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JP3571366B2 - 広幅長尺シートの水上での牽引曳航方法 - Google Patents
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広幅長尺シートの水上での牽引曳航方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、広幅シートの水面上の所定位置への牽引曳航及び遮水シートの水底への敷設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
広幅長尺シートを水面近くに浮遊させ牽引曳航して所要位置に移送し、水底に敷設する場合、漁業用フロート(浮子)、合成樹脂発泡体の塊等を必要個数、所要位置に取り付けてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
漁業用フロート、合成樹脂発泡体の塊等の浮子を必要個数、所要位置にて、シート上面に取り付け、水面近くに浮遊させた広幅シートを水面上の必要位置に、牽引曳航する場合、牽引方向とそれに直角方向に張力を掛けながら曳航するが、曳航の進行に伴い直角方向の展張用ロープに張力を掛け続けることは作業上困難で、張力が弱まると浮子間のシートが自重で垂れ下がり、水底に抵触するとか、水の抵抗が増加するとかで、曳航に支障が出る問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、広幅長尺シートに、その牽引する方向とこれに垂直な幅方向の全幅に亘って伸子張り気柱を固定して広幅長尺シートが弛緩しないようにし、広幅長尺シートを水中に沈むことなく牽引曳航するようにしたものである。
この際、伸子張り気柱と広幅長尺シートとの固定は、複数箇所において伸子張り気柱と広幅長尺シートに接着された固着具とをひもで固定する方法が好ましい。
伸子張り気柱としては、中央層部分を繊維で補強されたゴムシート又は合成樹脂シートを用いて作られ、両端を閉じた円筒状の気密体で、1個以上の空気封入、排出用のバルブを備えたものが例示できる。
また、広幅長尺シートが水中に沈まないように曳航するには、従来と同様に、 広幅長尺シートを水面に引き込み後、牽引方向と垂直な幅方向で水際上に備えつけられた繋留されたロープ又はロープ相当物によって、広幅長尺シートを前記幅方向に緊張状態を保ちながら牽引曳航すればよい。
この場合、広幅長尺シートの4方向端部に金属又はプラスチックパイプを複数の固結具で固定し、該金属又はプラスチックパイプにロープを結び付けて緊張状態を保ちつつ曳航する方法が好適である。
また、広幅長尺シートを水際の地面上に積み重ね、対岸又は碇泊させた船舶に備えつけられたチルフォール又はウインチで水面上の所定位置まで牽引引き込み曳航する際には、水際の地面上に積み重ねられた広幅長尺シートの直下に空気吹付装置の空気送風管から空気を吹付けて広幅長尺シートを浮かせながら引き込み曳航するようにすれば、水際から円滑に牽引することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に基いて説明する。図1は、広幅シートの概略平面図である。有幅のシートを縦方向に必要寸法長シートAで切断し、該必要寸法長シートの幅端部の縦方向端面部(図示せず)と他の必要寸法長シートの縦方向端面部を押圧加熱加硫又は融着加工に依り接着させ、この作業を数十回繰返し、必要寸法幅長尺シートを作成する。
この必要寸法幅長尺シートの接着端面部28を他の必要寸法幅長尺シートの接着端面部と押圧加熱加硫又は融着加工により逐次接着して広幅シート1を作成する。さらに、広幅長尺シートは広幅シート1の接着端面部3と他の広幅シートの接着端面部3を押圧加硫又は融着加工によって作成する。本発明に使用するシートはゴムシート、合成樹脂製シート、不織布シート、繊維シートを意味するものである。
【0006】
図2は、広幅シートを複数枚長尺に接着した広幅長尺シートの水面上又は水中への牽引を説明するための概略断面図である。広幅長尺シート2は、予め等間隔に設置された空気送風管26を有する空気吹付装置(ターボファン)4上に積み重ねられて保管する。そして広幅長尺シートの牽引する先端部に固着された浮力フロートの役割を兼ねたプラスチックパイプ11(図9参照)に固定された複数のフック(図示せず)に締結されたロープ9を対岸又は碇泊した船舶に備えつけられたチルフォール又はウインチで牽引する。
牽引幅は100米前後と広いので、このままでは引きずるようになり牽引しにくい。この不具合を解消するために広幅長尺シート2を地面上で、該広幅長尺シート2の下に一定間隔で複数個の空気送風管26を直結した空気吹付装置(ターボファン)を用いることで該広幅長尺シートと地面上のコンクリートとの間に送風空気Bによる空隙を設けることで円滑に牽引することが可能になった。
尚、広幅長尺シート2の水面上での浮力を保持するために、あらかじめ地面上で本発明による伸子張り気柱14を広幅長尺シート2の有幅一杯に複数個固着して、浮遊力を保持し且つ広幅長尺シートが幅方向に緩んで牽引曳航の支障となるのを防ぐ伸子張り効果を持たせる。気柱14には空気を充填しておき、該広幅長尺シート2はそれにより水面上を牽引曳航移動が容易となる。
【0007】
図3は、空気吹付装置(ターボファン)に直結した空気送風管26と広幅長尺シート2との関係を示す概略断面図である。地面上に空気吹付装置(ターボファン)に直結した空気送風管26の両脇に空気緩衝管27を固縛ひも30で三者をしばって積極的に空隙保持につとめる。
【0008】
図4は、広幅長尺シートと該広幅長尺シートを緊張した状態に保持する手段を示した概略平面図である。広幅長尺シート2の牽引する端部の複数のロープ締結帯10に集結した集結輪29を牽引曳航ロープ9の先端で締結し、他端を対岸又は碇泊した船舶に備えつけた複数のチルフォール又はウインチで牽引曳航する場合、無緊張状態だと浮子フロート間の広幅長尺シートの自重によって、広幅長尺シートは弛緩して一ケ所に集まる傾向となり、水の抵抗が増加し円滑な曳航が不能となる。
必要場所を特定し、該広幅長尺シート2を緊張した状態を保持するために、牽引曳航する方向に左方向及び右方向(垂直方向)の端部にロープ締結帯10を集結して集結輪29に締結する。そして、緊張保持用杭6に設置された懸張輪8と複数の懸張ロープ7で長さを調整して弛緩しないように緊張状態を保つ。牽引曳航につれて、左右の懸張輪8を人力によって次の杭6に入れる。牽引曳航方向の地面上の杭6の懸張輪8に懸張ロープ保管リール31を設けて、広幅長尺シート2の牽引曳航に対応する。
該広幅長尺シート2は、水面上又は水中で、その2組,3組(複数組)の牽引方向端部を互いに接着させるので、緊張保持用杭6は段差を設けて2ないし3個所直線的に一定間隔に設ける。広幅長尺シート2が積み重ねてある置場は該広幅長尺シート2の牽引曳航方向の最後尾部端部にロープ締結帯を固着しておき、懸張ロープ7は作業場までの長さを計算しておき懸張輪8に敷設された懸張ロープ保管リールに締結しておく。
【0009】
図5は従来のフロート(浮子)24を広幅長尺シート2の上面に縦、横に配列して取り付け広幅長尺シート2を水面近くに浮遊させた場合の縦又は横方向の断面図である。この際広幅長尺シート2の縦、横方向にそれぞれ所要張力が加えられていれば、両方向に関して図5の状態を維持できるが縦又は横何れかの方向の張力が無くなると、その方向のフロート間の広幅長尺シート2が自重で沈降し各フロート間の距離が狭くなり、図6の如き状態となる。
この状態になると図6の紙面と垂直方向に浮遊シート全体を牽引する場合、水の抵抗が極端に大きくなるとか、水深が浅い場合水底に接触する等、曳航が困難となり、又本工法の目的である一定の弛緩状態で水底に沈降敷設することも困難となる。
【0010】
図7は従来のフロート(浮子)を縦横配列に使用し水面近くに浮遊させた広幅長尺シート2の斜視図である。図8は、従来フロートに代わり、本発明に係る伸子張り気柱14を使用した場合の牽引曳航方向の断面図である。
【0011】
図9は、広幅長尺シートの矢印方向への牽引曳航時の直角方向への張力を掛けっ放しには出来ないので、その方向のシートのたるみを防止し緊張状態を保持するために牽引曳航方向と直角方向に伸子張り気柱を配置した状況を示す概略平面図である。図9では、広幅シート1(図示せず)を複数枚延着した広幅長尺シート2である。広幅長尺シートは幅12米以下で長さ50米〜200米のものを使用するが、最終の広幅長尺シートの形状寸法によって決めるものとする。
広幅長尺シート2の牽引曳航方向のシート牽引部の端部、並びに両側端部及び後端部には、浮力のある伸子張り気柱に加えて、金属又はプラスチックパイプ11を複数の固結具13で固定している。全体を牽引するので固結具13は面積を大きくして接着強固なものにする。又該パイプの浮力を向上さすために複数のプラスチック発泡体12を固着させる。
牽引ロープ9は対岸又は碇泊させた船舶に備えつけられた複数のチルフォール又はウインチで牽引曳航される。牽引曳航時に後続の広幅長尺シート2が弛緩しないよう張力を掛けながら追随させる。広幅長尺シート2の牽引曳航方向に向って左方向及び右方向(垂直方向)の端部には、浮力のある金属又はプラスチックパイプ11を固結具13で固着する。該パイプ11は10〜30米位の長さで複数本用いることも可能である。広幅長尺シート2の牽引曳航方向の左方向及び右方向の端部の金属又はプラスチックパイプ11に複数のロープ締結帯10を結びつけ、パイプ1本毎にこの何本かを牽引ロープ集結輪29でまとめ、左方向及び右方向の緊張保持用杭6を移動しながら固定して該広幅長尺シート2を緊張状態に極力保持する。又広幅長尺シートの牽引曳航方向の最後尾部端部にも該金属又はプラスチックパイプ11を固結具13で固定しておき、地面上の緊張保持用杭6と付設する懸張ロープ保持リールで牽引曳航に対応する。
それによって左右前後の四方向で広幅長尺シートの緊張を保持するものである。左右方向については緊張保持用杭6から次の杭に移動する間緊張を保持できないので、左右方向にたるみが生じる可能性があるが、本発明では左右方向の緊張を保持するために、牽引曳航方向と垂直の方向(横方向)に伸子張り気柱14を伸子張り気柱固着具(プーラー)15で広幅長尺シート2に固定し、該伸子張り気柱14と他の伸子張り気柱14は伸子張り気柱連結具16で継連するようにして浮力を維持して広幅長尺シート2のたるみにより海中への沈下を防ぐようにする。
伸子張り気柱14は水面上又は水中に牽引引き込み曳航する前に空気を充填しておく。広幅長尺シートの全体は周囲のパイプの枠組みと横方向の伸子張り気柱14によって弛緩することなく常に緊張状態に保ち、水面上又は水中を容易に牽引曳航することができるわけである。
【0012】
図10は本発明の広幅長尺シート2のたるみを防止するための伸子張り気柱14の配列の一例を示す斜視図である。伸子張り気柱14は、図9のように牽引方向とその垂直方向(幅方向)に配列するだけでも周辺無張力下でのたるみ防止は可能であるが、場合によっては、これらに加えて、図10のように斜め方向にも伸子張り気柱を設置し、更に安定させることも可能である。このように、本発明の伸子張り気柱14は、広幅長尺シートへの浮力の付与とたるみ防止の二つの役割を演ずるものである。
【0013】
図11は、伸子張り気柱の概略断面図である。伸子張り気柱14は、繊維補強のゴム又は合成樹脂製袋からなっている。長さは5〜10米位で、浮力を保持できるような直径のものを選ぶ。気柱14の端部19は加圧、加硫又は融着して気密を保持するが、図12のように折り曲げて端部締付具20で気密状態を保持することもできる。伸子張り気柱14と他の伸子張り気柱14は端部屈曲部5と他の端部屈曲部を連結具16で締結する。尚該伸子張り気柱14は複数個所において広幅長尺シートと固着具15で固着させる。
【0014】
図13は、プーラー(伸子張り気柱固着具:以下プーラーと呼ぶ)15の平面展開図で、図14は、プーラー15の組立図である。接着部23で広幅長尺シート2に強固に接着させ、ひも通し孔22に通したひもで端部屈曲部5と他の端部屈曲部5を固締する。
【0015】
広幅長尺シートを牽引曳航する方向の前後と左右(垂直方向)の4方向から(複数のチルフォール又はウインチと緊張保持用杭の3方向)該広幅長尺シートの周囲を緊張状態にさせ、該広幅長尺シートの牽引方向及び左右方向(牽引曳航方向の垂直方向,横方向)は伸子張り気柱を継連させることで広幅長尺シートは浮力と定置が確定できる。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、広幅長尺シートと他の広幅長尺シートを同時に4方向(2ケ所の対岸又は碇泊させた船舶に備えつけられた複数のチルフォール又はウインチで牽引曳航、3方向は緊張保持用杭を設ける)から張力を掛けて緊張状態を保ち牽引方向の垂直方向に更に必要に応じて牽引方向に伸子張り気柱の継連で浮力と曳航時のたるみ防止を行い定置が確定できるため、広幅長尺シートと他の広幅長尺シートの接着端部との接着の位置決めが容易になり又水底敷設のための位置決めも正確にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】広幅シートの概略平面図。
【図2】広幅長尺シートの水面上又は水中への牽引曳航を説明するための概略断面図。
【図3】ターボファンに直結した有孔の空気送風管と広幅長尺シートとの関係を示す概略断面図。
【図4】広幅長尺シートの緊張状態を保持する手段を示す概略平面図。
【図5】従来のフロート使用の浮遊シート、フロート配列ラインの断面図。
【図6】従来のフロート使用のフロート配列ラインのたるみを示す断面図。
【図7】従来のフロート使用のシートのたるみを示す斜視図。
【図8】本発明の伸子張り気柱を使用した気柱ラインの断面図。
【図9】本発明の広幅長尺シートの牽引曳航時の緊張状態を示す概略平面図。
【図10】本発明の伸子張り気柱使用の広幅長尺シートの斜視図。
【図11】本発明の伸子張り気柱の概略断面図。
【図12】本発明の伸子張り気柱の端部の気密屈曲を示す概略断面図。
【図13】プーラーの平面展開図。
【図14】プーラーの組立斜視図。
【符号の説明】
1 広幅シート
2 広幅長尺シート
3 広幅シート接着端面部
4 空気吹付装置(ターボファン)
5 伸子張り気柱端部屈曲部
6 緊張保持用杭
7 懸張ロープ
8 懸張輪
9 牽引ロープ
10 ロープ締結帯
11 金属管又はプラスチックパイプ(浮力フロート付き)
12 プラスチック発泡体
13 パイプ固結具
14 伸子張り気柱
15 伸子張り気柱固着具(プーラー)
16 伸子張り気柱連結具
17 フック
18 空気バルブ
19 伸子張り気柱端部
20 伸子張り気柱端部締付具
21 広幅長尺シート接着端面部
22 ひも通し孔
23 プーラーのゴムシート接着部
24 フロート(従来型)
25 フロート固定具
26 空気送風管
27 空気緩衝管
28 必要寸法幅長尺シート接着端面部
29 牽引ロープ集結輪
30 固縛ひも
31 懸張ロープ保管リール
32 ウインチ又はチルフォール
A 必要寸法長シート
B 送風空気
S 水中

Claims (4)

  1. 広幅長尺シートを水際の地面上に積み重ね、対岸又は碇泊させた船舶に備えつけられたチルフォール又はウインチで水面上の所定位置まで牽引引き込み曳航する際に、前記広幅長尺シートに、その牽引する方向及びこれに垂直な幅方向の全幅に亘って、複数の伸子張り気柱を継連して固定して広幅長尺シートが弛緩しないようにし、広幅長尺シートを水中に沈むことなく牽引曳航する牽引曳航方法において、
    水際の地面上に積み重ねられた前記広幅長尺シートの直下に空気吹付装置の空気送風管から空気を吹付けて広幅長尺シートを浮かせながら引き込み曳航することを特徴とする牽引曳航方法。
  2. 前記広幅長尺シートに、その牽引する方向に対して斜め方向に、複数の伸子張り気柱を継連して固定することを特徴とする請求項1記載の牽引曳航方法。
  3. 前記伸子張り気柱は、円筒状のゴムシート又は合成樹脂シートの両端が加圧、加硫又は融着されて閉じられた気密体とされると共に、端部を折り曲げて端部締付具で固定することにより端部屈曲部が形成され、広幅長尺シートに接着された固着具のひも通し孔に通されたひもを、一の伸子張り気柱の前記端部折曲部と他の伸子張り気柱の前記端部屈曲部とに通して固締することを特徴とする請求項1又は2記載の牽引曳航方法。
  4. 前記伸子張り気柱は、シートの厚みの中央層部分が繊維で補強されていることを特徴とする請求項に記載の牽引曳航方法。
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