JP3564046B2 - 自動販売機用のダミー体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ジュースやコーヒー、ビールなどの缶入りや壜入りの飲料や、煙草、乾電池などを無人販売するための自動販売機用のダミー体に関し、さらに詳しくは、裏面からの透過光によってダミー体をより鮮明に表示するために、ダミー体取付位置に複数の光透過用の開口が形成されたパネルに着脱自在に取り付けられる自動販売機用のダミー体に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、各種飲料の自動販売機においては、その前面部に、販売対象とする実物の商品の代わりに展示されるダミー体として、従来では、実商品の形状に酷似させた実物大の缶や壜の形に形成されたものが使用されている。
【0003】
前記自動販売機の上部には展示室が設けられ、展示室の後方には照明光源が設けられ、展示室の内部のパネルには、照明光源の光透過用の開口が複数個形成されている。一方、ダミー体は、前記開口を覆うようにしてパネルに着脱自在に取り付けられる板状体と、この板状体の前面側に着脱自在に止着され、表面に商品表示が施された半割り状のダミー体本体とからなる。このダミー体本体には、その両側部および底部に係止片が突設してあり、これらの係止片を、板状体に設けられたスリット孔に挿入して係止することにより、板体にダミー体本体を取り付けて、ダミー体として組み立てている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のダミー体においては、ダミー体本体の板状体への取り付けに際し、ダミー体本体に形成された複数の係止片を板状体に形成された複数のスリット孔に同時に挿入しなければならず、このように、複数の係止片を複数のスリット孔に同時に挿入することは非常に困難であり、自動販売機の設置されている箇所で、多数のダミー体を組み立てるような場合、多大の時間を要するという問題があった。
【0005】
ところで、前記自動販売機は、街路や公園、またはビルや家屋の軒下など屋外に設置されることが多く、それだけ寒暖の差が激しい厳しい環境下に置かれることが多い。このため、ダミー体本体や板状体は、ポリプロピレンなど耐熱性、耐候性、耐老化性に優れた樹脂材料よりなるものではあるが、前記の厳しい環境下に長期間設置した場合、ダミー体本体や板状体に伸縮が生ずることがある。そして、特に、ダミー体本体は柔らかい樹脂で形成されることが多いため前記伸縮が生じやすく、その結果、ダミー体本体側の複数の係止片を板状体側の複数のスリット孔に挿入して係止しただけの取付け構造を有する従来のダミー体においては、ダミー体本体が板状体から外れてしまい、本来のダミー体の形態を維持できなくなることがあった。
【0006】
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、板状体に対するダミー体本体の取付け構造を改良して、その着脱を容易にし、作業性を向上させるとともに、長期にわたって所定の形態を維持することができる自動販売機用のダミー体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明では、自動販売機のパネルに形成された光透過用の開口を覆うようにしてパネルに着脱自在に取り付けられる板状体と、この板状体の前面側に着脱自在に止着され、表面に商品表示が施された半割り状のダミー体本体とからなる自動販売機用のダミー体において、前記ダミー体本体の両側部に下方に屈曲された鉤状の側部突片を側方に張出して設けるとともに、ダミー体本体の下部に下方に垂下した下部突片を設ける一方、前記板状体の前面の左右両側部および下側部に、前記ダミー体本体の左右両側部および下部を当接させるための縁部を突設し、前記板状体の前記縁部を含む左右両側部に、前記側部突片を挿抜自在に収容しこれと係合する係止部を形成するとともに、前記下側部に前記下部突片が挿抜自在に挿入される挿入部を形成し、かつ、前記側部突片を板状体の前面側から背面側に挿入するために、前記係止部は板状体の左右両側部に前面側から背面側に斜め下方に傾斜するガイド部を備えている(請求項1)。
【0008】
そして、係止部に、側部突片を挿入するため、板状体の左右両側部に上方に開いた開口が形成されていてもよく(請求項2)、また、係止部は、上方に比べて下方が狭くなるように形成され、途中に係止段部が備わっていてもよい(請求項3)。
【0009】
この発明の自動販売機用のダミー体においては、ダミー体本体を、その側面部が板状体の前面側の縁部の内側に当接した状態で下方にスライドし、板状体の下側部に形成された挿入部に、ダミー体本体の下部に形成された下部突片を挿入する。このとき、側方に張出した側部突片の先端部が板状体の左右両側部に形成された係止部のガイド部によってガイドされ、側部突片が板状体の前面側から背面側にまわり込み係合し固定される。すなわち、ダミー体本体を板状体に当ててこれに沿うようにしてスライドするだけで、ダミー体本体を板状体に簡単にしかも確実に固定することができる。
【0010】
そして、ダミー体本体側の側部突片は、板状体側の係止部に単に挿入されるだけではなく、係止部に形成された係止段部に当接して係合し、同時にダミー体本体の側部突片の上端部が板状体の開口部の上方側の端部に当接することになるので、寒暖の差や、扉の開閉時に機内で空気圧の変動が起こることなどにより、ダミー体本体に変形が生ずることがあっても、側部突片と係止部との係合が簡単に解除されることがない。したがって、ダミー体本体は、板状体に対して常に所定の状態で保持されることとなり、ダミー体は長期にわたって所定の形態を良好に維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1〜図11は、この発明の一つの実施の形態を示し、まず、図1において、1は自動販売機であり、その前面には商品補充のための扉2が開閉自在に設けられている。この扉2の上部には、複数のダミー体3(その構成は後述する)を展示するための展示部4が例えば上下二段に形成されている。各展示部4の下部には、各ダミー体3に関連付けて商品選択用押しボタン5が配置されている。そして、扉2の中程には、紙幣投入口6、硬貨投入口7、釣り銭口8、釣り銭返却用操作レバー9が設けられ、さらに、下方には商品取り出し口10が設けられている。
【0012】
前記展示室4の内部には、ダミー体3の取付け面となるパネル11が設けられている。このパネル11には、図1における拡大図示部および図2に示すように、ダミー体3の取付け位置に各種商品の最大のものに合わせて光透過用の開口12が複数形成されている。すなわち、この開口12は、展示されるダミー体3の最大形状に対応した大きさ、形状に合わせて形成されており、この実施の形態においては、全ての開口12は、同じ形状、大きさに統一されている。なお、図1における拡大図示部において、13はパネル11の背面側に配設される照明光源で、ダミー体3をその後方から照射するものである。
【0013】
次に、前記ダミー体3の構成について、図2〜図11を参照しながら説明すると、このダミー体3は、図2〜図5に示すように、前記開口12を覆うようにしてパネル11の前面に着脱自在に取り付けられる板状体14と、この板状体14の前面側に着脱自在に止着されるダミー体本体15とからなり、それぞれ次のように構成されている。
【0014】
まず、ダミー体本体15を説明すると、このダミー体本体15は、その本体部15Aが、容器の形状に対応した形状を呈し、その表面には商品表示が施された半割り状である。そして、ダミー体本体15の左右の側部15aには、それぞれ外方、つまり図1〜5,11更には後述図13示されるように側方に張出し下方に屈曲した鉤状の側部突片16が半割り面上に突出した状態で設けられている。この側部突片16は、前記側部15aに連なる部分16aと、これの下方に細長い状態で連なる先端部16bと係合当接部16cとからなる(図10参照)。また、ダミー体本体15の下部15bには、これと直角になるように下方に垂下した下部突片17が設けられている(図4参照)。
【0015】
上記形状を有するダミー体本体15は、ポリプロピレンやポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂、あるいはこれらの樹脂の再生品などの耐熱性、耐候性、耐老化性に優れた素材を用いて、真空成形または圧空成形によって、図2において符号15’で示すような半割り体を形成し、その後、例えばトムソン法による押切りによって、側部突片16および下部突片17を形成することにより製作される。
【0016】
そして、板状体14は、図6〜図8に示すように、平面視長方形で、その前面板部14Fには、図6に示すように、その左右両側部の上部を除く部分および下側部にわたって、適宜高さおよび幅を有する縁部18a,18bがほぼU字状に突設されている。そして、下側部の縁部18bと前面板部14Fとの間には、図3および図4に示すように、前記ダミー体本体15の下部突片17が挿抜自在に挿入される挿入部19が形成されている。
【0017】
また、板状体14の背面部14Bには、図2および図7に示すように、その左右両側部および下側部にわたって、前記縁部18a,18bより高さおよび幅が小さい縁部20a,20bが突設されるとともに、上側部には、縁部20a,20bと同じ高さでやや幅広の縁部20cが形成されている。
【0018】
そして、前記板状体14には、その左右両側部に、図9〜図11に拡大して示すように、ダミー体本体15の側部突片16を挿抜自在に収容しこれと係合する係止部21が形成されている。すなわち、この係止部21は、板状体14の側部の一部を縦長形状に切除してなるもので、上方に比べて下方が狭くなるように形成され、途中に係止段部22を備えるとともに、前面側から背面側に斜め下方に傾斜するガイド部23が形成された開口24を備えている。すなわち、この係止部21は、開口24に近い部分(上側)には縁部18aとの間が比較的広い空間25が形成され、前記係止段部22から下方は、比較的狭い空間26に形成されている。
【0019】
さらに、前記板状体14の背面部14Bには、図8に示すように、その上端部および下端部にそれぞれ上向きおよび下向きに開いた凹状係止片27a,27bが形成されている。この凹状係止片27a,27bは,板状体14を、パネル11の開口12を覆うように取り付ける際、図2および図4に示すように、両係止片27a,27bが開口12の上縁12aおよび下縁12bに係脱自在に係止するものである。
【0020】
上記形状を有する板状体14は、ポリプロピレンやポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂、あるいはこれらの樹脂の再生品などの耐熱性、耐候性、耐老化性に優れた素材を用いて、主としてインジェクション成形によって製作される。
【0021】
次に、ダミー体3の自動販売機1の展示部4への設置の手順について説明すると、図2に示すように、所定の形状に形成されたダミー体本体15を、板状体14の前面側の上方に位置させ、同図において矢印31で示すように、板状体14の上方からダミー体本体15を、その左右の側部15aが板状体14の前面側の縁部18aに沿わせた状態で、ダミー体本体15を下方にスライドさせる。このスライドにより、ダミー体本体15の下部15bに形成された下部突片17が、板状体14の下側部に形成された挿入部19内に挿入される。
【0022】
前記挿入と同時に、ダミー体本体15の左右両側部15aに形成された側部突片16の先端部16bが板状体14の左右両側部に形成された係止部21の開口24を通過し、前面側から背面側に傾斜するようにして形成されているガイド部23によってガイドされて、前記先端部16bが板状体14の前面側から背面側にまわり込む。そして、この先端部16bは、縁部18aとの間が比較的広い空間25を経て、比較的狭い空間26に至るが、先端部16bは、図10において二重矢印32に示すように、係止部21を下方に進むにしたがって、板状体14の裏面側の縁部20aに当接して、その幅が狭くなるとともに、係合当接部16cが係止段部22に当接するとともに、側部突片16の上端部16a’が開口24の上方側の端部24aに当接する。
【0023】
このように、ダミー体本体15は、側部突片16が板状体14に形成された係止部21に係合するとともに、下部突片17が板状体14に形成された挿入部19に挿入することにより、板状体14と一体的に組み立てられ、図3〜図5に示すように、所定形状のダミー体3が完成する。このようにして組み立てられたダミー体3を、自動販売機1の展示部4に設置するには、ダミー体3の板状体14の上部側の凹状係止片27aをパネル11の開口12の上縁12aに係合させ、その後、板状体14を上方に持ち上げて板状体14の下部側の凹状係止片27bを開口12の下縁12bに係合させる。これにより、板状体14が開口12を覆うようにして、ダミー体3がパネル11の所定の位置に取り付けられる。
【0024】
なお、上述の取付け方法においては、ダミー体本体15と板状体14とを組み合わせて先にダミー体3を完成させ、この完成したダミー体3をパネル11に取り付けていたが、パネル11に板状体14を先に取付け、この板状体14にダミー体本体15を取り付けるようにしてもよい。
【0025】
また、ダミー体3またはダミー体本体15を交換する場合、板状体14をパネル11から外し、ダミー体3全体を交換してもよく、また、ダミー体本体15を板状体14から外すようにしてもよい。
【0026】
上述の実施の形態においては、板状体14に形成される係止部21に、側部突片16の先端部16bを、板状体14の前面側から背面側にガイドするガイド部23を形成してあったが、これに代えて、図12,13に示すように、板状体14の前面側の縁部20cに、前記先端部16bを挿入するための開口33を形成し、この開口33の近傍にガイド斜面34を設け、その下方に先端部16bを収容するための空間35を設けてもよい。この場合、空間35の形状は、前記空間25,26と同様に形成されたものが好ましい。
【0027】
この発明は、種々に変形して実施することができ、例えば、商品表示をダミー体本体15の表面に印刷するのに代えて、印刷された商品表示ラベルをダミー体本体15の表面に貼付するようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の自動販売機用のダミー体においては、側方に張出した側部突片の先端部が板状体の左右両側部に形成された係止部のガイド部によってガイドされ、側部突片が板状体の前面側から背面側にまわり込み係合し固定され、ダミー体本体を板状体に当ててこれに沿うようにしてスライドするだけで、ダミー体本体を板状体に簡単にしかも確実に固定することができる。しかもダミー体の側部突片の上端部が開口の上方側の端部に当接するので、ダミー体の側部突片と板状体の係止部との係合が簡単に解除されることがない。
【0029】
そして、ダミー体本体側の側部突片は、板状体側の係止部に単に挿入されるだけではなく、係止部に形成された係止段部に当接して係合し、同時にダミー体本体の側部突片の上端部が板状体の開口部の上方側の端部に当接することになるので、寒暖の差や、扉の開閉時に機内で空気圧の変動が起こることなどにより、ダミー体本体に変形が生ずることがあっても、側部突片と係止部との係合が簡単に解除されることがない。したがって、ダミー体本体は、板状体に対して常に所定の状態で保持されることとなり、ダミー体は長期にわたって所定の形態を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のダミー体が設置される自動販売機を部分拡大図と共に示す斜視図である。
【図2】この発明のダミー体の構成を示す分解斜視図である。
【図3】前記ダミー体の縦断正面図である。
【図4】前記ダミー体をパネルに取り付けた状態を示す縦断側面図である。
【図5】前記ダミー体をパネルに取り付けた状態を示す横断面図である。
【図6】ダミー体における板状体の一例を示す正面図である。
【図7】前記板状体の背面図である。
【図8】前記板状体の側面図である。
【図9】板状体に形成される係止部の構成の一例を示す部分断面斜視図である。
【図10】前記係止部における側部突片の係合動作を説明するための図である。
【図11】前記係止部における側部突片の係合状態を示す部分拡大断面斜視図である。
【図12】板状体に形成される係止部の構成の他の例を示す部分断面斜視図である。
【図13】前記係止部における側部突片の係合状態を示す部分拡大断面斜視図である。
【符号の説明】
自動販売機、3…ダミー体、11…パネル、12…開口、14…板状体、15…ダミー体本体、15a…側部、15b…下部、16…側部突片、16a´…側部突片の上端部、17…下部突片、18a,18b…縁部、19…挿入部、21…係止部、22…係止段部、23…ガイド部、24…開口、24a…開口の上方側の端部。
Claims (3)
- 自動販売機のパネルに形成された光透過用の開口を覆うようにしてパネルに着脱自在に取り付けられる板状体と、この板状体の前面側に着脱自在に止着され、表面に商品表示が施された半割り状のダミー体本体とからなる自動販売機用のダミー体において、前記ダミー体本体の両側部に下方に屈曲された鉤状の側部突片を側方に張出して設けるとともに、ダミー体本体の下部に下方に垂下した下部突片を設ける一方、前記板状体の前面の左右両側部および下側部に、前記ダミー体本体の左右両側部および下部を当接させるための縁部を突設し、前記板状体の前記縁部を含む左右両側部に、前記側部突片を挿抜自在に収容しこれと係合する係止部を形成するとともに、前記下側部に前記下部突片が挿抜自在に挿入される挿入部を形成し、かつ、前記側部突片を板状体の前面側から背面側に挿入するために、前記係止部は板状体の左右両側部に前面側から背面側に斜め下方に傾斜するガイド部を備えていることを特徴とする自動販売機用のダミー体。
- 係止部に、側部突片を挿入するため、板状体の左右両側部に上方に開いた開口が形成されている請求項1に記載の自動販売機用のダミー体。
- 係止部は、上方に比べて下方が狭くなるように形成され、途中に係止段部が備わっている請求項1又は2に記載の自動販売機用のダミー体。
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