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JP3563549B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪化粧料に関し、更に詳細にはセット性に優れるとともにべたつきの少ない毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、ヘアスタイリングに用いられるヘアスプレー、ヘアフォーム、ヘアミスト、ヘアジェル等の毛髪化粧料には、セット剤として皮膜形成性の各種セット用ポリマーが配合されている。しかし、これらのセット用ポリマーにより形成された毛髪上の皮膜は、低湿度において硬くもろいという欠点があり、振動や接触によりセットが容易に崩れてしまうという問題があった。そこで、一般に毛髪セット剤には、セット用ポリマーに加え、例えば、ポリエチレングリコール、エステル油、長鎖アルカノールアミド、シリコーン油等の皮膜を柔軟化し、低湿度でも毛髪に高いセット性を与える可塑剤が配合されている。例えば、毛髪固定用高分子化合物に、アルコール脂肪酸エステルや脂肪酸ジエタノールアミドを配合した例(特開平7−145023号公報、特開平8−157341号公報)がある。しかし、これらの可塑剤を皮膜の柔軟効果に必要な量配合すると、毛髪がべたつくという問題点があり、低湿度におけるセット性の向上と、べたつき等の感触改善の両方の性能を実現することは困難であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を行った結果、毛髪セット用ポリマーにN−アシルモノアルカノールアミンを組合せて用いれば、低湿度におけるセット性に優れるとともに、べたつきの少ない毛髪化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0004】
すなわち、本発明は、(A)毛髪セット用ポリマー、及び
(B)次式(1)
【0005】
【化2】
Figure 0003563549
【0006】
(式中、Rは水酸基が置換していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜4の数を示す)
で表わされるN−アシルモノアルカノールアミン
を含有することを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる成分(A)の毛髪セット用ポリマーとしては、通常の毛髪化粧料に用いられ、毛髪上に皮膜を形成してセット性を有するものであれば特に制限されず、例えば下記(1)〜(4)に示すものが挙げられる。
【0008】
(1)ポリビニルピロリドン系高分子化合物
この例としてはポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。前者の市販品としては、ルビスコールK12、ルビスコールK30(以上BASF社製)、PVP K15、PVP K30(以上ISP社製)などが挙げられる。また後者の市販品としては、ルビスコールVA28、ルビスコールVA73(以上BASF社製)などが挙げられる。
【0009】
(2)ビニルエーテル系高分子化合物
この例としては、メチルビニルエーテル/マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体等が挙げられ、その市販品としては、ガントレッツES−225、ガントレッツES−425、ガントレッツSP−215(以上ISP社製)などが挙げられる。
【0010】
(3)酸性アクリル系高分子化合物
この例としては、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル/アルキル(メタ)アクリルアミド共重合体等が挙げられる。前者の市販品としては、プラスサイズL53P(互応化学社製)、ダイヤホールド(三菱化学社製)、アマホールド DR−25(アマコール社製)などが挙げられる。
また、後者の市販品としては、ウルトラホールド8(BASF社製)などが挙げられる。
【0011】
(4)塩基性アクリル系高分子化合物
この例としては、(メタ)アクリルアミド/(メタ)アクリル酸エステル系多元共重合体等が挙げられる。より具体的には、次の(a)、(b)、(c)及び(d)のモノマーの多元共重合体が挙げられる。
【0012】
(a)下記式(2)
【0013】
【化3】
Figure 0003563549
【0014】
(式中、R2 は水素原子又はメチルを、R3 及びR4 は同一又は異なって水素原子又は炭素数4〜12のアルキル基を示すが、R3 とR4 が共に水素原子となることはない)
で表わされる(メタ)アクリルアミド系モノマー 30〜80重量%:
【0015】
(b)下記式(3)
【0016】
【化4】
Figure 0003563549
【0017】
(式中、Rは前記と同じものを示し、Xは−N(R)R又は−ORを示し、ここでR及びRは同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す)
で表わされる(メタ)アクリルアミド系モノマー又は(メタ)アクリル酸エステル系モノマー 2〜50重量%:
(c)下記式(4)
【0018】
【化5】
Figure 0003563549
【0019】
(式中、Rは前記と同じものを示し、Rは炭素数2又は3のアルキレン基を、R及びR10は同一又は異なってメチル基又はエチル基を示す。aは0又は1の数を示す)
で表わされる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー又は(メタ)アクリルアミド系モノマー 0〜30重量%:
(d)下記式(5)
【0020】
【化6】
Figure 0003563549
【0021】
(式中、Rは前記と同じものを示し、R11及びR12は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を、R13は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を示す。b及びcはそれぞれ0〜50の数を示すが、b及びcが同時に0となることはない)
で表わされる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー 0〜40重量%。
【0022】
上記の多元共重合体は、上記(a)、(b)、(c)及び(d)のモノマーの組合せを、ラジカル重合開始剤の存在下、公知の重合法、すなわちバルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等により共重合させて製造できるが、特に溶液重合法により共重合させるのが好ましい。
【0023】
これらの毛髪セット用ポリマーのうち、特にポリビニルピロリドン/酢酸ビニ共重合体、メチルビニルエーテル/マレイン酸ハーフエステル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル/アルキル(メタ)アクリルアミド共重合体、(メタ)アクリルアミド/(メタ)アクリルエステル系多元共重合体が好ましい。
【0024】
成分(A)の毛髪セット用ポリマーは、1種又は2種以上を組合せて用いることができ、全組成中に0.5〜20重量%(以下、単に%で示す)配合するのが好ましく、特に1.0〜10%配合すると、良好なセット力が得られるので好ましい。
【0025】
本発明で用いられる成分(B)は、前記式(1)で表わされるN−アシルモノアルカノールアミンである。式中Rで示される水酸基が置換していてもよい炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、1−ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。nとしては、2が好ましい。
【0026】
好ましい、N−アシルモノアルカノールアミンとしては、R=メチル基、n=2であるN−アセチルモノエタノールアミン、R=1−ヒドロキシエチル基、n=2であるN−2−ヒドロキシプロピオニルモノエタノールアミンが挙げられる。このN−アシルモノアルカノールアミンのRの炭素数が1〜3であると、少量で、セット用ポリマーによる皮膜が形成された毛髪の感触を改善することができる。そのため、セット後毛髪がべたつきを生じることもない。
【0027】
N−アシルモノアルカノールアミンは1種又は2種以上を組合せて用いることができ、全組成中に0.05〜4%、好ましくは0.1〜2%配合すると、低湿度で皮膜がもろくなることもなく、良好なセット力が得られ、更にべたつきも生じないので好ましい。
【0028】
成分(A)及び(B)としては、(メタ)アクリルアミド/(メタ)アクリルエステル系多元共重合体とR=メチル基でn=2であるN−アセチルモノエタノールアミンとの組合せが好ましく、更に詳しくはR=メチル基でn=2であるN−アセチルモノエタノールアミンとN−t−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、メトキシポリエチレングリコール(PEG400)メタクリレートの四元共重合体との組合せが特に好ましい。
【0029】
また、成分(A)及び(B)の重量比は(A)/(B)=99/1〜80/20であることが好ましく、特に95/5〜85/15であると、優れたセット性と感触を両立でき好ましい。
【0030】
本発明の毛髪化粧料には、上記以外の成分として、水、炭素数1〜6のアルコール等の溶剤;通常毛髪化粧料に適用されるステアリルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のノニオン界面活性剤、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のアニオン界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤;2−メチル−2−アミノ−1−プロパノール等のポリマー中和剤;ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、スクワラン、高級脂肪酸及び/又は高級アルコールのエステル油等の感触向上剤;グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、ソルビトール等の多価アルコール;紫外線吸収剤;酸化防止剤;トリクロサン、トリクロロカルバン等の殺菌剤;グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症剤;ジンクピリチオン、オクトピロックス等の抗ふけ剤;メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤;乳酸、クエン酸等のpH調整剤;香料;色素等を本発明の効果を損なわない範囲において任意に添加することができる。
【0031】
本発明の毛髪化粧料は、常法に従って製造することができ、各種剤型、例えばスプレー、ミスト、ゲル、ローション、トニック、ブロー剤、クリーム、後発泡性ゲル等に調製することができる。特に、操作性の点から、本発明の毛髪化粧料をエアゾール化粧料として使用することが好ましい。この場合には、毛髪化粧料を公知のエアゾール容器に噴射剤とともに充填する。噴射剤としては、エアゾール化する機能を有するものであれば何を用いても良いが、例えば、プロパン、イソブタン、ブタン又はそれらの混合物(液化石油ガス)等の低級飽和炭化水素、ジメチルエーテル等のエーテル類、窒素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス等を用いることができる。これらは、1種又は2種以上を組合せて用いることができ、全組成中に70%以下であればよく、特に、噴射剤が液化石油ガス及び/又はジメチルエーテルであるヘアスプレーの場合には、全組成中に15〜70%、好ましくは20〜60%、特に好ましくは40〜60%配合され、ヘアフォームの場合には、1〜30%、好ましくは1〜20%配合される。ガス圧としては、20℃で1.5〜7.0kg/cmであることが好ましい。
【0032】
【発明の効果】
本発明の毛髪化粧料は、低湿度におけるセット性に優れるとともにべたつきのないものであり、特にヘアスプレー等の毛髪セット剤として好適である。
【0033】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例中、実施例1の本発明品1〜3、実施例2〜4及び6〜8は、特許請求の範囲外の参考例である。
【0034】
合成例1
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素ガス導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口フラスコ内にエタノール100部を入れ、60℃まで加熱した。その後、N−tert−ブチルアクリルアミド60重量%、N,N−ジメチルアクリルアミド25重量%、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド5重量%及びメトキシポリエチレングリコール(PEG400)メタクリレート10重量%からなるモノマー混合物100部及びエタノール200部(必要に応じて水も添加する)から成るモノマー溶液と開始剤(2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマーに対し0.2モル%)をエタノール33部に溶かした開始剤溶液とを、1.5時間かけて窒素雰囲気下にて同時に滴下し、更に8時間60℃を維持し、反応させた。重合後、ポリマーのエタノール溶液をn−ヘキサン中に注いで再沈精製し、60℃、20mmHgにて12時間真空乾燥した。
【0035】
得られたポリマーは白色の固体であった。その重量平均分子量(ジメチルホルムアミド(DMF)溶液でのGPC:ポリエチレングリコール(PEG)換算)は、118,900であった。
【0036】
実施例1
表1及び表2に示す組成のヘアスプレーを常法により製造し、これを使用したときのセット性、べたつきを評価した。結果を表1及び表2に示す。
【0037】
(評価方法)
(1)セット性:
長さ10cm、幅2cmの毛束を水で濡らし、タオルドライ後、直径4cmのロッドに巻いて自然乾燥させた。次に、20cmの距離からヘアスプレーをスプレーし、乾燥させた後、ロッドから毛束をはずした。これを恒温・恒湿箱(20℃、40%RH)中で、120回/分の割合で上下振動させ、2時間後振動を止めて、カールの延びを観察し、以下の基準で評価した。
【0038】
A:セットの持ちがたいへん良い。
B:セットの持ちが良い。
C:セットの持ちが普通。
D:セットの持ちが悪い。
【0039】
(2)べたつき
長さ20cm、幅5cmの乾燥した毛束に、20cmの距離から約2秒間スプレーし、乾燥させた。これを恒温・恒湿室(30℃、80%RH)で、専門パネラー10名が下記基準にて評価し、その平均点により判定した。
【0040】
(評価基準)
2:べたつかない。
1:ややべたつかない。
0:どちらとも言えない。
−1:ややべたつく。
−2:べたつく。
(判定基準)
A:平均点が1点以上。
B:平均点が0点以上1点未満。
C:平均点が−1点以上0点未満。
D:平均点が−1点未満。
【0041】
【表1】
Figure 0003563549
【0042】
【表2】
Figure 0003563549
【0043】
表1及び表2から明らかなように、毛髪セット用ポリマーにN−アシルモノアルカノールアミンを配合した本発明の毛髪化粧料は、N−アシルモノアルカノールアミンを配合しない場合に比べ、セット性が向上しかつ毛髪にべたつきを与えないものであり、またヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドのような他の柔軟化剤を配合した場合に比べて毛髪の感触が顕著に改善された。
【0044】
実施例2
以下に示す組成のヘアミストを常法により製造した。
【0045】
【表3】
Figure 0003563549
【0046】
実施例3
以下に示す組成のヘアジェルを常法により製造した。
【0047】
【表4】
Figure 0003563549
【0048】
実施例4
以下に示す組成のヘアフォームを常法により製造した。
【0049】
【表5】
Figure 0003563549
【0050】
実施例5
以下に示す組成のヘアスプレーを常法により製造した。
【0051】
【表6】
Figure 0003563549
【0052】
実施例6
以下に示す組成のヘアスプレーを常法により製造した。
【0053】
【表7】
Figure 0003563549
【0054】
実施例7
以下に示す組成のヘアスプレーを常法により製造した。
【0055】
【表8】
Figure 0003563549
【0056】
実施例8
以下に示す組成のヘアスプレーを常法により製造した。
【0057】
【表9】
Figure 0003563549
【0058】
実施例2〜8の毛髪化粧料はいずれもべたつきがなく、低湿度でも高いセット性を有していた。

Claims (3)

  1. (A)次のモノマー(a)、(b)、(c)及び(d)を共重合してなる(メタ)アクリルアミド/(メタ)アクリル酸エステル系多元共重合体
    (a)下記式(2)
    Figure 0003563549
    (式中、R2 は水素原子又はメチルを、R3 及びR4 は同一又は異なって水素原子又は炭素数4〜12のアルキル基を示すが、R3 とR4 が共に水素原子となることはない)
    で表わされる(メタ)アクリルアミド系モノマー 30〜80重量%:
    (b)下記式(3)
    Figure 0003563549
    (式中、R2 は前記と同じものを示し、Xは-N(R5)R6又は-OR7を示し、ここでR5 及びR6 は同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R7 は炭素数1〜4のアルキル基を示す)
    で表わされる(メタ)アクリルアミド系モノマー又は(メタ)アクリル酸エステル系モノマー 2〜50重量%:
    (c)下記式(4)
    Figure 0003563549
    (式中、R2 は前記と同じものを示し、R8 は炭素数2又は3のアルキレン基を、R9 及びR10は同一又は異なってメチル基又はエチル基を示す。aは0又は1の数を示す)
    で表わされる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー又は(メタ)アクリルアミド系モノマー 0〜30重量%:
    (d)下記式(5)
    Figure 0003563549
    (式中、R2 は前記と同じものを示し、R11及びR12は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を、R13は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を示す。b及びcはそれぞれ0〜50の数を示すが、b及びcが同時に0となることはない)
    で表わされる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー 0〜40重量%、並びに
    (B)次式(1)
    Figure 0003563549
    (式中、R1 は水酸基が置換していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜4の数を示す)
    で表わされるN−アシルモノアルカノールアミン
    を含有する毛髪化粧料に、更に噴射剤を含有してなるエアゾール組成物
  2. 成分(B)のN−アシルモノアルカノールアミンが、N−アセチルモノエタノールアミンである請求項1記載のエアゾール組成物
  3. 成分(A)及び成分(B)の重量比が、(A)/(B)=99/1〜80/20である請求項1又は2記載のエアゾール組成物
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