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JP3575730B2 - 歌唱音声合成装置、歌唱音声合成方法および記憶媒体 - Google Patents
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歌唱音声合成装置、歌唱音声合成方法および記憶媒体 Download PDF

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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人の声で歌を歌わせる歌唱音声合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人の声は音韻(音素)により構成され、各音韻は複数個のフォルマントにより構成されているので、人が発声するすべての音韻に対して、その各音韻を構成するすべてのフォルマントを生成できるようにし、音韻を生成する場合には、その対象となる音韻を構成するすべてのフォルマントを発生して合成することにより当該音韻を生成し、このようにして生成された複数の音韻を順次つなぎ合わせ、メロディに応じて音高を制御して行くことにより、歌唱音声を合成すること、すなわち人の声で歌を歌わせることができる。この手法は、人の音声のみならず、フォルマントを有する楽音、たとえば管楽器から発生される楽音を合成する場合にも適用できる。
【0003】
そして、この手法を用いて、人の音声を含む楽音を合成(発生)する装置は、従来から知られており、たとえば特許番号第2504172号の特許公報では、高い音高のフォルマント音を発生するときでも、不要なスペクトルを発生しないように構成したフォルマント音発生装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のフォルマント音発生装置を含む、上記手法を用いて楽音を合成する装置では、一般的な人の歌唱音声を擬似的に合成することはできるものの、単に音高を変化させただけでは、歌唱における特定の人の声質や癖等の個性まで再現することはできなかった。
【0005】
本発明は、この点に着目してなされたものであり、歌唱における特定の人の声質や癖等の個性まで似せて歌唱音声を合成することにより、よりリアルな人の歌唱音声を合成し、この音声を用いて違和感のない自然な状態で歌を歌わせることが可能な歌唱音声合成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の歌唱音声合成装置は、フォルマントを発生するフォルマント発生手段と、該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成手段と、該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成手段と、前記合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントの中心周波数をシフトするフォルマント中心周波数シフト手段と、該合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントのレベルを変動させるフォルマントレベル変動手段と、前記発生された複数個のフォルマントのうち所定次数のフォルマントの中心周波数が当該合成される音声の音高より低くなったときに、該フォルマントの中心周波数を当該合成される音声の音高で置き換える置き換え手段とを有し、前記音声合成手段は、前記フォルマント中心周波数がシフトされ、および/または前記フォルマントレベルが変動された各フォルマントを組み合わせて音声合成を行うことを特徴とする。
【0007】
請求項記載の歌唱音声合成方法は、フォルマントを発生するフォルマント発生工程と、該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成工程と、該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成工程と、前記合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントの中心周波数をシフトするフォルマント中心周波数シフト工程と、該合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントのレベルを変動させるフォルマントレベル変動工程と、前記発生された複数個のフォルマントのうち所定次数のフォルマントの中心周波数が当該合成される音声の音高より低くなったときに、該フォルマントの中心周波数を当該合成される音声の音高で置き換える置き換え工程とを有し、前記音声合成工程は、前記フォルマント中心周波数がシフトされ、および/または前記フォルマントレベルが変動された各フォルマントを組み合わせて音声合成を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項記載の記憶媒体は、フォルマントを発生するフォルマント発生モジュールと、該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成モジュールと、該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成モジュールと、前記合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントの中心周波数をシフトするフォルマント中心周波数シフトモジュールと、該合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントのレベルを変動させるフォルマントレベル変動モジュールと、前記発生された複数個のフォルマントのうち所定次数のフォルマントの中心周波数が当該合成される音声の音高より低くなったときに、該フォルマントの中心周波数を当該合成される音声の音高で置き換える置き換えモジュールとを含み、前記音声合成モジュールは、前記フォルマント中心周波数がシフトされ、および/または前記フォルマントレベルが変動された各フォルマントを組み合わせて音声合成を行うことを特徴とする。
【0009】
これにより、合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントの中心周波数がシフトするとともに、その合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントのレベルが変動し、これらフォルマント中心周波数がシフトされ、および/またはフォルマントレベルが変動されたフォルマントに基づいて音声が合成されるので、人が実際に歌唱したときの発声により近い歌唱音声を合成することができる。
【0017】
また、これにより、上記フォルマント特性を有する音声をリアルに再現することができる。
【0018】
たとえば、所定次数のフォルマントとして、第1および2次フォルマントを採ったときには、このフォルマント特性は女声の有するフォルマント特性に一致するため、女声をリアルに再現することができる。
【0019】
また、請求項2記載の歌唱音声合成装置は、フォルマントを発生するフォルマント発生手段と、該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成手段と、該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成手段と、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを変調させるための変調信号であって、当該1音声内でそのレベルが時間変化する変調信号を発生する変調信号発生手段と、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを、該発生した変調信号によって変調させたときに、その変調後のフォルマントレベルの最大値がその変調前のフォルマントレベルの最大値を超えないように、前記変調信号を形成する変調信号形成手段と、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを該形成された変調信号によって変調する変調手段とを有することを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の歌唱音声合成方法は、フォルマントを発生するフォルマント発生工程と、該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成工程と、該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成工程と、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを変調させるための変調信号であって、当該1音声内でそのレベルが時間変化する変調信号を発生する変調信号発生工程と、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを、該発生した変調信号によって変調させたときに、その変調後のフォルマントレベルの最大値がその変調前のフォルマントレベルの最大値を超えないように、前記変調信号を形成する変調信号形成工程と、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを該形成された変調信号によって変調する変調工程とを有することを特徴とする。
【0021】
請求項6記載の記憶媒体は、フォルマントを発生するフォルマント発生モジュールと、該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成モジュールと、該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成モジュールと、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを変調させるための変調信号であって、当該1音声内でそのレベルが時間変化する変調信号を発生する変調信号発生モジュールと、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを、該発生した変調信号によって変調させたときに、その変調後のフォルマントレベルの最大値がその変調前のフォルマントレベルの最大値を超えないように、前記変調信号を形成する変調信号形成モジュールと、前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを該形成された変調信号によって変調する変調モジュールとを含むことを特徴とする。
【0022】
これにより、少なくともフォルマントレベルは、その変調後のフォルマントレベルの最大値が変調前の基になるフォルマントレベルの最大値を超えないので、音声合成手段が音声合成可能な最大のフォルマントレベルを使用することができ、したがって、S/N比のよい音声を合成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の一形態に係る歌唱音声合成装置の概略構成を示すブロック図である。
【0025】
同図に示すように、本実施の形態の歌唱音声合成装置は、音高情報を入力するための鍵盤1と、各種情報を入力するための複数のスイッチを備えたパネルスイッチ2と、鍵盤1の各鍵の押鍵状態を検出する押鍵検出回路3と、パネルスイッチ2の各スイッチの押下状態を検出するスイッチ検出回路4と、装置全体の制御を司るCPU5と、該CPU5が実行する制御プログラムやテーブルデータ等を記憶するROM6と、演奏データ、各種入力情報および演算結果等を一時的に記憶するRAM7と、タイマ割込み処理における割込み時間や各種時間を計時するタイマ8と、各種情報等を表示する、たとえば大型液晶ディスプレイ(LCD)若しくはCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイおよび発光ダイオード(LED)等を備えた表示装置9と、記憶媒体であるフロッピディスク(FD)20をドライブするフロッピディスクドライブ(FDD)10と、前記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶するハードディスク(図示せず)をドライブするハードディスクドライブ(HDD)11と、前記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶するコンパクトディスク−リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)21をドライブするCD−ROMドライブ(CD−ROMD)12と、外部からのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)信号を入力したり、MIDI信号として外部に出力したりするMIDIインターフェース(I/F)13と、通信ネットワーク101を介して、たとえばサーバコンピュータ102とデータの送受信を行う通信インターフェース(I/F)14と、鍵盤1から入力された演奏データや予め設定された演奏データ等を楽音信号に変換する音源回路15と、該音源回路15からの楽音信号に各種効果を付与するための効果回路16と、該効果回路16からの楽音信号を音響に変換する、たとえば、DAC(Digital−to−Analog Converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム17とにより構成されている。
【0026】
上記構成要素3〜16は、バス18を介して相互に接続され、CPU5にはタイマ8が接続され、MIDII/F13には他のMIDI機器100が接続され、通信I/F14には通信ネットワーク101が接続され、音源回路15には効果回路16が接続され、効果回路16にはサウンドシステム17が接続されている。
【0027】
HDD11のハードディスクには、前述のように、CPU5が実行する制御プログラムも記憶でき、ROM6に制御プログラムが記憶されていない場合には、このハードディスクに制御プログラムを記憶させておき、それをRAM7に読み込むことにより、ROM6に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU5にさせることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。
【0028】
CD−ROMドライブ12のCD−ROM21から読み出された制御プログラムや各種データは、HDD11内のハードディスクにストアされる。これにより、制御プログラムの新規インストールやバージョンアップ等が容易に行える。なお、このCD−ROMドライブ12以外にも、外部記憶装置として、光磁気ディスク(MO)装置等、様々な形態のメディアを利用するための装置を設けるようにしてもよい。
【0029】
通信I/F14は、上述のように、たとえばLAN(Local Area Network)やインターネット、電話回線等の通信ネットワーク101に接続されており、該通信ネットワーク101を介して、サーバコンピュータ102に接続される。HDD11内のハードディスクに上記各プログラムや各種パラメータが記憶されていない場合には、通信I/F14は、サーバコンピュータ102からプログラムやパラメータをダウンロードするために用いられる。クライアントとなるコンピュータ(本実施の形態では、歌唱音声合成装置)は、通信I/F14および通信ネットワーク101を介してサーバコンピュータ102へとプログラムやパラメータのダウンロードを要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータ102は、このコマンドを受け、要求されたプログラムやパラメータを、通信ネットワーク101を介してコンピュータへと配信し、コンピュータが通信I/F14を介して、これらプログラムやパラメータを受信してHDD11内のハードディスクに蓄積することにより、ダウンロードが完了する。
【0030】
この他、外部コンピュータ等との間で直接データのやりとりを行うためのインターフェースを備えてもよい。
【0031】
以上のように構成された歌唱音声合成装置が実行する制御処理を、まず、その概要を説明し、次に、図2を参照してその全体構成を説明し、そして、図3〜11を参照してその各構成要素でなされる制御処理を詳細に説明する。
【0032】
従来の歌唱音声合成装置は、前述のように、人が発声するすべての音韻に対して、その各音韻を構成するすべてのフォルマントを生成できるようにし、歌わせるべき歌の歌詞を音韻の列に分解し、その各音韻を構成するフォルマントを発生して当該各音韻を生成し、その生成された音韻を順次つなぎ合わせて行くことにより、歌唱音声を合成している。
【0033】
ところで、人の声は個性を有し、同じ音高の音声を発音したときでも、各個人によって異なって聞こえる。たとえば、北島三郎と安室奈美恵が同じ曲を歌ったときでも、聴取者は、どちらが歌っているかを聞き分けることができる。これは、男声と女声の声質の違いだけでなく、男声同士または女声同士であっても同様である。このような各個人における声質の違いは、主として、各音韻を構成するフォルマントの違いから起こるものと考えられる。もちろん、男声と女声の性質の違いも、フォルマントの違い(女声の特徴は、後述する)から起こるものと考えられる。
【0034】
ここで、フォルマントの違いとは、具体的には、フォルマント構成、フォルマント中心周波数、フォルマントレベルおよびフォルマント形状が各個人により相違しているということであり、フォルマント構成とは、当該音韻を構成するフォルマント数や各フォルマントの発生タイミング等をいい、フォルマント中心周波数とは、文字通り、当該フォルマントの中心周波数をいい、フォルマントレベルおよびフォルマント形状も、それぞれ文字通り、当該フォルマントのレベルおよび形状をいう。
【0035】
さらに具体的には、歌唱したときに生ずる各個人の声質の違いは、主として、次の特徴から生ずる。
【0036】
1)発音する音韻の音高に応じて、各フォルマントの中心周波数は所定の方向にシフトしていくが、このシフト量が人によって微妙に異なる。
【0037】
2)同様に、各フォルマントのレベルも、音韻の音高に応じて変動するが、この変動量が人によって微妙に異なる。
【0038】
3)ビブラートを含む声の震え(電気的に云うと変調量)は人により様々である。
【0039】
本実施の形態の歌唱音声合成装置は、上記1)〜3)の特徴をシミュレートすることにより、よりリアルな人の歌唱音声を合成する。
【0040】
すなわち、まず、予め歌唱させるべき歌い手の上記特徴を解析し、その解析によって得られた各種パラメータ、すなわち上記フォルマント構成、フォルマント中心周波数およびフォルマントレベル等を、ボイスパラメータとして、予めボイスパラメータメモリに記憶しておく。次に、歌唱情報(この情報は、本実施の形態では、メロディ情報および歌詞情報により構成される)の発生、すなわち歌唱の進行に従ってボイスパラメータを読み出し、その内容に基づいて、発声すべき音韻を構成する各フォルマントを生成するための情報、具体的には、フォルマント中心周波数情報FFreqi(i=1,…,m)、フォルマントレベル情報FLeveli(i=1,…,m)、フォルマント形状情報FShapei(i=1,…,m)および音高情報PITCHを生成して、前記音源回路15に出力する。
【0041】
これら各情報FFreqi,FLeveli,FShapei,PITCHのうち、特に、情報FFreqi,FLeveliを生成する方法が本発明の特徴であり、その詳細は後述する。
【0042】
音源回路15は、これらの情報FFreqi,FLeveli,FShapei,PITCHに応じて、それぞれ、フォルマント波形データFORMANT_OUTi(i=1,…,m)を生成した後に、該各波形データFORMANT_OUTiを合成(加算)し、その合成結果である音韻波形データOUTPUTを前記効果回路16に出力する。
【0043】
本実施の形態では、音源回路15は、各フォルマント波形データFORMANT_OUTiをそれぞれ個別に生成するm個のフォルマント波形発生部(図2参照)を有している。1つの音韻を発音するには、通常4つのフォルマントを発生して合成すればよいため、音源回路15は、少なくとも4個のフォルマント波形発生部を有するが、多重奏を行えるように構成する場合には、その人数の4倍の個数のフォルマント波形発生部を設けるようにする。すなわち、mの値は、歌わせるべき合唱音声およびCPU5の能力に応じて任意に変更できる。
【0044】
なお、フォルマント波形発生部が、前記各入力情報FFreqi,FLeveli,FShapei,PITCHに基づいて、フォルマント波形を発生する方法は、本発明の特徴ではないため、公知の方法を用いて行えばよい。
【0045】
効果回路16は、この音韻波形データOUTPUTに適宜各種効果を付与し、歌唱音声信号(デジタル信号)として前記サウンドシステム17に出力する。
【0046】
サウンドシステム17は、前記DACにより、このデジタルの歌唱音声信号をアナログ信号に変換し、前記アンプにより、アナログ変換された歌唱音声信号を増幅し、前記スピーカにより、増幅された歌唱音声信号を歌唱音声に変換する。
【0047】
図2は、本実施の形態の歌唱音声合成装置が実行する制御処理の全体構成を示すブロック図である。
【0048】
同図において、操作設定部31は、前記パネルスイッチ2に相当し、本実施の形態では主として、ユーザが歌わせたい歌い手を指定するときに使用する。すなわち、ユーザにより歌い手が指定されると、操作設定部31は、その指定情報を後述する制御部34に出力する。
【0049】
歌唱情報発生部32は、前記RAM7に自動演奏データ(このデータは、前記歌唱情報の基になるデータであって、最も一般的には、MIDIデータである)を記憶し、この自動演奏データを参照しながら歌唱情報を発生する場合には、RAM7とその内容を読み出す前記CPU5に相当する。なお、歌唱情報を発生する形態は、これに限らず、次のように何種類も考えられるので、操作設定部31が何に相当するかは、その都度変わることになる。
【0050】
1)歌唱情報をメロディ情報と歌詞情報に分離し、メロディ情報は、演奏者(ユーザ)が、たとえば前記鍵盤1を用いてリアルタイムに発生し、歌詞情報は、RAM7に記憶されたものを使用して発生する場合には、歌唱情報発生部32は、鍵盤1、RAM7およびCPU5に相当する。
【0051】
2)歌唱情報は、MIDI信号として、前記MIDII/F13または通信I/F14を介して外部から送信されてきたものを受信し解析して、MIDIデータとしてRAM7に記憶した後に、そのデータを使用して発生する場合には、歌唱情報発生部32は、MIDII/F13または通信I/F14、RAM7およびCPU5に相当する。
【0052】
3)歌唱情報は、FD20やCD−ROM21、HDD11のハードディスク等の記憶媒体に記憶されたMIDIデータを読み出してRAM7に記憶した後に、そのデータを使用して発生する場合には、歌唱情報発生部32は、FD20やCD−ROM21、HDD11のハードディスク等の記憶媒体、RAM7およびCPU5に相当する。
【0053】
4)歌唱情報は、ユーザが実際に歌った音声を解析しMIDIデータに変換してRAM7に記憶した後に、そのデータを使用して発生する場合には、歌唱情報発生部32は、音声を入力する装置(図示せず)、RAM7およびCPU5に相当する。
【0054】
さらに、上記1)〜4)の各場合において、RAM7を使用せずに、直接歌唱情報を発生することもでき、この場合には、RAM7は、歌唱情報発生部32の構成要素にならないことは云うまでもない。
【0055】
このように歌唱情報を発生する態様は様々なものが考えられるが、歌唱情報発生部32が制御部34に対して出力(発生)する情報は、キーオン/オフ、キーコード(KC)、音長(NOTELENGTH)、タッチ(TOUCH)等のメロディ情報と、ASCIIコード等の歌詞情報である。
【0056】
声質制御情報発生部33は、前述したように、制御部34に対して、主としてフォルマント関連情報を発生するように構成されている。このために、声質制御情報発生部33は、前記ボイスパラメータを記憶するボイスパラメータメモリ33aを有する。そして、ボイスパラメータメモリ33aは、たとえば前記ROM6またはRAM7に相当し、ボイスパラメータメモリ33aに記憶された内容はCPU5によって読み出されるので、声質制御情報発生部33は、ROM6またはRAM7、およびCPU5に相当する。
【0057】
ここで、フォルマント関連情報とは、前記フォルマント構成、および前記フォルマント中心周波数情報FFreqi、フォルマントレベル情報FLeveli、フォルマント形状情報FShapeiのそれぞれ基になるパラメータ、すなわちフォルマント中心周波数パラメータffreqi、フォルマントレベルパラメータfleveli、フォルマント形状パラメータfshapeiをいう。
【0058】
制御部34は、発生すべきフォルマントの全体としての設定、すなわちフォルマントの種類に拘わらない設定を行うためのパラメータであるシステムパラメータ(またはその基となるデータ)を記憶するシステムパラメータメモリ34aと、システムパラメータメモリ34aから目的のシステムパラメータを読み出して、たとえばビブラート効果(声の震えを含む)を付与するための変調信号(システムパラメータ)を生成してフォルマントパラメータ制御部34dに供給するシステムパラメータ供給部34bと、声質制御情報発生部33が発生したボイスパラメータに基づいて、たとえばシステムパラメータ供給部34bが生成する変調信号と同様の変調信号(ボイスパラメータ)をフォルマントパラメータ制御部34dに供給するボイスパラメータ供給部34cと、声質制御情報発生部33が発生したフォルマント関連情報に基づいて前記情報FFreqi,FLeveliおよびFShapeiを生成するとともに、前記歌唱情報発生部が発生した音高情報(KC)に基づいて前記情報PITCHを生成するフォルマントパラメータ制御部34dとにより、主として構成されている。
【0059】
ここで、システムパラメータメモリ34aは、前記ボイスパラメータメモリ33aと同様に、ROM6またはRAM7に相当し、システムパラメータ供給部34b、ボイスパラメータ供給部34cおよびフォルマントパラメータ制御部34dは、CPU5に相当する。したがって、制御部34は、ROM6またはRAM7、およびCPU5に相当する。
【0060】
ユーザが操作設定部31を用いて歌い手を指定すると、その指定情報が制御部34に供給される。これに応じて、制御部34は、声質制御情報発生部33に対して、指定された歌い手に対応するボイスパラメータを発生させるように要求し、声質制御情報発生部33は、ボイスパラメータメモリ33aからボイスパラメータを読み出して、制御部34に供給(発生)する。そして、歌唱情報発生部32が発生した歌唱情報、すなわちメロディ情報と歌詞情報(本実施の形態では、MIDIデータのシーケンス)に応じて、システムパラメータ供給部34bは、システムパラメータメモリ34aから読み出したシステムパラメータに各種処理を施してフォルマントパラメータ制御部34dに供給し、また、ボイスパラメータ供給部34cは、声質制御情報発生部33が発生したボイスパラメータに各種処理を施してフォルマントパラメータ制御部34dに供給する。フォルマントパラメータ制御部34dは、これら供給されたパラメータに各種処理を施して、前記フォルマント中心周波数情報FFreqi、フォルマントレベル情報FLeveli、フォルマント形状情報FShapeiおよび音高情報PITCHを生成し、次に説明する音声波形合成部35に出力する。
【0061】
音声波形合成部35は、前述のように、音源回路15に相当し、各情報FFreqi,FLeveli,FShapeiおよびPITCHに基づいて、それぞれ対応する前記フォルマント波形を発生するフォルマント波形発生部(FGeni)35ai(i=1,…,m)と、該各フォルマント波形発生部35aiにより発生された各フォルマント波形データFORMANT_OUTiを合成して、前記音韻波形データOUTPUTを生成する信号合成部35bとにより構成されている。
【0062】
ここで、信号合成部35bには、ボリュームパラメータVOLが供給され、各フォルマント波形データFORMANT_OUTiの振幅が一律に変更される。このボリュームパラメータVOLは、たとえば、システムパラメータ供給部34bが供給するシステムパラメータ中の1つのパラメータである。
【0063】
なお、本実施の形態では、各部は、当該各部で行われる制御があたかもハードウェアで行われるようにブロックで記載されている(ソフトウェアで制御される場合には、通常、その処理はフローチャートによって記載される)が、これは、説明の都合上のみであって、実際には、特に示した箇所以外はすべてソフトウェアによって制御処理を行っている。もちろん、ソフトウェアによる制御処理をハードウェアで行うこともできる。
【0064】
図3は、上記システムパラメータ供給部34bが実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図であり、同図には、説明の都合上、システムパラメータメモリ34aも記載されている。
【0065】
システムパラメータ供給部34bが実行する制御処理は、2種類の変調信号(システムパラメータ)SYSLFOkOUT(k=1,2)を生成する処理と、前記ボリュームパラメータVOL、音像定位や残響等の効果に関係するエフェクタパラメータ等の音源全体の動作に係る共通パラメータである他のシステムパラメータを生成する処理に大きく分けることができる。そして、本発明の1つの特徴は、前述したように、ビブラートを含む声の震えをシミュレートすることであるため、上記システムパラメータ供給部34bの2つの制御処理のうち、前者の2種類の変調信号SYSLFOkOUTを生成する処理が詳細に記載されている。
【0066】
すなわち、前者の処理は、歌唱情報発生部32が発生する歌唱情報に応じて、すなわち歌唱の進行に応じて、システムパラメータメモリ34aから読み出されたパラメータが低周波発生パラメータLFOPAR1であるときに、この低周波発生パラメータLFOPAR1に基づいて、第1の変調信号SYSLFO1OUTの基となる変調信号を発生する第1のシステム低周波発生処理部(SYSTEM LFO1)34b1と、該第1のシステム低周波発生処理34b1により発生された信号波形の振幅を調整する前の前処理を行う第1の前処理部34b2と、該第1の前処理部34b2により発生された信号波形の振幅を調整する振幅制御処理部34b3と、第2の変調信号SYSLFO2OUTを生成するために、上記第1の変調信号SYSLFO1OUTを生成する場合と同様の処理を行う処理部34b4〜34b6とがそれぞれ行う処理により構成されている。
【0067】
第1のシステム低周波発生処理部34b1により発生された信号波形は、第1の前処理部34b2内で4つに分岐され、そのうち2つの信号波形、すなわち変調信号SYSLFO1OUTi(i=1,2)の基になる信号は、そのまま振幅制御処理部34b3に入力され、残りの2つの信号波形、すなわち、声質制御情報発生部33が発生したボイスパラメータ中、フォルマント中心周波数パラメータffreqiおよびフォルマントレベルパラメータfleveliをそれぞれ変調する変調信号SYSLFO1FF1およびSYSLFO1FL1の基になる信号は、この各信号波形を所定の形状に調整する形成処理部34b21および34b22により調整された後に、振幅制御処理部34b3に入力される。
【0068】
ここで、形成処理部34b21および34b22は、各入力波形に対して、それぞれ同様の形成処理を行い、また、図示されていないが、第2の前処理部34b5も、この形成処理部34b21および34b22と同様の形成処理部を有しているので、総計4個の前処理部で同様の処理が行われる。
【0069】
図4は、これら4つの前処理部のうち、上記形成処理部34b21が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図であり、同図に示すように、形成処理部34b21は、1個の加算器Aと、2個の乗算器M1,M2と、低周波エンベロープ発生器LFOEGとにより構成されている。
【0070】
加算器Aの入力側には、第1のシステム低周波発生処理部34b1が発生した信号波形s1と係数値“−1”とが入力され、乗算器M1の入力側には、加算器Aの出力信号s2と係数値“0.5”とが入力され、乗算器M2の入力側には、乗算器M1の出力信号s3と低周波エンベロープ発生器LFOEGの出力信号s4とが入力されている。そして、低周波エンベロープ発生器LFOEGの入力側には、低周波エンベロープ波形を発生させるためのパラメータである、低周波振幅エンベロープパラメータLFOAEGが入力されている。なお、低周波エンベロープ波形は、キーオンイベントの発生に同期して発生するため、低周波エンベロープ発生器LFOEGには、キーオン信号(KON)も入力されている。
【0071】
信号波形s1として、図5に示すような余弦波が入力されると、この余弦波s1には、加算器Aにより“−1”が加算され、同図に示すように、上限が“0”に制限された信号s2が生成される。この信号s2には、乗算器M1により“0.5”が乗算され、同図に示すように、その振幅は1/2に制限された信号s3が生成される。そして、キーオンイベント(キーオン信号KON)に同期して、低周波エンベロープ発生器LFOEGからは、同図に示す信号s4が出力され、この信号s4は、乗算器M2によって信号s3と乗算され、乗算器M2からは、同図に示す信号s5が出力される。すなわち、その包絡線が、信号s4を“0”を通る直線を中心にして折り返したときの形状に一致する信号s5が形成されて出力される。
【0072】
このように、振幅制御処理部34b3への入力信号s5、すなわち変調信号SYSLFO1FF1の基になる信号の振幅を0〜−1に調整して、信号s5を生成することも本発明の1つの特徴であるが、その理由については、図10のフォルマントレベル制御処理を説明するときに後述する。なお、上記信号s5のような信号、すなわち振幅が0〜−1に調整された信号を形成する必要のない場合もあるが、この場合には、たとえば設定操作に応じて、入力信号s1をそのまま乗算器M2に入力するようにすればよい。
【0073】
図3に戻り、前記振幅制御処理部34b3には、前記他のシステムパラメータ内に含まれる4つのパラメータであって、上記前処理部34b2から出力された4つの信号の振幅を、それぞれ変更する変更量を示すパラメータが入力され、このパラメータに応じて、振幅制御処理部34b3は、各入力信号の振幅を変更して、変調信号SYSLFOkOUTを生成する。
【0074】
なお、前処理部34b6の制御処理も、この前処理部34b2の制御処理と同様であるため、その説明を省略する。
【0075】
図6は、前記ボイスパラメータ供給部34cが実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図であり、同図には、声質制御情報発生部33およびフォルマントパラメータ制御部34dも記載されている。
【0076】
ボイスパラメータ供給部34cは、上述したシステムパラメータ供給部34bに対して、出力するパラメータの種類および前処理部34c2,34c5の構成が異なるのみである、具体的には、変調信号の数が1つ少ないのみであるので、その詳細な説明を省略する。
【0077】
ここで、ボイスパラメータ供給部34cがフォルマントパラメータ制御部34dに対して供給するパラメータは、前記変調信号SYSLFO1OUT1に対応する変調信号V1、前記変調信号SYSLFOkFF,SYSLFOkFLにそれぞれ対応する変調信号VSkFF,VSkFL、およびその他のボイスフォルマントパラメータ(VOICE FORMANT PARx)である。
【0078】
フォルマントパラメータ制御部34dは、同図に示すように、前記フォルマント中心周波数パラメータffreqiを制御するフォルマント中心周波数制御部34d1と、前記フォルマントレベルパラメータfleveliを制御するフォルマントレベル制御部34d2とにより、主として構成され、各制御部34d1,34d2は、ボイスパラメータ供給部34cから供給されたボイスパラメータ、システムパラメータ供給部34bから供給されたシステムパラメータ、および歌唱情報発生部32によって発生された歌唱情報に基づいて、次に説明する制御処理を行う。
【0079】
図7は、フォルマント中心周波数制御部34d1が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図である。
【0080】
同図において、フォルマント中心周波数制御部34d1は、4個の加算器34d1A1〜34d1A4と、5個の乗算器34d1M1〜34d1M5と、低次フォルマント(本実施の形態では、第1および2フォルマント)のフォルマント中心周波数パラメータffreqi(i=1,2)のキースケーリングを行う低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d11と、低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d11によるキースケーリング後のフォルマント中心周波数パラメータffreqsc1,2および低次フォルマント以外のフォルマントのフォルマント中心周波数パラメータffreqi(i=3,…,m)のキースケーリングを行うフォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d12とにより構成されている。
【0081】
乗算器34d1M2,34d1M3の各入力側には、それぞれ前記ボイスパラメータ供給部34cから供給された変調信号VS1FF,VS2FFが入力され、乗算器34d1M4,34d1M5の各入力側には、それぞれ前記システムパラメータ供給部34bから供給された変調信号SYSLFO1FF,SYSLFO2FFが入力される。これら変調信号VS1FF,VS2FF,SYSLFO1FF,SYSLFO2FFは、各乗算器34d1M2〜34d1M5により、所定の係数と乗算(重み付け)され、加算器34d1A2〜34d1A4により加算(総和)され、さらに、その変調信号の総和が、乗算器34d1M5によって重み付けされ、その変調信号が、加算器34d1A1により、各フォルマント中心周波数パラメータffreqiに一律に加算される。すなわち、各フォルマント中心周波数パラメータffreqiは、システムおよびボイスそれぞれ2つある低周波信号の重み付け総和信号(乗算器34d1M1から出力された信号)により変調される。
【0082】
その変調後の各フォルマント中心周波数パラメータffreqiのうち、第1および2次フォルマント(低次フォルマント)に対応するフォルマント中心周波数パラメータffreq1,2が、低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d11に入力され、該演算部34d11は、他に入力されたパラメータ、すなわち、本キースケーリングを行うか否かを各低次フォルマント毎に決定するキースケーリング制御パラメータff1ksc,ff2kscおよびピッチデータPITCH(このデータは、厳密には、前記音高情報PITCHの値と異なり、その基になるデータであって、前記歌唱情報発生部32が発生したキーコードKCに基づいて生成されたものである)に応じて、変調後の低次フォルマント中心周波数パラメータffreq1,2のキースケーリングを行う。
【0083】
図8は、この低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d11が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図であり、本演算部34d11は、女声歌唱をシミュレートするものである。
【0084】
同図において、低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d11は、上記2種類の入力パラメータffreqi(i=1,2)およびPITCHのうちいずれかのパラメータを選択するセレクタ34d111と、該セレクタ34d111のセレクト端子に入力されるセレクト信号を生成する周波数比較部34d112とにより、主として構成されている。
【0085】
なお、低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d11は、各低次フォルマント中心周波数パラメータffreqi毎にキースケーリングを行うため、制御すべきフォルマント中心周波数パラメータffreqiの個数(本実施の形態では2つ)あるが、各演算部ではそれぞれ同様の処理が行われるので、そのうち1つについてのみ説明する。
【0086】
セレクタ34d111の2つの入力端子のうち、セレクト信号が“0”のときに選択される端子には前記変調後の低次フォルマント中心周波数パラメータffreqiが入力され、セレクト信号が“1”のときに選択される端子には前記ピッチデータPITCHが入力され、セレクト端子SELには周波数比較部34d112からの出力が入力されている。
【0087】
周波数比較部34d112には、ピッチデータPITCH、前記キースケーリング制御パラメータffiksc(i=1,2)および前記フォルマント中心周波数情報FFreqiが入力され、周波数比較部34d112は、キースケーリング制御パラメータffikscがオンのとき、次の条件に従ってセレクト信号の値を決定し出力する。
【0088】
1)FFreqi≦PITCHのとき、セレクト信号=1
2)FFreqi>PITCHのとき、セレクト信号=0
一方、キースケーリング制御パラメータffikscがオフのときには、周波数比較部34d112は、上記条件に従ったセレクト信号の制御を行わず、常に値が“0”のセレクト信号を出力する。
【0089】
このようにして、低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d11は、キースケーリング制御パラメータffikscがオンのときに、発声音高であるピッチデータPITCHの値が低次フォルマント中心周波数情報FFreqi(i=1,2)の値に一致するまたは超える場合には、低次フォルマント中心周波数パラメータffreqiの値を強制的にピッチデータPITCHの値に設定し、キースケーリング後のフォルマント中心周波数パラメータffreqsciとして出力する。
【0090】
女声歌唱では、その発声音のピッチが低次のフォルマント周波数に迫る、または超すに至ると、フォルマント周波数がピッチに同期して変化するという特性があり、本演算部34d11は、まさにこの特性をシミュレートしている。したがって、女声歌唱をリアルに再現することができる。
【0091】
図7に戻り、上記キースケーリング後の低次フォルマント中心周波数パラメータffreqsci(i=1,2)、およびこの低次フォルマント以外のフォルマントに対応する前記フォルマント中心周波数パラメータffreqi(i=3,…,m)は、フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d12に入力され、該演算部34d12は、他に入力されたパラメータ、すなわち、前記ピッチデータPITCHおよびキースケーリング用パラメータに基づいて、フォルマント中心周波数パラメータffreqsc1,2,ffreq3,…,mのキースケーリングを行う。
【0092】
ここで、キースケーリング用パラメータとは、具体的には、音高に対するキースケーリング特性の変化点(break point)を示すブレークポイントパラメータBPKEYFi(i=1,…,m)、図9を用いて後述するキースケーリング特性を変更するためのキースケーリング特性パラメータSCALINGFi(i=1,…,m)をいう。
【0093】
以下、図9を用いて、フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d12が実行するキースケーリングを説明する。
【0094】
図9は、キースケーリング特性の一例を示す図であり、同図中、横軸はピッチ(ピッチデータPITCH)を示し、縦軸はキースケーリングの補正量を示している。また、ブレークポイントパラメータBPKEYFiで示されるピッチBPが原点Oに一致している。
【0095】
同図に示すように、キースケーリング特性は、キースケーリング特性パラメータSCALINGFiの各値にそれぞれ1つが対応する。キースケーリング特性パラメータSCALINGFiは、−S〜S−1(Sは正整数であり、本実施の形態では、“64”を採っている)の範囲の整数値を採り、キースケーリング補正量は、キースケーリング特性パラメータSCALINGFiの値が正数のときには、ピッチデータPITCHに従って増大する特性を有する一方、キースケーリング特性パラメータSCALINGFiが負数のときには、ピッチデータPITCHに従って減少する特性を有している。たとえば、SCALINGFi=−64のときに、キースケーリング補正量は、本実施の形態では、ブレークポイントパラメータBPKEYFiで指定されたピッチ(キーコード)を基点として、該ピッチ(BP)を超える場合には、キーコードが“1”変化する毎に100¢(セント)ずつ減少し、該ピッチ以下の場合には、キーコードが“1”変化する毎に100¢ずつ増加する特性を有している。
【0096】
なお、キースケーリング特性は、図示例のような直線特性に限らず、指数や対数等の種々の曲線に応じた変化特性としてもよいことは云うまでもない。
【0097】
このようにして、ブレークポイントパラメータBPKEYFiおよびキースケーリング特性パラメータSCALINGFiによりキースケーリング特性が決まり、ピッチデータPITCHによりキースケーリング補正量が決まると、フォルマント中心周波数キースケーリング演算部34d12は、このキースケーリング補正量で、入力されたフォルマント中心周波数パラメータffreqsc1,2,ffreq3,…,mを補正(キースケーリング)し、前記フォルマント中心周波数情報FFreqiとして前記音声波形合成部35の各フォルマント波形発生部35aiに出力する。
【0098】
これにより、フォルマント中心周波数パラメータffreqsc1,2,ffreq3,…,mは、ピッチデータPITCHおよび決定されたキースケーリング特性に応じて変化するように補正(キースケーリング)されるので、歌唱したときに生ずる各個人の声質の違いの特徴のうち、前記1)の特徴、すなわち、「発音する音韻の音高に応じて、各フォルマントの中心周波数は所定の方向にシフトしていくが、このシフト量が人によって微妙に異なる」という特徴をシミュレートすることができる。
【0099】
図10は、フォルマントレベル制御部34d2が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図である。
【0100】
同図において、フォルマントレベル制御部34d2は、4個の加算器34d2A1〜34d2A4と、5個の乗算器34d2M1〜34d2M5と、前記フォルマントレベルパラメータfleveli(i=1,…,m)のキースケーリングを行うフォルマントレベルキースケーリング演算部34d21とにより構成されている。
【0101】
乗算器34d2M2,34d2M3の各入力側には、それぞれ前記ボイスパラメータ供給部34cから供給された変調信号VS1FL,VS2FLが入力され、乗算器34d2M4,34d2M5の各入力側には、それぞれ前記システムパラメータ供給部34bから供給された変調信号SYSLFO1FL,SYSLFO2FLが入力される。これら変調信号VS1FL,VS2FL,SYSLFO1FL,SYSLFO2FLは、各乗算器34d2M2〜34d2M5により、所定の係数と乗算(重み付け)され、加算器34d2A2〜34d2A4により加算(総和)され、さらに、その変調信号の総和が、乗算器34d2M5によって重み付けされ、その変調信号が、加算器34d2A1により、各フォルマントレベルパラメータfleveliに一律に加算される。すなわち、各フォルマントレベルパラメータfleveliは、システムおよびボイスそれぞれ2つある低周波信号の重み付け総和信号(乗算器34d2M1から出力された信号)により変調される。
【0102】
ここで、上記各変調信号VS1FL,VS2FL,SYSLFO1FL,SYSLFO2FLは、前述したように、それぞれ形成処理部34b21,34b22,34c21,34c22から出力された振幅が0〜−1に調整された信号に基づいて生成されている。したがって、この各変調信号VS1FL,VS2FL,SYSLFO1FL,SYSLFO2FLは、少なくとも上限が“0”に制限されている。すなわち、加算器34d2A1から出力される変調後のフォルマントレベルパラメータfleveliは、変調前のフォルマントレベルパラメータfleveliの上限値を超えずに変調されている。これは、フォルマントレベルパラメータfleveliは、フォルマント成分を合成するにあたって、より高いS/N比を確保するためには、上限値あるいはその近傍値に設定することが望ましいが、そのように設定されて得られたフォルマント信号にレベル変調を加えると振幅が飽和状態になって波形歪みを起こす恐れがあるからである。
【0103】
なお、本実施の形態では、前記フォルマント中心周波数パラメータffreqiを変調する場合にも、この振幅が0〜−1に調整された信号に基づいて変調を行うようにしたが、フォルマント中心周波数パラメータffreqiを変調する場合には、このような振幅調整された信号に基づいて変調を行う必要はないため、振幅調整される前の信号に基づいて変調を行うようにしてもよい。このときには、図4で前述したように、入力信号s1をそのまま乗算器M2に入力して生成した信号を使用すればよい。
【0104】
図10に戻り、変調後の各フォルマントレベルパラメータfleveli、すなわち加算器34d2A1から出力された各パラメータfleveliは、フォルマントレベルキースケーリング演算部34d21に入力され、該演算部34d21は、他に入力されたパラメータ、すなわち、前記ピッチデータPITCHおよびキースケーリング用パラメータに基づいて、フォルマントレベルパラメータfleveliのキースケーリングを行う。
【0105】
ここで、キースケーリング用パラメータとは、具体的には、キースケーリングを行わない範囲の上限ピッチまたは下限ピッチ(break point)を示すブレークポイントパラメータBPKEYLi(i=1,…,m)、図11を用いて後述するキースケーリング特性を変更するためのキースケーリング特性パラメータSCALINGLi(i=1,…,m)、およびキースケーリングの方向(アップ/ダウン)を示すアップダウンパラメータUPDOWNi(i=1,…,m)をいう。
【0106】
以下、図11を用いて、フォルマントレベルキースケーリング演算部34d21が実行するキースケーリングを説明する。
【0107】
図11は、キースケーリング特性の一例を示す図であり、同図(a)は、アップダウンパラメータUPDOWNiがアップ(UP)に設定されているときのキースケーリング特性を示し、同図(b)は、アップダウンパラメータUPDOWNiがダウン(DOWN)に設定されているときのキースケーリング特性を示している。また、図中、横軸はピッチ(ピッチデータPITCH)を示し、縦軸はキースケーリングの補正量を示し、ブレークポイントパラメータBPKEYLiで示されるピッチBPが原点Oに一致している。
【0108】
同図(a),(b)に示すように、キースケーリング特性は、各キースケーリングの方向毎、各キースケーリング特性パラメータSCALINGLi値にそれぞれ1つが対応する。キースケーリング特性パラメータSCALINGLiは、−S〜S−1(Sは正整数であり、本実施の形態では、“64”を採っている)の範囲の整数値を採り、キースケーリング補正量は、次のような特性を有する。
【0109】
1)キースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値が“0”のときには、キースケーリング補正量は、すべてのピッチデータPITCHに亘って、“0dB”フラットの特性を有する。
【0110】
2)キースケーリングの方向がアップ方向で、かつキースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値が正のときには、キースケーリング補正量は、PITCH≦BPKEYLi(BP)で“0dB”フラットの特性を有する一方、PITCH>BPKEYLiでキースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値に応じて決まる傾きが正の直線の特性を有する。
【0111】
3)キースケーリングの方向がアップ方向で、かつキースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値が負のときには、キースケーリング補正量は、PITCH≦BPKEYLiでキースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値に応じて決まる傾きが正の直線の特性を有する一方、PITCH>BPKEYLiで“0dB”フラットの特性を有する。
【0112】
4)キースケーリングの方向がダウン方向で、かつキースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値が正のときには、キースケーリング補正量は、PITCH≦BPKEYLiで“0dB”フラットの特性を有する一方、PITCH>BPKEYLiでキースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値に応じて決まる傾きが負の直線の特性を有する。
【0113】
5)キースケーリングの方向がダウン方向で、かつキースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値が負のときには、キースケーリング補正量は、PITCH≦BPKEYLiでキースケーリング特性パラメータSCALINGLiの値に応じて決まる傾きが負の直線の特性を有する一方、PITCH>BPKEYLiで“0dB”フラットの特性を有する。
【0114】
たとえば、SCALINGLi=−64のときには、キースケーリング補正量は、本実施の形態では、ブレークポイントパラメータBPKEYLiで指定されたピッチ(キーコード)を基点として、該ピッチ(BP)を超える場合には、キーコードが最高音高“G8”まで0dBフラット、該ピッチ以下の場合には、最低音高“C2”で、UPDOWNi=アップ時“+48dB”、UPDOWNi=ダウン時“−48dB”になる傾きを有する直線特性となっている。
【0115】
なお、キースケーリング特性は、図示例のような直線特性に限らず、指数や対数等の種々の曲線に応じた変化特性としてもよいことは云うまでもない。
【0116】
このようにして、ブレークポイントパラメータBPKEYLi、キースケーリング特性パラメータSCALINGLiおよびアップダウンパラメータUPDOWNiによりキースケーリング特性が決まり、ピッチデータPITCHによりキースケーリング補正量が決まると、フォルマントレベルキースケーリング演算部34d21は、このキースケーリング補正量で、入力されたフォルマントレベルパラメータfleveliを補正(キースケーリング)し、前記フォルマントレベル情報FLeveliとして前記音声波形合成部35の各フォルマント波形発生部35aiに出力する。
【0117】
これにより、フォルマントレベルパラメータfleveliは、ピッチデータPITCHおよび決定されたキースケーリング特性に応じて変化するように補正(キースケーリング)されるので、歌唱したときに生ずる各個人の声質の違いの特徴のうち、前記2)の特徴、すなわち、「発音する音韻の音高に応じて、各フォルマントのレベルも、音韻の音高に応じて変動するが、この変動量が人によって微妙に異なる」という特徴をシミュレートすることができる。
【0118】
このように、本実施の形態では、歌唱したときに生ずる各個人の声質や癖等の違いを解析して得られたフォルマント関連情報をボイスパラメータメモリ33aに記憶し、ユーザが選択した歌い手に対応するフォルマント関連情報を、歌唱の進行に従ってボイスパラメータメモリ33aから読み出し、このフォルマント関連情報に応じて、その歌い手の声質や癖等までシミュレートして音声を生成し、その音声により歌唱するようにしたので、よりリアルな人の音声で、違和感のない自然な状態で歌を歌わせることができる。
【0119】
なお、本実施の形態では、パラメータを変調した後に、その変調後のパラメータのキースケーリングを行うようにした(図7および10参照)が、この順序は、これに限らず、まず、キースケーリングを行った後に、変調を行うようにしてもよい。
【0120】
また、本実施の形態では、音高情報PITCHは、歌唱情報発生部32が発生したキーコードKCに基づいて生成するようにしたが、楽曲の構成、言語や音韻成分の性質によっては、メロディとは無関係に所定の周波数が音高情報PITCHとして、音声波形合成部35に供給されることもある。
【0121】
なお、本実施の形態では、上述したすべての制御処理をCPU5のみで行うようにしたが、CPU5の能力が高くない場合には、音源回路15にサブCPUを設け、このサブCPUに所定の制御処理を分担させるようにしてもよい。
【0122】
さらに、本実施の形態では、本発明を人声音の合成に適用した例を説明したが、これに限らず、本発明は、一般に何らかのフォルマント特性を有する楽音、音色の合成に適用することができる。
【0123】
なお、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPU5やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは云うまでもない。
【0124】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0125】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、たとえば、前記フロッピーディスク20、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM21、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM6などを用いることができる。また、他のMIDI機器100や通信ネットワーク101を介してサーバコンピュータ102からプログラムコードが供給されるようにしてもよい。
【0126】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは云うまでもない。
【0127】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU5などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは云うまでもない。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、または記載の発明に依れば、合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントの中心周波数がシフトされるとともに、合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントのレベルが変動され、これらフォルマント中心周波数がシフトされ、および/またはフォルマントレベルが変動されたフォルマントに基づいて音声が合成されるので、人が実際に歌唱したときの発声により近い歌唱音声を合成することが可能となる効果を奏する。
【0130】
さらに、請求項または記載の発明に依れば、フォルマント発生手段により発生された複数個のフォルマントのうち所定次数のフォルマントの中心周波数が当該合成される音声の音高より低くなったときに、該フォルマントの中心周波数が当該合成される音声の音高で置き換えられるので、このフォルマント特性を有する音声をリアルに再現することができる。
【0131】
また、請求項または記載の発明に依れば、少なくともフォルマントレベルは、その変調後のフォルマントレベルの最大値が変調前の基になるフォルマントレベルの最大値を超えないので、音声合成手段が音声を合成可能な最大のフォルマントレベルを使用することができ、したがって、S/N比のよい音声を合成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る歌唱音声合成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の歌唱音声合成装置が実行する制御処理の全体構成を示すブロック図である。
【図3】図2のシステムパラメータ供給部が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】図3の形成処理部が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】図4の形成処理部の各構成要素で生成された信号の一例を示す図である。
【図6】図2のボイスパラメータ供給部が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図である。
【図7】図6のフォルマント中心周波数制御部が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図である。
【図8】図7の低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図である。
【図9】図8の低次フォルマント中心周波数キースケーリング演算部が用いるキースケーリング特性の一例を示す図である。
【図10】図7のフォルマントレベル制御部が実行する制御処理の詳細な構成を示すブロック図である。
【図11】図10のフォルマントレベル制御部が用いるキースケーリング特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 鍵盤
2 パネルスイッチ
5 CPU
6 ROM
7 RAM
13 MIDII/F
14 通信I/F

Claims (6)

  1. フォルマントを発生するフォルマント発生手段と、
    該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成手段と、
    該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成手段と、
    前記合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントの中心周波数をシフトするフォルマント中心周波数シフト手段と、
    該合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントのレベルを変動させるフォルマントレベル変動手段と、
    前記発生された複数個のフォルマントのうち所定次数のフォルマントの中心周波数が当該合成される音声の音高より低くなったときに、該フォルマントの中心周波数を当該合成される音声の音高で置き換える置き換え手段とを有し、
    前記音声合成手段は、前記フォルマント中心周波数がシフトされ、および/または前記フォルマントレベルが変動された各フォルマントを組み合わせて音声合成を行うことを特徴とする歌唱音声合成装置。
  2. フォルマントを発生するフォルマント発生手段と、
    該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成手段と、
    該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成手段と、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを変調させるための変調信号であって、当該1音声内でそのレベルが時間変化する変調信号を発生する変調信号発生手段と、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを、該発生した変調信号によって変調させたときに、その変調後のフォルマントレベルの最大値がその変調前のフォルマントレベルの最大値を超えないように、前記変調信号を形成する変調信号形成手段と、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを該形成された変調信号によって変調する変調手段と
    を有することを特徴とする歌唱音声合成装置。
  3. フォルマントを発生するフォルマント発生工程と、
    該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成工程と、
    該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成工程と、
    前記合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントの中心周波数をシフトするフォルマント中心周波数シフト工程と、
    該合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントのレベルを変動させるフォルマントレベル変動工程と、
    前記発生された複数個のフォルマントのうち所定次数のフォルマントの中心周波数が当該合成される音声の音高より低くなったときに、該フォルマントの中心周波数を当該合成される音声の音高で置き換える置き換え工程とを有し、
    前記音声合成工程は、前記フォルマント中心周波数がシフトされ、および/または前記フォルマントレベルが変動された各フォルマントを組み合わせて音声合成を行うことを特徴とする歌唱音声合成方法。
  4. フォルマントを発生するフォルマント発生工程と、
    該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成工程と、
    該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成工程と、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを変調させるための変調信号であって、当該1音声内でそのレベルが時間変化する変調信号を発生する変調信号発生工程と、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを、該発生した変調信号によって変調させたときに、その変調後のフォルマントレベルの最大値がその変調前のフォルマントレベルの最大値を超えないように、前記変調信号を形成する変調信号形成工程と、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを該形成された変調信号によって変調する変調工程と
    を有することを特徴とする歌唱音声合成方法。
  5. フォルマントを発生するフォルマント発生モジュールと、
    該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成モジュールと、
    該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成モジュールと、
    前記合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントの中心周波数をシフトするフォルマント中心周波数シフトモジュールと、
    該合成される音声の音高に応じて当該各フォルマントのレベルを変動させるフォルマントレベル変動モジュールと、
    前記発生された複数個のフォルマントのうち所定次数のフォルマントの中心周波数が当該合成される音声の音高より低くなったときに、該フォルマントの中心周波数を当該合成される音声の音高で置き換える置き換えモジュールとを含み、
    前記音声合成モジュールは、前記フォルマント中心周波数がシフトされ、および/または前記フォルマントレベルが変動された各フォルマントを組み合わせて音声合成を行う
    ことを特徴とするコンピュータが実現できるプログラムを格納した記憶媒体。
  6. フォルマントを発生するフォルマント発生モジュールと、
    該発生されたフォルマントを複数個組み合わせることにより1音声を合成する音声合成モジュールと、
    該合成された1音声を順次つなぎ合わせて行くことにより歌唱音声を生成する歌唱音声生成モジュールと、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを変調させるための変調信号であって、当該1音声内でそのレベルが時間変化する変調信号を発生する変調信号発生モジュールと、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを、該発生した変調信号によって変調させたときに、その変調後のフォルマントレベルの最大値がその変調前のフォルマントレベルの最大値を超えないように、前記変調信号を形成する変調信号形成モジュールと、
    前記発生されたフォルマントの、少なくともレベルを該形成された変調信号によって変調する変調モジュールと
    を含む、コンピュータが実現できるプログラムを格納した記憶媒体。
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