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JP3554794B2 - 標的吸着用の矢 - Google Patents
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JP3554794B2 - 標的吸着用の矢 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、標的に吸着する矢に関する。この矢は、例えば、抽選ゲームを行うために、番号その他の識別符号を選び出す抽選装置に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
矢を用いた装置は、従来より、種々知られている。例えば、当選番号を決めるために用いられる抽選装置や、矢を標的の高得点位置に当てることができるか否かを競うダーツゲーム等が知られている。例えば、実開平2−82370号公報によれば、先端に吸盤を備えた矢を用いてダーツゲームを行うという技術が開示されている。
【0003】
しかしながらここに開示された矢は、単に、吸盤によって標的に吸着するだけであり、これを標的から取り外すことに関しては何も触れられていない。ダーツゲームを含めて矢を標的に当てて吸着させることを内容とする装置は、矢を標的に当てることが主目的であって、通常、一旦標的に吸着した矢をどのようにして標的から取り外せばよいかということについては考慮が払われていない。本発明者は、標的に吸着する矢に関して従来の技術を種々調べたが、標的に吸着した矢を取り外すための装置に関する技術は見いだすことができなかった。
【0004】
標的に矢を当てることを内容とする装置とは技術分野を異にするが、吸盤に関する技術として、実開昭62−200813号公報には、吸盤の中心から外れた位置に剥離用の舌片を設ける技術が示されている。また、実公平4−22739号公報には、吸盤の中心から外れた位置に設けた突起に線条を接続し、その線条を挿通穴を介して後方へ延長するという技術が示されている。しかしながら、これらの技術は、矢のような飛翔物に吸盤を設けるという技術思想には全く触れていない。
【0005】
一般に、吸着力の強い吸盤を用いれば、これが一旦標的に吸着するとプレイヤがこれを取り外すことはなかなか難しい。吸着力の弱い吸盤を用いれば取り外しが容易になって便利であると考えられるが、その場合には、吸盤が標的から外れ易いという問題が生じる。特に、標的が回転する場合には、吸着力の弱い吸盤は容易に外れてしまって使用に耐えられないことが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、空間を飛翔した後に標的に吸着する矢に関して、標的に対する吸着力を強く設定した場合でもその標的から容易に取り外すことのできる矢を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るゲーム装置は、標的に吸着する矢において、吸盤と、前記吸盤を支持する柄と、前記吸盤の非吸着面の中心から外れた所に接続される紐状部材と、前記吸盤がその中心部から離れる外側方向へ引張られないように紐状部材をガイドする紐状部材ガイド手段とを有し、前記紐状部材ガイド手段は前記柄の内部又は外周面上に設けられ、さらに、前記柄の吸盤支持面の外縁は前記吸盤の吸着面の外縁よりも外側へ突出することを特徴とする。紐状部材とは、糸状の紐、プラスチック製の細いワイヤ、金属製の細いワイヤ、その他、力を伝達できる各種の部材を含むものである。
【0008】
この矢によれば、紐状部材が吸盤の非吸着面の中心から外れた所に接続されると共に紐状部材ガイド手段の働きにより、紐状部材が吸盤を外側方向へ引張ることが防止されるので、引張られた吸盤は、まず初めにその周縁部がめくられて内部に空気が入り、これにより吸着が解除される。従って、きわめて小さい引張り力によって矢を標的から静かに取り外すことができる。
【0009】
また、紐状部材ガイド手段は柄の内部又は外周面上に設けられていて柄と一体であるので、矢がどのような方向に飛翔して、どのような場所に吸着したとしても、紐状部材と吸盤との接続部分の状態は常に一定の状態に維持される。従って、矢の吸着状態に関わらず、紐状部材を引張りさえすれば矢を確実且つ容易に標的から取り外すことができる。
【0010】
紐状部材ガイド手段により、吸盤がその中心部から離れる外側方向へ引張られないように紐状部材をガイドするというのは、例えば、▲1▼吸盤を吸着面に対してほぼ直角方向へ引張るように紐状部材をガイドする場合や、▲2▼吸着面に対して直角方向ではなくてその角度から適宜に傾斜した状態で柄の中心軸線方向へ向かって吸盤を引張る場合等を含む意味である。この紐状部材ガイド手段の働きにより、紐状部材をどの方向から引っ張っても吸盤は外側方向へ引っ張られることがなくなり、従って、吸盤の取り外しに失敗するという不都合が解消される。
【0011】
上記紐状部材ガイド手段が、吸盤を外側方向へ引張らないように紐状部材をガイドする機能、例えば吸盤を吸着面に対してほぼ直角方向へ引張るように紐状部材をガイドするという機能を有することは既述の通りであるが、この機能に加え、紐状部材を柄の軸線方向に沿って一端から他端へとガイドするという機能を紐状部材ガイド手段に付加することもできる。こうすれば、柄の長さ方向の広い範囲内で紐状部材を柄から離れなように拘束できるので、矢の投てき及び回収を複数回繰り返した場合でも、紐状部材が柄に絡まることを防止できる。また、紐状部材と柄が分離しないので、それらの取り扱いが容易である。
【0012】
紐状部材ガイド手段は、柄の吸盤支持面に形成したガイド穴によって構成できる。また、紐状部材ガイド手段は、柄の吸盤支持面の近傍にリング部材を設けることによっても構成できる。さらに、紐状部材ガイド手段は、柄の一端から他端にわたってその柄の内部を軸線方向に貫通する貫通穴通路によって構成することもできる。こうすれば、紐状部材が矢の内部に収納されることになるので、紐状部材が柄に絡まることをほぼ完全に防止でき、しかも紐状部材が柄の側面の外部に露出しないので外観上も好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る矢を用いた抽選ゲーム装置の一実施形態を示している。この抽選ゲーム装置は、筐体1の上面に設けられたゲームフィールド4と、そのゲームフィールド4を覆う透明カバー3と、ゲームフィールド4を囲むようにして筐体1の周囲に設けられた6個の投票ステージ2a,2b,2c,2d,2e,2fと、筐体1の奥部上端に設けた抽選状況表示装置5とを有している。
【0014】
個々の投票ステージ2a〜2fには、それぞれ図2に示すように、投票番号一覧表示部6と、連番セット投票用ボタン7と、投票番号指定ボタン群8と、2桁の数字表示器から成るくじ番号用カウンタ表示器9と、2桁の数字表示器から成る当たり枚数表示器11と、2桁の数字表示器から成るクレジット枚数表示器12と、メダル投入口13と、そして払出しボタン14といった各種要素が設けられる。また、図1において、各投票ステージ2a〜2fに対応する筐体1の内部には、メダル払出し装置10が設置される。このメダル払出し装置10は内部に多数のメダルを保有しており、それらのメダルをメダル取出口16へ払い出すことができる。
【0015】
図2において、投票番号一覧表示部6は、3×4=12個の投票番号表示器15によって構成され、さらに個々の投票番号表示器15は、A,B,Cの3種類の文字を選択的に表示可能な文字表示器17と、2桁の数字表示器18とによって構成されている。投票番号指定ボタン群8は、異なる組番号を指定するための複数のボタンスイッチ、本実施形態の場合はA組,B組,C組のいずれかを選択するための3種類のボタンスイッチ8a,8b,8cによって構成される。
【0016】
図1に示した抽選状況表示装置5は、図3に示すように、抽選結果表示部19及び配当表示部21を有している。抽選結果表示部19は、1等賞の当選番号を表示する1等賞番号表示部19aと、2等賞の当選番号を表示する2等賞番号表示部19bと、3等賞の当選番号を表示する3等賞番号表示部19cとを有している。1等賞番号表示部19aは、A,B,Cの3種類の文字を選択的に表示可能な文字表示器22及び2桁の数字表示器23を有する。配当表示部21は、1等賞に対応する配当を表示するための2桁の数字表示器24と、2等賞に対応する配当を表示するための2桁の数字表示器26と、そして3等賞に対応する配当を表示するための1桁の数字表示器27とを有している。
【0017】
ここで、配当とは、プレイヤによって投票された番号が1等賞、2等賞又は3等賞の各当選番号に一致したときに、プレイヤに払い出されるメダルの枚数を示している。本実施形態では、例えば、次のように配当が決められている。
(1)1等賞の番号に一致するとき
▲1▼ 組番が「A」で2桁の数字が一致するとき=「60」枚
▲2▼ 組番が「B」で2桁の数字が一致するとき=「30」枚
▲3▼ 組番が「C」で2桁の数字が一致するとき=「20」枚
(2)2等賞の番号に一致するとき=「10」枚
(3)3等賞の番号に一致するとき=「乱数の中から選択される1つの数字」枚。
【0018】
つまり、1等賞配当表示器24には、1等賞結果表示部19aに表示される当選番号の組番号に応じて、60,30,20のうちのいずれか1つの数字が表示される。また、2等賞配当表示器26には、常に、“10”の数字が表示される。また、3等賞配当表示器27には、所定時間の間に乱数列が次々に更新表示された後にその乱数列の中から選択された1つの数字が静止表示される。もちろん、配当の具体的な値は、希望に応じて、その他の任意の値に設定できる。
【0019】
ここで、更新表示というのは、同じ表示器内に異なる数字や文字等が次々と更新されて表示されることである。このような更新表示としては、例えば、スロットマシンにおいて表示窓内の数字等が次々に流れて変化してゆくような、いわゆるスクロール表示状態や、表示窓内の数字等の全体が所定時間間隔で次々と瞬間的に異なる数字等に置き換わってゆくような表示状態等が考えられる。
【0020】
なお、3等賞配当表示器27の更新表示は、抽選結果表示部19に1等、2等、3等の各賞の当選番号が表示された後の所定時間の間に行われる。つまりプレイヤは、抽選結果表示部19の表示内容によって当選又は外れを知り、そして当選と判った場合でも即座に配当が判るのではなく、3等賞配当表示器27の所定時間のスクロール表示が終わって数字が静止したときに初めて配当を知ることになる。
なお、1等賞配当表示器24及び2等賞配当表示器26による配当表示は、抽選結果表示部19による当選番号表示と同時に行っても良いし、あるいは、その表示の後所定時間経過後に行っても良い。
【0021】
図1に示したゲームフィールド4の中には、図4に示すように、3台の矢発射装置28a,28b,28cが並べて配置され、そして各矢発射装置に対向して円盤状の標的29a,29b,29cが設置される。各矢発射装置28a〜28cは、矢31を個別のタイミングで発射する。また標的29a〜29cは、図5に示すように、カップリング67によってモータ69の出力軸に連結された回転軸71の先端に固定されている。モータ69を作動することにより、標的29a〜29cが回転する。
【0022】
図1に示すように、第1標的29aは、半径方向に引かれた仕切線によって仕切られた6個の識別領域に分けられており、それらの識別領域のうちの1個の領域に文字「A」が記載され、2個の領域に文字「B」が記載され、そして3個の領域に文字「C」が記載される。また、第2標的29b及び第3標的29cは、いずれも、仕切線によって6個の識別領域に分けられており、それらの領域内に1〜6までの数字が1つづつ順番に記載される。
【0023】
矢発射装置28a〜28cから発射された矢31は、ゲームフィールド4上の空間を飛翔した後、各標的29a〜29cに吸着して取り付く。各矢31が各標的29a〜29c内のいずれの識別領域に吸着したかによって、1等賞、2等賞、そして3等賞の各当選番号が決定する。具体的には、3個の標的29a〜29cの組み合わせによって1等賞番号が決まり、第2標的29b及び第3標的29cの2個の組み合わせによって2等賞番号が決まり、そして第3標的29cの1個によって3等賞番号が決まる。
【0024】
なお、各標的29a〜29cには、矢31がいずれの領域に取り付いたかを判別するための矢吸着位置判別装置を装備する必要がある。この判別装置は任意の要素によって構成できるが、例えば各識別領域の内部又は背面に衝撃センサ30を配設し、矢31が標的29a〜29cに当たるときの衝撃をその衝撃センサ30によって検知することにより、矢31が当たった識別領域を判別できる。
【0025】
例えば、3本の矢31が、それぞれ、第1標的29aの「B」領域、第2標的29bの「2」領域、そして第3標的29cの「6」領域に取り付けば、1等賞当選番号は「B組26」に決定し、2等賞当選番号は「26」に決定し、そして3等賞当選番号は「6」に決定する。このとき、図3の抽選状況表示装置5の1等賞結果表示部19aには「B組26」が表示され、2等賞結果表示部19bには「26」が表示され、そして3等賞結果表示部19cには「6」が表示される。
【0026】
図5において、各矢発射装置28a,28b,28cは、カバー32と、そのカバー32の中に格納された発矢筒33と、そして模型人形34とを有している。発矢筒33は、2枚の側板36を互いに対面させて間隔を開けて支柱37a及び37bによってゲームフィールド4に対して斜めに固定することによって形成される。なお、矢31の飛翔速度が速い場合又は矢31の発射位置が標的29a〜29cに対して高い場合には、発矢筒33を水平状態に固定することもできる。
【0027】
図6は、手前側の側板36を省略して発矢筒33の内部を詳細に示している。図示の通り、発矢筒33の中には、矢31が載る矢レール38と、スライダ39を往復滑り移動自在にガイドするガイドレール41とが、傾斜状態で互いに平行に設けられる。スライダ39は引張りバネ42によって常時図の左方向へ引っ張られる。また、スライダ39の後端にはピン43が固定される。側板36の後端には係止片44が矢印Aのようにピン45を中心として上下へ往復回転揺動自在に設けられる。
【0028】
スライダ39のピン43は、側板36の外側へ突出する。その側板36の側方位置には、中心軸46を中心として回転可能にカム板47が設けられる。カム板47は適宜の角度範囲で切欠き51を有している。カム板47の中心よりやや下方位置にはクランク機構48の一端が接続され、そのクランク機構48の他端がモータ49の出力軸49aに接続されている。モータ49が作動してその出力軸49aが一方向へ回転すると、クランク48の先端が矢印Bのように往復直線移動し、これにより、カム板47が中心軸46を中心として矢印C−C’のように往復回転揺動する。
【0029】
カム板47が図の正時計方向(矢印C方向)へ回転すると、切欠き51の一方の端縁51aがスライダ39のピン43に係合し、さらにバネ42のバネ力に抗してそのピン43を図の右方向へ押しやる。ピン43が係止片44を上方へ押し上げながらその切欠き部44aの所まで移動すると、係止片44が自然落下してその切欠き部44aがピン43に係合し、これにより、スライダ39がバネ42を伸ばした状態で係止片44によって静止保持される。その後、適宜のタイミングでカム板47が図の反時計方向(矢印C’方向)へ回転すると、切欠き51の他方の端縁51bが係止片44の底辺に接触し、さらにそれを上方へ押し上げる。すると、係止片44の切欠き部44aがピン43から外れ、その結果、スライダ39はバネ42のバネ力によって図の左方向へ瞬時に勢い良く移動する。この移動により、矢レール38の上に載っていた矢31がスライダ39によって押されて矢印Dのように発矢筒33の外部へ投げ出される。
【0030】
カム板47の適所にはワイヤ52の一端が接続され、そのワイヤ52の他端は模型人形34と一体な回転筒53に巻かれている。回転筒53はバネ54によって初期位置へ巻き戻るように付勢される。カム板47が矢31を発射するために矢印C−C’方向へ揺動回転すると、それに応じてワイヤ52が回転筒53から巻き出されたり、巻き戻されたりし、これにより模型人形34が回転する。これにより、プレイヤに視覚的な刺激が与えられ、さらに矢の発射準備が行われていることをプレイヤに知らせることができる。
【0031】
矢31は、図7に示すように、プラスチック製で細長い概ね円筒形状の柄55の先端大径部55aに吸盤56の根本部分56aをはめ込み、さらにその上から先端カバー57を被せ、さらにその先端カバー57をネジ58で柄55に締め付けることによって作製されている。吸盤56の吸着面56bの裏側、すなわち非吸着面56cの外縁部分、すなわち中心から外れた部分には穴を備えた係止片59が形成され、その係止片59の穴に紐状部材としての紐61が結びつけられている。紐状部材としては、紐以外にプラスチック製のワイヤ、金属製のワイヤ、その他紐と同様な力伝達部材を用いることができる。
【0032】
柄55の先端大径部55aの前面上部及びカバー57の前面上部には、それらを互いに組み合わせたときにガイド穴60(図8参照)となる断面半円形状の切欠き60aが設けられる。紐61は、図8に示すように、ガイド穴60を通して柄55の内部へ入り込み、さらに柄55の先端大径部55aに設けた貫通穴通路62a及び柄55の内部に形成した貫通穴通路62bを通って柄55の尾端から外部へ引き出される。ガイド穴60は、紐61が後方側へ引っ張られるときに、紐61が吸盤56の係止片59を吸着面56bに対してほぼ直角方向へ引っ張るようにその紐61をガイドする役割を果たす。
【0033】
もし、ガイド穴60が設けられておらず、紐61がただ単純に柄55の外側に引き出されているものとすると、紐61が柄55の真後ろではなくて柄55の横方向から引っ張られたとき、係止片59が吸着面56bに対して斜めにずれた方向から引っ張られるという事態が発生する。この状態では、吸盤56は紐61によって斜め後方へ引っ張られることになり、よって、吸盤56の吸着を解除できないおそれがある。これに対し本実施形態では、ガイド穴60の働きにより、紐61がどの方向から引っ張られる場合でも係止片59は常に吸着面56bに対してほぼ直角方向へ引っ張られることになり、よって、吸盤59は常にその外周縁がめくられるようにして標的から確実にはぎ取られる。
【0034】
また、紐61は貫通穴通路62a及び62bを通って、すなわち柄55の内部を通ってその尾端から外部へ引き出されるので、矢31の投てき及びその回収が多数回繰り返して行われる場合でも、紐61が柄55に絡まることがない。また、紐61が柄55の側面の外部に露出しないので、外観上好ましい。
【0035】
図6において、矢31から後方へ引き出された紐61は、発矢筒33の側板36の後端部に設けたガイド管63を通して機枠64の下方へ引き出される。こうして引き出された紐64は、図5において、紐回収装置としてのリール装置65に巻き取られる。このリール装置65は、バネ、モータ等の動力源によって紐64を強制的に巻き取る構造となっている。もちろん、その他任意の構造によって紐回収装置を構成することもできる。本実施形態では、紐61及びリール装置65によって、矢31を回収するための矢回収装置が構成される。
【0036】
矢31が発矢筒33から発射された後、リール装置65によって紐64を巻き取ると、矢31はゲームフィールド4の上を引き摺られた後、回収口72を通って発矢筒33の中へ引き戻される。回収口72は、図4に示すように、その前端が広く開き、そして両側壁が発矢筒33へ向かって湾曲形状ですぼまっている。従って、回収される矢31は、ゲームフィールド4から無理なく発矢筒33内へ移動する。
【0037】
なお、本実施形態では、図8から明らかなように、柄55の先端大径部55aの外径が吸盤56の外径よりも大きく設定されていて、先端大径部55aの外周縁が吸盤56の外周縁よりも外側へ突出している。これにより、矢31が紐61によって引っ張られてゲームフィールド4の上を引き摺られるとき、先端大径部55aの存在によって吸盤56の外周縁がフィールド4に擦れることがなくなる。吸盤56は、通常、耐摩耗性の低い軟質のゴム材などによって形成されるから、これがフィールド4に擦れるということは、寿命の点で大きな問題である。しかしながら本実施形態では、そのような吸盤56の擦れがほとんどなくなるので、吸盤56の寿命を長くできる。
【0038】
図5に示すように、一対の側板36のうちの一方の側の適所に貫通穴66が開けられる。また、図4に示すように、貫通穴66に対向して反射型光センサ68が配設される。この貫通穴66は、矢31が発矢筒33内の所定の収納位置に納められたときにその矢31の尾部に対向する位置に設けられる。従って、発矢筒33内の所定位置に矢31が格納されているかどうかが、光センサ68によって検知される。
【0039】
図1に示す筐体1の内部には、図10に示す回路構成の制御回路100が内蔵される。この制御回路100は、コンピュータを含んで構成されており、ゲームの主要部分を演算する主ゲーム演算部101と、プレイヤに払い出すメダル枚数、すなわち配当を演算する配当演算部102と、プレイヤがくじ番号を投票する際にその投票作業を援助するために数字をカウントするくじ番号決定カウンタ部103と、メダル払出し装置10によるメダルの払出し動作を制御するメダル入出力制御部104と、矢の発射動作を制御する発矢制御部105と、各種ボタンからの信号を入力する入力制御部106と、ゲームに関するプログラムを読み出し専用に格納したROM107と、そしてゲームに関するデータを読み書き可能に格納するRAM108とを有する。
【0040】
本実施形態の場合、主ゲーム演算部101によって演算される主ゲームとは、主に、プレイヤによって指定された投票番号を投票番号一覧表示部6(図2)に表示すること及び抽選装置によって決定された当選番号を抽選結果表字部19(図3)に表示することを内容とするゲームである。
【0041】
ROM107の内部には少なくとも次のデータ、すなわち、▲1▼1等賞配当値(本実施形態の場合はA組=60,B組=30,C組=20の3種類)、▲2▼2等賞配当値(本実施形態の場合は“10”)、▲3▼低配当モード用3等配当決定乱数テーブル及び▲4▼高配当モード用3等配当決定乱数テーブルの各データが格納される。低配当モード用3等配当決定乱数テーブルとは、ゲームを行っているプレイヤに払い出されるメダル枚数が多過ぎてゲーム主催者側の損失が大きい場合に配当を下げる目的で使用される乱数テーブルである。また、高配当モード用3等配当決定乱数テーブルとは、払い出されるメダル枚数が少な過ぎてプレイヤが興味を無くすおそれがある場合に配当を上げる目的で使用される乱数テーブルである。
【0042】
低配当モード用3等配当決定乱数テーブル及び高配当モード用3等配当決定乱数テーブルは、例えば、次表のような乱数表に基づいて決められる。
【表1】
Figure 0003554794
【0043】
RAM108の内部には少なくとも次のデータ、すなわち、▲1▼前ゲームまでの累積投票メダル枚数、▲2▼前ゲームまでの累積払出しメダル枚数、▲3▼現在のゲームの投票番号、▲4▼現在のゲームの当選番号及び▲5▼現在のゲームの配当等といった各データが記憶される。
【0044】
図10において、主ゲーム演算部101は、演算結果を抽選状況表示装置5(図3)の抽選結果表示部19に表示する。配当演算部102は、演算結果を抽選状況表示装置5の配当表示部21に表示する。くじ番号決定カウンタ部103は、逐次に更新されるカウンタ値をくじ番号カウンタ表示器9に表示する。このときの表示の仕方は種々考えられるが、本実施形態では、2桁の各桁に1〜6までの数字を割り当てると共に一の位から十の位へと順に“1”を加算する。すなわち、
11→12→13→14→15→16→21→22→23→・・・・・→64→65→66→11→12→・・・・
の順でカウンタ値を更新し、さらにそれを表示器9に表示する。
【0045】
また、くじ番号決定カウンタ部103は、カウンタ値が1づつ更新されているときに、投票番号指定ボタン群8内の3種類のボタン8a〜8cのうちのいずれか1つが押されると、その押された時点でのカウント値を投票くじ番号一覧表示部6内の個々の投票番号表示器15に順々に表示する。
【0046】
以下、上記構成より成る抽選ゲーム装置についてそれらの動作を説明する。まず、図11のステップS1で、メダル投入口13(図2)からメダルが投入されたかどうかをチェックする。メダルが投入されれば、投入されたメダル数をクレジット枚数表示器12に表示すると共にステップS2へ進んで投票番号決定ルーチンへ入る。
【0047】
投票番号決定ルーチンに入ると、図12において、くじ番号決定カウンタ部103(図10)のカウンタ値を“1”づつ進め(ステップS11)、そのカウンタ値を順次に投票ステージ2a〜2fのくじ番号カウンタ表示器9(図2)に表示する。これにより表示器9のカウンタ値が、11→12→13→14→15→16→21→22→23→・・・・・→64→ 65→66→11→12→・・・・のように変化する。
【0048】
プレイヤは、A,B,Cの組番号のうちの希望する1つを選択し、さらに表示器9のカウンタ値が自分の希望する番号になったときに、投票番号指定ボタン群8内のA組ボタン8a、B組ボタン8b又はC組ボタン8cのうち自らが選択した組番号に相当するボタンを押す。このときに押されたボタンによって投票番号の組番号が決定し、さらに、ボタンが押されたときのカウンタ値(以下、“**”と表記する)が投票番号の下2桁の数字番号となる。
【0049】
例えば、プレイヤが希望のタイミングでA組ボタン8aを押せば、投票番号がA組**番と決められる(ステップS13〜ステップS26)。決定された投票番号は、RAM108(図10)内に格納され(ステップS15、S20、S25)、同時に一覧表示部6内の1つの表示器15に表示される(ステップS16、S21、S26)。
【0050】
以上の投票番号の決定作業は、クレジット枚数表示器12(図2)の表示が0(ゼロ)にならない限り繰り返して実行でき、個々の投票番号は順次にRAM108内に格納されると共に、順次に一覧表示部6に表示される。但し、本実施形態の一覧表示部6に設けた投票番号表示器15の数は12個であるので、13個以上の投票番号を選択することはできない。なお、クレジット枚数表示器12の表示内容は、プレイヤによって投票番号が指定されるごとに1づつ減算される。
【0051】
本実施形態では、上述のように、投票番号指定ボタン群8内のボタン8a〜8cを選択的に押すことによって希望する投票番号を1個づつ選択できるが、それに代えて、連番セット投票用ボタン7を押すことによって、1回のボタン操作で6個の連続する投票番号を同時に選択することもできる。具体的に説明すれば、ステップS28(図13)において連番セット投票用ボタン7が押されたかどうかがチェックされ、押されていれば、その押された番号及びそれに連続する番号がRAM108内に既に記憶されているかどうかをチェックし(ステップS29〜ステップS40)、まだ記憶されていなければそれらを投票番号と決定する。
【0052】
本実施形態では、A,B,Cの各組番号を2個づつ選択し、さらに連番セット投票用ボタン7を押した瞬間の2桁数字番号“**”の各桁に1〜5までの数字を加えた番号を連番として選択する。なお、本実施形態では、各桁において1〜6までの数字を表示することにしたので、加算の結果が“6”を越える場合は“1”に戻ることにする。例えば、連番セット投票用ボタン7を押したときの数字が“**”=13であるとすると、連番として選択される投票番号は、
A組13、A組24、B組35、B組46、C組51、C組62
の6個となる。選択された連番は、RAM108内に格納される(ステップS41〜S46)と共に、一覧表示部6に表示される。
【0053】
以上により、プレイヤによる投票番号の指定作業が完了する。投票番号を指定するための締め切り時間は、予め、所定の時間に決められており、図11において、メダル投入後にその締め切り時間が経過すると、プログラムは抽選ゲーム処理に入る(ステップS3、ステップS4)。
【0054】
抽選ゲーム処理に入ると、図15において、当選番号決定処理を実行する(ステップS51)。具体的には、図4において、矢発射装置28a、28b、S8cの順に矢31を発射してそれらの矢31を標的29a、29b、29cに個別に吸着させて取り付ける。より詳しくは、図6において、各矢発射装置28a〜28c内のモータ49を作動してカム板47を図の反時計方向(矢印C’方向)へ回転させる。回転するカム板47の切欠き端縁51bが係止片44の所まで移動すると係止片44が上方へ押し上げられ、切欠き部44aがスライダ39のピン43から外れ、その結果、バネ42のバネ力によりスライダ39が図の左方向へ瞬時に移動する。
【0055】
このスライダ39の移動により、矢31がスライダ39によって押されて発矢筒33の外部へ投げ出される。投げ出された矢31は、図5において、ゲームフィールド4上の空間を飛翔した後、標的29a〜29cに到達する。矢31の先端には図8に示すように吸盤56が付けられているので、矢31はその吸盤56によって標的29a〜29cに吸着する。
【0056】
第1標的29aにはA,B,Cを記載した6個の識別領域が形成され、第2標的29b及び第3標的29cには1〜6までの数字を記載した6個の識別領域が形成され、さらに各識別領域には衝撃センサ30が設けられるので、これらの識別領域のうちのいずれに矢31が吸着したかを衝撃センサ30によって検知でき、そしてこれによって当選番号が決められる。例えば、第1標的29aの“A”領域、第2標的29bの“2”領域及び第3標的29cの“5”領域の各領域に矢31が吸着してそのことが検知されれば、当選番号は“A組25番”と決められる。
【0057】
標的29a〜29cに対する矢31の吸着の確認が完了してから所定の時間が経過すると、矢31を矢発射装置28a〜28cへ戻すための回収作業を実行する。具体的には、図5において、リール装置65を作動して紐61を所定の張力で引張る。すると、矢31が標的から引き外されてゲームフィールド4上へ落下し、さらに紐61によって引き摺られながら回収口72を通して発矢筒33内へ格納される。矢31が所定位置に格納されると、図4において、矢31の尾部が側板貫通穴66の所に位置することになり、反射型光センサ68によってその矢の尾部が検知される。これにより、矢31が矢発射装置内の所定待機位置にセットされたことが検知される。
【0058】
吸盤56を標的から外す場合のことを考えるとき、仮に紐61が図9に示すように吸盤56の裏面の中心位置に繋がれていると、吸盤56は中心部分から引かれることになり、その結果、力不足のために吸盤56を標的29a〜29cから取り外すことができない場合がある。また、取り外すことができるとしても、そのために吸盤56に非常に大きな力が加わり、その結果、外れた矢31が反動で標的から大きく飛び跳ねてしまい、回収がうまくできない場合もある。
【0059】
これに対して本実施形態では、図8に示すように、吸盤56の中心から外れた位置に設けた係止片59に紐61を繋げてあるので、紐61を引くと、吸盤56はまず初めにその周縁部がめくられて内部に空気が入り、これにより吸着が解除される。従って、きわめて小さい引張り力によって矢31を標的から取り外すことができ、しかも取り外された矢31は大きく跳ね飛ぶことなく静かにゲームフィールド4の上に落下する。このため、矢31の回収作業を安定して確実に行うことができる。
【0060】
以上の抽選番号決定処理によって当選番号が決められると、図15においてステップS52へ進み、図3に示す抽選状況表示装置5の1等賞番号表示部19aに1等賞当選番号が表示され、2等賞番号表示部19bに2等賞当選番号が表示され、そして3等賞番号表示部19cに3等賞当選番号が表示される。さらに、それらの当選番号がRAM108内に格納される(ステップS53)。
【0061】
その後、投票ステージ2a〜2f内のメダル投入口13(図2)を通して今までに投入されたメダルの総枚数、すなわち累積投票メダル枚数(Nin)及びメダル払出し装置10から今までに払い出されメダルの総枚数、すなわち累積払出しメダル枚数(Nout )をRAM108から読み出し(ステップS54)、さらに払出し実績T
T=Nout/Nin
を算出し、この値が所定の設定値よりも大きいか、あるいは小さいかが判定される。設定値はゲーム主催者の希望に応じて適宜に設定されるが、例えば、7割、8割程度に設定される。
【0062】
Nout /Nin > 設定値というのは、メダルの払出し枚数が多すぎる場合のことであり、この場合には、ステップS57に進んでROM107から、1等配当値、2等配当値及び低配当モード用3等配当決定乱数(表1参照)を読み出す。1等配当値はステップS51で決められた当選番号の組番号に対応して60,30,20の中から選択される。2等配当値は“10”の一定値である。3等配当値として低配当モード用の乱数を選択するのは、メダルの払出し数を少なくするためである。
【0063】
Nout /Nin < 設定値というのは、メダルの払出し枚数が少なすぎる場合のことであり、この場合には、ステップS56に進んでROM107から、1等配当値、2等配当値及び高配当モード用3等配当決定乱数テーブル(表1参照)を読み出す。3等配当値として高配当モード用の乱数を選択するのは、メダルの払出し数を多くするためである。
【0064】
以上のようにして1等賞及び2等賞の各配当値及び3等賞用の乱数テーブルが決定すると、ステップS58及びステップS59において1等配当値を配当表示部21の数字表示器24(図3)に表示し、さらに2等配当値を数字表示器26に表示する。また、ステップS60において、低配当モード又は高配当モードの各モード用乱数テーブルを用いた配当値決定処理を実行する。具体的には、選択された乱数列を数字表示器27に連続して順々に更新表示、例えばスクロール表示してゆき、所定時間経過後に数字の更新を停止して、その時点で表示されている数字を3等配当値と決める。つまり、3等賞の配当は表示器27のスクロール表示が停止するまでは決定しない。
【0065】
なお、図3における数字表示器24,26及び27への配当値表示は、抽選結果表示部19への各賞当選番号の表示が完了した後に実行される。従って、プレイヤからすれば、プレイヤによって指定された投票番号を投票番号一覧表示部6(図2)に表示すること及び抽選装置によって決定された当選番号を抽選結果表字部19(図3)に表示することを内容とする主ゲームが終了した時点で主ゲームの結果、すなわち自分が選んだ番号が当選したか否かを認識できる。しかしながら、この時点では未だ3等賞の配当値のスクロール表示が停止しないから、主ゲームに当選したといってもそれに対する配当がいくつになるかはわからず、そのスクロール表示が停止した後に初めて配当を認識できる。
【0066】
仮に、抽選装置による抽選作業によって当選番号が決まった時点で配当が自動的に決まってしまう場合を考えると、上記の主ゲームが終了すればその終了時点でプレイヤは即座に配当を認識してしまう。このゲーム態様では、ゲームが単純なのでプレイヤの興味を持続できない。これに対し、本実施形態のように、主ゲームが終了しても配当は即座に決めないようにしておけば、プレイヤは当選したことがはっきりした場合でも即座に配当は認識できず、3等賞配当表示のスクロール表示が止まるまでは期待感を持って興味を持続できる。このように、配当の表示方法に改良を加えることによって抽選ゲームを多様化できる。
【0067】
図15のステップS60までにおいて1等、2等、3等の各賞の配当が決まると、それらの配当がRAM108に格納される(ステップS61)。そして、RAM108内に記憶されたプレイヤによる投票番号と、同じくRAM108内に記憶された抽選装置による当選番号とを比較して(ステップS62)、同じものがあれば、すなわち当選していれば、配当に基づいて当たり枚数を計算してその計算結果を当たり枚数表示器11(図2)に表示し(ステップS63)、さらにRAM108内に記憶された累積メダル枚数に当たり枚数を加算してその結果をクレジット枚数表示器12(図2)に表示する。プレイヤが払出しボタン14(図2)を押せば(ステップS65)、メダル払出し装置10(図1)を作動してメダル取出口16へメダルを払い出す(ステップS66)。その後、プレイヤによって投入されたメダル枚数及び払出したメダル枚数をRAM108内の累積枚数値に加算して処理を終了する。
【0068】
なお、以上の抽選ゲームは、プレイヤによるメダルの投入ごとに1回づつ行われるように設定することもできるし、あるいは、クレジット枚数が0(ゼロ)になるまで自動的に何回でも繰り返して行われるように設定することもできる。抽選ゲームを自動的に繰り返す場合には、1回の抽選ゲームが終了した後、図11のステップS2からプログラムが再び繰り返される。このように抽選ゲームを繰り返す場合には、矢31の発射及び回収を自動的に行う必要があるが、紐61及びリール装置65を含んだ飛翔体回収装置を用いれば、そのような発射及び回収を支障無く繰り返すことができる。
【0069】
また、ゲーム装置によって行われる動作として、アトラクトプレイと呼ばれるものがある。これは、プレイヤによってゲームが行われていない場合でも、ゲーム装置の適当な箇所を作動させておくことにより、見る者の興味を引きつけようとするものである。紐61及びリール装置65を含んだ飛翔体回収装置を用いれば、矢31の発射及び回収を自動的に何回でも繰り返して実行できるので、この繰り返しをもって上記のアトラクトプレイとすると非常に効果的である。
【0070】
矢31の発射及び回収を多数回繰り返して行うとき、紐61が矢の柄55に絡まることが考えられるかもしれない。しかしながら本実施形態では、吸盤56に接続した紐61を柄55の内部を通して矢31の尾端から外部へ引き出すようにしてあり、紐61は柄55の側面の外部へは露出しない。よって、柄55に対する紐61の絡まりはほぼ完全に防止できる。
【0071】
図17は、本発明に係る矢の他の実施形態を示している。ここに示した矢81は、円柱状又は円筒状の柄85と、その柄85の先端に装着された吸盤56とを有している。吸盤56の非吸着面56cの中心から外れた外縁部分には穴を備えた係止片59が形成され、その係止片59の穴に紐61が結びつけられている。また、柄85の吸盤支持面85aの近傍の外周面上にリング部材80が固定され、さらに、同じ形状のリング部材80’が柄85の中間位置及び柄85の尾端位置の2カ所にも固定される。紐61は、これらのリング部材80及び80’の中を通って矢81の尾部へ導かれる。
【0072】
この矢81においても、紐61が矢81の後方へ引っ張られたとき、先頭のリング部材80の働きによって係止片59は、常に、吸着面56bに対してほぼ直角の後方へ引っ張られ、よって、吸盤56が斜め後方へ引っ張られることが無くなる。その結果、吸盤56を極めて軽い力で容易に、しかも静かに標的から引き剥がすことができる。なお、この実施形態では、紐61が柄85の内部を貫通せず柄85の側面の外部に露出しているが、その紐61は、矢81が空間を飛翔したり、あるいは回収されるとき、各リング部材80及び80’によって柄85から分離しないように保持される。
【0073】
以上、好ましい実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された技術的範囲内で種々に改変できる。例えば、図8に示した実施形態では、ガイド穴60を通った紐61を貫通穴通路62a及び62bを通して矢31の尾端まで導いたが、これに代えて、ガイド穴60を通った紐61を、それらの貫通穴通路62a及び62bを通すこと無く、直接に柄55の外部へ引き出すことも可能である。また、図17に示した実施形態では、柄85の吸盤支持面85aに最も近い位置に配置されるリング部材80だけを用いることにして、それ以外のリング部材80’を省略することもできる。
【0074】
但し、このような構成を採用した場合には、吸盤56が吸着面56bに対してほぼ直角方向へ引張られように紐61をガイドするという機能は十分に達成できるものの、紐61を柄55,85の軸線方向に沿って一端から他端へとガイドするという機能を達成することはできない。従ってこの場合には、ガイド穴60やリング部材80から引き出された紐61は、無拘束状態で柄55,85に対して自由に動き回ることができるようになるので、矢31,81の発射及び回収が繰り返されるうちに、紐61が柄55,85に絡まる可能性がある。従って、できることならば、貫通穴通路62a及び62bを用いて、あるいはリング部材80’を用いて、紐61を柄55,85の軸線方向にガイドすることが望ましい。
【0075】
【発明の効果】
本発明の矢によれば、紐状部材が吸盤の非吸着面の中心から外れた所に接続されると共に紐状部材ガイド手段の働きにより紐状部材が吸盤を外側方向へ引張ることが禁止されるので、吸盤は常に外縁部分から中心部側へとめくり剥がされるように裏側から引っ張られることになり、従って吸盤の吸着力を強く設定した場合でも、その吸盤はきわめて小さい力によって標的から容易に且つ静かに取り外される。吸盤の吸着力を強くできるということは、標的が回転する場合でもその標的に矢をしっかりと固着できるということである。
【0076】
また、紐状部材ガイド手段は柄の内部又は外周面上に設けられていて柄と一体であるので、矢がどのような方向に飛翔して、どのような場所に吸着したとしても、紐状部材と吸盤との接続部分の状態は常に一定の状態に維持される。この結果、例えば標的の回転に追従して矢が移動する場合でも、紐状部材を引張りさえすればその矢を確実且つ容易に取り外すことができる。
【0077】
本発明の矢において、吸盤をその中心部から離れる外側方向へ引張らないように紐状部材をガイドするか、又は、吸盤をその吸着面に対してほぼ直角方向へ引張るように紐状部材をガイドすると共に、紐状部材を柄の軸線方向に沿って一端から他端へとガイドするようにすれば、矢の柄の長さ方向の広い範囲にわたって紐状部材を柄から離れないように保持できるので、矢の発射及び回収が多数回繰り返されても、紐状部材が矢の柄に絡まることを防止できる。
【0078】
本発明の矢において、紐状部材ガイド手段を、柄の一端から他端にわたってその柄の内部を軸線方向に貫通する貫通穴通路によって構成すれば、吸盤に繋がれた紐状部材は柄の内部を通って柄の尾端から外部へ引き出されることになり、紐状部材は柄の側面の外部へは露出しない。従って、紐状部材が柄に絡まることをより一層確実に防止でき、さらに矢の外観形状を良好に維持できる。
【0079】
本発明の矢によれば、紐状部材によって矢を引き摺って回収するとき、吸盤の外周縁がフィールド面又は床面と擦れ合うことを防止でき、従って、吸盤の使用寿命を長くできる。
【0080】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る矢を用いた抽選ゲーム装置の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の抽選ゲーム装置に設けられる投票ステージの1つを示す平面図である。
【図3】図1の抽選ゲーム装置に設けられる抽選状況表示装置を示す正面図である。
【図4】図1の抽選ゲーム装置の平面図である。
【図5】図1の抽選ゲーム装置の側面断面図である。
【図6】図5の要部を拡大して示す断面図である。
【図7】本発明に係る矢の一例を示す分解斜視図である。
【図8】その矢の側面図である。
【図9】吸盤と紐との接続態様の一例を示す図である。
【図10】図1の抽選ゲーム装置に用いられる制御回路の一例を示す回路ブロック図である。
【図11】図10の制御回路によって実行される制御の流れを示すフローチャートである。
【図12】図11のフローチャートの一部を示すフローチャートである。
【図13】図12に続くフローチャートである。
【図14】図13に続くフローチャートである。
【図15】図11のフローチャートの他の一部を示すフローチャートである。
【図16】図15に続くフローチャートである。
【図17】本発明に係る矢の他の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 筐体
2a〜2f 投票ステージ
4 ゲームフィールド
5 抽選状況表示装置
6 投票番号一覧表示部
8 投票番号指定ボタン群
9 くじ番号用カウンタ表示器
10 メダル払出し装置
15 投票番号表示器
17 組番号表示器
18 数字表示器
19 抽選結果表示部
21 配当表示部
28a,28b、28c 矢発射装置
29a,29b,29c 標的
30 衝撃センサ
31 矢
55 矢の柄
56 吸盤
56b 吸着面
56c 非吸着面
59 係止片
61 紐(紐状部材)
60 ガイド穴(紐状部材ガイド手段)
62a,62b 貫通穴通路(紐状部材ガイド手段)
80,80’ リング部材(紐状部材ガイド手段)
65 リール装置

Claims (6)

  1. 標的に吸着する矢において、
    吸盤と、
    前記吸盤を支持する柄と、
    前記吸盤の非吸着面の中心から外れた所に接続される紐状部材と、
    前記吸盤がその中心部から離れる外側方向へ引張られないように紐状部材をガイドする紐状部材ガイド手段とを有し、
    前記紐状部材ガイド手段は前記柄の内部又は外周面上に設けられ、さらに、
    前記柄の吸盤支持面の外縁は前記吸盤の吸着面の外縁よりも外側へ突出する
    ことを特徴とする標的吸着用の矢。
  2. 請求項1記載の矢において、前記紐状部材ガイド手段は、前記吸盤を前記吸着面に対してほぼ直角方向へ引張るように前記紐状部材をガイドすることを特徴とする標的吸着用の矢。
  3. 請求項1又は請求項2記載の矢において、前記紐状部材ガイド手段は、前記吸盤をその中心部から離れる外側方向へ引張らないように前記紐状部材をガイドすると共に、又は前記吸盤をその吸着面に対してほぼ直角方向へ引張るように前記紐状部材をガイドすると共に、前記紐状部材を前記柄の軸線方向に沿って一端から他端へとガイドすることを特徴とする標的吸着用の矢。
  4. 請求項3記載の矢において、前記紐状部材ガイド手段は、前記柄の一端から他端にわたってその柄の内部を軸線方向に貫通する貫通穴通路であることを特徴とする標的吸着用の矢。
  5. 請求項1又は請求項2記載の矢において、前記紐状部材ガイド手段は、前記柄の吸盤支持面の近傍の外周面上に設けたリング部材を有することを特徴とする標的吸着用の矢。
  6. 請求項3記載の矢において、前記紐状部材ガイド手段は、前記柄の外周面上に固定されると共に前記柄の軸線方向に沿って並べられた複数のリング部材を有することを特徴とする標的吸着用の矢。
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