JP3564647B2 - 火災用ロボット設備 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、火災用ロボット設備に関するもので、特に、複数の火災用ロボットを有効に使用するための管理化火災用ロボット設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネル内等の構築物等の消火対象物には、火災発生に備えて消火用ロボットが設けられているが、この消火用ロボットは火災感知器と接続する制御盤により制御される。
該制御盤は、該火災感知器から火災信号を受信すると、消火用ロボットを火源近傍迄移動させるとともに、搭載されている給水タンク内の消火剤を火源に向って消火ノズルから放出させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の消火用ロボットには、次の様な問題がある。
(1)給水タンクの容量が小さいと消火活動中に消火剤が不足することがあり、又、逆にそれが大きいと消火用ロボットの重量が重くなり、大きな電源が必要となる。
【0004】
(2)蓄電池の容量が小さいと、消火活動中に電圧が低下し、搭載されている機器が作動しなくなることがあり、又、逆にそれが大きいと、消火用ロボットの重量が重くなるとともに火災用ロボットが大型化する。
【0005】
(3)制御盤は火災感知器の火災信号に基き火源を決め、消火用ロボットを制御するので、消火用ロボットの消火位置が、火源に対して最も効果的に消火活動できる位置とならないことがある。
そのため、効率良く消火できないことがある。
【0006】
(4)従来の火災用ロボット設備では、自動避難誘導手段、壁面の過熱を防止するため自動壁面防護手段、が設けられていない。そのため、例えば、トンネル内で火災が発生すると逃げ遅れや壁面熱損壊等が発生する。
【0007】
(5)従来の火災用ロボット設備では、火災感知器や壁面等の自動掃除手段が設けられていない。そのため、交通規制をしながら人間がその作業をしなければならないので、危険であるとともに作業能率も良くない。
【0008】
そこで、本発明者は、上記要求に合致する多目的火災用ロボットを開発すると共に、該火災用ロボットを効果的に管理できる火災用ロボット設備を開発した。この発明は、該火災用ロボットを効果的に管理できる火災用ロボット設備を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1発明は、火災監視区域に配設された火災感知器及び移動経路と、連続した一本の該移動経路に配設された複数の火災用ロボットと、該火災用ロボットに搭載された制御装置、電圧監視手段付蓄電池及び水位監視手段付給水タンクと、該全火災用ロボットを管理する制御盤と、を備えた火災用ロボット設備であって;該火災用ロボットが、消火手段を有するとともに少なくとも応援給受水手段と応援給受電手段と避難誘導手段と壁面防護手段の1つを備えた火災用ロボットであり;該制御盤が、火災感知器の火災信号に基づき複数の火災用ロボットのうち火源に最も近い火災用ロボットを消火用ロボットと決定して、この火災用ロボットに消火命令を発し、他の火災用ロボットに必要に応じて応援給電命令、応援給水命令、避難誘導命令、壁面防護命令、を発することを特徴とする火災用ロボット設備、である。
【0010】
第2発明は、火災監視区域に配設された火災感知器及び移動経路と、連続した一本の該移動経路に配設された複数の火災用ロボットと、該移動経路に沿って伸延する給電用配線及び該給電用配線から受電する火災用ロボットの受電体とからなる給受電手段と、該移動経路に沿って配設された供給管体と火災用ロボットの消火用ノズルに連通する受給管体と両管体を接続する流体継手とからなる給受水手段と、該火災用ロボットに設けられた制御装置と、該全火災用ロボットを管理する制御盤と、を備えた火災用ロボット設備であって;該火災用ロボットが、消火手段を有するとともに少なくとも避難誘導手段と壁面防護手段の1つを備えた火災用ロボットであり;該制御盤が、火災感知器の火災信号に基づき複数の火災用ロボットのうち火源に最も近い火災用ロボットを消火用ロボットと決定して、この火災用ロボットに消火命令を発し、他の火災用ロボットに必要に応じて避難誘導命令、壁面防護命令、を発することを特徴とする火災用ロボット設備、である。
【0011】
【作用】
第1発明の作用について説明する。火災が発生すると制御手段は、火災感知器の火災信号に基づき複数の火災用ロボットのうち火源に最も近い火災用ロボットを消火用ロボットと決定して、この火災用ロボットに消火命令を発する。するとこの命令により火災用ロボットは、火源近傍まで移動する。そして、火源に向って消火用ノズルから消火剤を放出する。また他の火災用ロボットに必要に応じて応援給電命令、応援給水命令、避難誘導命令、壁面防護命令、を発する。壁面温度が異常に上昇すると、制御手段は消火活動をしていない他の火災用ロボットに壁面防護命令を発し、壁面防護用ノズルから水を放出し、壁面を冷却する。
【0012】
また、消火活動をしていない別の火災用ロボットは、制御手段の命令により避難情報を視覚や聴覚を介してトンネル内の人々に伝達し、安全な方向に誘導する。
【0013】
作業中に火災用ロボットの蓄電池の電圧が低下すると、他の火災用ロボットが接近し応援給受電装置を介して応援給電を行なう。
【0014】
消火作業中に給水タンクの消火剤が少なくなると、他の火災用ロボットが接近し、応援給受水装置を介して応援給水を行なう。
【0015】
第2発明の作用について説明する。この発明と第1発明との主なる相違点は、この発明では応援給水、応援給電を必要としないことである。
【0016】
即ち、火災用ロボットには電源供給手段を介して常時給電されており、
又、流体継手を介してホース付受給管体と供給管体とが接続され消火用ノズルに消火剤が供給される。
【0017】
【実施例】
この発明の第1実施例を図1〜図12により説明する。トンネルの走行路の側壁上部にモノレール30を設け、該モノレール30に車輪11を介して火災用ロボット10を設ける。
【0018】
この火災用ロボット10は、例えば、消火、火災監視用の消火用ロボットであり、間隔をおいて複数配設されている。前記モノレール30は、火災用ロボットの走行を案内する移動経路で、例えば、前記トンネルの他、石油化学工場などのプラント設備の敷地、工場内、ビルなどの建物内、などの消火対象物に沿って配設される。
【0019】
このモノレール30には前記火災用ロボット10を待機させるロボットステーション31が間隔をあけて複数設けられている。このロボットステーション31は開閉自在なボックスである。
【0020】
モノレール30には、所定間隔、例えば、25m間隔、に移動定点32が設けられている。この移動定点32は火災用ロボット10が消火、或いは火災監視のため移動する時の停止位置である。
【0021】
モノレール30に沿って給電区画毎にループ状の給電用配線620が配設されている。この給電用配線620は耐腐蝕性の樹脂でコーティングされるとともに、高周波電源装置411に接続されている。
【0022】
火災用ロボット10には、前記給電用配線620から給電を受けるための受電体650が設けられている。該受電体650で受電した高周波電流は、必要に応じて直流、又は交流に交換して電動モータ642、制御装置17、充電式蓄電池20、監視用モニタカメラ22、火源探知手段、例えば、赤外線画像センサシステム110、等に供給する。この受電体650として、例えば、受電コイルが用いられる。
【0023】
図3は、給電用配線620と受電コイル650との位置関係を説明する図で、660はループ状に配線された給電用配線620の支持部材、661は火災用ロボット10のアーム663に設けられた補助輪、662は火災用ロボット10の上部に設けられ、上端に車輪641(図1の車輪11に相当)とモータ642を有するアームである。
その給電用配線620の間に間隙を空けて挿入されるように、受電コイル650が火災用ロボット10のアーム662に固定されている。
【0024】
また、火災用ロボット10の電源変換装置322は、例えば、受電コイル650と並列に、この受電コイル650と給電用配線620の周波数に共振する共振回路を構成するコンデンサと、この共振回路のコンデンサと並列に接続された整流用ダイオードと、このダイオードに接続され、出力を所定電圧に制御する安定化電源回路と、直流を交流に変換するDC−ACコンバータ等とから構成されている。なお、安定化電源回路は、例えば、電流制限用のコイルと出力調整用トランジスタとフィルタを構成するダイオード及びトランジスタから構成されている。
【0025】
前記電動モータ642は車輪641を正転/逆転させ火災用ロボット10を走行させる。又、モニタノズル13は、ホースリール103に接続され、該ホースリール103のホース105は受給管体530に接続されている(図5)。この受給管体530の先端部には、接触式流体継手510が設けられている。
【0026】
受給管体530の後端部530aはジョイントサポータ120により支持されている。このジョイントサポータ120は火災用ロボット10の基台101に固定されており、電動シリンダ102により上下に摺動する。該受給管体530には、該基台101に固定されたホースリール103のホース105が接続されているが、このホース105は速度調整式ローラ106により挾持されている。
【0027】
受給管体530の先端部530bには、供給管体520のフランジ522に係合する係止爪107が設けられている。
【0028】
火災用ロボット10には、火源探知装置110が設けられている。この火源探知装置110として、例えば、赤外線画像センサシステムが用いられている。
このセンサシステム110はセンサ本体111と、該センサ本体111を保持するセンサホルダ112と、から構成されている。
【0029】
センサ本体111には、複数の焦電素子113を備えたセンサ部114と、該センサ部114を制御する制御部115と、が備えられている。
このセンサ部114は、縦方向Y及び横方向Xに所定範囲回転して監視領域の温度分布を計測する。
【0030】
センサ部114の縦方向Y及び横方向Xの移動により、異常温度部分のY軸、X軸位置を制御部115に送出する。制御部115は、その位置情報を制御装置17に出力し、制御装置17は、その位置情報から図示しない分割エリアのマトリックスから火源FG位置を確定する。
【0031】
制御装置17は、前記火源FG位置から火災用ロボット10の位置が、消火に適当か否か判断する。即ち、火源FG位置が火災用ロボット10のモニタノズル13の放水範囲内か否かを判断する。
【0032】
例えば、火源FG位置が放水範囲内にある場合は、そこを最適消火点と判断するが、、そうでない場合には火災用ロボット10を前進F、又は後退Bさせてその位置を調整し、火源FG位置が放水範囲内に入るようにする。
【0033】
18は火災用ロボット10に設けられた送受信機、19は送受信機18に設けられたアンテナである。40は消火剤の貯蔵部、41は火災受信機44とアンテナ43を有する送受信機42とが接続されている制御盤、45は火災受信機44に接続され、かつ、トンネルの側壁に間隔をおいて複数配設された火災感知器、をそれぞれ示す。この火災感知器45として、例えば、熱、煙、炎の光、ガス、臭いなどによる各種感知器があるが、必要に応じて適宜選択される。
なお、47は連絡管33を介して供給配管100に接続され、かつ、制御盤41により制御される給水ポンプである。
【0034】
供給配管100は、モノレール30に沿って配設され、該配管100には移動定点32に対応して複数の供給管体520が設けられている。この供給管体520には、弁135と接触式流体継手510が設けられている。
【0035】
前記接触式流体継手510は図4に示す様に、供給管体520と受給管体530とから構成されている。
【0036】
供給管体520の供給路523は直径Dに形成されているが、その先端部は絞り込まれ、断面円錐台状をなしている。放出口521の直径dは、前記直径Dに比べ大幅に縮径されている。両直径の割合d/Dは必要に応じて適宜決定されるが、例えば、d/Dは1/5が選ばれる。
【0037】
供給管体520の先端にはフランジ522が設けられている。この供給管体520の先端面は接触面524をなしているが、この接触面524は、平滑に、かつ、軸心Cに対して垂直状に形成されている。
【0038】
受給管体530には受給路533が設けられているが、この受給路533は、出口536に向って次第に広がっている。受給口531の直径wは前記放出口521の直径dより若干大きく形成されている。該両直径の割合d/wは必要に応じて適宜選択され、例えば、d/wは0.9が選ばれる。
前記放出口521と受給口531とは対向しており、両口521、531の軸心は該流体継手510の軸心C上に位置している。
【0039】
受給管体530の後端には、フランジ532が設けられている。この受給管体530の後端面は、接触面534をなしているが、この接触面534は平滑に、かつ、軸心Cに対して垂直状に形成されている。
【0040】
この接触面534は、Oリング537を介して前記接触面524に当接しているが、両接触面524、534間にはわずかな隙間があり、この隙間が吸引部Gを形成している。
【0041】
この吸引部Gは放出口521、受給口531と連通し、両口521、531間における圧力と同圧、即ち、負圧となっている。なお、両接触面524、534の面積の大きさは、必要に応じて適宜選択されるが、その面積が大きくなるに従って吸引力が増大する。また受給管体530のフランジ532付近には、係止爪107が軸支されている。
【0042】
火災用ロボット10には図9に示す様に、避難情報提供手段(避難誘導手段)が設けられている。この手段は視覚、聴覚などを介して避難情報を提供するもので、例えば、ネオンサインなどで形成された避難方向指示器760、壁面などに避難方向を映写する映写器761、注意を促すパトライト762、火災状況や避難方向などを音声により伝達するスピーカ763、などが用いられる。これらの避難情報提供手段は、火災用ロボットの制御装置17により制御される。
【0043】
図10に示す様に、火災用ロボット10には壁面防護手段即ち、消火用ノズル(モニタノズル)13と別個に形成された壁面冷却用の壁面防護用ノズル160が設けられている。このノズル160は、図示しない開閉制御弁とホース105を介して受給管体530に連通し、かつ、図示しない高圧パイプに回動自在に設けられている複数のノズル162から構成されている。この火災用ロボット10には、温度監視手段即ち内部温度を計測する温度センサ165と外部温度を計測する温度センサ166が設けられているが、この両温度センサ165、166として、例えば、熱電対温度計が用いられる。
【0044】
火災用ロボット10には、掃除・清掃治具手段を着脱するためのデバイス接続装置260が設けられている。このデバイス接続装置260に接続される掃除・清掃治具手段には図11に示す様にトンネル側壁面264を掃除するための自動掃除治具装置、例えば、回転ブラシ261と図12に示す様に、炎感知器等の火災感知器のレンズ等を掃除する火災感知器の自動掃除治具装置、例えば、回転ブラシ292と高圧エアノズル293とがある。
【0045】
トンネル側壁面の清掃治具装置としての回転ブラシ261は洗浄水を噴出しながらブラシを回転させ側壁面264を擦ることにより清掃するが、この回転力は火災用ロボット10の図示しないモータにより与えられ、また、洗浄水はホースリール103から供給される。
【0046】
この回転ブラシ261はガイドローラ262に固定されており、このガイドローラ262は回転ブラシ261より遅い回転数で回転しながら回転ブラシ261を案内する。このガイドローラ262は側壁面264の上下に平行に配設されたブラシ用レール266に支持されている。
【0047】
火災感知器45の掃除治具装置としての回転ブラシ292と高圧エアノズル293とは、マニピュレータ291を介してデバイス接続装置260に接続されている。この回転ブラシ292は洗浄水を噴出しながらブラシを回転させ感知器前面のレンズ45Lなど擦ることにより掃除するが、該レンズ45Lに付着した洗浄水は、高圧エアノズル293から噴出される高圧エアにより吹き飛ばされるので、該レンズ面は即座に乾燥状態となる。
【0048】
回転ブラシ292の回転力は火災用ロボット10の図示しないモータにより与えられ、洗浄水はホースリール103から供給され、又、高圧エアは火災用ロボット10に搭載された高圧エアタンク296、または、空気ファンから供給され
る。
【0049】
本実施例の作動につき説明する。火災受信機44が火災感知器45から火災情報、例えば、火災信号を受信すると、その火災信号に基づいて火源FGを判別し、その情報を制御盤41に出力する。
【0050】
制御盤41は、火源FGの情報に基づき、火災用ロボット10を停止させる移動消火定点32aを判別する。この移動消火定点32aとして、ロボットステーションに最も近い発報感知器に対応する移動定点32から1つロボットステーション31寄りの移動定点が指定される。そして、複数の火災用ロボット10の中から、移動定点32に最も近いロボットステーションにいる火災用ロボット10を特定して火源FGの情報と移動消火定点32aの情報、並びに移動指令を送受信機43を通じ無線で送信する。
【0051】
ここで、例えば、火災用ロボット10の特定方法としては、制御盤41から出力したアドレスと各火災用ロボット10に記憶されている自己アドレスが一致した場合に、その火災用ロボット10が火災発生地点の情報と移動指令を受け取る方法が用いられる。
【0052】
又、制御盤41は、火災受信機44から火災情報を受信すると、高周波電源装置411から給電用配線620に高周波電流を供給し、火災ロボット10に電源を無接触で供給する。火災用ロボット10は受電コイル650で無接触で受電し電源変換装置322で変換された電源により電動モータ642を駆動し、移動消火定点32aまで移動し、テレビカメラ22を動作させ、火災地点の状況を撮影して制御盤41に無線で送信する。
【0053】
なお、給電用配線620と受電コイル650との間の無接触による電源の供給は、給電用配線620を流れる高周波電流により、図3に点線Mで示すように給電用配線620の周囲に交番磁界を生じ、受電コイル650に起電力を発生させる。この起電力により発生した交流電流は電源変換装置322のダイオードで整流され、安定化電源回路により所定の直流電圧にされて出力され、またDC−ACコンバータによって交流電圧として出力され、各種搭載機器17、20、22等に供給される。
【0054】
制御盤41によって指定された火災用ロボット10は、その制御装置17が火源FG情報と移動命令を受信すると、移動消火定点番号n読込、電動モータ始動命令を発し、電動モータ642を正転もしくは逆転してロボットステーション31から制御盤41によって指定された移動消火定点32aまで移動する。
制御装置17は、火災用ロボット10が指定された移動消火定点32aまで移動し定点信号を発すると、電動モータ停止命令を発し、電動モータ642を停止させる。このとき、停止した移動消火定点32aの位置を制御盤41に送信するようにしてもよい。
【0055】
停止位置の判別方法として、各移動定点32に突起を設け、一方、火災用ロボット10には移動定点32の突起を検出するマイクロスイッチを設け、該マイクロスイッチが移動定点32を通過する毎に定点信号を出力する。この通過した移動定点の数をカウントして、そのカウントされた数と火災用ロボットが移動命令とともに読込んだ火災地点情報としての通過すべき移動定点の数Kとの大小の比較を行って、移動停止点32aを判別する。
【0056】
別方法としては、電動モータ642が何回転したかを回転計などで計測することにより、移動停止点を判別する方法もある。又、カウント方法としては、発光素子及び受光素子を設ける方法をとってもよい。
【0057】
火災用ロボット10が停止し、制御盤41が停止信号を受信したら、操作者が制御盤41を操作し、無線で、監視用テレビカメラ22の回動命令を火災用ロボット10に送る。
そして、上下左右に回動している監視用テレビカメラ22が火源FGを写した場合には制御盤41から該カメラ22の回動停止命令を送出する。
【0058】
ここで、上下左右に該カメラ22を首振りさせて火源FGを監視用テレビカメラ22の中央に映し出させ、操作者が映像から火災を確認する。
【0059】
また、火災用ロボット10が移動消火定点32aで停止すると、制御装置17はジョイント接続命令を発して電動シリンダ102を駆動させてジョイントサポータ120を上方に摺動させ、一点鎖線の位置にある受給管体530Aを移動して、フランジ532を供給管体520のフランジ522に当て、接触面524、534を当接させる。この両接触面524、534の当接により、図示しないロック装置のスイッチがオンとなり係止爪107がフランジ522に係合する。 そして、電動シリンダ102を逆方向に駆動させてジョイントサポータ120を下方に摺動させて、受給管体530から離脱させる。
【0060】
制御装置17は該火災用ロボット10が移動消火定点32aで停止すると同時に赤外線画像センサシステム110に火源探知命令を発する。
【0061】
該システム110はセンサ部114の焦電素子113を縦方向Y、横方向Xに移動しながら警戒エリアを監視する。この警戒エリアは複数の分割エリアから構成され各分割エリアは、XY座表で表わされる。例えば、該センサシステム110の縦方向Yの監視角度θYは70゜、横方向の監視角度θXは150゜に調整される。
【0062】
該センサシステム110の制御部115がセンサ部114の出力から火源があると判断される分割エリアの数とそのそれぞれの個所、すなわち座標位置の確認をすると、火源FGまでの距離とその大きさ(火災規模)の確認を行なう。
【0063】
火源FGの分割エリアが確定すると、制御装置17は火災用ロボット10の消火用ノズル13の放水範囲即ち消火範囲内に火源FGが入っているか否か判断する。
【0064】
火災用ロボット10が消火範囲外に位置する場合には、消火範囲内になるように火災用ロボット10を前進F、又は後退Bさせ、最適消火点32bに位置せしめる。この時、ロボット10の移動にともなってホース105は、ホースリール103から繰り出される。
【0065】
火災用ロボット10が消火範囲内になると、制御装置17は、消火すべき分割エリアの数が単数か否か判断する。そして、該エリアが複数の場合は前記分割エリア中、最も激しく燃えている火源FGを選択し、火源FGの幅の確認を行なうとともに、方向制御用モータ21を駆動させて消火用ノズル13に首振運動させながら放水する。
【0066】
該分割エリアが単数の場合は、火源FGの幅を確認し、火源中心にノズル13を向けるとともに、ノズルの放水パターンを制御する。この放水パターンとして、遠距離迄消火できる棒状放水や、広い範囲にわたって消火できる放射状放水、などがあるが、該ノズルに設けた図示しない放水パターン制御手段により、必要に応じて適宜選択される。
【0067】
制御装置17は、放水制御部に弁開放命令を送出し、火災用ロボット10に設けられた部材(図示せず)を供給管部120に設けられたマイクロスイッチに当接させ弁135を開放させる。制御装置17は送受信機18、42を介して制御盤41に放出開始命令を送信し、給水ポンプ47を始動させ、接触式流体継手510を通じて消火剤、例えば泡混合液をモニタノズル13から放出させる。
【0068】
又、例えば供給管体520側にマイクロスイッチを、受給管体530側にレバーを設けておき、このレバーを倒してマイクロスイッチを動作させ、これによって弁135を開放させるようにしても良い。
【0069】
供給管体520の入口526に流体、例えば、消火用水Sを圧力P1で供給すると、該水Sは供給路523を通りながら放出口521で絞り込まれ、該水の圧力P1は速度水頭に変換された後、放出口521から受給管体530の受給口531に供給されるとともに、受給路533内で再び圧力水頭に変換され、圧力P3で出口536から排出される。
【0070】
この時の放出口521からの放水圧力P2は、ベルヌーイの定理に基いて次式により求められる。
P2=P1−Q2/2gS1 2
【0071】
この式において、Qは放出口521の流量、S1は放出口521の断面積、gは重力加速度、をそれぞれ示す。従って、流量Q、圧力P1が一定の場合には放出圧力P2は放出口521の断面積S1の関数となり、断面積S1を選択することにより放水圧力P2の値を負にすることができる。
【0072】
この様に放出口521の放水圧力P2は、供給路523及び受給路533中で最も小さな圧力となる。例えば、供給路523の圧力P1が10kg/cm2であり、受給路533の圧力P3が8kg/cm2である時には、放水圧力P2は−1kg/cm2となる。
【0073】
この放水圧力P2は、接触面524、534間の吸引部Gの圧力となるので、両接触面524、534は吸引部Gを介して強く引き合い吸着する。これにより両管部520、530は強固に接続されて一体となる。
【0074】
給水中に両管部520、530を互いに反対方向に引っ張っても、前記吸引部Gにおける吸引力のため両者520、530を引き離すことはできない。
しかし、供給管部520への給水を停止すると、前記吸引部Gにおける吸引力はなくなるので、両管部520、530は自動的に吸着が解除され、離れてしまう。
【0075】
なお、火災用ロボットに消火剤、例えば泡混合液を貯蔵したタンク及びそのタンクに貯蔵された消火剤量を検出する消火剤量検出部を設け、消火初期においてはタンクから消火剤をモニタノズル13に供給し、消火剤量検出部によって消火剤がないと判別された場合に、消火剤の貯蔵部40から消火剤を供給するようにしてもよい。
【0076】
また、タンクに泡原液のみを貯蔵し、消火剤の貯蔵部からは消火用水のみを供給するようにして、それらを例えば、ラインプロポーションのような混合器を用いて混合した後にモニタノズル13から放出するようにしてもよい。ここで、タンクを設ける場合にはモニタノズル13とホースリール103との間に弁を設けるようにし、それを制御する放水制御部も制御装置17に設ける。
【0077】
消火活動中は、監視用モニタカメラ22から送出される火災発生地点の映像信号を制御盤41のブラウン管(図示せず)に表示し、操作者が鎮火されたか否かを監視し、鎮火されたと判断した場合には、火災消火完了命令を制御盤41から制御装置17に送出する。そうすると、制御装置17から制御盤41に放出停止命令が発信され、給水ポンプ47を停止させる。
【0078】
一方、制御装置17は、電動モータ始動命令を発して火災用ロボット10を移動消火定点32aに向かって移動させると共に、ホースリール103を矢印A103方向に回転させ、ホース105を巻き取りながら該火災用ロボット10を移動消火定点32a迄戻す。次に電動シリンダ102を駆動してジョイントホルダ120を矢印A120方向に伸ばし、受給管体530を嵌合させて保持する。
【0079】
図示しない制御手段により係止爪107をフランジ522から外すとともに、電動シリンダ102を矢印A102と反対方向に移動させ、元の位置に戻す。
【0080】
このようにして、移動消火定点32aに対応して設けられた供給管520から切り離すとともに、火災用ロボット10に設けられた部材(図示せず)をマイクロスイッチから離させることにより弁135を閉じさせ、消火剤、例えば、泡混合液のモニタノズル13からの放出を停止させる。
【0081】
その後、電動モータ642を更に逆転もしくは正転させて火災用ロボット10を走行させ、前記ロボットステーション31まで到達した時点でモータ停止命令を発信し、電動モータ642を停止し該火災用ロボット10を元の位置に戻すと共に、次の火災に備える。
制御装置17は戻った旨を制御盤41に送信する。
【0082】
火災用ロボット10がロボットステーション31まで戻ったことを判別する方法としては、停止した移動停止点32aを起点として通過した移動定点の数をカウントして、その数と移動命令とともに読込んだ火災地点情報としての通過すべき移動定点の数Kとの差が0となった場合にロボットステーション31まで戻ったとする方法が採用される。
【0083】
別方法としては、電動モータ642が何回転逆回転したかを回転計などで計測することにより、ロボットステーション31に戻ったことを判別する方法もある。又、カウント方法としては前記発光素子及び受光素子を設ける方法を採用しても良い。
【0084】
また、火災用ロボット10が移動停止点32aまで移動して電動モータ642を停止した後、更に所定位置に停止したか否かを判定し、否の場合には位置修正を行うプログラムを設けても良い。
【0085】
更に、火災用ロボット10を正確に指定した移動定点に停止させる為の移動微調整手段を設けても良い。この移動微調整手段として、例えば、火災用ロボット10がロボットステーション31から目標の移動定点に向う場合に、火災用ロボット10の移動速度をその途中迄高速で行い、該移動定点近傍に到達したら低速で行って、その移動定点に停止し易い様に速度を制御する方法が用いられる。
【0086】
また、火災用ロボット10の受給管体530と移動定点32aに対応して設けられた給水管体520との接続が完了したことを圧力センサを用いて判別し、接続が不十分と判別される場合には、消火ロボット10の位置修正を行ない、再度接続を試みるようにしてもよい。
【0087】
図9により火災用ロボット10の避難誘導手段について説明する。制御盤41が火災受信機44から火災信号を受信すると、該制御盤41は火災を検知した火災感知器45の位置から避難誘導にあたるべき火災用ロボット10と誘導方向を決定する。
すなわち、火災位置に最も近いステーション31よりも1つ遠方のステーション31に格納されているロボットを避難誘導にあたるべき火災用ロボットと決定し、当ステーション31と火災位置及び避難口との位置関係により誘導方向を決定する。
【0088】
この制御盤41は避難誘導命令を送受信機12、18を介して前記火災用ロボット10の制御装置17に送信する。
【0089】
前記命令を受けた火災用ロボット10の制御装置17は図示しない駆動モータを駆動させて避難誘導情報提供、即ち、方向指示器760によるネオンサインの点燈による避難方向矢印の表示、映写器761によるトンネル壁面264への避難方向矢印の映写、パトライト762による間欠点灯表示、スピーカ763による避難方向などの案内、をしながら火災用ロボット10を避難誘導方向に移動する。この火災用ロボット10の誘導に従って自動車の運転手などは安全な場所に移動する。
【0090】
なお、避難誘導中、操作員は監視用テレビカメラ22により火災状況や避難状況を監視し、適切な誘導状態となる様火災用ロボット10のスピードや誘導情報提供を制御盤41を介して制御する。
【0091】
図10により火災用ロボット10の壁面防護手段について説明する。制御盤41が火災受信機44から火災信号を受信すると、該制御盤41は火災を検知した火災感知器45の位置から壁面防護にあたるべき火災用ロボット10と移動すべき地点を決定する。すなわち、火災位置に最も近いステーション31よりも1つ遠方のステーション31に格納されているロボットを壁面防護にあたるべき火災用ロボットと決定し、壁面防護を行なう地点まで移動させる。制御装置17は火災用ロボット10の温度センサ165、166の情報を入力すると、その情報に基づいて冷却の必要な異常高温の壁面を判断するとともに、その判断に基づいて該壁面を冷却できるように壁面防護用ノズル160の方向を制御する。 このノズル160は、受給管体530に連通し、消火用ノズル13への給水停止と同時に給水が停止される。
なお、受給管体530と消火用ノズル13及び壁面防護用ノズル160の間に各々弁を設け、一方の弁のみを開くことにより、壁面防護のみを行ない、また他の弁のみを開くことにより、消火活動のみを行なわせることができるようにしてもよい。
【0092】
図11により火災用ロボット10のトンネルの側壁面264の清掃手段について説明する。トンネル内などに保管されている回転ブラシ261をデバイス接続装置260介して清掃を行なう火災用ロボット10に連結するとともに、該回転ブラシ261の位置を調節して清掃対象壁面264に当接させる。
【0093】
制御盤41は、該側壁面264に対応する清掃を行なう火災用ロボット10の移動範囲から図示しない清掃開始移動定点と清掃終了移動定点とを決定する。
なお、清掃開始移動定点と清掃終了移動定点の距離の値はホース105の長さよりも小さくなるようにして定める。
【0094】
制御盤41は清掃命令及び前記清掃開始移動定点から清掃終了移動定点迄の移動命令を送受信機42、18を介して清掃を行なう火災用ロボット10の制御装置17に送信する。
【0095】
前記命令を受けた火災用ロボット10は駆動モータ642を回転させて清掃開始移動定点まで移動する。そして、該火災用ロボット10が該清掃開始移動定点に到達すると、制御装置はジョイント接続命令を発してホースリール103に連続する受給管体530と供給管体520とを接続させる。
【0096】
その後、該制御装置17は火災用ロボット10に駆動モータ642の再始動命令を発する。そうすると、火災用ロボット10はホースリール103のホース105を伸ばしながら移動を再開する。
回転ブラシ261は洗浄水を噴出しながら回転し該側壁面264を清掃を開始すると共に、ガイドローラ262に案内されながら清掃終了移動定点に向かって移動する。
【0097】
火災用ロボット10は、清掃作業を行ないながら清掃終了移動定点に到達すると停止するとともに、制御盤41に清掃完了信号を送出する。清掃完了後、上記清掃終了移動定点よりも進行方向と逆方向にある最寄りのジョイント接続可能な位置を改めて清掃開始移動定点として上記動作を繰り返す。
なお、清掃作業中、操作員は監視用テレビカメラ22により清掃状況を監視し、所望の仕上げ状態となる様回転ブラシやガイドローラ262の回転数や洗浄水の供給量を制御盤41を介して制御する。
【0098】
図12により火災用ロボット10の火災感知器45の掃除手段について説明する。トンネル内などに保管されているマニピュレータ291をデバイス接続装置260を介して掃除を行なう火災用ロボット10に連結するとともに、該回転ブラシ292の位置を調節して火災感知器45のレンズ45Lに当接させる。制御盤41は、図示しない火災感知器45の掃除開始移動定点と掃除終了移動定点とを決定する。なお、掃除開始移動定点と掃除終了移動定点の距離の値はホース105の長さよりも小さくなるように定める。
【0099】
制御盤41は、各火災感知器45に対応する位置情報及び掃除命令を送受信機42、18を介して掃除を行なう火災用ロボット10の制御装置17に送信する。
【0100】
前記命令を受けた火災用ロボット10は駆動モータ642を回転させて所定の移動定点に到達する。
【0101】
そすると、制御装置17は、ジョイント接続命令を発してホースリール103に連続する受給管体530と供給管体520とを流体継手510を介して接続させる。
【0102】
該制御装置17は火災用ロボット10のマニピュレータ291を駆動させ、洗浄水を噴出させながら回転ブラシ292を回転させてレンズ45Lを掃除する。レンズ45Lに付着した水滴は、高圧エアノズル293から噴出するエアにより吹き飛ばされ、レンズ表面は即座に乾燥した状態となる。
【0103】
火災用ロボット10は、各火災感知器45の洗浄作業をしながら移動し、最後の火災感知器45の掃除が終了すると、制御盤41に掃除完了信号を送出する。掃除完了後、上記掃除終了移動定点よりも進行方向と逆方向にある最寄りのジョイント接続可能な位置を改めて掃除開始移動定点として上記動作を繰り返す。なお、掃除作業中、操作員は監視用テレビカメラ22により掃除状況を監視し、所望の仕上げ状態となる様回転ブラシ291の位置や回転数、高圧エアノズル293のエア供給量、ガイドローラ262の回転数や洗浄水の供給量を制御盤41を介して制御する。
【0104】
この発明の第2実施例を図13、図14により説明する。この実施例と第1実施例との相違点は、次の通りである。
(1)火災用ロボットに消火剤を貯する給水タンクを搭載するとともに、応援給受水装置を設けたこと。
【0105】
(2)火災用ロボットに駆動用等の電源である畜電池を搭載するとともに、応援給受電装置を設けたこと、である。
【0106】
火災用ロボット10の給水タンク803は電動ポンプ815を介して、モニタノズル13に接続されている。この給水タンク803は、応援給受水装置820に連通している。この応援給受水装置820は、近接する相互の火災用ロボットの給水タンク間で消火剤を給受するもので、その手段は必要に応じて適宜選択される。例えば、この手段として、流体継手、例えば、図4に示すような流体継手を備えた応援給受管が用いられる。 802は電動モータで、蓄電池20から電源が供給され、チェーンなどを介して車輪11を正転、逆転させ火災用ロボット10を走行させる。21は、モニタノズル13の方向制御用モータで電源は蓄電池20から供給される。16は給水タンク803からモニタノズル13に接続する配管である。
【0107】
火災用ロボット10の畜電池20は、応援給受電装置810と接続している。この応援給受電装置810は近接する相互の火災用ロボットの畜電池間で電源を給受するもので、その手段は必要に応じて適宜選択される。なお、図中、第1実施例と同じものは同一符号で示されている。
【0108】
この実施例では、制御盤41の移動命令によりロボットステーション31内の火災用ロボット10Xは、命令された移動位置32M迄移動し、消火活動を開始する。
【0109】
そして、電圧監視手段が、蓄電池の電圧が基準電圧以下になったことを検出すると、制御盤41は隣接する火災用ロボット10Yに応援給電指令を発する。そうすると、該火災用ロボット10Yは火災用ロボット10Xに近接し、応援給受電装置810を介して給電を開始する。これにより火災用ロボット10Xの電源は正常電圧となる。
【0110】
又、消火活動中に給水タンク803の水位監視手段818が、貯水量が基準水量以下になったことを検出すると、制御盤41は隣接する火災用ロボット10Yに応援給水指令を発する。そうすると、該火災用ロボット10Yは、火災用ロボット10に近接し、応援給受水装置820を介して給水を開始する。これにより火災用ロボット10Xの給水タンク803は充水される。
【0111】
この発明の実施例は、上記に限定されるものではない。例えば、火災用ロボットの有する手段として、消火手段、火源探知手段、避難誘導手段、壁面防護手段、壁面掃除手段、火災感知器掃除手段、応援給受電手段、応援給受水手段、を説明したが、必ずしもこれらの手段全部を備える必要はなく、必要に応じて適宜それらの手段の組み合わせを変更してもよい。例えば、次の様に組み合わせることができる。
(1)消火手段及び火源探知手段と避難誘導手段又は壁面防護手段との組み合わせ。
(2)消火手段、火源探知手段及び避難誘導手段と応援給電手段又は応援給受水手段との組み合わせ。
(3)消火手段、火源探知手段、避難誘導手段及び壁面防護手段と応援給電手段又は応援給受水手段との組み合わせ。
【0112】
多目的火災用ロボットは、上記実施例において説明した様に制御されるが、次の様に複数の火災用ロボットに同一又は異なる役割を担当させることにより火災用ロボットの使用価値を高めることができる。
【0113】
この発明の第3実施例を図15により説明する。トンネルの全長にわたって張架された一本のモノレール30に複数の火災用ロボット10a、10b、10c、10dを配設する。この火災用ロボット10a〜10dは前記第2実施例のロボットと同一手段を備えており、それぞれロボットステーション31に待機している。
【0114】
制御盤41は、図示を省略したが、図1と同様に壁面に設けられている。制御盤41は火災感知器45から火災信号を受信すると、該火災感知器45のアドレスから火源FG位置を判断し、該火源FGに最も近い位置にある火災用ロボット10aを消火にあたらせるべきロボットに決定する。
【0115】
そして、制御盤41は該火災用ロボット10aに火源FGに最も近い移動定点32f迄移動するように命令を発するとともに、火災用ロボット10cに対し、矢印A10c方向に避難誘導するように命令する。
【0116】
火災用ロボット10aは矢印A10a方向に移動し、移動定点32fに到達すると、制御装置17の指令により消火用ノズル13から火源FGに向って放水を開始する。火災用ロボット10cは矢印A10c方向に移動しながら、方向指示器やスピーカ等により避難情報を提供し、避難誘導する。
【0117】
火災用ロボット10aの蓄電池20の電圧が低下すると、電圧監視手段は制御盤41に応援給電要求を発する。制御盤41は、火災用ロボット10bを応援給電用のロボットと定め、応援給電命令を発する。
該火災用ロボット10bは、矢印A10b方向に移動して火災用ロボット10aに近接し、応援給受電装置810を介して火災用ロボット10aの蓄電池20に応援給電が行なわれる。
【0118】
火災用ロボット10aは給水タンク内の消火剤が基準以下になると、水位監視手段818は制御盤41に応援給水要求を発する。制御盤41は火災用ロボット10dを応援給水用のロボットと定め、応援給水命令を発する。
該火災用ロボット10dは矢印A10d方向に移動して火災用ロボット10aに近接し、応援給受水装置820を介して火災用ロボット10aの給水タンクに応援給水が行なわれる。
【0119】
火源FG近傍の壁面264が異常高温となると、火災用ロボット10aの内部温度センサ165、外部温度センサ166は制御盤41に異常温度信号を発する。
制御盤41は、消火活動中の火災用ロボット10aに壁面冷却命令を発する。該火災用ロボット10aは壁面防護用ノズル160を該壁面264に向け放水を開始し、壁面冷却を行なう。
【0120】
消火活動中、火災用ロボット10aの火源探知装置110は、火源FGを監視しており消火を確認すると、制御盤41に消火完了信号を発する。制御盤41は、各火災用ロボット10a〜10dに帰還命令を発する。各火災用ロボット10a〜10dは元の位置に戻りロボットステーション31内で待機する。
【0121】
この発明の第4実施例を図16に示す様により説明する。トンネル内にその全長にわたって二本のレール30を設け、該レール30に複数の火災用ロボット10g〜10iを配設する。この火災用ロボット10g〜10iは前記実施例の火災用ロボット10a〜10dと同一手段を備えている。火災感知器45が火災を検出し、制御盤41に火災信号を送出すると、制御盤41は火災の規模が標準範囲か否か判断する。そして、標準範囲を越えていると判断すると、火源FGに最も近い位置にある火災用ロボット10g、10iに移動定点32fへの移動命令を発する。
【0122】
該火災用ロボット10g、10iは矢印A10g方向に移動し、移動定点32fに到達すると、制御装置17の指令により消火用ノズル13から火源FGに向って放水を開始する。又、標準範囲の場合には上記火災用ロボット10g、10iのいずれか一方のみに対して移動命令を発し消火に向わせるか、両火災ロボット10g、10iに移動命令を発し、一方のみに消火を行なわせる。
【0123】
制御盤41は火災用ロボット10h、10jに避難方向を指示し避難情報命令を発する。火災用ロボット10h、10jは矢印A10h方向に避難情報を提供しながらモノレール30上を移動し避難誘導する。
【0124】
この発明の第5実施例を図17により説明する。トンネル内に複数のループ状モノレール430を形成し、複数の火災用ロボット10k〜10nを配設する。この火災用ロボット10k〜10nは前記実施例の火災用ロボット10a〜10dと同一手段を備えている。
【0125】
制御盤41は、火災感知器から火災検出信号を受信すると、火源FGに最も近い火災用ロボット10L、10mを消火用ロボットと決定し、火源FGに最も近い移動定点32h、32gへの移動命令を発する。該火災用ロボット10L、10mが該移動定点32h、32gに到達すると、制御装置17は、放水指示を発し、火源FGに向って消火用ノズル13から消火剤を放出させる。
又、他の火災用ロボット10K、10nに対して必要に応じて応援給電命令、応援給水命令、壁面防護(冷却)命令などを発する。
【0126】
【発明の効果】
この発明は、以上の様に複数の多目的火災用ロボットを管理するので、効率良く、しかも、確実に目的の作業を火災用ロボットに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す火災用ロボット設備の概略図である。
【図2】火災用ロボットの拡大縦断面図である。
【図3】全線式非接触型給受電装置の概略図である。
【図4】接触式流体継手である。
【図5】接触式流体継手の使用状況を示す図である。
【図6】赤外線画像センサシステムを示す斜視図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【図8】図7の左側面図である。
【図9】避難誘導手段を示す斜視図である。
【図10】壁面防護手段を示す斜視図である。
【図11】壁面用の掃除治具装置を示す斜視図である。
【図12】火災感知器の掃除治具装置を示す斜視図である。
【図13】本発明の第2実施例を示す火災用ロボットの拡大縦断面図である。
【図14】使用状態を示す正面図である。
【図15】本発明の第3実施例を示す火災用ロボットの配置図である。
【図16】本発明の第4実施例を示す火災用ロボットの配置図である。
【図17】本発明の第5実施例を示す火災用ロボットの配置図である。
【符号の説明】
10 火災用ロボット
13 モニタノズル
20 蓄電池
45 火災感知器
110 火源探知装置
160 壁面防護用ノズル
260 デバイス接続装置
520 供給管体
530 受給管体
620 給電用配線
650 受電体
760 避難方向指示器
803 給水タンク
【産業上の利用分野】
この発明は、火災用ロボット設備に関するもので、特に、複数の火災用ロボットを有効に使用するための管理化火災用ロボット設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネル内等の構築物等の消火対象物には、火災発生に備えて消火用ロボットが設けられているが、この消火用ロボットは火災感知器と接続する制御盤により制御される。
該制御盤は、該火災感知器から火災信号を受信すると、消火用ロボットを火源近傍迄移動させるとともに、搭載されている給水タンク内の消火剤を火源に向って消火ノズルから放出させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の消火用ロボットには、次の様な問題がある。
(1)給水タンクの容量が小さいと消火活動中に消火剤が不足することがあり、又、逆にそれが大きいと消火用ロボットの重量が重くなり、大きな電源が必要となる。
【0004】
(2)蓄電池の容量が小さいと、消火活動中に電圧が低下し、搭載されている機器が作動しなくなることがあり、又、逆にそれが大きいと、消火用ロボットの重量が重くなるとともに火災用ロボットが大型化する。
【0005】
(3)制御盤は火災感知器の火災信号に基き火源を決め、消火用ロボットを制御するので、消火用ロボットの消火位置が、火源に対して最も効果的に消火活動できる位置とならないことがある。
そのため、効率良く消火できないことがある。
【0006】
(4)従来の火災用ロボット設備では、自動避難誘導手段、壁面の過熱を防止するため自動壁面防護手段、が設けられていない。そのため、例えば、トンネル内で火災が発生すると逃げ遅れや壁面熱損壊等が発生する。
【0007】
(5)従来の火災用ロボット設備では、火災感知器や壁面等の自動掃除手段が設けられていない。そのため、交通規制をしながら人間がその作業をしなければならないので、危険であるとともに作業能率も良くない。
【0008】
そこで、本発明者は、上記要求に合致する多目的火災用ロボットを開発すると共に、該火災用ロボットを効果的に管理できる火災用ロボット設備を開発した。この発明は、該火災用ロボットを効果的に管理できる火災用ロボット設備を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1発明は、火災監視区域に配設された火災感知器及び移動経路と、連続した一本の該移動経路に配設された複数の火災用ロボットと、該火災用ロボットに搭載された制御装置、電圧監視手段付蓄電池及び水位監視手段付給水タンクと、該全火災用ロボットを管理する制御盤と、を備えた火災用ロボット設備であって;該火災用ロボットが、消火手段を有するとともに少なくとも応援給受水手段と応援給受電手段と避難誘導手段と壁面防護手段の1つを備えた火災用ロボットであり;該制御盤が、火災感知器の火災信号に基づき複数の火災用ロボットのうち火源に最も近い火災用ロボットを消火用ロボットと決定して、この火災用ロボットに消火命令を発し、他の火災用ロボットに必要に応じて応援給電命令、応援給水命令、避難誘導命令、壁面防護命令、を発することを特徴とする火災用ロボット設備、である。
【0010】
第2発明は、火災監視区域に配設された火災感知器及び移動経路と、連続した一本の該移動経路に配設された複数の火災用ロボットと、該移動経路に沿って伸延する給電用配線及び該給電用配線から受電する火災用ロボットの受電体とからなる給受電手段と、該移動経路に沿って配設された供給管体と火災用ロボットの消火用ノズルに連通する受給管体と両管体を接続する流体継手とからなる給受水手段と、該火災用ロボットに設けられた制御装置と、該全火災用ロボットを管理する制御盤と、を備えた火災用ロボット設備であって;該火災用ロボットが、消火手段を有するとともに少なくとも避難誘導手段と壁面防護手段の1つを備えた火災用ロボットであり;該制御盤が、火災感知器の火災信号に基づき複数の火災用ロボットのうち火源に最も近い火災用ロボットを消火用ロボットと決定して、この火災用ロボットに消火命令を発し、他の火災用ロボットに必要に応じて避難誘導命令、壁面防護命令、を発することを特徴とする火災用ロボット設備、である。
【0011】
【作用】
第1発明の作用について説明する。火災が発生すると制御手段は、火災感知器の火災信号に基づき複数の火災用ロボットのうち火源に最も近い火災用ロボットを消火用ロボットと決定して、この火災用ロボットに消火命令を発する。するとこの命令により火災用ロボットは、火源近傍まで移動する。そして、火源に向って消火用ノズルから消火剤を放出する。また他の火災用ロボットに必要に応じて応援給電命令、応援給水命令、避難誘導命令、壁面防護命令、を発する。壁面温度が異常に上昇すると、制御手段は消火活動をしていない他の火災用ロボットに壁面防護命令を発し、壁面防護用ノズルから水を放出し、壁面を冷却する。
【0012】
また、消火活動をしていない別の火災用ロボットは、制御手段の命令により避難情報を視覚や聴覚を介してトンネル内の人々に伝達し、安全な方向に誘導する。
【0013】
作業中に火災用ロボットの蓄電池の電圧が低下すると、他の火災用ロボットが接近し応援給受電装置を介して応援給電を行なう。
【0014】
消火作業中に給水タンクの消火剤が少なくなると、他の火災用ロボットが接近し、応援給受水装置を介して応援給水を行なう。
【0015】
第2発明の作用について説明する。この発明と第1発明との主なる相違点は、この発明では応援給水、応援給電を必要としないことである。
【0016】
即ち、火災用ロボットには電源供給手段を介して常時給電されており、
又、流体継手を介してホース付受給管体と供給管体とが接続され消火用ノズルに消火剤が供給される。
【0017】
【実施例】
この発明の第1実施例を図1〜図12により説明する。トンネルの走行路の側壁上部にモノレール30を設け、該モノレール30に車輪11を介して火災用ロボット10を設ける。
【0018】
この火災用ロボット10は、例えば、消火、火災監視用の消火用ロボットであり、間隔をおいて複数配設されている。前記モノレール30は、火災用ロボットの走行を案内する移動経路で、例えば、前記トンネルの他、石油化学工場などのプラント設備の敷地、工場内、ビルなどの建物内、などの消火対象物に沿って配設される。
【0019】
このモノレール30には前記火災用ロボット10を待機させるロボットステーション31が間隔をあけて複数設けられている。このロボットステーション31は開閉自在なボックスである。
【0020】
モノレール30には、所定間隔、例えば、25m間隔、に移動定点32が設けられている。この移動定点32は火災用ロボット10が消火、或いは火災監視のため移動する時の停止位置である。
【0021】
モノレール30に沿って給電区画毎にループ状の給電用配線620が配設されている。この給電用配線620は耐腐蝕性の樹脂でコーティングされるとともに、高周波電源装置411に接続されている。
【0022】
火災用ロボット10には、前記給電用配線620から給電を受けるための受電体650が設けられている。該受電体650で受電した高周波電流は、必要に応じて直流、又は交流に交換して電動モータ642、制御装置17、充電式蓄電池20、監視用モニタカメラ22、火源探知手段、例えば、赤外線画像センサシステム110、等に供給する。この受電体650として、例えば、受電コイルが用いられる。
【0023】
図3は、給電用配線620と受電コイル650との位置関係を説明する図で、660はループ状に配線された給電用配線620の支持部材、661は火災用ロボット10のアーム663に設けられた補助輪、662は火災用ロボット10の上部に設けられ、上端に車輪641(図1の車輪11に相当)とモータ642を有するアームである。
その給電用配線620の間に間隙を空けて挿入されるように、受電コイル650が火災用ロボット10のアーム662に固定されている。
【0024】
また、火災用ロボット10の電源変換装置322は、例えば、受電コイル650と並列に、この受電コイル650と給電用配線620の周波数に共振する共振回路を構成するコンデンサと、この共振回路のコンデンサと並列に接続された整流用ダイオードと、このダイオードに接続され、出力を所定電圧に制御する安定化電源回路と、直流を交流に変換するDC−ACコンバータ等とから構成されている。なお、安定化電源回路は、例えば、電流制限用のコイルと出力調整用トランジスタとフィルタを構成するダイオード及びトランジスタから構成されている。
【0025】
前記電動モータ642は車輪641を正転/逆転させ火災用ロボット10を走行させる。又、モニタノズル13は、ホースリール103に接続され、該ホースリール103のホース105は受給管体530に接続されている(図5)。この受給管体530の先端部には、接触式流体継手510が設けられている。
【0026】
受給管体530の後端部530aはジョイントサポータ120により支持されている。このジョイントサポータ120は火災用ロボット10の基台101に固定されており、電動シリンダ102により上下に摺動する。該受給管体530には、該基台101に固定されたホースリール103のホース105が接続されているが、このホース105は速度調整式ローラ106により挾持されている。
【0027】
受給管体530の先端部530bには、供給管体520のフランジ522に係合する係止爪107が設けられている。
【0028】
火災用ロボット10には、火源探知装置110が設けられている。この火源探知装置110として、例えば、赤外線画像センサシステムが用いられている。
このセンサシステム110はセンサ本体111と、該センサ本体111を保持するセンサホルダ112と、から構成されている。
【0029】
センサ本体111には、複数の焦電素子113を備えたセンサ部114と、該センサ部114を制御する制御部115と、が備えられている。
このセンサ部114は、縦方向Y及び横方向Xに所定範囲回転して監視領域の温度分布を計測する。
【0030】
センサ部114の縦方向Y及び横方向Xの移動により、異常温度部分のY軸、X軸位置を制御部115に送出する。制御部115は、その位置情報を制御装置17に出力し、制御装置17は、その位置情報から図示しない分割エリアのマトリックスから火源FG位置を確定する。
【0031】
制御装置17は、前記火源FG位置から火災用ロボット10の位置が、消火に適当か否か判断する。即ち、火源FG位置が火災用ロボット10のモニタノズル13の放水範囲内か否かを判断する。
【0032】
例えば、火源FG位置が放水範囲内にある場合は、そこを最適消火点と判断するが、、そうでない場合には火災用ロボット10を前進F、又は後退Bさせてその位置を調整し、火源FG位置が放水範囲内に入るようにする。
【0033】
18は火災用ロボット10に設けられた送受信機、19は送受信機18に設けられたアンテナである。40は消火剤の貯蔵部、41は火災受信機44とアンテナ43を有する送受信機42とが接続されている制御盤、45は火災受信機44に接続され、かつ、トンネルの側壁に間隔をおいて複数配設された火災感知器、をそれぞれ示す。この火災感知器45として、例えば、熱、煙、炎の光、ガス、臭いなどによる各種感知器があるが、必要に応じて適宜選択される。
なお、47は連絡管33を介して供給配管100に接続され、かつ、制御盤41により制御される給水ポンプである。
【0034】
供給配管100は、モノレール30に沿って配設され、該配管100には移動定点32に対応して複数の供給管体520が設けられている。この供給管体520には、弁135と接触式流体継手510が設けられている。
【0035】
前記接触式流体継手510は図4に示す様に、供給管体520と受給管体530とから構成されている。
【0036】
供給管体520の供給路523は直径Dに形成されているが、その先端部は絞り込まれ、断面円錐台状をなしている。放出口521の直径dは、前記直径Dに比べ大幅に縮径されている。両直径の割合d/Dは必要に応じて適宜決定されるが、例えば、d/Dは1/5が選ばれる。
【0037】
供給管体520の先端にはフランジ522が設けられている。この供給管体520の先端面は接触面524をなしているが、この接触面524は、平滑に、かつ、軸心Cに対して垂直状に形成されている。
【0038】
受給管体530には受給路533が設けられているが、この受給路533は、出口536に向って次第に広がっている。受給口531の直径wは前記放出口521の直径dより若干大きく形成されている。該両直径の割合d/wは必要に応じて適宜選択され、例えば、d/wは0.9が選ばれる。
前記放出口521と受給口531とは対向しており、両口521、531の軸心は該流体継手510の軸心C上に位置している。
【0039】
受給管体530の後端には、フランジ532が設けられている。この受給管体530の後端面は、接触面534をなしているが、この接触面534は平滑に、かつ、軸心Cに対して垂直状に形成されている。
【0040】
この接触面534は、Oリング537を介して前記接触面524に当接しているが、両接触面524、534間にはわずかな隙間があり、この隙間が吸引部Gを形成している。
【0041】
この吸引部Gは放出口521、受給口531と連通し、両口521、531間における圧力と同圧、即ち、負圧となっている。なお、両接触面524、534の面積の大きさは、必要に応じて適宜選択されるが、その面積が大きくなるに従って吸引力が増大する。また受給管体530のフランジ532付近には、係止爪107が軸支されている。
【0042】
火災用ロボット10には図9に示す様に、避難情報提供手段(避難誘導手段)が設けられている。この手段は視覚、聴覚などを介して避難情報を提供するもので、例えば、ネオンサインなどで形成された避難方向指示器760、壁面などに避難方向を映写する映写器761、注意を促すパトライト762、火災状況や避難方向などを音声により伝達するスピーカ763、などが用いられる。これらの避難情報提供手段は、火災用ロボットの制御装置17により制御される。
【0043】
図10に示す様に、火災用ロボット10には壁面防護手段即ち、消火用ノズル(モニタノズル)13と別個に形成された壁面冷却用の壁面防護用ノズル160が設けられている。このノズル160は、図示しない開閉制御弁とホース105を介して受給管体530に連通し、かつ、図示しない高圧パイプに回動自在に設けられている複数のノズル162から構成されている。この火災用ロボット10には、温度監視手段即ち内部温度を計測する温度センサ165と外部温度を計測する温度センサ166が設けられているが、この両温度センサ165、166として、例えば、熱電対温度計が用いられる。
【0044】
火災用ロボット10には、掃除・清掃治具手段を着脱するためのデバイス接続装置260が設けられている。このデバイス接続装置260に接続される掃除・清掃治具手段には図11に示す様にトンネル側壁面264を掃除するための自動掃除治具装置、例えば、回転ブラシ261と図12に示す様に、炎感知器等の火災感知器のレンズ等を掃除する火災感知器の自動掃除治具装置、例えば、回転ブラシ292と高圧エアノズル293とがある。
【0045】
トンネル側壁面の清掃治具装置としての回転ブラシ261は洗浄水を噴出しながらブラシを回転させ側壁面264を擦ることにより清掃するが、この回転力は火災用ロボット10の図示しないモータにより与えられ、また、洗浄水はホースリール103から供給される。
【0046】
この回転ブラシ261はガイドローラ262に固定されており、このガイドローラ262は回転ブラシ261より遅い回転数で回転しながら回転ブラシ261を案内する。このガイドローラ262は側壁面264の上下に平行に配設されたブラシ用レール266に支持されている。
【0047】
火災感知器45の掃除治具装置としての回転ブラシ292と高圧エアノズル293とは、マニピュレータ291を介してデバイス接続装置260に接続されている。この回転ブラシ292は洗浄水を噴出しながらブラシを回転させ感知器前面のレンズ45Lなど擦ることにより掃除するが、該レンズ45Lに付着した洗浄水は、高圧エアノズル293から噴出される高圧エアにより吹き飛ばされるので、該レンズ面は即座に乾燥状態となる。
【0048】
回転ブラシ292の回転力は火災用ロボット10の図示しないモータにより与えられ、洗浄水はホースリール103から供給され、又、高圧エアは火災用ロボット10に搭載された高圧エアタンク296、または、空気ファンから供給され
る。
【0049】
本実施例の作動につき説明する。火災受信機44が火災感知器45から火災情報、例えば、火災信号を受信すると、その火災信号に基づいて火源FGを判別し、その情報を制御盤41に出力する。
【0050】
制御盤41は、火源FGの情報に基づき、火災用ロボット10を停止させる移動消火定点32aを判別する。この移動消火定点32aとして、ロボットステーションに最も近い発報感知器に対応する移動定点32から1つロボットステーション31寄りの移動定点が指定される。そして、複数の火災用ロボット10の中から、移動定点32に最も近いロボットステーションにいる火災用ロボット10を特定して火源FGの情報と移動消火定点32aの情報、並びに移動指令を送受信機43を通じ無線で送信する。
【0051】
ここで、例えば、火災用ロボット10の特定方法としては、制御盤41から出力したアドレスと各火災用ロボット10に記憶されている自己アドレスが一致した場合に、その火災用ロボット10が火災発生地点の情報と移動指令を受け取る方法が用いられる。
【0052】
又、制御盤41は、火災受信機44から火災情報を受信すると、高周波電源装置411から給電用配線620に高周波電流を供給し、火災ロボット10に電源を無接触で供給する。火災用ロボット10は受電コイル650で無接触で受電し電源変換装置322で変換された電源により電動モータ642を駆動し、移動消火定点32aまで移動し、テレビカメラ22を動作させ、火災地点の状況を撮影して制御盤41に無線で送信する。
【0053】
なお、給電用配線620と受電コイル650との間の無接触による電源の供給は、給電用配線620を流れる高周波電流により、図3に点線Mで示すように給電用配線620の周囲に交番磁界を生じ、受電コイル650に起電力を発生させる。この起電力により発生した交流電流は電源変換装置322のダイオードで整流され、安定化電源回路により所定の直流電圧にされて出力され、またDC−ACコンバータによって交流電圧として出力され、各種搭載機器17、20、22等に供給される。
【0054】
制御盤41によって指定された火災用ロボット10は、その制御装置17が火源FG情報と移動命令を受信すると、移動消火定点番号n読込、電動モータ始動命令を発し、電動モータ642を正転もしくは逆転してロボットステーション31から制御盤41によって指定された移動消火定点32aまで移動する。
制御装置17は、火災用ロボット10が指定された移動消火定点32aまで移動し定点信号を発すると、電動モータ停止命令を発し、電動モータ642を停止させる。このとき、停止した移動消火定点32aの位置を制御盤41に送信するようにしてもよい。
【0055】
停止位置の判別方法として、各移動定点32に突起を設け、一方、火災用ロボット10には移動定点32の突起を検出するマイクロスイッチを設け、該マイクロスイッチが移動定点32を通過する毎に定点信号を出力する。この通過した移動定点の数をカウントして、そのカウントされた数と火災用ロボットが移動命令とともに読込んだ火災地点情報としての通過すべき移動定点の数Kとの大小の比較を行って、移動停止点32aを判別する。
【0056】
別方法としては、電動モータ642が何回転したかを回転計などで計測することにより、移動停止点を判別する方法もある。又、カウント方法としては、発光素子及び受光素子を設ける方法をとってもよい。
【0057】
火災用ロボット10が停止し、制御盤41が停止信号を受信したら、操作者が制御盤41を操作し、無線で、監視用テレビカメラ22の回動命令を火災用ロボット10に送る。
そして、上下左右に回動している監視用テレビカメラ22が火源FGを写した場合には制御盤41から該カメラ22の回動停止命令を送出する。
【0058】
ここで、上下左右に該カメラ22を首振りさせて火源FGを監視用テレビカメラ22の中央に映し出させ、操作者が映像から火災を確認する。
【0059】
また、火災用ロボット10が移動消火定点32aで停止すると、制御装置17はジョイント接続命令を発して電動シリンダ102を駆動させてジョイントサポータ120を上方に摺動させ、一点鎖線の位置にある受給管体530Aを移動して、フランジ532を供給管体520のフランジ522に当て、接触面524、534を当接させる。この両接触面524、534の当接により、図示しないロック装置のスイッチがオンとなり係止爪107がフランジ522に係合する。 そして、電動シリンダ102を逆方向に駆動させてジョイントサポータ120を下方に摺動させて、受給管体530から離脱させる。
【0060】
制御装置17は該火災用ロボット10が移動消火定点32aで停止すると同時に赤外線画像センサシステム110に火源探知命令を発する。
【0061】
該システム110はセンサ部114の焦電素子113を縦方向Y、横方向Xに移動しながら警戒エリアを監視する。この警戒エリアは複数の分割エリアから構成され各分割エリアは、XY座表で表わされる。例えば、該センサシステム110の縦方向Yの監視角度θYは70゜、横方向の監視角度θXは150゜に調整される。
【0062】
該センサシステム110の制御部115がセンサ部114の出力から火源があると判断される分割エリアの数とそのそれぞれの個所、すなわち座標位置の確認をすると、火源FGまでの距離とその大きさ(火災規模)の確認を行なう。
【0063】
火源FGの分割エリアが確定すると、制御装置17は火災用ロボット10の消火用ノズル13の放水範囲即ち消火範囲内に火源FGが入っているか否か判断する。
【0064】
火災用ロボット10が消火範囲外に位置する場合には、消火範囲内になるように火災用ロボット10を前進F、又は後退Bさせ、最適消火点32bに位置せしめる。この時、ロボット10の移動にともなってホース105は、ホースリール103から繰り出される。
【0065】
火災用ロボット10が消火範囲内になると、制御装置17は、消火すべき分割エリアの数が単数か否か判断する。そして、該エリアが複数の場合は前記分割エリア中、最も激しく燃えている火源FGを選択し、火源FGの幅の確認を行なうとともに、方向制御用モータ21を駆動させて消火用ノズル13に首振運動させながら放水する。
【0066】
該分割エリアが単数の場合は、火源FGの幅を確認し、火源中心にノズル13を向けるとともに、ノズルの放水パターンを制御する。この放水パターンとして、遠距離迄消火できる棒状放水や、広い範囲にわたって消火できる放射状放水、などがあるが、該ノズルに設けた図示しない放水パターン制御手段により、必要に応じて適宜選択される。
【0067】
制御装置17は、放水制御部に弁開放命令を送出し、火災用ロボット10に設けられた部材(図示せず)を供給管部120に設けられたマイクロスイッチに当接させ弁135を開放させる。制御装置17は送受信機18、42を介して制御盤41に放出開始命令を送信し、給水ポンプ47を始動させ、接触式流体継手510を通じて消火剤、例えば泡混合液をモニタノズル13から放出させる。
【0068】
又、例えば供給管体520側にマイクロスイッチを、受給管体530側にレバーを設けておき、このレバーを倒してマイクロスイッチを動作させ、これによって弁135を開放させるようにしても良い。
【0069】
供給管体520の入口526に流体、例えば、消火用水Sを圧力P1で供給すると、該水Sは供給路523を通りながら放出口521で絞り込まれ、該水の圧力P1は速度水頭に変換された後、放出口521から受給管体530の受給口531に供給されるとともに、受給路533内で再び圧力水頭に変換され、圧力P3で出口536から排出される。
【0070】
この時の放出口521からの放水圧力P2は、ベルヌーイの定理に基いて次式により求められる。
P2=P1−Q2/2gS1 2
【0071】
この式において、Qは放出口521の流量、S1は放出口521の断面積、gは重力加速度、をそれぞれ示す。従って、流量Q、圧力P1が一定の場合には放出圧力P2は放出口521の断面積S1の関数となり、断面積S1を選択することにより放水圧力P2の値を負にすることができる。
【0072】
この様に放出口521の放水圧力P2は、供給路523及び受給路533中で最も小さな圧力となる。例えば、供給路523の圧力P1が10kg/cm2であり、受給路533の圧力P3が8kg/cm2である時には、放水圧力P2は−1kg/cm2となる。
【0073】
この放水圧力P2は、接触面524、534間の吸引部Gの圧力となるので、両接触面524、534は吸引部Gを介して強く引き合い吸着する。これにより両管部520、530は強固に接続されて一体となる。
【0074】
給水中に両管部520、530を互いに反対方向に引っ張っても、前記吸引部Gにおける吸引力のため両者520、530を引き離すことはできない。
しかし、供給管部520への給水を停止すると、前記吸引部Gにおける吸引力はなくなるので、両管部520、530は自動的に吸着が解除され、離れてしまう。
【0075】
なお、火災用ロボットに消火剤、例えば泡混合液を貯蔵したタンク及びそのタンクに貯蔵された消火剤量を検出する消火剤量検出部を設け、消火初期においてはタンクから消火剤をモニタノズル13に供給し、消火剤量検出部によって消火剤がないと判別された場合に、消火剤の貯蔵部40から消火剤を供給するようにしてもよい。
【0076】
また、タンクに泡原液のみを貯蔵し、消火剤の貯蔵部からは消火用水のみを供給するようにして、それらを例えば、ラインプロポーションのような混合器を用いて混合した後にモニタノズル13から放出するようにしてもよい。ここで、タンクを設ける場合にはモニタノズル13とホースリール103との間に弁を設けるようにし、それを制御する放水制御部も制御装置17に設ける。
【0077】
消火活動中は、監視用モニタカメラ22から送出される火災発生地点の映像信号を制御盤41のブラウン管(図示せず)に表示し、操作者が鎮火されたか否かを監視し、鎮火されたと判断した場合には、火災消火完了命令を制御盤41から制御装置17に送出する。そうすると、制御装置17から制御盤41に放出停止命令が発信され、給水ポンプ47を停止させる。
【0078】
一方、制御装置17は、電動モータ始動命令を発して火災用ロボット10を移動消火定点32aに向かって移動させると共に、ホースリール103を矢印A103方向に回転させ、ホース105を巻き取りながら該火災用ロボット10を移動消火定点32a迄戻す。次に電動シリンダ102を駆動してジョイントホルダ120を矢印A120方向に伸ばし、受給管体530を嵌合させて保持する。
【0079】
図示しない制御手段により係止爪107をフランジ522から外すとともに、電動シリンダ102を矢印A102と反対方向に移動させ、元の位置に戻す。
【0080】
このようにして、移動消火定点32aに対応して設けられた供給管520から切り離すとともに、火災用ロボット10に設けられた部材(図示せず)をマイクロスイッチから離させることにより弁135を閉じさせ、消火剤、例えば、泡混合液のモニタノズル13からの放出を停止させる。
【0081】
その後、電動モータ642を更に逆転もしくは正転させて火災用ロボット10を走行させ、前記ロボットステーション31まで到達した時点でモータ停止命令を発信し、電動モータ642を停止し該火災用ロボット10を元の位置に戻すと共に、次の火災に備える。
制御装置17は戻った旨を制御盤41に送信する。
【0082】
火災用ロボット10がロボットステーション31まで戻ったことを判別する方法としては、停止した移動停止点32aを起点として通過した移動定点の数をカウントして、その数と移動命令とともに読込んだ火災地点情報としての通過すべき移動定点の数Kとの差が0となった場合にロボットステーション31まで戻ったとする方法が採用される。
【0083】
別方法としては、電動モータ642が何回転逆回転したかを回転計などで計測することにより、ロボットステーション31に戻ったことを判別する方法もある。又、カウント方法としては前記発光素子及び受光素子を設ける方法を採用しても良い。
【0084】
また、火災用ロボット10が移動停止点32aまで移動して電動モータ642を停止した後、更に所定位置に停止したか否かを判定し、否の場合には位置修正を行うプログラムを設けても良い。
【0085】
更に、火災用ロボット10を正確に指定した移動定点に停止させる為の移動微調整手段を設けても良い。この移動微調整手段として、例えば、火災用ロボット10がロボットステーション31から目標の移動定点に向う場合に、火災用ロボット10の移動速度をその途中迄高速で行い、該移動定点近傍に到達したら低速で行って、その移動定点に停止し易い様に速度を制御する方法が用いられる。
【0086】
また、火災用ロボット10の受給管体530と移動定点32aに対応して設けられた給水管体520との接続が完了したことを圧力センサを用いて判別し、接続が不十分と判別される場合には、消火ロボット10の位置修正を行ない、再度接続を試みるようにしてもよい。
【0087】
図9により火災用ロボット10の避難誘導手段について説明する。制御盤41が火災受信機44から火災信号を受信すると、該制御盤41は火災を検知した火災感知器45の位置から避難誘導にあたるべき火災用ロボット10と誘導方向を決定する。
すなわち、火災位置に最も近いステーション31よりも1つ遠方のステーション31に格納されているロボットを避難誘導にあたるべき火災用ロボットと決定し、当ステーション31と火災位置及び避難口との位置関係により誘導方向を決定する。
【0088】
この制御盤41は避難誘導命令を送受信機12、18を介して前記火災用ロボット10の制御装置17に送信する。
【0089】
前記命令を受けた火災用ロボット10の制御装置17は図示しない駆動モータを駆動させて避難誘導情報提供、即ち、方向指示器760によるネオンサインの点燈による避難方向矢印の表示、映写器761によるトンネル壁面264への避難方向矢印の映写、パトライト762による間欠点灯表示、スピーカ763による避難方向などの案内、をしながら火災用ロボット10を避難誘導方向に移動する。この火災用ロボット10の誘導に従って自動車の運転手などは安全な場所に移動する。
【0090】
なお、避難誘導中、操作員は監視用テレビカメラ22により火災状況や避難状況を監視し、適切な誘導状態となる様火災用ロボット10のスピードや誘導情報提供を制御盤41を介して制御する。
【0091】
図10により火災用ロボット10の壁面防護手段について説明する。制御盤41が火災受信機44から火災信号を受信すると、該制御盤41は火災を検知した火災感知器45の位置から壁面防護にあたるべき火災用ロボット10と移動すべき地点を決定する。すなわち、火災位置に最も近いステーション31よりも1つ遠方のステーション31に格納されているロボットを壁面防護にあたるべき火災用ロボットと決定し、壁面防護を行なう地点まで移動させる。制御装置17は火災用ロボット10の温度センサ165、166の情報を入力すると、その情報に基づいて冷却の必要な異常高温の壁面を判断するとともに、その判断に基づいて該壁面を冷却できるように壁面防護用ノズル160の方向を制御する。 このノズル160は、受給管体530に連通し、消火用ノズル13への給水停止と同時に給水が停止される。
なお、受給管体530と消火用ノズル13及び壁面防護用ノズル160の間に各々弁を設け、一方の弁のみを開くことにより、壁面防護のみを行ない、また他の弁のみを開くことにより、消火活動のみを行なわせることができるようにしてもよい。
【0092】
図11により火災用ロボット10のトンネルの側壁面264の清掃手段について説明する。トンネル内などに保管されている回転ブラシ261をデバイス接続装置260介して清掃を行なう火災用ロボット10に連結するとともに、該回転ブラシ261の位置を調節して清掃対象壁面264に当接させる。
【0093】
制御盤41は、該側壁面264に対応する清掃を行なう火災用ロボット10の移動範囲から図示しない清掃開始移動定点と清掃終了移動定点とを決定する。
なお、清掃開始移動定点と清掃終了移動定点の距離の値はホース105の長さよりも小さくなるようにして定める。
【0094】
制御盤41は清掃命令及び前記清掃開始移動定点から清掃終了移動定点迄の移動命令を送受信機42、18を介して清掃を行なう火災用ロボット10の制御装置17に送信する。
【0095】
前記命令を受けた火災用ロボット10は駆動モータ642を回転させて清掃開始移動定点まで移動する。そして、該火災用ロボット10が該清掃開始移動定点に到達すると、制御装置はジョイント接続命令を発してホースリール103に連続する受給管体530と供給管体520とを接続させる。
【0096】
その後、該制御装置17は火災用ロボット10に駆動モータ642の再始動命令を発する。そうすると、火災用ロボット10はホースリール103のホース105を伸ばしながら移動を再開する。
回転ブラシ261は洗浄水を噴出しながら回転し該側壁面264を清掃を開始すると共に、ガイドローラ262に案内されながら清掃終了移動定点に向かって移動する。
【0097】
火災用ロボット10は、清掃作業を行ないながら清掃終了移動定点に到達すると停止するとともに、制御盤41に清掃完了信号を送出する。清掃完了後、上記清掃終了移動定点よりも進行方向と逆方向にある最寄りのジョイント接続可能な位置を改めて清掃開始移動定点として上記動作を繰り返す。
なお、清掃作業中、操作員は監視用テレビカメラ22により清掃状況を監視し、所望の仕上げ状態となる様回転ブラシやガイドローラ262の回転数や洗浄水の供給量を制御盤41を介して制御する。
【0098】
図12により火災用ロボット10の火災感知器45の掃除手段について説明する。トンネル内などに保管されているマニピュレータ291をデバイス接続装置260を介して掃除を行なう火災用ロボット10に連結するとともに、該回転ブラシ292の位置を調節して火災感知器45のレンズ45Lに当接させる。制御盤41は、図示しない火災感知器45の掃除開始移動定点と掃除終了移動定点とを決定する。なお、掃除開始移動定点と掃除終了移動定点の距離の値はホース105の長さよりも小さくなるように定める。
【0099】
制御盤41は、各火災感知器45に対応する位置情報及び掃除命令を送受信機42、18を介して掃除を行なう火災用ロボット10の制御装置17に送信する。
【0100】
前記命令を受けた火災用ロボット10は駆動モータ642を回転させて所定の移動定点に到達する。
【0101】
そすると、制御装置17は、ジョイント接続命令を発してホースリール103に連続する受給管体530と供給管体520とを流体継手510を介して接続させる。
【0102】
該制御装置17は火災用ロボット10のマニピュレータ291を駆動させ、洗浄水を噴出させながら回転ブラシ292を回転させてレンズ45Lを掃除する。レンズ45Lに付着した水滴は、高圧エアノズル293から噴出するエアにより吹き飛ばされ、レンズ表面は即座に乾燥した状態となる。
【0103】
火災用ロボット10は、各火災感知器45の洗浄作業をしながら移動し、最後の火災感知器45の掃除が終了すると、制御盤41に掃除完了信号を送出する。掃除完了後、上記掃除終了移動定点よりも進行方向と逆方向にある最寄りのジョイント接続可能な位置を改めて掃除開始移動定点として上記動作を繰り返す。なお、掃除作業中、操作員は監視用テレビカメラ22により掃除状況を監視し、所望の仕上げ状態となる様回転ブラシ291の位置や回転数、高圧エアノズル293のエア供給量、ガイドローラ262の回転数や洗浄水の供給量を制御盤41を介して制御する。
【0104】
この発明の第2実施例を図13、図14により説明する。この実施例と第1実施例との相違点は、次の通りである。
(1)火災用ロボットに消火剤を貯する給水タンクを搭載するとともに、応援給受水装置を設けたこと。
【0105】
(2)火災用ロボットに駆動用等の電源である畜電池を搭載するとともに、応援給受電装置を設けたこと、である。
【0106】
火災用ロボット10の給水タンク803は電動ポンプ815を介して、モニタノズル13に接続されている。この給水タンク803は、応援給受水装置820に連通している。この応援給受水装置820は、近接する相互の火災用ロボットの給水タンク間で消火剤を給受するもので、その手段は必要に応じて適宜選択される。例えば、この手段として、流体継手、例えば、図4に示すような流体継手を備えた応援給受管が用いられる。 802は電動モータで、蓄電池20から電源が供給され、チェーンなどを介して車輪11を正転、逆転させ火災用ロボット10を走行させる。21は、モニタノズル13の方向制御用モータで電源は蓄電池20から供給される。16は給水タンク803からモニタノズル13に接続する配管である。
【0107】
火災用ロボット10の畜電池20は、応援給受電装置810と接続している。この応援給受電装置810は近接する相互の火災用ロボットの畜電池間で電源を給受するもので、その手段は必要に応じて適宜選択される。なお、図中、第1実施例と同じものは同一符号で示されている。
【0108】
この実施例では、制御盤41の移動命令によりロボットステーション31内の火災用ロボット10Xは、命令された移動位置32M迄移動し、消火活動を開始する。
【0109】
そして、電圧監視手段が、蓄電池の電圧が基準電圧以下になったことを検出すると、制御盤41は隣接する火災用ロボット10Yに応援給電指令を発する。そうすると、該火災用ロボット10Yは火災用ロボット10Xに近接し、応援給受電装置810を介して給電を開始する。これにより火災用ロボット10Xの電源は正常電圧となる。
【0110】
又、消火活動中に給水タンク803の水位監視手段818が、貯水量が基準水量以下になったことを検出すると、制御盤41は隣接する火災用ロボット10Yに応援給水指令を発する。そうすると、該火災用ロボット10Yは、火災用ロボット10に近接し、応援給受水装置820を介して給水を開始する。これにより火災用ロボット10Xの給水タンク803は充水される。
【0111】
この発明の実施例は、上記に限定されるものではない。例えば、火災用ロボットの有する手段として、消火手段、火源探知手段、避難誘導手段、壁面防護手段、壁面掃除手段、火災感知器掃除手段、応援給受電手段、応援給受水手段、を説明したが、必ずしもこれらの手段全部を備える必要はなく、必要に応じて適宜それらの手段の組み合わせを変更してもよい。例えば、次の様に組み合わせることができる。
(1)消火手段及び火源探知手段と避難誘導手段又は壁面防護手段との組み合わせ。
(2)消火手段、火源探知手段及び避難誘導手段と応援給電手段又は応援給受水手段との組み合わせ。
(3)消火手段、火源探知手段、避難誘導手段及び壁面防護手段と応援給電手段又は応援給受水手段との組み合わせ。
【0112】
多目的火災用ロボットは、上記実施例において説明した様に制御されるが、次の様に複数の火災用ロボットに同一又は異なる役割を担当させることにより火災用ロボットの使用価値を高めることができる。
【0113】
この発明の第3実施例を図15により説明する。トンネルの全長にわたって張架された一本のモノレール30に複数の火災用ロボット10a、10b、10c、10dを配設する。この火災用ロボット10a〜10dは前記第2実施例のロボットと同一手段を備えており、それぞれロボットステーション31に待機している。
【0114】
制御盤41は、図示を省略したが、図1と同様に壁面に設けられている。制御盤41は火災感知器45から火災信号を受信すると、該火災感知器45のアドレスから火源FG位置を判断し、該火源FGに最も近い位置にある火災用ロボット10aを消火にあたらせるべきロボットに決定する。
【0115】
そして、制御盤41は該火災用ロボット10aに火源FGに最も近い移動定点32f迄移動するように命令を発するとともに、火災用ロボット10cに対し、矢印A10c方向に避難誘導するように命令する。
【0116】
火災用ロボット10aは矢印A10a方向に移動し、移動定点32fに到達すると、制御装置17の指令により消火用ノズル13から火源FGに向って放水を開始する。火災用ロボット10cは矢印A10c方向に移動しながら、方向指示器やスピーカ等により避難情報を提供し、避難誘導する。
【0117】
火災用ロボット10aの蓄電池20の電圧が低下すると、電圧監視手段は制御盤41に応援給電要求を発する。制御盤41は、火災用ロボット10bを応援給電用のロボットと定め、応援給電命令を発する。
該火災用ロボット10bは、矢印A10b方向に移動して火災用ロボット10aに近接し、応援給受電装置810を介して火災用ロボット10aの蓄電池20に応援給電が行なわれる。
【0118】
火災用ロボット10aは給水タンク内の消火剤が基準以下になると、水位監視手段818は制御盤41に応援給水要求を発する。制御盤41は火災用ロボット10dを応援給水用のロボットと定め、応援給水命令を発する。
該火災用ロボット10dは矢印A10d方向に移動して火災用ロボット10aに近接し、応援給受水装置820を介して火災用ロボット10aの給水タンクに応援給水が行なわれる。
【0119】
火源FG近傍の壁面264が異常高温となると、火災用ロボット10aの内部温度センサ165、外部温度センサ166は制御盤41に異常温度信号を発する。
制御盤41は、消火活動中の火災用ロボット10aに壁面冷却命令を発する。該火災用ロボット10aは壁面防護用ノズル160を該壁面264に向け放水を開始し、壁面冷却を行なう。
【0120】
消火活動中、火災用ロボット10aの火源探知装置110は、火源FGを監視しており消火を確認すると、制御盤41に消火完了信号を発する。制御盤41は、各火災用ロボット10a〜10dに帰還命令を発する。各火災用ロボット10a〜10dは元の位置に戻りロボットステーション31内で待機する。
【0121】
この発明の第4実施例を図16に示す様により説明する。トンネル内にその全長にわたって二本のレール30を設け、該レール30に複数の火災用ロボット10g〜10iを配設する。この火災用ロボット10g〜10iは前記実施例の火災用ロボット10a〜10dと同一手段を備えている。火災感知器45が火災を検出し、制御盤41に火災信号を送出すると、制御盤41は火災の規模が標準範囲か否か判断する。そして、標準範囲を越えていると判断すると、火源FGに最も近い位置にある火災用ロボット10g、10iに移動定点32fへの移動命令を発する。
【0122】
該火災用ロボット10g、10iは矢印A10g方向に移動し、移動定点32fに到達すると、制御装置17の指令により消火用ノズル13から火源FGに向って放水を開始する。又、標準範囲の場合には上記火災用ロボット10g、10iのいずれか一方のみに対して移動命令を発し消火に向わせるか、両火災ロボット10g、10iに移動命令を発し、一方のみに消火を行なわせる。
【0123】
制御盤41は火災用ロボット10h、10jに避難方向を指示し避難情報命令を発する。火災用ロボット10h、10jは矢印A10h方向に避難情報を提供しながらモノレール30上を移動し避難誘導する。
【0124】
この発明の第5実施例を図17により説明する。トンネル内に複数のループ状モノレール430を形成し、複数の火災用ロボット10k〜10nを配設する。この火災用ロボット10k〜10nは前記実施例の火災用ロボット10a〜10dと同一手段を備えている。
【0125】
制御盤41は、火災感知器から火災検出信号を受信すると、火源FGに最も近い火災用ロボット10L、10mを消火用ロボットと決定し、火源FGに最も近い移動定点32h、32gへの移動命令を発する。該火災用ロボット10L、10mが該移動定点32h、32gに到達すると、制御装置17は、放水指示を発し、火源FGに向って消火用ノズル13から消火剤を放出させる。
又、他の火災用ロボット10K、10nに対して必要に応じて応援給電命令、応援給水命令、壁面防護(冷却)命令などを発する。
【0126】
【発明の効果】
この発明は、以上の様に複数の多目的火災用ロボットを管理するので、効率良く、しかも、確実に目的の作業を火災用ロボットに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す火災用ロボット設備の概略図である。
【図2】火災用ロボットの拡大縦断面図である。
【図3】全線式非接触型給受電装置の概略図である。
【図4】接触式流体継手である。
【図5】接触式流体継手の使用状況を示す図である。
【図6】赤外線画像センサシステムを示す斜視図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【図8】図7の左側面図である。
【図9】避難誘導手段を示す斜視図である。
【図10】壁面防護手段を示す斜視図である。
【図11】壁面用の掃除治具装置を示す斜視図である。
【図12】火災感知器の掃除治具装置を示す斜視図である。
【図13】本発明の第2実施例を示す火災用ロボットの拡大縦断面図である。
【図14】使用状態を示す正面図である。
【図15】本発明の第3実施例を示す火災用ロボットの配置図である。
【図16】本発明の第4実施例を示す火災用ロボットの配置図である。
【図17】本発明の第5実施例を示す火災用ロボットの配置図である。
【符号の説明】
10 火災用ロボット
13 モニタノズル
20 蓄電池
45 火災感知器
110 火源探知装置
160 壁面防護用ノズル
260 デバイス接続装置
520 供給管体
530 受給管体
620 給電用配線
650 受電体
760 避難方向指示器
803 給水タンク
Claims (7)
- 火災監視区域に配設された火災感知器及び移動経路と、連続した一本の該移動経路に配設された複数の火災用ロボットと、該火災用ロボットに搭載された制御装置、電圧監視手段付蓄電池及び水位監視手段付給水タンクと、該全火災用ロボットを管理する制御盤と、を備えた火災用ロボット設備であって;
該火災用ロボットが、消火手段を有するとともに少なくとも応援給受水手段と応援給受電手段と避難誘導手段と壁面防護手段の1つを備えた火災用ロボットであり;
該制御盤が、火災感知器の火災信号に基づき複数の火災用ロボットのうち火源に最も近い火災用ロボットを消火用ロボットと決定して、この火災用ロボットに消火命令を発し、他の火災用ロボットに必要に応じて応援給電命令、応援給水命令、避難誘導命令、壁面防護命令、を発することを特徴とする火災用ロボット設備。 - 火災監視区域に配設された火災感知器及び移動経路と、連続した一本の該移動経路に配設された複数の火災用ロボットと、該移動経路に沿って伸延する給電用配線及び該給電用配線から受電する火災用ロボットの受電体とからなる給受電手段と、該移動経路に沿って配設された供給管体と火災用ロボットの消火用ノズルに連通する受給管体と両管体を接続する流体継手とからなる給受水手段と、該火災用ロボットに設けられた制御装置と、該全火災用ロボットを管理する制御盤と、を備えた火災用ロボット設備であって;
該火災用ロボットが、消火手段を有するとともに少なくとも避難誘導手段と壁面防護手段の1つを備えた火災用ロボットであり;
該制御盤が、火災感知器の火災信号に基づき複数の火災用ロボットのうち火源に最も近い火災用ロボットを消火用ロボットと決定して、この火災用ロボットに消火命令を発し、他の火災用ロボットに必要に応じて避難誘導命令、壁面防護命令、を発することを特徴とする火災用ロボット設備。 - 該火災用ロボットが、火源探知手段を備えており、該制御盤が、火源探知命令を発することを特徴とする請求項1又は2記載の火災用ロボット設備。
- 該火災用ロボットが、掃除手段を備えており、該制御盤が、掃除命令を発することを特徴とする請求項1、2、又は3記載の火災用ロボット設備。
- 移動経路が、1本のレールであることを特徴とする請求項1、2、3、又は4記載の火災用ロボット設備。
- 移動経路が、互いに平行に配設された2本のレールであることを特徴とする請求項1、2、3、又は4記載の火災用ロボット設備。
- 移動経路が、ループ状レールであることを特徴とする請求項1、2、3、又は4記載の火災用ロボット設備。
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