JP3561564B2 - 固体素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子,超伝導体素子,磁性体素子,光集積回路素子、等の各種固体素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路素子等の製造では、マスクあるいはレチクル(以下では、マスクと総称する)上に形成されたマスクパタンを露光光を照射して基板上に転写する光リソグラフィ法が主に用いられてきた。特に、マスクパタンを結像光学系を介して基板上に縮小転写する縮小投影露光法が設計寸法1μm程度以下の微細パタンの転写で主に用いられてきた。
【0003】
縮小投影露光法における解像度の向上は露光光の短波長化,結像光学系の高 NA化により進められてきた。さらに、最近は位相シフトマスク露光法,変形照明露光法などの高解像度化技術の開発も進められてきた。
【0004】
また、素子の高集積化とともにチップサイズも次第に拡大してきた。一回の露光光で転写可能な領域である最大フィールドサイズも次第に拡大し、最近のステップアンドリピート方式の縮小投影露光装置(以下では、ステッパと呼ぶ)ではウエハ基板上寸法で22mm角(31.1mmφ)の領域を転写できるようになってきた。本方式は露光光照射によるマスクパタン転写と基板ステージ移動をステップアンドリピートで繰り返し行うことにより基板上に複数のチップを繰り返し転写する方法である。
【0005】
さらに大きな領域を転写可能な装置として、ステップアンドスキャン方式の縮小投影露光装置(以下では、スキャナと呼ぶ)も開発されてきた。本方式は、マスクと基板を所定のマスクパタン縮小比率に応じて相対移動させながら、円弧状あるいはスリット状等の照明領域をマスク上をスキャンさせてマスクパタンを転写する方式である。
【0006】
しかし、これら露光装置に各種高解像度化技術を適用しても、光リソグラフィ法を用いて100nm以下の微細パタンを形成することは非常に困難であると予測されている。
【0007】
これに対して、電子線を用いてパタンを描画あるいは転写する電子線露光法は、100nm以下の極微細パタンを形成可能な微細加工技術の一つとして実用化されている。電子線露光法の方式は、矩形状に整形した電子線を用いて基板上にパタンを直接描く可変矩形成形式電子線直接描画法や、ある所定の図形状に整形した電子線を繰り返し転写するセルプロジェクション方式電子線露光法など、いくつかの露光方式が開発されてきた。しかし、一般に電子線露光法はマスクパタンを一括転写する光リソグラフィ法と比較してスループットが低くなってしまうという問題があった。
【0008】
そこで、電子線露光法の極微細寸法加工性能を活用しつつリソグラフィ工程でのスループットの低下を抑えるために、例えば、光リソグラフィ法で転写できないような微細寸法パタンを電子線露光法で、それ以外の比較的大きなパタンを光リソグラフィ法で転写するといったように、複数のリソグラフィ技術をミックスアンドマッチで混用する方法が用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
スキャンタイプの露光装置では、マスクパタンを転写する基板が載置された基板ステージとマスクが載置されたマスクステージとを、マスクパタン縮小比に応じて相対的に同期させて精密に移動させながらマスクパタンを転写する。このとき、ステージ移動の誤差が生じてしまうことがある。この誤差はマスクパタン転写精度に影響を与えてしまう。特に、ステージ誤差によるパタン位置の誤差は、重ね合わせ露光精度に大きく影響する。
【0010】
また、電子線露光装置を用いてパタンを転写する場合も同様に、基板が載置された基板ステージの移動誤差が重ね合わせ露光精度に影響を与える恐れがある。さらに、スキャンタイプの露光装置と電子線露光装置とをミックスアンドマッチで使用する場合、両者の各ステージ移動位置の差が重ね合わせ露光精度に影響を与えてしまう。
【0011】
従来は、このようなステージ誤差に起因した重ね合わせ誤差を重ね合わせ露光時に考慮していなかったため、重ね合わせ精度が劣化してしまうという問題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記問題は、露光光で所定形状の照明領域を照明し、該所定形状の照明領域を第1の回路パタン転写用のマスクパタンが形成されたマスク上を走査するとともに、前記所定形状の照明領域を投影光学系で基板上に投影した所定形状の露光領域に対して前記マスクと同期して基板を走査することにより、前記第1の回路パタンを前記基板上に露光する際に、該所定形状の照明領域がマスク上を走査する際の走査位置誤差に関する情報と上記所定形状の露光領域が基板上を走査する際の走査位置誤差に関する情報とから、上記基板上に転写した第1の回路パタンの転写位置誤差に関する情報を求める工程と、該基板上の該第1の回路パタンに対して第2の回路パタンを位置合わせして重ね合わせ転写する際に該第1の回路パタンの転写位置誤差に関する情報を用いて該第1の回路パタンとの重ね合わせ誤差を小さくするように該第2の回路パタンの転写位置を補正するパタン転写方法により、さらに、露光光で所定形状の照明領域を照明し、該所定形状の照明領域を第2の回路パタン転写用のマスクパタンが形成されたマスク上を走査するとともに、前記所定形状の照明領域を投影光学系で基板上に投影した所定形状の露光領域に対して前記マスクと同期して基板を走査することにより、前記第2の回路パタンを前記基板上に露光する際に、前記基板上に転写した第1の回路パタンの転写位置誤差に関する情報を用いて上記所定形状の照明領域を第2の回路パタン転写用のマスクパタンが形成されたマスク上を走査する際の走査位置を補正することにより、あるいは前記所定形状の照明領域を投影光学系で基板上に投影した所定形状の露光領域に対して前記マスクと同期して基板を走査する際の走査位置を補正することにより、該第1の回路パタンとの重ね合わせ誤差を小さくするように上記第2の回路パタンの転写位置を補正するパタン転写方法により、さらに、前記第2の回路パタンを電子線露光法を用いて転写するとともに、該第2の回路パタンを電子線露光する際の電子線の偏向位置を前記基板上に転写した第1の回路パタンの転写位置誤差に関する情報を用いて補正することにより、あるいは前記基板を載置した試料台の駆動位置を補正することにより、該第1の回路パタンとの重ね合わせ誤差を小さくするように上記第2の回路パタンの転写位置を補正するパタン転写方法により解決される。
【0013】
ステージ誤差を補正するためには、被重ね合わせパタンを転写したときのステージ駆動位置をもとに、重ね合わせパタン転写時にステージを調整して駆動してやれば良い。また、電子線描画装置を用いて重ね合わせパタンを転写する場合、ステージ駆動補正を行わず、電子線偏向位置を補正することにより行ってもよい。
【0014】
補正方法を図1を用いてさらに説明する。まず、第1の回路パタンを転写する工程1を処理する。このとき、パタン転写時のステージ駆動結果をモニタし、記憶装置にステージ駆動結果、転写パタン位置誤差に関する情報を求め(工程2)、記憶装置に記憶する(工程3)。ステージ位置はレーザ干渉系によりモニタされているので、そのステージ位置駆動結果を制御装置を介して記憶装置に記憶させておく。スキャナの場合、基板ステージとマスクステージの同期駆動誤差に関する情報を記憶してもよい。このとき、露光日時,ロット識別子,処理ウエハ識別子,転写チップ配列,順序,転写パタン識別子,露光装置識別子,使用マスク識別子、等のマスクパタン転写に関わる情報も同時に記憶しておくことにより、プロセス処理工程を管理することもできる。
【0015】
記憶した情報は、磁気テープや磁気ディスク装置,光磁気ディスク装置等の手段により他の露光装置へデータを送ることができる。また、各露光装置の制御装置をネットワークを介して相互に接続しておけば、情報をより容易に転送することができる。また、各露光装置をネットワークを介して相互に接続するとともに各露光装置間で情報を記憶しておく記憶装置を共通で設けておいたり、マスクパタン露光に関わるこれら情報を専用に操作する制御装置を設けておけば、作業をより効率的に行うこともできる。
【0016】
所定の回路パタンを加工する工程4を処理した後、第1の回路パタンに対して第2の回路パタンを重ね合わせ転写する。このとき、以上のようにして記憶しておいた情報を読み出し(工程5)、この情報をもとにステージ駆動位置を補正しながらマスクパタンを転写すればよい(工程6)。例えば、被重ね合わせパタンを転写した時のマスクパタン転写に関わる情報を上述の記憶装置から呼び出し、基板ステージやマスクステージの駆動結果に関する情報から転写すべきマスクパタン位置の補正量を求めれば良い。
【0017】
電子線描画装置を用いて重ね合わせパタンを転写する場合も、被重ね合わせパタン転写結果に関する情報をもとに基板ステージ駆動位置を補正しながらマスクパタンを描画すればよい。また、基板ステージ駆動位置ではなくパタンを描画する電子線の偏向量を電子レンズを制御することにより調整して転写パタン位置を補正することも可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
最小設計寸法180nm,転写チップサイズ20mm×24mm角の1ギガビットDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)級の大規模集積回路の回路パタンを加工する工程を例に説明する。
【0019】
本実施例では、KrFエキシマレーザ露光装置(縮小比4:1)を用いて所定の半導体記憶装置の配線パタンを所定の工程を処理した基板上に転写した。
【0020】
図2を用いて本発明のマスクパタン露光方法を実現する投影露光装置の構成の例を説明する。光源31から発する光は、照明光学系30を介してマスキングブレード52により成形されてマスク36を照明する。
【0021】
マスク36はマスクステージ48上に載置されている。マスクステージ48は主制御系49からの制御命令に応じて駆動手段47によって駆動されるので、所望の位置に移動可能である。マスクステージ48の位置は、ステージ上に固定されたミラー53の位置としてレーザ測長機54で正確にモニタされている。マスク36上には異物付着によるパタン転写不良を防止するためのペリクル37が設けられている。
【0022】
マスク36上に描かれたマスクパタンは、投影レンズ38を介して試料基板であるウエハ39上に投影される。ウエハ39は、基板ステージ40上に真空吸着されている。基板ステージ40は、投影レンズ38の光軸方向、すなわち、Z方向に移動可能なZステージ41上に載置され、さらにXYステージ42上に搭載されている。Zステージ41及びXYステージ42は、主制御系49からの制御命令に応じてそれぞれの駆動手段43,44によって駆動されるので、所望の露光位置に移動可能である。その位置はZステージ41に固定されたミラー46の位置として、レーザ測長機45で正確にモニタされている。また、ウエハ39の表面位置は、通常の露光装置が有する焦点位置検出手段で計測される。計測結果に応じてZステージ41を駆動させることにより、ウエハ39の表面は常に投影レンズ38の結像面と一致させることができる。
【0023】
マスク36はマスキングブレード52によりスリット形状に成形された照明光により照明される。マスクステージ48を移動させることによりマスク36上をスリット形状照明光が走査し、これにより照明されたマスク36上のマスクパタンがマスク36に同期して移動されるウエハ39上に転写される。
【0024】
マスクパタン縮小比は4:1であったので、マスクステージ48の駆動量は基板ステージ40の駆動量に対して4倍の距離だけ大きく駆動される。例えば、マスクステージのY方向移動量1に対して基板ステージ40のY方向移動量を4とし、お互いに同期させてY方向に連続的に移動させればよい。
【0025】
本実施例で、パタンを転写する基板サイズは6インチφであったので、本実施例では図3に模式的に示したような露光チップ配置とし、全てのウエハについて、左下のチップから図中で矢印で示した順に露光した。また、基板は25枚で1ロットを構成し、ロット識別子はLOT154、基板は1毎目から順に01, 02,…,24,25とした。
【0026】
パタン転写時の基板ステージ40の駆動結果及びマスクステージ48の駆動結果を、それぞれレーザ測長機45,54により正確にモニタし、モニタ結果を演算処理して得たパタン配置誤差に関する情報を制御装置49を介して記憶装置 51内にファイル形式で記憶した。なお、記憶装置51はネットワーク425を介して他の露光装置間でデータを共有できるように構成した。
【0027】
記憶装置51に記憶したパタン配置に関する情報は、図8に示したようにネットワーク装置425に接続されたデータ処理専用の制御装置201に転送し、記憶装置202に記憶した。このような装置構成は、処理プロセスに関する情報の一括管理,生産管理のために有効である。
【0028】
投影露光装置を用いて所定のゲートパタンを転写した。基板ステージ40、及びマスクステージ48の駆動結果を演算処理して両者の同期駆動誤差により生じた転写パタン配置誤差に関する情報を求め、得られた結果を記憶装置51にファイル形式で記憶した。
【0029】
本実施例では、転写パタン配置誤差に関する情報をファイル形式で記憶したが、記憶方式等はこれに限るものではない。また、ファイルは、ファイルの先頭からロット識別子,露光日時,露光装置識別子,転写パタン識別子,使用マスク識別子,転写パタン配置誤差に関する情報を基板1枚目から順に25枚目まで、順に配置したファイル構成としたが、記憶する内容,順序,ファイル形式等、これに限るものではない。
【0030】
所定のレジストパタン現像処理工程後、形成したレジストパタンをマスクに所定の配線パタンを加工した。次に、層間絶縁膜をこの基板上に形成し、今度は電子線露光装置を用いて所定の電極取り出し孔用の第2の回路パタンを転写した。図4を用いて、本発明のパタン転写方法を実現する電子線露光装置の構成例を説明する。電子銃401より放出された電子402は複数の電子レンズ403,404により集束され偏向レンズ405,406により偏向されてステージ407上のウエハ408に照射される。この時電子線の形状は二つのアパーチャ409と410によって決定される。第2のアパーチャ支持台410に例えば図7に示されたようなアパーチャを搭載し電子線成形レンズ411及び412により第2アパーチャ支持台410上の任意のアパーチャパタンを選択して使用する。同時にアパーチャ支持台401の中心部には矩形のアパーチャパタンが形成されているので可変矩形型電子線描画装置としても使用することができる。ウエハ408は試料交換室415を介して試料室413の高真空雰囲気を破らずに装置外部との出し入れが可能である。
【0031】
装置全体のシステムは制御装置423により制御され、データを記憶する記憶装置424が接続されている。さらに、制御装置423はネットワーク装置425に接続され、他の露光装置やプロセス装置とデータ通信可能なように接続されている。
【0032】
本実施例では、ネットワーク装置425を介して記憶装置202内にファイル形式で記憶したパタン配置に関する情報を制御装置423に読み込んだ。なお、本実施例とは異なり制御装置や記憶装置がネットワーク装置に接続されてなく、露光装置がスタンドアローン構成である場合、磁気テープ,磁気ディスク,光磁気ディスク等の移動可能な記憶手段を介して情報を転送してもよい。
【0033】
以上のようにして読み込んだパタン配置に関する情報を用いて、所定の電極取り出し孔パタンを転写する際の転写位置を補正した。
【0034】
図12は、第1の回路パタンを転写した際の、あるチップに対する基板ステージ40のy方向駆動結果をモニタした結果を表わした図である。横軸は基板ステージ40を駆動する際に用いた基準座標位置を表わし、縦軸は基板ステージ駆動結果のモニタ結果から求めた上記基準座標位置からのずれ量を表わしている。図では、実際のモニタ結果から駆動誤差が20nm未満である部分は切り捨てて表示した。これは、ステージ駆動位置の再現性が20nm程度であったため、ステージ駆動精度を考慮するとパタン転写位置を十分に補正することが困難であったためである。
【0035】
図9は、図12の結果を用いて被重ね合わせパタンである第1の回路パタンの転写パタン配置を2次元的に模式的に示したものである。図の格子点は、20mm×24mm角転写パタン内2mmピッチ格子点位置における転写パタン位置のずれを模式的に示した図である。各格子点位置は、転写パタン位置誤差がない場合を基準としたときの第1の回路パタンの転写位置を示したものである。格子点間11のy方向距離は基準長2mmに対して20nm縮小し、格子点間12のy方向距離は基準長2mmに対して20nm拡大して転写された例を示している。
【0036】
以下では、ステージをy方向にスキャンして転写した場合において主にy方向のずれが生じた例を用いて説明するが、図10に示したようにx方向,y方向ともに同程度の転写パタン位置の誤差が生じる恐れもある。但し、スキャン方向と垂直なx方向に対しては、投影露光装置の転写チップ倍率が一定であるとすると転写パタン位置がシフトして転写される。図10は格子点間13のx方向位置がマイナス方向に25nmシフトし、格子点間14のx方向位置がプラス方向に 25nmシフトするとともにy方向距離が基準長2mmに対して20nm拡大して転写された例を示している。この場合も、以下で述べる方法を応用して適用することができる。
【0037】
上述のパタン配置に関する情報から、例えば、図9に示したような回路パタン配置に関する情報を求め、これを用いて電極取り出し孔パタンの転写位置を補正することができる。本実施例では上述のパタン配置に関する情報を用いて偏向レンズ405,406を制御して電子線の偏向を制御,補正することにより、第1の回路パタン転写位置に合わせて電極取り出し孔パタン転写位置を補正した。なお、ステージ407の駆動位置を補正することにより、パタン転写位置を補正してもよい。
【0038】
図5は素子の製造工程を示す断面図である。図5(a)に示すように、P型のSi半導体71を基板に用い。その表面に公知の素子分離技術を用い素子分離領域72を形成する。次に、例えば厚さ150nmの多結晶シリコンと厚さ200nmの酸化シリコンを積層した構造のワード線73を形成し、さらに化学気相成長法を用いて例えば厚さ150nmの酸化シリコンを被着し、異方的に加工してワード線の側壁に酸化シリコンのサイドスペーサ74を形成する。次に、通常の方法でn拡散層75を形成する。
【0039】
次に図5(b)に示すように、通常の工程を経て多結晶シリコン又は高融点金属シリサイド、あるいはこれらの積層膜などから成るデータ線76を形成する。次に図5(c)に示すように、通常の工程を経て多結晶シリコンからなる蓄積電極78を形成する。その後、五酸化タンタル,窒化シリコン,酸化シリコン,強誘電体、あるいはこれらの複合膜などを被着し、キャパシタ用絶縁膜79を形成する。ひきつづき多結晶シリコン,高融点金属,高融点金属シリサイド、あるいはAl,Cu等の低抵抗な導体を被着しプレート電極80を形成する。
【0040】
次に図5(d)に示すように、通常の工程を経て配線81を形成する。次に通常の配線層形成工程やパッシベーション工程を経て半導体記憶素子を作製した。なお、ここでは、代表的な製造工程のみを説明したが、これ以外は通常の素子製造工程を用いた。この素子製造工程におけるリソグラフィ工程では一部の工程に光リソグラフィ法を適用し、上述の投影露光装置を用いてパタンの転写を行った。
【0041】
次に、リソグラフィ工程で形成したパタンについて説明する。図6は製造した半導体記憶素子を構成する代表的なパタンのメモリ部のパタン配置を示す。図6(a)は作製した第1の素子のパタンの一例を示す。82がワード線,83がデータ線,84がアクティブ領域,85が蓄積電極,86が電極取り出し孔のパタンである。本実施例では、図6(a)に示したパタンではワード線82,データ線83,アクティブ領域84のパタンの転写に上記投影露光装置と位相シフトマスクを用いた。また、図6(a)に示したパタンでは電極取り出し孔86と蓄積電極85を形成するためのパタンを電子線露光装置を用いて転写した。
【0042】
また、図6(b)は作製した第2の素子のパタンの一例を示す。87がワード線,88がデータ線,89がアクティブ領域,90が蓄積電極,91が電極取り出し孔のパタンである。この例でも、ワード線,データ線,アクティブ領域のパタンの転写に投影露光装置を、電極取り出し孔,蓄積電極のパタンの転写に電子線露光装置を用いた。
【0043】
以上のようにしてパタンを転写した後、所定の配線パタンと所定の電極取り出し孔パタンの重ね合わせ誤差を電子線顕微鏡を用いて測定したところ、重ね合わせ誤差が80nmより大きくなっている部分は観察されなかった。すなわち、二つのパタンの重ね合わせ誤差は、所望の重ね合わせ誤差許容範囲内であり、所望の重ね合わせ精度が達成された。
【0044】
以上で述べたような方法を適用して大規模集積回路素子を製造することにより、所望の精度で所定の回路パタンを加工することが可能であるので、高い歩留まりで素子を製造することが可能である。さらに、加工ばらつきを小さくできるので、安定した特性の回路素子の製造が可能となる。すなわち、高い歩留まりで素子を製造することが可能である。
【0045】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において本発明を応用して適用することができる。
【0046】
(実施例2)
本実施例では、最小設計寸法250nm,転写チップサイズ20mm角の256メガビットDRAM級の大規模集積回路の回路パタンを加工する工程を例に説明する。
【0047】
本実施例で用いた露光装置の構成を図8に示す。露光装置426A,426B,426Cはそれぞれ制御装置423A,423B,423Cにより制御され、さらに、記憶装置424A,424B,424Cが各々の制御装置に接続されている。また、制御装置201には記憶装置202が接続されている。制御装置 423A,423B,423C,201はネットワーク装置425に接続されているので、制御装置間でのデータ通信がネットワーク装置425を介して可能である。制御装置201と記憶装置202は各プロセス装置のプロセス処理結果、処理状態等を専用に管理するために設けたものである。ネットワーク装置425にはリソグラフィ装置以外のプロセス処理装置(図示せず)も接続されている。さらに、データ通信装置427により、ネットワーク装置425に直接接続されていない制御装置とのデータ通信も可能である。
【0048】
まず、実施例1と同様にして第1の回路パタンを転写した。第1の回路パタンは、投影露光装置426Aを用いて転写した。このとき、パタン転写時の基板ステージ40の駆動結果及びマスクステージ48の駆動結果を、それぞれレーザ測長機45,54によりモニタし、モニタ結果を演算処理して得たパタン配置誤差に関する情報を制御装置423Aを介して記憶装置424Aにファイル形式で記憶した。さらに、ネットワーク装置425を介して制御装置201に転送し、記憶装置202に記憶して保存した。
【0049】
次に、第1の回路パタンを転写したものと同じ構成の第2の投影露光装置426Bを用いて第2の回路パタンを転写した。本実施例では、ネットワーク装置425,制御装置201を介して記憶装置202内にファイル形式で記憶したパタン配置に関する情報を制御装置423Bに読み込んだ。なお、本実施例とは異なり制御装置や記憶装置がネットワーク装置に接続されておらず、露光装置がスタンドアローン構成である場合、磁気テープ,磁気ディスク,光磁気ディスク等の移動可能な記憶手段を介して情報を転送してもよい。
【0050】
上述のようにして読み込んだ第1の回路パタンのパタン配置に関する情報を用いて、第1の回路パタンに対する第2の回路パタンの重ね合わせ誤差を小さくするようにマスクステージ48の駆動位置を補正しながら第2の回路パタンを転写した。なお、基板ステージ40の駆動位置を補正することにより、あるいは基板ステージ40とマスクステージ48の両方の駆動位置を補正することにより第2の回路パタンのパタン転写位置を補正してもよい。
【0051】
以上のようにしてパタンを転写した後、上記の第1の回路パタンと第2の回路パタンとの重ね合わせ誤差を電子線顕微鏡を用いて測定したところ、重ね合わせ誤差が100nmより大きくなっている部分は観察されなかった。すなわち、二つのパタンの重ね合わせ誤差は、所望の重ね合わせ誤差許容範囲内であり、所望の重ね合わせ精度が達成された。
【0052】
本実施例で述べた方法は、図6(b)に示したパタンでは、例えばアクティブ領域89に対してワード線87を重ね合わせ転写する際に用いたが、これに限定されるものではない。
【0053】
以上で述べたような方法を適用して大規模集積回路素子を製造することにより、所望の精度で所定の回路パタンを加工することが可能であるので、高い歩留まりで素子を製造することが可能である。さらに、加工ばらつきを小さくできるので、安定した特性の回路素子の製造が可能となる。すなわち、高い歩留まりで素子を製造することが可能である。
【0054】
(実施例3)
本実施例では、最小設計寸法180nm,転写チップサイズ20mm角の1ギガビットDRAM級の大規模集積回路の回路パタンを加工する工程を例に説明する。
【0055】
まず、電子線露光装置426Cを用いて第1の回路パタンを転写した。このとき、パタン転写時の基板ステージ407の駆動結果をモニタした。さらに、第1の回路パタンを転写したときの電子線露光装置の露光フィールド内のディストーション誤差と上述の基板ステージ駆動位置モニタ結果を用いて演算処理して得た第1の回路パタンのパタン配置誤差に関する情報を制御装置423Cを介して記憶装置424Cにファイル形式で記憶した。さらに、ネットワーク装置425を介して制御装置201に転送し、記憶装置202に記憶して保存した。
【0056】
次に、電子線露光装置426Cを用いて第2の回路パタンを転写した。本実施例では、ネットワーク装置425,制御装置201を介して記憶装置202内にファイル形式で記憶したパタン配置に関する情報を制御装置423Cに読み込んだ。
【0057】
上述のようにして読み込んだ第1の回路パタンのパタン配置に関する情報を用いて、第1の回路パタンに対する第2の回路パタンの重ね合わせ誤差を小さくするように偏向レンズ405,406を制御して電子線の偏向を調整して第2の回路パタン転写位置を補正した。なお、第2の回路パタン露光時の電子線露光装置のディストーション誤差は、露光前に所定の方法を用いてあらかじめ露光装置側で補正しておいた。
【0058】
本実施例における第1の回路パタンのパタン配置を図11に模式的に示す。格子点間15Aと15Bの重なる領域と、格子点間16Aと16Bの重なる領域において、各格子点位置における転写パタン位置のずれに応じて、各格子点間位置では線形補間してパタン転写位置を補正した。なお、ステージ407の駆動位置を補正することにより、第2の回路パタンの転写位置を補正してもよい。
【0059】
本実施例で述べた方法は、図6(b)で示したパタンでは例えばデータ線88に対して電極取り出し孔パタン91を重ね合わせ転写する際に用いたが、これに限定されるものではない。
【0060】
以上のようにしてパタンを転写した後、上記の第1の回路パタンと第2の回路パタンとの重ね合わせ誤差を電子線顕微鏡を用いて測定したところ、重ね合わせ誤差が100nmより大きくなっている部分は観察されなかった。すなわち、二つのパタンの重ね合わせ誤差は、所望の重ね合わせ誤差許容範囲内であり、所望の重ね合わせ精度が達成された。
【0061】
以上で述べたような方法を適用して大規模集積回路素子を製造することにより、所望の精度で所定の回路パタンを加工することが可能であるので、高い歩留まりで素子を製造することが可能である。さらに、加工ばらつきを小さくできるので、安定した特性の回路素子の製造が可能となる。すなわち、高い歩留まりで素子を製造することが可能である。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、高い重ね合わせ精度でパタンを転写できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による工程を示した工程のフローチャート。
【図2】実施例で用いた投影露光装置のブロック図。
【図3】実施例におけるパタン転写順序を示した説明図。
【図4】実施例で用いた電子線露光装置の構成を示したブロック図。
【図5】実施例において製造した半導体装置の製造途中の素子の断面図。
【図6】実施例において製造した半導体装置のパタン配置を示した平面図。
【図7】電子線露光装置で用いたアパーチャを示した平面図。
【図8】実施例における露光装置群のブロック図。
【図9】転写パタンの位置ずれの例を示した説明図。
【図10】転写パタンの位置ずれの例を示した説明図。
【図11】転写パタンの位置ずれの例を示した説明図。
【図12】基板ステージの駆動位置誤差を示した説明図。
【符号の説明】
1…第1の回路パタンを転写する工程、2…第1の回路パタンの転写位置誤差を求める工程、3…転写位置誤差に関する情報を記憶する工程、4…回路パタンを加工する工程、5…転写位置誤差に関する情報を読み出す工程、6…第2の回路パタンを転写位置を補正しながら転写する工程、7…回路パタンを加工する工程。
Claims (10)
- 露光光で所定形状の照明領域を照明し、第1の回路パタンが形成されたマスクを走査することにより上記所定形状の照明領域をマスク上を走査させるとともに、前記所定形状の照明領域を投影光学系を用いて基板上に投影した前記所定形状の露光領域に対して前記マスクと同期して前記基板を走査することにより前記第1の回路パタンを前記基板上に露光する際に、前記露光で用いる露光装置が前記マスクを載置したマスクステージの走査位置を検出する第1の検出系と前記基板を載置した試料台の走査位置を検出する第2の検出系とを備え、前記第1の検出系を用いてマスクステージの走査位置を検出するとともに前記第2の検出系を用いて試料台の走査位置を検出する工程と、検出した前記マスクステージの走査位置及び前記試料台の走査位置に関する情報から前記第1の回路パタンの転写位置に関する情報を求める工程と、前記基板上の第1の回路パタンに対して第2の回路パタンを位置合わせして重ね合わせ転写する際に前記第1の回路パタンの転写位置に関する情報を用いて前記第1の回路パタンとの重ね合わせ誤差を小さくするように前記第2の回路パタンの転写位置を補正して前記第2の回路パタンを重ね合わせ転写する工程を含むことを特徴とする固体素子の製造方法。
- 前記露光光で前記所定形状の照明領域を照明し、前記第2の回路パタンが形成された第2のマスクを走査することにより前記所定形状の照明領域を前記第2のマスク上を走査させるとともに、前記所定形状の照明領域を投影光学系を用いて前記基板上に投影した前記所定形状の露光領域に対して前記マスクと同期して前記基板を走査することにより前記第2の回路パタンを前記基板上の第1の回路パタンに対して位置合わせして重ね合わせ露光する際に、前記第1の回路パタンの転写位置に関する情報を用いて前記第1の回路パタンと前記第2の回路パタンとの重ね合わせずれ量を小さくするように前記第2のマスクが載置された前記マスクステージの走査位置と前記基板を載置された試料台の走査位置のいずれか一つ、もしくは両方を補正することを特徴とする請求項1記載の固体素子の製造方法。
- 前記第2の回路パタンを電子線露光法を用いて転写するとともに、前記基板上に転写した前記第1の回路パタンの転写位置に関する情報を用いて前記第2の回路パタンを電子線露光する際の電子線の偏向量を補正することにより前記第1の回路パタンとの重ね合わせ誤差を小さくするように前記第2の回路パタンの転写位置を補正することを特徴とする請求項1記載の固体素子の製造方法。
- 前記第2の回路パタンを電子線露光法を用いて転写するとともに、前記基板上に転写した前記第1の回路パタンの転写位置誤差に関する情報を用いて前記基板を載置した試料台の駆動位置を補正することにより前記第1の回路パタンとの重ね合わせ誤差を小さくするように前記第2の回路パタンの転写位置を補正することを特徴とする請求項1記載の固体素子の製造方法。
- 前記検出したマスクステージの走査位置に関する情報,前記試料台の走査位置に関する情報,前記第1の回路パタンの転写位置に関する情報のうち、一つ以上の情報を記憶する工程を第2の回路パタンを重ね合わせ転写する工程以前に行う請求項1乃至4の何れかに記載の固体素子の製造方法。
- 第1の回路パタンを有する第1のマスクが搭載されたマスクステージと基板が搭載された試料台とを同期させて走査しながら前記マスクに形成された第1の回路パタンを前記基板上に転写する際に、前記マスクステージの走査位置誤差及び前記試料台の走査位置誤差に基づいて前記基板での前記第1の回路パタンの転写位置に関する情報を求め、記憶する工程と、その後、
電子線を用いて第2の回路パタンを前記基板上に転写する際に、記憶された前記転写位置に関する情報を用いて前記第2の回路パタンの転写位置を補正しながら前記基板に前記第2の回路パタンを転写する工程とを有することを特徴とする固体素子の製造方法。 - 前記第2の回路パタンの転写位置の補正は、前記電子線の偏向を制御すること により行うことを特徴とする請求項6記載の固体素子の製造方法。
- 前記第2の回路パタンの転写位置の補正は、前記基板が搭載された第2の試料台の駆動位置を補正することにより行うことを特徴とする請求項6記載の固体素子の製造方法。
- マスクが搭載されたマスクステージと基板が搭載された試料台とを同期させて走査しながら前記マスクに形成された所望の回路パタンを前記基板に転写する工程を有する固体素子の製造方法において、
第1の回路パタンを有する第1のマスクを用いて基板上に前記第 1 の回路パタンを転写する際に、前記マスクステージの走査位置誤差及び前記試料台の走査位置誤差に基づいて前記基板での前記第1の回路パタンの転写位置に関する情報を求め、記憶する工程と、その後、
第2の回路パタンを有する第2のマスクを用いて前記基板上に前記第2の回路パタンを転写する際に、記憶された前記転写位置に関する情報を用いて前記第2の回路パタンの転写位置を補正しながら前記基板に前記第2の回路パタンを転写する工程とを有することを特徴とする固体素子の製造方法。 - 前記第2の回路パタンの転写位置の補正は、マスクステージや試料台の走査速度を制御することにより行うことを特徴とする請求項9記載の固体素子の製造方法。
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