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JP3566645B2 - 内視鏡洗浄装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡を洗浄するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許第2576033号公報には、内視鏡の洗浄方法とそのための装置とが開示されている。この方法によれば、食塩水を電気分解して得られるアルカリ水および酸性水がその装置の洗浄槽へ交互に供給されて、内視鏡がアルカリ水で洗浄された後に酸性水で洗浄される。アルカリ水による洗浄では、内視鏡の内外面に付着しているタンパク質の汚れが溶解したり、剥離したりすることに加え、その他の汚れも洗い流される。酸性水による洗浄では、内視鏡の内外面が殺菌される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一度に多くの者が内視鏡による検査を受けようとする場合、一度使用した内視鏡は速やかに洗浄、殺菌して再度使用できるようにする必要がある。そのために、前記公知例のように、食塩水を電気分解して得られるアルカリ水および酸性水を使用することができる。しかし、汚れを落とすためのアルカリ水は比較的多くを必要とする一方、殺菌のための酸性水はそれほどまでに多くを必要としない。電気分解では、アルカリ水および酸性水が等量ずつ生成するから、このようにそれぞれの水の使用量が異なると、アルカリ水および酸性水の残量がわかっていても、連続的に洗浄できる内視鏡の数量を簡単に把握することができず、内視鏡検査を円滑に進めるための予定を立てにくい。
【0004】
この発明では、内視鏡による検査を受ける者が多いときに、その検査を円滑に進めることができるように、従来の内視鏡洗浄装置を改良することが課題である。なお、この発明において、洗浄というときには、広義にはアルカリ水による汚れの除去と酸性水による殺菌との両者を意味し、狭義にはアルカリ水による汚れの除去のみを意味している。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、この発明が対象とするのは、汚れた内視鏡を収容するための洗浄槽と洗浄条件を設定するための操作パネルとを備えた洗浄機に、水の電気分解槽と、前記電気分解槽で生成するアルカリ水および酸性水それぞれの貯水槽とが付属し、前記洗浄槽に前記アルカリ水および酸性水を順次供給して前記内視鏡を洗浄することができる装置である。
【0006】
かかる装置において、この発明が特徴とするところは、前記貯水槽のそれぞれが水量検出手段を有し、前記操作パネルでは前記アルカリ水による洗滌時間と前記酸性水による殺菌時間とを選択可能であって、前記パネルには選択された前記洗滌時間と前記殺菌時間と検出されたそれぞれの前記水量に基づいて連続洗浄可能な前記内視鏡の数量を表示する手段が設けられていること、にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照し、この発明に係る内視鏡洗浄装置の詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0008】
図1,2,3は、この発明に係る洗浄装置1の一例を示す配管系統図と、配管と配線との一部を示す図1の部分図と、図1の一部分として示されている洗浄機3の斜視図とである。図1,2において、装置1は、洗浄すべき汚れた内視鏡2を収容して蓋を閉じることができる洗浄槽3aを備えた洗浄機3と、アルカリ水の供給源となるアルカリ水貯水槽6と、酸性水の供給源となる酸性水貯水槽7と、これらアルカリ水および酸性水を生成する電気分解槽26とを有する。電気分解槽26は、貯水槽6と送水管6aでつながれ、貯水槽7とは送水管7aでつながれている。送水管6aには第1モータバルブMV1が介在し、送水管7aには第2モータバルブMV2と第3モータバルブMV3とが介在している。第1モータバルブMV1は、その出口側に送水管7aにつながる第1分岐管81を有し、第2モータバルブMV2は,その出口側に送水管6aにつながる第2分岐管82を有する。第3モータバルブMV3からは、排水管7cが延びている。これらの貯水槽6,7から洗浄機3までは送水管9とマグネットポンプ10とでつながれている。ただし、各供給源6,7のそれぞれからポンプ10に至るまでの間では送水管9が第1、2支管11,12に分かれており、これら第1、2支管11,12がポンプ10以降では一つの送水管9となって洗浄機3にまで延びている。第1、2支管11,12のそれぞれには、第1、2電磁弁16,17が取り付けられている。装置1は、アルカリ水および酸性水の他に、水道水をアルカリ水に混合したり、洗浄槽3aに供給したりすることができるように、水道水の蛇口8にもつなげられている。蛇口8を出た水道水は、減圧弁とフィルタとを経て送水管13を通り、さらに電磁弁18を経てポンプ10へ至る場合と、送水管13から支管19を通り、電磁弁21とバルブ22とを経てアルカリ水に混合される場合とがある。
【0009】
電気分解槽26は、予め濃度調整された食塩水が送水管27を通り、電磁弁30を経て供給されるもので、透水性の隔膜26aによって二分され、隔膜26aの左側には図示の状態でマイナス電極として使用される第1電極25aが設けられ、隔膜26aの右側にはプラス電極として使用される第2電極25bが設けられている。この状態にある電気分解槽26では、第1電極25a側に生成するアルカリ水が送水管6aと第1モータバルブMV1とを介してアルカリ水貯水槽6に供給され、第2電極25b側に生成する酸性水が送水管7aと第2、3モータバルブMV2,MV3を介して酸性水貯水槽7に供給される。
【0010】
洗浄機3は公知ないし周知のもので、図3に示されるように、洗浄槽3aの中央部には洗浄すべき内視鏡2を巻き付けるための支持部材3dが設けられ、槽3aの周縁部には第1〜4ノズル41〜44が設けられている。洗浄機3に入った送水管9は、分岐して第4〜7送水管34〜37となり、第4〜7電磁弁34a〜37aを経て第1〜4ノズル41〜44へと延びている(図1参照)。第1〜3ノズル41〜43は、アルカリ水や酸性水、水道水を洗浄槽3aに注ぐためおよび/または内視鏡2に噴射するために使用される。内視鏡2は、これらの水を噴射されたり、これらの水に浸漬されることによって、その外部が洗浄され、殺菌される。第4ノズル44は、これに接続された内視鏡2の各チャネル、即ち送気・送水チューブ、吸引チューブ、鉗子挿通チューブ(いずれも図示せず)に対してアルカリ水や酸性水、水道水を注入することができ、これら内部の汚れを除去したり、殺菌したりするために使用される。使用後のアルカリ水等は、排水口39から洗浄機3の外へ出る。洗浄機3に対するアルカリ水、酸性水および水道水の供給の切り替えは、装置1が備えるプログラマブルコントローラー40(図2参照)によって、第1、2電磁弁16,17や水道水用の電磁弁18,21を順に開閉することによって行われる。
【0011】
図1において、アルカリ水貯水槽6と酸性水貯水槽7とは、それらの上方に示された食塩水の電気分解槽26につながっている。電気分解槽26では、洗浄装置1を運転するうえでの所与の条件に対応して作動する電磁弁30を介して給水管27から濃度調整された食塩水が供給される。電気分解槽26では、食塩水の電気分解が進み、pH11以上、ORP(酸化還元電位)−800mV以上のアルカリ水と、pH2.7以下、ORP+1100mV以上の酸性水とが等量ずつ生成する。これらのアルカリ水および酸性水は、それぞれの貯水槽6,7へ供給される。内視鏡2の広義の洗浄工程において、アルカリ水は、汚れを洗い流すように使われるから使用量が比較的多く、酸性水は、比較的短時間だけ内視鏡2を浸漬したり内視鏡2に吹き付けたりするようにして使われるから、その使用量がアルカリ水に比べてかなり、例えば1/2程度少なくなる。アルカリ水と酸性水とにはこうした使用量の差があるから、洗浄装置の如何によっては、洗浄槽3aに収まる1本の内視鏡2をアルカリ水と酸性水とで洗浄するのに、酸性水は十分であっても、アルカリ水が不足するという場合や、その逆の場合が生じる。そうしたことの結果として、汚れた内視鏡2の洗浄をいつ始めることができるのか、内視鏡2をいつ使用することができるのかという見通しを立てることが難しいという問題を生じる。
【0012】
そうした問題を解消するために、この装置1には、洗浄条件を設定するとその条件の下で連続的に洗浄できる内視鏡2の本数を表示する機能を備えた操作パネル50(図3、4参照)と、このパネル50での設定条件に対応して動作するプログラマブルコントロ−ラー40(図2参照)とが設けられている。また、アルカリ水貯水槽6と酸性水貯水槽7とには、それらの水量を水位として検出するための第1、2、3、4レベルセンサ51a〜54aと51b〜54bとが設けられ、アルカリ貯水槽6には酸性水貯水槽7の約2倍の容積を有するものが用意されている。
【0013】
図4は、操作パネル50の平面図である。パネル50は、好ましくは洗浄機3に付属するもので、電気分解槽26に対する第1操作部50aと洗浄槽3aに対する第2操作部50bとを有する。
【0014】
第1操作部50aでは、洗浄装置1のメインスイッチ(図示せず)が入っていると電源ランプ52が点灯する。洗浄水・殺菌水調製ボタン56を押すと、電気分解が始まって、電気分解槽26が電気分解工程にあることを表示するランプ54が点灯する。貯水槽7に注がれる酸性水は、そのpHの値が窓51に表示される。pH調整工程ランプ53は、電気分解で得られた酸性水のpHの値が所定の範囲から外れているときに、その酸性水が電気分解槽26から第2、3モータバルブMV2,MV3と排水管7cとを介して装置1の外へ排出され、再度の電気分解による酸性水の製造が進行中であることを知らせる。電極クリーニング工程ランプ55は、電気分解槽26で第1、2電極25a,25bのプラスとマイナスとが切り替えられることによって、それまでのアルカリ水生成工程で第1電極25aの表面に付着した炭酸カルシウム等の汚れを除去する作業が進められていることを知らせる。この工程で第1電極25a側に生成する酸性水は、第1モータバルブMV1と第1分岐管81と第3モータバルブMV3とを介して酸性水貯水槽7へ供給されるか、または装置1の外へ排出される。また、第2電極25b側に生成するアルカリ水は第2モータバルブMV2と第2分岐管82とを介してアルカリ水貯水槽6へ供給されるか、または装置1の外へ排出される。
【0015】
第2操作部50bでは、スタート・ストップボタン64を押すことによって、内視鏡2の広い意味での洗浄をスタートさせるかまたはストップさせることができる。洗浄押しボタン57を押すことによって、洗浄機3が内蔵するアルカリ水洗浄用タイマー(図示せず)の時間を3段階で選択できる。殺菌押しボタン58を押すことによって、洗浄機3が内蔵する酸性水殺菌用タイマー(図示せず)の時間を2段階で選択できる。水位表示ランプ61は、選択されたアルカリ水による洗浄時間と酸性水による殺菌時間とによって連続的に洗浄できる内視鏡2の本数に対応するアルカリ水と酸性水との合計水量が3段階61a,61b,61c(図2を併せて参照)で表示される。洗浄本数表示ランプ65は、連続的に洗浄できる内視鏡2の本数を内視鏡の模式図で示すことができる。こうしたことによって、装置1の使用者は、操作パネル50の表示を見れば、電気分解槽26の運転状況と、連続的に洗浄できる内視鏡2の本数とを知ることができる。
【0016】
貯水槽6,7のそれぞれには、第1〜4レベルセンサ51a〜54a,51b〜54bが設けられている。貯水槽6の第1〜3レベルセンサ51a〜53aそれぞれの位置は、装置1の標準的なアルカリ水洗浄時間で内視鏡2を1本洗浄できる水量に対応している。第4レベルセンサ54aは、貯水槽6が満水であることを検出する。貯水槽7の第1〜3レベルセンサ51b〜53bそれぞれの位置は、標準的な酸性水殺菌時間で内視鏡2を1本殺菌できる水量に対応している。第4レベルセンサ54bは、貯水槽7が満水であることを検出する。貯水槽6,7の第4レベルセンサ54aと54bとは協働するもので、両貯水槽6,7の水位がこれら両レベルセンサ54a,54bに接触するところまで上昇しているときには、電気分解槽26の運転が自動的に休止し、水位が少なくとも一方の第4レベルセンサ54aまたは54bに接触するところまで上昇していないときには、電気分解槽26が自動的に運転される。電気分解槽26は、かように断続的に運転可能なもので、その運転と休止とは、内視鏡2が洗浄中であるか否かに係わらず行われる。貯水槽6または7の水位が第3レベルセンサ53a,53bよりも低く、内視鏡2を1本も洗浄できないような位置にあるときには、スタート・ストップボタン64を押しても洗浄は始まらない。
【0017】
この発明において、貯水槽6,7の大きさに格別の規定はない。図1、2には、貯水槽7の約2倍の容積を有する貯水槽6を例示したが、両貯水槽6、7を同容積のものにすることもできる。図示例において、貯水槽6へアルカリ水を供給中に貯水槽7が満水になったという場合には、余分な酸性水が貯水槽7の頂部流出口7bから排出される。パネル50で設定するアルカリ水による洗浄時間や酸性水による殺菌時間にもまた格別の規定はないから、装置1の設計者は、これらの時間を適宜の長さに設定することができる。パネル50において、洗浄槽3aへの水道水の供給をアルカリ水や酸性水の供給の前後いずれにするかという条件の設定やその水道水の供給時間の設定ができるようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】
このように、電気分解槽と、アルカリ水用貯水槽と、酸性水用貯水槽と、洗浄機とを有するこの発明の内視鏡洗浄装置は、洗浄機に設けられた操作パネルの表示によって、連続的に洗浄できる内視鏡の本数を知ることができ、また、装置の運転状況を理解することができるから、内視鏡を使用する検査の予定を立て易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡洗浄装置の配管系統図。
【図2】内視鏡洗浄装置の配管・配線部分図。
【図3】洗浄機の斜視図。
【図4】パネルの平面図。
【符号の説明】
1 内視鏡洗浄装置
2 内視鏡
3a 洗浄槽
26 電気分解槽
50 操作パネル

Claims (2)

  1. 汚れた内視鏡を収容するための洗浄槽と洗浄条件を設定するための操作パネルとを備えた洗浄機に、水の電気分解槽と、前記電気分解槽で生成するアルカリ水および酸性水それぞれの貯水槽とが付属し、前記洗浄槽に前記アルカリ水および酸性水を順次供給して前記内視鏡を洗浄することができる装置において、
    前記貯水槽のそれぞれが水量検出手段を有し、前記操作パネルでは前記アルカリ水による洗滌時間と前記酸性水による殺菌時間とを選択可能であって、前記パネルには選択された前記洗滌時間と前記殺菌時間と検出されたそれぞれの前記水量に基づいて連続洗浄可能な前記内視鏡の数量を表示する手段が設けられていることを特徴とする前記装置。
  2. 前記電気分解槽は、断続的に運転可能なもので、それぞれの前記貯水槽において前記アルカリ水および酸性水のいずれかが予め設定された下限の水量以下になると、前記内視鏡が洗浄中であるか否かに係わらず運転を開始し、前記アルカリ水および酸性水をそれぞれの前記貯水槽で予め設定されている上限の水量に達するまで供給可能である請求項1記載の装置。
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