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JP3576452B2 - 流動性材料の脱泡・搬送方法及び装置 - Google Patents
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JP3576452B2 - 流動性材料の脱泡・搬送方法及び装置 - Google Patents

流動性材料の脱泡・搬送方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、流動性材料の脱泡・搬送装置、さらに詳しくは、小さい気泡を含みやすい流動性材料等を脱泡して搬送充填する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カレー、シチュー、ハヤシ等を作るために用いる固形ルウは、小麦粉、油脂、調味料、香辛料等を加熱攪拌釜によって加熱混合して得られた加熱溶融状のルウを、ポンプを介して充填装置に搬送し、充填装置から容器に充填し、冷却固化することにより製造されていた。
加熱溶融状のルウをポンプを介して充填装置に搬送する際、加熱溶融状のルウがポンプの狭いクリアランスで詰りを起こす恐れがあった。また、特に原料中に合成乳化剤を含まない場合には、詰りを起こしたルウが原料分離を起こす恐れもあった。この詰りの問題は、ポンプをなくし、加熱溶融状のルウの搬送経路内に加圧エアーを送り込むことによって加熱溶融状のルウを搬送することによって解決できる。
【0003】
また、加熱溶融状のルウが前記加熱混合の際に気泡を噛み、すなわち気泡を含むようになり、この気泡が冷却固化されるまでの間にルウ表面に浮き出るという泡浮きの問題があった。この気泡噛みあるいは泡浮きの問題は、加熱混合した後のルウをストレーナーを通過させて気泡を脱泡することによって解決することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ルウがストレーナーを通過することによって気泡を脱泡させる工程を採用すると、ルウの気泡噛みすなわち泡浮きは防止できるが、前記ストレーナーは構造上密閉状態にすることができないため、加圧エアーによってルウを充填装置に搬送できないという問題がある。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、流動性材料の脱泡・搬送・充填に関する前述した問題に鑑みてなされたものであって、攪拌の際に噛んだ気泡を脱泡し、かつ、脱泡した流動性材料を充填装置に確実に送り出すことができる流動性材料の脱泡・搬送装置を提供することを目的とる。
【0006】
本発明はさらに、攪拌装置とストックタンクをそれぞれ2台以上有するように構成し、攪拌、脱泡、ストック、充填の各作業を連続的に効率よく行うことができる流動性材料の脱泡・搬送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決する手段】
本発明は、流動性材料を攪拌するための攪拌装置と、
該攪拌装置の下流側に配置され、攪拌された流動性材料に含まれる気泡を脱泡する脱泡装置と、
該脱泡装置の下流側に配置され、脱泡された流動性材料を密封的にストックし、下流側に配置された充填装置に加圧エアー供給するストックタンクと
を備えたことを特徴とする流動性材料の脱泡・搬送装置である。
実施形態としては、前記ストックタンクを複数個有し、前記脱泡装置と前記ストックタンクの間は遮断可能であることを特徴とする。また、前記攪拌装置が、クッカーであることを特徴とする。
【0008】
本発明はまた、流動性材料を攪拌装置によって攪拌する工程と、
攪拌された流動性材料を脱泡装置を通過させて該流動性材料に含まれる気泡を脱泡する工程と、
脱泡された流動性材料を、ストックタンク内にストックする工程と、
前記ストックタンクから下流側に配置した充填装置に流動性材料を加圧エアー供給する工程と
を有することを特徴とする流動性材料の脱泡・搬送方法である。
実施形態としては、前記脱泡された流動性材料をストックタンク内にストックする工程が、少なくとも1個の脱泡装置と複数のストックタンクの間で選択的に行われることを特徴とする。
【0009】
本発明はさらに、流動性材料を加熱調理部で加熱調理し、次いで、非密閉領域を通過させて、下流側の次の処理部に送る工程を含む食品の製造方法において、
前記非密閉領域と前記処理部との間に複数個のストックタンクを配置し、
前記加熱調理部で加熱調理した流動性材料を、前記非密閉領域を通過させて第1のストックタンク内に移す工程と、
前記第1のストックタンク内に移した流動性材料を、前記非密閉領域に対し遮断した状態にして前記第1のストックタンクから前記処理部に加圧エアー供給する工程と、
前記加熱調理部で加熱調理した流動性材料を、前記非密閉領域を通過させて第2のストックタンク内に移す工程と、
前記第2のストックタンク内に移した流動性材料を、前記非密閉領域に対し遮断した状態にして前記第2のストックタンクから前記処理部に加圧エアー供給する工程と、
を含むことを特徴とする食品の製造方法である。
【0010】
【作用】
攪拌装置内の流動性材料を脱泡装置を介してストックタンク内にストックした後、前記ストックタンクを前記ストレーナーの領域に対し遮断した状態にして、ストックタンク内に加圧エアー供給して流動性材料を充填装置に送り出す。この送り出しの間は、このストックタンクは脱泡装置の領域に対し遮断した状態であるため、流動性材料は脱泡装置を介してこのストックタンクヘ送れないが、他の攪拌装置の流動性材料を脱泡装置を介して他のストックタンクにストックすることが可能である。これを繰り返すことによって攪拌〜脱泡〜ストック〜充填の各作業を実質上連続的に効率よく行うことができる。
【0011】
【発明の効果】
本発明の流動性材料の脱泡・搬送方法及び装置は、攪拌の際に噛んだ気泡を脱泡し、かつ、脱泡した流動性材料を充填装置に確実に送り出すことができる効果を有する。また、攪拌装置とストックタンクをそれぞれ2台以上有するように構成し、攪拌、脱泡、ストック、充填の各作業を連続的に効率よく行うことができる効果を有する。
また、加熱用容器等の加熱調理部で加熱調理した流動性材料を、非密閉領域を通過させて充填装置等の次の処理部に確実に送り出すことができ、しかも、加熱調理部から次の処理部に送る作業を実質上連続的に効率よく行うことができる効果を有する。
【0012】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態の流動性材料の脱泡・搬送装置を図に基づいて説明する。流動性材料である調理材料Mの脱泡・搬送装置1は、図1に示すように、攪拌装置すなわち攪拌機能を有する複数の加熱調理装置100、加熱調理装置100の下流側に配置されたストレーナーすなわち脱泡装置200、脱泡装置200の下流側に配置された複数のストックタンクすなわち冷却ストッカー300、及び冷却ストッカー300の下流側に配置された充填装置400からなる。
【0013】
加熱調理装置
加熱調理装置100は、図2に示すように、架台110に支持された半球形の容器112に、回転軸線Aが垂直線に対し25ないし40°、好ましくは30°傾斜した回転軸114に内側攪拌羽根116及び外側攪拌羽根118が配置されている。容器112は、内面を半球状にした底部22の外面には蒸気及び35℃の冷却水を選択的に供給する温度制御パイプ115が取り付けられ、さらにドレインパイプ119が連結されたジャケット構造となっている。
【0014】
容器112の上端部は蓋部材120によって開放自在に気密的に閉塞され、蓋部材120には調理材料投入口122及び回転軸114が取り付けられている。回転軸114の上端には攪拌羽根の駆動源となる反転変速機能付きのモータ130が取り付けられ、従って内側攪拌羽根116及び外側攪拌羽根118は同一方向にも反対方向にも回転駆動され、しかもその回転速度も任意に選択制御可能である。内側攪拌羽根116の回転速度は20ないし150rpmの範囲であり、外側攪拌羽根118の回転速度は10ないし50rpmの範囲である。内側攪拌羽根116及び外側攪拌羽根118の下端部は、軸支部材132によって回転軸線Aを中心に回転可能に支持されている。
【0015】
内側攪拌羽根116は、回転軸線Aからの距離が異なるようにアーム134,135によって支持された攪拌軸136,137を有し、攪拌軸136,137には回転軸線Aに関し対称でなく配設された複数の攪拌棒140が取り付けられている。攪拌棒140は回転軸線Aに対し直交する方向に延びており、攪拌棒140の少なくともあるものは外側攪拌羽根118の近傍まで延びた長さを有する。内側攪拌羽根116の回転軸線Aを含む平面の断面は、図2に示すような矩形に限らず、台形や円形であってもよく、また回転軸線Aを中心とする楕円形であってもよい。
【0016】
外側攪拌羽根118は環状であって、周囲に容器112の内面に接触して調理材料Mを掻き取る合成樹脂製の掻取羽根150が取り付けられている。掻取羽根150は、回転軸線Aの両側の掻取羽根150が容器112の同一の領域を掻き取ることがないように回転軸線Aに関し非対称に配置される。外側攪拌羽根118の回転軸線Aを含む平面の断面は、図2に示すような円形に限らず、楕円形であってもよい。また、外側攪拌羽根118には、内側攪拌羽根116近傍まで延びる得る攪拌棒を取り付けてもよい。
【0017】
内側攪拌羽根116には、回転軸線Aの近くに容器112の下方部に当たる位置に、回転軸線Aから若干ずらして設けられた温度センサー取り付け部材170を介して温度センサー172が取り付けられ、攪拌中の調理材料Mの温度を測定する。
蓋部材120にはまた、容器112から調理材料Mを排出させるための加圧エア供給パイプ190が連結されている。容器112の底部には、調理材料Mを排出するための弁受体180、及び空圧シリンダー182によって制御される弁部材184が配置され、弁受体180に供給パイプ186が連結されている。
【0018】
加熱調理装置100の作動は、内側攪拌羽根116を30rpm及び外側攪拌羽根118を15rpm で同一方向に回転させながら、前置調理部(図示せず)で予め小麦粉と油脂とを加熱調理して得た小麦粉ルウ、粉体、ペースト、油脂を加える。さらに、温度センサー172によって温度制御しながら温度制御パイプ115に水蒸気を供給して加熱調理する。
続いて、調理材料Mの品温が90℃に達した時点で、内側攪拌羽根116を外側攪拌118と反対方向に15rpmで回転させながら加熱調理する。これにより、小麦粉等の澱粉質原料と油脂とを含む調理材料Mにペースト(特に水分を多く含むもの)を加えた場合に品温上昇に伴って物性が急激に硬化するという特有の現象に好適に対応し、調理材料Mを高い効率で粉砕し及び攪拌を行うことができる。
【0019】
また、所定時間にわたる加熱調理が完了すると、ドレインパイプ119を通して、ジャケット内の蒸気を排出するとともに、温度制御パイプ115を通して35℃の冷却水をジャケット内に導入し、調理材料Mを冷却する。冷却に伴って、加熱調理済の調理材料Mが軟化してきたら内側攪拌羽根116を再び外側攪拌118と同一方向に回転させる。これにより、調理材料を攪拌する際に生じる回転軸114に対する負荷を可及的に抑え、効率よく攪拌を行うことができる。続いて、エアーシリンダー182を作動させて弁受体180から弁部材184を分離させ、また容器112に加圧エア供給パイプ190から加圧エアを供給して、容器112内の加熱調理済の調理材料Mを脱泡装置200へ供給する。
【0020】
脱泡装置
脱泡装置200は、図3に示すように、ストレーナ212を備えている。このストレーナ212は、シフタのような装置であり、上下方向に重なるように配置された3つのふるい214、216、218と、これらのふるい214、216、218を振動させる振動手段である振動装置220とを備えている。
ふるい214は、図4に示すように、略円筒状の金属製の枠214aと、枠の一端(下端)に取付けらた円形の板部材214cとを有している。
【0021】
本実施形態の脱泡装置200では、枠214aは、直径約70cm、高さ約15cm、である。又、板部材214cは、厚さ約1.5mmであり、直径約2mmの孔214bが一面に形成されている。また、板部材214cの開口率、即ち、総面積に対する孔214bの面積の比率は、20〜50%、特に、30〜40%であるのが好ましい。尚、他のふるい216、218も、基本的には、ふるい214と同じ構成を有している。これらのふるい214、216、218は、ボルト、ナットなどの締結手段によって、上下方向に重ねられた状態で一体的に固定されている。従って、最上段のふるい214を通過した溶融ルウ等の調理材料Mは、二段目のふるい216、最下段のふるい218を順次通過させられることになる。
【0022】
一体的に重ねられたふるい214、216、218の頂部には、調理済の調理材料Mを、確実に最上段のふるい214に導くことができるように、漏斗状部材222が取付けられる。
図3では模式的に示されている振動装置220は、公知のシフタ等に使用されているものと同様の振動装置である。即ち、振動装置220は、内蔵されたモータなどの回転運動を利用して、重ねられ一体的に固定された3つのふるい214、216、218を一緒に、小刻みに振動させ、各ふるいの板部材上に供給された溶融カレールウなどの流動性材料を、効率良く、孔を通過させるように構成されている。
【0023】
振動は、図3に矢印Aで示されているような上下方向の往復運動によるものであっても、あるいは、これに円運動を加えた三次元的な動きによる振動であってもよい。
脱泡装置200では、ふるい214、216、218の下方部分が、ホッパ224の上方開口部に接続されている。ふるいとホッパ224の間には、一体的に固定されたふるい214、216、218の振動を許容しつつ、ふるいの外周とホッパ224の内周との間に形成された空間から異物がホッパ224内に侵入することを防止する環状の蓋部226が配置されている。
【0024】
ホッパ224内には、円錐状の受け部材228が配置されている。受け部材228は、金属製の傘状部材である。受け部材228は、その頂点が、ホッパ224に連結されているふるいの中心と上下方向に整列するように、基端がホッパ224の底に取付けられた鉛直ロッド230の先端に固定されている。
【0025】
脱泡装置200では、受け部材228の頂部の開き角度(α)は、約60度であり、底部の幅即ち直径(d)は、ふるい214、216、218の直径より若干小さくなるように設定されている。従って、最下段のふるい218を通過し、矢印Bで示すように、垂直に滴下してきた溶融カレールウ等の調理材料Mの多くは、受け部材228の上側の傾斜面228aに、約30度の角度をなして衝突し、これに沿って流れることになる。また、受け部材228の上側の傾斜面228aに衝突しない溶融カレールウも、円錐面224aに約40度の角度をなして衝突し、これに沿って流れることとなる。
【0026】
ホッパ224の下部は、下方に向かって先細りする円錐部分となっており、この円錐部分の内周面が漏斗状の円錐面224aを形成している。この円錐面224aは、鉛直線に対して約40度の角度(β)をなしている。また、図2に示されているように、円錐部分の上端の直径は、受け部材228の底部の直径より大きく、且つ、円錐部分の上端は、受け部材228の底部より上方に位置している。従って、受け部材228の上側の傾斜面228aに沿って流れ、この傾斜面の末端から、矢印Cで示すように、垂直に滴下してきた調理材料Mは、この円錐部分の漏斗状の円錐面224aに、約40度の角度をなして衝突し、これに沿って流れる。
【0027】
円錐部分の頂部すなわちホッパ224の底に接続された鉛直ロッド230の基部の周囲には、漏斗状の円錐面224aに沿って流れ落ちてきた調理材料Mをホッパ224から、次の工程、例えば、ストックタンク300へ排出する排出口232が設けられている。
ホッパ224の底部には、漏斗状の円錐面224aに沿って流れてきた調理材料Mが略円錐状に溜まる。本実施形態では、ホッパ224の底に円錐形に溜まった調理材料Mの表面の直径が、受け部材228の底部の直径(d)より、必ず、小さくなるように調理材料Mの状態が制御されている。すなわち、ホッパ224の底では、溜まった調理材料Mの表面の直径が受け部材228の底部の直径(d)より小さくなる高さ位置までしか、調理材料Mが溜まらないように制御されている。従って、最下段のふるい218を通過し、垂直に滴下してくる溶融カレールウは、必ず、傾斜面228aまたは漏斗状の円錐面224aに衝突することになり、ホッパ224の底に溜まった調理材料Mの液面に直接衝突することはない。
【0028】
ホッパ224の底部に溜まる調理材料Mの表面の高さ位置の制御は、例えば、調理材料Mがホッパ224の底から流出していく速度に応じて、ストレーナ220に供給する調理材料Mの供給量、供給速度などを適当な値に設定しておくことによって達成できる。あるいは、ホッパ224の底部に調理材料Mの表面の高さ位置を検出するレベルセンサーを設け、このセンサーの出力に基づいて、調理材料Mの供給量、供給速度などを調節することによっても達成できる。
【0029】
脱泡装置200の動作は、市販用の個別パッケージへの充填に先立って、加熱調理装置100で調理された調理材料Mから、気泡を取除くために使用される。積み重ねられて一体的された互いに固定されたふるい214、216、218を、振動装置220によって振動させながら、加熱調理装置100で作られた調理材料Mを、最上段のふるい214に供給する。
【0030】
調理材料Mは、最上段のふるい214を通過し、二段目のふるい216、次いで、三段目のふるい218を順次通過する。そして、ふるい214、216、218を通過することにより、調理材料Mに含まれている気泡は破壊され、調理材料Mからは気泡が排除される。本実施形態のふるいでは、厚さ約1mmの板に、直径が約2mmの孔が形成されており、これにより気泡が効率的に排除される。
【0031】
最下段のふるい218を通過した調理材料Mは、円錐状の受け部材228の傾斜面228a上に落下する。上述したように、受け部材228の底部の幅即ち直径(d)は、ふるい214、216、218の直径より若干小さく設定されているので、最下段のふるい218からほぼ鉛直方向下方に落下する調理材料Mの多くは、受け部材228の傾斜面228a上に落下し、この傾斜面228aと約30度の角度で衝突し、これに沿って流れることになる。
【0032】
受け部材228の上側の傾斜面228aに沿って流れてきた調理材料Mは、この傾斜面228aの末端から垂直に滴下し、ホッパ224の下部に設けられた円錐部分の漏斗状の円錐面224aに、約40度の角度で衝突し、これに沿って流れ落ちる。また、上記傾斜面228aに衝突しなかった調理材料Mは、円錐面224aに約40度の角度をなして衝突し、これに沿って流れ落ちる。漏斗状の円錐面224aに沿って流れ落ちてきた調理材料Mは、ホッパ224の底に溜まり、鉛直ロッド30の基部の周囲に形成された排出口232を通して、ホッパ224から排出される。
【0033】
冷却ストッカー
冷却ストッカー300は、図5に示すように、釜すなわち容器320と攪拌装置321とを有する。
容器320は、図5及び図6に示すように、内面を半球状にしたジャケット構造であり、底部322の外面には62℃の加熱水及び7℃の冷却水を選択的に通す温度制御パイプ324が取り付けられ、さらにドレインパイプ327が連結されている。容器320の上方開口部には、蓋部328が配置され、蓋部328には調理材料Mを投入するための調理材料投入口325及び容器320から調理材料を排出させるための加圧エア供給パイプ329が連結されている。
【0034】
蓋部328にはさらに、底部322の内面の半球状の中心Oを通過する傾斜した回転軸330が取り付けられ、回転軸330はモータ332によって5ないし40rpm で回転させられる。回転軸330の先端には、底部322の内面に沿って円弧状に延びた攪拌羽根334が取り付けられている。攪拌羽根334の外側すなわち底部322の内面側に、合成樹脂製の掻き取り羽根336が断続的に取り付けられている。掻き取り羽根336R、336Lは左右非対称であり、一方の側の掻き取り羽根336Rによって掻き取られなった部分を他方の掻き取り羽根336Lが掻き取るようになっている。
【0035】
容器320内の攪拌羽根334及び掻き取り羽根336によって調理材料Mが掻き上げられる領域すなわち図5における回転軸330の下側の領域には、パドル型攪拌羽根340が配置されている。パドル型攪拌羽根340は、パドル用モータ360によって正逆回転可能な垂直軸362の先端に取り付けられ、図6に示す第1斜線で示す領域346に配置されることによって、調理材料Mの塊を高い効率で粉砕し及び攪拌を行うことができる。パドル型攪拌羽根340は、図7の(A)、(B)に示すように、外形が全体的に回転軸Rを中心とする対称形外形の平面状矩形であり、内部に調理材料Mの抵抗を低め攪拌能力を高めるために複数の非対称形の貫通孔342が設けられている。
【0036】
容器320内には、底部内面の半球状の中心0から若干ずらして回転軸330と干渉しない位置に温度センサー350を先端部に取り付けた垂直支持棒354が挿入されている。垂直支持棒354の先端部に取り付けられた温度センサー350は、調理材料Mの中心付近に当たる領域に配置されることによって、温度を高精度に測定することができる。
【0037】
蓋部328にはまた、容器112から調理材料Mを空気圧力によって排出させるための加圧エア供給パイプ329が連結されている。容器320の底部には、調理材料Mを排出するための弁受体360、及び空圧シリンダー362によって制御される弁部材364が配置され、弁受体360に供給パイプ366が連結されている。なお、容器320内の掻き取り羽根336によって調理材料Mが掻き下げられる領域すなわち図6における回転軸330の上側の領域に邪魔板を配置して、パドル型攪拌羽根340によって破壊された調理材料Mの塊を効率的に衝突させて効率よく攪拌するようにすることもできる。この場合、邪魔板は前記垂直支持棒354に取り付ければよい。
【0038】
複数の冷却ストッカー300は、各々上流側の脱泡装置200から調理材料Mの供給を受けるためのパイプによって接続されるか、あるいは、搬送装置によって移動可能に配置され、待機位置、脱泡装置200から調理材料Mを供給される受け取り位置、及び調理材料Mを充填装置400に排出・供給する排出位置の間で搬送される(図示せず)。後者の場合には、待機位置においては温度制御パイプ324から62℃の保温水が供給され、受け取り位置においては温度制御パイプ324から62℃の保温水及び7℃の冷却水が選択的に供給され、また排出位置においては温度制御パイプ324から62℃の保温水が供給されるようにするのがよい。
【0039】
また、冷却ストッカー300を脱泡装置200の略真下方向に配置することによって、脱泡装置200から冷却ストッカー300へ調理材料Mを供給するためのパイプを短くすることができ、しかも重力にしたがって効率よく調理材料Mを供給することができるので、調理材料Mがパイプ内に残留することを防止することができる。
【0040】
冷却ストッカー300においては、容器320のジャケット構造に温度制御パイプ324から7℃の冷却水を入れ、温度センサー350によって温度管理しながら加熱調理済の調理材料を冷却すると同時に、回転軸330すなわち攪拌羽根334をモータ32によって15rpm で回転させ、パドル用モータ360によってパドル型攪拌羽根340を100rpmで回転させて調理材料Mを均一に混合しまた調理材料Mの塊を粉砕しながら62℃まで冷却する。
調理材料Mが62℃まで冷却されたら、温度制御パイプ324に7℃の冷却水に換えて62℃の保温水を供給して、調理材料Mを攪拌しながら62℃に保持して排出を待ち、排出時に、エアーシリンダー362を作動させて弁受体360から弁部材364を分離させ、また容器320に加圧エア供給パイプ329から加圧エアを供給して、容器320内の調理材料Mを排出して充填装置400へ供給する。
【0041】
このように、冷却ストッカー300は、排出を待つ間に調理材料Mを貯蔵しておくことができる。また、仮にこの貯蔵中の調理材料Mが分離を生じても攪拌羽根334及びパドル型攪拌羽根340を回転させることにより均一な混合状態を再現することができる。したがって、貯蔵中の調理材料Mの分離を心配する必要がないため合成乳化剤を使用しないで焙煎特性を充分に生かして風味、香りにおいてコクのあるルウ等を製造することができる。更に、第2調理部316では、例えば乳原料、野菜や果実の液汁等の加熱を避けたい原料を攪拌装置100に投入せずに非加熱調理材料として投入することができ、原料の新鮮な生の風味を活かしたルウ等を製造することもできる。
【0042】
充填装置
充填装置400は、調理済の調理材料Mを出荷用個別パッケージへの充填のため、公知の充填装置に送られる。この種の充填装置としては、例えば、特開昭63−22303号公報に記載されているものがある。
【0043】
作動
上述した流動性材料の脱泡・搬送装置1の作動について説明する。加熱調理装置100Aから脱泡装置200に調理済の調理材料Mを供給する。脱泡装置200において脱泡された調理材料Mは受け取り位置にある冷却ストッカー300Aに供給され、貯蔵される。加熱調理装置100Aの調理材料Mが無くなると、調理材料Mは次の加熱調理装置100Bから脱泡装置200に供給される。
冷却ストッカー300Aの調理材料Mが満杯になると、その冷却ストッカー300Aは排出位置へ搬送され、一方待機位置において待機していた他の冷却ストッカー300Bが受け取り位置に搬送されて、脱泡装置200から調理材料Mの供給を受ける。排出位置の冷却ストッカー300は、ジャケット構造に温度制御パイプ324から7℃の冷却水を入れ、温度センサー350によって温度管理しながら加熱調理済の調理材料を冷却すると同時に、調理材料Mを均一し調理材料Mの塊を粉砕しながら62℃まで冷却する。調理材料Mの排出は、弁受体360から弁部材364を分離させ、また容器320に加圧エア供給パイプ329から加圧エアを供給して、容器320内の調理材料Mを排出して充填装置400へ供給する。
【0044】
また、上記実施形態では、ストックタンクは、傾斜した回転軸に取り付けられた攪拌羽根及びパドル型攪拌羽根を備えるものであったが、本発明で使用できるストックタンクは、上記実施形態のストックタンクに限定されるものではない。他の形態のストックタンクの一例として、図8に、ストックタンク500を示す。図8に示されているように、ストックタンク500は、容器512を備えている。この容器512の上部には、上流側の脱泡装置200から調理材料Mの供給を受けるバルブ514を備えたパイプ515が挿入されており、このパイプ515の先端は、容器512内の側壁の上部傍らまで延ばされている。このため、ストックタンク500では、パルプ514を開いた状態で、脱泡装置200から調理材料Mがパイプ515を通って供給され、この調理材料Mは、容器512内の側壁を伝って容器512内の底部に溜まるように構成されている。容器512の上部にはまた、容器512から調理材料Mを排出させるための加圧エア供給パイプ520が連結されている。
【0045】
容器512内の底部には、混合翼516が設けられている。この混合翼516は、容器512の下方に配置されたモータ518などの駆動機構で、回転させられるように構成されている。この回転により、容器512内の底部に溜まった調理材料Mは、攪拌され、分離しないように混合状態を維持される。また、容器512の底部には、上述した冷却ストッカー300と同様に、調理材料Mを排出するための弁受体、及び空圧シリンダーによって制御される弁部材が配置され(図示せず)、弁受体に供給パイプ522が連結されている。また、容器512には、ウォータージャケット(図示せず)が設けられ、内部の温度を調理材料Mの充填に適した温度に保つことができるように構成されている。
ストックタンク500では、調理材料Mの排出は、弁受体から弁部材を分離させ、またパイプ515のバルブ514を閉じ、容器512内に加圧エア供給パイプ520から加圧エアを供給して、容器512内の調理材料Mを排出して充填装置400へ供給する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である流動性材料の脱泡・搬送装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態の加熱調理装置の断面図である。
【図3】本発明の実施形態の脱泡装置の断面説明図である。
【図4】本発明の実施形態のふるいの斜視図である。
【図5】本発明の実施形態の冷却ストッカーの断面図である。
【図6】本発明の実施形態の冷却ストッカーの水平断面図である。
【図7】本発明の実施形態の攪拌羽根の正面図である。
【図8】本発明の他の実施形態のストックタンクの断面図である。
【符号の説明引】
M 調理材料
1 流動性材料の脱泡・搬送装置
100 加熱調理装置
112 容器
114 回転軸
116 内側攪拌羽根
118 外側攪拌羽根
120 蓋部
140 攪拌棒
150 掻取羽根
190 加圧エア供給パイプ
200 脱泡装置
212 ストレーナ
214、216、218 ふるい
224 ホッパ
228 受け部材
232 排出口
300 冷却ストッカー
320 容器
321 攪拌装置
324 温度制御パイプ
328 蓋部
329 加圧エア供給パイプ
400 充填装置

Claims (6)

  1. 流動性材料を攪拌するための攪拌装置と、
    該攪拌装置の下流側に配置され、攪拌された流動性材料に含まれる気泡を脱泡する脱泡装置と、
    該脱泡装置の下流側に配置され、脱泡された流動性材料を密封的にストックし、下流側に配置された充填装置に加圧エアー供給するストックタンクと
    を備えたことを特徴とする流動性材料の脱泡・搬送装置。
  2. 前記ストックタンクを複数個有し、前記脱泡装置と前記ストックタンクの間は遮断可能であることを特徴とする請求項1に記載の流動性材料の脱泡・搬送装置。
  3. 前記攪拌装置が、クッカーであることを特徴とする請求項1に記載の流動性材料の脱泡・搬送装置。
  4. 流動性材料を攪拌装置によって攪拌する工程と、
    攪拌された流動性材料を脱泡装置を通過させて該流動性材料に含まれる気泡を脱泡する工程と、
    脱泡された流動性材料を、ストックタンク内にストックする工程と、
    前記ストックタンクから下流側に配置した充填装置に流動性材料を加圧エアー供給する工程と
    を有することを特徴とする流動性材料の脱泡・搬送方法。
  5. 前記脱泡された流動性材料をストックタンク内にストックする工程が、少なくとも1個の脱泡装置と複数のストックタンクの間で選択的に行われることを特徴とする請求項4に記載の流動性材料の脱泡・搬送方法。
  6. 流動性材料を加熱調理部で加熱調理し、次いで、非密閉領域を通過させて、下流側の次の処理部に送る工程を含む食品の製造方法において、
    前記非密閉領域と前記処理部との間に複数個のストックタンクを配置し、
    前記加熱調理部で加熱調理した流動性材料を、前記非密閉領域を通過させて第1のストックタンク内に移す工程と、
    前記第1のストックタンク内に移した流動性材料を、前記非密閉領域に対し遮断した状態にして前記第1のストックタンクから前記処理部に加圧エアー供給する工程と、
    前記加熱調理部で加熱調理した流動性材料を、前記非密閉領域を通過させて第2のストックタンク内に移す工程と、
    前記第2のストックタンク内に移した流動性材料を、前記非密閉領域に対し遮断した状態にして前記第2のストックタンクから前記処理部に加圧エアー供給する工程と、
    を含むことを特徴とする食品の製造方法。
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