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JP3564939B2 - テーラードブランク材の積層方法 - Google Patents
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JP3564939B2 - テーラードブランク材の積層方法 - Google Patents

テーラードブランク材の積層方法 Download PDF

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    • B23K2101/185Tailored blanks

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  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Stacking Of Articles And Auxiliary Devices (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板厚寸法が異なる少なくとも二枚の板材を相互に突き合わせて溶接接合することにより一枚のものとしたテーラードブランク材の積層方法に関し、特に部分的に板厚が異なることに基づく積層時の荷崩れや積層枚数の制限を解消した積層方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の車体パネル等の成形用素材として、板厚や材質がともに同じか、あるいは板厚や材質がともに異なる複数枚の鋼板を相互に突き合わせてCO(炭酸ガス)レーザ溶接法等により一体化したテーラードブランク材(差厚鋼板もしくは差厚ブランク材とも称される)と称される材料が用いられる傾向にある(例えば「日経メカニカル」,1995,6,12,no.456,P48〜57参照)。
【0003】
このテーラードブランク材を用いた場合、各種のプレス工程でスクラップとして生じた端材を有効利用することができ、材料の無駄が少なく材料歩留まりが向上するほか、例えば板厚の大きな鋼板と板厚の小さな鋼板とを組み合わせたテーラードブランクを用いて所定形状のパネル部品を成形することにより、パネル部品全体を一枚の厚い鋼板から成形する場合に比べて軽量化が図れる等の利点がある。
【0004】
一方、トランスファプレスあるいはタンデムプレス加工ラインにおけるプレス加工の基本形態としては、ブランキングラインで製造されたブランク材を多段にわたって積み重ねてこの積層体をスタックとし、このスタックを上記のトランスファプレスあるいはタンデムプレス加工ラインの始端部に搬入した上で、スタックの最上段のブランク材から順にディスタックフィーダによって一枚ずつピックアップしてプレス機械に投入するのが一般的であり、テーラードブランク材の場合にも同様の形態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、図6に示すように板厚tが2.0mmの鋼板1aと板厚tが0.8mmの鋼板1bとを接合部1cで溶接接合したテーラードブランク材1にあっては、これを多段に積み重ねてスタックとした場合に、図7,8に示すように上記の板厚差t−tのために両端の高さがT>Tとなってスタックの上面に傾きαが生じ、積層枚数が多くなるほどその傾きαが大きくなることから荷崩れが生じやすくなる。
【0006】
その結果、スタックを構成するテーラードブランク材1の積層枚数が著しく制約され、プレス加工ライン側にブランク材を安定的に供給するためには、上記のように積層枚数の少ないスタックをいくつも用意しておかなければならず、その分だけ保管スペースが多く必要となってスペース効率が低下するほか、たとえ積層枚数が少なくてもスタックの上面に傾きαが生じていることには変わりはなく、ディスタックフィーダのバキュームカップ2等によるピックアップ時にピックアップ不良(吸着不良)が発生しやすいという問題がある。
【0007】
また、上記の荷崩れ対策として、専用のパレットを用いてテーラードブランク材1を積み重ねることも一部において行われているが、荷崩れ対策としては有効であっても最上段の傾きαについてはなおも解消されることはなく、ディスタックフィーダによるピックアップに際してそのピックアップ不良発生の可能性を残している。なお、図8中の3はパレット、4は台木である。
【0008】
本発明は以上のような課題に着目してなされたもので、テーラードブランク材を多段にわたって積み重ねてスタックとする場合に、その荷崩れや積層枚数の制限を解消し、同時にスタックの最上段における傾きの発生を防止したテーラードブランク材の積層方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、板厚寸法が異なる少なくとも二枚の板材を突き合わせて溶接接合することにより単一のテーラードブランク材を形成し、この溶接接合後のテーラードブランク材を順次一枚ずつ積み重ねるようにした方法であって、前記溶接接合完了後のテーラードブランク材を積み重ねるのに先立って、各テーラードブランク材の薄板部分のうち各テーラードブランク材に共通した位置にエンボス部を膨出成形する工程を含んでいる。
【0010】
そして、上記エンボス部成形工程では、テーラードブランク材同士の積み重ね時に相手側の薄板部分に密着してその薄板部分同士の平行度を保つ着座エンボス部と、上記着座エンボス部よりも大きな高さ寸法を有し、テーラードブランク材同士の積み重ね時に相互にはまり合うことによりそのテーラードブランク材同士の水平方向での位置ずれを防止する位置決め用エンボス部とを成形することを特徴としている。
この場合の成形条件として、下記(a),(b)を条件とする。
(a)円錐状をなす位置決め用エンボス部の周囲に複数の着座エンボス部を成形すること。
(b)積み重ね時に上側となるテーラードブランク材と下側となるテーラードブランク材とでは、位置決め用エンボス部の軸心を回転中心としたときの着座エンボス部の回転方向の位置を相互にずらせて成形すること。
【0011】
上記のエンボス部は、テーラードブランク材が所定の製品形状に成形された時点でその製品機能に支障をきたすことがないような位置、もしくは最終製品に成形される過程でトリミングされてしまう部位に設定されることは言うまでもない。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明におけるエンボス部、すなわち位置決め用エンボス部とその周囲の複数の着座エンボス部を含んでなるエンボス部をテーラードブランク材の薄板部分の複数箇所に成形することを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明におけるテーラードブランク材の溶接動作に同期して、溶接接合完了後のテーラードブランク材をその溶接された順に一枚ずつ積み重ねることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、溶接接合完了後のテーラードブランク材を所定の搬送手段で支持した上で積層位置まで搬送して積み重ねるにあたり、その搬送途中において搬送手段に支持されたままのテーラードブランク材に対して印圧装置によりエンボス部を印圧成形することを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明における印圧装置は回転可能な印圧ポンチを備えていて、テーラードブランク材にエンボス部を印圧成形するにあたりその都度印圧ポンチの回転位相位置が上記着座エンボス部の位相位置に応じて選択的に切り換えられることを特徴としている。
【0017】
したがって、請求項1に記載の発明では、板厚寸法が異なる少なくとも二枚の板材の組み合わせからなるテーラードブランク材を積み重ねたとしても、薄板部分ではもう一方の板材との間の板厚差が着座エンボス部の高さによって補われるために、薄板部分についてはもちろんのこと積み重ねられたテーラードブランク材全体についても相互に平行度が保たれることになり、それら多数のテーラードブランク材の積み重ねからなるスタックの上面が傾くことはない。その上、テーラードブランク材同士は着座エンボス部とは別の位置決め用エンボス部が相互にはまり合うかたちとなり、その位置ずれも生じにくいものとなる。すなわち、テーラードブランク材を積み重ねた場合に、円錐状の位置決め用エンボス部が相互にはまり合うことにより、そのテーラードブランク材同士が相互に位置決めされる一方、位置決め用エンボス部の周囲に設けられた着座エンボス部は一枚ごとにその回転方向位位置がずれているために着座エンボス部同士が直接はまり合うことはなく、これによって各テーラードブランク材の薄板部分相互の平行度が保たれることになる。特に請求項2に記載の発明のように、着座エンボス部および位置決め用エンボス部をそれぞれ複数箇所に設けることにより、上記の各機能がより顕著となる。
【0019】
請求項3に記載の発明では、テーラードブランク材の溶接動作に同期してその溶接された順番でテーラードブランク材を順次積み重ねることから、溶接工程を経た時点で直ちに多数のテーラードブランク材を積み重ねてなるスタックが形成される。
【0020】
請求項4に記載の発明では、溶接完了後のテーラードブランク材を例えばハンドリングロボット等の搬送手段で支持して所定の積層位置まで搬送して積み重ねるにあたり、その搬送経路の途中にエンボス部成形工程として印圧装置を設置しておく。そして、搬送手段に支持されたテーラードブランク材を印圧装置位置にて一旦停止させることにより、エンボス部が印圧成形される。
【0021】
その際、請求項5に記載の発明のように、一枚のテーラードブランク材にエンボス部を成形する毎に印圧装置側の印圧ポンチの回転位相位置を選択的に切り換えることにより、最終的に積み重ねられることになるテーラードブランク材の着座フランジ部の位相がそれぞれずれたかたちで成形される。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、板厚寸法が異なる少なくとも二枚の板材を突き合わせて溶接接合してなるテーラードブランク材を多段に積み重ねた場合に、各テーラードブランク材の薄板部分に形成された着座エンボス部が相手側のテーラードブランク材の薄板部分に密着してそれらの薄板部分同士の平行度が保たれることから、多数のテーラードブランク材を積み重ねてなるスタックの上面に傾きが生じることがない。
【0023】
したがって、従来のようにテーラードブランク材の積層枚数が制限されることもなければ荷崩れを起こすこともなく、その取り扱いが容易で保管スペースも最小限の広さで済むほか、ディスタックフィーダによるテーラードブランク材のピックアップ不良も未然に防止できる効果がある。その上、着座エンボス部とは別の位置決め用エンボス部がテーラードブランク材を相互に位置決めする機能を発揮することから、荷崩れ防止効果が一段と向上する。
【0024】
加えて、円錐状の位置決め用エンボス部の周囲に複数の着座エンボス部を成形するも、位置決め用エンボス部が各テーラードブランク材に共通の位置に成形されるのに対して、着座エンボス部は積み重ね時に上側となるテーラードブランク材と下側となるテーラードブランク材とでその回転方向での位置をずらして成形するものであるから、機能が相違する位置決め用エンボス部と着座エンボス部とを位置的に集約して成形できる効果がある。
【0025】
特に請求項2に記載の発明のように、着座エンボス部と位置決め用エンボス部を含んでなるエンボス部を薄板部分の複数箇所に成形することにより、薄板部分同士の平行度保持機能と荷崩れ防止効果がより一段と顕著となる効果がある。
【0026】
請求項3に記載の発明によれば、テーラードブランク材の溶接動作に同期してその溶接を終えた順番でテーラードブランク材を順次積み重ねるようにしたことから、溶接の完了と同時にテーラードブランク材の積層体であるスタックが形成されることから、例えば溶接完了後のテーラードブランク材をばら積み状態で一時的にストックしておく必要がなく、請求項1または2に記載の発明と同様の効果のほかに、余分な保管スペースを必要としない効果がある。
【0027】
請求項4に記載の発明によれば、溶接後のテーラードブランク材を所定の搬送手段で支持した上で積載位置まで搬送する途中で、その搬送手段に支持されたままの状態で印圧装置によりエンボス部を成形するようにしたことから、エンボス部の成形のためだけにテーラードブランク材を一旦置き直す必要がなく、請求項3に記載の発明と同様の効果のほかに、サイクルタイムを短縮できる効果がある。
【0028】
請求項5に記載の発明によれば、印圧装置における印圧ポンチの回転位相位置をその都度切り換えてエンボス部を成形するようにしたことから、請求項4に記載の発明と同様の効果に加えて、共通の印圧装置を使用しながら、前述したように回転位相が異なる着座エンボス部を各テーラードブランク材に成形することができる効果がある。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1〜4は本発明の代表的な実施の形態を示す図であって、図6,7と同様に板厚の大きな鋼板(以下、これを厚板という)1aと板厚の小さな鋼板(以下、これを薄板という)1bとを突き合わせて接合部1cにて溶接接合したテーラードブランク材1の例を示している。
【0030】
本実施の形態では、溶接完了後のテーラードブランク材1を積み重ねる前に、図1に示すように各テーラードブランク材1のうちその薄板1b部分の複数箇所にエンボス部5を膨出成形する。
【0031】
このエンボス部5は、円錐状の位置決め用エンボス部6と、位置決め用エンボス部6を中心として該位置決め用エンボス部6から放射状に延びて十文字状の配置となる四つの着座エンボス部7とから形成されていて、着座エンボス部7の上面(頂部)は平坦状のものとして成形されているとともに、その高さ寸法hは厚板1aと薄板1bとの板厚の差t−t(図6参照)と等しくなるように設定されている。さらに、位置決め用エンボス部6の高さHは上記の着座エンボス部hの高さよりも大きくなるように設定されている。
【0032】
そして、上記の位置決め用エンボス部6の位置および形状は各テーラードブランク材1,1…をとおして共通のものとして成形されるのに対して、着座エンボス部7についてはその形状は等しいものの、多段に積み重ねられたテーラードブランク材1,1…のうち相互に重なり合う上下二枚のものに着目した場合に、その上側のテーラードブランク材1と下側のテーラードブランク材1とではその位相θが45°ずれた位置に着座エンボス部7がそれぞれに成形されている。
【0033】
より詳しくは、図1に示すように、全てのテーラードブランク材1,1…をとおして位置決め用エンボス部6の位置および形状を同一にした上で、図1の(B)に実線で示すような位相の着座エンボス部7aを有するテーラードブランク材1Aと、同じく同図に破線で示すように実線図示のものに対して45°位相がずれた着座エンボス部7bを有するテーラードブランク材1Bとを個別に成形し、これら着座エンボス部7a,7bの位相が異なる二種類のテーラードブランク材1A,1Bを交互に積み重ねるものである。
【0034】
したがって、本実施の形態によれば、上記の二種類のテーラードブランク材1A,1Bを交互に積み重ねた場合、図1の(A)に示すように、厚板1a部分ではその厚板1a,1a同士がその全面で密着するのに対して、薄板1b部分では各着座エンボス部7a,7bの上面がその上側の薄板1bの一般面に密着するかたちとなる。そして、着座エンボス部7の高さhが厚板1aと薄板1bとの板厚差t−tに等しいために、その厚板1aと薄板1bとの板厚差が着座エンボス部7の高さhで補われるために、多段に積み重ねられたテーラードブランク材1A,1Bの薄板1a,1b同士が互いに平行となるように保たれる。
【0035】
同時に、円錐状の位置決め用エンボス部6が上下方向で相互にはまり合うかたちとなるために、上下の薄板1a,1b同士ひいては上下のテーラードブランク材1A,1B同士の水平方向での相対位置決めがなされる。すなわち、各テーラードブランク材1A,1Bの薄板1b部分ではその下方のテーラードブランク材1Aまたは1Bに対して着座エンボス部7でのみ接触するかたちとなるため、接触面積の減少によりテーラードブランク材1A,1B同士が滑りやすくなる。しかしながら、上記のように位置決め用エンボス部6,6同士が相互にはまり合うために、テーラードブランク材1A,1B同士の水平方向での滑りによる位置ずれが防止される。
【0036】
このように本実施の形態によれば、図2にも示したように、台木4を介して多数のテーラードブランク材1A,1Bを多段に積み重ねたとしても、薄板1b,1b同士の平行度が保たれてそれらテーラードブランク材1A,1Bの積層体からなるスタックの最上段では従来のように傾きが生じることなく常に水平となり、積層枚数が極端に制約されることもなければ荷崩れを起こすおそれもなくなる。
【0037】
図3は上記のテーラードブランク材1を製造するためのラインの概略平面図を示しており、溶接前の厚板1aと薄板1b(図6参照)とは同一のパレットP上に整列されて積層された状態で、例えばフォークリフト等により待機ステージSに搬入される。待機ステージSに投入されたパレットPは材料搬入ステージSに送り込まれる一方、ロボット11はその材料搬入ステージSのパレットPから厚板1aと薄板1bとをそれぞれ一枚ずつハンド12で吸着してダブルブランクチェックステージSのテーブル13上に移載する。なお、ロボット12は上記の動作を順次繰り返し、材料搬入ステージSの材料がなくなると、空載状態のパレットPはパレット排出ステージSに排出される一方、材料投入ステージSには次のパレットPが待機ステージSから投入される。
【0038】
上記のダブルブランクチェックステージSでは、溶接前の材料である厚板1aおよび薄板1bが二枚重なっていないかどうかチェックし、万一二枚重ねが検出された場合には、ダブルブランクチェックステージSの全ての材料をロボット14が排出エリアSに払い出す。なお、この排出エリアSは材料投入ステージSとパレット排出ステージSとを結ぶコンベヤ送路の上方に設置されているために両者が干渉することはない。
【0039】
他方、ダブルブランクチェックステージSでのチェックを終えた材料はロボット14のハンド15に吸着されて仮位置決めステージSに投入される。
【0040】
仮位置決めステージSの両側にはレーザ溶接機によるレーザ溶接ステージS,Sが設置されており、上記仮位置決めステージSから双方のレーザ溶接ステージSまたはSに対して図示しないローダにより材料が交互に投入される。そして、レーザ溶接ステージS,Sにおいて交互にCOレーザ溶接法によって溶接が施されて、テーラードブランク材1が製造される。
【0041】
各レーザ溶接ステージS,Sでの溶接を終えたテーラードブランク材1は搬送手段であるロボット16,17のハンド18に吸着支持された上でブランク材積込ステージSにて所定のパレットP上に積層されることになるが、それに先立ってエンボス成形ステージS10を通過することになる。
【0042】
上記のエンボス成形ステージS10には図4に示すような複数の印圧装置19が設置されている。これらの印圧装置19には、図1に示す位置決め用エンボス部6と着座エンボス7の形状に対応する隆起部20を備えた印圧ポンチ21とダイ22が設けられており、この印圧ポンチ21は図1の(B)に示す位相角θずつ割り出し回転するようになっているとともに、油圧シリンダ23によって昇降駆動されるようになっている。
【0043】
そして、ロボット16,17のハンド18にて吸着支持されたテーラードブランク材1はブランク材積込ステージSに移動する過程でエンボス部成形ステージS10にで一旦停止し、図4に示すようにハンド18に支持されたままのテーラードブランク材1の薄板1bがロボット16,17によって印圧ポンチ21とダイ22との間に位置決めされる。その状態で印圧ポンチ21が上昇してその印圧ポンチ21とダイ22とで薄板1bを加圧挾持することにより、隆起部20の形状が転写されるかたちで図1に示した位置決め用エンボス部6と着座エンボス部7からなるエンボス部5が膨出成形される。
【0044】
エンボス部5の成形が終わると、ロボット16,17はそのテーラードブランク材1をブランク材積込ステージSまで搬送してその最上段に積み重ねる一方、印圧装置19はその印圧ポンチ21を所定の位相角θだけ回転させた上で次とテーラードブランク材1の投入を待って上記と同様の動作を繰り返す。
【0045】
すなわち、レーザ溶接ステージS,Sで溶接されたテーラードブランク材1をその溶接された順番で順次連続してブランク材積込ステージSのパレットPに積層するにあたり、その都度所定角度θだけ回転させた印圧ポンチ21にてエンボス部5を膨出成形することにより、図1に示すように上下方向で直接重なり合う二枚のテーラードブランク材1A,1B同士の間では着座フランジ部7の回転方向での位相が所定角度θだけ必ずずれるかたちとなる。
【0046】
なお、ブランク材積込ステージSにおけるパレットPが満載状態となると、そのパレットPは搬出ステージS11に移送される一方、ブランク材積込ステージSには空載パレット待機ステージS12がら次のパレットPが投入される。また、図3において、21はレーザ発振器、22はビーム切換器、23はレーザビーム導光路である。
【0047】
図5は本発明の他の実施の形態を示す図であって、図1に示したものに比べてエンボス部25における位置決め用エンボス部26の高さを低くおさえるとともに、その位置決め用エンボス部26の周囲に二つ一組の比較的低い円形の着座エンボス部27を成形するようにしたもので、上下方向で直接重なり合う二枚のテーラードブランク材1A,1B同士の間では上記二つ一組の着座エンボス部27の回転方向での位相すなわち着座エンボス部27aと27bとの間での位相θを90°ずらして成形するようにしてある。なお、位置決め用エンボス部26の高さHと着座エンボス部27の高さhとの関係は図1に示したものと同様である。
【0048】
本実施の形態にあっても、先に説明した実施の形態のものと全く同様の作用効果が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施の形態を示す図で、(A)はテーラードブランク材の積層状態を示す図で同図(B)のA−A線に沿う断面図、(B)は同図(A)の平面説明図。
【図2】テーラードブランク材の積層状態を示す全断面図。
【図3】テーラードブランク材の製造ラインの概略を示す平面説明図。
【図4】図3に示す印圧装置の要部斜視図。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す図で、(A)はテーラードブランク材の積層状態の平面説明図、同図(B)は同図(A)のB−B線に沿う断面図。
【図6】テーラードブランク材の要部斜視図。
【図7】従来のテーラードブランク材の積層状態を示す斜視図。
【図8】図7の側面説明図。
【符号の説明】
1,1A,1B…テーラードブランク材
1a…厚板
1b…薄板
1c…溶接接合部
5…エンボス部
6…位置決め用エンボス部
7,7a,7b…着座エンボス部
16,17…ロボット(搬送手段)
19…印圧装置
21…印圧ポンチ
25…エンボス部
26…位置決め用エンボス部
27,27a,27b…着座エンボス部

Claims (5)

  1. 板厚寸法が異なる少なくとも二枚の板材を突き合わせて溶接接合することにより単一のテーラードブランク材を形成し、この溶接接合後のテーラードブランク材を順次一枚ずつ積み重ねるようにした方法であって、
    前記溶接接合完了後のテーラードブランク材を積み重ねるのに先立って、各テーラードブランク材の薄板部分のうち各テーラードブランク材に共通した位置にエンボス部を膨出成形する工程を含んでなり、
    上記エンボス部成形工程では、テーラードブランク材同士の積み重ね時に相手側の薄板部分に密着してその薄板部分同士の平行度を保つ着座エンボス部と、上記着座エンボス部よりも大きな高さ寸法を有し、テーラードブランク材同士の積み重ね時に相互にはまり合うことによりそのテーラードブランク材同士の水平方向での位置ずれを防止する位置決め用エンボス部とを、下記(a),(b)を条件として成形することを特徴とするテーラードブランク材の積層方法。
    (a)円錐状をなす位置決め用エンボス部の周囲に複数の着座エンボス部を成形すること。
    (b)積み重ね時に上側となるテーラードブランク材と下側となるテーラードブランク材とでは、位置決め用エンボス部の軸心を回転中心としたときの着座エンボス部の回転方向の位置を相互にずらせて成形すること。
  2. 位置決め用エンボス部とその周囲の複数の着座エンボス部を含んでなるエンボス部をテーラードブランク材の薄板部分の複数箇所に成形することを特徴とする請求項1に記載のテーラードブランク材の積層方法。
  3. テーラードブランク材の溶接動作に同期して、溶接接合完了後のテーラードブランク材をその溶接された順に一枚ずつ積み重ねることを特徴とする請求項1または2に記載のテーラードブランク材の積層方法。
  4. 溶接接合完了後のテーラードブランク材を所定の搬送手段で支持した上で積層位置まで搬送して積み重ねるにあたり、その搬送途中において搬送手段に支持されたままのテーラードブランク材に対して印圧装置によりエンボス部を印圧成形することを特徴とする請求項3に記載のテーラードブランク材の積層方法。
  5. 印圧装置は回転可能な印圧ポンチを備えていて、テーラードブランク材にエンボス部を印圧成形するにあたりその都度印圧ポンチの回転位相位置が上記着座エンボス部の位相位置に応じて選択的に切り換えられることを特徴とする請求項4に記載のテーラードブランク材の積層方法。
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