JP3572066B2 - カンチレバー型近接場探針構造体及びその作製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カンチレバー型近接場探針構造体及びその作製方法に関し、より詳細には、光スループットを容易に向上させることができ、かつ、光情報格納装置のヘッドに適用可能な、カンチレバー型近接場探針構造体及びその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光情報格納装置において単位面積により多くの光情報を格納するためには、記録光源の波長を短くし、集光レンズの開口数(Numerical Aperture)を大きくすべきことが公知の事実であるが、仮に記録光源の波長を短くし、集光レンズの開口数を大きくしたとしても、高密度記録が要求される次世代情報格納装置の場合には、光の回折限界によって記録密度増大には限界がある。このため、代替技術として、AFM(Atomic Force Microscope)の探針を用いたSPR(Scanning Probe Recording)技術と超解像媒体技術および光の回折限界を克服した近接場(Nearfield)光ファイバ探針を用いた技術等が開発されている。例えば、近接場光ファイバ探針を用いた技術の場合、数10〜数100nmの極めて小さなアパーチャ(Aperture)から出力されるレーザ光を用いて光情報を記録及び再生する。
【0003】
しかし、近接場光ファイバ探針は機械的に極めて弱いために折れやすく、多数個を一度に配列し難いという短所がある。
【0004】
また、アパーチャから出力されるレーザ光のスループット(Througput)は極めて低く、例えば100nmのアパーチャの場合のスループットは1×10−5〜10−7程度であり、実用可能な程度に光情報を記録し処理速度を向上させるには相当の困難さがある。
【0005】
このような従来の光ファイバ探針の短所を克服するために、多数のアパーチャを備えた探針が公知の半導体技術の応用によって開発されたが、この場合にもやはり探針のアパーチャから出力されるレーザ光のスループットは既存の光ファイバ探針と同様に1×10−5以下である。従って、スループットを増大させうる方法がなおも必要とされており、このための方法として、プラズモンモード(Plasmon Mode)を励起(excitation)させる方法や、探針の先端部分の1波長範囲(one wavelength dimension)で生じる光損失領域(optical loss region)を最小化する方法等が提案された。これらの方法のうち光損失領域を最小化する方法では、多段階のウェットエッチング(wet etching)工程により、先端部分に極めて大きいコーン角(cone angle)を有する構造体で探針を作製し、探針の1次テーパ(taper)領域には反射膜を設けて入射光を反射させ、探針の2次テーパ領域には反射膜で構成されたコーン角を極めて大きくして光損失領域を最大限減らし、探針の3次テーパ領域には探針形状の極めて小さいアパーチャを設けて高スループットのアパーチャとなり得るようにする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のプラズモンモードを励起させる方法では、プラズモンモードの励起効率が入射光の偏光及び波長に左右されるので、プラズモンモードを効果的に励起させ難いだけではなく、プラズモンモードを励起させるために特別なプロセスを導入して励起可能な構造を作製しなければならないという問題点がある。
【0007】
また、上述の光損失領域を最小化する方法では、最適なスループットを与えるアパーチャの大きさが1次テーパ領域の大きさに応じて変わるだけではなく、多段階ウェットエッチング工程によって作製されために作製プロセスが複雑化するという短所がある。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、光スループットを容易に向上させることができ、かつ、光情報格納装置のヘッドに適用可能な、カンチレバー型近接場探針構造体及びその作製方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、カンチレバー型近接場探針構造体であって、基板を貫通するホールを有するシリコン基板と、当該シリコン基板の裏面側にマスク層として設けられた誘電体薄膜と、前記シリコン基板の表面側に設けられ、前記ホールの中心を軸とし上に凸の放物線形状を有する酸化膜と、当該酸化膜の外側表面上に形成された金属薄膜とを備え、前記酸化膜の放物線形状の先端部分には、前記シリコン基板を貫通するホールと通じるアパーチャが形成されており、前記金属薄膜は、前記アパーチャと通じる近接場アパーチャを構成していることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカンチレバー型近接場探針構造体において、前記誘電体薄膜は、膜厚300nmのシリコンナイトライド薄膜であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のカンチレバー型近接場探針構造体において、前記酸化膜は、膜厚650nmのシリコン酸化膜であることを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載のカンチレバー型近接場探針構造体において、前記金属薄膜は、膜厚100nmのアルミニウム金属薄膜であることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、カンチレバー型近接場探針構造体の作製方法であって、シリコン基板の表面と裏面の各々の表面上に所望の膜厚の誘電体薄膜をマスク層として形成する第1のステップと、前記シリコン基板の表面側に形成された誘電体薄膜の上に所望の直径の誘電体円形薄膜を形成する第2のステップと、前記シリコン基板の表面側に形成された誘電体薄膜の前記誘電体円形薄膜で被覆されていない部分をエッチング除去する第3のステップと、前記誘電体円形薄膜の下面と前記シリコン基板の表面との面間隔が所望の値となるように前記シリコン基板の表面をエッチングして初期探針を形成する第4のステップと、前記初期探針の表面上に所望の厚さの酸化膜を形成する第5のステップと、前記誘電体円形薄膜を除去する第6のステップと、前記酸化膜上に保護層を形成する第7のステップと、前記シリコン基板の裏面側に形成された誘電体薄膜上にパターニングを行ない、前記シリコン基板の裏面の所望領域を部分的に露出させる第8のステップと、当該部分的に露出されたシリコン基板裏面の所望領域のシリコン結晶をエッチング除去する第9のステップと、前記保護層をエッチング除去してアパーチャを形成する第10のステップと、当該保護層のエッチング除去後の前記酸化膜上に金属薄膜を所望の厚さで蒸着して近接場アパーチャを形成する第11のステップと、を備えていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第1のステップで形成される誘電体薄膜は、LPCVD法で形成された膜厚約300nmのシリコンナイトライド薄膜であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第2のステップで形成される誘電体円形薄膜は、直径約10μmのシリコンナイトライド円形薄膜であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第3のステップにおけるエッチング除去は、CF4/Arプラズマを用いた反応性イオンエッチングで実行されることを特徴とする。
【0017】
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第4のステップにおけるエッチングは、等方性エッチャントを用いたウェットエッチングにより前記面間隔が約650nmとなるように実行されるものであることを特徴とする。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第5のステップにおける酸化膜形成は、酸化温度925℃で膜厚約650nmのシリコン酸化膜を形成するものであり、前記第6のステップにおける前記誘電体円形薄膜の除去は、150℃の高温燐酸溶液を用いて実行されるものであることを特徴とする。
【0019】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第7のステップで形成される保護層は、膜厚約300nmで蒸着されたナイトライド薄膜であることを特徴とする。
【0020】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第8のステップにおけるパターニングは、ナイトライド薄膜をパターニングして実行されるものであることを特徴とする。
【0021】
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第9のステップにおけるエッチング除去は、80℃のKOH溶液で実行されるものであることを特徴とする。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項11または請求項13に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第10のステップにおけるエッチング除去は、CF4/Arプラズマにより実行されるものであることを特徴とする。
【0023】
さらに、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法において、前記第11のステップにおいて蒸着する金属薄膜は、膜厚約100nmのアルミニウム薄膜であることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
図1は、本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の構造を説明するための図で、このカンチレバー型近接場探針構造体は、基板を貫通するホール11が形成されているシリコン基板10と、このシリコン基板10の裏面側に設けられた誘電体薄膜のマスク層である膜厚300nmのシリコンナイトライド(Si3N4)薄膜20と、シリコン基板10の表面側に形成されホール11の中心を軸として上に凸の放物線形状を有する膜厚650nmのシリコン酸化膜40と、このシリコン酸化膜40の表面に膜厚100nmで蒸着されているアルミニウム(Al)の金属薄膜70とを備えている。
【0026】
シリコン酸化膜40の放物線形状先端部はシリコン基板10を貫通するホール11と通じるアパーチャ41を形成しているとともに、金属薄膜70はシリコン酸化膜40のアパーチャ41と通じる高スループットの近接場アパーチャ71を形成している。
【0027】
図2aは、図1に示した構造の本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の形成プロセスを説明するための図で、まず、LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法により、シリコン基板10の表面側と裏面側の両表面上に厚さ約300nmの誘電体薄膜であるシリコンナイトライド薄膜20をマスク層として形成(ステップa)した後、シリコン基板10の表面側のシリコンナイトライド薄膜20の上に直径約10μmのシリコンナイトライド円形薄膜30をフォトリソグラフィー工程により形成する(ステップb)。
【0028】
次に、シリコンナイトライド円形薄膜30を形成した部分以外のシリコンナイトライド薄膜20をCF4/Arプラズマによる反応性イオンエッチャ(reactive ion etcher)によりドライエッチング除去し(ステップc)、さらに、シリコンナイトライド円形薄膜30の下面とシリコン基板10の上表面との面間隔が約650nmとなるように、HNAのような等方性(Isotropic)エッチャントを用いてシリコン基板10の表面をウエットエッチングして初期探針を得る(ステップd)。
【0029】
ここで、最終的に得られるカンチレバー型近接場探針の高さは、初期探針の上部に残存するシリコンナイトライド円形薄膜30の大きさに応じて変わることとなるため、得られる近接場アパーチャの構造(形状)はシリコンナイトライド円形薄膜30の形状によって決定されることとなる。なお、上述したシリコン基板10の表面のウエットエッチングに際しては、シリコンナイトライド円形薄膜30とシリコン基板10の露出面との境界面の幅は1μm以下となるようにすることが好ましく、この幅が以後の酸化膜厚さとアパーチャの大きさとを決定する。
【0030】
このようにして初期探針を作製した後に、シリコン基板10のエッチング面上に約650nm厚さのシリコン酸化膜40を925℃の酸化温度で堆積する(ステップe)。
【0031】
図2bは、ステップeにより初期探針の先端部にアパーチャが形成される様子を説明するための概念図である。シリコン基板10の初期探針先端領域は、マスクであるシリコンナイトライド円形薄膜30のホルダ(Holder)の役割をしており、この状態でシリコン基板10の露出表面が酸化されてシリコン酸化膜40が形成される。この酸化プロセスにおいては、シリコンナイトライド円形薄膜30の近くに位置するシリコン基板10の探針先端近傍領域と、シリコンナイトライド円形薄膜30から比較的遠くに位置する領域との間に、シリコンナイトライド円形薄膜30が存在することに起因した酸化膜の成長速度の差が生じることとなる。この酸化膜成長速度の差は、いわゆる「バーズビーク(bird’s beak)効果」をもたらし、この効果により探針の先端部分が放物線形状となるとともに、最終的には放物線形状の先端部分が空洞化してアパーチャが形成されることとなる。
【0032】
このようにしてアパーチャを形成した後に、シリコンナイトライド円形薄膜30を約150℃の高温燐酸(H3PO4)溶液で選択的に除去し(ステップf)、さらに、以降の工程での損傷を防ぐために保護層50を設ける(ステップg)。保護層50としては、KOHなどの異方性シリコンエッチャントに効果的に耐え得るナイトライド(SiN)薄膜を用いることが好ましい。本実施例では約300nmの膜厚のナイトライド薄膜を蒸着させて酸化膜の探針部を保護している。
【0033】
このようにして初期探針部を保護した後に、シリコン基板10の裏面側のシリコンナイトライド薄膜20を部分的に除去してシリコン基板10を貫通するホール11を形成して近接場アパーチャを作製するために、先ず、ナイトライド(SiN)薄膜パターン60を形成し(ステップh)、次に、ナイトライド薄膜パターン60で被覆されていない部分のシリコンナイトライド薄膜20を除去してシリコン面を露出させ(ステップi)、80℃のKOH溶液で約4時間エッチングしてシリコン基板10裏面の露出部分だけを完全に選択除去する(ステップj)。
【0034】
初期探針の上面に設けられた保護層50である約300nmのナイトライド薄膜50を、CF4/Arプラズマによる約20分間のエッチングにより除去して高スループット構造のアパーチャ41を有する探針を形成(ステップk)した後、最後に、約100nmの厚みのアルミニウム金属薄膜70を蒸着して近接場アパーチャ71を形成する(ステップl)。このようにして本発明のカンチレバー型近接場探針構造体が完成する。
【0035】
図3は、上述した工程により作製された本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の近接場探針をSEM観察した像であり、図4は、近接場アパーチャ(約90nm程度)部分の拡大像である。また、図5は、本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の探針先端部近傍のSEM像で、この写真から探針の先端部分のコーン角が極めて大きな放物線構造となっており高いスループット特性を示すことがわかる。
【0036】
図6は、本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の近接場探針の光スループット(Optical Throughput)とアパーチャサイズとの関係を説明するための図で、比較のために、従来の光ファイバ探針の光スループットも示している。この図に示した結果から、本発明による近接場探針の光スループットが、基本ディメンジョン(100nm)のアパーチャサイズにおいて、従来の光ファイバの探針の光スループットの1000倍以上の高い値を示すことがわかる。
【0037】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、シリコンナイトライド円形薄膜30の近くに位置するシリコン基板10の探針先端近傍領域と、シリコンナイトライド円形薄膜30から比較的遠くに位置する領域との間に生じる酸化膜成長速度の差に起因する「バーズビーク効果」を利用してアパーチャを形成し、このアパーチャの上に金属薄膜の近接場アパーチャを形成することとしたので、次世代の高密度光情報格納装置のヘッドに適用すると、光損失領域を最大限短くすることができ、光情報の記録及び再生に必要な探針の光スループットを既存の光ファイバ探針より数千倍以上向上させうるという効果が得られる。
【0038】
実際に、本発明による近接場探針を多数個に配列して探針形近接場ヘッドに適用すると、高密度で光情報を極めて早い速度で記録及び再生することができ、この際の記録密度は50nm以下のアパーチャの場合、数百Gbit/inch2とすることができる。これにより従来の光ファイバ探針を用いた光情報格納装置の情報格納能力の限界を克服することが可能となる。
【0039】
また、本発明による高スループットを有する近接場アパーチャを備える探針は、高密度光情報格納装置のヘッドだけでなく、その他の高分解能の物性分析器等にも使用できるという効果がある。
【0040】
以上で説明したことは、本発明による光情報格納装置のヘッドに適用可能なカンチレバー型近接場探針構造体及びその作製方法を実施するための一つの実施例に過ぎないものであって、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野において通常の知識を有しているものであれば変更実施が可能な範囲にまで本発明の技術的思想が及ぶものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の構造を説明するための図である。
【図2a】本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の形成プロセスを説明するための図である。
【図2b】初期探針の先端部にアパーチャが形成される様子を説明するための概念図である。
【図3】本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の近接場探針をSEM観察した像である。
【図4】近接場アパーチャ(約90nm程度)部分の拡大SEM像である。
【図5】本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の探針先端部近傍のSEM像である。
【図6】本発明のカンチレバー型近接場探針構造体の近接場探針の光スループットとアパーチャサイズとの関係を説明するための図である。
【符号の説明】
10 シリコン基板
11 ホール
20 シリコンナイトライド薄膜
30 シリコンナイトライド円形薄膜
40 シリコン酸化膜
41 アパーチャ
50 保護層
60 ナイトライド薄膜パターン
70 金属薄膜
71 近接場アパーチャ
Claims (15)
- 基板を貫通するホールを有するシリコン基板と、
当該シリコン基板の裏面側にマスク層として設けられた誘電体薄膜と、
前記シリコン基板の表面側に設けられ、前記ホールの中心を軸とし上に凸の放物線形状を有する酸化膜と、
当該酸化膜の外側表面上に形成された金属薄膜とを備え、
前記酸化膜の放物線形状の先端部分には、前記シリコン基板を貫通するホールと通じるアパーチャが形成されており、
前記金属薄膜は、前記アパーチャと通じる近接場アパーチャを構成していることを特徴とするカンチレバー型近接場探針構造体。 - 前記誘電体薄膜は、膜厚300nmのシリコンナイトライド薄膜であることを特徴とする請求項1に記載のカンチレバー型近接場探針構造体。
- 前記酸化膜は、膜厚650nmのシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1または2に記載のカンチレバー型近接場探針構造体。
- 前記金属薄膜は、膜厚100nmのアルミニウム金属薄膜であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のカンチレバー型近接場探針構造体。
- シリコン基板の表面と裏面の各々の表面上に所望の膜厚の誘電体薄膜をマスク層として形成する第1のステップと、
前記シリコン基板の表面側に形成された誘電体薄膜の上に所望の直径の誘電体円形薄膜を形成する第2のステップと、
前記シリコン基板の表面側に形成された誘電体薄膜の前記誘電体円形薄膜で被覆されていない部分をエッチング除去する第3のステップと、
前記誘電体円形薄膜の下面と前記シリコン基板の表面との面間隔が所望の値となるように前記シリコン基板の表面をエッチングして初期探針を形成する第4のステップと、
前記初期探針の表面上に所望の厚さの酸化膜を形成する第5のステップと、
前記誘電体円形薄膜を除去する第6のステップと、
前記酸化膜上に保護層を形成する第7のステップと、
前記シリコン基板の裏面側に形成された誘電体薄膜上にパターニングを行ない、前記シリコン基板の裏面の所望領域を部分的に露出させる第8のステップと、
当該部分的に露出されたシリコン基板裏面の所望領域のシリコン結晶をエッチング除去する第9のステップと、
前記保護層をエッチング除去してアパーチャを形成する第10のステップと、
当該保護層のエッチング除去後の前記酸化膜上に金属薄膜を所望の厚さで蒸着して近接場アパーチャを形成する第11のステップと、
を備えていることを特徴とするカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。 - 前記第1のステップで形成される誘電体薄膜は、LPCVD法で形成された膜厚約300nmのシリコンナイトライド薄膜であることを特徴とする請求項5に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
- 前記第2のステップで形成される誘電体円形薄膜は、直径約10μmのシリコンナイトライド円形薄膜であることを特徴とする請求項6に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
- 前記第3のステップにおけるエッチング除去は、CF4/Arプラズマを用いた反応性イオンエッチングで実行されることを特徴とする請求項7に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
- 前記第4のステップにおけるエッチングは、等方性エッチャントを用いたウェットエッチングにより前記面間隔が約650nmとなるように実行されるものであることを特徴とする請求項8に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
- 前記第5のステップにおける酸化膜形成は、酸化温度925℃で膜厚約650nmのシリコン酸化膜を形成するものであり、
前記第6のステップにおける前記誘電体円形薄膜の除去は、150℃の高温燐酸溶液を用いて実行されるものであることを特徴とする請求項9に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。 - 前記第7のステップで形成される保護層は、膜厚約300nmで蒸着されたナイトライド薄膜であることを特徴とする請求項10に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
- 前記第8のステップにおけるパターニングは、ナイトライド薄膜をパターニングして実行されるものであることを特徴とする請求項11に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
- 前記第9のステップにおけるエッチング除去は、80℃のKOH溶液で実行されるものであることを特徴とする請求項12に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
- 前記第10のステップにおけるエッチング除去は、CF4/Arプラズマにより実行されるものであることを特徴とする請求項11または請求項13に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
- 前記第11のステップにおいて蒸着する金属薄膜は、膜厚約100nmのアルミニウム薄膜であることを特徴とする請求項14に記載のカンチレバー型近接場探針構造体の作製方法。
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