JP3563574B2 - 信号灯器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、色覚特異者に配慮した交通信号等の信号灯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
交通信号灯器の色(灯色)は、一般には「青」、「黄」、「赤」と呼ばれているが、「青」は青と緑の中間色であるので、ここでは青灯色のことを「青緑」と呼ぶことにする。従来、色盲や色弱と呼ばれる色覚特異者(学問的には色覚異常者と呼ばれているが、異常という言葉に語弊があるので、ここでは色覚特異者と呼ぶことにする。色覚異常に関しては、文献「色覚異常」深見 嘉一郎著、金原出版株式会社、1995年に詳しい。)にとって、交通信号灯器の色である青(青緑)、黄、赤の色は、色覚特異性の程度により異なるが、同じ色に見えたり、点灯しているにもかかわらず滅灯しているように見えたりするため、灯色の識別が困難である。このため、色覚特異者は、昼間においては学習により獲得した信号の特徴や回りの動きを見ながら灯色を識別しているが、夜間においては、周囲が暗いので正確な識別が困難となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、従来の白熱電球を用いた信号灯器に代わり、発光ダイオード(LED)を用いた信号灯器が出現し始めている。しかしながら、LEDを用いた場合、非常に狭い波長にエネルギーが集中するため、色覚特異者には、白熱電球を用いた信号灯器に比べて灯色の識別がより困難になる恐れがある。色覚特異者は、人口比において5%程度存在すると言われ、赤に対し感度の低い第1色覚特異者と、緑に対し感度の低い第2色覚特異者と、青に対して感度の低い第3色覚特異者に分けられ、第3色覚特異者はほとんどいない。したがって、一般的に問題となるのは、第1および第2色覚特異者である。第1色覚特異者にとって、波長660nmを越える赤に対しては、著しく感度が低く、波長660nm以下の赤に対しては、茶に見えたり、黒っぽく見えたり、黄に見えたりすることがあり、また青緑は黄に見えたりする。また第2色覚特異者にとっては、赤や青緑は黄に見えることがある。一方、第1および第2色覚特異者にとって、黄や青は比較的認識しやすい。したがって、色覚特異者にとって、少なくとも青緑を青に変更することにより青は青に見えるので、誤認することがないだろうことが、前記文献に記載されている。現行の青緑を青に変更することは、一般健常者にとっても問題ないと思われるので、妥当な案と考えられるが、信号灯器の色度範囲は国際基準であるCIE(国際照明委員会)および警察庁仕様等で決められているので、それらの基準を変更しない限り実現不可能である。
【0004】
そこで本発明は、信号灯器の色や形状を、現行基準を遵守しながら色覚特異者が判別しやすいように工夫した信号灯器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、信号灯器の青(青緑)、黄、赤等の色を、光源として発光色の異なる複数の発光ダイオードを用いて色を混合して表示するようにしたものであり、色の相違をより明確にするために、色覚特異者にのみ認識できるように図形を表示するようにしたものである。これにより、一般の健常者は基準通りの色と認識できるとともに、色覚特異者は、それぞれを区別して認識することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、決められた信号灯器の色を、同一色の発光ダイオードで表示する第1の領域と、前記第1の領域とは異なる色または第1の領域とは同色で互いに異なる色度および彩度で発光する複数の発光ダイオードを用いて表示する第2の領域とを備え、前記第2の領域は、健常者に対しては前記第1の領域と同じような色で見え、色覚特異者に対しては前記第1の領域と異なる色に見えるように配色されていることを特徴とするものであり、一般の健常者は全体を基準通りの色と認識できるとともに、色覚特異者は、第1の領域と第2の領域とを異なるものと認識するので、色覚特異者に対してのみ特別なメッセージを送ることができる。
【0008】
本発明の請求項2に記載の発明は、円形の第1の領域の中に、それぞれの信号灯器に任意に設定した図形により第2の領域を形成したことを特徴とする請求項1記載の信号灯器であり、色覚特異者に対してのみ図形により特別なメッセージを送ることができる。
【0009】
本発明の請求項3に記載の発明は、円形の第2の領域の中に、それぞれの信号灯器に任意に設定した図形により第1の領域を形成したことを特徴とする請求項1記載の信号灯器であり、色覚特異者に対してのみ図形により特別なメッセージを送ることができる。
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における信号灯器を示す。図1(a)において、信号灯器1は、筐体2のそれぞれフード2aの下に、左側から青(青緑)灯3、黄灯4および赤灯5を備えている。青(青緑)灯3は、図1(b)に示すように、カバー6の内側に青色発光ダイオード7と緑色発光ダイオード8とを交互にほぼ均等に整列させたものである。黄灯4は、黄色発光ダイオードを多数配列し、赤灯5は、赤色発光ダイオードを多数配列したものである。多数の発光ダイオードを配列した信号灯器自体については、既に一部の地域で実際に使用されており、現行の信号灯器に比べてコストが高いものの、発光面が均一なこと、寿命が長いこと、消費電力が小さいこと、太陽光による反射がなく見やすいこと等、優れた点が評価されている。
【0011】
信号灯器1の各部の寸法は、現行の信号灯器と同じである。現行の信号灯器は、光源として白熱電球を使用して、その前面のカバーを着色して基準の色を表示しており、消灯時にもその色が認識される。
【0012】
次に、本実施の形態の動作について説明する。まず青(青緑)灯3が点灯する場合、ほぼ同数の青色発光ダイオード7と緑色発光ダイオード8とがそれぞれの色で発光するので、健常者には青と緑を合成した青緑色と認識でき、現行の青(青緑)灯と変わりはない。また色覚特異者には、青は青として認識できるので、青色または黄色がかった青色の灯器として認識することができる。また、黄灯4が点灯する場合は、黄色発光ダイオードが発光するので、健常者および色覚特異者とも黄色の灯器として認識することができる。また、赤灯5が点灯する場合は、赤色発光ダイオードが発光するので、健常者には赤色、第1色覚特異者には黒っぽい赤すなわち赤茶色として認識され、第2色覚特異者には、黄色っぽい赤すなわち橙色の灯器として認識することができる。
【0013】
このように、本実施の形態1によれば、信号灯器1における青(青緑)灯3、黄灯4および赤灯5に関して、それらが点灯した場合には、健常者には現行通りの青(青緑)、黄、赤として認識でき、第1色覚特異者には、おおむね青、黄、赤茶として認識できき、第2色覚特異者には、おおむね青、黄、橙として認識することができる。
【0014】
(実施の形態2)
上記第1の実施の形態は、軽度の色覚特異者には対応できるが、比較的強度の色覚特異者の場合、青(青緑)、黄、赤が全て同一色に見える場合もあり、上記第1の実施の形態では対応することができない。そこで、図2に示す本発明の第2の実施の形態では、比較的強度の色覚特異者でも3色の灯器を区別できるようにしたものである。図2において、信号灯器11は、筐体12のそれぞれフード12aの下に、左側から青(青緑)灯13、黄灯14および赤灯15を備えており、各灯器の表面はカバーで覆われている。信号灯器11の各部の寸法は、現行の信号灯器と同じである。青(青緑)灯13は、青緑色発光ダイオードのみを整列させた円形の第1発光領域13aと、その周囲に設けられて、青色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとを交互に整列させた第2発光領域13bとで構成される。黄灯14は、黄色発光ダイオードのみを整列させた三角形の第1発光領域14aと、その周囲に設けられて、赤色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとを交互に整列させた第2発光領域14bとで構成される。赤灯15は、波長660nmを越えた赤色発光ダイオードのみを整列させた四角形の第1発光領域15aと、その周囲に設けられて、可能な限り660nmよりも波長の短い赤色発光ダイオードのみを整列させた第2発光領域15bとで構成される。
【0015】
次に、本実施の形態の動作について説明する。まず青(青緑)灯13が点灯する場合、第1発光領域13aでは青緑色発光ダイオードが発光し、第2発光領域13bではほぼ同数の青色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとが発光するので、健常者には第1発光領域13aと第2発光領域13bとでは同じような青緑色と認識することができる。一方、色覚特異者には、第1発光領域13aは黄色と認識し、第2発光領域13bは青色または黄色がかった青色として認識するので、黄色の円形の周囲に青色のリングが嵌まった、または青色の背景の中に黄色の円形が浮かんだ灯器として認識することができる。
【0016】
また、黄灯14が点灯する場合は、第1発光領域14aでは黄色発光ダイオードが発光し、第2発光領域14bではほぼ同数の赤色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとが発光するので、健常者には第1発光領域14aと第2発光領域14bとでは同じような黄色と認識することができる。一方、色覚特異者には、第1発光領域14aは黄色と認識し、第2発光領域14bは黒っぽい赤すなわち赤茶色または黄色がかった赤すなわち橙色と認識するので、赤茶色または橙色の背景の中に黄色の三角形が浮かんだ灯器として認識することができる。
【0017】
また、赤灯15が点灯する場合は、第1発光領域15aでは波長660nmを越える赤色発光ダイオードが発光し、第2発光領域15bでは可能な限り660nmよりも波長の短い赤色発光ダイオードが発光するので、健常者には第1発光領域15aと第2発光領域15bとでは同じような赤色と認識することができ、一方、第1色覚特異者には、第1発光領域15aは認識することができないので黒色と認識し、第2発光領域15bは赤茶色として認識するので、赤茶色の背景の中に黒色の四角形が浮かんだ、または赤茶色の円形の中心部が四角形に抜けた灯器として認識することができる。また、第2色覚特異者には、第1発光領域15aは黄色と認識し、第2発光領域15bも黄色として認識するので、黄色の大きな円形の灯器として認識することができる。
【0018】
このように、本実施の形態2によれば、信号灯器11における青(青緑)灯13、黄灯14および赤灯15に関して、それらが点灯した場合には、健常者には現行通りの青(青緑)、黄、赤として認識でき、第1色覚特異者には、それぞれ青の背景に円形の黄色、赤茶の背景に三角形の黄色、赤茶の背景に四角形の黒色として認識でき、第2色覚特異者には、それぞれ青の背景に円形の黄色、橙の背景に三角形の黄色、大きな円形の黄色として認識でき、青緑、黄、赤の灯器を形状により区別することができる。
【0019】
上記第2の実施の形態において、青(青緑)灯13、黄灯14、赤灯15において、第1発光領域と第2発光領域とにおける発光ダイオードの構成を逆にしてもよい。例えば、青(青緑)灯13では、第1発光領域13aに青色発光ダイオードと緑色発光ダイオードの組み合わせを用い、第2発光領域13bに青緑色発光ダイオードのみを用いてもよい。
【0020】
また上記第2の実施の形態において、各第1発光領域の形状は種々に変更することができる。また、基準という制約がある中で、可能な限り色や形や構造を検討して、色覚特異者が最も区別しやすいものを選択することが望ましい。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、上記実施の形態から明らかなように、信号灯器の青(青緑)、黄、赤等の色を、光源として発光色の異なる複数の発光ダイオードを用いて色を混合して表示するようにしたものであり、また、色の相違をより明確にするために、色覚特異者にのみ認識できるように図形を表示するようにしたものであり、一般健常者は基準通りの色と認識できるとともに、色覚特異者は、それぞれを区別して認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における信号灯器の正面図
(b)本発明の実施の形態1における信号灯器の部分拡大部分断面図
【図2】本発明の実施の形態2における信号灯器の正面図
【符号の説明】
1 信号灯器
2 筐体
3 青(青緑)灯
4 黄灯
5 赤灯
6 カバー
7 青色発光ダイオード
8 緑色発光ダイオード
11 信号灯器
12 筐体
13 青(青緑)灯
14 黄灯
15 赤灯
2a、12a フード
13a、14a、15a 第1発光領域
13b、14b、15b 第2発光領域
【発明が属する技術分野】
本発明は、色覚特異者に配慮した交通信号等の信号灯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
交通信号灯器の色(灯色)は、一般には「青」、「黄」、「赤」と呼ばれているが、「青」は青と緑の中間色であるので、ここでは青灯色のことを「青緑」と呼ぶことにする。従来、色盲や色弱と呼ばれる色覚特異者(学問的には色覚異常者と呼ばれているが、異常という言葉に語弊があるので、ここでは色覚特異者と呼ぶことにする。色覚異常に関しては、文献「色覚異常」深見 嘉一郎著、金原出版株式会社、1995年に詳しい。)にとって、交通信号灯器の色である青(青緑)、黄、赤の色は、色覚特異性の程度により異なるが、同じ色に見えたり、点灯しているにもかかわらず滅灯しているように見えたりするため、灯色の識別が困難である。このため、色覚特異者は、昼間においては学習により獲得した信号の特徴や回りの動きを見ながら灯色を識別しているが、夜間においては、周囲が暗いので正確な識別が困難となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、従来の白熱電球を用いた信号灯器に代わり、発光ダイオード(LED)を用いた信号灯器が出現し始めている。しかしながら、LEDを用いた場合、非常に狭い波長にエネルギーが集中するため、色覚特異者には、白熱電球を用いた信号灯器に比べて灯色の識別がより困難になる恐れがある。色覚特異者は、人口比において5%程度存在すると言われ、赤に対し感度の低い第1色覚特異者と、緑に対し感度の低い第2色覚特異者と、青に対して感度の低い第3色覚特異者に分けられ、第3色覚特異者はほとんどいない。したがって、一般的に問題となるのは、第1および第2色覚特異者である。第1色覚特異者にとって、波長660nmを越える赤に対しては、著しく感度が低く、波長660nm以下の赤に対しては、茶に見えたり、黒っぽく見えたり、黄に見えたりすることがあり、また青緑は黄に見えたりする。また第2色覚特異者にとっては、赤や青緑は黄に見えることがある。一方、第1および第2色覚特異者にとって、黄や青は比較的認識しやすい。したがって、色覚特異者にとって、少なくとも青緑を青に変更することにより青は青に見えるので、誤認することがないだろうことが、前記文献に記載されている。現行の青緑を青に変更することは、一般健常者にとっても問題ないと思われるので、妥当な案と考えられるが、信号灯器の色度範囲は国際基準であるCIE(国際照明委員会)および警察庁仕様等で決められているので、それらの基準を変更しない限り実現不可能である。
【0004】
そこで本発明は、信号灯器の色や形状を、現行基準を遵守しながら色覚特異者が判別しやすいように工夫した信号灯器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、信号灯器の青(青緑)、黄、赤等の色を、光源として発光色の異なる複数の発光ダイオードを用いて色を混合して表示するようにしたものであり、色の相違をより明確にするために、色覚特異者にのみ認識できるように図形を表示するようにしたものである。これにより、一般の健常者は基準通りの色と認識できるとともに、色覚特異者は、それぞれを区別して認識することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、決められた信号灯器の色を、同一色の発光ダイオードで表示する第1の領域と、前記第1の領域とは異なる色または第1の領域とは同色で互いに異なる色度および彩度で発光する複数の発光ダイオードを用いて表示する第2の領域とを備え、前記第2の領域は、健常者に対しては前記第1の領域と同じような色で見え、色覚特異者に対しては前記第1の領域と異なる色に見えるように配色されていることを特徴とするものであり、一般の健常者は全体を基準通りの色と認識できるとともに、色覚特異者は、第1の領域と第2の領域とを異なるものと認識するので、色覚特異者に対してのみ特別なメッセージを送ることができる。
【0008】
本発明の請求項2に記載の発明は、円形の第1の領域の中に、それぞれの信号灯器に任意に設定した図形により第2の領域を形成したことを特徴とする請求項1記載の信号灯器であり、色覚特異者に対してのみ図形により特別なメッセージを送ることができる。
【0009】
本発明の請求項3に記載の発明は、円形の第2の領域の中に、それぞれの信号灯器に任意に設定した図形により第1の領域を形成したことを特徴とする請求項1記載の信号灯器であり、色覚特異者に対してのみ図形により特別なメッセージを送ることができる。
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における信号灯器を示す。図1(a)において、信号灯器1は、筐体2のそれぞれフード2aの下に、左側から青(青緑)灯3、黄灯4および赤灯5を備えている。青(青緑)灯3は、図1(b)に示すように、カバー6の内側に青色発光ダイオード7と緑色発光ダイオード8とを交互にほぼ均等に整列させたものである。黄灯4は、黄色発光ダイオードを多数配列し、赤灯5は、赤色発光ダイオードを多数配列したものである。多数の発光ダイオードを配列した信号灯器自体については、既に一部の地域で実際に使用されており、現行の信号灯器に比べてコストが高いものの、発光面が均一なこと、寿命が長いこと、消費電力が小さいこと、太陽光による反射がなく見やすいこと等、優れた点が評価されている。
【0011】
信号灯器1の各部の寸法は、現行の信号灯器と同じである。現行の信号灯器は、光源として白熱電球を使用して、その前面のカバーを着色して基準の色を表示しており、消灯時にもその色が認識される。
【0012】
次に、本実施の形態の動作について説明する。まず青(青緑)灯3が点灯する場合、ほぼ同数の青色発光ダイオード7と緑色発光ダイオード8とがそれぞれの色で発光するので、健常者には青と緑を合成した青緑色と認識でき、現行の青(青緑)灯と変わりはない。また色覚特異者には、青は青として認識できるので、青色または黄色がかった青色の灯器として認識することができる。また、黄灯4が点灯する場合は、黄色発光ダイオードが発光するので、健常者および色覚特異者とも黄色の灯器として認識することができる。また、赤灯5が点灯する場合は、赤色発光ダイオードが発光するので、健常者には赤色、第1色覚特異者には黒っぽい赤すなわち赤茶色として認識され、第2色覚特異者には、黄色っぽい赤すなわち橙色の灯器として認識することができる。
【0013】
このように、本実施の形態1によれば、信号灯器1における青(青緑)灯3、黄灯4および赤灯5に関して、それらが点灯した場合には、健常者には現行通りの青(青緑)、黄、赤として認識でき、第1色覚特異者には、おおむね青、黄、赤茶として認識できき、第2色覚特異者には、おおむね青、黄、橙として認識することができる。
【0014】
(実施の形態2)
上記第1の実施の形態は、軽度の色覚特異者には対応できるが、比較的強度の色覚特異者の場合、青(青緑)、黄、赤が全て同一色に見える場合もあり、上記第1の実施の形態では対応することができない。そこで、図2に示す本発明の第2の実施の形態では、比較的強度の色覚特異者でも3色の灯器を区別できるようにしたものである。図2において、信号灯器11は、筐体12のそれぞれフード12aの下に、左側から青(青緑)灯13、黄灯14および赤灯15を備えており、各灯器の表面はカバーで覆われている。信号灯器11の各部の寸法は、現行の信号灯器と同じである。青(青緑)灯13は、青緑色発光ダイオードのみを整列させた円形の第1発光領域13aと、その周囲に設けられて、青色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとを交互に整列させた第2発光領域13bとで構成される。黄灯14は、黄色発光ダイオードのみを整列させた三角形の第1発光領域14aと、その周囲に設けられて、赤色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとを交互に整列させた第2発光領域14bとで構成される。赤灯15は、波長660nmを越えた赤色発光ダイオードのみを整列させた四角形の第1発光領域15aと、その周囲に設けられて、可能な限り660nmよりも波長の短い赤色発光ダイオードのみを整列させた第2発光領域15bとで構成される。
【0015】
次に、本実施の形態の動作について説明する。まず青(青緑)灯13が点灯する場合、第1発光領域13aでは青緑色発光ダイオードが発光し、第2発光領域13bではほぼ同数の青色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとが発光するので、健常者には第1発光領域13aと第2発光領域13bとでは同じような青緑色と認識することができる。一方、色覚特異者には、第1発光領域13aは黄色と認識し、第2発光領域13bは青色または黄色がかった青色として認識するので、黄色の円形の周囲に青色のリングが嵌まった、または青色の背景の中に黄色の円形が浮かんだ灯器として認識することができる。
【0016】
また、黄灯14が点灯する場合は、第1発光領域14aでは黄色発光ダイオードが発光し、第2発光領域14bではほぼ同数の赤色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとが発光するので、健常者には第1発光領域14aと第2発光領域14bとでは同じような黄色と認識することができる。一方、色覚特異者には、第1発光領域14aは黄色と認識し、第2発光領域14bは黒っぽい赤すなわち赤茶色または黄色がかった赤すなわち橙色と認識するので、赤茶色または橙色の背景の中に黄色の三角形が浮かんだ灯器として認識することができる。
【0017】
また、赤灯15が点灯する場合は、第1発光領域15aでは波長660nmを越える赤色発光ダイオードが発光し、第2発光領域15bでは可能な限り660nmよりも波長の短い赤色発光ダイオードが発光するので、健常者には第1発光領域15aと第2発光領域15bとでは同じような赤色と認識することができ、一方、第1色覚特異者には、第1発光領域15aは認識することができないので黒色と認識し、第2発光領域15bは赤茶色として認識するので、赤茶色の背景の中に黒色の四角形が浮かんだ、または赤茶色の円形の中心部が四角形に抜けた灯器として認識することができる。また、第2色覚特異者には、第1発光領域15aは黄色と認識し、第2発光領域15bも黄色として認識するので、黄色の大きな円形の灯器として認識することができる。
【0018】
このように、本実施の形態2によれば、信号灯器11における青(青緑)灯13、黄灯14および赤灯15に関して、それらが点灯した場合には、健常者には現行通りの青(青緑)、黄、赤として認識でき、第1色覚特異者には、それぞれ青の背景に円形の黄色、赤茶の背景に三角形の黄色、赤茶の背景に四角形の黒色として認識でき、第2色覚特異者には、それぞれ青の背景に円形の黄色、橙の背景に三角形の黄色、大きな円形の黄色として認識でき、青緑、黄、赤の灯器を形状により区別することができる。
【0019】
上記第2の実施の形態において、青(青緑)灯13、黄灯14、赤灯15において、第1発光領域と第2発光領域とにおける発光ダイオードの構成を逆にしてもよい。例えば、青(青緑)灯13では、第1発光領域13aに青色発光ダイオードと緑色発光ダイオードの組み合わせを用い、第2発光領域13bに青緑色発光ダイオードのみを用いてもよい。
【0020】
また上記第2の実施の形態において、各第1発光領域の形状は種々に変更することができる。また、基準という制約がある中で、可能な限り色や形や構造を検討して、色覚特異者が最も区別しやすいものを選択することが望ましい。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、上記実施の形態から明らかなように、信号灯器の青(青緑)、黄、赤等の色を、光源として発光色の異なる複数の発光ダイオードを用いて色を混合して表示するようにしたものであり、また、色の相違をより明確にするために、色覚特異者にのみ認識できるように図形を表示するようにしたものであり、一般健常者は基準通りの色と認識できるとともに、色覚特異者は、それぞれを区別して認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における信号灯器の正面図
(b)本発明の実施の形態1における信号灯器の部分拡大部分断面図
【図2】本発明の実施の形態2における信号灯器の正面図
【符号の説明】
1 信号灯器
2 筐体
3 青(青緑)灯
4 黄灯
5 赤灯
6 カバー
7 青色発光ダイオード
8 緑色発光ダイオード
11 信号灯器
12 筐体
13 青(青緑)灯
14 黄灯
15 赤灯
2a、12a フード
13a、14a、15a 第1発光領域
13b、14b、15b 第2発光領域
Claims (3)
- 決められた信号灯器の色を、同一色の発光ダイオードで表示する第1の領域と、前記第1の領域とは異なる色または第1の領域とは同色で互いに異なる色度および彩度で発光する複数の発光ダイオードを用いて表示する第2の領域とを備え、前記第2の領域は、健常者に対しては前記第1の領域と同じような色で見え、色覚特異者に対しては前記第1の領域と異なる色に見えるように配色されていることを特徴とする信号灯器。
- 円形の第1の領域の中に、それぞれの信号灯器に任意に設定した図形により第2の領域を形成したことを特徴とする請求項1記載の信号灯器。
- 円形の第2の領域の中に、それぞれの信号灯器に任意に設定した図形により第1の領域を形成したことを特徴とする請求項1記載の信号灯器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27129897A JP3563574B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | 信号灯器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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