JP3556572B2 - 生体情報の収集システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は生体情報の収集システムに関し、より詳細には被験者の健康状態を的確に診断する基礎となる生体情報を収集するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
脈拍や血圧、体温、血糖値、呼吸、筋電、心電、血流、脳波、発汗量といった生体情報を測定・分析して、人の健康状態を診断することが従来から種々試みらてれている。これまでの一般的なやり方は、生体情報を測定する装置を被験者に常時携帯させて、所定期間経過後に収集した測定結果を見て被験者の健康状態を診断するというものである。しかしこのような方法では、生体情報の経時的変化は把握できるものの、被験者の置かれていた状況、すなわちどのような場所でどのような活動をしていたときの生体情報なのかということがまったくわからないため、被験者の健康状態を十分に把握することは困難であった。
【0003】
一方、特開平9−173303号公報には、ゴルフ場に限定してたものではあるが、被験者の居所、行動と共に生体情報を収集するシステムが提案されている。しかしこのシステムでは、被験者の居所を検知するための受信機と行動を検知するための体動計とを被験者は携帯しなければならず、被験者の肉体的・精神的な負担は決して少なくない。
【0004】
また特開平10−248816号公報には、病棟内に限定したものではあるが、位置情報および生体情報を送信する医用送信機を患者に携帯させて、患者の居所および生体情報を検出するシステムが提案されている。しかしこのシステムでは、患者の居所および生体情報は検知することができるが、その時の患者の行動までは検知することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、被験者に過度の負担を強いることなく、被験者の健康状態の診断の基礎となる生体情報をより詳細に収集することができるシステムを提供することをその目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、被験者が携帯する、被験者の生体情報を測定する測定装置と、被験者の宅内での活動領域内に配設されて被験者の活動を検知する複数の検知装置とを備え、前記検知装置で検知された被験者の活動と関連づけて、前記測定装置で測定された生体情報を収集することを特徴とする生体情報の収集システムが提供される。
【0007】
生体情報の収集をより効率的に行う観点から、前記測定装置で測定された生体情報と、前記検知装置で検知された被験者の活動とを収集し記録する集積装置をさらに備けることが推奨される。
【0008】
低い導入費用で広く普及させる観点から、前記検知手段として家庭用電気機器(以下「家電機器」と記すことがある)を用いるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、被験者に過度の負担を強いることなく、被験者の居所および活動と関連づけて生体情報を収集できないか鋭意検討を重ねた結果、被験者の生体情報は従来と同様にして測定する一方、被験者の居所および活動は、被験者の活動領域内に検知装置を配設して検知すればよいことを見出し本発明をなすに至った。
【0010】
すなわち、本発明の生体情報の収集システムの大きな特徴は、被験者の居所および活動を検知するのに、被験者に検知装置を携帯させるのではなく被験者の活動領域内に検知装置を配設しておき、該検知装置からの検知データにより被験者の居所および活動を検知するようにした点にある。
【0011】
本発明に係る生体情報の収集システムの概略構成図を図1に示す。被験者が携帯する測定装置1により被験者の生体情報を測定すると同時に、被験者の活動領域内に配設した種々の検知装置2により被験者の宅内での居所と活動を検知し、測定した生体情報を検知データと関連づけて収集する。図1のシステムでは後述する集積装置3をさらに設けて、ここに検知データと関連づけた生体情報を収集・記録する。そして必要ならば、集積装置3に収集・記録した生体情報を被験者本人4および介護・看護・医療・福祉機関5などに通信手段を介して送信する。
【0012】
ここで測定する生体情報としては具体的には、心拍や血圧、体温、血糖値、呼吸、筋電、心電、血流、脳波、発汗量といった情報である。したがって測定装置は、どのような生体情報を測定するかによって決定される。
【0013】
一方、宅内での被験者の居所と活動を検知する検知装置としては、例えばエアコン、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、電灯、マットなどの家電機器;振動センサ、加速度センサ、赤外線センサなど従来公知のセンサなどを用いることができ、これらを複数個組み合わせて使用することが被験者の居所と活動をより詳細に検知する上で望ましい。例えば家電機器を検知手段として用いれば、スイッチのオン・オフやドアの開閉、温度の設定、運転モード、コンプレッサ回転数、リモコン操作、消費電力、入退室などを検知することができる。また家電機器、トイレ・浴室・居間・寝室・仏壇などのドア・家具・床など屋内での移動により振動がよく伝わる屋内部材などに振動センサや加速度センサを取付けておけば、どのセンサが何時何分に振動または加速度を検知したか、すなわち被験者がどこで・どのような活動をしたかを検知することができる。
【0014】
具体例を示す。図2は家の見取り図であって、説明を簡単にするため玄関、寝室、リビング、台所、風呂場を直列に設けてある。検知装置としては家電機器を用い、リビング:リビング電灯(No.1)・テレビ(No.2)・ビデオ(No.3)・エアコン(No.4)、台所:台所電灯(No.5)・冷蔵庫(No.6)・電子レンジ(No.7)・炊飯器(No.8)、風呂場:風呂場電灯(No.9)・洗濯機(No.10)、玄関:玄関電灯(No.11)・玄関マット(No.12)、寝室:寝室電灯(No.13)・寝室エアコン(No.14)のそれぞれの家電機器のオン・オフ及び条件設定可能なものであればをその設定条件を検知する。このように検知装置を配設すれば、家の中での被験者の位置と活動を検知データから推測することができる。例えば、早朝に寝室電灯(No.13)が点灯し、次にリビング電灯(No.1)が点灯すれば、被験者が起床してリビングに移動したと推測でき、さらにエアコン及びテレビが作動すれば、例えば設定温度20℃のリビングで6chのテレビを見ていることがわかる。
【0015】
前記測定装置で測定された被験者の生体情報を、検知装置で検知された被験者の居所および活動と関連づけて収集する方法としては、例えば次のような方法が挙げられる。まず一つの方法としては、生体情報(例えば心拍数)と検知データとを個別に記録しておき、所定期間経過後にそれら2つの記録データを時刻を基にして合成して、何時何分〜何分までの心拍数は被験者がどこで、何をしていたときのものかを明らかにするのである。
【0016】
図3にこの方法の概略構成図を示す。使用する測定装置1としては、生体情報を測定する測定部11と、測定したデータを記録しておく記録部12とを少なくも備えていればよい。前記記録部12は、測定データを電子メモリに記録するものでもよいし、あるいは紙などに記録するものであってもよい。このとき測定データは時刻と共に記録される必要がある。測定装置1は前記測定部11と前記記録部12とを一体に形成したものでもよいが、被験者が携帯する肉体的負担を考えると測定部11と記録部12とを分離し、測定部11のみを被験者に携帯させて記録部12は所定場所に設置しておく構成が好ましい。測定部11から記録部12への測定データは送信は有線および無線のいずれの方式であってもよいが、被験者の活動のしやすさを考慮すれば、無線方式により測定データの送信を行うのが望ましい。
【0017】
一方、検知装置2としては、少なくとも検知部21と記録部22を備えていればよい。記録部22は各検知装置2にそれぞれ備えていてもよいが、検知装置2の大型化や記録データ収集の煩雑さを考慮すれば、記録部22を一つとして各検知部21からの検知データをここにまとめて記録することが推奨される。なお記録の方式は電子メモリに記録する方式でもよいし、紙などに記録する方式でもよい。
【0018】
そして上記のようにして測定された生体情報と、検知された被験者の居所および活動とを時刻を基に合成させて、両者を関連づけて生体情報として活用するのである。
【0019】
もう一つの方法としては、測定装置1と検知装置2に加えてさらに集積装置3を設け、ここに測定した生体情報と検知データとを一緒に集めて・記録する。この方法によれば、後処理として生体情報と検知データとを合成させる必要がなく、両者の関連づけを即時に行える点で最も望ましい方法である。
【0020】
図4に、この方法の概略構成図を示す。この方法で使用する測定装置1は、少なくとも測定部11を備えていればよく、測定部11で測定された生体情報は集積装置3に送られ記録される。一方、検知装置2は少なくとも検知部21を備えていればよく、各検知部21で検知されたデータも集積装置3に送られて記録される。送られてきた生体情報および検知データは集積装置3において合成した状態で時系列データとして記録される。したがって被験者の生体情報と、居所および活動とを瞬時にして把握することができる。
【0021】
被験者の居所および活動を関連づけて表示した生体情報の一例を図5に示す。図5は、縦軸を心拍数とし、横軸を時間として被験者の心拍数の経時変化を示したものであり、図中に記載されている番号は図2に示した検知装置の番号である。なお、図5における心拍数は加算平均を行い平滑化している。この図において、例えば心拍数が通常よりも多めで推移している時間帯Aは、検知装置No.5,6,7,8(台所電灯・冷蔵庫・電子レンジ・炊飯器)が頻繁に活動を検知している時間帯でもあり、時刻から見て被験者が夕食の準備をしていると推測されるので、心拍数が多めであっても、被験者の健康状態に特別に異常が発生したものでないと判断できる。また心拍数がその前後より急に多くなっている時間帯Bは、検知装置No.9(風呂場電灯)で電灯の点灯が検知されていることから、被験者は入浴中であると推測できる。これにより被験者の心拍数の急上昇の理由がわかるので、被験者の健康状態に異常は発生していないと判断できる。
【0022】
このように本発明の収集システムによって被験者の居所および活動と関連づけられた生体情報は、被験者の健康状態を診断する基礎資料として役立てることができる。また、前記集積装置に収集・記録した生体情報を被験者本人および介護・看護・医療・福祉機関などに通信手段を介して送信すれば、被験者の日常生活の改善や当該機関の活動に役立てることもできる。
【0023】
【発明の効果】
本発明の生体情報の収集システムでは、被験者が携帯する、被験者の生体情報を測定する測定装置と、被験者の宅内での活動領域内に配設されて被験者の活動を検知する複数の検知装置とを備え、検知装置で検知された被験者の活動と関連づけて、測定装置で測定された生体情報を収集するので、被験者の健康状態の診断の基礎となる生体情報を、被験者に過度の負担を強いることなくより詳細に収集することができる。
【0024】
また測定装置で測定された生体情報と、検知装置で検知された被験者の活動とを収集し記録する集積装置をさらに備けることにより、生体情報の収集をより効率的に行うことができる。
【0025】
さらに収集システムで使用する検知手段として家庭用電気機器を用いれば、収集システムを低い導入費用で広く普及させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る生体情報の収集システムの概説図である。
【図2】各種検知装置を配設した家の平面図である。
【図3】本発明に係る生体情報の収集システムの一実施態様を示す図である。
【図4】本発明に係る生体情報の収集システムの他の実施態様を示す図である。
【図5】被験者の居所および活動を関連づけて表示された生体情報(心拍数)の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 測定装置
2 検知装置
3 集積装置
4 被験者本人
5 介護・看護・医療・福祉機関
11 測定部
12 記録部
21 検知部
22 記録部
Claims (4)
- 被験者が携帯し、被験者の生体情報を測定する測定装置と、被験者の宅内での活動領域内に配設されて被験者の活動を検知する複数の検知装置とを備え、前記検知装置で検知された被験者の活動と関連づけて、前記測定装置で測定された生体情報を収集することを特徴とする生体情報の収集システム。
- 前記測定装置で測定された生体情報と、前記検知装置で検知された被験者の活動とを収集し記録する集積装置をさらに備えた請求項1記載の生体情報の収集システム。
- 前記検知手段として家庭用電気機器を用いる請求項1又は2記載の生体情報の収集システム。
- 被験者が携帯する測定装置で測定される被験者の生体情報と、被験者の宅内での活動領域内に配設されて被験者の活動を検知する複数の検知装置で検知された被験者の活動とを収集し記録することを特徴とする集積装置。
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