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JP3583666B2 - 追尾装置 - Google Patents
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JP3583666B2 - 追尾装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーダセンサによる目標追尾技術に係り、座標系を選択し選択した座標系で追尾処理を行う追尾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の追尾装置では、追尾処理する座標系を選択し、選択した座標系で追尾処理し、目標の運動諸元を推定するようになされている。
図11は、S. S. Blackman, ”Multiple Target Tracking with Radar Applications”, Artech House, Dedham, 1986に示された追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、図11に示す構成の追尾装置を説明するために、サンプリング時刻tにおける目標の観測値ベクトルをCとおく。
【0003】
追尾装置は、図11に示すように、ゲート内外判定手段30の出力を入力し、追尾目標の運動緒元を出力する追尾フィルタ手段10と、追尾目標の観測値ベクトルが得られる領域を出力するゲート算出手段20と、追尾ゲート内の観測値ベクトルを抽出するゲート内外判定手段30とから構成される。
【0004】
ここで、追尾フィルタ手段10では、まず、追尾処理を行う座標系を選択する。選択した座標系に基づき追尾フィルタの状態変数を定義し、運動緒元の推定を行う。ただし、これは運用前に行う処理であって、一度座標系を決定すると、変更することはない。ここでは、座標系として北基準直交座標系を選択したものとして説明を行う。
【0005】
追尾フィルタ手段10は、後述するゲート内外判定手段30において北基準直交座標系に変換されたレーダからの観測値ベクトルを入力し、観測値ベクトルが得られた時刻における追尾目標の運動緒元を推定する平滑部101と、平滑部101の出力を単位時間遅延する遅延要素102と、単位時間遅延された平滑部101の出力を入力し、1サンプル先の追尾目標の運動緒元を推定する予測部103とから構成される。なお、運動緒元とは、追尾目標の北基準直交座標系における、位置、速度などを表す。
【0006】
ゲート算出手段20は、追尾フィルタ手段10の出力を入力し、追尾目標の次の観測値ベクトルが得られる領域とその中心で定まる追尾ゲートを出力する。
【0007】
ゲート内外判定手段30は、ゲート算出手段20の出力を入力し、レーダからの観測値ベクトルのうち追尾ゲート内の観測値ベクトルを抽出する。
【0008】
次に、上記構成に係る動作について図12に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ST40では、運用前に追尾処理する座標系を選択する。選択した座標系に基づき、追尾目標の状態変数ベクトル、すなわち推定の対象となる運動緒元を定義する。これと同時に、運動モデル、観測モデルを定義する。
ここで、運動モデルとは、追尾目標の運動を仮定した場合に、追尾目標の状態変数ベクトルがどのように時間的に推移するかを記述するものである。
また、観測モデルとは、追尾目標をレーダなどで観測する場合の観測値ベクトルと追尾目標の状態変数、観測誤差の関係を記述するものである。
【0009】
ST0では、レーダからの観測値ベクトルを入力する。このとき、観測値ベクトルは極座標系で定義されたものである。ここでは、極座標系における観測値ベクトルをCとおく。ここで、添え字kは観測値ベクトルがサンプリング時刻tにおいて得られたものであることを表す。
【0010】
ST10cでは、追尾フィルタ手段10の予測部103により、観測値ベクトルが得られたサンプリング時刻に基づいてサンプリング間隔を算出し、サンプリング時刻tにおける観測値ベクトルが得られる前の運動緒元の推定値を予測値として出力する。予測値とその誤差共分散行列を、予測値ベクトルA(−)、予測誤差共分散行列P(−)と呼ぶ。
【0011】
ST20では、ゲート算出手段20が追尾フィルタ手段10の出力を入力し、追尾目標の観測値ベクトルが得られる有効範囲と中心を算出する。追尾ゲートの中心およびその領域をそれぞれD(−)、S(−)とおく。
【0012】
ST30では、ゲート内外判定手段30が、ゲート算出手段20で得た領域内にある観測値ベクトルを抽出する。ゲート内外判定手段30ではゲート内の観測値ベクトルを抽出し、極座標における観測値ベクトルC、北基準直交座標における観測値ベクトルDを出力する。
なお、領域内に複数の観測値ベクトルがある場合には、様々な処理方法が考えられるが、ここでは、後述するゲート算出部の中心に最も近い観測値ベクトルを追尾処理の対象とする。
【0013】
ST10cでは、平滑部101により、ゲート内外判定手段30により抽出された観測値ベクトルDを入力し、観測値ベクトルDが得られた後における運動緒元の推定値とその誤差共分散を算出する。これらをそれぞれ平滑値ベクトルA(+)、平滑誤差共分散行列P(+)と呼ぶ。
【0014】
そして、処理終了でない場合は、ST10bにおいて、遅延要素102より、ST10aで得た平滑値ベクトルA(+)、平滑誤差共分散行列P(+)を単位時間遅延し、ST0へ戻る。他方、処理終了である場合は終了する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の追尾装置は、上述したように、まず、運用前に座標系を選択し、選択した座標系において追尾処理を行うようになされている。しかし、選択する座標系における追尾処理の際、選択座標が北基準直交座標系あるいは極座標系のいずれにおいても一長一短がある。例えば北基準直交座標系では、運動モデルの記述は正確であるが、観測モデルは正確に描写できない。この影響は遠方目標追尾時や角度誤差が大きい場合に現れる。また、極座標系では、観測モデルの記述は正確である反面、運動モデルは正確に描写できない。この影響は近接目標追尾時や低サンプリングレートの場合に現れる。
【0016】
この発明は、以上のような問題点を解決するためのものであり、追尾条件によって特性の好ましい座標系の追尾出力を選択し追尾性能の維持を図ることができる追尾装置を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る追尾装置は、入力される追尾目標の観測値ベクトルのうち、追尾ゲート内に存在する観測値ベクトルを抽出して出力するゲート内外判定手段と、上記ゲート内外判定手段を介して入力される追尾目標の観測値ベクトルに基づいて北基準直交座標系で定義した追尾目標の運動緒元を出力する北基準直交座標系追尾フィルタ手段と、上記ゲート内外判定手段を介して入力される追尾目標の観測値ベクトルに基づいて極座標系で定義した追尾目標の運動緒元を出力する極座標系追尾フィルタ手段と、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択する追尾出力選択手段と、上記追尾出力選択手段の出力に基づいて追尾目標の観測値ベクトルが得られる領域の追尾ゲートを算出して上記ゲート内外判定手段に出力するゲート算出手段とを備えたものである。
【0018】
また、上記追尾出力選択手段は、レーダの角度精度により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択することを特徴とするものである。
【0019】
また、上記追尾出力選択手段は、追尾処理のサンプリング数により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択することを特徴とするものである。
【0020】
また、上記追尾出力選択手段は、追尾目標の推定速度及び追尾処理のサンプリング数により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択することを特徴とするものである。
【0021】
さらに、上記追尾出力選択手段は、出力のうち、予測値ベクトルについて、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系及び極座標系の追尾フィルタ手段の出力を重み付け統合することを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図を用いて説明する。
なお、説明のため、サンプリング時間tでの極座標における目標の観測値ベクトルをC、追尾目標の状態変数ベクトルをB、北基準直交座標における目標の観測値ベクトルをD、状態変数ベクトルをAとする。
【0023】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
この追尾装置は、図1に示すように、レーダから得られる観測値ベクトルのうち、追尾ゲート内の観測値ベクトルを入力し、北基準直交座標系で定義した追尾目標の運動緒元を出力する追尾フィルタ手段1と、追尾ゲート内の観測値ベクトルを入力し、極座標系で定義した追尾目標の運動緒元を出力する追尾フィルタ手段2と、北基準直交座標系および極座標系における追尾フィルタ手段1及び2の出力を入力し、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標または極座標のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する追尾出力選択手段3と、追尾出力選択手段3の出力を入力し、追尾目標の観測値ベクトルが得られる領域の追尾ゲートを算出して出力するゲート算出手段4と、観測値ベクトルのうち追尾ゲート内に存在するものを抽出するゲート内外判定手段5とから構成される。
【0024】
ここで、上記追尾フィルタ手段1では、北基準直交座標系に基づき追尾フィルタの状態変数を定義し、運動緒元の推定を行う。追尾フィルタ手段1の機能そのものは従来例の追尾フィルタ手段と変わらなく、平滑値、予測値を出力する。
すなわち、追尾フィルタ手段1は、観測値ベクトルが得られた時刻における追尾目標の運動緒元を推定する平滑部11と、平滑部11の出力を単位時間遅延する遅延要素12と、単位時間遅延された平滑部11の出力を入力し、1サンプル先の追尾目標の運動緒元を推定する予測部13とから構成される。
なお、運動緒元とは、追尾目標の北基準直交座標系における、位置、速度などを表す。
【0025】
また、上記追尾フィルタ手段2は、極座標系で状態変数ベクトルを定義し、運動緒元の推定を行う。追尾フィルタ手段2の機能そのものは従来例の追尾フィルタ手段と変わらなく、平滑値、予測値を出力する。
すなわち、追尾フィルタ手段2は、観測値ベクトルが得られた時刻における追尾目標の運動緒元を推定する平滑部21と、平滑部の出力を単位時間遅延する遅延要素22と、単位時間遅延された平滑部21の出力を入力し、1サンプル先の追尾目標の運動緒元を推定する予測部23とから構成される。
【0026】
また、上記追尾出力選択手段3は、北基準直交座標系および極座標系における、追尾フィルタ手段1と2の出力を入力し、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択する。
【0027】
また、上記ゲート算出手段4は、追尾出力選択手段3の出力を入力し、追尾目標の観測値ベクトルが得られる領域について追尾出力選択手段3において選択された追尾出力の座標系に基づいて出力する。
【0028】
また、上記ゲート算出手段4では、極座標ゲート算出部41と北基準直交座標ゲート算出部42を備えており、追尾出力選択手段3の選択結果により、いずれかのゲート算出部が機能し、選択された座標系に基づいて追尾目標の観測値ベクトルが得られる領域と中心で定まる追尾ゲートを算出して出力する。
【0029】
さらに、上記ゲート内外判定手段は、ゲート算出手段4の出力を入力し、レーダより得られる観測値ベクトルのうち、追尾ゲート内に存在する観測値ベクトルを抽出する。すなわち、ゲート内外判定手段5では、追尾出力選択手段3の選択結果により、選択された座標系に基づいて追尾ゲート内の観測値ベクトルを抽出する。
【0030】
次に、上記構成に係る動作を図2のフローチャートに沿って説明する。
まず、ST0では、レーダからの観測値ベクトルを入力する。このとき、観測値ベクトルは極座標系で定義されたものである。この観測値ベクトルをここではCとおく。ここで、添え字は観測値ベクトルがサンプリング時刻tにおいて得られたものであることを表す。
【0031】
ST1cでは、北基準直交座標系で定義された予測部13が遅延要素12の出力を入力し、観測値ベクトルのサンプリング時刻からサンプリング間隔を算出し、サンプリング時刻tにおける観測値ベクトルが得られる前の運動緒元の推定値を予測値として出力する。予測値とその誤差共分散行列を予測値ベクトルA(−)、予測誤差共分散行列P(−)と呼ぶ。
【0032】
ST2cでは、極座標系で定義された予測部23が遅延要素22の出力を入力し、観測値ベクトルのサンプリング時刻からサンプリング間隔を算出し、サンプリング時刻tにおける観測値ベクトルが得られる前の運動緒元の推定値を予測値として出力する。予測値とその誤差共分散行列を予測値ベクトルB(−)、予測誤差共分散行列Q(−)と呼ぶ。
【0033】
ST3では、追尾出力選択手段3が、追尾フィルタ手段1および追尾フィルタ手段2の予測値出力を入力し、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0034】
すなわち、運用前に規定距離Mを定めておき、追尾フィルタ手段1および追尾フィルタ手段2から算出される予測距離のいずれかが規定距離M以上の場合は、追尾フィルタ手段2の出力、すなわちB(−)、Q(−)を選択する。
そうでない場合は、追尾フィルタ手段1の出力、すなわちA(−)、P(−)を選択する。
【0035】
ST4では、ゲート算出手段4が追尾出力選択手段3の出力を入力し、追尾目標の観測値ベクトルが得られる有効範囲と中心について、追尾出力選択手段3において選択された座標系に基づき出力する。ここで、北基準直交座標系が選択された場合のゲート中心およびその領域をそれぞれD(−)、S(−)、極座標系が選択された場合のゲート中心およびその領域をそれぞれC(−)、R(−)とおく。
【0036】
ST5では、ゲート内外判定手段5が、ゲート算出手段4で得た領域内にある観測値ベクトルを抽出する。ゲート内外判定手段5では追尾ゲート内の観測値ベクトルを抽出し、極座標における観測値ベクトルC、北基準直交座標における観測値ベクトルDを出力する。
なお、領域内に複数の観測値ベクトルがある場合には、様々な処理方法が考えられるが、ここでは、後述するゲート算出部の中心に最も近い観測値ベクトルを追尾処理の対象とする。
【0037】
ST1aでは、平滑部13が、ゲート内外判定手段5により抽出された観測値ベクトルDを入力し、観測値ベクトルDが得られた後における運動緒元の推定値とその誤差共分散を算出する。これらをそれぞれ平滑値ベクトルA(+)、平滑誤差共分散行列P(+)と呼ぶ。
【0038】
ST2aでは、平滑部23が、ゲート内外判定手段5により抽出された観測値ベクトルCを入力し、観測値ベクトルCが得られた後における運動緒元の推定値とその誤差共分散を算出する。これらをそれぞれ平滑値ベクトルB(+)、平滑誤差共分散行列Q(+)と呼ぶ。
【0039】
ST1bでは、遅延要素12により、ST14で得たA(+)、P(+)を単位時間遅延する。
【0040】
ST2bでは、遅延要素22により、ST14で得たB(+)、Q(+)を単位時間遅延する。
【0041】
平滑部13、23のいずれかの出力を選択する場合は、追尾出力選択手段3の予測値の選択結果を反映させ、予測値で選択した座標系の平滑値を選択する。
処理終了でない場合は、上述のST1b、ST2bを経てST0へ戻り、処理終了であれば終了する。
【0042】
従って、上記実施の形態1によれば、目標追尾において、極座標系、北基準直交座標系による追尾フィルタを並列で動作し、追尾目標との相対距離によって追尾出力を選択するようにしたので、遠方目標では特性の好ましい極座標系の追尾出力を選択し、近接目標に対しては特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択することができ、追尾性能の維持を図ることができる。
【0043】
実施の形態2.
次に、図3はこの発明の実施の形態2に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
図3において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、6は本実施の形態2に係る追尾出力選択手段を示し、レーダの角度精度により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0044】
すなわち、追尾出力選択手段6は、北基準直交座標系および極座標系における、追尾フィルタ手段1と2の出力を入力し、レーダ信号処理の結果、得られる角度精度情報により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択する。
【0045】
本実施の形態2の動作を図4のフローチャートにそって説明する。
ST6では、追尾出力選択手段6が、追尾フィルタ手段1および追尾フィルタ手段2の予測値出力を入力し、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0046】
すなわち、運用前に規定角度精度Nを定めておき、レーダ信号処理より得られるレーダの角度精度が規定精度N以上の場合、追尾フィルタ手段2の出力、すなわちB(−)、Q(−)を選択する。
そうでない場合は、追尾フィルタ手段1の出力、すなわちA(−)、P(−)を選択する。
その他は、図2に示す実施の形態1のフローチャートと同様にして動作する。
【0047】
従って、上記実施の形態2によれば、レーダの角度精度によって追尾出力を選択するようにしたので、角度精度が悪い場合にも比較的安定動作する極座標系の追尾出力を選択し、角度精度が良い場合には特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択することができ、追尾性能の維持を図ることができる。
【0048】
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
図5において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、7は本実施の形態3に係る追尾出力選択手段を示し、追尾処理のサンプリング数により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0049】
すなわち、追尾出力選択手段7は、北基準直交座標系および極座標系における、追尾フィルタ手段1と2の出力を入力し、追尾処理のサンプリング回数により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0050】
本実施の形態3の動作を図6のフローチャートにそって説明する。
ST7では、追尾出力選択手段7が、追尾フィルタ手段1および追尾フィルタ手段2の予測値出力を入力し、サンプリング回数により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0051】
すなわち、運用前に規定サンプリング回数kを定めておき、追尾処理のサンプリング回数が規定サンプリング回数k以上の場合は、追尾フィルタ手段2の出力、すなわちB(−)、Q(−)を選択する。これは、追尾開始では観測誤差、特に角度誤差の影響で北基準直交座標系の追尾出力が大きく変動する理由による。
そうでない場合は、追尾フィルタ手段1の出力、すなわちA(−)、P(−)を選択する。
その他は、図2に示す実施の形態1のフローチャートと同様にして動作する。
【0052】
従って、上記実施の形態3によれば、サンプリング回数によって追尾出力を選択するようにしたので、追尾開始付近の追尾出力が安定しない時間帯では比較的安定動作する極座標系の追尾出力を選択し、十分時間が経過後、安定動作する時間帯では特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択することができ、追尾性能の維持を図るることができる。
【0053】
実施の形態4.
次に、図7はこの発明の実施の形態4に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
図7において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、8は本実施の形態4に係る追尾出力選択手段を示し、サンプリング数と追尾目標の推定速度により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0054】
すなわち、追尾出力選択手段8は、北基準直交座標系および極座標系における、追尾フィルタ手段1と2の出力を入力し、サンプリング回数と追尾フィルタ手段の出力である追尾目標の推定速度により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0055】
本実施の形態の動作を図8のフローチャートにそって説明する。
ST8では、追尾出力選択手段7が、追尾フィルタ手段1および追尾フィルタ手段2の予測値出力を入力し、サンプリング回数および追尾目標の推定速度により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0056】
すなわち、運用前に規定サンプリング回数kと規定速度Vを定めておき、追尾処理のサンプリング回数が規定サンプリング回数k以下または規定速度V以下の場合、追尾フィルタ手段2の出力、すなわちB(−)、Q(−)を選択する。これは、追尾開始では、低速目標追尾時には、観測誤差特に角度誤差の影響で北基準直交座標系の追尾出力が大きく変動する理由による。
そうでない場合は、追尾フィルタ手段1の出力、すなわちA(−)、P(−)を選択する。
その他は、図2に示す実施の形態1のフローチャートと同様にして動作する。
【0057】
従って、上記実施の形態4によれば、サンプリング回数と追尾目標の推定速度によって追尾出力を選択するようにしたので、追尾開始付近の追尾出力が安定しない時間帯または低速目標追尾時では比較的安定動作する極座標系の追尾出力を選択し、十分時間が経過後、安定動作する時間帯または高速目標追尾時では特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択することができ、追尾性能の維持を図ることができる。
【0058】
実施の形態5.
次に、図9はこの発明の実施の形態5に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
図9において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、9は本実施の形態5に係る追尾出力選択手段を示し、この追尾出力選択手段9は、出力のうち、予測値ベクトルについて、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標及び極座標の追尾フィルタ手段1及び2の出力を重み付け統合する。
【0059】
すなわち、追尾出力統合手段9は、北基準直交座標系および極座標系における、追尾フィルタ手段1と2の出力を入力し、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。ただし、出力のうち、予測値ベクトルについては、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系及び極座標系の追尾フィルタ手段1及び2の出力を重み付け統合する。この処理により、選択出力が切り替わる際に滑らかに出力をつなげることができる。
【0060】
次に、動作を図10のフローチャートに沿って説明する。
ST9では、追尾出力選択手段9が、追尾フィルタ手段1および追尾フィルタ手段2の予測値出力を入力し、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段1または2の出力を選択する。
【0061】
すなわち、運用前に規定距離Mを定めておき、追尾フィルタ手段1および追尾フィルタ手段2から算出される予測距離のいずれかが規定距離M以上の場合、追尾フィルタ手段2の出力、すなわちB(−)、Q(−)を選択する。
そうでない場合は、追尾フィルタ手段A(−)、P(−)を選択する。
【0062】
ただし、出力のうち、予測値ベクトルA(−)、B(−)については、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標及び極座標の追尾フィルタ手段1及び2の出力を極座標系の出力が選択された場合は、式(1)に従い、北基準直交座標系の出力が選択された場合には式(2)に従い重み付け統合する。
【0063】
【数1】
Figure 0003583666
【0064】
ここで、rは追尾目標との相対距離、Γは極座標系から北基準直交座標系への変換行列、hは北基準直交座標系から極座標系への変換関数である。
この処理により、選択出力が切り替わる際に滑らかに出力をつなげることができる。
その他は、図2に示す実施の形態1のフローチャートと同様にして動作する。なお、実施の形態5のように、選択出力を滑らかにつなげる処理については実施の形態2〜4についても同様に適用できる。
【0065】
従って、上記実施の形態5によれば、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標及び極座標の追尾フィルタ手段の出力を重み付け統合するようにしたので、遠方目標では特性の好ましい極座標系の追尾出力を選択し、近接目標に対しては特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択し、追尾性能の維持を図ることができると共に、相対距離により極座標系および北基準直交座標系の追尾出力を重み付け統合するので、出力を滑らかに切り替えることができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、目標追尾において極座標系、北基準直交座標系による追尾フィルタを並列で動作し、追尾目標との相対距離によって追尾出力を選択する追尾出力選択手段を備えたことで、遠方目標では特性の好ましい極座標系の追尾出力を、近接目標に対しては特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択し、追尾性能の維持を図ることができる。
【0067】
また、レーダの角度精度によって追尾出力を選択するようにしたので、角度精度が悪い場合にも比較的安定動作する極座標系の追尾出力を、角度精度が良い場合には特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択し、追尾性能の維持を図ることができる。
【0068】
また、サンプリング回数によって追尾出力を選択するようにしたので、追尾開始付近の追尾出力が安定しない時間帯では比較的安定動作する極座標系の追尾出力を、十分時間が経過後、安定動作する時間帯では特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択し、追尾性能の維持を図ることができる。
【0069】
また、サンプリング回数と追尾目標の推定速度によって追尾出力を選択するようにしたので、追尾開始付近の追尾出力が安定しない時間帯または低速目標追尾時では比較的安定動作する極座標系の追尾出力を、十分時間が経過後、安定動作する時間帯または高速目標追尾時では特性の好ましい北基準直交座標系の追尾出力を選択し、追尾性能の維持を図ることができる。
【0070】
さらに、予測値ベクトルについて、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標及び極座標の追尾フィルタ手段の出力を重み付け統合するようにしたので、出力を滑らかに切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態2に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図3の動作を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態3に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態4に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の動作を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態5に係る追尾装置の構成を示すブロック図である。
【図10】図9の動作を示すフローチャートである。
【図11】従来の追尾装置を示すブロック図である。
【図12】図11の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 追尾フィルタ手段、2 追尾フィルタ手段、3 追尾出力選択手段、4 ゲート算出手段、5 ゲート内外判定手段、6 追尾出力選択手段、7 追尾出力選択手段、8 追尾出力選択手段、9 追尾出力選択手段。

Claims (5)

  1. 入力される追尾目標の観測値ベクトルのうち、追尾ゲート内に存在する観測値ベクトルを抽出して出力するゲート内外判定手段と、
    上記ゲート内外判定手段を介して入力される追尾目標の観測値ベクトルに基づいて北基準直交座標系で定義した追尾目標の運動緒元を出力する北基準直交座標系追尾フィルタ手段と、
    上記ゲート内外判定手段を介して入力される追尾目標の観測値ベクトルに基づいて極座標系で定義した追尾目標の運動緒元を出力する極座標系追尾フィルタ手段と、
    追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択する追尾出力選択手段と、
    上記追尾出力選択手段の出力に基づいて追尾目標の観測値ベクトルが得られる領域の追尾ゲートを算出して上記ゲート内外判定手段に出力するゲート算出手段と
    を備えた追尾装置。
  2. 請求項1に記載の追尾装置において、上記追尾出力選択手段は、レーダの角度精度により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択することを特徴とする追尾装置。
  3. 請求項1に記載の追尾装置において、上記追尾出力選択手段は、追尾処理のサンプリング数により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択することを特徴とする追尾装置。
  4. 請求項1に記載の追尾装置において、上記追尾出力選択手段は、追尾目標の推定速度及び追尾処理のサンプリング数により、北基準直交座標系または極座標系のいずれかの追尾フィルタ手段の出力を選択することを特徴とする追尾装置。
  5. 請求項1に記載の追尾装置において、上記追尾出力選択手段は、出力のうち、予測値ベクトルについて、追尾目標との相対距離により、北基準直交座標系及び極座標系の追尾フィルタ手段の出力を重み付け統合することを特徴とする追尾装置。
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