JP3576362B2 - ヘッド位置決め装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コルゲートマシンのスリッタスコアラにそなえられ、スリッタナイフや罫線コール等のヘッドを搬送しその位置決めを行なう、ヘッド位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コルゲートマシンにそなえられ、連続して送給される段ボールウェブに対し進行方向に沿って断裁加工,罫入れ加工を施すオートスリッタスコアラが知られており、図3はその全体概略図を示している。
図3に示すように、コルゲートマシンには通常2台のオートスリッタスコアラ20A,20Bがそなえられており、各オートスリッタスコアラ20A,20Bはそれぞれ断裁部21と罫入れ部22とをそなえ、これらの断裁部21,罫入れ部22によって断裁加工,罫入れ加工を行なうようになっている。
【0003】
図4,図5はそれぞれ断裁部21,罫入れ部22の構成を示す図であるが、まず、断裁部21は、図4に示すように、段ボールウェブ30の上下に対応して設けられたヘッド回転駆動用シャフト(スリッタ軸)23a,23bと、各スリッタ軸23a,23bに軸支されたヘッド35a,35bと、各ヘッド35a,35bに固着されたスリッタナイフ25a,25bとで構成されており、図3に示すガイド31に沿って送給される段ボールウェブ30を、スリッタナイフ25a,25bの間に挟み込んで断裁するようになっている。
【0004】
一方、罫入れ部22は、図5に示すように、段ボールウェブ30の上下に対応して設けられたヘッド回転駆動用シャフト(罫線ロール軸)24a,24bと、各罫線ロール軸24a,24bに軸支されたヘッド36a,36bと、各ヘッド36a,36bに固着された罫線ロール26a,26bとで構成されている。罫線ロール26a,26bはそれぞれ外周面が凸,凹に形成されており、これらが噛み合うことにより段ボールウェブ30へ所定の罫入れを行なうようになっている。
【0005】
なお、上記の各ヘッド35a,35b,36a,36bは、それぞれスリッタ軸23a,23b,罫線ロール軸24a,24b上において、製造する段ボールシート形状に応じて必要数だけ所定の位置に配設することができるようになっている。図6は、3組の断裁部21a,21b,21cと4組の罫入れ部22a,22b,22c,22dとを設置して(図6中では各断裁部,罫入れ部の設置中心を黒点で示す)2丁取りとした場合の段ボールウェブ30の加工状態を示す平面図であり、各断裁部21a〜21cに応じてスリットが形成され、各罫入れ部22a〜22dに応じて罫線が形成されている。なお、図6中の基準線L1,L2と図3における基準線L1,L2とは対応している。
【0006】
また、1台のコルゲートマシンには、図3に示すように通常2台のオートスリッタスコアラ20A,20Bが直列に配設されているが、これは1台が稼動中に別の1台は次オーダーに対する前準備(オーダーチェンジ)を行ない待機させておくことができるようにするためである。
このオーダーチェンジについて説明すると、現行オーダーの製造が完了すると、段ボールウェブ30の上側に設けられたスリッタ軸23a及び罫線ロール軸24aは、図3に示す下流側のオートスリッタスコアラ20Bのように上方の待機位置まで移動する。このとき、同時にスリッタ軸23a,23b,罫線ロール軸24a,24bに駆動力を伝達する図示しない駆動系統の電磁クラッチが切り離され、スリッタ軸23a,23b,罫線ロール軸24a,24bの回転が停止する。次いで、ヘッド35a,35b,35c,35dを一旦格納した後、再配置する。
【0007】
つまり、図7に示すように(図7ではスリッタ軸23aについて示している)、一旦ヘッド35aをキャリア41によりストレージ位置(実線で示す位置)まで搬出し、その後、再び次オーダーの設定位置(一点鎖線で示す位置)に順次搬送設置するのである。これは、スリッタ軸23b,罫線ロール軸24a,24bにおいても同様である。
【0008】
なお、キャリア41は、スリッタ軸23aと平行して設けられた搬送用ネジ棒44上に螺合して配設されており、付設されたモータ45により搬送用ネジ棒44を回転させることにより、搬送用ネジ棒44上を移動するようになっている。キャリア41の移動量は、モータ45に付設されたエンコーダ48を通じて検出されるようになっており、これに基づいてキャリア41の軸方向における位置を検出できるようになっている。
【0009】
また、キャリア41の端部にはプッシャ42が取り付けられており、このプッシャ42は図8(b)に示すように、開閉装置49の作動により先端を開閉することによってヘッド35aへの係合とその解除とができるようになっている。すなわち、プッシャ42は図8(b)に示すように、ヘッド35aを把持しうるように対をなして設けられ、ヘッド35aに当接し把持する先端(作用端)を揺動しうるように中間部をキャリア41に枢着されている。
【0010】
さらに、各プッシャ42の基端側には、油圧シリンダを有する開閉装置49が設けられており、油圧シリンダの伸縮に応じて各プッシャ42の作用端を開閉して、ヘッド35aを把持する状態と、ヘッド35aを開放して、ヘッド35aと干渉することなくスリッタ軸23aの軸線方向に移動させることができるようになっている。
【0011】
そして、ヘッド35aの位置設定については、先ずストレージ位置に待機する複数のヘッド35a(ここでは便宜上ヘッド50,51,52,53,54とする)のうち次オーダーで使用する最後端のヘッド50の外側にプッシャ42を配置し、開閉装置49の作動により先端を閉口してヘッド50を把持する。そして、モータ45を駆動してキャリア41を前進させることによりプッシャ42を介してヘッド50を押し、ヘッド50,51,52,53,54をそれぞれの所定の位置まで搬送していく。
【0012】
まず、ヘッド50が所定の位置に達したところでプッシャ42を開口し、ヘッド50の係合を解除して所定の位置に配置する。そして、プッシャ42を開口したままキャリア41を僅かに前進させ、2番目のヘッド51の後端部においてプッシャ42を閉口してヘッド50を把持する。この状態で再びキャリア41を前進させ、ヘッド51が所定の位置まで達したところでプッシャ42を開口してヘッド51を配置する。以後、同操作を順次繰り返すことによって各ヘッド52,53,54を各所定の位置へ配置していく。また、対設させたスリッタ軸23b上のヘッド35bについても上記と同様の方法によって所定の位置に配置する。罫線ロール軸24a,24bについても同様である。
【0013】
このようにして各スリッタ軸23a,23b,罫線ロール軸24a,24b上に配置されたヘッド35a,35b,36a,36bは、図示略の可動キーによってそれぞれの所定の位置に固定されるようになっている。図8(a)は断裁部21における設定例を示す図であるが、スリッタ軸23a,23b上におけるヘッド35a,35bの初期設定位置としては、図8(a)に示すように、スリッタナイフ25a,25bの隙間Sが1.0〜1.5mmとなるのが理想的である。
【0014】
そして、スリッタ軸23aを切断位置まで下降させた後、さらにヘッド35aを図8(a)における左側へ2mm程度移動させ、スリッタナイフ25a,25bを所定の押圧力で互いに圧接させるようになっている。このときのスリッタナイフ25a,25bの初期接触圧は切れ味や寿命に直接的に影響するものであり、したがって、前提となるヘッド35a,35bの初期固定位置精度は非常に重要な要素である。また、罫線ロール36a,36bの初期固定位置についても同様であり、罫線ロール36a,36bは前述のようにそれぞれの凸,凹が整合して対をなすことにより機能するものであるため、正確に対応させる必要がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のヘッド位置決め装置では、キャリア41にそなえられたプッシャ42には、係合するヘッド35aを後方から押し出して移送すだけの機能しかなく、キャリア41を停止させようとしたとき、ヘッド35aが慣性によりプッシャ42から離れてしまい、目標固定位置からオーバーランしてしまうことがあった。そして、このときの目標固定位置からのズレ量ΔSはヘッド35aの重量及び搬送速度、ヘッド35aとスリッタ軸23aとの間の摩擦係数等の諸条件によって大幅に変動するものであり、ズレ量ΔSを見込んで目標固定位置を設定することもできなかった。
【0016】
このため、従来のヘッド位置決め装置では、スリッタナイフ及び罫線ロールの目標固定位置からのオーバーランにより、段ボールウェブ上のスリッティング及び罫入れ位置がずれてしまい製品寸法が不正確になったり、また、過剰な接触圧によりスリッタナイフ,罫線ロールの耐久性が低下し、断裁加工,罫入れ加工の精度が低下するといった課題があった。
【0017】
また、キャリアの搬送速度を低速にすれば、スリッタナイフ及び罫線ロールの目標固定位置からのオーバーランも小さくなるが、この場合はオーダーチェンジに要する時間が長くなり生産性が低下するという課題が生じる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、ヘッドの位置決め精度を確保するとともに、高速搬送をも可能にした、ヘッド位置決め装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のヘッド位置決め装置は、コルゲートマシンのスリッタスコアラにそなえられ、第1の軸線上を移動しうる複数のヘッドと、該第1の軸線と平行な第2の軸線上を移動しうるキャリアとをそなえ、該キャリアにより該複数のヘッドのストレージ及び位置決めを行なうヘッド位置決め装置において、該キャリアが、移動方向後側に配設され該ヘッドへ向けて突出して該ヘッドに移動方向へ向けて当接しうるプッシャと、移動方向前側に該複数のヘッドのストレージ時のピッチと等間隔に穿設された複数の溝とをそなえるとともに、該複数のヘッドの最前部のヘッドが、該キャリア側へ突出して該複数の溝に嵌入しうるストッパをそなえていることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1,図2は本発明の一実施形態としてのヘッド位置決め装置を示す図であり、図1(a)はその構成を示す部分正面図、図1(b)は(a)のA方向矢視側面図、図2はその動作説明図である。
【0020】
まず、本ヘッド位置決め装置の構成について説明すると、図1(a),(b)に示すように、従来と同様に段ボールウェブ10の横幅方向にはスリッタ軸3が設けられており、さらにこのスリッタ軸3よりも外方(図1では上方)にスリッタ軸3と平行にヘッド用レール(第1の軸線)7が掛け渡されている。このヘッド用レール7上には複数のヘッド4A〜4Eが移動可能に配設されており、各ヘッド4A〜4Eはそれぞれ2つのアーム12a,12bをそなえ、各アーム12a,12bの先端はスリッタ軸3に軸支されている。これらのヘッド4A〜4Eはそれぞれ図示しない可動キーをそなえており、この図示しない可動キーによりヘッド用レール上の任意の位置に固定できるようになっている。なお、ここでは5個のヘッド4A,4B,4C,4D,4Eが配設されている場合を例示するが、それ以外の個数を配設することはもちろん可能である。
【0021】
また、スリッタ軸3には、ヘッド4A〜4Eに対応して、スリッタナイフ5A,5B,5C,5D,5Eがスリッタ軸3と一体に回転するように軸支されており、それぞれ対応するヘッド4A〜4Eのアーム12a,12bの相互間で横幅方向(スリッタ軸3の軸方向)の移動を規制されている。これにより、各スリッタナイフ5A〜5Eは、対応するヘッド4A〜4Eのヘッド用レール7上の移動とともにスリッタ軸3上を移動するようになっている。
【0022】
ヘッド4A〜4Eの移動は、スリッタ軸3と平行のキャリア用レール6上に配設されたキャリア1を介して行なわれるようになっている。キャリア1は、エアシリンダ等の伸縮手段16の伸縮を通じてヘッド4A〜4E側へ突出しうるプッシャ2をそなえており、伸縮手段16を作動してプッシャ2を突出させてプッシャ2の先端部をヘッド4A〜4Eの係合部4aに係合させ、ヘッド4A〜4Eを後方から押して移動させることができるようになっている。
【0023】
なお、キャリア1には走行用モータ9がそなえられており、このモータ9の出力軸に固設された歯車9Aをキャリア用レール6に噛合させることにより、キャリア用レール(第2の軸線)6上を自走するようになっている。そして、キャリア1の移動量はモータ9に付設されたエンコーダ8により検出できるようになっており、検出された移動量をもとにキャリア1の位置制御が行なわれるようになっている。また、このキャリア1の駆動手段としては、例えば従来技術(図7参照)と同様にキャリア用レール6を搬送用ネジ棒とし、この搬送用ネジ棒6を図示しないモータにより回転させることにより軸方向へ移動させるような構成のものでもよい。
【0024】
また、ヘッド4A〜4Eのうち、先端(図1では右側)のヘッド4Aには、エアシリンダ等の伸縮手段13の伸縮を通じてキャリア1側へ突出しうるストッパ14がそなえられている。一方、キャリア1に固定された下方部材15には複数の溝15a〜15eが設けられ、これらの溝15a〜15eはスリッタ軸3上のヘッド4A〜4Eの個数分が設けられており、図1ではヘッド4A〜4Eに対応して5つの溝15a,15b,15c,15d,15eが設けられている。そして、伸縮手段13を伸長させてヘッド4Aのストッパ14を突出させた時、ストッパ14の先端部がこれらの溝15a〜15eのいずれかに嵌合するようになっている。
【0025】
また、これらの溝15a〜15eのピッチは、ヘッド4A〜4Eの1個当たりの厚さ、つまり互いに接触させた状態での間隔Pに対応しており、また、プッシャ2と溝15a〜15eとは、ヘッド4A〜4Eを互いに接触させた状態でプッシャ2をヘッド4Eの係合部4aに係合させたとき、ストッパ14を伸ばすと溝15aに嵌入するような位置関係になっている。
【0026】
本発明の一実施形態としてのヘッド位置決め装置は上述のごとく構成されているので、オーダーチェンジに際しては、まず、スリッタ軸3がヘッド用レール7とともに切断位置から待機位置へ上昇し、スリッタナイフ5A〜5Eの回転が停止する。次いで、キャリア1がキャリア用レール6上を最先端〔図1(a)では、図示しない右方向端部〕まで移動し、伸縮手段16を伸長させてプッシャ2を突出させる。そして、そのまま後端方向〔図1(a)では左方向〕へ移動しながら、ヘッド4Aの係合部4aにプッシャ2を係合させて後方へ押し、全てのヘッド4A〜4Eを図1(a)に示すようなストレージ位置まで搬出する。
【0027】
ヘッド4A〜4Eがストレージ位置まで搬出されると、キャリア1は、伸縮手段16を収納させプッシャ2を後退させて後方〔図1(a)中、左方向〕へ移動し、プッシャ2が次オーダーで使用する最後端のヘッド(ここではヘッド4E)の係合部4aに対応する位置で停止する。そこで再び伸縮手段16を伸長させてプッシャ2を突出させ、ヘッド4Eの係合部4aに係合させる。次に、ヘッド4Aにそなえられた伸縮手段13を伸長させてストッパ14をキャリア1側に押出し、ストッパ14の先端をキャリア1の溝15aに嵌入させる。
【0028】
なお、次オーダーで例えばヘッド4A〜4Cのみ使用する場合は、プッシャ2をヘッド4Cの係合部に係合させる。この場合、ヘッド4Aのストッパ14は溝15cに嵌入する。
このようにして、図2(a)に示すように、キャリア1のプッシャ2とヘッド4Aのストッパ14とにより、次オーダーに応じた任意の個数のヘッド4A〜4Eがキャリア1に連結されると、まず、キャリア1は最後部のヘッド4Eが次オーダーに応じた所定位置に配置されるように移動する。そして、所定の位置に達したところで一旦停止し、伸縮手段16,伸縮手段13を収縮させてプッシャ2及びストッパ14をいずれも後退させてキャリア1とヘッド4A〜4Eとの係合を解除する。
【0029】
最後部のヘッド4Eを配置した後、キャリア1は僅かに前進して、つまり1ピッチ分の距離Pだけ移動してプッシャ2を伸長しヘッド4Dに係合させ、続いてヘッド4Aにおいて伸縮手段13を伸長させてストッパ14を突出させ、ストッパ14先端を溝15bに嵌入させる。このようにして再びキャリア1とヘッド4A〜4Dとが連結されると、次はヘッド4Dを所定の位置に配置すべく移動する。
【0030】
そして、図2(b)に示すように、以上の動作を順次繰り返し行なうことにより、ヘッド4A〜4Eを次オーダーに応じた所定の位置に配置する。
このように、本ヘッド位置決め装置によれば、次オーダーで使用するヘッド4A〜4Eの最前部のヘッド4Aをストッパ14を介してキャリア1に係合させ、最後部のヘッド4Eはキャリア1のプッシャ2により保持するため、ヘッド4A〜4Eとキャリア1とが一体に連結され、キャリア1の停止時にヘッド4A〜4Eが慣性によりオーバーランすることを防止できる。
【0031】
そして、最後部のヘッド4Eを所定の位置に配置した後は、残りのヘッド4A〜4Dをキャリア1に一体連結して次の配置位置まで移動し、これを残りの全てのヘッド4A〜4Dを配置するまで繰り返すため、全てのヘッド4A〜4Eにつきキャリア1の停止時のオーバーランが防止でき、次オーダーに応じた所定の位置に正確に配置することができる。
【0032】
このため、オーダーチェンジにおけるヘッド4A〜4Eの搬送を高速化することが可能になり、再設定時間が短縮され生産性を向上させることができる。
また、ヘッド4A〜4Eを正確に配置することがきるため、高い段ボールウェブ10の断裁加工精度が得られ、製品シートの品質の向上が可能となり、同時に、切断位置へのセット時のスリッタナイフ5A〜5Eの接触圧も適正に保たれ、耐久性の向上が図られるという利点もある。
【0033】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、本発明は上述のスリッタナイフ5A〜5Eの位置決めのみならず、罫入れ加工を行なう罫線ロールの位置決めへの適用ももちろん可能であり、この場合は、高い段ボールウェブ10の罫入れ加工精度が得られ、かつ罫線ロールの耐久性の向上を図ることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のヘッド位置決め装置によれば、最前部のヘッドにそなえられたストッパがキャリアの溝に嵌入し、キャリアにそなえられたプッシャが、使用するヘッドのうちの最後部のヘッドを保持することにより、複数のヘッドとキャリアとが一体に連結されるので、キャリアの停止時にヘッドが慣性によりオーバーランすることを防止でき、これにより、ヘッドを所定の位置に正確に配置することができるとともに、ヘッドの搬送を高速化することが可能になり再設定時間が短縮され生産性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのヘッド位置決め装置の構成を示す図であり、(a)はその部分正面図、(b)は(a)のA方向矢視側面図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのヘッド位置決め装置の動作説明図であり、(a),(b)はそれぞれその動作の過程を示す。
【図3】従来のヘッド位置決め装置が適用される一般的なオートスリッタスコアラの構成を示す側面図である。
【図4】従来のヘッド位置決め装置が適用されるオートスリッタスコアラの断裁部の構成を示す模式的部分正面図である。
【図5】従来のヘッド位置決め装置が適用されるオートスリッタスコアラの罫入れ部の構成を示す模式的部分正面図である。
【図6】図5に示すオートスリッタスコアラによる段ボールウェブの加工状態を示す平面図である。
【図7】従来のヘッド位置決め装置の構成を示すとともに、オーダーチェンジに伴うヘッドの位置決め要領を説明する模式的正面図である。
【図8】従来のヘッド位置決め装置における課題を説明する図であり、(a)はそのヘッドを示すスリッタ軸の要部正面図、(b)はそのヘッドを示すスリッタ軸の横断面図である。
【符号の説明】
1 キャリア
2 プッシャ
3 スリッタ軸
4A〜4E ヘッド
4a 係合部
5A〜5E スリッタナイフ
6 キャリア用レール(第2の軸線)
7 ヘッド用レール(第1の軸線)
8 エンコーダ
9 モータ
9A 歯車
10 段ボールウェブ
12a,12b アーム
13 伸縮手段
14 ストッパ
15 下方部材
15a〜15e 溝
16 伸縮手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、コルゲートマシンのスリッタスコアラにそなえられ、スリッタナイフや罫線コール等のヘッドを搬送しその位置決めを行なう、ヘッド位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コルゲートマシンにそなえられ、連続して送給される段ボールウェブに対し進行方向に沿って断裁加工,罫入れ加工を施すオートスリッタスコアラが知られており、図3はその全体概略図を示している。
図3に示すように、コルゲートマシンには通常2台のオートスリッタスコアラ20A,20Bがそなえられており、各オートスリッタスコアラ20A,20Bはそれぞれ断裁部21と罫入れ部22とをそなえ、これらの断裁部21,罫入れ部22によって断裁加工,罫入れ加工を行なうようになっている。
【0003】
図4,図5はそれぞれ断裁部21,罫入れ部22の構成を示す図であるが、まず、断裁部21は、図4に示すように、段ボールウェブ30の上下に対応して設けられたヘッド回転駆動用シャフト(スリッタ軸)23a,23bと、各スリッタ軸23a,23bに軸支されたヘッド35a,35bと、各ヘッド35a,35bに固着されたスリッタナイフ25a,25bとで構成されており、図3に示すガイド31に沿って送給される段ボールウェブ30を、スリッタナイフ25a,25bの間に挟み込んで断裁するようになっている。
【0004】
一方、罫入れ部22は、図5に示すように、段ボールウェブ30の上下に対応して設けられたヘッド回転駆動用シャフト(罫線ロール軸)24a,24bと、各罫線ロール軸24a,24bに軸支されたヘッド36a,36bと、各ヘッド36a,36bに固着された罫線ロール26a,26bとで構成されている。罫線ロール26a,26bはそれぞれ外周面が凸,凹に形成されており、これらが噛み合うことにより段ボールウェブ30へ所定の罫入れを行なうようになっている。
【0005】
なお、上記の各ヘッド35a,35b,36a,36bは、それぞれスリッタ軸23a,23b,罫線ロール軸24a,24b上において、製造する段ボールシート形状に応じて必要数だけ所定の位置に配設することができるようになっている。図6は、3組の断裁部21a,21b,21cと4組の罫入れ部22a,22b,22c,22dとを設置して(図6中では各断裁部,罫入れ部の設置中心を黒点で示す)2丁取りとした場合の段ボールウェブ30の加工状態を示す平面図であり、各断裁部21a〜21cに応じてスリットが形成され、各罫入れ部22a〜22dに応じて罫線が形成されている。なお、図6中の基準線L1,L2と図3における基準線L1,L2とは対応している。
【0006】
また、1台のコルゲートマシンには、図3に示すように通常2台のオートスリッタスコアラ20A,20Bが直列に配設されているが、これは1台が稼動中に別の1台は次オーダーに対する前準備(オーダーチェンジ)を行ない待機させておくことができるようにするためである。
このオーダーチェンジについて説明すると、現行オーダーの製造が完了すると、段ボールウェブ30の上側に設けられたスリッタ軸23a及び罫線ロール軸24aは、図3に示す下流側のオートスリッタスコアラ20Bのように上方の待機位置まで移動する。このとき、同時にスリッタ軸23a,23b,罫線ロール軸24a,24bに駆動力を伝達する図示しない駆動系統の電磁クラッチが切り離され、スリッタ軸23a,23b,罫線ロール軸24a,24bの回転が停止する。次いで、ヘッド35a,35b,35c,35dを一旦格納した後、再配置する。
【0007】
つまり、図7に示すように(図7ではスリッタ軸23aについて示している)、一旦ヘッド35aをキャリア41によりストレージ位置(実線で示す位置)まで搬出し、その後、再び次オーダーの設定位置(一点鎖線で示す位置)に順次搬送設置するのである。これは、スリッタ軸23b,罫線ロール軸24a,24bにおいても同様である。
【0008】
なお、キャリア41は、スリッタ軸23aと平行して設けられた搬送用ネジ棒44上に螺合して配設されており、付設されたモータ45により搬送用ネジ棒44を回転させることにより、搬送用ネジ棒44上を移動するようになっている。キャリア41の移動量は、モータ45に付設されたエンコーダ48を通じて検出されるようになっており、これに基づいてキャリア41の軸方向における位置を検出できるようになっている。
【0009】
また、キャリア41の端部にはプッシャ42が取り付けられており、このプッシャ42は図8(b)に示すように、開閉装置49の作動により先端を開閉することによってヘッド35aへの係合とその解除とができるようになっている。すなわち、プッシャ42は図8(b)に示すように、ヘッド35aを把持しうるように対をなして設けられ、ヘッド35aに当接し把持する先端(作用端)を揺動しうるように中間部をキャリア41に枢着されている。
【0010】
さらに、各プッシャ42の基端側には、油圧シリンダを有する開閉装置49が設けられており、油圧シリンダの伸縮に応じて各プッシャ42の作用端を開閉して、ヘッド35aを把持する状態と、ヘッド35aを開放して、ヘッド35aと干渉することなくスリッタ軸23aの軸線方向に移動させることができるようになっている。
【0011】
そして、ヘッド35aの位置設定については、先ずストレージ位置に待機する複数のヘッド35a(ここでは便宜上ヘッド50,51,52,53,54とする)のうち次オーダーで使用する最後端のヘッド50の外側にプッシャ42を配置し、開閉装置49の作動により先端を閉口してヘッド50を把持する。そして、モータ45を駆動してキャリア41を前進させることによりプッシャ42を介してヘッド50を押し、ヘッド50,51,52,53,54をそれぞれの所定の位置まで搬送していく。
【0012】
まず、ヘッド50が所定の位置に達したところでプッシャ42を開口し、ヘッド50の係合を解除して所定の位置に配置する。そして、プッシャ42を開口したままキャリア41を僅かに前進させ、2番目のヘッド51の後端部においてプッシャ42を閉口してヘッド50を把持する。この状態で再びキャリア41を前進させ、ヘッド51が所定の位置まで達したところでプッシャ42を開口してヘッド51を配置する。以後、同操作を順次繰り返すことによって各ヘッド52,53,54を各所定の位置へ配置していく。また、対設させたスリッタ軸23b上のヘッド35bについても上記と同様の方法によって所定の位置に配置する。罫線ロール軸24a,24bについても同様である。
【0013】
このようにして各スリッタ軸23a,23b,罫線ロール軸24a,24b上に配置されたヘッド35a,35b,36a,36bは、図示略の可動キーによってそれぞれの所定の位置に固定されるようになっている。図8(a)は断裁部21における設定例を示す図であるが、スリッタ軸23a,23b上におけるヘッド35a,35bの初期設定位置としては、図8(a)に示すように、スリッタナイフ25a,25bの隙間Sが1.0〜1.5mmとなるのが理想的である。
【0014】
そして、スリッタ軸23aを切断位置まで下降させた後、さらにヘッド35aを図8(a)における左側へ2mm程度移動させ、スリッタナイフ25a,25bを所定の押圧力で互いに圧接させるようになっている。このときのスリッタナイフ25a,25bの初期接触圧は切れ味や寿命に直接的に影響するものであり、したがって、前提となるヘッド35a,35bの初期固定位置精度は非常に重要な要素である。また、罫線ロール36a,36bの初期固定位置についても同様であり、罫線ロール36a,36bは前述のようにそれぞれの凸,凹が整合して対をなすことにより機能するものであるため、正確に対応させる必要がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のヘッド位置決め装置では、キャリア41にそなえられたプッシャ42には、係合するヘッド35aを後方から押し出して移送すだけの機能しかなく、キャリア41を停止させようとしたとき、ヘッド35aが慣性によりプッシャ42から離れてしまい、目標固定位置からオーバーランしてしまうことがあった。そして、このときの目標固定位置からのズレ量ΔSはヘッド35aの重量及び搬送速度、ヘッド35aとスリッタ軸23aとの間の摩擦係数等の諸条件によって大幅に変動するものであり、ズレ量ΔSを見込んで目標固定位置を設定することもできなかった。
【0016】
このため、従来のヘッド位置決め装置では、スリッタナイフ及び罫線ロールの目標固定位置からのオーバーランにより、段ボールウェブ上のスリッティング及び罫入れ位置がずれてしまい製品寸法が不正確になったり、また、過剰な接触圧によりスリッタナイフ,罫線ロールの耐久性が低下し、断裁加工,罫入れ加工の精度が低下するといった課題があった。
【0017】
また、キャリアの搬送速度を低速にすれば、スリッタナイフ及び罫線ロールの目標固定位置からのオーバーランも小さくなるが、この場合はオーダーチェンジに要する時間が長くなり生産性が低下するという課題が生じる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、ヘッドの位置決め精度を確保するとともに、高速搬送をも可能にした、ヘッド位置決め装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のヘッド位置決め装置は、コルゲートマシンのスリッタスコアラにそなえられ、第1の軸線上を移動しうる複数のヘッドと、該第1の軸線と平行な第2の軸線上を移動しうるキャリアとをそなえ、該キャリアにより該複数のヘッドのストレージ及び位置決めを行なうヘッド位置決め装置において、該キャリアが、移動方向後側に配設され該ヘッドへ向けて突出して該ヘッドに移動方向へ向けて当接しうるプッシャと、移動方向前側に該複数のヘッドのストレージ時のピッチと等間隔に穿設された複数の溝とをそなえるとともに、該複数のヘッドの最前部のヘッドが、該キャリア側へ突出して該複数の溝に嵌入しうるストッパをそなえていることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1,図2は本発明の一実施形態としてのヘッド位置決め装置を示す図であり、図1(a)はその構成を示す部分正面図、図1(b)は(a)のA方向矢視側面図、図2はその動作説明図である。
【0020】
まず、本ヘッド位置決め装置の構成について説明すると、図1(a),(b)に示すように、従来と同様に段ボールウェブ10の横幅方向にはスリッタ軸3が設けられており、さらにこのスリッタ軸3よりも外方(図1では上方)にスリッタ軸3と平行にヘッド用レール(第1の軸線)7が掛け渡されている。このヘッド用レール7上には複数のヘッド4A〜4Eが移動可能に配設されており、各ヘッド4A〜4Eはそれぞれ2つのアーム12a,12bをそなえ、各アーム12a,12bの先端はスリッタ軸3に軸支されている。これらのヘッド4A〜4Eはそれぞれ図示しない可動キーをそなえており、この図示しない可動キーによりヘッド用レール上の任意の位置に固定できるようになっている。なお、ここでは5個のヘッド4A,4B,4C,4D,4Eが配設されている場合を例示するが、それ以外の個数を配設することはもちろん可能である。
【0021】
また、スリッタ軸3には、ヘッド4A〜4Eに対応して、スリッタナイフ5A,5B,5C,5D,5Eがスリッタ軸3と一体に回転するように軸支されており、それぞれ対応するヘッド4A〜4Eのアーム12a,12bの相互間で横幅方向(スリッタ軸3の軸方向)の移動を規制されている。これにより、各スリッタナイフ5A〜5Eは、対応するヘッド4A〜4Eのヘッド用レール7上の移動とともにスリッタ軸3上を移動するようになっている。
【0022】
ヘッド4A〜4Eの移動は、スリッタ軸3と平行のキャリア用レール6上に配設されたキャリア1を介して行なわれるようになっている。キャリア1は、エアシリンダ等の伸縮手段16の伸縮を通じてヘッド4A〜4E側へ突出しうるプッシャ2をそなえており、伸縮手段16を作動してプッシャ2を突出させてプッシャ2の先端部をヘッド4A〜4Eの係合部4aに係合させ、ヘッド4A〜4Eを後方から押して移動させることができるようになっている。
【0023】
なお、キャリア1には走行用モータ9がそなえられており、このモータ9の出力軸に固設された歯車9Aをキャリア用レール6に噛合させることにより、キャリア用レール(第2の軸線)6上を自走するようになっている。そして、キャリア1の移動量はモータ9に付設されたエンコーダ8により検出できるようになっており、検出された移動量をもとにキャリア1の位置制御が行なわれるようになっている。また、このキャリア1の駆動手段としては、例えば従来技術(図7参照)と同様にキャリア用レール6を搬送用ネジ棒とし、この搬送用ネジ棒6を図示しないモータにより回転させることにより軸方向へ移動させるような構成のものでもよい。
【0024】
また、ヘッド4A〜4Eのうち、先端(図1では右側)のヘッド4Aには、エアシリンダ等の伸縮手段13の伸縮を通じてキャリア1側へ突出しうるストッパ14がそなえられている。一方、キャリア1に固定された下方部材15には複数の溝15a〜15eが設けられ、これらの溝15a〜15eはスリッタ軸3上のヘッド4A〜4Eの個数分が設けられており、図1ではヘッド4A〜4Eに対応して5つの溝15a,15b,15c,15d,15eが設けられている。そして、伸縮手段13を伸長させてヘッド4Aのストッパ14を突出させた時、ストッパ14の先端部がこれらの溝15a〜15eのいずれかに嵌合するようになっている。
【0025】
また、これらの溝15a〜15eのピッチは、ヘッド4A〜4Eの1個当たりの厚さ、つまり互いに接触させた状態での間隔Pに対応しており、また、プッシャ2と溝15a〜15eとは、ヘッド4A〜4Eを互いに接触させた状態でプッシャ2をヘッド4Eの係合部4aに係合させたとき、ストッパ14を伸ばすと溝15aに嵌入するような位置関係になっている。
【0026】
本発明の一実施形態としてのヘッド位置決め装置は上述のごとく構成されているので、オーダーチェンジに際しては、まず、スリッタ軸3がヘッド用レール7とともに切断位置から待機位置へ上昇し、スリッタナイフ5A〜5Eの回転が停止する。次いで、キャリア1がキャリア用レール6上を最先端〔図1(a)では、図示しない右方向端部〕まで移動し、伸縮手段16を伸長させてプッシャ2を突出させる。そして、そのまま後端方向〔図1(a)では左方向〕へ移動しながら、ヘッド4Aの係合部4aにプッシャ2を係合させて後方へ押し、全てのヘッド4A〜4Eを図1(a)に示すようなストレージ位置まで搬出する。
【0027】
ヘッド4A〜4Eがストレージ位置まで搬出されると、キャリア1は、伸縮手段16を収納させプッシャ2を後退させて後方〔図1(a)中、左方向〕へ移動し、プッシャ2が次オーダーで使用する最後端のヘッド(ここではヘッド4E)の係合部4aに対応する位置で停止する。そこで再び伸縮手段16を伸長させてプッシャ2を突出させ、ヘッド4Eの係合部4aに係合させる。次に、ヘッド4Aにそなえられた伸縮手段13を伸長させてストッパ14をキャリア1側に押出し、ストッパ14の先端をキャリア1の溝15aに嵌入させる。
【0028】
なお、次オーダーで例えばヘッド4A〜4Cのみ使用する場合は、プッシャ2をヘッド4Cの係合部に係合させる。この場合、ヘッド4Aのストッパ14は溝15cに嵌入する。
このようにして、図2(a)に示すように、キャリア1のプッシャ2とヘッド4Aのストッパ14とにより、次オーダーに応じた任意の個数のヘッド4A〜4Eがキャリア1に連結されると、まず、キャリア1は最後部のヘッド4Eが次オーダーに応じた所定位置に配置されるように移動する。そして、所定の位置に達したところで一旦停止し、伸縮手段16,伸縮手段13を収縮させてプッシャ2及びストッパ14をいずれも後退させてキャリア1とヘッド4A〜4Eとの係合を解除する。
【0029】
最後部のヘッド4Eを配置した後、キャリア1は僅かに前進して、つまり1ピッチ分の距離Pだけ移動してプッシャ2を伸長しヘッド4Dに係合させ、続いてヘッド4Aにおいて伸縮手段13を伸長させてストッパ14を突出させ、ストッパ14先端を溝15bに嵌入させる。このようにして再びキャリア1とヘッド4A〜4Dとが連結されると、次はヘッド4Dを所定の位置に配置すべく移動する。
【0030】
そして、図2(b)に示すように、以上の動作を順次繰り返し行なうことにより、ヘッド4A〜4Eを次オーダーに応じた所定の位置に配置する。
このように、本ヘッド位置決め装置によれば、次オーダーで使用するヘッド4A〜4Eの最前部のヘッド4Aをストッパ14を介してキャリア1に係合させ、最後部のヘッド4Eはキャリア1のプッシャ2により保持するため、ヘッド4A〜4Eとキャリア1とが一体に連結され、キャリア1の停止時にヘッド4A〜4Eが慣性によりオーバーランすることを防止できる。
【0031】
そして、最後部のヘッド4Eを所定の位置に配置した後は、残りのヘッド4A〜4Dをキャリア1に一体連結して次の配置位置まで移動し、これを残りの全てのヘッド4A〜4Dを配置するまで繰り返すため、全てのヘッド4A〜4Eにつきキャリア1の停止時のオーバーランが防止でき、次オーダーに応じた所定の位置に正確に配置することができる。
【0032】
このため、オーダーチェンジにおけるヘッド4A〜4Eの搬送を高速化することが可能になり、再設定時間が短縮され生産性を向上させることができる。
また、ヘッド4A〜4Eを正確に配置することがきるため、高い段ボールウェブ10の断裁加工精度が得られ、製品シートの品質の向上が可能となり、同時に、切断位置へのセット時のスリッタナイフ5A〜5Eの接触圧も適正に保たれ、耐久性の向上が図られるという利点もある。
【0033】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、本発明は上述のスリッタナイフ5A〜5Eの位置決めのみならず、罫入れ加工を行なう罫線ロールの位置決めへの適用ももちろん可能であり、この場合は、高い段ボールウェブ10の罫入れ加工精度が得られ、かつ罫線ロールの耐久性の向上を図ることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のヘッド位置決め装置によれば、最前部のヘッドにそなえられたストッパがキャリアの溝に嵌入し、キャリアにそなえられたプッシャが、使用するヘッドのうちの最後部のヘッドを保持することにより、複数のヘッドとキャリアとが一体に連結されるので、キャリアの停止時にヘッドが慣性によりオーバーランすることを防止でき、これにより、ヘッドを所定の位置に正確に配置することができるとともに、ヘッドの搬送を高速化することが可能になり再設定時間が短縮され生産性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのヘッド位置決め装置の構成を示す図であり、(a)はその部分正面図、(b)は(a)のA方向矢視側面図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのヘッド位置決め装置の動作説明図であり、(a),(b)はそれぞれその動作の過程を示す。
【図3】従来のヘッド位置決め装置が適用される一般的なオートスリッタスコアラの構成を示す側面図である。
【図4】従来のヘッド位置決め装置が適用されるオートスリッタスコアラの断裁部の構成を示す模式的部分正面図である。
【図5】従来のヘッド位置決め装置が適用されるオートスリッタスコアラの罫入れ部の構成を示す模式的部分正面図である。
【図6】図5に示すオートスリッタスコアラによる段ボールウェブの加工状態を示す平面図である。
【図7】従来のヘッド位置決め装置の構成を示すとともに、オーダーチェンジに伴うヘッドの位置決め要領を説明する模式的正面図である。
【図8】従来のヘッド位置決め装置における課題を説明する図であり、(a)はそのヘッドを示すスリッタ軸の要部正面図、(b)はそのヘッドを示すスリッタ軸の横断面図である。
【符号の説明】
1 キャリア
2 プッシャ
3 スリッタ軸
4A〜4E ヘッド
4a 係合部
5A〜5E スリッタナイフ
6 キャリア用レール(第2の軸線)
7 ヘッド用レール(第1の軸線)
8 エンコーダ
9 モータ
9A 歯車
10 段ボールウェブ
12a,12b アーム
13 伸縮手段
14 ストッパ
15 下方部材
15a〜15e 溝
16 伸縮手段
Claims (1)
- コルゲートマシンのスリッタスコアラにそなえられ、第1の軸線上を移動しうる複数のヘッドと、該第1の軸線と平行な第2の軸線上を移動しうるキャリアとをそなえ、該キャリアにより該複数のヘッドのストレージ及び位置決めを行なうヘッド位置決め装置において、
該キャリアが、
移動方向後側に配設され該ヘッドへ向けて突出して該ヘッドに移動方向へ向けて当接しうるプッシャと、
移動方向前側に該複数のヘッドのストレージ時のピッチと等間隔に穿設された複数の溝とをそなえるとともに、
該複数のヘッドの最前部のヘッドが、該キャリア側へ突出して該複数の溝に嵌入しうるストッパをそなえていることを特徴とする、ヘッド位置決め装置。
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