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JP3555669B2 - 記録装置 - Google Patents
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JP3555669B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置に関し、特にキャリッジを移動駆動するキャリッジの駆動に伴うパルス信号を、制御手段とは別に設けたハードロジック回路からなるキャリッジ制御回路で受けてキャリッジの移動位置と移動速度を求め、キャリッジの駆動制御に必要な条件が成立したときにだけ、制御手段に割込み信号を出力するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、記録ヘッドに設けた複数の噴射ノズルからインクを噴射させながら、記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動することで、画像をドットパターンで記録用紙に印字するようにしたインクジェット記録装置においては、キャリッジを移動駆動するキャリッジ駆動モータがDCモータ(直流モータ)からなる場合には、そのキャリッジ駆動モータに円形のエンコーダディスクを取付け、このエンコーダディスクに形成された複数のスリットを、発光素子と受光素子とからなるフォトセンサで読取るように構成し、このフォトセンサから出力されるパルス信号の立上がりと立下がりの各タイミング毎に、制御装置のCPUに割込み信号が入力されるので、制御装置はその割込み信号のパルス周期とパルス数とからキャリッジの移動速度と移動位置とを検出して、キャリッジ駆動モータを、加速状態と定速状態と減速状態とを含む所定の速度パターンとなるようにフィードバック制御するようになっている。また、フォトセンサからのパルス信号をパルスカウンタでカウントする一方、CPUがそのカウント値を読み込むように構成されたものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、記録処理に際してキャリッジを駆動するときには、キャリッジの移動に応じて発生する多数のパルス信号が、微少時間毎に割込み指令として制御装置に入力されるので、制御装置のCPUは、画像印字の為のデータ処理を実行しながら微少時間毎に割込み指令を受けることになり、CPUの負荷が大きくなって、画像印字処理が遅くなるという問題がある。特に、高速印字の為にキャリッジを高速で移動駆動させる場合には、割込み指令のピッチが非常に短くなることから、高速処理用のCPUが必要となり、制御装置がコスト高になるという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、記録ヘッドを搭載したキャリッジを、制御手段から指示した所定の割込み指令出力条件に基づいて駆動制御するキャリッジ制御回路を別途設けて、制御手段による処理の負荷を軽減できるとともに、制御手段を安価にし得るような記録装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る記録装置は、記録媒体に印字を行う記録ヘッド、その記録ヘッドを搭載したキャリッジを駆動するキャリッジ駆動手段と、キャリッジ駆動手段で駆動されるキャリッジの移動量と移動方向を指示するパルス信号を発生するパルス信号発生手段とを備えた記録装置において、キャリッジの原点位置に対する移動位置とキャリッジの移動速度とをパラメータとする割込み指令出力条件の情報を、キャリッジの加速領域と定速領域と減速領域とに夫々対応させて複数種類記憶した制御手段と、制御手段から割込み指令出力条件の情報を受けて記憶し、パルス信号発生手段から受けるパルス信号から求めた移動位置及び移動速度が割込み指令出力条件に合致したか否かを判別し、その割込み指令出力条件に合致したときに割込み指令を制御手段に出力するハードロジック回路からなるキャリッジ制御回路とを備え、制御手段は、キャリッジ制御回路から割込み指令を受信する毎に、次の領域に対応する割込み指令出力条件の情報をキャリッジ制御回路に順次出力するものである。
【0006】
作用について説明すると、パルス信号発生手段は、キャリッジ駆動手段で駆動されるキャリッジの移動量と移動方向を指示するパルス信号を発生する。制御手段はキャリッジの移動位置と移動速度とをパラメータとする割込み指令出力条件の情報を、キャリッジの加速領域と定速領域と減速領域とに夫々対応させて複数種類記憶しているので、ハードロジック回路からなるキャリッジ制御回路は、制御手段から最初の加速領域に対応する割込み指令出力条件の情報を受けて記憶し、パルス信号発生手段から受けるパルス信号から求めた移動位置と移動速度と割込み指令出力条件に合致したか否か判別し、割込み指令出力条件に合致したときに割込み指令を制御手段に出力する。更に、キャリッジが加速領域から定速領域を経て減速領域に順次移行するのに伴って、キャリッジ駆動手段から割込み指令を受信する毎に、制御手段は次の領域に対応する割込み指令出力条件の情報をキャリッジ制御回路に順次出力する。
【0007】
即ち、制御手段とは別に設けたキャリッジ制御回路が、キャリッジの駆動に伴うパルス信号を受けて、キャリッジの現在の領域における移動位置と移動速度とに関する割込み指令出力条件が成立したときに割込み指令を出力するので、制御手段は、割込み信号を受ける毎に、次の割込み指令出力条件をキャリッジ制御回路に出力するだけでよく、制御手段による処理の負荷を軽減できることから、処理能力の低い安価な制御手段を用いることができる。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
請求項に係る記録装置は、請求項の発明において、前記定速領域における割込み指令出力条件は、定速領域の終点の移動位置と、移動速度の上限値及び下限値とで以て設定したものである。
作用について説明すると、請求項と同様の作用を奏するが、定速領域における割込み指令出力条件は、定速領域の終点の移動位置と、移動速度の上限値及び下限値とで以て設定されているので、定速領域におけるキャリッジの駆動制御条件を移動位置だけでなく、移動速度も加えた両方で設定することができる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
請求項に係る記録装置は、請求項1又は2の発明において、前記記録ヘッドは、インクを噴射ノズルから噴射して印字を行なうインクジェット式記録ヘッドである。
作用について説明すると、請求項1又は2と同様の作用を奏するが、記録ヘッドは、インクを噴射ノズルから噴射して印字を行なうインクジェット式記録ヘッドなので、インクをドットパターンで噴射させて画像を記録媒体に印字することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態は、着脱可能に装着されたインクカートリッジに収容したインクを記録ヘッドから噴射させて記録用紙に印字するインクジェット記録装置に本発明を適用した場合のものである。
先ず、インクジェット記録装置1について説明すると、図1に示すように、基本的に、本体カバー2内に設けた本体フレーム3に、ゴム製のプラテン10と、キャリッジ21を駆動するキャリッジ駆動機構20と、インクカートリッジ44に収容した記録用のインクを記録用紙Pに噴射するインク噴射機構40とを設けたものである。
【0019】
前記プラテン10は、図1・図2に示すように、左右方向向きに配設され、そのプラテン軸11は左右両端部において、本体フレーム3の側壁板3a,3cに夫々回転可能に枢支され、プラテン軸11の左端部には、プラテンギヤ12が取り付けられている。そして、側壁板3cには、プラテンギヤ12に噛合する第1ギヤ14と、第2ギヤ15とを有する複合ギヤ13が回転可能に枢支され、その第2ギヤ15に噛合する駆動ギヤ16はフィードモータ17に取付けられている。即ち、フィードモータ17が所定回転方向に駆動されて駆動ギヤ16が回転することにより、複合ギヤ13とプラテンギヤ12とを介してプラテン10が所定の用紙送り方向に回転駆動される。
【0020】
次に、キャリッジ駆動機構20について、図1・図2に基づいて説明する。
前記プラテン10の前側には、キャリッジ21が水平状に配設され、そのキャリッジ21は後端部において、プラテン10と平行に配設され、本体フレーム3に支持されたガイドロッド22により左右方向移動自在に支持されるとともに、その前端部において、本体フレーム3の前端部のガイドレール部3dにより左右方向移動自在に支持されている。
【0021】
一方、キャリッジ21の移動範囲の左端部には、従動プーリー23が側壁板3bに回転可能に枢支されるとともに、その右端部には、直流モータからなるキャリッジ駆動モータ25が設けられ、そのキャリッジ駆動モータ25の駆動軸に取り付けられた駆動プーリー24と従動プーリー23とに亙って無端状のタイミングベルト26が掛け渡され、キャリッジ21の下端部においてこのタイミングベルト26に連結されている。そして、キャリッジ駆動モータ25が回転駆動されることにより、これら両プーリー23,24とタイミングベルト26とを介して、キャリッジ21が、これらガイドロッド22及びガイドレール部3dに支持されて、往復移動駆動される。即ち、キャリッジ21の往復移動に伴って印字が実行される。
【0022】
ここで、キャリッジ21の下側には、薄いフィルムからなり左右方向に延びる帯状のエンコーダ部材30が、プラテン10と平行に直線状に設けられ、このエンコーダ部材30には、図3に示すように、所定幅Hwを有する黒く印刷された「H」レベル部30aと、所定幅Lwを有する透明な「L」レベル部30bとが交互に形成されている。そして、光学センサである1対のフォトセンサ31,32(図4参照)が、そのエンコーダ部材30に臨むようにキャリッジ21の下側に夫々固定して取付けられている。尚、これら両フォトセンサ31,32がパルス信号発生手段に相当する。
【0023】
即ち、キャリッジ21が移動するときには、フォトセンサ31,32からは、「H」レベル部30aに対応する「H」レベル信号と、「L」レベル部30bに対応する「L」レベル信号とからなり、キャリッジ21の移動量に比例する数の検出した第1パルス信号P1と第2パルス信号P2が夫々出力される。即ち、第2パルス信号P2は、第1パルス信号P1に対して所定位相分だけ位相が異なるようになっている。そして、これら第1及び第2パルス信号P1,P2は、記録ヘッド42からインクを噴射する噴射タイミングを決定する噴射制御にも使用する関係上、これら「H」レベル部30aと「L」レベル部30bとは、1/180インチ(約0.14mm)ずつの幅Hw,Lwに夫々設定されている。
【0024】
次に、記録用紙Pにインクを噴射して印字するインク噴射機構(印字手段に相当する)40について、図1・図2に基づいて説明する。
前記キャリッジ21上には、上方及び前方が開放状で箱状のヘッドホルダー41が装着されている。そのヘッドホルダー41の立壁部41aには、複数の噴射ノズルが形成されたインク噴射用の記録ヘッド42が設けられるとともに、この記録ヘッド42に立壁部41aを挿通して一体形成された連結筒部43とが設けられている。
【0025】
そして、記録用のインクを収容したインク吸収体45を内蔵したインクカートリッジ44が着脱可能にヘッドホルダー41に装着され、連結筒部43の前端部が、インクカートリッジ44に形成されたインク供給口(図示略)を挿通してインク吸収体45に接触するようになっている。これにより、インクカートリッジ44のインクが連結筒部43を介して記録ヘッド42に供給され、キャリッジ21の定速領域における移動時に、記録ヘッド42の噴射ノズルからインクが噴射されて記録用紙Pに印字される。
【0026】
次に、インクジェット記録装置1の制御系は、図4のブロック図に示すように構成されている。
第1制御部50は、記録ヘッド42の複数の噴射ノズルからインク噴射を実行する為の噴射駆動信号をヘッド駆動回路51に出力する印字制御回路50aと、フォトセンサ31,32から検出パルス信号が供給されるとともに、キャリッジ駆動モータ25を駆動するキャリッジ駆動回路52にPWM(パルス幅変調)駆動信号PWM を出力するキャリッジ制御回路50bとからなり、これら印字制御回路50aとキャリッジ制御回路50bとは、ハードロジック回路からなる、所謂アプリケーション・スペシフィック・インテグレーテッド・サーキット(ASIC)として夫々構成されている。
【0027】
ここで、そのキャリッジ制御回路50bにおいては、フォトセンサ31から供給される第1パルス信号P1又はフォトセンサ32から供給される第2パルス信号P2に基づいて、パルス周期からキャリッジ21の移動速度を求める一方、第2パルス信号P2の「L」レベルにおける第1パルス信号P1の立上がり又は立下がりに基づいてパルスカウント値をアップ又はダウンすることで、キャリッジ21の移動方向と原点位置からの移動位置を求めるようになっている。更にキャリッジ制御回路50bには、複数のレジスタ等が設けられ、後述する第2制御部56から供給される割込み指令出力条件等を記憶して、各パルスP1,P2を受ける毎に求めたキャリッジ21の移動位置及び移動速度のデータと比較演算し得るようになっている。
【0028】
更に、第1制御部50は、データバスなどのバス53を介して第2制御部56に接続されるとともに、そのバス53には更に、ROM54やRAM55が接続されている。
ROM54には、キャリッジ21を停止状態から加速する加速領域の為の割込み指令出力条件と、この加速領域での加速後にキャリッジ21を略定速で移動させる定速領域の為の割込み指令出力条件と、この定速領域での定速移動後にキャリッジ21を減速して停止させる減速領域の為の割込み指令出力条件とが夫々区分して記憶されるとともに、キャリッジ21をこれらの加速領域と定速領域と減速領域とに夫々駆動する為の駆動信号としてのPWM信号を指令するデューティ比データと、本願特有の後述する印字制御の制御プログラムなどが格納されている。また、RAM54には、受信した画像データを格納する画像データメモリや画像記録に必要な各種のメモリやバッファなどが設けられている。
【0029】
次に、第2制御部56につてい説明すると、第2制御部56は、受信した画像データを画像処理したり、種々の周辺回路を制御するように周辺入出力インターフェースを備えた1チップCPUであり、CPU56aと、所謂プログラマブル・ペリフェラル・インターフェース(PPI)である周辺入出力インターフェース56bとで構成されている。ここで、第2制御部56、ROM54及びRAM55等から制御手段が構成されている。
【0030】
そして、周辺入出力インターフェース56bには、フィードモータ17を駆動する為の駆動回路57と、電源スイッチや各種のスイッチ及び表示ランプが設けられた操作パネル58と、記録用紙Pの有無やその先端位置を検知する用紙センサ59と、キャリッジ21の原点位置を検出する原点位置検出センサ60とが夫々接続されるとともに、更にホストコンピュータなどの外部電子機器62から送信される画像データを受信可能な通信用インターフェース61が接続されている。
【0031】
即ち、第2制御部56は、キャリッジ21を停止状態から加速状態に切換えて駆動するときには、加速領域用のデューティ比データ(例えば、約80%とするデューティ比データ)をキャリッジ制御回路50bに出力するので、キャリッジ制御回路50bは、そのデューティ比データとするPWM駆動信号PWM を作成してキャリッジ駆動回路52に出力する。また、第2制御部56は、キャリッジ21を加速状態から定速状態に切換えて駆動するときには、定速領域用のデューティ比データ(例えば、約50%とするデューティ比データ)をキャリッジ制御回路50bに出力するので、キャリッジ制御回路50bは、そのデューティ比データとするPWM駆動信号PWM を作成してキャリッジ駆動回路52に出力する。
【0032】
次に、第2制御部56で実行される印字制御のルーチンについて、図5のフローチャートに基づいて説明する。尚、図中符号Si(i=10、11・・・)は各ステップである。
外部電子機器62から画像データが送信されて、画像記録の開始に伴ってこの制御が開始されると、キャリッジ21の駆動を開始するのに先立って、第2制御部56から、加速領域用の割込み指令出力条件として、加速領域の終点の移動位置と、目標とする移動速度とで設定された条件データが、キャリッジ制御回路50bに出力される(S10)。その結果、これらの条件データがキャリッジ制御回路50bの所定のレジスタにそれぞれ記憶される。
【0033】
次に、第2制御部56から、キャリッジ21の起動の為のデューティ比データがキャリッジ制御回路50bに出力され(S11)、受信した画像データの演算処理やインク噴射による画像記録処理が実行され(S12)、この画像記録処理が終了したときには、この制御を終了して、メインルーチンにリターンする。
ところで、このS12における処理の実行中に、キャリッジ21の移動に伴って、キャリッジ制御回路50bから割込み指令が繰り返して入力される。
【0034】
次に、その割込み指令が入力されたときに実行される割込み処理制御のルーチンについて図6〜図8に基づいて説明する。
即ち、前記S10においては、例えば、図9に示すように、加速領域の終点の移動位置として、その移動位置に対応するキャリッジ制御回路50bのパルスカウント値「CTA 」と、図10に示すように、加速領域の終点において到達すべき目標とする移動速度、たとえば定速領域における移動速度の上限値(上限速度)とがキャリッジ制御回路50bに出力され、更にタイミングT0のときに、起動の為のデューティ比データ(例えば、約80%のデューティ比データ)がキャリッジ制御回路50bに出力される。その結果、キャリッジ21の駆動が開始されて、加速領域において、キャリッジ21の移動速度が徐々に高速になるとともに、原点位置からの移動距離が大きくなる。
【0035】
そして、先ず加速領域において、第1及び第2のパルス信号P1,P2に基づいて求められるキャリッジの移動位置あるいは移動速度が加速領域の終点の移動位置又は移動速度の上限値の何れかに合致して、キャリッジ制御回路50bから割込み指令信号が入力されるとこの割込み処理制御が開始され、先ずキャリッジ制御回路50bに記憶している、現在のキャリッジ21の移動位置及び移動速度とエラー情報とが読み込まれ(S20)、エラーが発生していないときには(S21:No)、何れの割込み指令出力条件に合致して割込み指令が入力されたかを判別する割込み条件判別演算が実行される(S22)。
【0036】
そして、たとえば、現在のキャリッジ移動位置データから判断して、あるいは予め設定したフラグ等を参照することにより、現在は、キャリッジ21を加速駆動中であることから(S23:Yes )、移動速度条件でなく、移動位置条件に合致したことによる割込み指令(図9にINT1で図示)のときには(S24:No)、現在のキャリッジ移動速度データを参照して、目標とする移動速度に若干到達し得なかったことを条件に、次回におけるキャリッジ21の加速度を大きくする為に、起動用のデューティ比データを若干大きくするように補正される(S25)。次に、加速されたキャリッジ21を定速で駆動する為に、定速領域の終点の移動位置と、移動速度の上限値及び下限値と、エラー判別速度とが定速領域用の割込み指令出力条件として、第2制御部56からキャリッジ制御回路50bに出力され(S26)、第2制御部56から、キャリッジ21の定速駆動の為のデューティ比データがキャリッジ制御回路50bに出力され(S27)、図5に示す印字制御のS12にリターンして、画像データの演算や記録処理が続行される。
【0037】
即ち、前記S26においては、例えば図9に示すように、定速領域の終点の移動位置に対応するキャリッジ制御回路50bのパルスカウント値「CTB 」と、図10に示すように、定速領域における移動速度の上限値(上限速度)及び下限値(下限速度)と、エラー判別速度とがキャリッジ制御回路50bに出力される。一方、移動位置条件よりも、移動速度条件に先に合致したことによる割込み指令(図10にINT2で図示)のときには(S24:Yes )、S26・S27が実行されて、リターンする。
【0038】
そして、この定速領域において、割込み指令が入力されたときに(S20,S21:No,S22,S23:No,S29:Yes )、定速領域の終点の移動位置条件の合致でないときには(S30:No)、移動速度の上限値又は下限値を越える移動速度の条件の合致に基づく割込みであることから、キャリッジ21の定速駆動における移動速度を、上限値と下限値との間の所定の設定速度に調整する為に、定速駆動用のデューティ比データが補正されて、その補正されたデューティ比データがキャリッジ制御回路50bに出力され(S33)、リターンする。
【0039】
例えば、図10に示すように、定速領域において、キャリッジ21の移動速度が、上限速度を越えたことを条件に割込み指令「INT3」が入力されたときには、キャリッジ21の移動速度を上限速度と下限速度の略中間の所定の設定速度となるように、定速駆動用のデューティ比データが所定量だけ小さく補正され、キャリッジ21を略設定速度で移動するように調整される。また、キャリッジ21の移動速度が、下限速度を越えたことを条件に割込み指令「INT4」が入力されたときには、キャリッジ21の移動速度を所定の設定速度となるように、定速駆動用のデューティ比データが所定量だけ大きく補正され、キャリッジ21を略設定速度で移動するように調整される。
【0040】
また、図10に示すように、キャリッジ21の移動速度がエラー判別速度を大きく越えて速度調整不可能なときに、割込み指令「INT5」が入力されたときには、キャリッジ制御回路50bに格納されているエラー情報が読出されて(S20・S21:Yes )、キャリッジ駆動モータ25への駆動信号の供給を停止するなどのエラー処理が実行され(S28)、リターンする。
【0041】
一方、この定速領域において、定速領域の終点の移動位置に合致したことを条件に割込み指令(図9にINT6で図示)が入力されたときには(S20,S21:No,S22,S23:No,S29:Yes ,S30:Yes )、キャリッジ21の移動を停止させる為に、停止すると予測可能な移動速度、つまり停止と見なし得る移動速度(図10に、停止予測可能速度で図示)と、減速領域の終点を越えた移動位置(図9に示すように、減速領域の終点の移動位置に対応するキャリッジ制御回路50bのパルスカウント値「CTC 」より更にカウントが進んだパルスカウント値「CTD 」)と、エラー判別速度とが減速領域用の割込み指令出力条件として、第2制御部56からキャリッジ制御回路50bに出力され(S34)、第2制御部56から、キャリッジ21の駆動を停止させる為に、キャリッジ駆動モータ25への駆動信号の供給が停止されるとともに、ブレーキ作動が行なわれ(S35)、リターンする。
【0042】
そして、次の減速領域において、図8に示すように、キャリッジの移動速度が、停止すると予測可能な移動速度まで減速されるよりも早く、終点を越えた移動位置に合致したことを条件に割込み指令(図9にINT8で図示)が入力されたときには(S36:Yes )、異常と判断し、キャリッジ駆動モータ25を逆回転駆動して、キャリッジ21を強制的に停止させるなどのエラー処理が実行され(S38)、リターンする。しかし、減速領域の終点を越えた移動位置(図9に示すパルスカウント値「CTD 」に対応する位置)に到達するよりも早く、キャリッジが停止すると予測可能な移動速度、つまり、パルス信号P1,P2の周期がかなり長くなって、停止と見なし得る移動速度まで減速されたことを条件に割込み指令(図10にINT7で図示)が入力されたときには(S36:No)、減速領域の略終点においてキャリッジが正常に停止するであろうと判断して(S37)、キャリッジが完全に停止することを確認することなく、一連のキャリッジ制御を終了してリターンする。
【0043】
ところで、この減速制御にも拘わらず、何らかの理由により、キャリッジ21がエラー判別速度に達するまで高速駆動されて、キャリッジ制御回路50bからエラーの割込み指令(図示略)が入力されたときには(S20、S21:Yes )、キャリッジ駆動モータ25を逆回転駆動して、キャリッジ21を強制的に停止させるなどのエラー処理が実行され(S28)、リターンする。
【0044】
次に、第2制御部56とキャリッジ制御回路50bで行なわれるキャリッジ21の駆動制御の作動について説明する。
画像記録処理に際してキャリッジ21が駆動されるときには、第2制御部56から、加速領域の終点の移動位置と、目標とする移動速度とで以て設定された加速領域用の割込み指令出力条件がキャリッジ制御回路50bに出力されて記憶され、キャリッジ駆動モータ25が起動用のデューティ比データに基づくPWM駆動信号PWM で加速駆動される。そして、移動位置又は移動速度の条件が合致したときには、割込み指令が第2制御部56に指令され、次の定速制御の為に、定速領域の終点の移動位置と、移動速度の上限値及び下限値と、エラー判別速度とで以て設定された定速領域用の割込み指令出力条件がキャリッジ制御回路50bに出力され、キャリッジ21が定速駆動される。
【0045】
そして、予め設定された移動速度の上・下限値を越える移動速度のときには、同様に割込み指令が第2制御部56に指令され、キャリッジ21を定速駆動するように制御されるとともに、エラー判別速度を越えて速度調整不可能なときには、エラー情報を伴う割込み指令に基づいてエラー処理される。一方、移動位置が定速領域の終点に到達したときには、割込み指令により、次の減速制御の為に、停止予測可能な移動速度と、減速領域の終点を越えた移動位置と、エラー判別速度とで以て設定された減速領域用の割込み指令出力条件がキャリッジ制御回路50bに出力され、キャリッジ21の駆動が停止されるとともにブレーキ作動される。
【0046】
そして、減速領域の終点を越えた移動位置に到達するまでに停止予測可能な移動速度まで減速されたことを条件とする割込み指令が第2制御部56に指令されたときには、減速領域を正常に終了するが、停止予測可能な移動速度となるまでに減速領域の終点を越えた移動位置に到達したとき、或いはエラー判別速度以上の移動速度となったときには、それぞれの割込み指令に基づいてエラー処理される。
【0047】
このように、第2制御部56とは別に設けたキャリッジ制御回路50bが、キャリッジ駆動回路52の作動により、2つのフォトセンサ31,32から発生するパルス信号を受けて、キャリッジ21の移動位置と移動速度に関して指示された割込み指令出力条件になったときに、第2制御部56に割込み指令を出力するので、第2制御部56は、キャリッジ21の駆動開始後、加速領域用の割込み指令出力条件をキャリッジ制御回路50bに出力し、加速領域の終了に関する割込み指令を受けたときには、次の定速領域用の割込み指令出力条件をキャリッジ制御回路50bに出力し、定速領域の終了に関する割込み指令を受けたときには、次の減速領域用の割込み指令出力条件をキャリッジ制御回路50bに出力し、減速領域の終了に関する割込み指令を受けたときには、キャリッジの駆動制御を終了するので、キャリッジ21の駆動をこれらの加速領域と定速領域と減速領域との各々に最適な制御条件で個別に駆動制御することができるとともに、第2制御部56による処理の負荷を軽減できることから、処理能力の低いCPU56aを有する安価な第2制御部56を用いることができる。
【0048】
また、定速領域において、微少時間おきの割込み指令、或いは移動速度の上限値及び下限値を越えたときの割込み指令のときには、キャリッジ21の移動速度をこれら上限値と下限値の間の移動速度に調整できるので、キャリッジの定速領域における移動速度の定速化を図ることができる。更に、その移動速度の上限値と下限値の範囲を大きく越えて、速度調整不可能なときには、第2制御部56に対して異常発生の割込み指令を出力するので、キャリッジ21の何らかの理由による暴走状態を第2制御部56により早期に検出することができる。
【0049】
尚、割込み処理制御において、キャリッジ制御回路50bから、割込み指令に加えて、割込み指令の内容を指示する割込み内容データを第2制御部56に出力するようにして、第2制御部56による割込み指令の判別を容易にしたり、ROM54に格納する各領域毎の割込み指令出力条件を、キャリッジ21の移動負荷や室温などの環境に応じて変更可能に複数種類分格納しておき、任意に選択可能に構成したり、エンコーダ部材30として、キャリッジ駆動モータ25に取付けた円形のディスクエンコーダで構成するなど、前記実施形態に関し、既存の技術や当業者に自明の技術に基いて種々の変更を加えることもあり得る。更に、カラー印字が可能な各種のインクジェット記録装置や各種の記録装置に本発明を適用し得ることは勿論である。
【0050】
ところで、上記実施形態においては、キャリッジが定速領域を所定の速度で移動するように速度制御するため、キャリッジの移動速度が予め設定された許容範囲の上限値と下限値とを越えたことを割込み条件として、PWM駆動信号のデューティ比を補正するようにしているが、これに限らず、たとえば、定速領域の始点から終点までの所定間隔(この間隔は、微小であればあるほどよいというものではなく、PWM駆動信号デューティ比を可変制御することにより、キャリッジ速度を略一定に保つために好適な間隔、たとえば、20mm乃至40mm)おきに割込みを与えるようにしてもよい。
この場合、図7に示すステップS33の前に、「キャリッジの移動速度は所定速度の許容範囲内か?」の判断ステップを実行し、若し、Noであるならば、ステップS33に進んで、定速駆動用のデューティ比データを補正し、Yes であるならば、補正する必要がないので、ステップS33をスキップして、直ちにリターンするようにする。
【0051】
【発明の効果】
請求項1に係る記録装置によれば、制御手段と、キャリッジ制御回路とを設け、制御手段とは別に設けたキャリッジ制御回路が、キャリッジの駆動に伴うパルス信号を受けて、キャリッジの現在の領域における移動位置と移動速度とに関する割込み指令出力条件が成立したときに割込み指令を出力するので、制御手段は、割込み信号を受ける毎に、次の割込み指令出力条件をキャリッジ制御回路に出力するだけでよく、制御手段による処理の負荷を軽減できることから、処理能力の低い安価な制御手段を用いることができる。
【0052】
【0053】
請求項に係る記録装置によれば、請求項と同様の効果を奏するが、定速領域における割込み指令出力条件は、定速領域の終点の移動位置と、移動速度の上限値及び下限値とで以て設定されているので、定速領域におけるキャリッジの駆動制御条件を移動位置だけでなく、移動速度も加えた両方で設定することができる。
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
請求項に係る記録装置によれば、請求項1又は2と同様の効果を奏するが、記録ヘッドは、インクを噴射ノズルから噴射して印字を行なうインクジェット式記録ヘッドなので、インクをドットパターンで噴射させて画像を記録媒体に印字することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る、インクジェット記録装置の概略斜視図である。
【図2】インクジェット記録装置の部分平面図である。
【図3】エンコーダ部材の拡大部分平面図である。
【図4】インクジェット記録装置の制御系のブロック図である。
【図5】印字制御のルーチンの概略フローチャートである。
【図6】割込み処理制御のルーチンの概略フローチャートの一部である。
【図7】割込み処理制御のルーチンの概略フローチャートの一部である。
【図8】割込み処理制御のルーチンの概略フローチャートの残部である。
【図9】キャリッジの移動位置に関する位置特性を示す図である。
【図10】キャリッジの移動速度に関する速度特性を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置
20 キャリッジ駆動機構
21 キャリッジ
25 キャリッジ駆動モータ
30 エンコーダ部材
31 フォトセンサ
32 フォトセンサ
42 記録ヘッド
50b キャリッジ制御回路
52 キャリッジ駆動回路
56 第2制御部

Claims (3)

  1. 記録媒体に印字を行う記録ヘッド、その記録ヘッドを搭載したキャリッジを駆動するキャリッジ駆動手段と、前記キャリッジ駆動手段で駆動されるキャリッジの移動量と移動方向を指示するパルス信号を発生するパルス信号発生手段とを備えた記録装置において、
    前記キャリッジの原点位置に対する移動位置と前記キャリッジの移動速度とをパラメータとする割込み指令出力条件の情報を、キャリッジの加速領域と定速領域と減速領域とに夫々対応させて複数種類記憶した制御手段と、
    前記制御手段から割込み指令出力条件の情報を受けて記憶し、前記パルス信号発生手段から受けるパルス信号から求めた移動位置及び移動速度が前記割込み指令出力条件に合致したか否かを判別し、その割込み指令出力条件に合致したときに割込み指令を前記制御手段に出力するハードロジック回路からなるキャリッジ制御回路と、
    を備え、前記制御手段は、前記キャリッジ制御回路から前記割込み指令を受信する毎に、次の領域に対応する割込み指令出力条件の情報をキャリッジ制御回路に順次出力することを特徴とする記録装置。
  2. 前記定速領域における割込み指令出力条件の情報は、定速領域の終点の移動位置と、移動速度の上限値及び下限値とで設定したことを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、インクを噴射ノズルから噴射して印字を行なうインクジェット式記録ヘッドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
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