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JP3553472B2 - アクリル系人造大理石の製造方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウェーブ模様又は木目模様を有する人造大理石の製造方法に関するものであり、より詳細には、既存のアクリル系人造大理石が有する形状及び模様に加え、従来の人造大理石にはなかった新規な模様(ウェーブ及び木目模様)を追加することにより、アクリル系人造大理石の模様及び色相などの形態を多様化しうるウェーブ模様又は木目模様を有するアクリル系人造大理石の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、従来のアクリル系人造大理石の製造方法は、メチルメタクアリレート(methylmethacrylate)のようなモノマー(monomer)とその重合体(polymer)を混合したシロップ(syrup)に、水酸化アルミニウム又は水酸化カルシウムのような充填剤(filler)を混合しベースペーストとした後、顔料、硬化剤及びその他の添加剤を混合し、これを金型に注入してから硬化させるものである。ここで、前記その他の添加剤としては、開始剤、離型剤、分散剤などが使用されている。また、色相及び形状に変化を持たせるため、顔料及びチップが用いられている。使用される顔料は、ジンクオキサイドホワイト(zinc oxide white)、アイアンオキサイドブラック(ironoxide black)などが代表的であるが、そのほかにも多様な色彩の顔料が使用されている。チップは主成分が人造大理石と同一であるか又は異なる原料を使用して製造され、多様な色相及び粒子大きさ(0.01〜10mm程度)を有するものが用いられている。顔料及びチップは単独で又は混合した上で使用され、このときの使用量は全体重量物に対して0.1〜25wt%(重量パーセント濃度)であるのが一般的である。
【0003】
前記方法のほかにも、米国特許第5,837,175号には、図1に示すように、2以上の色相を有する樹脂(主成分は前記人造大理石に類似の組成を有する)2、3を、層の区分が形成されるように金型に積層させ、櫛形の道具1を用いてそのブレード4をこの積層中に差し込み、これを移動させることによりストライプ模様を形成する人造大理石の製造方法が開示されている。また、日本国特開平10−323848号及び日本国特開平11−277552号では、着色剤が不均一に分散された液状樹脂上にほかの色の液状樹脂を1層以上積層させ、櫛形のブレードを用い、ブレードの大きさと間隔を変化させることで、天然大理石の質感を持たせようとする人造大理石の製造方法が開示されている。さらに、日本国特開平11−291267号では、着色剤が含まれた液状樹脂を広がり形成手段が設けられた櫛形の道具を用いて天然の質感を持たせようとする人造大理石の製造方法が開示されている。また、日本国特開平11−291268号では、移動式成形セル、液状樹脂供給手段及び櫛形の道具から構成され、前記液状供給手段は複数の樹脂放出口及び液状樹脂を着色剤と混合させる無攪拌型混合器を備えており、樹脂をセルの移動方向に直角方向に工業的規模で連続的に人造大理石を製造するための装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記方法及び装置は人造大理石にマーブル感を与えるべくストライプ模様を形成することはできるが、該模様は不規則であり再現性に乏しく、また、製造された人造大理石はその材質及び模様において不均一な製品となるばかりでなく、模様の変化は櫛形のブレードの大きさと間隔のみにより形成されるためその変化に乏しく、多様な模様の表現ができないという問題があった。
【0005】
一般に、アクリル系樹脂から製造される人造大理石は、比較的美麗な外観と優れた加工性等とともに、天然大理石に比べて軽く取り扱いがしやすいという利点があり、厨房上板、浴槽、各種カウンター及びインテリア材料など、多様な用途に用いられている。しかしながら、一般的に知られている上記従来工法により製造されたアクリル系の人造大理石製品では、天然大理石に比べ、多様な模様及び色相、形状を十分に表現することはできずデザイン創作上の制約が生じていた。特に、多種多様な物品に多く使用されている木材の色相及び模様を表す材料を、既存のアクリル系人造大理石と組み合わせてデザインする際に、色相及び模様において調和がとりにくい場合があった。
【0006】
本発明は、従来の人造大理石の製造方法の上記問題点を解決すべくなされたものであり、人造大理石の製造工程において、少なくとも2色相及び粘度を有する液状樹脂を、単一の樹脂放出口を有する液状樹脂供給手段により部分的に混合させ、連続的に供給するとともに、樹脂内部に、多様な模様を形成し得る回転体を設けることにより、多様な模様及び色相、形状を十分に表現することを可能とする。特に、多種多様な物品に多く使用されている木材の色相及び模様を表す材料と人造大理石を組み合わせてデザインする際に、新たな模様及び色相(ウェーブ及び木目模様)を追加することで、アクリル系人造大理石の模様及び色相などの形態を多様化し、デザイン上の調和をもたせることを容易ならしめるウェーブ模様又は木目模様を有するアクリル系人造大理石の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明にかかるアクリル系人造大理石の製造方法は、アクリル系人造大理石を製造する方法において、少なくとも二つ以上の液状樹脂供給口と単一の液状樹脂排出口を有し、左右にスイングする注入ホースを通じて少なくとも二つの色相及び粘度を有する液状樹脂を部分的に混合させて移動式成形ベルトに供給し、前記成形ベルトの移動に伴い共に移動する部分的に混合された液状樹脂の内部中央に、回転軸の長手方向に一つ又は複数のブレードが設けられた回転体を位置させて、前記ブレードが回転軸の下側を通過するときに該ブレードの自由端部が下部液状樹脂の底面に近接するとともに、前記ブレードが回転軸の上側を通過するときに該ブレードの自由端部が上部液状樹脂の上部に位置するように設置し、前記回転体を時計方向又は反時計方向に回転させることにより、ウェーブ又は木目模様を形成させるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいてより具体的に説明する。
【0009】
本発明によるアクリル系人造大理石は、全体組成物重量対比10〜40wt%(重量パーセント濃度)のメチルメタクリレートのようなモノマー及びその重合体との混合物からなるシロップ(重合体はシロップ重量対比10〜30wt%(重量パーセント濃度))、40〜70wt%(重量パーセント濃度)の水酸化アルミニウム又は水酸化カルシウムのような充填剤、0.5〜5wt%(重量パーセント濃度)の架橋剤(例えば、エチレングリコールジメタクリレート、t−エチレングリコールジメタクリレート、ジ−エチレングリコールジメタクリレートなど)、0.5〜5wt%(重量パーセント濃度)の硬化剤(例えば、t−ブチルペルオキシマレイン酸、ベンゾイルペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、アセチルペルオキサイドなど)、0.1〜10wt%(重量パーセント濃度)のトナー(toner)(例えば、ジンクオキサイドホワイト、アイアンオキサイドブラックなど)、及び一般的に知られているその他の添加剤から組成される。
【0010】
一般的に前記成分と同様な組成成分を用いるアクリル系人造大理石の製造方法は、まず前記成分に相違した色相の顔料が添加された2種以上の混合物を用意し、それぞれを混合容器で混合させるものである。この際に、各混合物の粘度は1,000〜60,000cps(1〜60Pa・s)であり、各粘度はシロップに混合された重合体の混合比で調節することができるほか、粘度調節用添加剤を使用して調節することもできる。
【0011】
図2は本発明にかかる人造大理石の実施形態を示す概略図である。
【0012】
本実施形態では、相違した色相及び粘度を有する混合物AとBを、第一供給口17及び第二供給口18を通じてそれぞれダム13に供給する。その際、混合物Aは混合容器11からホース連結具15を経て注入ホース12に流し込まれ、混合物Bはホース12を通じて供給され、ホース連結部15付近で混合物Aと部分的に混合された状態でダム13に排出される。ここで、前記ホースは所定の内径(10〜100mm)及び長さを有し、それぞれの混合物を注入してホース連結部15の付近で第1次的に2種以上の混合物を部分混合させる。また、ホース12はスイング装置により左右にスイング動作を行う。かかるスイング動作によって混合物Aと混合物Bとの混合物は広い面積に渡って波状に流し込まれることとなる。なお、ホース12は混合物に溶解されない材質のもので、ポリエチレン(PE)、PVC系列の製品が使用される。
【0013】
本発明によると、混合物Aの量は混合物Bの10〜80wt%(重量パーセント濃度)が好ましく、人造大理石のマーブル感を向上させるために、前記混合物A又は混合物Bの一方、若しくは混合物A及びBの双方に、前記混合物A及び混合物Bの色相とは異なる色相を有する人造大理石チップを適量混合することもできる。前記人造大理石チップは、当業者により製造できるどんな形態のチップも使用可能である。
【0014】
本発明による成形法は、連続キャスティング成形法(continuous casting molding method)であり、駆動ベルト(例えば、SUSを材質として用いることができる)14、ベルトの上部に混合物を注入するための両側面ガスケット(例えば、ゴムを材質として用いることができる)及びダム13を含み、ベルトの駆動により部分混合液状樹脂22を移動しながら硬化させて人造大理石16を成形するものである。
【0015】
ここで、本発明の製造方法に使用される回転体21の円周面には、回転軸の長手方向にブレード24が離隔された状態で無作為に設けられ、成形ベルト上部のダム13に連結されて設けられている。回転体21は、動力伝達手段(図示せず)により、時計方向又は反時計方向に回転できるようになっている。回転体21のブレード24は、矩形、三角形、円形、楕円形、又はこれらの混合形態を有することができ、ブレードの数は、製品の所望形状に応じて、1〜20個、必要によってはそれ以上とすることも可能である。木目模様の形成に使用されるブレードは、矩形の場合、横5〜500mm、縦5〜500mmのものが主として使用され、模様の形態によってほかの形状(楕円形、三角形など)も使用することができる。しかしながら、ブレードの幅が500mmを超えると、2種の混合物がほぼ完全に混合されてしまうため、模様が現れない傾向がある。回転体は混合物の高さ、例えば5〜20mmを基準として中間に設置され、回転体のブレードの一部はベルト面に近接し、他部は混合物の上部に位置するようにするのが適当である。すなわち、ブレードが回転軸の下側を通過するときにブレードの自由端部が下部液状樹脂の底面に近接するとともに、ブレードが回転軸の上側を通過するときにブレードの自由端部が上部液状樹脂の上部に位置するように設置すると良い(図3参照)。
【0016】
本発明によると、注入ホースを通過した混合物は回転体21の前方に注入され、混合物の高さが一定高さに到達すると、ベルト14の駆動と同時に回転体を時計方向又は反時計方向に回転させる。この際に、回転体の回転速度は5〜100回/分が好ましい。回転速度が5回/分未満であると模様が局部的に現れ、100回/分以上であると2種の混合物が完全に混合されてしまうため、模様が現れない傾向がある。2種以上の色相が部分的に混合された状態で金型に注入された混合物は回転体21のブレード24の回転により第2次的な混合が行われる。このように、回転体21のブレード24により、相違した色相の混合物が上部又は下部に部分的に混合されてから硬化し、硬化した人造大理石では、相違した色相が部分的に混合されているため色相差が生じ、これによりウェーブ又は木目模様23を有する人造大理石を製造することができる。
【0017】
以下、本発明をより具体的に説明するため、発明者が行った製造試験について説明する。なお、下記の試験内容に本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
【0018】
試験例
80%のメチルメタクリレートと20%のポリメチルメタクリレートから構成される重合体混合物シロップ35wt%(重量パーセント濃度)と、水酸化アルミニウム55wt%(重量パーセント濃度)、エチレングリコールジメタクリレート1wt%(重量パーセント濃度)、t−ブチルペルオキシマレイン酸1wt%(重量パーセント濃度)、及びジンクオキサイドホワイト8wt%(重量パーセント濃度)とを混合してなる混合物Aと、70%のメチルメタクリレートと30%のポリメチルメタクリレートから構成される重合体混合物シロップ35wt%(重量パーセント濃度)と、水酸化アルミニウム55wt%(重量パーセント濃度)、エチレングリコールジメタクリレート1wt%(重量パーセント濃度)、t−ブチルペルオキシマレイン酸1wt%(重量パーセント濃度)、及びジンクオキサイドイエロー8wt%(重量パーセント濃度)とを混合してなる混合物Bを用意した。前記二混合物を図2の装置にそれぞれ注入し、移動式成形ベルト上でのAおよびBの混合物の高さが150mmになるようにした。ブレード(5個)の長さは70mmであり、幅がそれぞれ30mm、50mm、70mm、50mm及び30mmであり、回転体の前方に注入した。ベルト駆動と同時に回転体を時計方向に分当たり50回で回転させて人造大理石を製造した。その結果、美麗な木目模様及びウェーブ模様を有する人造大理石を製造することができた。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、単純なストライプ模様でなく、ウェーブ及び木目模様を有する人造大理石の製造を可能とし、製品の模様及び色相を多様化させることができる。特に木材系の材料と組み合わせて使用する際にもデザイン上調和をもたせ易く、その使用及び応用範囲を多様化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の櫛形の道具を用いて人造大理石にストライプ模様を形成する製造工程を示す概略図である。
【図2】本発明による人造大理石の製造工程を示す概略図である。
【図3】本発明による回転体を用いて人造大理石を製造する工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 櫛形道具
2 上部液状樹脂(ホワイト)
3 下部液状樹脂(ブラック)
4 ブレード
11 混合物容器
12 注入ホース
13 ダム
14 移動式成形ベルト
15 ホース連結具
16 人造大理石
17 第1供給口
18 第2供給口
21 回転体
22 部分混合液状樹脂
23 ウェーブ模様又は木目模様
24 回転体ブレード

Claims (7)

  1. アクリル系人造大理石を製造する方法において、少なくとも二つ以上の液状樹脂供給口と単一の液状樹脂排出口を有し、左右にスイングする注入ホースを通じて少なくとも二つの色相及び粘度を有する液状樹脂を部分的に混合させて移動式成形ベルトに供給し、前記成形ベルトの移動に伴い共に移動する部分的に混合された液状樹脂の内部中央に、回転軸の長手方向に一つまたは複数のブレードが設けられた回転体を位置させて、前記ブレードが回転軸の下側を通過するときに該ブレードの自由端部が下部液状樹脂の底面に近接するとともに、前記ブレードが回転軸の上側を通過するときに該ブレードの自由端部が上部液状樹脂の上部に位置するように設置し、前記回転体を時計方向又は反時計方向に回転させることにより、ウェーブ又は木目模様を形成させることを特徴とするアクリル系人造大理石の製造方法。
  2. 前記回転体の回転速度が5〜100回/分であることを特徴とする請求項1記載のアクリル系人造大理石の製造方法。
  3. 前記回転体のブレードが複数設けられる場合には、各ブレードは回転軸の円周方向に互いに違う位置に設けられることを特徴とする請求項1記載のアクリル系人造大理石の製造方法。
  4. 前記回転体のブレードの形状が矩形、三角形、円形、楕円形又はこれらの混合形であることを特徴とする請求項1記載のアクリル系人造大理石の製造方法。
  5. 前記回転体のブレードは矩形の場合、その形状は横5〜500mm、縦5〜500mmであることを特徴とする請求項4記載のアクリル系人造大理石の製造方法。
  6. 前記回転体のブレードの数が1〜20個であることを特徴とする請求項1記載のアクリル系人造大理石の製造方法。
  7. 前記少なくとも二つの色相及び粘度を有する液状樹脂には各々又は両方に人造大理石チップが添加されていることを特徴とする請求項1記載のアクリル系人造大理石の製造方法。
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