点があった。
(1)回転扉の有効開口幅は、内径寸法と回転扉を構成する扉の枚数によって異なるが、内径寸法が同じとするならば、扉の枚数が多くなる程開口部の有効幅は大きく取れるが、扉の枚数を多くすると回転中心近傍のスペ−スが小さくなるという不具合があり、実用上は回転扉全体の外形寸法を大きくする必要があった。 (2)側壁部が円弧状であるため、使用できる材料が技術的あるいは経済的な面から限定されていた。
(3)入口の上部の形状が円弧状であるため、防犯のためのシャッタ−は、(a)円弧状に移動する横開き扉を設置する、(b)出入口と離れた部位にシャッタ−を設置するなどの方法に限定されており、前者の場合には、回転扉利用時に扉体を収納する部分が必要となるため側壁の厚みに扉部分の厚みが加わり全体の厚みが増大する、後者の場合には回転扉部分での防犯性能に難点があるというような不具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の回転扉における欠点を踏まえた上で、全く新しい着想に基づいて創案されたものであって、扉体の内径寸法が同じであった場合において、従来の回転扉に比べてより大きい有効開口幅を確保することができ、かつ、回転扉の製作あるいはシャッタ−の設置を有利に行うことができる回転扉を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が採用した技術手段は、対向する側壁と、複数の扉体を放射状に配設してなる扉本体とからなり、該扉本体を該側壁間に回転自在に設けてなる回転扉において、前記側壁は対向する平面状の内壁を有していると共に、前記扉本体は偏心回転するように構成され、扉体の先端側が該内壁面に近接あるいは摺接するようにしたことを特徴とするものである。
【0006】
扉本体を偏心回転させることで、扉体の先端の回転軌跡を方形に近い形とすることができ、従来の円弧状の壁体に代えて、平行状に対向する壁体を採用することが可能となった。すなわち、扉本体の回転時には、少なくとも一枚以上の扉体の先端を対向するそれぞれ側壁の内壁にそれぞれ近接あるいは摺接させることができ、もって回転扉が本来的に有する風除効果を確保することができる。
【0007】
扉体は軸心に対して放射状に配設してあり、該軸心は扉本体が回転する時に、予め決定された環状の移動路に沿って移動するように構成される。例えば、扉本体の軸心の上端に歯車を設け、扉本体の軸心の偏心回転軌跡に対応する形状を有する環状の歯車に噛合させたり、あるいは軸心の上端にガイドロ−ラを設け、扉本体の軸心の偏心回転軌跡に対応する環状のガイドレ−ル内を転動させればよい。さらに、扉体の先端の回転軌跡に対応してガイドレ−ルを配設し、扉体の先端に設けたガイドロ−ラが該ガイドレ−ル内を転動するようにしてもよい。
【0008】
扉本体は偏心回転することで、該扉体の先端の回転軌跡が略方形状となるが、角部においては回転軌跡は湾曲状となるので、側壁端部において隙間が生じてしまう畏れがある。建物内外の空間を完全に遮断する必要はないので、側壁端部においてある程度の隙間が生じても問題ないが、風除効果を良好にするためには、壁体の端部には湾曲状の内壁を有するコ−ナ部を設けると共に、該コ−ナ部の内壁に該扉体が近接あるいは摺接するようにして建物内外の空間を連通させないようにするのがよい。また、扉体の先端側に弾性部材からなる屈曲自在の気密部材を設け、該気密部材が壁体内壁に近接あるいは摺接しながら扉体が回転するようにすれば、コ−ナ部を設ける必要はない。同様に、扉体の先端側に気密部材を放射方向に出没可能に設けると共に、該気密部材を突出方向に付勢しておけば、コ−ナ部を設ける必要はない。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図2は回転扉の概略斜視図、図3は回転扉の概略平面図であって、平面状の内壁面を有する平板状側壁1を略平行状に対向して配設し、対向する平面状の内壁面間には通過空間2および開口部3が形成されており建物内外の空間を連通させる出入口を形成している。より詳しくは、側壁1は平板状部1aと平板状部1aの端部に形成した湾曲状のコ−ナ−部1bとから構成されており、対向する側壁1の端部間(図示のものではコ−ナ−部1bの間)には開口部3が対向して形成してある。尚、コ−ナ−部1bは平板状部1aと一体的に形成しても、別体で形成してもよい。
【0010】
図4は、側壁の他の実施の形態を示す平面図であって、既存の廊下の側壁4を壁体として回転扉を構成したものであって、このように既存の平行状の側壁部分があれば、コ−ナ−部1bと扉本体5を追加するだけで容易に回転扉を設置することができる。
【0011】
扉本体5は上下方向に延出する軸心6と、軸心6を中心として平面視において等角度で放射状に配設してなる同形状・同寸法の三枚の扉体7とから構成されている。扉体7の枚数は特には限定されないが、三枚が好ましい。扉本体5は偏心しながら回転することで、二枚の扉体7の先端側が側壁1(コ−ナ−部1bの内周面を含む)の内壁面に常時近接あるいは摺接するようになっており、通行時において建物内外空間が連通しないようになっている。
【0012】
図7は扉本体5の軸心6の回転軌跡8を示す部分拡大図であり、軸心6の回転軌跡6は点線で示す正円8aを若干方形に近付けた形状を示しており、扉本体5は軸心6が偏心しながら回転することで、扉体7の先端が略正方形状の回転軌跡を形成し、したがって側壁1の内壁面を平面状に形成することが可能となっている。もっとも、図7に示した回転軌跡8の形状は単なる例示に過ぎず、例えば正円であってもよい。扉体7の先端と側壁1の内壁面は、風除効果を確保する程度に近接していればよく、扉本体5の回転に伴って両者の間隔が若干変更しても問題はない。また、扉体7の先端には弾性部材からなる気密部材が設けてある場合も多く、その場合には、扉体7の先端が側壁1の内壁面に当接する場合であっても、その当たりを吸収して柔らげることができる。扉体7の先端の回転軌跡は方形の角部においては湾曲状になるが、かかる部位に対応する位置には湾曲面を有するコ−ナ−部1bが設けてあるので、側壁1と扉体7の先端との間に支障を来すような大きな隙間が生じることがない。
【0013】
図5、図6は、回転扉の他の実施の形態を示す平面図であり、このものではコ−ナ−部を有しない側壁1が採用されている。図5は扉体7の先端側に弾性部材からなる屈曲可能な気密部材9を設け、気密部材9が湾曲された状態で壁体1内壁に摺接しながら扉体7が回転するようにすれば、扉体7先端の略方形状の回転軌跡の角部においても気密部材9の先端が常時側壁1の内壁に摺接することができる。気密部材9を構成する弾性部材の種類は特には限定されないが、例えばゴムや合成樹脂等から形成される。また、側壁1を有しない開口部3上方に垂壁10のようなものを設け、気密部材9が垂壁10に摺接するようにすれば、開口部3において気密部材9が突出することがない。
【0014】
図6は扉体7の先端側に気密部材9aを放射方向に出没可能に設けると共に、気密部材9aを突出方向に常時付勢したものが示されており、気密部材9aの先端が常時壁体1の内壁面に摺接するようにしてある。開口部3においては、気密部材9aの先端が常時垂壁10に当接することで突出しないようになっている。尚、扉体7自体を例えば二部材で形成し、扉本体の回転に対応して機械的に扉体7が放射方向に伸縮するようにしてもよい。
【0015】
図8は扉本体5の偏心回転の手段を例示するものであって、扉本体5の軸心6を上方に延出し、軸心の延出部6aには歯車11を設けると共に、軸心6の回転軌跡8に対応する形状の内歯を有する環状歯車12を配設し、歯車11を歯車12の内歯に噛合させることで、扉体7を押すことで、歯車11が歯車12内を移動して扉本体5の軸心6が強制的に偏心回転するようになっている。歯車を用いる代わりに、軸心6の延出部6aにガイドロ−ラ13を回転自在に設けると共に、軸心6の回転軌跡8に対応する形状の環状のガイドレ−ル14を配設し、ガイドロ−ラ13がガイドレ−ル14内を転動するようにしてもよい。尚、クランク機構等を用いて扉本体5を偏心回転させてもよい。
【0016】
また、扉体7の先端の回転軌跡に対応する形状のガイドレ−ル15を壁体1および開口部3の上端部位に設けると共に、扉体7の上端部位にはガイドロ−ラ16を回転自在に設け、ガイドロ−ラ16がガイドレ−ル15内を転動することで扉本体5が偏心回転するようにしてもよい。また、ガイドロ−ラの代わりにギアを設けてもよい。いずれにせよ、扉本体5を偏心回転させる手段はこれらに限定されるものではなく、扉体7の先端の回転軌跡が略方形状になるように扉本体を回転させるものであれば、他の手段であってもよい。
【0017】
図9(1)乃至(9)はこのように構成された回転扉の回転軌跡を順次示した概略平面図であって、扉体7および軸心6の回転方向をそれぞれ矢視で示している。図10(1)乃至(10)は車椅子17が本発明に係る回転扉を通過する際の扉本体の動きを順次示した概略平面図であって、車椅子17の移動軌跡を実線で示している。図10と図11(1)乃至(11)に示す従来例とを比較すると本発明に係る回転扉の有利な点が明確になる。すなわち、側壁の幅および扉体が同じ寸法を有する場合において、本発明によれば出入口を形成する有効開口幅をより大きく取ることができ、かつ、回転扉を通過する際において、通行者はより直線状に移動することができるので円滑な通行が可能となることがわかる。
【0018】
図12、図13は、側壁1に非常用ドア18を設けた場合の比較図であって、図12は建物内外空間を区画する障壁19が中央にあるもの、図13は障壁19が端部にあるものを示している。本発明に係る回転扉によれば、より寸法の大きい非常用ドアを採用することが可能であると共に、より滑らかな非難用経路を得ることができる。尚、実施の形態では手動で回転させる回転扉を例示したが、回転扉は自動で回転するものであってもよく、また、扉体7を折畳み可能に構成することで、大型の荷物等を搬入できるようにしてもよい。
【0019】
本発明は、対向する側壁と、複数の扉体を放射状に配設してなる扉本体とからなり、該扉本体を該側壁間に回転自在に設けてなる回転扉において、前記側壁は対向する平面状の内壁を有していると共に、前記扉本体は偏心回転するように構成され、扉体の先端側が該内壁面に近接あるいは摺接するようにしたことを特徴とするので、以下に述べるような有利な効果を奏するものである。
(1)従来の円弧状の壁体を有する回転扉に比べて、同じ外形寸法・内径寸法であれば、出入口を構成する開口部の有効開口幅を大きく取ることができ、車椅子利用者等の通行が容易になる。しかも、通行者は回転扉内をより直線的に移動することができるので、円滑な通行が可能となる。
(2)側壁部が平面となるので、当該部分に用いる資材の選択の幅が大幅に広がり、例えば2重ガラスの利用が技術的、経済的に容易となることで断熱性能、防音性能を向上させることができ、あるいは網入ガラスの利用が技術的、経済的に容易となることで防火性能を向上させることができる。
(3)出入口が平面となることから、上下移動型の通常のシャッタ−を設置することができ、防犯性能を向上させることができる。
(4)既存の平行状の側壁部分があれば、かかる側壁を利用して回転扉を構成することができるので、既存の廊下や通路等に容易に回転扉を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の回転扉の概略斜視図である。
【図2】本発明に係る回転扉の概略斜視図であって、図中、扉本体の偏心回転の手段は省略してある。
【図3】図2の平面図である。
【図4】廊下等の側壁を利用して回転扉を構成した場合の平面図を示している。
【図5】他の実施の形態を示す概略平面図であって、壁体にコ−ナ−部を設けないものを示している。
【図6】他の実施の形態を示す概略平面図であって、壁体にコ−ナ−部を設けないものを示している。
【図7】扉本体の軸心部位の概略拡大部分図である。
【図8】扉本体の偏心回転手段を示す図であって、(a)は扉本体の軸心を歯車を利用して偏心回転させるもの、(b)は扉本体の軸心をガイドロ−ラとガイドレ−ルを利用して偏心回転させるもの、(c)は扉体の先端側に設けたガイドロ−ラをガイドレ−ルによって案内するようにしたものを示している。
【図9】回転扉の回転軌跡を順次示した概略平面図である。
【図10】車椅子が本発明に係る回転扉を通過する際の移動軌跡を順次示した概略平面図である。
【図11】車椅子が従来の回転扉を通過する際の移動軌跡を順次示した概略平面図である。
【図12】側壁に非常用ドアを設けた場合の比較図であって、(a)は従来の回転扉、(b)は本発明に係る回転扉を示している。
【図13】側壁に非常用ドアを設けた場合の比較図であって、(a)は従来の回転扉、(b)は本発明に係る回転扉を示している。
【符号の説明】
1 側壁
5 扉本体
6 軸心
7 扉体

Claims (13)

  1. 対向する側壁と、軸心に対して複数の扉体を放射状に配設してなる扉本体とからなり、該扉本体を該側壁間に回転自在に設けてなる回転扉において、前記側壁は対向する平面状の内壁を有していると共に、前記扉本体は、扉本体が回転する時に、該軸心が予め決定された環状の移動路に沿って移動することで偏心回転するように構成され、扉体の先端側が該内壁面に近接あるいは摺接するようにしたことを特徴とする回転扉。
  2. 前記側壁は対向する平板状部材から構成されていることを特徴とする請求1に記載の回転扉。
  3. 前記扉体の先端の回転軌跡が略方形であることを特徴とする請求項1、2いずれかに記載の回転扉。
  4. 前記軸心の少なくともいずれか一端を延出して延出部を形成し、該延出部には第一の案内要素を設け、該第一の案内要素が予め決定された移動路を決定する第二の案内要素に沿って移動するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の回転扉。
  5. 前記第一の案内要素はガイドロ−ラであり、前記第二の案内要素は環状のガイドレ−ルであることを特徴とする請求項に記載の回転扉。
  6. 前記第一の案内要素は第一のギアであり、前記第二の案内要素は第二のギアを有する閉鎖状のガイドレ−ルであることを特徴とする請求項に記載の回転扉。
  7. 前記扉体の先端側は、扉本体が回転する時に、予め決定された環状の移動路に沿って移動するようにしたことを特徴とする前掲いずれかの請求項に記載の回転扉。
  8. 前記扉体の先端側には第一の案内要素が設けてあり、前記第一の案内要素は予め決定された移動路を決定する第二案内要素に沿って移動するようにしたことを特徴とする前掲いずれかの請求項に記載の回転扉。
  9. 前記第一の案内要素はガイドロ−ラであり、前記第二の案内要素は環状のガイドレ−ルであることを特徴とする請求項8に記載の回転扉。
  10. 前記側壁の端部には湾曲状の内壁を有するコ−ナ部を設けたことを特徴とする前掲いずれかの請求項に記載の回転扉。
  11. 前記扉体の先端側には気密部材を設けたことを特徴とする前掲いずれかの請求項に記載の回転扉。
  12. 前記気密部材は、屈曲可能の弾性部材からなることを特徴とする請求項11に記載の回転扉。
  13. 前記気密部材は、扉体の延出方向に出没可能であることを特徴とする請求項11に記載の回転扉。
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