JP3569033B2 - リサイクル可能な部品を有する製品 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、熱可塑性樹脂より成るリサイクル可能な部品を有する製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらの複合機より成る画像形成装置や、その他の電子機器などの各種の製品が市場に出まわり、多くのユーザによって使用されている。このような製品には、その部品にデカルと称せられているシート状部片が貼着されている。かかるデカルは、例えば樹脂シート、樹脂フィルム又は薄い樹脂板等の可撓性又は剛性を有するシート状部片より成り、その表面に所定の情報が表示されている。より具体的に示すと、例えば複写機において、そのユーザやサービスマンなどのために簡単な取り扱い説明文や、部品交換順序の番号などの各種の情報が記入されたデカルが複写機の部品に貼り付けられている。デカルの表面に表示される情報は、文字によるほか、矢印などの記号や図形、又は色などによっても表わされる。
【0003】
ところで、特に近年、環境の保護や、一層の資源の有効利用を図る目的で、リサイクル性に優れた製品の出現が強く要望されている。
【0004】
そこで、従来より各種製品の部品を熱可塑性樹脂により構成し、これを使用し尽したとき、これを廃棄せずに、当該部品を再生利用することが行われている。例えば、使用し終えた部品をシュレッダによってペレット状に破砕し、これを加熱溶融して再び何らかの樹脂部品として成形し、かかる再生成形品を再使用するのである。
【0005】
ところが、上述のように、リサイクル可能な部品に前述のデカルが貼着されていて、そのデカルと部品とが互いに相溶性のない異種材料によって構成されていると、デカルを貼着したままの部品をそのまま破砕して溶融したとき、両者が互いに溶け合わず、かかる溶融材料によって得た再生成形品は、その機械的強度が著しく低く、これを再利用することは困難となる。
【0006】
かかる不具合を回避するには、使用し終えた部品を再生処理する前にその部品に貼着されているデカルをグラインダなどによって強制的に剥離し、両者を別々に再生処理する必要がある。ところが、このように部品からデカルを剥がす作業は手間と時間のかかる大変面倒な作業であり、これによって部品の再生コストが上昇する欠点を免れない。
【0007】
そこで、本出願人は、部品とこれに貼着されたデカルを互いに相溶性のある熱可塑性樹脂から構成し、しかもそのデカルに、当該デカルを部品から剥離することなく、そのままその部品を再生処理できる旨の文字情報を表示する構成を提案した(特願平6−192152号)。この構成によれば、デカルと部品が相溶性を有しているので、デカルを部品から剥がすことなく、これをそのまま再生処理しても、再生された成形品の強度を高く保つことができる。しかも、デカルにはこれを部品から剥離しなくともよい旨の文字情報が記入されているので、回収処理業者などのリサイクル業者が、デカルを部品から剥がすことなく、その部品を再生処理すべきことを直ちに知ることができ、その作業能率を高めることができる。
【0008】
上述した文字情報は、例えば「このシートが貼られた部品は、このシートを剥がさずにそのままリサイクルできます」なる文言をデカルに表示したものであるが、デカルには、その本来の目的である所定の情報、例えば前述の取り扱い説明文や、部品交換順序の番号などが表示されているので、デカルのサイズが小さいときは、シートを剥がさなくともよい旨の上記文字情報をそのデカルに表示できないことがある。
【0009】
またデカルの貼着された製品がいかなる国において使用されたときも、そのデカルに記入された所定の情報を理解できるように、その情報を文字ではなく、記号や絵などによって表現することもある。例えば、製品の取り扱いを説明する所定の情報を絵によって表わし、いかなる国の人もこれを理解できるようにするのである。このようにすれば、各国ごとのデカルを用意しなくとも、同じデカルを各国の製品に貼着して使用でき、デカルの製造上のコストを低減できる。ところが、このような場合、そのデカルに、例えば日本語で「このシートが貼られた部品は、このシートを剥がさずにそのままリサイクルできます」なる文言の表示をなしても意味がない。日本語を理解できない者には、その内容を伝えることができないからである。
【0010】
上述のように、デカルとこれが貼られた部品を互いに相溶性のある材料で構成し、しかもそのデカルに当該デカルを剥がすことなく部品を再生処理できる旨の文字情報を表示することは大変有用ではあるが、場合によっては、このような文字情報をデカルに表示することができないことがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した観点よりなされたものであって、その目的とするところは、そのデカルを部品から剥がすことなく、その部品を再生処理できる旨の文字情報をデカルに表示しなくとも、これと同じ目的を達成できる冒頭に記載した形式の製品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、熱可塑性樹脂より成るリサイクル可能な部品を有する製品において、該部品に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂より成り、かつ前記部品に貼着されていて、該部品から剥離することなく当該部品を再生処理できることを示すマークが表示されているデカルと、該マークの意味する内容が表示された表示部材とを具備する製品を提案する。
【0013】
その際、上記表示部材が、前記マークの意味する内容を表面に表示して成るシート状部材によって構成されていると有利である。
【0014】
また、上記構成において、前記デカルと前記シート状部材が、同一のリサイクル可能な部品に貼着され、該シート状部材も前記部品に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂で構成されていると有利である。
【0015】
さらに、上記各構成において、前記シート状部材には、前記マークの意味する内容以外の情報も表示されていると有利である。
【0016】
また、上記各構成において、前記シート状部材は、前記デカルが貼着されたリサイクル可能な部品と、その他の部品の少なくとも一方に離脱可能に取り付けられていると有利である。
【0017】
さらに、上記各構成において、前記シート状部材が、製品の内部側に設けられていると有利である。
【0018】
また本発明は、上記目的を達成するため、熱可塑性樹脂より成るリサイクル可能な部品を有する製品において、該部品に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂より成り、かつ前記部品に貼着されていて、該部品から剥離することなく当該部品を再生処理できることを示すマークが表示されているデカルを具備し、前記リサイクル可能な部品と、その他の部品の少なくとも一方に、前記マークの意味する内容が直に表示されている製品を提案する。
【0019】
その際、前記リサイクル可能な部品と、その他の部品の少なくとも一方に、前記マークの意味する内容が直に印刷によって表示されていると有利である。
【0020】
さらに、前記リサイクル可能な部品と、その他の樹脂製の部品の少なくとも一方に、前記マークの意味する内容が、当該部品への成形によって表示されていると有利である。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明する。
【0022】
図1はリサイクル可能な部品を有する製品の一例である複写機を示し、この複写機は、その本体の外装カバー1、その本体フレーム(図示せず)に開閉自在に枢着された前ドア2、本体上部に設けられた原稿押え用の圧板3、給紙トレイ10、転写紙搬送部11、本体内部に収容された図示していない各種要素などの多数の部品から構成されている。転写紙搬送部11は、給紙トレイ10から給紙された転写紙(図示せず)が上方に搬送され、図示していない転写部に導かれる部分である。ここでは、リサイクル可能な部品の一例として前ドア2を取り上げ、かかる前ドア2に本発明を適用した具体例を明らかにする。
【0023】
前ドア2は、図1に実線で示した閉位置と鎖線で示した開位置との間を回動開閉自在に本体フレームに支持されており、かかる前ドア2より成る部品には、少なくとも一枚のデカルが貼着されている。図1の例では、前ドア2の表面に第1のデカル4が貼り付けられ、また前ドア2の裏面には第2のデカル5が貼着されている。かかるデカル4,5は、前述のように、可撓性又は剛性を有しているシート、フィルム、又は薄い板状の部片より成り、その表面に所定の情報が表示されている。
【0024】
この例では、第1のデカル4に、図2に示す如く消耗品の注文先と複写機の修理の連絡先が表示され、第2のデカル5には、図3に示すように搬送トラブルを起こした転写紙の除去手順を説明する画像情報が記入されている。すなわち、転写紙搬送部11において、転写紙の紙詰まりが発生したとき、ユーザは前ドア2を開き、その裏面に貼着された第2のデカル5に示された情報に従って、転写紙搬送部11を矢印A方向に開き、詰まった転写紙を除去することができる。また、この部分に詰まった転写紙がないときは、同じデカル5の表示情報に従って給紙トレイ10を引き出して詰まった転写紙を取り出すことができる。
【0025】
上述した複写機を使用し尽くしたとき、この複写機はユーザの元からリサイクル業者のところに搬入され、ここで解体される。そして再利用可能な部品は再生されて再使用される。
【0026】
ここで複写機の再生処理を行いやすくするため、その部品の一例である前ドア2は、熱可塑性樹脂により構成され、これに貼着された第1及び第2のデカル4,5も熱可塑性樹脂より成る。しかも、前ドア2とデカル4,5は、互いに相溶性のある熱可塑性樹脂によって構成されている。このように、リサイクル可能な熱可塑性樹脂より成る部品に貼着されたデカルは、その部品に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂によって構成されているのである。
【0027】
上述した構成によれば、前ドア2に両デカル4,5を貼り付けたまま、これを例えば図示していないシュレッダによって、例えば一辺が5mm程のペレットに破砕し、これを加熱して溶融すれば、前ドア2を構成する樹脂材料と、デカル4,5を構成する樹脂材料とが互いに良好に溶融し合うので、かかる材料を、図示していない成形機によって所定の部品に成形すれば、充分に使用に耐え得る特性を備えた部品を再生することができる。
【0028】
一般に、複写機の外装カバー1や前ドア2は、PS(ポリスチレン)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、ABS(アクリル・ブタジエン・スチレン)、又はPPO(ポリフェニルオキサイド)などの熱可塑性樹脂により構成されることが多いが、これらの樹脂材料より成る前ドア2に貼着されるデカル4,5としては、次に例示する樹脂材料を使用することが好ましい。
【0029】
PSより成る前ドア2に対しては、これと相溶性のある例えばPC(ポリカーボネイト)、又はPMMA(メタクリル樹脂)のほか、この前ドア2の材料と同じPSより成るデカル4,5を有利に用いることができる。またPPEより成る前ドア2に対しては、これと相溶性のある例えばPS、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS、PC、又はPMMAのほか、この前ドア2の材料と同じPPEより成るデカル4,5を有利に使用できる。さらに、ABSより成る前ドア2に対しては、これと相溶性のある例えばPS、PET、PC、又はPMMAのほか、この前ドア2の材料と同じABSより成るデカル4,5を有利に使用できる。またPPOより成る前ドア2に対しては、これと相溶性のある例えばPS、又はABSのほか、その前ドア2の材料と同じPPOより成るデカル4,5を有利に用いることができる。
【0030】
デカルにその材質を表示しておくこともでき、図2及び図3に示したデカル4,5には、その材質を示す「PS」なる表示がなされている。
【0031】
前ドア2とこれに貼着されるデカル4,5を、上に例示した如き熱可塑性樹脂によって構成することにより、かかるデカル4,5を前ドア2から剥がすことなく、これをそのまま再生処理しても、その再生品の特性、例えば機械的な強度(曲げ強度や衝撃強度)などが大きく低下することはない。このようにして再生コストを低減でき、再生成形品のコストを低減することができるのである。
【0032】
ここで、複数の要素、上述した例では前ドア2とデカル4,5とを構成する熱可塑性樹脂が、互いに相溶性を有しているとは、上述したところから理解できるように、これらを再生して得た成形品が、その本来の目的に使用したとき、その使用に耐え得る特性を維持できる程度に、再生前の各要素を構成する各熱可塑性樹脂が互いに相溶性を有していることを意味している。
【0033】
前ドア2とデカル4,5が互いに相溶性のある熱可塑性樹脂から成るので、かかるデカル4,5を前ドア2に貼着するとき、熱融着によって両者を貼着することが可能であり、この場合には両者の貼着のために接着剤を使用する必要はないが、接着剤を使用してデカル4,5を前ドア2に貼着することもできる。その際、使用する接着剤の量は一般に極く少量であるため、その接着剤と、前ドア2及びデカル4,5との相溶性について特に考慮しなくともよいが、この接着剤として、前ドア2とデカル4,5とに対して相溶性のある熱可塑性樹脂を用いると特に有利である。すなわち、デカルを部品に貼着する接着剤として、当該部品とデカルとに対して相溶性のある熱可塑性樹脂を用いるのである。かかる構成によれば、デカル4,5を剥がすことなく前ドア2などの部品を前述のように破砕して溶融したとき、接着剤を含めたその全体の相溶性が一段と高められ、再生された成形品の特性低下をより確実に防止することができる。
【0034】
前ドア2とデカル4,5を接合する熱可塑性樹脂の接着剤としては、例えばPMMAを使用でき、かかる接着剤は、例えばPS、PPE、ABSなどに対して相溶性が良好であり、よってPMMAを接着剤として使用したときは、PS、PPE、又はABSなどの樹脂によって前ドア2とデカル4,5をそれぞれ構成することが好ましい。
【0035】
上述のように、デカル4,5が貼着された前ドア2は、そのドアからデカル4,5を剥がすことなく再生処理できるのであるが、その事実をリサイクル業者に報せる必要がある。そこで、その各デカル4,5自体に、例えば「このシートが貼られた部品は、このシートを剥がすことなくそのままリサイクルできます」なる文言を表示しておくことも考えられるが、先に説明したように、このような文字情報を各デカルに表示できないことがある。例えば、図2に示した第1のデカル4のように、そのサイズが小さいときは、これに上述したような文言を表示するスペースがなく、これを表示することはできない。また図3に示した第2のデカル5は、国内外の多国で共通使用できるように、所定の情報が絵と記号のみで表現されており、従ってこのデカルにも日本語で「このシートが貼られた部品は、このシートを剥がすことなくそのままリサイクルできます」なる表示をなすことは適当ではない。
【0036】
そこで、上記デカル4,5には、図2及び図3に符号Mを付して示したマークが表示されており、このマークMは、デカルを部品から剥離することなくその部品を再生処理できることを示している。
【0037】
上述のように、各デカル4,5には、これを剥がすことなく前ドア2を再生処理できるマークMが記入されているのであるが、そのマークの意味するところを、全てのリサイクル業者が理解できるとは限らない。そこで、図1に示した複写機には、上記マークMの意味する内容が表示された表示部材が設けられており、本例ではこの表示部材が、図1及び図4に示すように、マークMの意味する内容を表面に表示して成るシート状部材7によって構成されている。すなわち、このシート状部材7には、マークMが表示されていると共に、「このマークが表示されたシート(すなわち、デカル)は剥がさずに、そのシートが貼られた部品をリサイクルできます」なる日本語の文言が表示されている。
【0038】
上記構成によれば、リサイクル業者は、そのシート状部材7の記載内容と、前ドア2に貼着されたデカル4,5に表示されたマークMとを確認することによって、迷うことなく、そのデカル4,5を剥がすことなく前ドア2を再生処理することができる。またこのシート状部材7には、複写機が使用される国別の言語、例えば英語、独語、仏語などによって、上記内容の表示をなすことができ、或いは日本語とこれらの外国語を併記してもよい。
【0039】
図2及び図3に示したマークMと同じマークの表示されたデカルは、前ドア2以外の部品にも貼着でき、通常は、1つの複写機にマークMの付された多数のデカルが貼り付けられるが、これらのデカルよりも少数、例えば1枚のシート状部材7を複写機に設けるだけで、各デカルに表示されたマークMの意味するところをリサイクル業者に報せることができる。
【0040】
マークMの意味を示す表示部材として、図1及び図4に示した如きシート状部材7以外の部材、例えば複写機の内部に吊り下げられる札状部片などを使用してもよいが、図4に示した如きシート状部材7を用い、このシート状部材7を、複写機を構成する部品、例えば図1に示す如く前ドア2に貼着すると、複写機の長期に亘る使用期間中に、そのシート状部材が紛失してしまうおそれをなくすことができる。
【0041】
また図1に示したように、マークMの記入されたデカル4,5とシート状部材7を、同一のリサイクル可能な部品、すなわち前ドア2の異なる部位にそれぞれ貼着すると、リサイクル業者は、デカル4,5に表示されたマークMの意味するところを、容易かつ即座に理解することができ、再生処理作業の能率を高めることができる。
【0042】
このようにデカル4,5とシート状部材7を同じ部品、本例では前ドア2に貼着するときは、そのシート状部材7も、これが貼着された前ドア2に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂によって構成し、その貼着のために使用する接着剤も前ドア2と相溶性のあるものを用いることが望ましい。デカル4,5と全く同様に、シート状部材7も前ドア2と相溶性のある材料から構成するのである。このようにすれば、このシート状部材7も前ドア2から剥がすことなく、その前ドア2を再生処理し、高品質な再生成形品を得ることができる。
【0043】
また図5に示したシート状部材7aにも、マークMの意味する内容、すなわち「このマークが表示されたシートは剥がさずに、そのシートが貼られた部品をリサイクルできます」なる文言が示されているが、それ以外の情報も記入され、図5に示した例では、複写機本体内の図示していない現像装置にトナーを補給する同じく図示していないトナーボトルをその現像装置に装填セットする際、そのトナーボトルをよく振ってから機械にセットすべき旨の情報が表示されている。かかるシート状部材7aが、例えば図1に示した前ドア2の裏面に前述のシート状部材7の代りに貼着される。
【0044】
このシート状部材7aは、マークMの意味内容を示すと共に、複写機の要素の使用法などの情報を表示するデカルとしての機能も兼ねたものであり、この構成によって、シート状部材とデカルを別々に構成した場合よりも、そのコストを下げることができる。かかるシート状部材7aも、これが貼着される部品、例えば前ドア2と相溶性のある熱可塑性樹脂によって構成し、しかもこれを貼着するための接着剤としても、前ドア2と相溶性のあるものを用いれば、シート状部材7aを前ドア2から剥がすことなく、そのドア2を再生処理しても、高品質な再生成形品を得ることができる。
【0045】
また部品からデカルを剥がすことなく、その部品を再生処理できることを示すマークの意味する内容の表示形態は、図4及び図5に示したものに限らず、他の各種の態様を採用することもできる。例えば、図6に示すシート状部材7bのように、「このシートを剥がさずにリサイクルできます」なる簡明な表現によって、マークMの意味する内容を表示することもできる。
【0046】
またデカルを部品から剥離することなく、その部品を再生処理できることを示すマークMとして、図2乃至図6に、3本の矢印を三角形状に配列したものを示したが、これはあくまでも一例であり、他の適宜なマークを使用することもできる。例えば図7に示した如きマークMを、部品からデカルを剥離することなく、その部品を再生処理できることを示すマークとして採用することができる。その際には、図7に示したマークMが図2乃至図6に示したデカル4,5又はシート状部材7,7a,7bに表示されることになる。
【0047】
また、図4乃至図6に示した如きシート状部材7,7a,7bを、デカル4,5が貼着されたリサイクル可能な部品である前ドアと、その他の部品の少なくとも一方に容易に離脱できるように取り付けることもできる。例えば、図8に示すように、前ドア2の裏面に、一対のレール状の保持部8,8を設け、これらの保持部8,8にシート状部材7,7a又は7bを嵌着保持しておくのである。この構成によれば、前ドア2の再生処理を行う前に、そのシート状部材7,7a又は7bを保持部8,8から容易に取り外すことができるので、シート状部材7,7a,7bを前ドア2に対して相溶性のない材料、例えば厚紙や金属プレートなどから構成することもでき、その材質の選択の自由度を拡大できる。
【0048】
ところで、図4乃至図6、及び図8に示したシート状部材7,7a,7bは、複写機などの製品の外面を含む適宜な部位に取り付けることができるが、そのシート状部材7,7a,7bを製品の内部側に設けると、その製品の通常の使用時にシート状部材7,7a,7bが内部に隠されるので、製品の見ばえ低下を阻止できる。前述の各実施例においても、シート状部材7,7aが、図1に示す如く前ドア2の裏面、すなわち前ドアを閉じた状態では複写機の内部側となる部位に設けられている。
【0049】
以上説明した各実施例においては、デカル4,5に表示されたマークMの意味をシート状部材7,7a,7bより成る表示部材に示したが、これに代え、マークMの示されたデカルが貼着されているリサイクル可能な部品と、その他の部品の少なくとも一方に、マークMの意味する内容の表示を直になすこともできる。例えば、デカル4,5の貼着された前ドア2に直にマークMの意味する表示、例えば「マークM」と、「このマークが表示されたシートは剥がさずにそのシートが貼られた部品をリサイクルできます」又は「このシートを剥がさずにリサイクルできます」なる表示をなすのである。
【0050】
その際、デカル4,5の貼着された前ドア2などのリサイクル可能な部品と、その他の部品の少なくとも一方に、マークMの意味する内容を印刷によって直に表示することができる。例えば、デカル4,5の貼着された前ドア2の裏面へ上記表示を印刷するのである。その印刷法としては、ハードコートや印刷を施した樹脂シートを、前ドア2などの樹脂部品と一体的にインモールド成形する方法や、スタンプなどの印刷方法も採用できる。かかる構成によれば、専用のシート状部材7,7a,7bが不要となり、製品のコストを低減できる。このように図5及び図6に示したシート状部材7a,7bを用いないときは、「トナーボトル…して下さい」なる情報は、別のデカルに表示されることになる。
【0051】
また、デカル4,5の貼着された前ドア2などのリサイクル可能な部品と、その他の樹脂製の部品の少なくとも一方に、マークMの意味する内容を、その部品への成形によって表示することもでき、この構成によっても、上述したところと同様に、専用のシート状部材7,7a,7bが不要となるので、製品のコストを低減できる。例えば、前ドア2を成形して製造する際、その成形型によって前ドア2の裏面に、マークMの意味する内容を彫り込むのである。このように極く簡単に図4乃至図7に示した如きマークMの意味を表わした表示を前ドアなどの部品に成形することができる。
【0052】
以上、リサイクル可能な部品を有する製品の一例として複写機を示したが、本発明は、その他の電子機器や、自動車、容器などのいかなる製品にも適用できるものである。
【0053】
【発明の効果】
請求項1に記載の構成によれば、部品にデカルを貼着したまま、その部品を再生処理しても、再生品の特性が大きく低下することを阻止でき、しかもデカルを部品から剥がさずにリサイクルできる文言を、そのデカルに表示しなくとも、その事実をリサイクル業者に理解させることができる。
【0054】
請求項2に記載の構成によれば、簡単な構成で上記効果を奏することができる。
【0055】
請求項3に記載の構成によれば、シート状部材も部品から剥がすことなく、その部品を再生処理し、高品質な再生品を得ることができる。
【0056】
請求項4に記載の構成によれば、シート状部材にデカルの機能を持たせたので、その総コストを低減できる。
【0057】
請求項5に記載の構成によれば、シート状部材の材質の選択の自由度を拡大できる。
【0058】
請求項6に記載の構成によれば、シート状部材によって製品の見ばえが低下する不具合を阻止できる。
【0059】
請求項7に記載の構成によれば、シート状部材を用いることなく、デカルに表示されたマークの意味をリサイクル業者に理解させることができる。
【0060】
請求項8に記載の構成によれば、シート状部材を用いることなく、低コストで、デカルに表示されたマークの意味をリサイクル業者に理解させることができる。
【0061】
請求項9に記載の構成によれば、シート状部材を用いることなく、低コストで、デカルに表示されたマークの意味をリサイクル業者に理解させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リサイクル可能な部品を有する製品の一例である複写機を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示した複写機の前ドアに貼着された第1のデカルの正面図である。
【図3】図1に示した複写機の前ドアに貼着された第2のデカルの正面図である。
【図4】図1に示した複写機の前ドアの裏面に貼着されたシート状部材の正面図である。
【図5】他のシート状部材を示す正面図である。
【図6】さらに他のシート状部材を示す正面図である。
【図7】マークの他の例を示す図である。
【図8】前ドアに容易に離脱可能に取り付けられたシート状部材を示す断面図である。
【符号の説明】
4 デカル
5 デカル
7 シート状部材
7a シート状部材
7b シート状部材
M マーク
Claims (9)
- 熱可塑性樹脂より成るリサイクル可能な部品を有する製品において、該部品に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂より成り、かつ前記部品に貼着されていて、該部品から剥離することなく当該部品を再生処理できることを示すマークが表示されているデカルと、該マークの意味する内容が表示された表示部材とを具備することを特徴とする製品。
- 前記表示部材が、前記マークの意味する内容を表面に表示して成るシート状部材によって構成されている請求項1に記載の製品。
- 前記デカルと前記シート状部材が、同一のリサイクル可能な部品に貼着され、該シート状部材も前記部品に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂で構成されている請求項2に記載の製品。
- 前記シート状部材には、前記マークの意味する内容以外の情報も表示されている請求項2又は3に記載の製品。
- 前記シート状部材は、前記デカルが貼着されたリサイクル可能な部品と、その他の部品の少なくとも一方に離脱可能に取り付けられている請求項2又は4に記載の製品。
- 前記シート状部材が、製品の内部側に設けられている請求項2乃至5のいずれかに記載の製品。
- 熱可塑性樹脂より成るリサイクル可能な部品を有する製品において、該部品に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂より成り、かつ前記部品に貼着されていて、該部品から剥離することなく当該部品を再生処理できることを示すマークが表示されているデカルを具備し、前記リサイクル可能な部品と、その他の部品の少なくとも一方に、前記マークの意味する内容が直に表示されていることを特徴とする製品。
- 前記リサイクル可能な部品と、その他の部品の少なくとも一方に、前記マークの意味する内容が直に印刷によって表示されている請求項7に記載の製品。
- 前記リサイクル可能な部品と、その他の樹脂製の部品の少なくとも一方に、前記マークの意味する内容が、当該部品への成形によって表示されている請求項7に記載の製品。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15255295A JP3569033B2 (ja) | 1995-04-12 | 1995-05-27 | リサイクル可能な部品を有する製品 |
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