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JP3570682B2 - 開閉部液密構造、液密タンクおよび該液密タンクを備えるダンプカー - Google Patents
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JP3570682B2 - 開閉部液密構造、液密タンクおよび該液密タンクを備えるダンプカー - Google Patents

開閉部液密構造、液密タンクおよび該液密タンクを備えるダンプカー Download PDF

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Description

本発明は、例えば建設汚泥など液体を多量に含む含液物であっても液密に陸上輸送手段であるダンプカーに積載できる液密構造と液密タンク、およびこの液密タンクを備えるダンプカーに関する。
土木、建築現場で使用する土砂の現場への搬入や、現場から排出される建設廃土等の搬出を行うについては、積載量の大きいダンプカーが利用されている。しかしながら、ダンプカーの荷台は水分をほとんど含まない固体状の土砂の運搬には適するが、水分を多量に含んだトンネル掘削土や、海洋や河川の浚渫現場から排出される浚渫土などの泥土を運搬すると、荷台の隙間から泥土が流出して、意図せず道路を汚してしまっていた。一方、通常のダンプカー以外にもガソリン運搬車やタンクローリー車など、所定の積載物を運搬する専用車両は存在するものの、種々の大きさの砂利や土とともに多量の水分を含んだ泥土を運搬するために用いることはできなかった。
ダンプカーの荷台に関して、液密構造とするための改良は種々なされているようであり、例えば、通常のダンプカーでありながら液体を運搬可能とするため、荷台を構成する部材の接合部をパッキン処理して水密とする発明(特許文献1)や、ヘドロ等の搭載物の落下防止のため上方開口部を被う密封カバーとそのロック機構を設けた発明(特許文献2)等が存在する。
特開平10−16634号公報 実開平5−32113号公報
ところで、積載物が水や油などの液体であれば、扉を閉じた際に再び水密状態に戻すことは簡単であるが、建設汚泥や浚渫土などの泥土は、水とともに種々の大きさの土砂が混合しているだけでなく荷台に付着し易い。そのため、泥土排出の際などに後扉を開放すると、水密とするためのパッキン部分に泥土が付着しやすく、一旦付着すると水密構造を維持することが困難で、生じた僅かな隙間から泥土が流出してしまうという問題があった。
しかし、荷台から簡単に積載物を搬出するためには、ダンプカーの車体に対して油圧シリンダによって荷台を傾斜させて後扉の下側を開放する構造は取扱い上大変便利である。そのため、この構造を維持しながら僅かな力で簡単且つ強力に後扉を閉めて液密とする手段が求められた。
そこで、本発明は、この課題を解決するためになされたものであり、ダンプカーの荷台を傾斜させて積載物を排出可能な構造を維持しつつ、泥土の搬入、搬出を繰り返し行っても確実な液密状態を得ることができ、道路を汚すことなく汚泥を運搬することができる液密構造と液密タンク、及びこの液密タンクを備えるダンプカーを得ることを目的とする。
即ち、本発明では、ダンプカーの前後方向に沿う左右側板および底板の後端開口部を閉塞する開閉扉が、後端開口部上方を支点として片開き可能として取付けられる開閉部液密構造について、後端開口部に開閉扉を押圧係止させるフック片を有し、該フック片は、その後端部が車幅方向を軸心方向とする回動支軸に取付けられ、その回動支軸の軸心方向と直交して設けた駆動シャフトの軸心方向の動きに連動して、その先端部が該回動支軸を中心に回動し、後端開口部に開閉扉を押圧係止させるものであることを特徴とする開閉部液密構造を有する。
開閉扉が上方の支点を中心に片開き回動し、下部でフック片による押圧係止がなされるため、開閉扉を後端開口部に対して全体的に強力に押接させることができる。そして、駆動シャフトを開閉扉に形成したときはその上下動により、また駆動シャフトを底板に形成したときはその前後動により、フック片の回動ができるため、簡単な装置構造で、確実な液密性が得られる。また、フック片は、その後端部が車幅方向を軸心方向とする回動支軸に取付けられ、その回動支軸の軸心方向と直交して設けた駆動シャフトの軸心方向の動きに連動して、その先端部が該回動支軸を中心に(回動支軸と軸直に)回動するため、フック片による押圧、解除操作を駆動シャフトの軸心方向の動作によって行うことができる。そのため、その移動量に応じてフック片による押圧力を加減することができ、水分を道路に漏らさない十分な液密構造とすることができる。さらに、駆動シャフトを開閉扉に形成した場合は、フック片の動作が開閉扉の上下方向で移動する駆動シャフトに連動するため、駆動シャフトを開閉扉の上部で操作することにより、開閉扉の下部にあるフック片を動かすことが可能となる。そのため、泥土に触れることなく開閉扉の開閉を行うことができる。
また、2以上のフック片と、隣接する各フック片における先端部と後端部の間の中間部に架設した連結板と、を備え、この連結板に駆動シャフトを連結し、駆動シャフトの軸心方向の動きに連動して連結板とともに2以上のフック片を前記回動支軸を中心に一括回動可能とした。そのため、駆動シャフトの軸心方向の動作に連動することで複数のフック片が一括回動し、個別にフック片の回動機構を設ける必要がなく、部品点数を少なく構成できる。また、複数のフック片が同時に回動するため、後端開口部に均等に押圧力がかかり強力な液密状態が得られるし、一の操作で液密状態を得ることができて操作が簡単である。さらに、2以上のフック片の中間部に連結板を架設し、この連結板に駆動シャフトを連結しているため、フック片の中間部を動かすことにより、後端部を回動支軸として、先端部が押圧係止する。したがって、駆動シャフトの僅かな動きからフック片の先端部での大きな回動が得られる。よって、駆動シャフトを僅かに動かすことにより、片開きする開閉扉を後端開口部に対して強力に押接させることができ、後端開口部の確実な液密性が得られる。
上記開閉部液密構造については、後端開口部に開閉扉を押圧係止させる補助フック片を、フック片と平行に連結板に固定して設けることが好ましい。
後端開口部に開閉扉を押圧係止させる補助フック片を、フック片と平行に連結板に固定して設けたため、補助フック片がフック片と相俟って後端開口部と開閉扉とを押圧し、より確実な液密状態を得ることができる。特に開閉扉下部の両端をフック片、中間部を補助フック片によって押圧係止するため、開閉扉下部の何れの部分からも液洩れを生じることはない。
また、開閉扉または底板から突き出したフック片の突出長さより、開閉扉または底板からの距離が短い位置で、駆動シャフトが開閉扉または底板に支持され、フック片の先端部が駆動シャフトの軸心方向の動作幅よりも大きく動作して後端開口部に開閉扉を押圧係止させるものとした。
開閉扉または底板から突き出したフック片の突出長さより、開閉扉または底板からの距離が短い位置で、駆動シャフトが開閉扉または底板に支持され、フック片の先端部が駆動シャフトの軸心方向の動作幅よりも大きく動作するため、駆動シャフトの僅かな動きからフック片の先端部での大きな回動が得られる。よって、駆動シャフトを僅かに動かすことにより、片開きする開閉扉を後端開口部に対して強力に押接させることができ、後端開口部の確実な液密性が得られる。
上記開閉部液密構造については、左右側板の後端部を、その上端部がダンプカーの前後方向における前寄り位置で、その下端部が該方向における後寄り位置となるように傾斜面として形成し、後端開口部を閉止する開閉扉を該傾斜面にもたせかけるようにするのが好ましい。
後端開口部を閉止する開閉扉を該傾斜面にもたせかけるようにしてあるため、開閉扉の傾斜面に対する強い押接がその重量によっても得られる。よって、後端開口部のより一層確実な液密性が得られる。
以上のような開閉部液密構造は、例えばダンプカーの荷台について直接適用してもよいが、専用車となるためダンプカーの利便性が悪くなる。そこで、一般的なダンプカーに搭載できる上記開閉部液密構造を備える液密タンクとすることができる。
即ち、上記目的を達成する液密タンクは、左右側板、前側板、底板、左右側板と底板の後端開口部を閉塞する開閉扉を有し、ダンプカーの荷台に対し着脱自在に搭載可能な液密タンクについて、上記何れかに記載の開閉部液密構造を備えることを特徴としたものである。
上記液密タンクについては、ダンプカー荷台の左右側板に形成した上下方向に沿う板縁が後方から突き当たるタンク係止突起を、ダンプカーの前後方向における異なる位置で固定可能として、前記左右側板に設けたものとして構成するのが好ましい。
タンク係止突起の固定位置を調整することで、ダンプカーの前後方向で遊び無く液密タンクを固定でき、荷台における積載安定性・安全性が得られる。
また、上記液密タンクについては、底板の後端部側をダンプカーの前後方向に沿って斜め上方へ傾斜面として形成し、底板の後端部側をダンプカーの荷台から浮かせて、フック片の回動空隙を設けるのが好ましい。
開閉扉を閉塞するフック片は、駆動シャフトを開閉扉側に形成したときは、開閉扉側にフック片の後端部が固定され、液密タンクの底板に対して下方から回動するため、液密タンクの後部がダンプカーの荷台の後端部からはみ出ていなければ、フック片が荷台の後端部と干渉してしまい回動不能となる。しかしながら、液密タンクの底板の後端部側をダンプカーの荷台から浮かせて回動空隙によりフック片の回動を許容したので、液密タンクを荷台の後端部からはみ出さずに収納可能な構造にできる。
本発明の開閉部液密構造、この開閉部液密構造を備える液密タンク、この液密タンクを備えるダンプカーによれば、フック片の押圧係止によって、片開きする開閉扉を後端開口部に対して強力に押接させることができる。また、開閉扉を後端開口部に対して全体的に強力に押接させることができる。よって後端開口部の確実な液密性が得られる。そのため、水とともに種々の大きさの土砂が混合していて荷台に付着し易い建設汚泥や浚渫土などの泥土を積載し運搬しても流出や跳ね上がりが起きることがない。また、開閉扉の傾斜面に対する押接がその重量によっても得られるため、後端開口部のより一層確実な液密性が得られる。
また、本発明の開閉部液密構造、この開閉部液密構造を備える液密タンク、この液密タンクを備えるダンプカーによれば、簡単な装置構造で、確実な液密性が得られる。また、フック片の押圧係止による後端開口部に対する開閉扉の強力な押接を車幅方向の全体で達成することができる。よって後端開口部の確実な液密性が得られる。さらに、個別にフック片の回動機構を設ける必要がなく、部品点数を少なく構成できる。
また、タンク係止突起の固定位置を調整することで、ダンプカーの前後方向で遊び無く液密タンクを固定でき、荷台における積載安定性・安全性が得られる。さらに、液密タンクを荷台の後端部からはみ出さずに収納可能な構造にできる。
以下、本発明の開閉部液密構造、その開閉部液密構造を備えた液密タンク、及びその液密タンクを備えたダンプカーについて図面に基づきさらに詳しく説明する。
第1実施形態: 泥土を積載して運搬するために貯留、保持できる液密タンク1がダンプカー荷台2とともに傾斜し積載物を取り出す状態を図1に示した。この図1の実線で示した本発明の開閉部液密構造を備えた液密タンク1は、ダンプカーとは別体に形成されたものであり、ダンプカーを泥土運搬用以外に使用する場合には、この液密タンク1を取り外して使用することができる。
ダンプカー荷台2に載置される液密タンク1を図2〜図4に示す。図2は液密タンク1の右側面図、図3は後ろから見た液密タンク1の正面図、図4は液密タンク1の平面図である。液密タンク1はダンプカーの荷台2の形状に沿い、上板1a、前側板1b、左右側板1c、後板(開閉扉)1d、底板1eの6面によって形成される内部が空洞の容器状をしている。液密タンク1の上板1a、前側板1b、左右側板1c、底板1eの接合部分は溶接等により液密に加工され開閉ができないように固定されている。なお、本実施形態では上板1aを設ける構造としているが、液密タンク1の部材として上板1aを形成しないことも可能である。
一方、液密タンク1の後板1dをなす開閉扉3は、泥土運搬時には閉止されて泥土の流出を防止し、泥土を排出する際には、荷台2の傾斜とともに開かれて泥土の排出に機能する。開閉扉3の液密タンク1と衝合する部分にはゴム等のパッキン3e(図8、図9参照)が嵌めこまれており、液密タンク1が液密に保持されるようになっている。図6には、液密タンク1の後端部側の拡大右側面図を示すが、この図からも分かるように、左右側板1cの後端部を、その上端部がダンプカーの前後方向における前寄り位置で、その下端部が該方向における後寄り位置となるように傾斜面3gとして形成してある。そして、左右側板1cと底板1eの後端に傾斜面3gとして形成された後端開口部に、開閉扉3をもたせかけるようにしてある。また、開閉扉3の上部には、液密タンク1に対し開閉扉3が大きく片開きできるよう、後端開口部の上方の上板1aの上部に車幅方向に沿う回動支軸3fを取付け、この回動支軸3fで枢着される鉤形の上部連結部3aが開閉扉3から上方へ突設されている。
また、開閉扉3には、液密タンク1を液密状態に保持するロック機構が取り付けられている。ロック機構は、泥土の積載時には、ダンプカーの前後方向に沿う左右側板1cおよび底板1eで形成される後端開口部に対し、開閉扉3を押しつけて液密に閉塞する。また、泥土の搬出時には、開閉扉3の後端開口部への押圧を解く機能を有する。図6に示すように、ロック機構は、操作部材である操作ハンドル4、駆動シャフト5、フック片6cなどを有し、開閉扉3に設けられている。操作部材であるハンドル4から、その操作がフック片6cを動かすに至るまでに関連する一連の部材をロック機構と呼ぶものとする。
フック片6cは、底板1eの後端部に対して下方から抱き込むように回動し押圧係止する機能を有する。フック片6cは、車幅方向に2つ設けてあり、これらのフック片6cは、その後端部6eが車幅方向を軸心方向とする回動支軸8に取付けられている。また、これらのフック片6cの中間部が連結板6aで架設されている。そして、フック片6cの先端部は鉤状に曲がっていることに加え、底板1eの後端部に形成されたフック係止突起12と係合する部分が上方から下方に向かうに従い車両後方へ傾斜する傾斜面となっている。
連結板6aは、開閉扉3の車幅方向に長さを有し、断面が文字「H」を90°回転させたような形状をしている。この連結板6aには、フック片6cの他に底板1eと係止される補助フック片6gがフック片6cと平行に形成され、また、駆動シャフト5を保持する駆動シャフト受け部6dが設けられている。車幅方向に沿う連結板6aの両端に2本のフック片6cが、その中間部に2本の補助フック片6gが形成されている。そしてフック片6cの先端部と、補助フック片6gが、底板1eの後端部に対して下方から抱き込むように回動し押圧係止するようになっている。図8、図9に、図3のSB−SB線断面図であって液密タンク1の後端部分の拡大図を示すが、図7,図8、図9に示すように、駆動シャフト受け部6dは、駆動シャフト5を保持するスラスト軸受6bを回動自在に連結し、駆動シャフト5に対し連結板6aが回動できるように形成されている。なお、連結板6aが駆動シャフト5によって押し下げられすぎると、フック片6cがダンプカーの荷台2に当たってしまうことがあるため、それを防止するピン留め部6fが連結板6aの上部に設けられている(図3、図11参照)。
フック片6cや連結板6a、補助フック片6gによりフック体6を形成する。フック体6は一体となって作動する。
図7はロック機構の駆動シャフト5周辺の拡大縦断面図である。駆動シャフト5は、その一端が操作ハンドル4に結合し、操作ハンドル4の回転を伝達する。一方、その他端はスラスト軸受6bに軸支されている。また、開閉扉3上部から車両後方へ突設した駆動シャフト支持部3b内部にはめ込まれているナット3cと螺合している。なお、駆動シャフト5が振動などによって回転し上下動するのを防止するためのストッパーハンドル7が形成されている。
図4に示すように、液密タンク1の上面は、ダンプカー運転時でも簡単に泥土が飛散しないように、その中央部に泥土搬入用の開口(上面開口部)10が設けられた上板1aによって塞がれている。上面開口部10は、泥土をバックホー等の機器で簡単に搬入できるように広口に形成されている。上板1aの上面開口部10を封鎖する蓋10aは、それぞれ板状であり、上面開口部10上に並列して載置され、図5に示すアングル機構10bによって固着される。蓋10aは、鉄板などの金属板や、ベニヤなどの木材を主原料とした合板、プラスチックなどを利用することができる。また、個々の蓋10aを上面開口部10に載置する時に隙間が生じないように、また簡単に外れないように、蓋10aの縁には重ねしろが設けられていることが好ましい。
図1に示す液密タンク1の左右側板1cは、ダンプカーのアオリと2箇所で固定して、液密タンク1のダンプカー荷台2からの脱落を防止している。また、左右側板1cの後端部には、さらに固定力を補強するためにダンプカーの車幅方向に突出するタンク係止突起11が形成され、ダンプカー荷台2の左右側板(アオリ)に形成した上下方向に沿う板縁に後方から突き当たるように係止されている。したがって、このタンク係止突起11により、泥土を搬出する際に荷台2を傾斜させても液密タンク1が荷台2からずり落ちることはない。なお、このタンク係止突起11はダンプカーの左右側板の大きさによって取付位置が異なるため、ダンプカー前後方向における異なる位置で着脱自在に形成されており、適用するダンプカーに合わせて所定の位置に位置決めしてビス13で止めれている。
左右側板1cの内側には、液密タンク1の内側に10cm程度突き出した水平な突片(図示せず)が車両前後方向に沿って適当な長さだけ形成されている。この突片は、液密タンク1に搬入する泥土量の目安となる容量計の役割を果たし、また、ダンプカーの横揺れの際に左右側板1cを伝わって泥が跳ね上がるのを防止する跳ね返しの役割も有する。
液密タンク1の底板1eは、その後端部側をダンプカーの前後方向に沿って斜め上方へ傾斜面1fとして形成し、底板1eの後端部側をダンプカーの荷台から浮かせて、フック片6cの回動空隙を設けてある。液密タンク1の底板1eの後端部に形成されたフック係止突起12にフック片6cが係止されるため、液密タンク1の底板1eよりも下方にフック片6cが入り込むためのスペースが必要だからである。このように、底板1eに傾斜面1fを設けたため、荷台2上に上げ底で底板1eを設ける必要がなく、荷台2のスペースを有効に活用することができる。
次にこのダンプカーに用いられる開閉部液密構造の作用について説明する。
泥土を搬入する際には、液密タンク1を液密にする必要があるため、開閉扉3を閉じてフック片6cを液密タンク1のフック係止突起12に対して係止させる必要がある。まず、ダンプカーの荷台2を水平にし、開閉扉3をその自重で閉まる状態に置く。フック片6cの先端は液密タンク1の底板1eに形成されたフック係止突起12から外れている状態にある(図8参照)。操作ハンドル4を手動で反時計回りに回転(左回転)させると、駆動シャフト5が操作ハンドル4の回転に伴って左回転する。図7に示すように、駆動シャフト5は、開閉扉3から車両後方へ突設した駆動シャフト支持部3bに内蔵されたナット3cと螺合されているため、開閉扉3に対して相対的に駆動シャフト5が上昇する。駆動シャフト5の他端にはスラスト軸受6bがあり、このスラスト軸受6bと回動自在に連結した駆動シャフト受け部6dを有する連結板6aも上昇する。一方、図10に示すように、フック片6cの後端部6eは、開閉扉3から突設したフック体支持部3dに対し回動支軸8で固定されているので、フック片6cの中間部にある連結板6aはこの回動支軸8を中心に上方へ回動し始めることとなる。この際、フック片6cの先端部は、回動支軸8を中心として、連結板6aの外側に位置するため、駆動シャフト5の上下変位よりフック片6cの先端部の上下変位の方がより大きくなる。即ち、鉤状に形成されているフック片6cの先端部が上方へ大きく、かつ回動支軸8を中心に回動して移動する。フック片6cの先端部は鉤状に曲がっていることに加え、フック係止突起12と係合する部分が上方から下方に向かって車両後方へ傾斜する傾斜面となっているため、駆動シャフト5を引き上げる程、フック片6cの先端部は液密タンク1に形成されたフック係止突起12を強く押圧係止し、開閉扉3は液密に後端開口部に締め付けられることになる(図10B参照)。その後、バックホー等により上面開口部10から泥土を搬入するが、液密タンク1は液密に保持される。
次に、貯留・保持されている泥土を搬出する際の作用について説明する。
泥土を搬出する際は、フック片6cを閉める際の作用とは逆に働く。即ち、操作ハンドル4を時計回りに回転(右回転)すると、駆動シャフト5が下降し、駆動シャフト5に押されたフック片6cは回動支軸8を中心に下方に回動し、連結板6aが押下されるよりもフック片6cの先端部が大きく下方に回動する。それにより、フック片6cと液密タンク1の係止が解かれる。なお、フック片6cの先端部が過剰に押し下げられると、連結板6aの車両後側に設けたピン留め部6fが、連結板6aと連動して回動支軸8を中心に回動し、開閉扉3に当接する。そのため、連結板6aの回動が停止し、それ以上フック片6cは下降しない。次に、この状態でダンプカーの後端部を中心にその前端部を持ち上げるようにして荷台2を傾斜させると、荷台2に載置されている液密タンク1は、荷台2とともに傾き、また、開閉扉3は後端開口部の上方の回動支軸3fを中心に揺動し自重で垂下して開くようになる。そして、液密タンク1に貯留されていた泥土が排出される(図1参照)。
本発明の液密構造では、一本の駆動シャフト5を操作することで複数の位置で液密タンク1と係止可能なフック片6cと補助フック片6gが同時に作動するため、液密性の悪い箇所が生じにくく、確実に液密状態を得ることができる。また、駆動シャフト5を僅かに上下させる操作で、フック片6cの大きな動作を得ることができると共に、フック片6cや補助フック片6gの先端部のうちフック係止突起12と係合する部分が上方から下方に向かって車両後方へ傾斜する傾斜面となっているため、駆動シャフト5の上方への動作が開閉扉3を車両前方向へ押圧することになり、開閉扉3を液密タンク1に圧着する強力な押圧力を得ることができる。また、開閉扉3にロック機構が形成されているので、底板1eの後端部側を傾斜面1fとする程度で液密とすることができ、ロック機構を設けることによるタンク容量の減少がほとんどなく、また手動でも操作し易い点で優れている。
第2実施形態: 第1実施形態では 駆動シャフト5がネジ送り機構により手動で作動するものであったが、ダンプカーに備えられている油圧機構を用いて自動で作動するように構成することができる。ネジ送り機構を用いた場合と同様の構成は説明を省略する。
図12は、第1実施形態における図9に相当し、油圧を用いたロック機構を示す開閉扉周辺の拡大縦断面図である。油圧シリンダー21は、油圧によってシリンダー内のピストンを動かしロッド21aに動力を伝達するものである。油圧シリンダー21の一端は開閉扉3から後方へ突設した駆動シャフト支持部3bと結合され、もう一端はフック片6cの連結板6aと固定される。この油圧シリンダー21はダンプカーの電気系統に電気的に接続され運転席内のボタン操作により油圧シリンダー21のロッド21aが押し出されるとフック片6cが押下し係止が解かれる。一方、ロッド21aが引き戻されるとフック片6cが押し上げられ液密タンク1と押圧係止される。
第3実施形態: 図13〜図16には、ロック機構を液密タンク1の底板1eに配置し、開閉扉3に対して後方から抱き込むように回動し押圧係止するフック片を底板1eに設けた実施形態を示す。第1実施形態と同一の部分については説明を省略し異なる部分について言及する。
図16に示すように、油圧シリンダー31は、その軸心方向が車両の前後方向になるように底板1eの略中央部分に配置されている。一方、図13に示すように、底板1eの後端には車幅方向に沿って形成された回動支軸32が設けられている。油圧シリンダー31の先端は、この回動支軸32から垂直に突出したシャフト接続片33と回動自在に支軸34で枢着されている。また、前記回動支軸32には、その両端部と中部にそれぞれ2枚づつフック片35が固着されている。そして、底板1eから突き出したフック片35の突出長さL1より、底板1eからの距離が短い位置L2で、駆動シャフトである油圧シリンダー31が底板1eに支持されている。
図13に示すように、油圧シリンダー31のロッド31aが、シリンダーに内蔵された状態では、フック片35のフック係止突起36に対する係合が解かれている。電気的操作により、油圧シリンダー31のロッド31aが押し出されると、図14に示すように、シャフト接続片33が回動支軸32を中心に車両後方向に回動する。これに伴い回動支軸も回転する。回動支軸32には、4枚のフック片35が固着されているので、回動支軸32の回転に連動して各フック片35が回動支軸32を中心に回動し、開閉扉3に形成されたフック係止突起36に対し押圧係止される。底板1eから突き出したフック片35の突出長さL1よりも短いL2の位置に油圧シリンダー31が配置しているため、ロッド31aの動作長よりもフック片35の先端部の動作長が長くなることから、ロッド31aを少量動かすだけで強力にフック片35をフック係止突起36に押圧係止することができる。フック片35の係止状態を解くには、油圧シリンダー31のロッド31aを引き戻すようにすれば、フック片35を押圧係止する場合と反対に動作して係止状態が解かれる。第3実施形態の変形例として、回動支軸34を車幅方向に沿うものとせず、フック片とシャフト接続片を回動自在に枢着してリンクとし、1つ1つのフック片ごとに駆動シャフトを設けて、電気的に複数の駆動シャフトを同様に操作することも考えられる。
第1実施形態のようなフック片6cを開閉扉3に設けた場合と、第3実施形態のようなフック片35を底板1eに設けた場合を比較すると、底板1eに設けた方が、フック片の先端部が泥土搬出の際に泥土が付着しづらい点や、駆動シャフト(油圧シリンダー31)が外見上目立たない点で好ましい。
第4実施形態: 第4実施形態では液密タンク1をダンプカーの荷台2と別体として形成せず、ダンプカーの荷台2自体を液密構造とするものである。即ち、ダンプカーの後アオリに代えて第1実施形態で示した開閉扉3やロック機構を形成する。ダンプカー荷台2の左右側板、底板等の各板の接触部分の液密性が保てない場合は、目止め材の充填や封止材による補強等により液密性を保つようにすることができる。また、ダンプカーの上板がない場合は、第1実施形態で示したような上板1aを取り付けるなどして、ダンプカー運転時に汚泥が飛散しないようにすることができる。
なお、上記実施形態で示した例は、本発明の一例にすぎず、例えば実施形態1で示した手動によるロック機構を底板1eに配置することもできるし、第3実施形態で示したような、車幅方向に沿う回動支軸34に複数のフック片35を固着するようなロック機構を開閉扉3側に設けることもできる。すなわち、本明細書で示した構造を適宜組み合わせることが可能である。
本発明のダンプカーに用いる開閉部液密構造を有する液密タンクを積載したダンプカーが荷台を傾斜している状態を示す右側面図である。 図1の液密タンクの右側面図である。 図1の液密タンクの後方から見た正面図である。 図1の液密タンクの平面図である。 液密タンク上板に備えた蓋を固定するアングル機構の概略断面図であり、図4のSC−SC線断面図である。 図1の液密タンクの後端部分の拡大右側面図である。 図1の液密タンクに取り付けられたロック機構部分の拡大図であり、図2のSA−SA線断面図である。 図1の液密タンクの後端部分の拡大図であり、図3のSB−SB線断面図である。 図8のフック片がフック係止突起に係止された状態を示す図3のSB−SB線断面図である。 図1のフック片周辺の拡大右側面図である。 図1の液密タンクの付しろ端部分の拡大図であり、図3のSD−SD線断面図である。 本発明の第2実施形態によるダンプカーに用いる開閉部液密構造を表す縦断面図である。 本発明の別の実施形態による液密タンクの右側面図であり、フック片の係止が解かれた状態を示す。 図13の液密タンクの、フック片が開閉扉に係止した状態を示す右側面図である。 図14の液密タンクの後方から見た正面図である。 図14の液密タンクの下から見た平面図である。
符号の説明
1 液密タンク
1a 上板
1b 前側板
1c 左右側板
1d 後板
1e 底板
1f 傾斜面
2 荷台
3 開閉扉
3a 上部連結部
3b 駆動シャフト支持部
3c ナット
3d フック体支持部
3e パッキン
3f 回動支軸
3g 傾斜面
4 操作ハンドル
5 駆動シャフト
6 フック体
6a 連結板
6b スラスト軸受
6c フック片
6d 駆動シャフト受け部
6e 後端部
6f ピン留め部
6g 補助フック片
7 ストッパーハンドル
8 回動支軸
10 上面開口部
10a 蓋
10b アングル機構
11 タンク係止突起
12 フック係止突起
13 ビス
21 油圧シリンダー
21a ロッド
31 油圧シリンダー
31a ロッド
32 回動支軸
33 シャフト接続片
34 支軸
35 フック片
36 フック係止突起

Claims (8)

  1. ダンプカーの前後方向に沿う左右側板および底板の後端開口部を閉塞する開閉扉が、後端開口部上方を支点として片開き可能として取付けられる開閉部液密構造において、
    後端開口部に開閉扉を押圧係止させる2以上のフック片と、隣接する各フック片の先端部と後端部との間の中間部に架設した連結板と、を備え、
    フック片は、その後端部が車幅方向を軸心方向とする回動支軸に取付けられ、連結板は、該回動支軸の軸心方向と直交して設けた駆動シャフトに連結して設けられており、駆動シャフトの軸心方向の動きに連動して、連結板とともに2以上のフック片の先端部が該回動支軸を中心に一括回動して開閉扉を後端開口部に押圧係止させるものであることを特徴とする開閉部液密構造。
  2. 後端開口部に開閉扉を押圧係止させる補助フック片を、フック片と平行に連結板に固定して設け、少なくとも後端開口部の下側を3箇所以上で押圧係止させるものである請求項1記載の開閉部液密構造。
  3. 駆動シャフトの一端側が、開閉扉または底板に設けられた駆動シャフト支持部と螺合し、その他端側が連結板に対して、該駆動シャフトの軸周りに回転自在に連結してあり、該駆動シャフトの軸周りの回転によって、該駆動シャフトが軸心方向に変位して、連結板とともに2以上のフック片の先端部を一括回動可能とした請求項1記載の開閉部液密構造。
  4. 駆動シャフトをその軸周りに回転させる操作ハンドルを、該駆動シャフトに設けた請求項3記載の開閉部液密構造。
  5. フック片を有する回動支軸と、連結板と、駆動シャフトと、を開閉扉に取付けた請求項1〜請求項4何れか1項記載の開閉部液密構造。
  6. 左右側板の後端部を、その上端部がダンプカーの前後方向における前寄り位置で、その下端部が該方向における後寄り位置となるように傾斜面として形成し、後端開口部を閉止する開閉扉を該傾斜面にもたせかけるようにした請求項1〜請求項何れか1項記載の開閉部液密構造。
  7. 左右側板、前側板、底板、左右側板と底板の後端開口部を閉塞する開閉扉を有し、ダンプカーの荷台に対し着脱自在に搭載可能な液密タンクにおいて、
    請求項1〜請求項何れか1項記載の開閉部液密構造を備えることを特徴とする液密タンク。
  8. 荷台に請求項記載の液密タンクを着脱自在に搭載可能として備えるダンプカー。
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