JP3578749B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置,特に人工神経回路網の要素となるニューロン素子,電位発生装置,論理変換回路などとして機能する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体集積回路技術の進展は目覚しく、単なるメモリ素子以外にも様々な高機能論理集積回路が開発されている。しかし、これらの論理回路は2値の信号を用いて演算を行なうという点で、LSIの出現以来、論理の進化は進んでいないとも言える。現在の半導体集積回路では、このような2値の演算では単純な数値計算に対しては非常に高速な演算が可能であるが、パターン認識や画像の処理といったむしろ人間には容易な演算には膨大な時間を要してしまうという不利益がある。
【0003】
この従来LSIが不得手な演算処理を高速に行える素子として、生物の脳のように動作するコンピュータ、すなわち神経回路コンピュータ(ニューロコンピュータ)を開発しようという研究が一方で行われている。このニューロコンピュータは、多数のニューロン素子を神経回路のように接続した構造を有している。
【0004】
従来のニューロン素子は、ほとんどがCMISデバイスで製造されており、その場合、学習によって回路の動作を変化させていくという学習機能は持っていなかった。例えば、特許第3122756 号公報には、MISFETのゲート電極に容量結合する多数の入力部を配置したMIS型ニューロン素子が記載されている。これは、容量結合を利用して、複数の入力端子の各信号強度と結合強度との積を入力部の数だけ足し合わせる演算を行うものであるが、演算結果を学習効果として保存する機能は有していない。
【0005】
それに対し、近年、強誘電体の残留分極を用いて学習機能を実現するための第1の従来例に係る提案が出されてきている。例えば、特許第2929909 号公報には、MISFETのゲート電極に容量結合する複数の入力部を配置したMIS型ニューロン素子において、入力部の全ての容量絶縁膜を強誘電体によって構成することが記載されている。また、特許第2942088 号公報には、MISFETのゲート電極に容量結合する複数の入力部を配置したMIS型ニューロン素子において、出力側であるMISFETのゲート絶縁膜を強誘電体によって構成した素子が記載されている。
【0006】
また、LSIは非常な速度で発達し、トランジスタの微細化と高集積化が進んでいる。しかし、トランジスタの微細化とチップ面積の巨大化により、歩留まりの向上が困難となっている。また、回路規模は非常に大規模になり、多品種少量生産のシステムLSIが主流を占めているため、設計に多大な人員と時間を要してしまう。このため、開発期間の短縮化が容易ではなくなっている。このような問題を解決するものとして、リコンフィグラブル回路が注目されている。リコンフィグラブル回路とは、LSIの製造後に回路の仕様の変更を伴う書き換えを可能にする回路である。その一例として、FPGA(Field Programmable Gate Array )やCPLD(Complex Programmable Logic Device )などがあげられる。これらは、基本論理ブロックを多段に組み合わせて変更可能な論理回路を実現することを可能としている。つまり、このFPGA/CPLDでは、プログラム素子としてスイッチ素子やマルチプレクサを用い、これらの素子により基本論理回路の組み合わせで機能を決定している。しかし、これらの方式では、基本論理ブロックの冗長回路の占める面積が大きく、配線が長くなってしまう。一方、強誘電体を用いて、プログラム素子そのものが論理の変換を可能とする素子が提案されている(川口直一,尹聖民,徳光永輔:第61回応用物理学会学術講演会講演予稿集6a−g−1)。
【0007】
図11は、上記公報に記載されている第2の従来例に係るニューロン素子の等価回路図である。この例では、パルス信号によって、強誘電体キャパシタに残留電荷を生じさせて、この残留電荷を利用して、フローティングゲートの電位を制御することにより、NOR回路とNAND回路との論理変換回路の実現を試みている。
【0008】
図11に示すように、このニューロン素子は、nチャネル型MISトランジスタ(NMISFET510)を備えている。ここで、NMISFET510のゲート電極は、他の端子に接続されていないフローティング状態であるフローティングゲート506である。ソースは接地され、ドレインは出力端子509に接続されている。出力端子509は、電源電圧VDDを供給するための電源電圧供給端子507に負荷抵抗素子508を介して接続されている。
【0009】
また、フローティングゲート506に容量結合する2個の入力端子500,501と、入力端子500,501とフローティングゲート506との間に介在する常誘電体キャパシタ503,504と、制御信号を受ける制御端子502と、制御端子502とフローティングゲート506との間に介在する強誘電体キャパシタ505とを備えている。
【0010】
ここで、入力端子500からの入力信号の論理をX1、入力端子501からの入力信号をX2、制御端子502の電荷量をCR、フローティングゲート506の電荷量φF、出力端子509からの出力信号の論理をYとする。また、NMISFET510の閾値電圧を0Vとする。さらに、X1,X2を”1”としたとき、常誘電体キャパシタ503,504の各上部電極(入力端子側の電極)に電荷量Q0が誘起されるものとする。
【0011】
図12は、制御端子502に負のパルス信号を加えたときの入力信号X1,X2に対する各部の電荷量を出力信号Yの論理値とを表にして示す図である。
【0012】
まず、制御端子502に負の電圧のパルス信号を加えることにより、強誘電体キャパシタ505の上部電極に電荷量−Q0/2の残留電荷を発生させる。このとき、フローティングゲート506の電荷量φFは、図12に示すようになる。このとき、フローティングゲート506の電荷が正であれば、SiO2 /Si界面にチャネルが形成され、MOSトランジスタがONとなるから、出力値Yは図12に示す値になる。図12からわかるように、このときの回路動作はNOR回路動作となる。
【0013】
図13は、制御端子502にさらに振幅の大きい負のパルス信号を加えたときの入力信号X1,X2に対する各部の電荷量を出力信号Yの論理値とを表にして示す図である。
【0014】
まず、制御端子502にさらに振幅の大きい負の電圧のパルス信号を加えることにより、強誘電体キャパシタ505の上部電極に電荷量−3Q0/2の残留電荷を発生させる。このとき、フローティングゲート506の電荷量φFは、図13に示すようになる。
【0015】
フローティングゲート506の電荷が正であれば、SiO2 /Si界面にチャネルが形成され、NMISFET510がONとなるから、出力値Yは図13に示すようになる。図13からわかるように、このときの回路動作はNAND回路動作となる。このように、強誘電体キャパシタの残留電荷を制御することによって、NOR回路とNAND回路との論理変換回路であるプログラム素子が実現可能である。
【0016】
また、第3の従来例として、従来のニューロコンピュータについて説明する。ニューロコンピュータの動作を説明するため、そのモデルとなった生体の脳の動作をまず簡単に説明する。
【0017】
図15は、脳の基本単位の構成を簡略化して示すブロック回路図である。同図において、601a,601b,601cはニューロンであり、602a,602b,602cは神経繊維である。603a,603b,603cはシナプス結合とよばれ、例えば神経繊維602aを伝わって来た信号にwaという荷重を乗じ、ニューロン601aに入力する。ニューロン601aは入力された信号強度の線形和をとり、それらの合計値がある閾値をこえると神経細胞が活性化(発火)し、神経繊維602bに信号を出力する。合計値が閾値以下だとニューロンは信号を出力しない。このような比較的単純な積和演算が、非常に多く並列処理されることで、脳特有の情報処理が実現されると言われる。
【0018】
このようなニューロンの動作の研究は、従来ソフトウェアとして研究が盛んに行われてきている。一方で、ハードウェアでこのニューロン機能を実現し最適化することで、高速な動作などを実現しようとする動きもある。このようなニューロン素子開発の例として、特許第2662559号公報に記載のニューロンMOSFET(νMOSと略されている)が挙げられる。
【0019】
図16は、第3の従来例に係るνMOSの構造を簡略化して示す模式図である。同図に示すように、νMOSは、電界効果型トランジスタ(MISFET)のゲート電極となるフローティングゲートFGを備えており、かつ、フローティングゲートFGを下部電極とする複数のキャパシタCGを互いに並列に接続した構成を有する。このような構成により、νMOSのゲート部は、キャパシタCG,COを直列に接続した構成となるため、入力端子G1〜G4に入力された信号(電圧)は、直列キャパシタの電圧分配原理に基づいて、より容量の小さいνMOSのゲート部に大きな電圧が分配されることとなる。入力端子G1〜G4に入力される信号の総和が増すほどゲート部に分配される電圧は大きくなり、νMOSのドレイン電流は大きくなる。
【0020】
この動作により、上述の脳のニューロンの動作が半導体装置の素子動作として表現されることになる。
【0021】
一方、脳の機能を実現しようとした場合、もう一つの機能が必要となる。それは図15でシナプスとして説明した機能であり、1つのニューロンに対して複数存在する入力に対してそれぞれ荷重を実現する機能である。このような荷重機能を有するニューロコンピュータのニューロン素子の従来例としては、例えば特許第3122756号公報に記載されている技術がある。
【0022】
図17は、特許公報に記載されている従来例のニューロン素子の構成を示す模式図である。同図において、611,612はそれぞれNMOS及びPMOSトランジスタである。フローティングゲート613はNMOSのチャネル領域上にゲート酸化膜を介して設けられている。また、フローティングゲート613は、約5〜7nmのSiO2 膜を介して電荷注入用電極616と対向している。配線617はPMOSトランジスタ611のゲート電極であると同時にNMOSトランジスタ611のフローティングゲートと、厚み約20nmのSiO2 膜を介して容量結合しており、NMOSトランジスタ611のゲート電極の機能も担っている。620は配線である。電極621は、フローティングゲート613とは厚み20nmのSiO2 膜を介して容量結合している。ニューロン回路630は、多数の入力端子628a〜628dを有している。
【0023】
図17に示す従来のニューロン素子は、電荷注入用電極616からフローティングゲート613にトンネル電流により電荷を注入することでフローティングゲート613の電位を変化させている。これにより、NMOSトランジスタ611の閾値電圧を変化させることができる。この効果により、配線619から配線617を経て入力される信号(電圧)により、NMOSトランジスタ611が導通状態になる電圧レベルを変化させることが可能となる。これは、入力信号がニューロン回路のON(発火)へ与える影響を変化させることにほかならず、荷重を変化させるシナプス動作を実現するものである。なお、上記特許公報中における実施形態のシナプス回路は、NMOSトランジスタ611とPMOSトランジスタ612とを結合して構成されているため、出力はVDDとGND(0V)の2値となる。
【0024】
このような荷重係数を設定するためのトンネル電流の電荷量を正確に制御するために、この従来例では、注入制御電圧の絶対値のみならず、注入制御電圧パルス状に変化させたり、パルス幅やパルスの高さ、あるいはパルス数によりコントロールするとしている。
【0025】
また、上記従来例では、NMOSトランジスタの閾値電圧を変化させる手段として、上述のフローティングゲート型のMOSトランジスタ以外にも、強誘電体膜を用いた不揮発性メモリ素子(強誘電体ゲートトランジスタ)を用いてもよいとしている。
【0026】
図18は、上記公報に記載されている従来の強誘電体ゲートトランジスタ構造を示す断面図である。同図において、656はP型のSi基板、657は例えば5nmのSiO2 膜である。658は強誘電体膜で、例えば膜厚300nmのPZT(Pb(Zrx Ti1-x )O2 )を用いている。659は例えばTiの電極である。660a,660bはN+ 型のソース及びドレインである。同公報においては、ゲート電極659に正又は負のパルスを追加することにより強誘電体膜を分極させ、その分極の大きさによってトランジスタの閾値電圧を制御するとしている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の従来例においては、以下のような課題があった。
【0028】
第1に、ニューロン素子は、ある入力に対してニューロンから「1」もしくは「0」の出力があった場合、次回からさらに同じ出力を出しやすくする必要がある。すなわち、各ニューロンの出力状況を学習記憶しておく必要がある。ところが、特許第2929909 号公報に記載されているMIS型ニューロン素子では、各ニューロンの入力部が「1」もしくは「0」になったことは各入力部に設けられた強誘電体膜の残留分極で学習記憶できるが、当該ニューロンが「1」もしくは「0」を出力した情報を学習記憶することはできない。いくつかの入力部が「1」でも、出力が「1」,「0」のいずれかになるかを一義的に決定できないからである。
【0029】
第2に、ニューロン素子に学習機能をもたせる場合、学習記憶をリセットもしくは弱める機能をも付加したいことがある。特許第2942088 号公報に記載されているMIS型ニューロン素子は、出力側MISFETのゲート絶縁膜が強誘電体によって構成されているので、第1の課題であるニューロンの出力状態の学習記憶は可能となっている。ところが、この学習記憶情報をリセットもしくは弱めるためには、基板とゲート電極との間に通常のMISFETの動作とは異なる極性の電圧を印加して、強誘電体膜の分極を変化させる必要がある。このためには、各MIS型ニューロン素子の基板部分を電気的に絶縁する必要があり、制御回路を含めて非常に複雑になる。
【0030】
また、上記第2の従来例に係る論理変換回路(プログラム素子)として機能するニューロン素子においては、強誘電体キャパシタ505の強誘電体膜に生じる残留電荷がフローティングゲート506の電位φFに影響されるという不具合があった。
【0031】
ここで、強誘電体膜に印加される電圧(制御端子側を正とする)をVferrとすると、Vferrは、下記式(101)
Vferr=CR−φF=−φF (101)
により表される。
【0032】
ここで、制御端子502にパルス信号が印加されていない領域に注目して、考察を進める。このとき、式(101)より、強誘電体膜に印加される電圧は、フローティングゲート506の電位φFに依存していることが分かる。φFは入力によって変動するので、式(101)より強誘電体膜に印加される電圧は必ず変動する。これにより、強誘電体膜に誘起される残留電荷が変動してしまうという不具合があった。この不具合について、図を参照しながら説明する。
【0033】
図14(a),(b)は、それぞれ順に、第2の従来例に係るニューロン素子のフローティングゲートの電位の時間変化を示すタイミングチャート、及び強誘電体膜に印加される電圧の時間変化を示すタイミングチャートである。ここで、論理値”0”の電圧値を0V、論理値”1”の電圧値を5Vとする。入力端子500,501にそれぞれ(0,0),(1,1),(0,1),(1,0)を入力した後、制御端子502に−10Vのパルス信号を印加し、強誘電体キャパシタ505に残留電荷を誘起させる。その後、入力端子500,501にそれぞれ(0,0),(1,1),(0,1),(1,0)の入力を繰り返し入力する。
【0034】
このとき、図14(a)からわかるように、強誘電体膜に印加される電圧は、パルス信号を加えない領域でも変動していることが分かる。つまり、図14(a)の領域Rxに示すように、パルス信号が印加される前の入力(0,1)に対するフローティングゲート506の電位φFと、入力(1,0)に対する電位φFとが互いに異なっている。これは、前述したように、入力端子に入力信号が印加されると、強誘電体キャパシタの強誘電体膜に印加される電圧が変動するためである。また、図14(a)の領域Ryに示すように、パルス信号が制御端子502に印加された後において、1回目と2回目の同じ入力に対するフローティングゲートの電位φFが互いに異なっている。これも、入力端子に電圧が加えられると、強誘電体キャパシタの強誘電体膜に印加される電圧が一定しない結果、強誘電体キャパシタの残留電荷が変動するためである。
【0035】
このように、第2の従来例のNOR回路とNAND回路との論理変換回路として機能するニューロン素子においては、強誘電体キャパシタの残留電荷が他の入力端子に加わる電圧によって変動する結果、強誘電体キャパシタで誘起される残留電荷を安定に保持できず、論理変換機能が不安定になってしまうという不具合があった。
【0036】
また、上記第3の従来例に係るニューロコンピュータのシナプス回路を構成する第1の手法である図17に示すトンネル電流を用いる構成においては、トンネル電流が電界強度に対して指数関数的に変化することを考えると、パルス幅やパルス高さ、さらにはパルス数によりトンネル電荷量を制御することは極めて困難である。
【0037】
図19は、電子が厚さ10nmの熱酸化シリコン膜をトンネリングする際の印加電圧とトンネル電流の相関を示す図である。同図に示すように、トンネル電流は指数関数的に増加する性質を有するため、従来例におけるフローティング電極への電荷の制御性は極めて難しいことが理解される。その結果、多段にかつ精度よく荷重係数を設定することが困難であった。ニューラルネットワークの演算処理においては、荷重係数の設定には精度が必要であるため、図17に開示された手法では、細やかな荷重係数の設定は非常に困難であり、結果としてニューロン素子としての動作も、学習が収束しにくいなど、適正な動作が得られないという不具合がある。また、トンネル現象を実効的にデバイスで使用しうる電界強度は6MV/cm程度以上であり、結果として非常に高い駆動電圧が必要となってしまうという不具合もある。
【0038】
さらに、図18に示すような従来のシナプス回路を構成する第2の手法である強誘電体ゲートトランジスタについては、具体的な配線の接続形態や、駆動電圧の印加方法をどうするかという具体的な手段が講じられておらず、シナプスとしての適正な動作が得られるかどうかは疑問である。
【0039】
本発明の第1の目的は、各ニューロンの出力状況を簡便に学習記憶でき、かつその学習記憶を容易にリセットもしくは弱める機構を組み込んだニューロン素子を提供することにある。
【0042】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の半導体装置は、半導体層と、上記半導体層の上に設けられた第1の絶縁膜と、上記第1の絶縁膜上に設けられた第1のゲート電極と、上記第1のゲート電極に対向して設けられ、入力信号を受ける少なくとも1つの第2のゲート電極と、上記第1のゲート電極と上記少なくとも1つの第2のゲート電極との間に介在する少なくとも1つの第2の絶縁膜と、上記第1のゲート電極に対向して設けられた第3のゲート電極と、上記第1のゲート電極と上記第3のゲート電極との間に介在する強誘電体膜と、上記半導体層の一部に接続され、上記少なくとも1つの第2の電極に入力された入力信号に応じて出力信号を出力する出力部とを備え、上記強誘電体膜の分極特性に応じて、上記入力信号と上記出力信号との相関関係を強め又は弱める学習機能を有し、上記第3のゲート電極には、パルス状に電圧が印加され、上記第3のゲート電極には、第1のゲート電極に対して正または負のパルス状の電圧が印加され、上記出力部から出力される出力信号の評価を行う評価手段と、上記評価手段の評価結果に応じて、上記第3のゲート電極に供給する信号を生成する信号生成回路とをさらに備えている。
【0043】
これにより、強誘電体膜の残留分極が半導体装置がONするゲートバイアスを弱める方向に分極している場合には、負の学習効果を生じ、強誘電体膜の残留分極が半導体装置がONするゲートバイアスを強める方向に分極している場合には、正の学習効果を生じる。特に負の学習機能を基本的な機能として有することになる。よって、多種の学習機能を備えたニューロン素子に適した半導体装置が得られる。
【0044】
上記第3のゲート電極には、一定の電圧が供給されることにより、複雑な制御を行なうことなく、学習機能を発揮する半導体装置が得られる。
【0045】
上記第3のゲート電極には、上記第1の電極の電位に対して正又は負の電圧が印加されることにより、半導体装置に正の学習機能又は負の学習機能を任意にもたせることができる。
【0048】
上記半導体層内における上記第1のゲート電極の下方に位置する領域に電流が流れるための閾値電圧の絶対値よりも,上記強誘電体膜の分極を反転させるための抗電圧の絶対値の方が小さいことが好ましい。
【0049】
上記少なくとも1つの第2のゲート電極に、上記半導体層内における上記第1のゲート電極の下方に位置する領域に電流が流れる範囲での最大入力電圧を印加したときに、上記第1のゲート電極と第3のゲート電極との間の電圧が上記強誘電体膜の抗電圧を超えないことが好ましい。
【0050】
上記半導体層のうち上記第1のゲート電極の両側方に位置する領域に形成された第1,第2の拡散領域と、上記第1,第2の拡散領域にそれぞれ接続され、高低差のある第1,第2の電圧を供給するための第1,第2の電圧供給部とを備え、上記出力部は上記第1の拡散領域に接続され、上記出力部と上記第1の電圧供給部との間には、抵抗体として機能する抵抗性部材が介在していることが好ましい。
【0051】
上記半導体装置は、演算回路のニューロン素子、特に、論理演算回路のニューロン素子として機能させることが好ましい。
【0052】
また、半導体装置は、認識,判断を行なう人工知能システムに配置されていることが好ましい。
【0053】
上記少なくとも1つの第2のゲート電極と、上記少なくとも1つの第2の絶縁膜とはそれぞれ同数の複数個設けられており、複数の入力信号に応じて上記出力信号を出力することが好ましい。
【0084】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置のニューロン素子の回路構成を示す模式図である。図3は、本実施形態のニューロン素子のキャパシタ部分のみを取り出したときの等価回路図である。
【0085】
本実施形態のニューロン素子は、ソース端子2と、ドレイン端子3と、ゲート絶縁膜6と、ゲート電極とを有するnチャネル型MISトランジスタ(NMISFET1)を備えている。ここで、NMISFET1のゲート電極は、他の端子に接続されていないフローティング状態であるフローティングゲート4である。ソース端子2は、NMISFET1の基板領域と共に接地され、ドレイン端子3は出力端子10に接続されている。出力端子10は、電源電圧VDDを供給するための電源電圧供給部に負荷抵抗素子9を介して接続されている。
【0086】
また、フローティングゲート4に容量結合するn個の信号入力部5が設けられている。信号入力部5は、入力端子5aと、入力端子5aに接続される入力ゲート電極5bと、入力ゲート電極5bとフローティングゲート4との間に介在する常誘電体膜5cとによって構成されている。つまり、入力ゲート電極5bとフローティングゲート4とは、常誘電体膜5cによって容量結合している。
【0087】
入力ゲート電極5bとフローティングゲート4との間の容量は、常誘電体膜5cの材料,厚み及び面積によって定まる。各入力ゲート電極5bとフローティングゲート4との間の容量は、すべて同じであってもよいし、重み付けのためにそれぞれが異なっていてもよい。
【0088】
また、分極用電圧を受ける電圧端子7aと、フローティングゲート4に強誘電体膜8を挟んで対向する分極用電極7bとを有する学習記憶部7が設けられている。学習記憶部7の電圧端子7aには、通常、0Vの一定電圧(接地電圧)が印加される。
【0089】
ここで、n個の信号入力部5の各入力ゲート電極5bと、フローティングゲート4との間の容量をC1 〜Cn とする。また、フローティングゲート4と半導体基板の間の容量をC0 とし、フローティングゲート4と学習記憶部7との間の実効容量をCM とし、強誘電体膜8の残留分極をQM とする。また、フローティングゲート4の電位をVF 、学習記憶部7の電位をVM とすると、近似的には、下記式(1)
が成立する。
【0090】
図2は、強誘電体膜8の残留分極の電圧依存性(ヒステリシスループ)を示す図である。なお、本実施形態においては、強誘電体膜4において半導体基板側に正の電荷が生じるような分極を正の分極とする。図2から、強誘電体膜に抗電圧+Vc又は−Vcが印加されたときに、分極が反転することがわかる。また、印加電圧を0に戻したときの残留分極は、+Pr又は−Prとなる。
【0091】
次に、各入力部5の容量C1 〜Cn と、学習記憶部−フローティングゲート間の実効容量CM と、フローティングゲート−半導体基板間の容量C0 とを調整することにより、NMISFET1の閾値電圧VTHと、強誘電体膜8の抗電圧Vcとがほぼ等しくなるように素子を設計する。n個の信号入力部5の入力値の合計がある値になると、フローティングゲート4の電位VF がNMISFET1の閾値電圧VTHを越え、NMISFET1はONとなり、ソース端子2とドレイン端子3との間に電流が流れ、導通状態となる。この時、ソース端子2とドレイン端子3との間の抵抗は負荷抵抗素子9よりも小さくなり、出力端子10の出力電圧はほとんど0Vとなる。一方、強誘電体膜8の抗電圧VcはNMISFET1の閾値電圧VTHとほぼ等しく設計されているため、NMISFET1がONすると同時に、強誘電体膜8の分極は+QM から−QM に反転し、−2QM だけ変化する。
【0092】
以上の作用について、図1に示す回路と図3に示す等価回路図を参照しながら説明する。ただし、前述の通り、ゲート絶縁膜6はフローティングゲート4をゲート電極とするNMISFETのゲート絶縁膜を示す。このNMISFET1の閾値電圧VTHは、強誘電体膜8の抗電圧Vcとほぼ等しく設計されており、フローティングゲート4の電圧が正方向にVcを越えるとNMISFET1はONとなり、それ以外はOFFとなる。
【0093】
信号入力部5にいろいろな電圧が印加されると、フローティングゲート4の電圧は前述の式(1)で表されるVF となる。前述の通り、フローティングゲート4をゲート電極とするNMISFET1の閾値電圧VTHは強誘電体膜8の抗電圧Vcとほぼ等しく設計されている。よって、信号入力部5に全部0Vの状態からいろいろな正の電圧が印加されて、フローティングゲート4の電圧が閾値電圧VTHを越えると、NMISFET1がONする。それと同時に、強誘電体膜8の両端には抗電圧Vcを越える電圧が印加され、強誘電体膜8の分極は反転を開始する。信号入力部5の電圧が再度全部0Vに戻ると、強誘電体膜8の分極は結局+QM から−QM に反転したことになり、−2QM だけ変化する。なお、QM とは、図2に示すPrに強誘電体膜の面積を乗じたものである。このとき、フローティングゲート4の電圧は以上の電圧操作を行なう前と比較して、2QM /(C1+C2+…+Cn+CM+C0)だけ負の電圧になる。
【0094】
よって、次にNMISFET1がONするためには、フローティングゲート4の電圧VF が初期状態よりも2QM /(C1+C2+…+Cn+CM+C0 )だけ大きくなるような電圧を信号入力部5に印加する必要がある。これは、言い換えれば、強誘電体膜8の残留分極が、NMISFET1のONしたことを学習記憶し、負の方向に抑制していることと同じになる。よって、図1に示す回路を1つの人工ニューロンとして考えると、本実施形態を用いれば、人工ニューロンが「1」もしくは「0」を出力した情報を学習記憶することが可能となる。この場合、n個の信号入力部5の電圧はアナログ値でも、HもしくはLのデジタル値でもどちらでもよい。
【0095】
図4は、図1に示す回路において、2つの信号入力部5を設けた場合の動作波形例を示す図である。電源電圧VDDは5Vとし、学習記憶部7の電圧端子7aの電圧は0Vとしている。2つの信号入力部5の電圧V1,V2を同時に0Vから5Vにすると、図4に示すように、出力端子10の電圧VOUT は5Vから約0.5Vになる。さらに、2つの信号入力部5の電圧V1,V2を同時に0Vにした後、再度、同時に5Vにすると、出力電圧VOUT は5Vから約1.4Vになる。すなわち、1回目の入力時に約0.5Vになったのに対し、2回目の入力時は約1.4Vにまでしか降下しない。これは、NMISFET1がONしにくくなっていることを示しており、強誘電体膜108の残留分極が、NMISFET1のONしたことを学習記憶し、抑制していることと同じになる。
【0096】
さらに、学習記憶部7の分極用電極7bに、強誘電体膜8に−Vc以上の電圧が印加されるような正の電圧を印加すると、強誘電体膜8の残留分極は−QM から+QM へ反転して、+2QM だけ変化するので、初期状態へ戻る。分極用電極7bにもう少し小さな電圧を印加すると、電圧に応じて減少する強誘電体膜8の分極量が変化する。これは、ニューロンの学習記憶情報をリセットする動作と言える。よって、本実施形態を用いれば、NMISFET1の構造に関係なく、学習記憶部7の電圧を制御するだけで簡便にニューロンの学習記憶情報をリセットする動作が可能となる。本実施形態を用いれば、各MIS型ニューロン素子の基板部分を電気的に絶縁したり、非常に複雑な制御回路を設計したりする必要がない。
【0097】
よって、本実施形態により、各ニューロンの出力状況を簡便に学習記憶でき、かつその学習記憶を容易にリセットもしくは弱める機構を組み込んだニューロン素子として機能する半導体装置を簡便な方法で提供することができる。
【0098】
−第1の変形例−
本実施形態のMIS型ニューロン素子は、学習記憶情報を保持する学習記憶部7を1つしか備えていないが、複数個の学習記憶部7を備えていてもよい。
【0099】
図5は、複数個の学習記憶部を複数設けた第1の実施形態の第1の変形例に係る半導体装置であるニューロン素子の構成を示す模式図である。この変形例に係るニューロン素子は、分極用電圧を受ける電圧端子7Aaと、フローティングゲート4に強誘電体膜8Aを挟んで対向する分極用電極7Abとを有する学習記憶部7Aに加えて、分極用電圧を受ける電圧端子7Baと、フローティングゲート4に強誘電体膜8Bを挟んで対向する分極用電極7Bbとを有する学習記憶部7Bを備えている。その他の構成は、図1に示す構成と同じである。
【0100】
この変形例の場合、2つの学習記憶部7A,7Bとフローティングゲート4との間に介在する強誘電体膜8A,8Bとの容量の比率は同じでもよいし、異なっていてもよい。また、この変形例では、学習記憶部7A,7B及び強誘電体膜8A,8Bをフローティングゲート4の両端部に配置したが、学習記憶部7A,7B及び強誘電体膜8A,8Bの配置部位は、学習記憶部7A,7Bの機能に影響を与えない。
【0101】
この変形例によると、学習記憶部7Aと学習記憶部7Bとを互いに独立な電圧で制御することで、分極の制御を多段に行なうことができ、さらに高精度の又は多様な学習記憶を実現することができる。
【0102】
よって、この変形例によっても、各ニューロンの出力状況を簡便に学習記憶でき、かつその学習記憶を容易にリセットもしくは弱める機構を組み込んだニューロン素子として機能する半導体装置を簡便な方法で提供することができる。
【0103】
−第2の変形例−
本実施形態では、NMISFET1と負荷抵抗素子9との組み合わせで回路を構築したが、負荷抵抗素子9の代わりに、p型MISトランジスタを用いることもできる。
【0104】
図6は、第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置であるニューロン素子の構成を示す模式図である。この変形例に係るニューロン素子は、図1に示す構造における負荷抵抗素子9に代えて、NMISFET1に直列に接続されるpチャネル型MISトランジスタ11(PMISFET11)を備えている。そして、PMISFET11のソース端子12は電源電圧VDDを供給する電源電圧供給部に接続され、PMISFET11のドレイン端子13は、NMISFET1のドレイン端子3に接続されている。出力端子10は、NMISFET1のドレイン端子3及びPMISFET11のドレイン端子13に接続されている。また、フローティングゲート4は、NMISFET1及びPMISFET11に跨って設けられており、フローティングゲート4とPMISFET11の基板領域との間には、常誘電体膜16が介在している。
【0105】
この変形例によると、前述のNMISFETと負荷抵抗素子との組み合わせ回路で説明した中で、フローティングゲートと半導体基板の間の容量をC0 としたのに対して、p型MISFET11を用いる場合は、NMISFET1とPMISFET11とに跨っているフローティングゲート4と半導体基板との間の容量の和をC0 とすれば、上記式(1)と同様の関係が成立する。
【0106】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、NMISFET1の閾値電圧VTHと、強誘電体膜8の抗電圧Vcとをほぼ等しくなるよう素子を設計したが、第1の実施形態とは異なる方式で素子設計をすることもできる。本実施形態においては、第1の実施形態と同じ回路構成を採りながら、異なる方式で設計した素子について、図1と図7とを参照しながら説明する。すなわち、本実施形態のニューロン素子の回路構成は、図1に示す通りである。
【0107】
図7は、第1の実施形態とは異なる方式を採用した時の強誘電体膜8の残留分極の電圧依存性(ヒステリシスループ)を示す図である。例えば、NMISFET1の閾値電圧VTHが強誘電体膜8の抗電圧Vcよりも小さく、n個の信号入力部5の入力電圧が最大値を取った時のフローティングゲート4の電位VF が抗電圧Vc以下になるよう、素子の設計を行なうことができる。n個の信号入力部5とフローティングゲート4との間に介在する各常誘電体膜5cの容量はすべて同じ容量でもよいし、重み付けのために互いに異なる容量にしてもよい。
【0108】
図1に示すニューロン素子において、n個の信号入力部5の全ての入力電圧が最大値を取った時、フローティングゲート4の電位VF はNMISFET1の閾値電圧VTHよりも大きくなるため、NMISFET1はONとなり、ソース端子2とドレイン端子3との間に電流が流れ、NMISFET1は導通状態となる。この時、ソース端子2とドレイン端子3との間の抵抗は負荷抵抗素子9よりも小さくなり、出力端子10の出力電圧はほとんど0Vとなる。一方、強誘電体膜8の抗電圧VcはNMISFET1の閾値電圧VTHよりも大きく設計されているため、NMISFET1がONしても、強誘電体膜8の分極状態は少し変化するが、大きくは変わらない。
【0109】
図7において、n個の信号入力部5の全ての入力電圧が0Vの時はフローティングゲート4の電位VF も0Vであり、強誘電体膜8の残留分極は初期化後の最初の状態であるA点にある。この後、n個の信号入力部5の全ての入力電圧が最大値を取った時でも、フローティングゲート4の電位VF は強誘電体膜8の抗電圧Vcより小さいので、分極状態はC点に移動するのみであり、n個の信号入力部5の全ての入力電圧が0に戻った時は、分極状態はB点に移動する。よって、残留分極はA点とB点の残留分極差Xだけ変化する。このように、残留分極が小さくなるので、NMISFET1がONしにくくなる方向に変化したことになる。よって、次にNMISFET1をONさせるためには、VF はX/(C1+C2+...+Cn+CM+C0)だけ大きいことが必要となり、言い換えれば、強誘電体膜8の残留分極が、NMISFET1のONしたことを学習記憶し、再度NMISFET1がONするのが抑制されることになる。
【0110】
n個の信号入力部5のうち,いくつかの信号入力部5が最高電圧を取らない場合は、残留分極は、フローティングゲート4の電位VF に応じてA点とC点との間のどこかに位置する。また、全ての信号入力部5の電圧を0Vに戻した時は、残留分極はA点とB点との間のどこかに位置する。フローティングゲート4の電位VF が徐々に大きくなるように、n個の信号入力部5の全ての電圧が変化する場合は、全ての信号入力部5の電圧を0Vに戻した時の残留分極が徐々に小さくなるように変化する。これは、学習強化が行われていることと同じになる。
【0111】
一方、フローティングゲート4の電位VF がある値を取った後、徐々に小さくようにn個の信号入力部5の全ての電圧が変化する場合は、全ての信号入力部5の電圧を0Vに戻した時の残留分極は変化せず、学習強化はされない。
【0112】
さらに高度の学習強化を行う場合は、学習記憶部7にフローティングゲート4に対して負の電圧を印加し、強誘電体膜8の両端に抗電圧Vc以上の電圧が印加されるようにする。印加時間は、強誘電体膜8の分極反転が生じるのに要する時間以上であれば、任意の時間でよい。例えば、強誘電体膜8の両端に抗電圧Vc以上の電圧が印加される時間が100ns程度のパルスでもよい。この時、図7に示すヒステリシス特性において、強誘電体膜8の両端に印加されている電圧は、パルス電圧の印加前は0Vなので、残留分極は、A点とB点との間のどこかに位置する。パルス印加中は、強誘電体膜8の両端に印加されている電圧がVcより大きくなるため、分極状態はD点に移る。パルス印加後は、印加電圧が0Vに戻るため、分極状態はE点に移る。当初、分極状態がA点にあったとすると、Yだけ残留分極が変化し、正から負の方向に大きく分極する。よって、n個の信号入力部5の入力電圧が、より大きくなければNMISFET1がONしないようになる。これは、学習記憶部7に印加したパルスによりNMISFET1がさらにONしにくくなることを意味しており、負の学習が強化され、大きな抑制がされたことと同値である。
【0113】
続いて、正の学習を行う機能について説明する。先に説明したのと同様の手順で、学習記憶部7に電圧を印加するが、この場合は、学習記憶部7にフローティングゲート4に対して正の電圧を印加し、強誘電体膜8の両端に抗電圧Vc以上の電圧が印加されるようにする。印加時間は、強誘電体膜8の分極反転が生じるのに要する時間以上であれば、任意に設定することができる。例えば、強誘電体膜8の両端にVc以上の電圧が印加される時間が100ns程度のパルス信号を強誘電体膜8の両端に印加してもよい。この時、図7に示すヒステリシス特性において、強誘電体膜8の両端に印加されている電圧は、パルス電圧の印加前は印加電圧が0Vなので、分極状態はE点に位置する。パルス信号の印加中は、強誘電体膜8の両端に印加されている電圧が抗電圧−Vcを越えるため、分極状態はF点へ移る。また、パルス信号の印加後は、印加電圧が0Vに戻るため、分極状態はA点へ移る。当初E点にあった分極状態がA点に移ったのであるから、Yだけ残留分極が変化し、負から正の方向に大きく分極する。よって、n個の信号入力部5の入力電圧がより小さくてもNMISFET1がONするようになる。これは、学習記憶部7に印加したパルスによりNMISFET1がさらにONしやすくなることを意味しており、正の学習がされたことになる。
【0114】
また、この時のパルス信号の電圧を強誘電体膜8の両端に抗電圧Vc未満の電圧が印加されるように少し小さく設定すると、パルス信号の印加前にE点にあった分極状態は、パルス信号の印加中はG点へ移り、パルス信号の印加後は、印加電圧が0Vに戻るため、分極状態はH点へ移る。当初、E点にあった分極状態がH点へ移ったのであるから、Zだけ残留分極が変化し、負の分極が若干減少する。よって、各信号入力部5の入力電圧が若干小さくてもNMISFET1がONするようになる。これは、学習記憶部7に印加されたパルス信号によりNMISFET1が少しONしやすくなることを意味しており、正の弱い学習がされたことになる。
【0115】
以上のように、本実施形態によると、学習記憶部7に印加する電圧を制御することで、学習の強化や抑制をいろんな割合で行うことができる。本実施形態により、NMISFET1に関係なく、学習記憶部7の電圧を制御するだけで簡便にニューロンの学習記憶情報の強化や抑制をいろんな割合で行うことが可能となる。しかも、本実施形態により、各MIS型ニューロン素子の基板部分を電気的に絶縁したり、非常に複雑な制御回路を設計したりする必要がない。
【0116】
よって、本実施形態を用いれば、各ニューロンの出力状況を簡便に学習記憶でき、かつその学習記憶を容易に強化・抑制する機構を組み込んだニューロン素子を簡便な方法で提供することができる。さらに、このニューロン素子を組み合わせて演算回路を構成することで、ニューロン素子を形成することもできるし、このニューロン素子を用いて学習機能を有する半導体応用機器を実現することもできる。さらに、この半導体応用機器を用いて、認識、判断等の高度なことを行うシステム、いわば人工知能システムを実現することも可能となる。
【0117】
なお、本実施形態では、NMISFET1と負荷抵抗素子9との組み合わせによって回路を構築したが、第1の実施形態と同様に、負荷抵抗素子9の代わりにp型MISトランジスタを用いることもできる。
【0118】
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置であるニューロン素子及び制御回路の構成を示す模式図である。
【0119】
本実施形態では、第1の実施形態におけるニューロン素子に加えて、制御回路を備えている。本実施形態の制御回路は、出力端子10に接続され、第1の出力信号Vout1を受ける論理回路21と、論理回路21に接続され論理回路21から出力される第2の出力信号Vout2を受ける次段の論理回路22と、各種データを内蔵する評価回路23と、学習記憶部7に供給するパルス信号を発生するためのパルス信号発生回路24とを備えている。
【0120】
本実施形態におけるNMISFET1の基本的な構成及び動作は、第1又は第2の実施形態で説明したとおりである。
【0121】
出力端子10から出力される第1の出力信号Vout1は、論理回路21を通った後、第2の出力信号Vout2となり、さらに次段の論理回路22に伝送される。第1の実施形態で説明したように、n個の信号入力部5の入力値の合計がある値になると、フローティングゲート4の電位VF がNMISFET1の閾値電圧VTHを越え、NMISFET1はONとなり、ソース端子2とドレイン端子3との間に電流が流れ、導通状態となる。NMISFET1がONした時、第1の出力信号Vout1は1から0に変化する。
【0122】
また、評価回路23により、第2の出力信号Vout2と評価回路23に格納されている評価用基準値とが比較され、その結果の評価信号Sevが論理回路21にフィードバックされる。評価信号Sevは、第2の出力信号Sout2が回路全体の信号出力が求める結果に近いかどうかを評価した結果出力される信号であり、評価信号Sevは、これを必要とする他のニューロン素子全てに供給することができる。評価信号Sevは、例えば、第2の出力信号Vout2が求める結果(評価用基準値)と近い場合は正の電圧信号であり、第2の出力信号Vout2が求める結果(評価用基準値)と非常にかけ離れた場合は負の電圧信号であり、その中間である場合は0Vの信号であるとする。つまり、第1の出力信号Vout1を学習強化するか、抑制するかの判断が評価信号Sevを用いて論理回路21で行われる。
【0123】
例えば、NMISFET1がONして第1の出力信号Vout1が0Vに近く、評価信号Sevが正の電圧信号である場合、第1の出力信号Vout1を強化するために、論理回路21からは正の教師信号Sptがパルス信号発生回路24に供給される。このとき、パルス信号発生回路24から、第1の出力信号Vout1と正の教師信号Sptとを受けて、学習記憶部7に供給する学習信号Slnとして、学習を強化するための正電圧のパルス信号が出力される。したがって、強誘電体膜8の両端には、負方向の強い電界が印加される。よって、正電圧のパルス信号が印加された後除かれたときには、強誘電体膜8の残留分極は負となり、かつその絶対値が増大することになる。これは、入力部5に正の入力信号を受けたときにNMISFET1がONしやすくなることを意味している。すなわち、正電圧のパルス信号である学習信号S lnにより、NMISFET1がONしやすくなって、正の学習が強化されたことを意味する。学習信号Slnの印加時間は、強誘電体膜8の分極反転が生じるのに要する時間以上であればよい。例えば、学習信号Slnは、強誘電体膜8の両端に抗電圧Vc以上の電圧が印加される時間が100ns程度になるようなパルス信号でもよい。
【0124】
同様に、NMISFET1がOFFであり第1の出力信号Vout1が電源電圧に近く、評価信号Sevが正の電圧信号である場合、第1の出力信号Vout1を強化するために、論理回路21からは正の教師信号Sptがパルス信号発生回路24に供給される。パルス信号発生回路24では、第1の出力信号Vout1と正の教師信号Sptとを受けて、学習記憶部7に供給する学習信号Slnとして、学習を強化するための負電圧のパルス信号が出力される。
【0125】
一方、NMISFET1がONして第1の出力信号Vout1が0Vに近く、評価信号Sevが負の電圧の場合、第1の出力信号Vout1を弱めるために、論理回路21からは負の教師信号Sntがパルス信号発生回路24に供給される。このとき、パルス信号発生回路24から、第1の出力信号Vout1と負の教師信号Sntとを受けて、学習記憶部7に供給する学習信号Slnとして、学習を弱める(抑制する)ための負電圧のパルス信号が出力される。したがって、強誘電体膜8の両端には、正方向の強い電界が印加される。よって、負電圧のパルス信号が印加された後除かれたときには、強誘電体膜8の残留分極は正となり、かつその絶対値が増大することになる。これは、入力部5に正の入力信号を受けたときにNMISFET1がONしにくくなることを意味している。すなわち、負電圧のパルス信号である学習信号S lnにより、NMISFET1がONしにくくなって、学習が弱められた(抑制された)ことを意味する。学習信号Slnの印加時間は、強誘電体膜8の分極反転が生じるのに要する時間以上であればよい。例えば、学習信号Slnは、強誘電体膜8の両端に抗電圧Vc以上の電圧が印加される時間が100ns程度になるようなパルス信号でもよい。
【0126】
同様に、NMISFET1がOFFであり第1の出力信号Vout1が電源電圧に近く、評価信号Sevが負の電圧信号である場合、第1の出力信号Vout1を弱めるために、論理回路21からは負の教師信号Sntがパルス信号発生回路24に供給される。パルス信号発生回路24では、第1の出力信号Vout1と負の教師信号Sntとを受けて、学習記憶部7に供給する学習信号Slnとして、学習を弱めるための正電圧のパルス信号が出力される。
【0127】
以上のように、出力端子10からの出力信号Sout1,Sout2に応じて、学習信号Slnの電圧を制御することで、第2の実施形態と同様に、学習の強化や抑制をいろんな割合で行うことができる。
【0128】
なお、評価信号Sevが0Vの場合は論理回路21からは、正の教師信号Sptも負の教師信号Sntも出力しないため、学習信号Slnは0Vのままであり、学習の強化や抑制は行われない。
【0129】
以上述べた通り、学習信号Slnとしては正電圧のパルス信号も、負電圧のパルス信号も用いることができる。その際、NMISFET1は通常動作モードで使用でき、NMISFET1の基板領域の電圧を制御する必要もない。
【0130】
よって、本実施形態のニューロン素子によると、複雑な制御回路を用いることなく、簡便に強誘電体膜8を用いた学習の強化・抑制を行うことができる。よって、本実施形態のニューロン素子を多数組み合わせることにより、各ニューロン素子の出力状態を簡便に学習記憶でき、かつ、その学習記憶を容易に強化もしくは弱める機構を組み込んだニューロン素子を簡便な方法で提供することができる。
【0131】
なお、本実施形態では、NMISFET1と負荷抵抗素子9との組み合わせでニューロン素子の回路を構築したが、第2の実施形態と同様に、負荷抵抗素子9の代わりに、p型MISトランジスタを用いることもできる。また、評価信号Sevは正の電圧,負の電圧,0Vの3種類としたが、評価信号Sevの電圧をアナログ値もしくはパルス数などにより諧調調整することにより、学習信号Slnの電圧をアナログ的に制御することができ、さらに精度の高い学習強化・抑制を行うことができる。
【0132】
(第4の実施形態)
第1〜第3の実施形態では、本発明を主として出力抑制型のニューロン素子に適用した例について説明したが、本実施形態においては、本発明を、主として出力強化型、または出力抑制型と出力強化型との選択が可能なタイプのニューロン素子に適用した例について説明する。
【0133】
図9は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置であるニューロン素子の構成を示す模式図である。
【0134】
本実施形態のニューロン素子は、ソース端子32と、ドレイン端子33と、ゲート絶縁膜36と、ゲート電極41とを有するnチャネル型MISトランジスタ(NMISFET31)を備えている。ソース端子32は、NMISFET31の基板領域と共に接地され、ドレイン端子33は出力端子40に接続されている。出力端子40は、電源電圧VDDを供給するための電源電圧供給部に負荷抵抗素子39を介して接続されている。
【0135】
また、NMISFET31のゲート電極41に強誘電体膜38を挟んで対向するフローティング電極34が設けられている。そして、フローティング電極34に容量結合するn個の信号入力部35が設けられている。信号入力部35は、入力端子35aと、入力端子35aに接続される入力ゲート電極35bと、入力ゲート電極35bとフローティング電極34との間に介在する常誘電体膜35cとによって構成されている。つまり、入力ゲート電極35bとフローティング電極34とは、常誘電体膜35cによって容量結合している。
【0136】
入力ゲート電極35bとフローティング電極34との間の容量は、常誘電体膜35cの材料,厚み及び面積によって定まる。各入力ゲート電極35bとフローティング電極34との間の容量は、すべて同じであってもよいし、重み付けのためにそれぞれが異なっていてもよい。
【0137】
また、分極用電圧を受ける電圧端子37aと、フローティング電極34に常誘電体37cを挟んで対向する電極37bとを有する学習記憶部37が設けられている。学習記憶部37の電圧端子37aには、通常、0Vの一定電圧(接地電圧)が印加される。
【0138】
なお、第3の実施形態と同様に、出力端子40の信号は論理回路(図示せず)へ伝送される。
【0139】
ここで、第1の実施形態で説明したように、n個の信号入力部35の入力値の合計がある値になると、ゲート電極41の電位VF がNMISFET31の閾値電圧VTHを越え、NMISFET31はONとなり、ソース端子32とドレイン端子33との間に電流が流れ、導通状態となる。NMISFET31がONした時、出力端子40の電圧は電源電圧VDDから0に変化する。ゲート電極41の電位VF がNMISFET31の閾値電圧VTHになった時に、強誘電体膜38の両端には抗電圧Vcが印加されるように、強誘電体膜38の容量と、NMISFET31のゲート容量と、n個の信号入力部35の各常誘電体膜35cと、学習記憶部37の常誘電体膜37cの容量とを最適化した設計をしておく。すると、NMISFET31がONすると同時に強誘電体膜38の分極は−QMから+QMへ反転し、+2QMだけ大きくなる。よって、次にNMISFET31をONさせるためには、フローティング電極34の電位VF は2QM/(C1+C2+...+Cn+CM+C0)だけ小さくてもよいことになる。これは、言い換えれば、強誘電体膜38の残留分極が、NMISFET31のONしたことを学習記憶し、出力を強化していることと同じになる。この学習をリセットするためには、学習記憶部37に信号入力部35に対して負の電圧を印加すればよい。
【0140】
本実施形態では、出力強化型のニューロン素子の構成について説明したが、出力抑制型と出力強化型とを配線もしくはトランジスタを用いて選択する方法もある。
【0141】
図10(a)〜(c)は、それぞれ順に、本発明の第4の実施形態の変形例に係る半導体装置であるニューロン素子の切り換え配線前の構成、出力抑制型に配線されたときの構成、出力強化型に配線されたときの構成を示す模式図である。
【0142】
図10(a)に示すように、切り換え配線前においては、NMISFET31のゲート電極41と、フローティングゲート34と、強誘電体膜38を挟む2つの電極とは接続されていない。また、学習記憶部37の電圧端子37aと電極37bとも互いに接続されていない。
【0143】
1つの方法は、図10(b)に示すように、強誘電体膜38を挟む2つの電極と、学習記憶部37の電圧端子37a,電極37bを接続するように配線する方法である。言い換えると、学習記憶部37の電圧端子37a中に強誘電体膜38を介在させるのである。このように接続することにより、第1の実施形態と同様に、電圧端子37aに0Vの一定電圧を印加すると、学習記憶部37は学習を弱める負の学習機能を有することになる。
【0144】
もう1つの方法は、図10(c)に示すように、強誘電体膜38を挟む2つの電極をゲート電極41とフローティング電極34とを接続するように配線する方法である。言い換えると、強誘電体膜38をゲート電極41とフローティング電極34との間に介在させるのである。このように接続することにより、第4の実施形態と同様に、電圧端子37aに0Vの一定電圧を印加すると、学習記憶部37は学習を強める正の学習機能を有することになる。
【0145】
なお、この変形例においては、強誘電体膜38と、ゲート電極41,フローティング電極34及び学習記憶部37との接続関係を配線によって切り替える構成としたが、配線を施しておいて、各経路にスイッチングトランジスタを介設することにより、図10(b)又は(c)に示す接続関係に切り替えることも可能である。その場合には、使用の途中で機能を変更することができる。
【0292】
【発明の効果】
本発明により、高い学習機能,論理変換機能,荷重制御機能などを有するニューロン素子,電位発生装置,論理変換回路などとして機能する半導体装置の提供をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置のニューロン素子の回路構成を示す模式図である。
【図2】強誘電体膜の残留分極の電圧依存性(ヒステリシスループ)を示す図である。
【図3】第1の実施形態のニューロン素子のキャパシタ部分のみを取り出したときの等価回路図である。
【図4】図1に示す回路において、2つの信号入力部を設けた場合の動作波形例を示す図である。
【図5】複数個の学習記憶部を複数設けた第1の実施形態の第1の変形例に係る半導体装置であるニューロン素子の構成を示す模式図である。
【図6】第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置であるニューロン素子の構成を示す模式図である。
【図7】第1の実施形態とは異なる方式を採用した時の強誘電体膜の残留分極の電圧依存性(ヒステリシスループ)を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置であるニューロン素子及び制御回路の構成を示す模式図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置であるニューロン素子の構成を示す模式図である。
【図10】(a)〜(c)は、それぞれ順に、本発明の第4の実施形態の変形例に係る半導体装置であるニューロン素子の切り換え配線前の構成、出力抑制型に配線されたときの構成、出力強化型に配線されたときの構成を示す模式図である。
【図11】従来の公報に記載されている第2の従来例に係るニューロン素子の等価回路図である。
【図12】従来例における制御端子に負のパルス信号を加えたときの入力信号に対する各部の電荷量を出力信号の論理値とを表にして示す図である。
【図13】従来例における制御端子にさらに振幅の大きい負のパルス信号を加えたときの入力信号に対する各部の電荷量を出力信号Yの論理値とを表にして示す図である。
【図14】(a),(b)は、それぞれ順に、従来例に係るニューロン素子のフローティングゲートの電位の時間変化を示すタイミングチャート、及び強誘電体膜に印加される電圧の時間変化を示すタイミングチャートである。
【図15】脳の基本単位の構成を簡略化して示すブロック回路図である。
【図16】従来例に係るνMOSの構造を簡略化して示す模式図である。
【図17】特許公報に記載されている従来例のニューロン素子の構成を示す模式図である。
【図18】特許公報に記載されている従来の強誘電体ゲートトランジスタ構造を示す断面図である。
【図19】電子が厚さ10nmの熱酸化シリコン膜をトンネリングする際の印加電圧とトンネル電流の相関を示す図である。
【符号の説明】
1 NMISFET
2 ソース端子
3 ドレイン端子
4 フローティングゲート
5 信号入力部
5a 入力端子
5b 入力ゲート電極
5c 常誘電体膜
6 ゲート絶縁膜
7 学習記憶部
7a 電圧端子
7b 分極用電極
8 強誘電体膜
9 負荷抵抗素子
10 出力端子
11 PMISFET
12 ソース端子
13 ドレイン端子
Claims (10)
- 半導体層と、
上記半導体層の上に設けられた第1の絶縁膜と、
上記第1の絶縁膜上に設けられた第1のゲート電極と、
上記第1のゲート電極に対向して設けられ、入力信号を受ける少なくとも1つの第2のゲート電極と、
上記第1のゲート電極と上記少なくとも1つの第2のゲート電極との間に介在する少なくとも1つの第2の絶縁膜と、
上記第1のゲート電極に対向して設けられた第3のゲート電極と、
上記第1のゲート電極と上記第3のゲート電極との間に介在する強誘電体膜と、
上記半導体層の一部に接続され、上記少なくとも1つの第2の電極に入力された入力信号に応じて出力信号を出力する出力部とを備え、
上記強誘電体膜の分極特性に応じて、上記入力信号と上記出力信号との相関関係を強め又は弱める学習機能を有し、
上記第3のゲート電極には、パルス状に電圧が印加され、
上記第3のゲート電極には、第1のゲート電極に対して正または負のパルス状の電圧が印加され、
上記出力部から出力される出力信号の評価を行う評価手段と、
上記評価手段の評価結果に応じて、上記第3のゲート電極に供給する信号を生成する信号生成回路と
をさらに備えていることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
上記第3のゲート電極には、一定の電圧が供給されることを特徴とする半導体装置。 - 請求項2記載の半導体装置において、
上記第3のゲート電極には、上記第1の電極の電位に対して正又は負の電圧が印加されることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
上記半導体層内における上記第1のゲート電極の下方に位置する領域に電流が流れるための閾値電圧の絶対値よりも,上記強誘電体膜の分極を反転させるための抗電圧の絶対値の方が小さいことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
上記少なくとも1つの第2のゲート電極に、上記半導体層内における上記第1のゲート電極の下方に位置する領域に電流が流れる範囲での最大入力電圧を印加したときに、上記第1のゲート電極と第3のゲート電極との間の電圧が上記強誘電体膜の抗電圧を超えないことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
上記半導体層のうち上記第1のゲート電極の両側方に位置する領域に形成された第1,第2の拡散領域と、
上記第1,第2の拡散領域にそれぞれ接続され、高低差のある第1,第2の電圧を供給するための第1,第2の電圧供給部とを備え、
上記出力部は上記第1の拡散領域に接続され、
上記出力部と上記第1の電圧供給部との間には、抵抗体として機能する抵抗性部材が介在していることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
演算回路のニューロン素子として機能することを特徴とする半導体装置。 - 請求項7記載の半導体装置において、
論理演算回路のニューロン素子として機能することを特徴とする半導体装置。 - 請求項8記載の半導体装置において、
認識,判断を行なう人工知能システムに配置されていることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜9のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
上記少なくとも1つの第2のゲート電極と、上記少なくとも1つの第2の絶縁膜とはそれぞれ同数の複数個設けられており、
複数の入力信号に応じて上記出力信号を出力することを特徴とする半導体装置。
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