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JP3556531B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及びこれを用いたガスホース - Google Patents
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JP3556531B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及びこれを用いたガスホース - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及びこれを用いたガスホース Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばガスホース等に好適に用いられる熱可塑性エラストマー組成物に関するものであり、特に、熱可塑性ポリマーとゴムとを含み、樹脂架橋剤によって動的架橋されてなる熱可塑性エラストマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスホースとして、内側から外側に向かって内層、補強ワイヤー層及び外層が順次積層されたものが知られている。内層には、耐油性及びガス低透過性に優れるNBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体)が用いられている。NBRが用いられることにより、ガスホースからのガス漏れが抑制される。また、内層の耐オゾン性向上を目的として、NBRにポリ塩化ビニルが混合されることもある。一方外層には、強度に優れる熱可塑性樹脂が用いられることが多い。
【0003】
ガスホースは一定期間の使用の後に取り替えられるので、多量の使用済みガスホースが発生する。このガスホースの外層は前述のように熱可塑性樹脂であるので加熱により溶融するが、内層はゴムであるので加熱されても溶融しない。このため、使用後のガスホースについては原料ポリマーとしての再利用はほとんどなされておらず、廃棄処分されているのが実状である。
【0004】
他のガスホースとして、内側から外側に向かって内層、補強ワイヤー層、中間層、補強繊維層及び外層が順次積層されたものも知られている。このガスホースでは、内層及び中間層にNBRとポリ塩化ビニルとの混合物が用いられている。このガスホースも、内層及び中間層が加熱によって溶融しないので原料ポリマーとして再利用され得ず、使用後は廃棄処分されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ガスホースが投棄されると微生物による分解がなされないので環境中に残存し続け、環境破壊を起こしてしまう。また、焼却処分された場合でも、塩素等のハロゲンがダイオキシン等の有害物質の原因となり、やはり環境破壊を起こしてしまうおそれがある。省資源及び地球環境保護の気運が高まりつつある今日、再利用が可能なガスホースの開発が望まれている。
【0006】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、耐油性とガス低透過性とに優れ、しかも再利用が可能なガスホースの提供をその目的とするものである。また、他の発明は、このガスホース等に好適な熱可塑性エラストマー組成物の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、第1の発明として、
熱可塑性ポリマーと、ゴムと、樹脂架橋剤とを含んでおり、動的架橋されてなる熱可塑性エラストマー組成物であって、
この熱可塑性ポリマーがオレフィン系樹脂を主成分としており、
このゴムがNBRとEPDMとを含んでいてその重量比が75/25以上99/1以下であると共に、上記NBRとして、固形NBRとともに液状NBRが用いられ、
この熱可塑性ポリマーとゴムとの重量比が20/80以上50/50以下であり、
樹脂架橋剤の配合量がゴム100重量部に対して1重量部以上20重量部以下であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物を提供している。
【0008】
この熱可塑性エラストマー組成物は、動的架橋によって得られる。動的架橋では、熱可塑性ポリマー、ゴム、架橋剤、その他の各種添加剤が混練されつつ加熱され、ゴムが架橋される。そして、架橋されたゴムは微細粒子として熱可塑性ポリマー中に分散する。この熱可塑性エラストマー組成物は、マトリックスとなる熱可塑性ポリマーの特性と、分散架橋ゴムの特性とを併せ持つ。この熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形体は加熱されることによって溶融するので、再利用が可能である。また、この熱可塑性エラストマー組成物は、NBRが用いられているので耐油性及びガス低透過性に優れる。さらに、この熱可塑性エラストマー組成物は、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体)が用いられているので耐オゾン性、強度等に優れるものである。
【0009】
この発明において、熱可塑性ポリマーとしてオレフィン系樹脂と共に水素添加スチレン系熱可塑性エラストマー又は熱可塑性ポリエステルエラストマーが用いられれば、熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性が向上する。
【0010】
この発明において、NBRとして固形NBRとともに液状NBRが用いられているため、熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性が向上し、しかもこの熱可塑性エラストマー組成物の他の物性がほぼ維持される。
【0011】
この発明において、用いられるEPDMとしては、ヨウ素価が12以上36以下であるENB系EPDMが好ましい。このEPDMは、NBRとの共架橋反応を起こしやすい。
【0012】
また、本発明は、第2の発明として、各種配合成分を特定して、ガスホースとして好適に用いられる熱可塑性エラストマー組成物を提供している。該熱可塑性エラストマー組成物は、
熱可塑性ポリマーと、ゴムと、樹脂架橋剤とを含んでおり、動的架橋されてなる熱可塑性エラストマー組成物であって、
この熱可塑性ポリマーがオレフィン系樹脂を主成分とすると共に水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを含み、
このゴムがNBRとEPDMとを含んでいてその重量比が75/25以上99/1以下であり、
この熱可塑性ポリマーとゴムとの重量比が20/80以上50/50以下であり、
樹脂架橋剤の配合量がゴム100重量部に対して1重量部以上20重量部以下であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物からなる。
さらに本発明は、第3の発明として、上記熱可塑性エラストマーからなるガスホースを提供している。該ガスホースは、熱可塑性ポリマーと、ゴムと、樹脂架橋剤とを含んでおり、動的架橋されてなる熱可塑性エラストマー組成物からなる層を備え
上記層を形成する熱可塑性エラストマー組成物の熱可塑性ポリマーがオレフィン系樹脂を主成分とし、上記ゴムがNBRとEPDMとを含んでいてその重量比が75/25以上99/1以下であり、上記熱可塑性ポリマーとゴムとの重量比が20/80以上50/50以下であり、上記樹脂架橋剤の配合量がゴム100重量部に対して1重量部以上20重量部以下であることを特徴とする。
このような熱可塑性エラストマー組成物は、耐油性、ガス低透過性、耐候性(耐オゾン性)、強度、柔軟性等が要求されるガスホースに好適なものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるガスホース1が示された斜視図であり、図2は図1のII−II線に沿った断面図である。このガスホース1は、外層2、補強ワイヤー層3及び内層4を備えている。このガスホース1の外周直径は、一般的には10mmから20mm程度である。このガスホース1の内周直径は、一般的には6mmから8mm程度である。
【0014】
外層2は、熱可塑性樹脂から構成されている。用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル等が挙げられる。なかでも、耐油性、強度等に優れるポリ塩化ビニルが、好適に用いられる。外層2の厚みは特には限定されないが、通常は2mm程度である。外層2により、ガスホース1の穴あき、傷つき等が抑えられる。
【0015】
補強ワイヤー層3は、ワイヤーから構成されている。ワイヤーは、通常は異なる2つの方向に伸びるように設けられており、いずれの方向もガスホース1の長手方向に対して斜めとなっている。用いられるワイヤーの材質としては、スチール等が挙げられる。補強ワイヤー層3によって、ガスホース1の強度が高められる。
【0016】
内層4は、熱可塑性エラストマー組成物から構成されている。熱可塑性エラストマー組成物は加熱によって溶融するので、使用済みのガスホース1が加熱されると、外層2とともに内層4が溶融してワイヤーから離脱する。従って、ポリマー分とワイヤーとが分別回収され、それぞれ再利用されたり、廃棄される。内層4の厚みは特には限定されないが、通常は1mmから2mm程度である。
【0017】
内層4の熱可塑性エラストマー組成物は動的架橋によって得られたものであり、熱可塑性ポリマーのマトリックス中に架橋ゴム粒子が分散したものである。従って、この熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性ポリマーの特性とゴムの特性とを併せ持つ。
【0018】
熱可塑性ポリマーは、オレフィン系樹脂が主成分とされている。オレフィン系樹脂は分子鎖が飽和状態であり動的架橋時に樹脂架橋剤によって架橋させてしまうことがないので、動的架橋後の組成物が可塑化される。また、オレフィン系樹脂は可塑化温度が比較的低温であるので動的架橋時の温度が低温となり、ゴムの熱劣化が抑制される。さらに、オレフィン系樹脂は一般的に安価で入手が容易であるので、ガスホース1の製造コストが抑制される。用いられるオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等が挙げられ、これらは単独で、又は2種以上が混合されて用いられる。
【0019】
熱可塑性エラストマー組成物のマトリックスには、柔軟性向上等を目的として、オレフィン系樹脂と共に他の熱可塑性ポリマーが用いられてもよい。好適な他の熱可塑性ポリマーとしては、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーは、ハード成分としてのポリスチレン末端ブロックとソフト成分としてのゴム中間ブロックとからなるブロック共重合体を主成分としているもので、中間ブロックが水素添加されているものである。水素添加により二重結合が消滅しているので、動的架橋時に樹脂架橋剤によって架橋させてしまうことがない。水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーの具体例としては、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体等が挙げられる。また、さらに他の熱可塑性ポリマーとして、ハード成分に芳香族ポリエステルを持ち、ソフト成分に脂肪族ポリエーテルのコポリマー又は脂肪族ポリエステルのコポリマーを持つ熱可塑性ポリエステルエラストマーが挙げられる。
【0020】
他の熱可塑性ポリマー(水素添加スチレン系熱可塑性エラストマー又は熱可塑性ポリエステルエラストマー)がオレフィン系樹脂と併用される場合、両者の配合比は、重量比で1/9以上5/5以下が好ましく、1/9以上3/7以下が特に好ましい。配合比が上記範囲未満であると、他の熱可塑性ポリマーが配合された効果が発現されず、ガスホース1の柔軟性が不十分となってしまうことがある。配合比が上記範囲を超えると、他の熱可塑性ポリマーの性能が大きく影響し、例えばガス低透過性が劣ってしまうことがある。
【0021】
内層4の熱可塑性エラストマー組成物には前述のように架橋ゴム粒子が分散しており、このゴムとしてNBR及びEPDMが用いられている。NBRは極性が大きなポリマーであり、一方オレフィン系樹脂は極性が小さなポリマーであるので、両者は本来は均一には混合されにくい。NBRとEPDMとが併用されることにより、両者が共架橋を起こし、マトリックス中への分散が均一となる。NBRは耐油性及びガス低透過性に優れるゴムであり、一方、EPDMは耐オゾン性及び強度に優れるゴムである。両者が併用されている熱可塑性エラストマー組成物は、両者の特性を併せ持つ。
【0022】
用いられるNBRとしては、アクリロニトリル量が15重量%から55重量%程度のもので数平均分子量が5万から20万程度の、固形NBRが好適である。また、この固形NBRとともに、数平均分子量が3000から1万程度の液状NBRが用いらる。液状NBRが配合されることにより、ガスホース1の柔軟性が向上する。液状NBRは分子量が小さいことを除いては固形NBRと同等のゴムであるので、これが配合されてもガスホース1の他の性能に大きな悪影響を与えることがない。
【0023】
液状NBRが固形NBRとともに用いられる場合、両者の重量配合比は5/95以上30/70以下が好ましく、10/90以上25/75以下が特に好ましい。配合比が上記範囲未満であると、液状ゴムが配合された効果が発現されず、ガスホース1の柔軟性が不十分となってしまうことがある。配合比が上記範囲を超えると、引張強さが低下してしまうことがある。
【0024】
用いられるEPDMとしては、そのヨウ素価が12以上36以下であるENB系EPDMが好ましい。これにより、EPDMとNBRとの共架橋が容易となり、前述のように熱可塑性ポリマー中へのゴム粒子の分散が均一となる。この観点から、EPDMのヨウ素価は20以上が特に好ましい。
【0025】
NBRとEPDMとの配合重量比は75/25以上99/1以下であり、特に80/20以上95/5以下が好ましい。配合比が上記範囲未満であると、ガスホース1の耐油性及びガス低透過性が不十分となってしまうことがある。配合比が上記範囲を超えると、ガスホース1の耐オゾン性及び強度が不十分となってしまうことがある。
【0026】
この熱可塑性エラストマー組成物には、NBR及びEPDMの特性を損なわない範囲で、加工性向上、強度向上、コスト低減等の目的で他のゴムが配合されてもよい。配合され得るゴムとしては、例えば天然ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。
【0027】
この熱可塑性エラストマー組成物では、熱可塑性ポリマーとゴムとの配合重量比は20/80以上50/50以下であり、特に30/70以上40/60以下が好ましい。配合比が上記範囲未満であると、熱可塑性エラストマー組成物の可塑化が困難となってしまうことがある。配合比が上記範囲を超えると、ガスホース1の硬度及び永久伸びが大きくなってしまうことがある。
【0028】
この熱可塑性エラストマー組成物では、ゴム粒子は樹脂架橋剤によって架橋されている。これにより、架橋剤として硫黄等が用いられた場合に比べて、ガスホース1の強度が向上する。樹脂架橋剤の具体例としては、フェノール、アルキルフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン等のフェノール類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類との反応により合成された各種フェノール樹脂が挙げられる。特に、ベンゼンのオルト位又はパラ位にアルキル基が結合したアルキルフェノールとホルムアルデヒドとの反応によって得られるアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、このアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂のハロゲン付加物又はスルホン化物が、反応性に富んで架橋開始時間が比較的短くなるので好ましい。
【0029】
樹脂架橋剤の配合量は、ゴム100重量部に対して1重量部以上20重量部以下であり、特に5重量部以上15重量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、架橋不足によってガスホース1の永久伸びが大きくなり、また、耐オゾン性及びガス低透過性が不十分となってしまうことがある。配合量が上記範囲を超えると、架橋過剰によってガスホース1の引張物性が低下し、また、耐オゾン性が不十分となってしまうことがある。
【0030】
この熱可塑性エラストマー組成物には、架橋活性剤が配合されてもよい。好適な架橋活性剤としては、酸化亜鉛、炭酸亜鉛又はハロゲン化金属が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、また、2種以上が併用されてもよい。また、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩も、架橋活性剤として好適である。但し、架橋阻害防止のためには、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩は、酸化亜鉛、炭酸亜鉛又はハロゲン化金属とは併用されない方が好ましい。
【0031】
この熱可塑性エラストマー組成物には、軟化剤、充填剤、劣化防止剤等の添加剤が、必要に応じ適量配合されてもよい。
【0032】
図3は、本発明の他の実施形態にかかるガスホース5が示された断面図である。このガスホース5は、外層6、補強繊維層7、中間層8、補強ワイヤー層9及び内層10を備えている。このガスホース5の外周直径は、一般的には10mmから20mm程度である。このガスホース5の内周直径は、一般的には6mmから8mm程度である。
【0033】
外層6、補強ワイヤー層9及び内層10の構成は、図1及び図2に示されたガスホース1の外層2、補強ワイヤー層3及び内層4の構成と同等である。また、中間層8の材質は、図1及び図2に示されたガスホース1の内層4と同等である。補強繊維層7は、例えばレーヨン繊維等から構成されている。
【0034】
このガスホース5が使用後に加熱されると、外層6、中間層8及び内層10が溶融して補強繊維層7及び補強ワイヤー層9から離脱する。従って、ポリマー分とワイヤー及び繊維とが分別回収され得る。
【0035】
削除
【0036】
[実施例1〜3]
実施例1〜3は請求項1に記載の熱可塑性エラストマーの実施例である。
実施例1は二軸一軸押出機(モリヤマ社の商品名「2TR−75」)に、固形NBR(日本ゼオン社の商品名「NIPOL 1032」)48重量部及び液状NBR(日本ゼオン社の商品名「NIPOL DN1312」)13重量部、EPDM(住友化学社の商品名「エスプレン586」)6重量部投入し、直径約4mmで長さが約4mmのペレットとした。このペレットと、ポリエチレン(住友化学社の商品名「スミカセンα GZ802」)33重量部と、酸化亜鉛(三井金属鉱業社)3重量部とをタンブラーにて混合後、二軸押出機(アイペック社の商品名「HTM38」)に連続投入した。同時に、樹脂架橋剤(田岡化学社の商品名「タッキロール250−3」)8重量部(ゴム100重量部に対して12重量部)も連続投入した。これを直径約4mmのストランドに押し出し、冷却後長さ約4mmに裁断し、さらに単軸押出機(笠松化工研究所、φ50押出機)に投入した。そして、幅約120mm、厚み約2mmのシートを押し出して冷却し、実施例1の熱可塑性エラストマー組成物を得た。そして、この熱可塑性エラストマー組成物から後述する各評価用の試験片を作成した。なお、ガス透過係数測定用の試験片は、まず熱可塑性エラストマー組成物を100mm角にした後、厚みが1mmとなるように両面をスライスして得た。
【0037】
削除
【0038】
削除
【0039】
[実施例
ポリエチレンの配合量を23重量部とし、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーであるスチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(SEPS、クラレ社の商品名「セプトン2063」)10重量部を配合した他は実施例と同様にして、実施例の熱可塑性エラストマー組成物を得た。
【0040】
[実施例3]
SEPSに代えて、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE、東洋紡社の商品名「ペルプレンP−30B」)10重量部を配合した他は実施例と同様にして、実施例の熱可塑性エラストマー組成物を得た。
【0041】
[比較例1〜9]
表1、2に示す成分配合とした。
表中において、硫黄は鶴見化学社の粉末硫黄、加硫促進剤は大内新興化学社の商品名「ノクセラーCZ」及び商品名「ノクセラーTET」、ポリアミドは東洋紡社の商品名「T802」をもちいた。
固形NBR、液状NBR、EPDM、ポリエチレンは実施例と同一のものを用い、実施例と同一の手法により熱可塑性エラストマーを作成した。
【0042】
削除
【0043】
削除
【0044】
削除
【0045】
[硬度の測定]
JIS−K6253に準拠して、D型スプリング式硬さ試験器にて、各熱可塑性エラストマー組成物の硬度を測定した。この結果が、下記の表1及び表2に示されている。
[引張試験]
各熱可塑性エラストマー組成物を、JIS−K6251に準拠した引張試験に供した。そして、切断時伸びEbと引張強さTbとを測定した。なお、試験片の形状は、ダンベル状3号形とした。この結果が、下記の表1及び表2に示されている。この熱可塑性エラストマー組成物がガスホースとして用いられる場合、Ebは200%以上が好ましく、Tbは10MPa以上が好ましい。
[永久伸びの測定]
JIS−K6262に準拠して、各熱可塑性エラストマー組成物の100%伸張時の永久伸びPsを測定した。この結果が、下記の表1及び表2に示されている。この熱可塑性エラストマー組成物がガスホースとして用いられる場合、Psは20%以下が好ましい。
[オゾン劣化試験]
各熱可塑性エラストマー組成物をJIS−K6259に準拠したオゾン劣化試験に供し、耐オゾン性を評価した。具体的には、ダンベル状1号形試験片に30%の伸張を与え、オゾン濃度50pphm、温度40℃の環境下に144時間放置して、クラック発生の有無を目視確認した。クラックが発生していないものを「○」とし、クラックが発生しているのもを「×」とした。この結果が、下記の表1及び表2に示されている。
[ガス透過係数の測定]
JIS−K6347に準拠した液化プロパンガスを用い、ASTM−D1434に準拠して、各熱可塑性エラストマー組成物のガス透過係数を測定した。この結果が、下記の表1及び表2に示されている。この熱可塑性エラストマー組成物がガスホースとして用いられる場合、ガス透過係数は2000以下が好ましい。
[浸漬試験]
各熱可塑性エラストマー組成物をJIS−K6258に準拠した浸漬試験に供した。具体的には、液体としてJIS第3号油を用い、40℃で168時間後の重量変化率を測定した。また、液体として、イソオクタン(2,2,4−トリメチルペンタン)を用い、23℃で168時間後の重量変化率を測定した。これらの結果が、下記の表1及び表2に示されている。この熱可塑性エラストマー組成物がガスホースとして用いられる場合、重量変化率は10%以下が好ましい。
【0046】
【表1】
Figure 0003556531
【0047】
【表2】
Figure 0003556531
【0048】
表1及び表2に示すように、比較例1〜比較例9の熱可塑性エラストマー組成物は、引張物性が悪い、永久歪み試験やオゾン劣化試験で破断を起こしやすい、ガス低透過性及び耐油性に劣る、永久伸びが大き過ぎる、あるいは/および硬度が硬すぎる等の問題点があった。これらに対して実施例1〜3の熱可塑性エラストマー組成物は、各評価項目において良好な結果となっている。これらの評価より、本発明の優位性が確認された。
【0049】
以上、ガスホースに用いられる場合が一例とされて本発明の熱可塑性エラストマー組成物が詳説されたが、優れた特性を備えた本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ガスホースのみならず、種々の用途に用いられ得る。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は耐油性とガス低透過性とに優れ、また、加熱によって溶融するものである。この熱可塑性エラストマー組成物がガスホースに用いられることにより、ガスホースがリサイクルされ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるガスホースが示された斜視図である。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施形態にかかるガスホースが示された断面図である。
【符号の説明】
1、5・・・・ガスホース
2、6・・・・外層
3、9・・・・補強ワイヤー層
4、10・・・内層
7・・・・・・補強繊維層
8・・・・・・中間層

Claims (6)

  1. 熱可塑性ポリマーと、ゴムと、樹脂架橋剤とを含んでおり、動的架橋されてなる熱可塑性エラストマー組成物であって、
    この熱可塑性ポリマーがオレフィン系樹脂を主成分としており、
    このゴムがNBRとEPDMとを含んでいてその重量比が75/25以上99/1以下であると共に、上記NBRとして、固形NBRとともに液状NBRが用いられ、
    この熱可塑性ポリマーとゴムとの重量比が20/80以上50/50以下であり、
    樹脂架橋剤の配合量がゴム100重量部に対して1重量部以上20重量部以下であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 上記熱可塑性ポリマーが、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマー又は熱可塑性ポリエステルエラストマーをさらに含む請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 上記EPDMが、そのヨウ素価が12以上36以下であるENB系EPDMである請求項1又は請求項2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 熱可塑性ポリマーと、ゴムと、樹脂架橋剤とを含んでおり、動的架橋されてなる熱可塑性エラストマー組成物であって、
    この熱可塑性ポリマーがオレフィン系樹脂を主成分とすると共に水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを含み、
    このゴムがNBRとEPDMとを含んでいてその重量比が75/25以上99/1以下であり、
    この熱可塑性ポリマーとゴムとの重量比が20/80以上50/50以下であり、
    樹脂架橋剤の配合量がゴム100重量部に対して1重量部以上20重量部以下であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる層を含むガスホース。
  6. 熱可塑性ポリマーと、ゴムと、樹脂架橋剤とを含んでおり、動的架橋されてなる熱可塑性エラストマー組成物からなる層を備え、
    上記層を形成する熱可塑性エラストマー組成物の熱可塑性ポリマーがオレフィン系樹脂を主成分とし、上記ゴムがNBRとEPDMとを含んでいてその重量比が75/25以上99/1以下であり、上記熱可塑性ポリマーとゴムとの重量比が20/80以上50/50以下であり、上記樹脂架橋剤の配合量がゴム100重量部に対して1重量部以上20重量部以下であることを特徴とするガスホース。
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