JP3564402B2 - 基板加熱ヒータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大面積にて均一な加熱を行う基板加熱ヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プラズマCVD装置、スパッタリング装置、ドライエッチング装置などの真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータとしては、特開平5−43391号公報に示されるものが知られている。
図12及び図13に示すように、基板加熱ヒータ1は、ステンレスまたはアルミニウム等の複数の金属板を溶接することにより形成された外箱2と、この外箱2の内部に設けられた発熱体3とを有しており、この発熱体3が外箱2の表面に沿って設けられている。
【0003】
また、外箱2の上部には、導入パイプ4が接続されており、この導入パイプ4には、フレキシブルチューブ5を介して真空シール部6が設けられている。そして、この真空シール部6から導線7及び熱電対8が引き出されてシールされており、外箱2の内部が大気圧とされている。
【0004】
そして、上記構造の基板加熱ヒータ1は、真空処理装置内に配設されても、その内部は大気圧に維持されるようになっている。なお、符号9は、真空処理装置を構成する真空チャンバであり、基板加熱ヒータ1は、その真空シール部6が真空チャンバ9に形成された孔部10から外部に突出され、孔部10と真空シール部6とがシールされてハウジング9内が真空状態とされている。
そして、この基板加熱ヒータ1は、発熱体3や熱電対8のある外箱2の内部を大気圧下とすることで、真空処理装置のプラズマ雰囲気中でもプラズマで誤動作することなく、安定した加熱特性を発揮することができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では、真空処理装置によって処理する基板の大型化が要求されており、このため、基板加熱ヒータ1の大型化も要求されている。
しかしながら、この基板加熱ヒータ1は、前述のように内部を大気圧とすることが望ましく、外部が真空とされるので、大型化を図るためには、外箱2を極めて高強度な構造とする必要があり、このため、外箱2の板厚を大幅に厚くし、さらに、溶接脚長を増加しなければならず、非常に重くしかも製造コストが大幅に嵩んでしまうという問題があった。
【0006】
さらに、基板加熱ヒータ1の内部の発熱体3や制御用の熱電対8に不具合が生じた際には、外箱2を分解する必要があるが、この外箱2は、大型化に伴って極めて重厚に溶接を行っているため、外箱2の分解が困難であり、また、無理に分解した場合は、板材が損傷してしまい、再度組み立てることができなかった。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、製膜等の処理(以下、代表例として製膜を例に記述する)を施す基板の大型化に対応して大型化される真空処理装置に用いて好適な基板加熱ヒータを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の基板加熱ヒータは、減圧環境とされる真空処理室内にて、製膜等の基板処理が施される基板を表面に支持する板状のヒータカバーの裏面に沿って設けられ、前記基板の製膜等の基板処理時に前記ヒータカバーを介して前記基板を加熱する基板加熱ヒータであって、
内部が気密にされた管体内に、電流の供給により発熱する発熱体が長手方向にわたって設けられた複数の棒状ヒータが同一面内に整列されて配設され、これら棒状ヒータと前記ヒータカバーとは、前記棒状ヒータから前記ヒータカバーへ輻射伝熱を主体に伝熱されるように、互いに隙間を開けて設けられていることを特徴としている。
これにより、減圧環境のため棒状ヒータからヒータカバーへは輻射伝熱を主体に伝熱されるため、棒状の発熱体分布があってもヒータカバーにはほぼ均一に伝熱される。更にヒータカバーはその板の厚みにより均熱効果があるため、基板を均一温度分布に加熱することが可能である。
また、内部が気密にされた管体内に発熱エレメントが設けられた複数の棒状ヒータを整列させた構造であるので、装置の大型化に極めて容易に対応させることができ、従来のように、発熱体全体を外箱で囲って気密構造とした基板加熱ヒータと比較して、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0009】
また、発熱体に不具合が生じたとしても、不具合が生じた棒状ヒータだけを交換すればよく、外箱を分解して発熱体を交換しなければならなずしかも再組み立てしても再使用が困難であった従来構造の基板加熱ヒータと比較して、メンテナンス作業を容易に行うことができ、長期にわたって良好な使用状態を維持させることができる。
【0010】
請求項2記載の基板加熱ヒータは、請求項1記載の基板加熱ヒータにおいて、複数の前記棒状ヒータが集電ボックスにそれぞれ気密的に接続され、その内部が略大気圧とされてユニット化されたヒータユニットからなることを特徴としている。
【0011】
このように、複数の棒状ヒータが集電ボックスに連結されてユニット化されているので、各種装置へ極めて容易に組み込むことができる。
【0012】
請求項3記載の基板加熱ヒータは、請求項2記載の基板加熱ヒータにおいて、複数の前記ヒータユニットを並設してなることを特徴としている。
【0013】
すなわち、ヒータユニットを並設することにより、極めて容易に、製膜を施す基板の大きさに対応させることができる。
【0014】
請求項4記載の基板加熱ヒータは、請求項1〜3のいずれか1項記載の基板加熱ヒータにおいて、前記棒状ヒータの下端及び上端の両方もしくはいずれか一方が、前記基板と反する裏面側へ屈曲されて折り返されていることを特徴としている。
【0015】
つまり、棒状ヒータ内部の発熱体への給電線との接合構造などにより、発熱分布が不均一もしくは非発熱である棒状ヒータの上端及び下端において、この両方もしくはいずれか一方が裏面側へ屈曲されているので、発熱分布が安定した部分にて基板を加熱することができ、基板ヒータサイズを小型化でき、ひいては真空処理装置全体の小型化が可能となり、効率的である。
【0016】
請求項5記載の基板加熱ヒータは、請求項4記載の基板加熱ヒータにおいて、裏面側へ屈曲された前記棒状ヒータの屈曲部が、前記棒状ヒータの配列面に対して傾斜されていること特徴としている。
【0017】
すなわち、裏面側へ屈曲された棒状ヒータの屈曲部が配列面に対して傾斜されているので、屈曲部における厚みを低減させることができ、装置への組み込みの容易化を図ることができるとともに、基板ヒータ占有面積を低減させ真空処理装置全体の小型化が可能となる。
【0018】
請求項6記載の基板加熱ヒータは、請求項1〜5のいずれか1項記載の基板加熱ヒータにおいて、複数の保持孔が間隔をあけて形成されたヒータ保持板を有し、該ヒータ保持板の前記保持孔に前記棒状ヒータが挿通されて前記棒状ヒータの上端及び下端の両方もしくはいずれか一方が棒状ヒータの長手方向には自由になるもその交差方向には拘束するように支持されていることを特徴としている。
【0019】
このように、棒状ヒータの上端及び下端の両方もしくはいずれか一方がヒータ保持板の保持孔に挿通されて支持されているので、温度分布により棒状ヒータに多少の曲げや捻れが生じたとしても、棒状ヒータの整列状態を維持させることができる。
【0020】
請求項7記載の基板加熱ヒータは、請求項1〜6のいずれか1項記載の基板加熱ヒータにおいて、配列された複数の前記棒状ヒータの前記基板と反する裏面側、及び前記棒状ヒータの周囲に、輻射伝熱を反射する反射板が設けられていることを特徴としている。
【0021】
すなわち、棒状ヒータの裏面側に反射板が設けられているので、棒状ヒータの発熱の裏面への散出を防止することができ、加熱効率を大幅に向上させることができる。
【0023】
また、棒状ヒータの周囲に反射板が設けられているので、棒状ヒータの発熱の周囲への散出を防止することができ、効率を大幅に向上させることができるとともに、基板周辺部分が中央領域に比べて温度が低くなり易い傾向を改善することができる。
【0024】
請求項8記載の基板加熱ヒータは、請求項1〜7のいずれか1項記載の基板加熱ヒータにおいて、配列された複数の前記棒状ヒータにおける上下部分の長さは中央部分の長さの0 . 1〜0 . 2倍とされ、四隅部分の幅は前記中央部分の幅の0 . 1〜0 . 2倍とされているとともに、前記上下部分、両側部分、前記四隅部分の発熱量は、各々前記中央部分の発熱量の2〜6倍、2〜6倍、8〜12倍とされて、前記棒状ヒータの発熱量に分布を設け、中央領域に対して周辺領域の発熱量を増加するように構成したことを特徴としている。
【0025】
これにより、ヒータカバー周辺から周囲への熱散出を補うように基板ヒータ周辺の発熱量を増加して、被加熱基板の温度分布を大幅に向上させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例の基板加熱ヒータ及びそれを備えた真空処理装置を図面を参照して説明する。
【0029】
(第1実施形態例)
まず、基板加熱ヒータ及びそれを備えた真空処理装置の第1実施形態例を説明する。
図1において、符号11は、真空処理装置である。この真空処理装置11は、図示しない真空ポンプによって減圧される真空チャンバ12aによって形成された製膜室12の略中央に、両側面にラダー電極13が設けられた製膜ユニット14を有しており、1バッチあたり2枚の基板Kを同時に処理できる構造としている。この製膜ユニット14の両側面側に、ヒータカバー15を介して基板加熱ヒータ16が設けられている。
そして、製膜室12内に製膜ガスを供給した状態にて、接地電極として設けられたヒータカバー15に基板Kを支持させて基板加熱ヒータ16によって基板Kを加熱しながら、シランガス雰囲気中で非接地電極として設けられたラダー電極13に高周波電力を給電することにより、シランガスが分解されてガラス等の基板Kの表面にシリコン製膜が施されるようになっている。
【0030】
上記構成の真空処理装置11に設けられた基板加熱ヒータ16は、複数のヒータユニット21から構成されている。
図2に示すように、これらヒータユニット21は、導入パイプ22が接続された集電ボックス23と、この集電ボックス23に互いに間隔をあけて略平行に立設された状態に接続された複数の棒状のカートリッジヒータ(棒状ヒータ)24とを有しており、これら集電ボックス23とカートリッジヒータ24及び集電ボックス23と導入パイプ22とがそれぞれ気密的に接続され、その内部が略大気圧とされている。
【0031】
カートリッジヒータ24は、管体24a内に発熱エレメント(発熱体)31を配設した構造とされており、この発熱エレメント31は、端子台32に接続されている。この端子台32には、導入パイプ22を通された導電線33が接続されており、これら導電線33から電力が供給されて、発熱エレメント31が発熱するようになっている。
また、導入パイプ22からは、熱電対34も導入されるようになっており、カートリッジヒータ24内の熱が検出されるようになっている。
ここで、導入パイプ22は、前述の図12、図13と同様に真空処理装置と真空シールするようになっている。
【0032】
そして、上記の基板加熱ヒータ16及びそれを備えた真空処理装置11によれば、内部が気密にされた管体24a内に発熱エレメント31が設けられた複数のカートリッジヒータ24を整列させた構造であるので、装置の大型化に極めて容易に対応させることができ、従来のように、発熱体全体を外箱で囲って気密構造とした基板加熱ヒータと比較して、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0033】
また、発熱エレメント31に不具合が生じたとしても、不具合が生じたカートリッジヒータ24だけを交換すればよく、外箱を分解して発熱体を交換しなければならなずしかも再組み立てしても再使用が困難であった従来構造の基板加熱ヒータと比較して、メンテナンス作業を容易に行うことができ、長期にわたって良好な使用状態を維持させて基板Kへの製膜を行うことができる。
【0034】
また、複数のカートリッジヒータ24が集電ボックス23に連結されてユニット化されているので、真空処理装置11へ極めて容易に組み込むことができる。さらには、ヒータユニット21を並設することにより、極めて容易に、製膜を施す基板Kの大きさに対応させることができる。
【0035】
なお、カートリッジヒータ24は、長さ寸法A、Bからなる下端部分及び上端部分が発熱が不均一もしくは非発熱である発熱不安定部分であり、したがって、この基板加熱ヒータ16では、長さ寸法Cからなる中間部分の発熱安定部分にてヒータカバー15を介して基板Kを加熱する。
【0036】
また、カートリッジヒータ24と集電ボックス23とは、シール溶接によって接続されており、したがって、カートリッジヒータ24を交換する場合は、集電ボックス23の溶接部分を削って箱の一部を一度分解し、不適合のあるカートリッジヒータの集電ボックス23とのシール溶接部分を削って取り外し、新品のカートリッジヒータ24を箱にシール溶接し、再び集電ボックス23の密閉溶接を行うことで容易に対応することができる。
【0037】
つまり、従来の基板加熱ヒータ1では、故障時に周辺のシール溶接を削って補修後に再溶接すると全体ゆがみ変形が大きく、基板との位置関係が変わったりして加熱性能に影響するため、特に、大型化したヒータでは再使用できなくなる可能性が高くなるが、本実施形態例では集電ボックス23の内部に端子台32があるのみの小型であること並びに集電ボックス23の表面精度が基板加熱位置への影響がないため、ヒータ本体の性能に影響しないことから、再溶接修復が可能となっている。
【0038】
(第2実施形態例)
図3に示すものは、第2実施形態例の基板加熱ヒータ16である。この基板加熱ヒータ16は、ヒータユニット21の集電ボックス23に接続された各カートリッジヒータ24の基端部分が屈曲されて折り返されており、これにより、集電ボックス23がカートリッジヒータ24の裏面側に配設されている。
【0039】
そして、上記第2実施形態例の基板加熱ヒータ16によれば、カートリッジヒータ24の発熱が不安定な下端部分である長さ寸法Aの発熱不安定部分が裏面に配設されているので、発熱が安定した部分にて基板Kを加熱することができ、基板ヒータサイズを小型化できて効率的である。
【0040】
(第3実施形態例)
図4に示すものは、第3実施形態例の基板加熱ヒータ16である。この基板加熱ヒータ16は、第2実施形態例の基板加熱ヒータ16を構成するカートリッジヒータ24の先端部分を保持するヒータ保持板41が設けられている。
ヒータ保持板41は、耐熱性に優れた材料を板状に形成したもので、図5にも示すように、複数の保持孔42が間隔をあけて形成されている。
【0041】
そして、このヒータ保持板41のそれぞれの保持孔42には、カートリッジヒータ24の先端部分が挿通され、棒状ヒータであるカートリッジヒータ24の長手方向には自由になるもその交差方法には拘束するようになっている。これにより、これらカートリッジヒータ24が、互いに間隔をあけた状態に整列されている。
つまり、この第3実施形態例の基板加熱ヒータ16によれば、温度分布によりカートリッジヒータ24に多少の曲げや捻れが生じたとしても、カートリッジヒータ24の整列状態を維持させることができる。
【0042】
(第4実施形態例)
図6及び図7に示すものは、第4実施形態例の基板加熱ヒータ16である。この基板加熱ヒータ16は、第2実施形態例の基板加熱ヒータ16の両側部及び上下に反射板51を配設し、さらに、カートリッジヒータ24の裏面側にも反射板52を配設したものである。
【0043】
このように反射板51、52を備えた第4実施形態例の基板加熱ヒータ16によれば、カートリッジヒータ24の発熱の裏面及び周囲への散出を防止することができ、加熱効率及び被加熱基板の温度分布を大幅に向上させることができる。
【0044】
そして、上記のように、カートリッジヒータ24の周囲及び裏面に反射板51、52を設けることにより、基板加熱ヒータ16からヒータカバー15への加熱の均一化が図られる。すなわち、全体の加熱容量が大きくなる。ここで、反射板51、52で上下及び両側部における熱散出が規制されるも基板周辺温度はその中央部分より低くなり易い傾向がある。このため、図8に示すように、上下部分Z1、両側部分Z2及び四隅部分Z3の発熱量を大きくし、中央部分Z4は、略均一な発熱分布とすることで基板温度の均一性を向上させる。
【0045】
ここで、カートリッジヒータ24は、その内部にある発熱エレメント31がらせんコイル状に巻かれているので、この発熱エレメント31の巻き密度を変えることで発熱密度を容易に調整し、カートリッジヒータ24の発熱量を変化させることができる。
なお、本実施形態例では1mを越える大型の被加熱基板サイズに対して、Z1の長さ△l1はZ4の長さl1の0.1〜0.2倍とし、Z3の幅△l2はZ4の幅l2の0.1〜0.2倍として、中央部分Z4の発熱量を1とすると、上下部分Z1は2〜6、両側部分Z2は2〜6、四隅部分Z3は8〜12とされる。
つまり、中央部分Z4の範囲付近に基板Kを配設することにより、基板Kを均一な温度分布にて加熱することができる。
【0046】
(第5実施形態例)
図9及び図10に示すように、この基板加熱ヒータ16は、第2実施形態例の基板加熱ヒータ16を構成するカートリッジヒータ24の屈曲された屈曲部24bが、カートリッジヒータ24の配列面に対して傾斜されており、これにより、各カートリッジヒータ24が集電ボックス23に近接され、基板加熱ヒータ16の全体の厚さ寸法が小さくされている。
【0047】
ここで、中央のヒータユニット21に設けられたカートリッジヒータ24は、一側部へ傾斜されたものと他側部へ傾斜されたものとが設けられ、これらが互いにラップされている。また、両側部のヒータユニット21は、それぞれ基板加熱ヒータ16の外方へ向けられて傾斜されている。
【0048】
そして、このような構造の第5実施形態例の基板加熱ヒータ16によれば、裏面側へ屈曲されたカートリッジヒータ24の屈曲部24bが配列面に対して傾斜されているので、屈曲部24bにおける厚みを低減させることができ、装置への組み込みの容易化を図るとともに基板加熱ヒータ16の占有容積を低減することができる。
【0049】
(第6実施形態例)
図11に示すように、この基板加熱ヒータ16は、第2実施形態例の基板加熱ヒータ16を構成するカートリッジヒータ24の先端部が、基板加熱ヒータ16の裏面側へ屈曲されて折り返されている。
【0050】
そして、この第6実施形態例の基板加熱ヒータ16によれば、カートリッジヒータ24の発熱が不安定な下端部分だけでなく上端部分も裏面に配設されているので、発熱が安定した部分にて基板Kを加熱することができ、さらに効率的である。
【0051】
なお、上記の基板加熱ヒータ16及びそれを備えた真空処理装置11において、カートリッジヒータ24及びヒータカバー15の材質としては、SiH4系あるいはH2系のプラズマを発生させる場合には、一般にSUS316を用いることができる。また、高温での材料腐食性の強いNF3系などのプラズマを発生させる場合には、高ニッケル含有材が望ましく例えばインコネル600を用いるのが良い。
また、集電ボックス23の材質も、カートリッジヒータ24と同一材料で、一般には、SUS316を用い、材料腐食性の強いNF3系などのプラズマを発生させる場合は高Ni含有材として例えばインコネル600を用いる。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の基板加熱ヒータ及びそれを備えた真空処理装置によれば、下記の効果を得ることができる。
請求項1記載の基板加熱ヒータによれば、内部が気密にされた管体内に発熱エレメントが設けられた複数の棒状ヒータを整列させた構造であるので、装置の大型化に極めて容易に対応させることができ、従来のように、発熱体全体を外箱で囲って気密構造とした基板加熱ヒータと比較して、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、発熱体に不具合が生じたとしても、不具合が生じた棒状ヒータだけを交換すればよく、外箱を分解して発熱体を交換しなければならなずしかも再組み立てしても再使用が困難であった従来構造の基板加熱ヒータと比較して、メンテナンス作業を容易に行うことができ、長期にわたって良好な使用状態を維持させることができる。
【0053】
請求項2記載の基板加熱ヒータによれば、複数の棒状ヒータが集電ボックスに連結されてユニット化されているので、各種装置へ極めて容易に組み込むことができる。
【0054】
請求項3記載の基板加熱ヒータによれば、ヒータユニットを並設することにより、極めて容易に、製膜を施す基板の大きさに対応させることができる。
【0055】
請求項4記載の基板加熱ヒータによれば、発熱分布が不安定である棒状ヒータの上端及び下端の両方もしくはいずれか一方が裏面側へ屈曲されているので、発熱が安定した部分にて基板を加熱することができ、効率的である。
【0056】
請求項5記載の基板加熱ヒータによれば、裏面側へ屈曲された棒状ヒータの屈曲部が配列面に対して傾斜されているので、屈曲部における厚みを低減させることができ、装置への組み込みの容易化と基板ヒータサイズの小型化を図ることができる。
【0057】
請求項6記載の基板加熱ヒータによれば、棒状ヒータの上端及び下端の両方もしくはいずれか一方がヒータ保持板の保持孔に挿通されて支持されているので、温度分布により棒状ヒータに多少の曲げや捻れが生じたとしても、棒状ヒータの整列状態を維持させることができる。
【0058】
請求項7記載の基板加熱ヒータによれば、棒状ヒータの裏面側に反射板が設けられているので、棒状ヒータの発熱の裏面への散出を防止することができ、加熱効率を大幅に向上させることができる。
【0059】
また、棒状ヒータの周囲に反射板が設けられているので、棒状ヒータの発熱の周囲への散出を防止することができ、加熱効率と被加熱基板の温度分布を大幅に向上させることができる。
【0060】
請求項8記載の基板加熱ヒータによれば、ヒータカバー周辺から周囲への熱散出を補うように基板ヒータ周辺の発熱量を増加して、被加熱基板の温度分布を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例の真空処理装置の構成及び構造を説明する真空処理装置の概略斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの構造を説明する基板加熱ヒータの断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの構造を説明する基板加熱ヒータの断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの構造を説明する基板加熱ヒータの側面である。
【図5】本発明の第3実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの構造を説明する基板加熱ヒータの一部の斜視図である。
【図6】本発明の第4実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの構造を説明する基板加熱ヒータの側面図である。
【図7】本発明の第4実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの斜視図である。
【図8】本発明の第4実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータによる発熱密度分布を説明する基板加熱ヒータの概略正面図である。
【図9】本発明の第5実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの正面図である。
【図10】本発明の第5実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの上面図である。
【図11】本発明の第6実施形態例の真空処理装置に設けられた基板加熱ヒータの断面図である。
【図12】真空処理装置に用いられる従来型の基板加熱ヒータを説明する基板加熱ヒータの斜視図である。
【図13】真空処理装置に用いられる従来型の基板加熱ヒータを説明する基板加熱ヒータの断面図である。
【符号の説明】
11 真空処理装置
12 製膜室
14 製膜ユニット
15 ヒータカバー
16 基板加熱ヒータ
21 ヒータユニット
23 集電ボックス
24 カートリッジヒータ(棒状ヒータ)
24a 管体
24b 屈曲部
31 発熱エレメント(発熱体)
41 ヒータ保持板
42 保持孔
51、52 反射板
K 基板
Claims (8)
- 減圧環境とされる真空処理室内にて、製膜等の基板処理が施される基板を表面に支持する板状のヒータカバーの裏面に沿って設けられ、前記基板の製膜等の基板処理時に前記ヒータカバーを介して前記基板を加熱する基板加熱ヒータであって、
内部が気密にされた管体内に、電流の供給により発熱する発熱体が長手方向にわたって設けられた複数の棒状ヒータが同一面内に整列されて配設され、これら棒状ヒータと前記ヒータカバーとは、前記棒状ヒータから前記ヒータカバーへ輻射伝熱を主体に伝熱されるように、互いに隙間を開けて設けられていることを特徴とする基板加熱ヒータ。 - 複数の前記棒状ヒータが集電ボックスにそれぞれ気密的に接続され、その内部が略大気圧とされてユニット化されたヒータユニットからなることを特徴とする請求項1記載の基板加熱ヒータ。
- 複数の前記ヒータユニットを並設してなることを特徴とする請求項2記載の基板加熱ヒータ。
- 前記棒状ヒータの下端及び上端の両方もしくはいずれか一方が、前記基板と反する裏面側へ屈曲されて折り返されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の基板加熱ヒータ。
- 裏面側へ屈曲された前記棒状ヒータの屈曲部が、前記棒状ヒータの配列面に対して傾斜されていること特徴とする請求項4記載の基板加熱ヒータ。
- 複数の保持孔が間隔をあけて形成されたヒータ保持板を有し、該ヒータ保持板の前記保持孔に前記棒状ヒータが挿通されて、前記棒状ヒータの上端及び下端の両方もしくはいずれか一方が、前記棒状ヒータの長手方向には自由になるもその交差方法には拘束するように支持されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の基板加熱ヒータ。
- 配列された複数の前記棒状ヒータの前記基板と反する裏面側、及び前記棒状ヒータの周囲に、反射板が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の基板加熱ヒータ。
- 配列された複数の前記棒状ヒータにおける上下部分の長さは中央部分の長さの0 . 1〜0 . 2倍とされ、四隅部分の幅は前記中央部分の幅の0 . 1〜0 . 2倍とされているとともに、前記上下部分、両側部分、前記四隅部分の発熱量は、各々前記中央部分の発熱量の2〜6倍、2〜6倍、8〜12倍とされて、前記棒状ヒータの発熱量に分布を設け、中央領域に対して周辺領域の発熱量を増加するように構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の基板加熱ヒータ。
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