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JP3566099B2 - 場所打ち杭の施工法 - Google Patents
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JP3566099B2 - 場所打ち杭の施工法 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状化対策も含めた耐震補強、あるいは、上部構造物の荷重増にともない既設の基礎では、支持力、基礎そのものの耐力(鉛直および水平)および地震時変形性能が不足する場合に、基礎の耐力及び変形性能等の向上を目的として構築する場所打ち杭や新設の基礎用の場所打ち杭の施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基礎の体力及び変形性能等の向上を目的とした既設の基礎の補強としては、従来、図31、図32に示すように既設のフーチング31および既設杭32の外側に増杭33をして、かつ、フーチング31も増設して基礎の支持力、耐力および地震時の変形性能を向上させる方法がある。
【0003】
しかし、この増杭等の方法では、使用するスペースは既設の基礎の平面内だけでは面積的に不十分であり、用地の制約あるいは既設構造物の直下の空頭制限がある場所では活用できない。
【0004】
これ以外に、杭基礎、布基礎等の直接基礎のいずれの場合でも下方および周辺の地盤全体を地盤改良して基礎直下、または既設杭直下の地盤強度を上げる方法などもある。しかし、このような地盤改良工法による補強では、基礎の直下全域あるいはその外の広い範囲を改良しなければ、所定の性能を満足できず、また、設計上既存杭の支持力を考慮しないため、既存杭が無駄となり結果としてコスト高となる。
【0005】
そこで、面積を広げることなく、また、既存の基礎を撤去することなく、簡単かつ確実に基礎の支持力、耐力、水平変形性能の向上が得られ、既設杭がある場合はその有効利用も図れる既設基礎直下の場所打ち杭構築工法として、出願人が先に特願平8-285200号(特開平10-25737号公報)で提案したものがある。
【0006】
これは、図24〜図30に示すように、既設杭22がある既設基礎21がある場合にこの既設基礎21に上下方向の貫通孔24を穿設し、該貫通孔24を用いて先にロッド25による水ジェットで地盤を切削して泥水状態で充填した孔23とする。その場合、ベントナイト等の泥水置換を行ってもよい。切削した土砂は貫通孔24に挿入した前記ロッド25を2重管あるいは3重管として管相互の空隙から上方に排出する。
【0007】
次に袋26をロッド25とともに貫通孔24内に挿入し、ロッド25を用いて袋26の中にセメントミルク、モルタルあるいはコンクリート等の充填材28を充填して広げ、袋26で覆われた円柱状の地盤改良体を杭体29として構築する。図中30は支持層を示す。
【0008】
この場合、袋26の適宜箇所に充填材28が流出できるような所定の穴を設けておき、この穴から充填材28を袋26と孔23との空隙に流出してここを充填材28で充填することもでき、このように袋26を充填材28でサンドウィッチ状に挟むことで袋26と充填材28及び地盤との一体性を向上させ、所定の水平耐力および変形性能を発揮させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この特願平8-285200号(特開平10-25737号公報)で示される工法を実施する場合に、切削された孔23の中で袋26の中に充填材28を充填する段階において、袋26の中の充填材28の比重が孔23の中の泥水あるいは安定液より軽いか、またはあまり差がない場合には、袋26が浮き上がったり、袋26が孔23内で一方に片寄って移動しズレたり、あるいは袋26が曲がってしまうことがあり、孔23内の所定位置で袋26を均等に膨らませることができなくなる。
【0010】
さらに、切削された孔23の底部に土砂とかスライムが堆積することがあり、杭としての所定の先端支持力を得ることができなくなる。
【0011】
特に、前記のごとく、袋26に充填材28を流出させる穴を設けたものでは、この穴から充填材28が孔23との間の空隙に流出するときに、流出量が周辺方向に一定でなかったり、あるいは袋26が十分に広がる前に袋26の下方や周辺に流出することがあり、袋26が浮き上がったり、袋26が孔23内で一方に片寄って移動しズレたりする傾向が強い。
【0012】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内に充填材を充填して、または袋内や袋と孔との間の空隙に充填材を充填して、杭としての支持力、水平耐力および変形性能の向上を図ろうとする場合に、孔内の所定位置で袋を確実に膨らませることができ、杭としての支持力、水平耐力および変形性能の向上を確実なものとでき、さらに掘削した孔の底部にスライムが堆積している場合でも杭としての所定の先端支持力を得ることのできる場所打ち杭の施工法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、第1に、掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内にセメントミルク、モルタルあるいはコンクリートなどの充填材を充填して袋を膨らませ、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成する場合において、袋の先端に筒状の袋固定部材を設け、この袋固定部材の下端に鉄筋などの鋼材を内側にフック状にあるいは篭状に形成した孔への挿入ガイド兼アンカーを設け、前記袋の中にロッドを挿入し、前記挿入ガイド兼アンカーを孔の底部の地山に圧入し、ロッドで充填材をまず前記袋の先端の開口から袋固定部材を介して孔内に注入して該袋固定部材を充填材内に埋設して先端部の根固めを行った後で、前記ロッドをその下端が袋内に位置する高さまで引き上げて、前記ロッドの側部に形成した吐出口から充填材を袋内に吐出して袋を膨らませ、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成することを要旨とするものである。
【0014】
第2に、掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内にセメントミルク、モルタルあるいはコンクリートなどの充填材を充填して袋を膨らませ、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成する場合において、袋の先端に筒状の袋固定部材を設け、この袋固定部材の下端に傘の骨状に水平の放射方向に広がる複数本の鉄筋等によるアンカーを設け、前記袋の中にロッドを挿入し、ロッドで充填材をまず前記袋の先端の開口から袋固定部材を介して孔内に注入して該袋固定部材を充填材内に埋設して先端部の根固めを行った後で、前記ロッドをその下端が袋内に位置する高さまで引き上げて、前記ロッドの側部に形成した吐出口から充填材を袋内に吐出して袋を膨らませ、この袋の広がりで前記アンカーを水平の放射方向に広げ水平方向への袋の移動を阻止し、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成することを要旨とするものである。
【0015】
第3に、ロッドは先端部の周囲にネジ部を形成し、このネジ部を袋固定部材の内周面に形成したネジ部に螺合すること、第4に、ロッドは先端部の外周に複数の突起を設け、袋固定部材の周面に形成したL字形のキー孔に着脱自在に係止することを要旨とするものである。
【0016】
第5に、ロッドは先端に根固め用の充填材を吐出する噴出口を設け、該噴出口より上方位置の側面に袋内に充填材を吐出する吐出口を設け、袋内への充填材の吐出時には先端の噴出口を落とし込み材で閉塞すると同時に前記吐出口を開放することを要旨とするものである。
【0017】
第6に、掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内に充填材を充填して袋を膨らませ、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成する場合に、充填材を充填するためのロッドを多重管構造とし、一方の管の下端を袋の底部から下方に突出させておき、他方の管で袋内に充填材を充填した後、前記一方の管から袋の下方の掘削孔内に注入してここに堆積しているスライムを固化させ根固めを行うことを要旨とするものである。
【0018】
請求項1記載の本発明によれば、掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内や袋と孔との間の空隙に充填材を充填して円筒状の場所打ち杭を造成する場合、袋の先端に開口を設け、この開口に円筒状の袋固定部材を取り付けてから、充填材を前記開口から孔の底部に吐出すれば、この袋固定部材が充填材で孔の底部に固定されて先端部の根固めが行われる。この状態で袋は先端部の袋固定部材が孔の底部に固定されるから、その後、袋内や袋と孔との間の空隙に充填材を吐出しても、袋が浮き上がったり、移動したりすることを阻止でき、孔内の所定位置で確実に袋を膨らませることができ、杭としての支持力、水平耐力および変形性能を発揮できる。
【0019】
さらに、鉄筋などの鋼材を内側にフック状にして、あるいは篭形状に形成した孔への挿入ガイド兼アンカーをさらに設けることにより、孔への袋の挿入がスムーズになるだけでなく、袋固定部材の強度が十分でない場合にこれを補強でき、また、袋内部への充填時の充填圧力やロッドの引き抜き時の引抜力に対しても抵抗でき、袋の先端を確実に根固めして固定できる。
【0020】
請求項2記載の本発明によれば、掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内や袋と孔との間の空隙に充填材を充填して円筒状の場所打ち杭を造成する場合、袋の先端に開口を設け、この開口に円筒状の袋固定部材を取り付けてから、充填材を前記開口から孔の底部に吐出すれば、この袋固定部材が充填材で孔の底部に固定されて先端部の根固めが行われる。この状態で袋は先端部の袋固定部材が孔の底部に固定されるから、その後、袋内や袋と孔との間の空隙に充填材を吐出しても、袋が浮き上がったり、移動したりすることを阻止でき、孔内の所定位置で確実に袋を膨らませることができ、杭としての支持力、水平耐力および変形性能を発揮できる。
【0021】
さらに、さらに傘の骨状に放射方向に広がる複数本の鉄筋等によるアンカーを取り付けることで、水平方向へもアンカーを配設でき袋の移動をさらに確実に防止できる。
【0022】
請求項3記載の本発明によれば、前記作用に加えて、ネジ部によりロッドを袋固定部材に仮止めすることで、袋とロッドを一体にして孔内に挿入でき、袋先端の根固め後は、ロッドを回転することでロッドを袋固定部材から離脱して引き上げることができ、次工程の袋内への充填材の充填工程にそのままスムーズに移行できる。
【0023】
請求項4記載の本発明によれば、請求項1から請求項4記載の本発明の作用に加えて、突起とキー溝との係止によりロッドを袋固定部材に仮止めすることにより、袋とロッドを一体にして孔内に挿入でき、袋先端の根固め後は、ロッドを僅かに回転させるだけでロッドと袋固定部材との係止を解除できロッドを引き上げることができ、次の袋内への充填材の充填工程にそのままスムーズに移行できる。
【0024】
請求項5記載の本発明によれば、前記作用に加えて、ロッドに袋を取り付けた状態でこれを孔内に挿入すれば、1本のロッドを用いてそのままで先端の根固めと、その後の袋内への充填材の充填とを続けて行うことができる。
【0025】
請求項6記載の本発明によれば、多重管構造の一方の管が袋の下方に突出してこの管で袋先端が固定される。よって、袋内に袋内や袋と孔との間の空隙に充填材を吐出しても、袋が浮き上がったり、移動したりすることを阻止でき、孔内の所定位置で確実に袋を膨らませることができる。そして、その後、袋の下方に突出してある管から掘削孔内に充填材を注入すれば、ここに堆積しているスライムなどが固化し支持力が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の場所打ち杭の施工法の第1実施形態を示す第1工程の縦断正面図、図2は同上第2工程の縦断正面図で、本発明でも特願平8-285200号に示す工法により構築される場所打ち杭と同様に、既設杭がある既設基礎(フーチング)1に直径150 mm〜250 mm程度の上下方向の貫通孔4を穿設し、この貫通孔4を用いて例えばジェット工法により地盤を切削して孔3を削孔する。
【0027】
本発明も高強度繊維を材質とする円筒状の袋2を閉じた状態でロッド5の周囲に取り付け、このロッド5と袋2とを貫通孔4から孔3内に挿入するものであるが、袋2の下端には図4に示すように開口6を形成し、この開口6に根固め用の袋固定部材7を固定する。
【0028】
袋固定部材7は材質として鋼材またはプラスチックなどの合成樹脂を用い、一例として図3に示すように円筒体7cの上下にフランジ7a,7bを突出させた糸巻形状とし、上部のフランジ7aには適宜間隔で複数のボルト孔を穿設した。なお、筒状であれば円筒以外の多角形でもよい。
【0029】
そして、この袋固定部材7を袋2の下端の開口6に固定するには、フランジ7aを開口6の外側周囲に当接し、一方、開口6の内側周囲にはリング状のプレート9を当てがい、フランジ7aとプレート9とで袋2を挟み込み、ボルト8で三者を結合する。
【0030】
図5は、袋固定部材7の他の例を示し、これはフランジを備えない円筒状に形成したもので、かかる形状の袋固定部材7を袋2に固定するには開口6に袋固定部材7の上端を挿入し、袋固定部材7の上部外側に袋2の開口6の周囲を巻き付けバンド材10で締め付け固定する。
【0031】
このようにして袋2の下部に取り付けた袋固定部材7にさらに必要に応じて挿入ガイド11を取り付ける。該挿入ガイド11は袋固定部材7が図4に示すような糸巻形状の場合、下部のフランジ7bの外径に合致する径の円筒体で形成し、また、袋固定部材7が図5に示すような単なる円筒状の場合は、この円筒体の外径に合致する径の鉄筋等の鋼材を多数列配置し、下部の開口11bには先細りとなるようにテーパー部11aを設けた。この場合、開口11bの幅はロッド5の外径に等しく形成する。
【0032】
さらに別途、袋固定部材7にアンカーを取り付けることもできる。このアンカーは図5、図6に示すように複数本の鉄筋12を袋固定部材7の円筒体部またはフランジ7bから下方に向けて突設したもので、図6のように下端に頭ナット12aを設けてもよい。
【0033】
さらに、図7に示すようにアンカーとして複数本の鉄筋13を傘の骨状に放射方向に広がるように袋固定部材7の上部のフランジ7aに取り付けることもできる。
【0034】
ロッド5は図8に示すように、下端を円錐形に形成し、その側部に例えば四方向の放射状に根固め用の充填材の噴出口5aを設け、その上方の側部に対向させて袋2内に充填材を吐出させるための吐出口5bを設けた。そして、吐出口5bの内側に止水用のOリング14を介して閉鎖管15を配設し、これをシャーピン16で支持することで閉鎖管15を吐出口5bの内側に支承する。
【0035】
図中17は前記シャーピン16を除去するとともに噴出口5aを閉塞するプラグなどによる落とし込み材を示し、この落とし込み材17の先端はロッド5の先端の円錐形の形状に等しく形成してある。
【0036】
かかるロッド5を袋固定部材7に固定する手段としては、例えば図9に示すようにロッド5の外周面にネジ部5cを形成し、袋固定部材7の円筒体7cの内側にネジ部7dを形成して、両ネジ部5c,7dを螺合する。
【0037】
または、図10に示すように袋固定部材7の円筒体部の側部に対向させてL字形のキー孔7eを形成し、一方、ロッド5にはこのキー孔7eに挿入する突起5dを突設して、突起5dをキー孔7eに係止する。
【0038】
以上のようにして先端に袋固定部材7を固定した袋2の内部にロッド5を挿入し、ロッド5の先端をネジ部5c,7dにより、またはキー孔7eと突起5dとの係止により袋固定部材7に仮止めし、図1に示すように袋2を閉じた状態で袋2とロッド5とを孔3に挿入し、先端が孔3の底部近くに達したならば、ロッド5の先端の噴射口5aからセメントミルク、モルタルあるいはコンクリートなどの充填材18を噴出する。このとき、ロッド5の上部の吐出口5bは閉鎖管15で閉じられているから、ここからは充填材18が袋2内に同時には吐出しない。
【0039】
ロッド5の挿入は、挿入ガイド11によりスムーズに行われ、アンカーとなる鉄筋12が設けてある場合はこれが孔3の底部の地山に圧入され、また、鉄筋13を取り付けている場合は、袋2が広がるにしたがい水平方向の鉄筋13も放射状に広がる。
【0040】
このようにして袋固定部材7の高さまで充填材18を噴出し、ここに沈降している土砂と攪拌混合して先端部の根固めを行う。この状態で図1に示すように袋固定部材7、挿入ガイド11は充填材18内に埋設し、また、鉄筋12,13を設けた場合は、図12に示すように鉄筋12は地山に圧入した状態で充填材18内に固定され、鉄筋13は、図13に示すように水平の放射方向に広がって充填材18内に固定される。
【0041】
充填材18がある程度固化した状態でロッド5を回転してネジ部5c,7dの螺合を解除し、またはキー孔7eと突起5dとの係止を解除して、ロッド5と袋固定部材7との係止を解除し、袋固定部材7を根固め部分19に残置した状態で図2に示すようにロッド5を袋2内に引き上げる。
【0042】
このとき、袋固定部材7にはアンカーを兼用する挿入ガイド11やアンカーである鉄筋12、13が取り付けてあるから、ロッド5を引き抜いても地山との引き抜き抵抗力などにより袋固定部材7は根固め部分19に確実に残置される。
【0043】
袋2内に引き上げたロッド5に落とし込み材17を上方から挿入し、この上からさらにモルタル等の充填材18をロッド5内に注入して、前記落とし込み材17をロッド5の下方に押し込む。これによりシャーピン16が除去され、さらに落とし込み材17がロッド5の下端に達することでここに形成してある噴出口5aが落とし込み材17により閉塞される。
【0044】
そして、ロッド5の側部に形成してある吐出口5bは、前記シャーピン16の除去により閉鎖管15が除去され、吐出口5bが開放される。よって、ロッド5内に充填材18を注入すれば、吐出口5bから袋2内に流出し、袋2内に充填材18が充填して袋2が孔3内で広がる。このとき、袋2の先端は袋固定部材7を介して根固め部分19に固定されているから、充填圧に抵抗でき、袋2が移動したり、曲がったりすることがない。
【0045】
このようにして袋2が円筒状に広がることで、円柱状の場所打ち杭が造成され、いわゆる支持杭を既設基礎直下に施工したのと同じような強度、鉛直方向、水平方向に対する耐力、および水平方向の変形性能をこの円柱状の改良体が発揮する。
【0046】
図14〜図16は第2実施形態を示し、まず、図14に示すように高圧噴射置換工法の三重管ロッド20を使用して、噴射口20aから安定液と空気を噴射して削孔し、または、水と空気による噴射により削孔し、その後、下方の噴射口20bから泥水などの安定液を孔3に充填して孔壁安定を図り孔3を造成する。
【0047】
次に、図15に示すように三重管ロッド20を一旦引き上げてから、これに袋固定部材7、挿入ガイド11と袋2とを取り付け、これを孔3に再度挿入し、三重管ロッド20の下部の噴射口20bからセメントスラリーなどの充填材18を孔3の底部に噴射し攪拌して根固めを行う。
【0048】
根固め部分19が固化した後、三重管ロッド20を引き上げながら、上方の噴射口20cからセメントスラリーなどの充填材18を袋2内に充填して袋2を広げる。この場合、袋2に所定の開口2aが形成してあれば、充填材18はこの開口2aから袋2と孔3との間の空隙に流出し、ここにも充填され、袋2と充填材18とがさらに一体化された杭が造成される。
【0049】
図17〜図19は第3実施形態を示し、前記第2実施形態では高圧噴射置換工法の三重管ロッド20で削孔後、これを一旦引き上げてから袋2を取り付けて孔3内に再度挿入したが、この第3実施形態では図17に示すように袋2を取り付けた状態で水または安定液と空気のジェットにより削孔し、次いで図18に示すように杭先端の根固め部分をセメントミルクまたはセメントベントナイト液と空気によりジェット掘削し、この部分の根固めを行う。そして、最後に図19に示すように三重管ロッド20からセメントミルクまたはモルタルなどの充填材18を袋2内に充填する。
【0050】
これにより、杭先端にスライムなどが堆積していても、これを固化でき、支持力の大きな固化体とすることができる。
【0051】
図20〜図23は第4実施形態を示し、前記第3実施形態では三重管ロッド20に袋2を取り付けて孔3内に挿入後、根固めを行ってから袋2内に充填材18を注入したが、この第4実施形態では二重管または三重管ロッド20による多重管ロッドを使用し、例えば内管が袋2の底部から下方に突出するように取り付けておき、外管で袋2の内部に充填材を充填してから、下方に突出させてある内管から孔3の底部のスライムに充填材を注入して根固めし、この部分を固化し支持力の大きな固化体とする。
【0052】
この場合、根固めを行う前に袋2内に充填材18を注入するが、袋2の底部は内管に固定されているから、袋2内への充填材18の注入の際に袋2が移動することはない。
【0053】
なお、前記実施形態は既設基礎直下に施工する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、新設の場所打ち杭に対しても実施できるものがある。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の場所打ち杭の施工法は、掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内または袋内や袋と孔との間の空隙に充填材を充填して、杭としての支持力、水平耐力および変形性能の向上を図ろうとする場合に、袋の下端に袋固定部材を設け、この部分で根固めするから、充填材の噴射時に袋が孔内で浮き上がったり、移動したり、曲がることを防止でき、その結果、孔内の所定位置で袋を確実に膨らませることができ、杭としての支持力、水平耐力および変形性能の向上を確実なものとできる。さらに杭先端の根固めを行うことでここに堆積しているスライムなどを固化でき支持力の大きい固化体が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の場所打ち杭の施工法の第1実施形態を示す第1工程の縦断正面図である。
【図2】本発明の場所打ち杭の施工法の第1実施形態を示す第2工程の縦断正面図である。
【図3】本発明の場所打ち杭の施工法で使用する袋固定部材の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の場所打ち杭の施工法で使用する袋固定部材に挿入ガイドを取り付けた縦断正面図である。
【図5】本発明の場所打ち杭の施工法で使用する袋固定部材の他の例に挿入ガイドとアンカーを取り付けた斜視図である。
【図6】本発明の場所打ち杭の施工法で使用する袋固定部材に挿入ガイドとアンカーを取り付けた縦断正面図である。
【図7】本発明の場所打ち杭の施工法で使用する袋固定部材に水平方向のアンカーを取り付けた縦断正面図である。
【図8】本発明の場所打ち杭の施工法で使用するロッドの縦断正面図である。
【図9】本発明の場所打ち杭の施工法で使用するロッドと袋固定部材の係止状態の1例を示す縦断正面図である。
【図10】本発明の場所打ち杭の施工法で使用する袋固定部材のロッドとの係止部を示す斜視図である。
【図11】本発明の場所打ち杭の施工法で使用するロッドの袋固定部材との係止部を示す縦断正面図である。
【図12】本発明の場所打ち杭の施工法の第1実施形態を示すアンカーを地山に固定した状態の縦断正面図である。
【図13】本発明の場所打ち杭の施工法の第1実施形態を示す傘の骨状のアンカーを根固め部分に固定した状態の縦断正面図である。
【図14】本発明の場所打ち杭の施工法の第2実施形態を示す第1工程の縦断正面図である。
【図15】本発明の場所打ち杭の施工法の第2実施形態を示す第2工程の縦断正面図である。
【図16】本発明の場所打ち杭の施工法の第2実施形態を示す第3工程の縦断正面図である。
【図17】本発明の場所打ち杭の施工法の第3実施形態を示す第1工程の縦断正面図である。
【図18】本発明の場所打ち杭の施工法の第3実施形態を示す第2工程の縦断正面図である。
【図19】本発明の場所打ち杭の施工法の第3実施形態を示す第3工程の縦断正面図である。
【図20】本発明の場所打ち杭の施工法の第4実施形態を示す第1工程の縦断正面図である。
【図21】本発明の場所打ち杭の施工法の第4実施形態を示す第2工程の縦断正面図である。
【図22】本発明の場所打ち杭の施工法の第4実施形態を示す第3工程の縦断正面図である。
【図23】本発明の場所打ち杭の施工法の第4実施形態を示す第4工程の縦断正面図である。
【図24】従来の場所打ち杭の施工法の1例を示す縦断正面図である。
【図25】従来の場所打ち杭の施工法の1例を示す平面図である。
【図26】従来の場所打ち杭の施工法の第1工程の正面図である。
【図27】従来の場所打ち杭の施工法の第2工程の正面図である。
【図28】従来の場所打ち杭の施工法の第3工程の正面図である。
【図29】従来の場所打ち杭の施工法の第4工程の正面図である。
【図30】従来の場所打ち杭の施工法の第5工程の正面図である。
【図31】他の従来例を示す縦断正面図である。
【図32】他の従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
1…既設基礎 2…袋
2a…開口 3…孔
4…貫通孔 5…ロッド
5a…噴出口 5b…吐出口
5c…ネジ部 5d…突起
6…開口 7…袋固定部材
7a,7b…フランジ 7c…円筒体
7d…ネジ部
7e…キー孔 8…ボルト
9…プレート 10…バンド材
11…挿入ガイド 11a…テーパー部
11b…開口 12…鉄筋
12a…頭ナット 13…鉄筋
14…Oリング 15…閉鎖管
16…シャーピン 17…落とし込み材
18…充填材 19…根固め部分
20…三重管ロッド 20a ,20b ,20c …噴射口
21…既設基礎 22…既設杭
23…孔 24…貫通孔
25…ロッド 26…袋
28…充填材 29…杭体
30…支持層 31…フーチング
32…既設杭 33…増杭

Claims (6)

  1. 掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内にセメントミルク、モルタルあるいはコンクリートなどの充填材を充填して袋を膨らませ、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成する場合において、袋の先端に筒状の袋固定部材を設け、この袋固定部材の下端に鉄筋などの鋼材を内側にフック状にあるいは篭状に形成した孔への挿入ガイド兼アンカーを設け、前記袋の中にロッドを挿入し、前記挿入ガイド兼アンカーを孔の底部の地山に圧入し、ロッドで充填材をまず前記袋の先端の開口から袋固定部材を介して孔内に注入して該袋固定部材を充填材内に埋設して先端部の根固めを行った後で、前記ロッドをその下端が袋内に位置する高さまで引き上げて、前記ロッドの側部に形成した吐出口から充填材を袋内に吐出して袋を膨らませ、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成することを特徴とする場所打ち杭の施工法。
  2. 掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内にセメントミルク、モルタルあるいはコンクリートなどの充填材を充填して袋を膨らませ、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成する場合において、袋の先端に筒状の袋固定部材を設け、この袋固定部材の下端に傘の骨状に水平の放射方向に広がる複数本の鉄筋等によるアンカーを設け、前記袋の中にロッドを挿入し、ロッドで充填材をまず前記袋の先端の開口から袋固定部材を介して孔内に注入して該袋固定部材を充填材内に埋設して先端部の根固めを行った後で、前記ロッドをその下端が袋内に位置する高さまで引き上げて、前記ロッドの側部に形成した吐出口から充填材を袋内に吐出して袋を膨らませ、この袋の広がりで前記アンカーを水平の放射方向に広げ水平方向への袋の移動を阻止し、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成することを特徴とする場所打ち杭の施工法。
  3. ロッドは先端部の周囲にネジ部を形成し、このネジ部を袋固定部材の内周面に形成したネジ部に螺合する請求項1または請求項2に記載の場所打ち杭の施工法。
  4. ロッドは先端部の外周に複数の突起を設け、袋固定部材の周面に形成したL字形のキー孔に着脱自在に係止する請求項1または請求項2に記載の場所打ち杭の施工法。
  5. ロッドは先端に根固め用の充填材を吐出する噴出口を設け、該噴出口より上方位置の側面に袋内に充填材を吐出する吐出口を設け、袋内への充填材の吐出時には先端の噴出口を落とし込み材で閉塞すると同時に前記吐出口を開放する請求項1ないし請求項のいずれかに記載の場所打ち杭の施工法。
  6. 掘削した孔の中に袋を挿入し、この袋内に充填材を充填して袋を膨らませ、袋で覆われた円柱状の場所打ち杭を造成する場合に、充填材を充填するためのロッドを多重管構造とし、一方の管の下端を袋の底部から下方に突出させておき、他方の管で袋内に充填材を充填した後、前記一方の管から袋の下方の掘削孔内に注入してここに堆積しているスライムを固化させ根固めを行うことを特徴とする場所打ち杭の施工法。
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