JP3584587B2 - コイル端面加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱間圧延設備におけるコイルの両端面を加熱するコイル端面加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粗圧延後に仕上圧延を行う熱間圧延設備では、図4(A)に模式的に示すように、粗圧延機で30〜50mm厚のバーまで圧延し、次いで仕上圧延機で更に数mm厚のストリップまで圧延する。この場合、粗圧延完了後、仕上圧延が完了するまでの時間が長く、バーの後端が先端に比較して低温になり、均一な仕上加工が困難になる問題点があった。
【0003】
そこで、図4(B)に模式的に示すように、粗圧延後のバーをコイル状に巻き取り、それを巻き戻しながら仕上圧延する方法が既に開示されている。この方法により、バー全体の冷却を防止し、かつ粗圧延における後端から仕上圧延するので、バーの先後端の温度差をほぼ同一にすることができる。
なお、粗圧延後のバーをコイル状に巻き取るときの先端は、コイルを巻き戻すときには後端になり、粗圧延後のバーをコイル状に巻き取るときの後端は、コイルを巻き戻すときには先端になる。
【0004】
しかし、この場合でも、幅方向中央部に比較して、コイル端部は冷えやすく、そのため幅方向の温度の均一化が困難な問題点があった。図5は、図4(B)においてコイルを巻き戻すときのコイル端部の温度変化を図示したものである。図に示すように、コイルを巻き戻す場合には、先端側はすぐに仕上圧延されるため温度低下は小さいが、後端側では仕上圧延されるまでには長い時間がかかるため、先端側と比較して温度低下が大きくなってしまう。また、粗圧延後のバーをコイル状に巻き取る場合には、逆に先端側で温度低下が大きくなる。
【0005】
そこで、この問題を解決するために、▲1▼コイルを熱シールドパネルで保温しながら移送する方法、▲2▼コイルの端面を加熱する方法(特開平7−51726号)などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、粗圧延後のバーをコイル状に巻き取る場合には、徐々にコイルは拡径し、コイルを巻き戻す場合には、徐々にコイルは縮径する。したがって、コイル端面の全体を加熱しようとすれば、加熱装置を大型化する必要があり、コイルの径が小さい場合には、エネルギー損失が大きく無駄が多い。また、コイル端面の内巻き部のみを加熱しようとすれば、コイルの径が大きい場合には、加熱されている部分と加熱されていない部分が存在するため、温度ムラができてしまい、均一な仕上加工が困難になってしまう。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために創案されたものである。すなわち、コイル端面を効率よく均一に加熱することができるコイル端面加熱装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、熱間圧延材を粗圧延した後、芯なしでコイル状に巻き取り、そのコイルを巻き戻しながら仕上圧延するライン上で、そのコイルの両端面の全体を加熱するコイル端面加熱装置であって、複数の加熱器が一体化されてなりコイル端面の全体を加熱することができるように配置された複数の加熱パネルと、該複数の加熱パネルをコイル端面近傍に支持する加熱パネル支持部材と、からなり、前記加熱パネル支持部材の上端近傍には小容量の加熱器が設置され、前記加熱パネル支持部材の下端近傍には大容量の加熱器が設置されている、ことを特徴とするコイル端面加熱装置が提供される。
【0009】
また本発明の実施の形態によれば、前記加熱器は、燃焼加熱、抵抗加熱、誘導加熱または輻射加熱のいずれかの手段を利用したものであることが好ましい。
【0010】
上述した本発明は、一般に芯なしで行うコイルの巻き取りおよび巻き戻しは、二本の平行なロール上で行うため、粗圧延後のバーをコイル状に巻き取る場合には、その下面を基準にして拡径していき、仕上圧延するためにコイルを巻き戻す場合には、その下面を基準にして縮径していくことに鑑み、案出されたものである。すなわち、前記加熱パネル支持部材の上端近傍に小容量の加熱器を設置し、下端近傍に大容量の加熱器を設置したことにより、コイル端面の全体を加熱することができるとともに、冷えやすいコイルの内巻き側を常に大容量の加熱器で加熱することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1から図3を参照して説明する。なお、図1ではコイル端面の片側のみを図示している。
【0012】
図1は本発明のコイル端面加熱装置の断面図であり、図2は本発明のコイル端面加熱装置の正面図である。これらの図に示すコイル端面加熱装置3では、加熱器としてバーナ4s,4bを使用している。このコイル端面加熱装置3は、複数のバーナ4s,4bが一体化された加熱パネル5と、その加熱パネル5の複数をコイル端面2の近傍に支持する加熱パネル支持部材6と、からなり、加熱パネル支持部材6の上端に支持されている加熱パネル5のバーナおよび加熱パネル支持部材6の上から二段目に支持されている加熱パネル5の一部のバーナが小容量のバーナ4sであり、それ以外(すなわち加熱パネル支持部材6の下端側)のバーナは大容量のバーナ4bである。
【0013】
なお、コイル1は、図示しない曲げロールや案内ロールなどにより支持され、芯なしで巻き取りまたは巻き戻しされるものであり、本発明のコイル端面加熱装置3は、このコイル1が巻き取りまたは巻き戻しされるときに使用するものである。
【0014】
前記各バーナ4s,4bの容量や、小容量のバーナ4sと大容量のバーナ4bの配置配分は、コイル1の大きさ、コイル端面加熱装置3に設置されるバーナの数や加熱温度などの条件により異なる。本発明のコイル端面加熱装置3では、下端側から上端側に向かって大から小の熱エネルギーをコイル端面2に与えるようになっていればよく、小容量のバーナ4sと大容量のバーナ4bの他にも、その中間の容量のバーナを設置してもよい。
【0015】
前記加熱パネル5は耐火物であり、例えば、バーナ4s,4bを嵌め込むことができるようにキャスタブル耐火物などが使用される。また、この加熱パネル5には、各バーナ4s,4bに燃料を供給するヘッダ7が形成されており、コイル1が巻き取りまたは巻き戻しされると、バーナ4s,4bにヘッダ7を介して燃焼ガスが送り込まれて点火されるようになっている。
【0016】
前記加熱パネル支持部材6は、図示しない位置調節装置に接続されており、複数のバーナ4s,4bを備えた加熱パネル5をコイル端面2の近傍に支持している。
【0017】
加熱器としては、バーナ4s,4bなどの燃焼加熱の他に、Ni−Crのような金属を使用した抵抗加熱や、コイル1に誘導電流を生じさせて加熱する誘導加熱や、Cr、Alなどの耐熱合金繊維をマット状に焼結した多孔質材で発熱面を構成し、その発熱面に可燃予混合ガスを送り込んで点火することにより、発熱面を短時間で昇温させ、その発熱面の輻射熱でコイル端面を加熱する輻射加熱なども使用することができる。
【0018】
また、図2において一点鎖線で示すように、粗圧延後のバーをコイル状に巻き取る場合には、その下面を基準にして小径の状態から大径の状態に拡径していき、仕上圧延するためにコイル1を巻き戻す場合には、その下面を基準にして大径の状態から小径の状態に縮径していく。したがって、上述した本発明のコイル端面加熱装置3によれば、コイル1が大径の状態になっても、コイル端面の全体を加熱することができるため、コイル端面の均熱化が図られる。また、コイル1が小径の状態になっても、エネルギー損失を抑制することができ、しかも長時間留まっているコイル1の内巻き側を重点的に加熱することができる。
【0019】
図3は本発明のコイル端面加熱装置の他の実施の形態を示す正面図である。図に示すコイル端面加熱装置3は、加熱パネル支持部材6の一部を切り欠いたものである。図では下端から中心に渡る部分を切り欠いてコ字状に加熱パネル支持部材6を成形している。このように加熱パネル支持部材6に切り欠き部を設けることにより、コイル1を移動させる場合などに、コイル端面加熱装置3を移動させずにコイル1の中心にマンドレル8を差し込むことができる。
【0020】
本発明のコイル端面加熱装置3は、コイル1が拡径および縮径することに鑑みて案出されたものであるため、上端近傍のみならず、両側近傍にも小容量のバーナ4sを設けるようにしてもよい。
【0021】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0022】
【発明の効果】
上述した本発明のコイル端面加熱装置によれば、加熱パネル支持部材の上端近傍に小容量の加熱器を設置し、下端近傍に大容量の加熱器を設置したことにより、コイルの巻き取りおよび巻き戻しによるコイルの径の変化に合わせた加熱をすることができる。すなわち、▲1▼コイルが大径の状態になっても、コイル端面の全体を加熱することができるため、コイル端面の均熱化が図られる。▲2▼コイルが小径の状態になったときのエネルギー損失を抑制することができる。▲3▼長時間留まっているコイルの内巻き側を重点的に加熱することができる。
【0023】
したがって、コイル端面を効率よく均一に加熱することができ、コイル端面からの放熱を抑制し、コイルの幅方向の温度の均一化を図ることができ、均一な仕上加工が可能となる、などの優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコイル端面加熱装置の断面図である。
【図2】本発明のコイル端面加熱装置の正面図である。
【図3】本発明のコイル端面加熱装置の他の実施の形態を示す正面図である。
【図4】粗圧延後に仕上圧延を行う熱間圧延設備を模式的に示した図である。
【図5】図4(B)においてコイルを巻き戻すときのコイル端部の温度変化を示した図である。
【符号の説明】
1 コイル
2 コイル端面
3 コイル端面加熱装置
4s 小容量のバーナ(加熱器)
4b 大容量のバーナ(加熱器)
5 加熱パネル
6 加熱パネル支持部材
7 ヘッダ
8 マンドレル
Claims (2)
- 熱間圧延材を粗圧延した後、芯なしでコイル状に巻き取り、そのコイルを巻き戻しながら仕上圧延するライン上で、そのコイルの両端面の全体を加熱するコイル端面加熱装置であって、
複数の加熱器が一体化されてなりコイル端面の全体を加熱することができるように配置された複数の加熱パネルと、該複数の加熱パネルをコイル端面近傍に支持する加熱パネル支持部材と、からなり、
前記加熱パネル支持部材の上端近傍には小容量の加熱器が設置され、前記加熱パネル支持部材の下端近傍には大容量の加熱器が設置されている、ことを特徴とするコイル端面加熱装置。 - 前記加熱器は、燃焼加熱、抵抗加熱、誘導加熱または輻射加熱のいずれかの手段を利用した請求項1記載のコイル端面加熱装置。
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1996
- 1996-01-11 JP JP00331396A patent/JP3584587B2/ja not_active Expired - Fee Related
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