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JP3587004B2 - 半導体メモリセルのキャパシタ構造及びその作製方法 - Google Patents
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半導体メモリセルのキャパシタ構造及びその作製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強誘電体薄膜を用いた半導体メモリセルのキャパシタ構造及びその作製方法、更に詳しくは、強誘電体薄膜を用いた不揮発性半導体メモリセル(所謂FERAM)若しくはDRAMのキャパシタ構造及びその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、成膜技術の進歩に伴い強誘電体薄膜を用いた不揮発性半導体メモリの応用研究が盛んに進められている。この不揮発性半導体メモリは、強誘電体薄膜の高速分極反転とその残留分極を利用する、高速書き換えが可能な不揮発性半導体メモリである。現在研究されている強誘電体薄膜を備えた不揮発性半導体メモリは、強誘電体キャパシタ部の蓄積電荷量の変化を検出する方式と、強誘電体の自発分極による半導体の抵抗変化を検出する方式の2つに分類することができる。本発明における半導体メモリセルは前者に属する。
【0003】
強誘電体キャパシタ部の蓄積電荷量の変化を検出する方式の不揮発性半導体メモリセルは、基本的には、強誘電体キャパシタ部と選択トランジスタとから構成されている。強誘電体キャパシタ部は、例えば、下部電極と上部電極、及びそれらの間に挟まれた高比誘電率εを有する強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜から構成されている。このタイプの不揮発性半導体メモリセルにおけるデータの書き込みや読み出しは、図13に示す強誘電体のP−Eヒステリシスループを応用して行われる。強誘電体薄膜に外部電界を加えた後、外部電界を除いたとき、強誘電体薄膜は残留分極を示す。そして、強誘電体薄膜の残留分極は、プラス方向の外部電界が印加されたとき+P、マイナス方向の外部電界が印加されたとき−Pとなる。ここで、残留分極が+Pの状態(図13の「D」参照)の場合を「0」とし、残留分極が−Pの状態(図13の「A」参照)の場合を「1」とする。
【0004】
「1」あるいは「0」の状態を判別するために、強誘電体薄膜に例えばプラス方向の外部電界を印加する。これによって、強誘電体薄膜の分極は図13の「C」の状態となる。このとき、データが「0」であれば、強誘電体薄膜の分極状態は、「D」から「C」の状態に変化する。一方、データが「1」であれば、強誘電体薄膜の分極状態は、「A」から「B」を経由して「C」の状態に変化する。データが「0」の場合には、強誘電体薄膜の分極反転は生じない。一方、データが「1」の場合には、強誘電体薄膜に分極反転が生じる。その結果、強誘電体キャパシタ部の蓄積電荷量に差が生じる。選択されたメモリセルの選択トランジスタをオンにすることで、この蓄積電荷を信号電流として検出する。データの読み出し後、外部電界を0にすると、データが「0」のときでも「1」のときでも、強誘電体薄膜の分極状態は図13の「D」の状態となってしまう。それ故、データが「1」の場合、マイナス方向の外部電界を印加して、「D」、[E」という経路で「A」の状態とし、データ「1」を書き込む。
【0005】
SiO層上に形成されたTiから成るバッファ層の上に下部電極が設けられ、キャパシタ薄膜がPb(Zr1−y,Ti)Oから成り、上部電極がPt(白金)から成るキャパシタ構造が、例えば、Ramton Corporation, ”FRAM Cell”, Thomas Boehm, HE6−94−2001、”Polarization Fatigue Characteristics of Sol−Gel Ferroelectric Pb(Zr0.4Ti0.6)O Thin−Film Capacitors”, T.Mihama, et al., Jpn. J. Appl. Phys. Vol.33(1994), pp 3996−4002、”Fatigue Characteristics of Sol−Gel Derived Pb(Zr,Ti)O Thin Films”, K.Amanuma, et al., Jpn. J. Appl. Phys. Vol.33(1994), pp 5211−5214、”Low−temperature Preparation 0f Pb(Zr,Ti)0 Thin Film”, I.Kanno, et al., Jpn. J. Appl. Phys. Vol.32(1993), pp 4057−4060 等から公知である。また、キャパシタ薄膜がPb(Zr1−y,Ti)Oの代わりにSrBiTaから成るキャパシタ構造が、WO93/12542、”Preparation and ferroelectric properties of SrBiTa thin film”, K. Amanuma, et al., Appl. Phys. Lett. 66(2), 9 January 1995、”A 256kb Nonvolatile Ferroelectric Memory at 3 V and 10 ns”, ISSC 94, pp 268 等から公知である。また、電極材料として微量酸素添加Ru(ルテニウム)を用いることが、「微量酸素添加Ru膜のBST膜キャパシタ電極への応用」(第57回応用物理学会学術講演会講演予稿集No2 8p−H−18)から知られている。
【0006】
半導体メモリセルの製造プロセスにおいては、水素ガス雰囲気中で、280〜450゜Cでの各種の熱処理が屡々行われる。そして、かかる熱処理の際、上部電極は水素ガスの侵入を受ける場合がある。半導体メモリセルの製造プロセスの一例の概要を、半導体基板等の模式的な一部断面図である図14〜図15を参照して、以下、説明する。
【0007】
ここで、この不揮発性半導体メモリセルは、選択トランジスタであるMOS型トランジスタ素子とキャパシタ構造(強誘電体キャパシタ部)から構成されている、所謂プレーナ型不揮発性半導体メモリセルとした。キャパシタ構造は、下部電極22と、下部電極22上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜23と、キャパシタ薄膜23上に形成された上部電極24とから構成されている。下部電極22は、MOS型トランジスタ素子の一方のソース・ドレイン領域15と接続孔26A及び配線29を介して電気的に接続されている。上部電極24は、プレート線28と接続されている。また、MOS型トランジスタ素子の他方のソース・ドレイン領域は、ビット線30に接続されている。
【0008】
半導体基板10にMOS型トランジスタを従来の方法で作製した後、全面に、例えば、SiN層、BPSG層及びNSG層から成る多層構成の層間絶縁層20をCVD法にて成膜する。尚、図においては、層間絶縁層20を1層で表した。次に、層間絶縁層20上に、Tiから成るバッファ層21、Ptから成る下部電極層、強誘電体薄膜、Ptから成る上部電極層を順次成膜した後、上部電極層、強誘電体薄膜、下部電極層及びバッファ層をパターニングする。これによって、キャパシタ構造が形成される(図14の(A)参照)。尚、強誘電体薄膜は、例えば、
BiSrTa (2)
(但し、1.7≦X≦2.5、0.6≦Y≦1.2、8.0≦d≦10.0)から成る。尚、図中、参照番号11は素子分離領域、参照番号12はゲート酸化膜、参照番号13はゲート電極、参照番号14はゲートサイドウオールを表す。
【0009】
その後、TEOSを用いたプラズマCVD法によるSiO層、O−NSG層、TEOSを用いたプラズマCVD法によるSiO層から成る多層構成の絶縁層25を形成する。尚、図においては、絶縁層25を1層で表した。TEOSを用いたプラズマCVD法によるSiO層を形成する際の成膜雰囲気は、水素リッチな雰囲気であり、この工程においては、半導体基板は約400゜Cに加熱される。次に、MOS型トランジスタのソース・ドレイン領域15の上方の絶縁層25及び層間絶縁層20に開口部26をRIE法にて形成する(図14の(B)参照)。その後、MOS型トランジスタ素子のSiO/Si界面における界面トラップ密度を低減させるために、Nガス/Hガス(5体積%)から成るフォーミングガス中で400〜450゜Cでのアニール処理を行う。この際、水素ガスは、絶縁層25を介してPtから成る上部電極24へと、更にはキャパシタ薄膜23へと侵入する。
【0010】
その後、キャパシタ構造から延在した下部電極22の上方の絶縁層25の部分、及び上部電極24の上方の絶縁層25の部分に開口部27を形成する。次いで、開口部26,27内を含む全面に金属配線材料層をスパッタ法にて成膜した後、かかる金属配線材料層をパターニングして、プレート線28、配線29、ビット線30を形成する(図15参照)。最後に、全面にプラズマCVD法にてSiNから成るパッシベーション膜を成膜する。このパッシベーション膜の成膜雰囲気における水素ガスの濃度は15〜30体積%であり、半導体基板は280〜350゜Cに加熱される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような各種CVD法による成膜やフォーミングガス中でのアニール処理といった水素ガス雰囲気中での熱処理によって、Ptから成る上部電極24には損傷が発生する。尚、以下、フォーミングガス中でのアニール処理を、単にアニール処理と呼ぶ場合がある。この原因は、上部電極24に侵入しそして強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜23まで到達した水素ガスが強誘電体薄膜を構成する酸素原子と反応する結果、即ち、上部電極24の界面近傍において、例えば上述の式(2)BiSrTaで表される強誘電体薄膜中のBi原子が水素と反応する結果、HOが生成し、かかるHOによってPtから成る上部電極24に損傷が発生すると推定している。
【0012】
図16の(A)及び(B)に、SiOから成る層間絶縁層上に形成されたTiから成るバッファ層の上に設けられたキャパシタ構造における上部電極の表面を顕微鏡観察した結果を示す。ここで、図16の(A)はアニール処理前、図16の(B)はフォーミングガス中での430゜C×1時間のアニール処理後の上部電極の状態を示す。尚、キャパシタ構造は、Ptから成る下部電極層、上述の式(2)BiSrTaで表される強誘電体薄膜、Ptから成る上部電極層から構成されている。図16の(A)及び(B)の比較から明らかなように、フォーミングガス中でのアニール処理後の上部電極には損傷が生じている。尚、RuあるいはRuOから成る上部電極においても、フォーミングガス中でのアニール処理後の上部電極に損傷が生じる。
【0013】
このように上部電極に損傷が発生すると、短絡の原因となったり、強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループにおける2Pの値が小さくなる。最悪の場合には、上部電極がキャパシタ薄膜から剥離する。図17には、先に説明した方法で作製されたキャパシタ構造における、フォーミングガス中でのアニール処理前後における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループの変化状態を示す。これらのアニール処理前後におけるP−Eヒステリシスループの2P、並びに抗電界Ec+及びEc−の値は、以下の表1に示すとおりであり、フォーミングガス中でのアニール処理前後において強誘電体薄膜の有する2Pの値は大きく減少している。
【0014】
【表1】
アニール処理前
2P= 23.11μC/cm
c+ = 43.45kV/cm
c− =−47.52kV/cm
アニール処理後
2P= 15.46μC/cm
c+ = 55.46kV/cm
c− =−47.22kV/cm
【0015】
従って、本発明の目的は、水素ガス雰囲気中での熱処理によっても損傷を受け難い上部電極を有する半導体メモリセルのキャパシタ構造及びその作製方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の半導体メモリセルのキャパシタ構造は、下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極とから構成され、該上部電極はRu1−x(但し、0.1<x<0.64)から成ることを特徴とする。xの値がこの範囲を逸脱すると、水素ガス雰囲気中での熱処理によって上部電極は大きな損傷を受ける。
【0017】
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法は、下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法である。そして、Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を、スパッタ法、反応性スパッタ法、電子ビーム蒸着法、又はMOCVD法にて強誘電体薄膜上に成膜することを特徴とする。
【0018】
本発明の第1の態様に係る半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法においては、上部電極層をスパッタ法、反応性スパッタ法、電子ビーム蒸着法、又はMOCVD法にて成膜した後、該上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理する形態を含むことができる。熱処理温度T゜Cの下限値は熱処理装置に依存して決定すればよい。
【0019】
ここで、温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中での熱処理とは、半導体基板をT゜Cに加熱した状態にて、酸素ガス雰囲気中で熱処理することを意味する。以下の説明においても同様である。尚、酸素ガス雰囲気中には不活性ガスが存在してもよい。
【0020】
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法は、下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法である。そして、Ru層を、スパッタ法、反応性スパッタ法、電子ビーム蒸着法、又はMOCVD法にて強誘電体薄膜上に成膜した後、該Ru層を温度T’゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、575<T’<625)で熱処理することによって、Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を強誘電体薄膜上に形成することを特徴とする。
【0021】
本発明におけるキャパシタ薄膜を構成する強誘電体薄膜は、Bi系層状構造ペロブスカイト型の強誘電体材料から成ることが好ましい。Bi系層状構造ペロブスカイト型の強誘電体材料は、所謂不定比化合物に属し、金属元素、アニオン(O等)元素の両サイトにおける組成ずれに対する寛容性がある。また、化学量論的組成からやや外れたところで最適な電気的特性を示すことも珍しくない。本発明におけるBi系層状構造ペロブスカイト型の強誘電体材料は、例えば、一般式(Bi2+(Am−13m+12−で表すことができる。ここで、「A」は、Bi、Pb、Ba、Sr、Ca、Na、K、Cd等の金属から構成された群から選択された1種類の金属を表し、「B」は、Ti、Nb、Ta、W、Mo、Fe、Co、Crから成る群から選択された1種類、若しくは複数種の任意の比率による組み合わせを表す。また、mは1以上の整数である。
【0022】
あるいは又、本発明における強誘電体薄膜は、
Bi(Sr,Ca,Ba)(Ta,Nb1−Z (1)
(但し、1.7≦X≦2.5、0.6≦Y≦1.2、0≦Z≦1.0、8.0≦d≦10.0)で表される結晶相を主たる結晶相として含んでいることが好ましい。尚、「(Sr,Ca,Ba)」は、Sr、Ca及びBaから構成された群から選択された1種類の元素を意味する。あるいは又、強誘電体薄膜は、
BiSrTa (2)
(但し、1.7≦X≦2.5、0.6≦Y≦1.2、8.0≦d≦10.0)で表される結晶相を主たる結晶相として含んでいることが好ましい。これらの場合、式(1)若しくは式(2)で表される結晶相を主たる結晶相として85%以上含んでいることが一層好ましい。尚、式(1)若しくは式(2)で表される結晶相を主たる結晶相として含む強誘電体薄膜には、Biの酸化物、TaやNbの酸化物、Bi、TaやNbの複合酸化物が若干含まれている場合もあり得る。ここで、式(1)で表される強誘電体薄膜の組成を化学量論的組成で表せば、例えば、BiSrTa、BiSrNb、BiBaTa、BiSrTaNbO等を挙げることができる。あるいは又、本発明における強誘電体薄膜として、BiSrTi15、BiTi12、BiPbTa等を例示することができるが、これらの場合においても、各金属元素の比率は、結晶構造が変化しない程度に変化させ得る。あるいは又、強誘電体薄膜を構成する材料として、PbTiO、ペロブスカイト型構造を有するPbZrOとPbTiOの固溶体であるチタン酸ジルコン酸鉛[PZT,Pb(Zr1−y,Ti)O(但し、0<y<1)]、PZTにLaを添加した金属酸化物であるPLZT、あるいはPZTにNbを添加した金属酸化物であるPNZTといったPZT系化合物を挙げることができる。強誘電体薄膜は、例えば、MOCVD法、パルスレーザアブレーション法、スパッタ法、ゾル−ゲル法によって成膜することができる。また、強誘電体薄膜のパターニングは、例えばRIE法にて行うことができる。
【0023】
本発明における下部電極を構成する材料として、例えば、Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)、Ru、RuO、IrO、Pt、Pd、Pt/Tiの積層構造、Pt/Taの積層構造、Pt/Ti/Taの積層構造、La0.5Sr0.5CoO(LSCO)、Pt/LSCOの積層構造、YBaCuを挙げることができる。尚、積層構造においては、「/」の前に記載された材料が上層(強誘電体薄膜側)を構成し、「/」の後ろに記載された材料が下層を構成する。下部電極の成膜は、例えばスパッタ法、反応性スパッタ法、電子ビーム蒸着法、MOCVD法、あるいはパルスレーザアブレーション法といった成膜材料に適宜適した方法にて行うことができる。また、下部電極を構成する材料のパターニングは、例えばイオンミーリング法やRIE法にて行うことができる。
【0024】
xの値は、X線回折装置を用いて上部電極のX線回折パターンを測定し、RuのX線回折パターンピークの値とRuOのX線回折パターンピークの値の割合から求めることができる。
【0025】
本発明においては、上部電極をRu1−x(但し、0.1<x<0.64)から構成することによって、水素ガスが強誘電体薄膜まで到達することを防止でき、水素ガス雰囲気中での熱処理によっても上部電極に損傷が発生し難い半導体メモリセルのキャパシタ構造を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、発明の実施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発明を説明する。
【0027】
(実施の形態1)
実施の形態1は、本発明の第1の態様に係る半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法に関する。実施の形態1においては、Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極をスパッタ法にて形成し、xの値と、フォーミングガス中での上部電極の損傷発生状態との関係を調べた。
【0028】
実施の形態1においては、シリコン半導体基板の上にSiO層を成膜し、その上にTiから成るバッファ層をスパッタ法にて成膜した後、バッファ層上にPtから成る下部電極層をスパッタ法にて成膜した。次いで、下部電極層上に、上述の式(2)BiSrTaで表される強誘電体薄膜(膜厚:約0.2μm)をゾル−ゲル法にて全面に形成した。尚、式(2)BiSrTaで表される薄膜の成膜後、800゜C×1時間、酸素ガス雰囲気中でポストベーキングを行い、式(2)BiSrTaで表される薄膜の結晶化を促進した。その後、強誘電体薄膜上にRFスパッタ法にてRu1−xから成る上部電極層を成膜した。次いで、上部電極層、強誘電体薄膜、下部電極層及びバッファ層をパターニングし、キャパシタ構造を形成した。バッファ層、下部電極層及びRu1−xから成る上部電極層の成膜条件を以下の表2及び表3のとおりとし、xの値が異なる各種のサンプルを作製した。尚、サンプルの上部電極は露出している。表中、「ターゲットからの距離」は、ターゲットから半導体基板までの距離を意味する。
【0029】
【表2】
Tiから成るバッファ層の成膜条件
ターゲット :Ti
プロセスガス:Ar=40sccm
圧力 :0.2Pa
DCパワー :380〜450W
ターゲットからの距離:約30cm
スパッタ速度:5〜10nm/分
膜厚 :約30nm
Ptから成る下部電極層の成膜条件
ターゲット :Pt
プロセスガス:Ar=40sccm
圧力 :0.2Pa
DCパワー :150〜300W
ターゲットからの距離:約30cm
スパッタ速度:5〜10nm/分
膜厚 :約0.2μm
【0030】
【表3】
Ru1−xから成る上部電極層の成膜条件
ターゲット :Ru
プロセスガス:Ar/Oの合計=30sccm
プロセスガス中の酸素濃度:0.1から50体積%まで変化
圧力 :0.3Pa
パワー :200W
ターゲットからの距離:80〜90mm
スパッタ速度:5〜20nm/分
膜厚 :約0.2μm
【0031】
こうして得られたxの値が異なる各種のサンプルに対して、Nガス/Hガス(5体積%)から成るフォーミングガス中で、430゜C×1時間のアニール処理を施した。その後、上部電極に損傷が発生しているかを顕微鏡観察した。xの値と、フォーミングガス中での上部電極の損傷発生状態との関係を調べた結果を、図1に示すグラフに纏めた。図1中、縦軸は、上部電極において損傷が生じた領域の面積を上部電極の面積で除した値である。このグラフからも明らかなように、xの値が0.1<x<0.64の関係を満足するとき、フォーミングガス(水素ガス雰囲気)中での上部電極の損傷が減少していることが判る。更には、xの値が0.15<x<0.5の関係を満足するとき、フォーミングガス(水素ガス雰囲気)中での上部電極の損傷が激減していることが判る。図2の(A)は、Ru1−xから成る上部電極層の成膜時のプロセスガスをAr/O=29/1sccmとしたときの、フォーミングガス中でのアニール処理後の上部電極の顕微鏡写真であり、xの値は0.3である。フォーミングガス中でのアニール処理後の上部電極には損傷が認められない。
【0032】
(実施の形態2)
実施の形態2は実施の形態1の変形である。実施の形態2が実施の形態1と相違する点は、上部電極層をスパッタ法にて成膜した後、上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理する点にある。Ru1−xから成る上部電極層を酸素ガス雰囲気中で熱処理しないと、図18に示すように、強誘電体薄膜のP−EヒステリシスループにおけるEc−の値が負側に移動する場合がある。また、上部電極とキャパシタ薄膜との間に接触不良が発生する場合がある。尚、図18に示したP−Eヒステリシスループにおける2P、Ec+及びEc−の値は、以下の表4に示すとおりであった。
【0033】
【表4】
2P= 26.57μC/cm
c+ = 36.91kV/cm
c− =−75.90kV/cm
【0034】
これらの現象の発生を防ぐためには、上部電極層の形成後、上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理することが好ましい。熱処理温度Tを種々変化させて、酸素ガス雰囲気中(酸素流量8リットル/分)で15分間の熱処理を行った後の上部電極の厚さを測定した。結果を図3に示す。キャパシタ構造は、実施の形態1と同様とした。尚、バッファ層及び下部電極層の成膜条件を表2と同様とし、強誘電体薄膜の膜厚を約0.2μmとした。また、Ru1−xから成る上部電極層の成膜条件を以下の表5に示すとおりとした。
【0035】
【表5】
Ru1−xから成る上部電極層の成膜条件
ターゲット :Ru
プロセスガス:Ar/O=29.5/0.5sccm
圧力 :0.3Pa
パワー :200W
ターゲットからの距離:80〜90mm
スパッタ速度:5〜20nm/分
膜厚 :約0.2μm
【0036】
図3から明らかなように、熱処理温度Tが625゜C以上になると、上部電極の膜厚が急激に減少する。これは、Ru1−xがRuOとなり、蒸発することに起因している。
【0037】
Ru1−xから成る上部電極層の成膜時のプロセスガスをAr/O=29.5/0.5sccmとし、熱処理温度T=450゜Cにて酸素ガス雰囲気中(酸素流量8リットル/分)で15分間の熱処理を行い、次いで、フォーミングガス中でのアニール処理を行った後の上部電極の顕微鏡写真を図2の(B)に示す。また、フォーミングガス中でのアニール処理前後における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループ(図4参照)における2P、Ec+及びEc−の値を、以下の表6に示す。尚、xの値は0.3である。フォーミングガス中でのアニール処理後の上部電極には損傷が認められない。また、フォーミングガス中でのアニール処理前後における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループの変化も僅かである。尚、Ru1−xから成る上部電極層の成膜時のプロセスガス中のO流量は実施の形態1よりも少ないが、酸素ガス雰囲気中での熱処理によって上部電極中には酸素が取り込まれる。
【0038】
【表6】
アニール処理前
2P= 21.43μC/cm
c+ = 45.67kV/cm
c− =−45.47kV/cm
アニール処理後
2P= 19.49μC/cm
c+ = 62.24kV/cm
c− =−62.42kV/cm
【0039】
(実施の形態3)
実施の形態3は、本発明の第2の態様に係る半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法に関する。実施の形態3においては、Ru層をスパッタ法にて成膜した後、Ru層を温度T’゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、575<T’<625)で熱処理することによって、Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を形成する。実施の形態3においては、熱処理温度(T’゜C)と、フォーミングガス中での上部電極の損傷発生状態との関係を調べた。キャパシタ構造は、実施の形態1と同様とした。バッファ層及び下部電極層の成膜条件を表2と同様とし、強誘電体薄膜の膜厚を約0.2μmとした。また、Ru層の成膜条件を以下の表7に示すとおりとした。
【0040】
【表7】
Ru層の成膜条件
ターゲット :Ru
プロセスガス:Ar=30sccm
圧力 :0.3Pa
パワー :200W
ターゲットからの距離:80〜90mm
スパッタ速度:5〜10nm/分
膜厚 :約0.2μm
【0041】
熱処理温度T’を種々変え、酸素ガス雰囲気中(酸素流量8リットル/分)で15分間の熱処理をRu層に対して行い、Ru1−xから成る上部電極層を形成した後、フォーミングガス中でアニール処理を行った。こうして得られたキャパシタ構造における上部電極の損傷発生状態を調べた結果を、図5に示す。図5から明らかなように、熱処理温度T’が575゜C以下の場合、Ru層の酸化が不十分なため、上部電極に損傷が多く発生している。一方、熱処理温度T’が625゜C以上になると、上部電極の膜厚が急激に減少する。従って、Ru層を温度T’゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、575<T’<625)で熱処理することによって、フォーミングガス(水素ガス雰囲気)中でアニール処理を行った時の上部電極の損傷発生を確実に防止することができる。
【0042】
熱処理温度T’が600゜Cの場合の、フォーミングガス中でのアニール処理後に得られたキャパシタ構造における上部電極の顕微鏡写真を図2の(C)に示す。また、フォーミングガス中でのアニール処理前後における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループ(図6参照)の2P、Ec+及びEc−の値を、以下の表8に示す。尚、xの値は0.3である。フォーミングガス中でのアニール処理後の上部電極には損傷が認められない。また、フォーミングガス中でのアニール処理前後における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループの変化も極く僅かである。しかも、Ec+の絶対値とEc−の絶対値は、フォーミングガス中でのアニール処理後によってほぼ等しくなっており、強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループが改善されている。
【0043】
【表8】
アニール処理前
2P= 22.27μC/cm
c+ = 42.78kV/cm
c− =−57.14kV/cm
アニール処理後
2P= 21.35μC/cm
c+ = 47.12kV/cm
c− =−49.92kV/cm
【0044】
(実施の形態4)
実施の形態4においては、本発明の半導体メモリセルのキャパシタ構造及びその作製方法に基づき、半導体メモリセルを作製した。尚、実施の形態4における半導体メモリセルは、所謂プレーナ型FERAMである。以下、図7〜図9を参照して、実施の形態4における半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法を説明する。尚、実施の形態4においては、本発明の第2の態様に係る半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法を採用した。
【0045】
[工程−400]
先ず、半導体メモリセルにおける選択トランジスタとして機能するMOS型トランジスタ素子を半導体基板10に形成する。そのために、例えばLOCOS構造を有する素子分離領域11を公知の方法に基づき形成する。尚、素子分離領域は、トレンチ構造を有していてもよい。その後、半導体基板10の表面を例えばパイロジェニック法により酸化し、ゲート酸化膜12を形成する。次いで、不純物がドーピングされた多結晶シリコン層をCVD法にて全面に成膜した後、多結晶シリコン層をパターニングし、ゲート電極13を形成する。このゲート電極13はワード線を兼ねている。尚、ゲート電極13をポリシリコン層から構成する代わりに、ポリサイドや金属シリサイドから構成することもできる。次に、半導体基板10にイオン注入を行い、LDD構造を形成する。その後、全面にCVD法にてSiO層を成膜した後、このSiO層をエッチバックすることによって、ゲート電極13の側面にゲートサイドウオール14を形成する。次いで、半導体基板10にイオン注入を施した後、イオン注入された不純物の活性化アニール処理を行うことによって、ソース・ドレイン領域15を形成する。
【0046】
[工程−410]
その後、全面に層間絶縁層20を成膜する。層間絶縁層20は、例えば、下からCVD法にて成膜された厚さ0.1μmのPSG層、CVD法にて成膜された厚さ0.01μmのSiN層、O−TEOSを用いたCVD法にて成膜された厚さ0.3μmのBPSG層、O−TEOSを用いたCVD法にて成膜された厚さ0.1μmのNSG層の4層構成としたが、このような構成に限定するものではない。尚、第3層目のBPSG層を成膜した後、Nガス中で熱処理を行い、平坦化処理を行うことが好ましい。尚、図においては、この4層構成の層間絶縁層20を1層で表した。
【0047】
[工程−420]
次に、層間絶縁層20の上にTiから成るバッファ層21をスパッタ法にて成膜する。バッファ層21は、下部電極の層間絶縁層20への密着性向上、下部電極の結晶性向上を目的として成膜する。次いで、バッファ層21上にPtから成る下部電極層22Aをスパッタ法にて成膜する。そして、下部電極層22A上に、式(2)BiSrTaで表される強誘電体薄膜23Aをゾル−ゲル法にて全面に形成する。尚、式(2)BiSrTaで表される薄膜の成膜後、800゜C×1時間、酸素ガス雰囲気中でポストベーキングを行い、式(2)BiSrTaで表される薄膜の結晶化を促進することが好ましい。Tiから成るバッファ層の成膜条件及びPtから成る下部電極層22Aの成膜条件は、表2に示した条件と同様とすることができる。
【0048】
[工程−430]
その後、強誘電体薄膜23A上にスパッタ法にてRu層を、以下の表9に示す条件にて成膜する。Ru層の成膜後、温度T’=600゜Cにて酸素ガス雰囲気中(酸素流量8リットル/分)で15分間の熱処理をRu層に対して行い、Ru1−xから成る上部電極層24A(但し、x=0.3)を形成する。こうして、図7の(A)に示す構造を得ることができる。
【0049】
【表9】
Ru層の成膜条件
ターゲット :Ru
プロセスガス:Ar=40sccm
圧力 :0.2Pa
パワー :150〜300W
ターゲットからの距離:約30cm
スパッタ速度:5〜10nm/分
膜厚 :約0.2μm
【0050】
[工程−440]
その後、上部電極層24A、強誘電体薄膜23A、下部電極層22A及びバッファ層21をRIE法にてパターニングし、下部電極22、キャパシタ薄膜23及び上部電極24から構成されたキャパシタ構造を形成する(図7の(B)参照)。場合によっては、Ru層、強誘電体薄膜23A、下部電極層22A及びバッファ層21をRIE法にてパターニングした後、Ru層を温度T’゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、575<T’<625)で熱処理することによって、Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を強誘電体薄膜上に形成してもよい。
【0051】
[工程−450]
次に、全面に絶縁層25を成膜する(図8の(A)参照)。絶縁層25は、下から、TEOSを用いたプラズマCVD法にて成膜された厚さ0.1μmのSiO層、O−TEOSを用いたCVD法にて成膜された厚さ0.3μmのSNG層、TEOSを用いたプラズマCVD法にて成膜された厚さ0.2μmのSiO層の3層構成としたが、このような構成に限定するものではない。尚、第1層目及び第3層目のSiO層をCVD法にて形成する際の成膜雰囲気は水素ガス雰囲気であり、半導体基板は約400゜Cに加熱される。ここで、図においては、絶縁層25を1層で表した。
【0052】
[工程−460]
その後、ソース・ドレイン領域15の上方の絶縁層25及び層間絶縁層20に開口部26をRIE法にて形成した後、Nガス雰囲気でアニール処理を行う。
【0053】
[工程−470]
次いで、Nガス/Hガス(5体積%)から成るフォーミングガス中で、400〜450゜C×0.5〜1時間のアニール処理を行う(図8の(B)参照)。
【0054】
[工程−480]
次に、キャパシタ構造から延在した下部電極22の上方の絶縁層25の部分、及び上部電極24の上方の絶縁層25の部分のそれぞれに開口部27を形成した後(図9の(A)参照)、開口部26,27内を含む絶縁層25上に、例えば、Ti層、TiN層、アルミニウム系合金層、Ti層、TiN層、Ti層をスパッタ法にて順次成膜し、その後、これらの各層をパターニングする。これによって、一方のソース・ドレイン領域15は、配線29及びコンタクトプラグ26Aを介して下部電極22と電気的に接続される。また、絶縁層25上に形成されたプレート線28と上部電極24とが接続される。更には、他方のソース・ドレイン領域15と接続されたビット線30が形成される。こうして、図9の(B)に示す半導体メモリセルを作製することができる。尚、図においては、プレート線28、配線29、ビット線30等を1層で表した。最後に、全面にプラズマCVD法にてSiNから成るパッシベーション膜を成膜する。このパッシベーション膜の成膜雰囲気における水素ガスの濃度は15〜30体積%であり、半導体基板は280〜350゜Cに加熱される。
【0055】
(実施の形態5)
実施の形態5においては、所謂スタック型FERAMを、本発明の半導体メモリセルのキャパシタ構造及びその作製方法に基づき作製した。以下、図10〜図11を参照して、実施の形態5における半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法を説明する。尚、実施の形態5においては、本発明の第1の態様に係る半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法を採用した。
【0056】
[工程−500]
先ず、実施の形態4の[工程−400]と同様に、半導体基板10にMOS型トランジスタを作製する。
【0057】
[工程−510]
次いで、SiOから成る第1の層間絶縁層をCVD法にて形成した後、他方のソース・ドレイン領域15の上方の第1の層間絶縁層に開口部16をRIE法にて形成する。そして、かかる開口部16内を含む第1の層間絶縁層上に不純物がドーピングされた多結晶シリコン層をCVD法にて成膜する。次に、第1の層間絶縁層上の多結晶シリコン層をパターニングすることによって、ビット線17を形成する。その後、BPSGから成る第2の層間絶縁層を以下に例示するCVD法にて全面に形成する。尚、BPSGから成る第2の層間絶縁層の成膜後、窒素ガス雰囲気中で例えば900゜C×20分間、第2の層間絶縁層をリフローさせることが好ましい。更には、必要に応じて、例えば化学的機械的研磨法(CMP法)にて第2の層間絶縁層の頂面を化学的及び機械的に研磨し、第2の層間絶縁層を平坦化することが望ましい。尚、第1の層間絶縁層と第2の層間絶縁層を纏めて、以下、単に層間絶縁層20と呼ぶ。
【0058】
次に、一方のソース・ドレイン領域15の上方の層間絶縁層20に開口部18をRIE法にて形成した後、かかる開口部18内を、不純物をドーピングした多結晶シリコンで埋め込み、接続孔(コンタクトプラグ)19を完成させる。こうして、図10の(A)に模式的な一部断面図を示す構造を得ることができる。尚、図においては、第1の層間絶縁層と第2の層間絶縁層を纏めて、層間絶縁層20で表した。また、ビット線17は第1の層間絶縁層上を、図の左右方向に接続孔19と接触しないように延びているが、かかるビット線の図示は省略した。
使用ガス:SiH/PH/B
成膜温度:400゜C
反応圧力:常圧
【0059】
尚、接続孔(コンタクトプラグ)19は、層間絶縁層20に形成された開口部18内に、例えば、タングステン、Ti、Pt、Pd、Cu、TiW、TiNW、WSi、MoSi等の高融点金属や金属シリサイドから成る金属配線材料を埋め込むことによって形成することもできる。接続孔の頂面は層間絶縁層20の表面と略同じ平面に存在していてもよいし、接続孔の頂部が層間絶縁層20の表面に延在していてもよい。タングステンにて開口部18を埋め込み、接続孔19を形成する条件を、以下の表10に例示する。尚、タングステンにて開口部18を埋め込む前に、Ti層及びTiN層を順に例えばマグネトロンスパッタ法にて開口部18内を含む層間絶縁層20の上に成膜する。尚、Ti層及びTiN層を形成する理由は、オーミックな低コンタクト抵抗を得ること、ブランケットタングステンCVD法における半導体基板10の損傷発生の防止、タングステンの密着性向上のためである。
【0060】
【表10】
Ti層(厚さ:20nm)のスパッタ条件
プロセスガス:Ar=35sccm
圧力 :0.52Pa
RFパワー :2kW
基板の加熱 :無し
TiN層(厚さ:100nm)のスパッタ条件
プロセスガス:N/Ar=100/35sccm
圧力 :1.0Pa
RFパワー :6kW
基板の加熱 :無し
タングステンのCVD成膜条件
使用ガス:WF/H/Ar=40/400/2250sccm
圧力 :10.7kPa
成膜温度:450゜C
タングステン層及びTiN層、Ti層のエッチング条件
第1段階のエッチング:タングステン層のエッチング
使用ガス :SF/Ar/He=110:90:5sccm
圧力 :46Pa
RFパワー:275W
第2段階のエッチング:TiN層/Ti層のエッチング
使用ガス :Ar/Cl=75/:5sccm
圧力 :6.5Pa
RFパワー:250W
【0061】
[工程−520]
次に、層間絶縁層20上に、実施の形態4の[工程−420]と同様にして、層間絶縁層20上にTiから成るバッファ層21をスパッタ法にて成膜した後、Ptから成る下部電極層をスパッタ法にて成膜する。Tiから成るバッファ層21の成膜条件及びPtから成る下部電極層の成膜条件は、表2に示した条件と同様とすることができる。次いで、下部電極層及びバッファ層21をパターニングし、下部電極22を形成する(図10の(B)参照)。
【0062】
[工程−530]
その後、下部電極22上を含む全面に、式(2)BiSrTaで表される強誘電体薄膜をゾル−ゲル法にて全面に形成する。尚、式(2)BiSrTaで表される薄膜の成膜後、800゜C×1時間、酸素ガス雰囲気中でポストベーキングを行い、式(2)BiSrTaで表される薄膜の結晶化を促進することが好ましい。
【0063】
[工程−540]
その後、強誘電体薄膜上にスパッタ法にてRu1−x(但し、x=0.3)から成る上部電極層を、以下の表11に示す条件にて成膜する。次に、Ru1−xから成る上部電極層及び強誘電体薄膜をパターニングして、下部電極22上に、強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜23、及びその上に上部電極24を形成する。尚、上部電極層を成膜した後、上部電極層をパターニングする前に、上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理してもよい。あるいは又、上部電極層及び強誘電体薄膜をパターニングした後に、上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理してもよい。
【0064】
【表11】
Ru1−xから成る上部電極層の成膜条件
ターゲット :Ru
プロセスガス:Ar/O=29.3/0.7sccm
圧力 :0.3Pa
パワー :200W
ターゲットからの距離:80〜90mm
スパッタ速度:5〜20nm/分
膜厚 :約0.2μm
【0065】
[工程−550]
その後、全面に絶縁層25を堆積させ、上部電極24の上方のかかる絶縁層25に開口部27をRIE法にて形成する。そして、開口部27内を含む絶縁層25上に、例えばアルミニウム系合金から成る金属配線材料層をスパッタ法にて形成し、金属配線材料層をパターニングすることによってプレート線28を形成する。こうして、図11に模式的な一部断面図を示した構造を得ることができる。
【0066】
実施の形態5と同様の方法で、スタック型FERAMの一種であるペデステル型FERAMを作製することもできる。図12に模式的な一部断面図を示すペデステル型FERAMにおいては、下部電極22は柱状であり、強誘電体薄膜は下部電極22の表面を被覆している構造を有する。このような構造にすることで、キャパシタ薄膜23の有効面積を拡大させることができる。
【0067】
以上、本発明を、発明の実施の形態に基づき説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。層間絶縁層20や絶縁層25を構成する材料は例示であり、適宜、公知の絶縁材料、例えば、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SbSG、SOGから構成することができる。
【0068】
Ru1−xから成る上部電極層と強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜との間には、上部電極の一部を構成する金属層あるいは金属酸化物層が形成されていてもよい。Ru1−xから成る上部電極層の成膜を、MOCVD法にて行うこともできる。この場合には、原料ガスとして、Ru(C、あるいはRu(Cを用い、酸素ガス雰囲気下で成膜を行えばよい。あるいは又、Ru層の成膜を、MOCVD法にて行うこともできる。この場合には、原料ガスとして、Ru(C、あるいはRu(Cを用い、水素ガス雰囲気下で成膜を行えばよい。
【0069】
Ru1−xから成る上部電極層の成膜、あるいは又、Ru層の成膜を、表11に示したと同様の条件による反応性スパッタ法、若しくは、電子ビーム(500W)をRu金属チップに照射することによる電子ビーム蒸着法(蒸着レート:50nm/分)にて行うこともできる。
【0070】
式(2)BiSrTaで表される薄膜を、以下の表12に例示する条件のMOCVD法やパルスレーザアブレーション法にて成膜することもできる。尚、表12中、「thd」は、テトラメチルヘプタンジオンの略である。パルスレーザアブレーション法にて成膜した場合には、式(2)BiSrTaで表される薄膜の成膜後、800゜C×1時間、酸素雰囲気中でポストベーキングを行うことが好ましい。
【0071】
【表12】
Figure 0003587004
【0072】
強誘電体薄膜を、Bi系層状構造ペロブスカイト型の強誘電体材料から構成する代わりに、PZTあるいはPLZTから構成することもできる。マグネトロンスパッタ法によるPZTあるいはPLZTの成膜条件を以下の表13に例示する。あるいは又、PZTやPLZTを、反応性スパッタ法、電子ビーム蒸着法、又はMOCVD法にて形成することもできる。
【0073】
[表13]
ターゲット :PZTあるいはPLZT
プロセスガス:Ar/O=90体積%/10体積%
圧力 :4Pa
パワー :50W
成膜温度 :500゜C
【0074】
更には、PZTやPLZTをパルスレーザアブレーション法にて形成することもできる。この場合の成膜条件を以下の表14に例示する。
【0075】
【表14】
ターゲット:PZT又はPLZT
使用レーザ:KrFエキシマレーザ(波長248nm、パルス幅25n秒、3Hz)
出力エネルギー:400mJ(1.1J/cm
成膜温度 :550〜600゜C
酸素濃度 :40〜120Pa
【0076】
白金から成る下部電極層をRFマグネトロンスパッタ法によって成膜することもできる。かかる成膜条件を以下の表15に例示する。
【0077】
【表15】
ターゲット :Pt
プロセスガス:Ar/O=90/10sccm
圧力 :0.7Pa
アノード電圧:2.6kV
入力電力 :1.1〜1.6W/cm
成膜温度 :600〜750゜C
堆積速度 :5〜10nm/分
【0078】
あるいは又、下部電極を、例えばLSCOから構成することもできる。この場合のパルスレーザアブレーション法による成膜条件を以下の表16に例示する。
【0079】
【表16】
ターゲット:LSCO
使用レーザ:KrFエキシマレーザ(波長248nm、パルス幅25n秒、3Hz)
出力エネルギー:400mJ(1.1J/cm
成膜温度 :550〜600゜C
酸素濃度 :40〜120Pa
【0080】
バッファ層を、チタンから構成する代わりに、チタン酸ビスマス(BiTi12)とし、パルスレーザアブレージョン法(パルスレーザ堆積法)、MOCVD法、又はスパッタ法にて成膜することもできる。パルスレーザアブレージョン法による成膜条件を、以下の表17に例示する。
【0081】
【表17】
ターゲット:チタン酸ビスマス
KrFエキシマレーザ(波長248nm、パルス幅25n秒、3Hz)
成膜温度 :600〜770゜C
酸素濃度 :7〜27P
成膜温度 :0.05〜0.1nm/分
【0082】
本発明の半導体メモリセルのキャパシタ構造及びその作製方法を、強誘電体薄膜を用いた不揮発性メモリセル(所謂FERAM)のみならず、DRAMに適用することもできる。この場合には、強誘電体薄膜の分極のみを利用する。即ち、外部電界による最大(飽和)分極Pmaxと外部電界が0の場合の残留分極Pとの差(Pmax−P)が、電源電圧に対して一定の比例関係を有する特性を利用する。強誘電体薄膜の分極状態は、常に飽和分極(Pmax)と残留分極(P)の間にあり、反転しない。データはリフレッシュによって保持される。
【0083】
【発明の効果】
本発明においては、上部電極をRu1−x(但し、0.1<x<0.64)から構成することにより、フォーミングガス中でのアニール処理やCVD成膜雰囲気といった水素ガス雰囲気中での熱処理によっても、上部電極に損傷が発生し難い半導体メモリセルのキャパシタ構造を得ることができる。また、水素ガス雰囲気中での熱処理前後における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループの変化を抑制することができ、キャパシタ構造の特性の安定化を図ることができる。更には、本発明の半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法においては、従来のキャパシタ構造の作製方法に対して追加する工程が無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1において、xの値と、水素ガス雰囲気中での上部電極の損傷発生状態との関係を調べた結果を示すグラフである。
【図2】発明の実施の形態1、2及び3において得られたキャパシタ構造における上部電極の顕微鏡観察結果である。
【図3】発明の実施の形態2において、熱処理温度を種々変化させて、酸素ガス雰囲気中で熱処理を行った後の上部電極の厚さを測定した結果を示すグラフである。
【図4】発明の実施の形態2において得られたキャパシタ構造における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループを示すグラフである。
【図5】発明の実施の形態3において得られたキャパシタ構造における上部電極の損傷発生状態を調べた結果を示すグラフである。
【図6】発明の実施の形態3において得られたキャパシタ構造における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループを示すグラフである。
【図7】発明の実施の形態4における半導体メモリセルの作製方法を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図8】図7に引き続き、発明の実施の形態4における半導体メモリセルの作製方法を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図9】図8に引き続き、発明の実施の形態4における半導体メモリセルの作製方法を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図10】発明の実施の形態5における半導体メモリセルの作製方法を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図11】図10に引き続き、発明の実施の形態5における半導体メモリセルの作製方法を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図12】ペデステル型半導体メモリセルの模式的な一部断面図である。
【図13】強誘電体のP−Eヒステリシスループ図である。
【図14】従来の半導体メモリセルの製造プロセスの概要を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図15】図14に引き続き、従来の半導体メモリセルの製造プロセスの概要を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図16】フォーミングガス中での430゜C×1時間のアニール処理前後における、白金から成る上部電極の表面を顕微鏡観察した結果を示す図である。
【図17】フォーミングガス中での430゜C×1時間のアニール処理前後における強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループの変化の状態を示すグラフである。
【図18】Ru1−xから成る上部電極を酸素ガス雰囲気中で熱処理しない場合の強誘電体薄膜のP−Eヒステリシスループを示すグラフである。
【符号の説明】
10・・・半導体基板、11・・・素子分離領域、12・・・ゲート酸化膜、13・・・ゲート電極、14・・・ゲートサイドウオール、15・・・ソース・ドレイン領域、16,18,26,27・・・開口部、17,30・・・ビット線、19,26A・・・接続孔(コンタクトプラグ)、20・・・層間絶縁層、21・・・バッファ層、22・・・下部電極、23・・・キャパシタ薄膜、24・・・上部電極、25・・・絶縁層、28・・・プレート線、29・・・配線

Claims (19)

  1. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極とから構成され、該上部電極は、Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)から成ることを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造。
  2. 強誘電体薄膜は、Bi系層状構造ペロブスカイト型の強誘電体材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造。
  3. 強誘電体薄膜は、
    Bi(Sr,Ca,Ba)(Ta,Nb1−Z
    (但し、1.7≦X≦2.5、0.6≦Y≦1.2、0≦Z≦1.0、8.0≦d≦10.0)で表される結晶相を主たる結晶相として含んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造。
  4. 強誘電体薄膜は、Pb(Zr1−y,Ti)O(但し、0<y<1)から成ることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造。
  5. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法であって、
    Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を、スパッタ法にて強誘電体薄膜上に成膜することを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  6. 上部電極層をスパッタ法にて成膜した後、該上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理することを特徴とする請求項5に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  7. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法であって、
    Ru 1−x (但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を、反応性ス パッタ法にて強誘電体薄膜上に成膜することを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  8. 上部電極層を反応性スパッタ法にて成膜した後、該上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理することを特徴とする請求項7に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  9. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法であって、
    Ru 1−x (但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を、電子ビーム蒸着法にて強誘電体薄膜上に成膜することを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  10. 上部電極層を電子ビーム蒸着法にて成膜した後、該上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理することを特徴とする請求項9に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  11. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法であって、Ru 1−x (但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を、MOCVD法にて強誘電体薄膜上に成膜することを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  12. 上部電極層をMOCVD法にて成膜した後、該上部電極層を温度T゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、T<625)で熱処理することを特徴とする請求項11に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  13. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法であって、
    Ru層をスパッタ法にて強誘電体薄膜上に成膜した後、該Ru層を温度T’゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、575<T’<625)で熱処理することによって、Ru1−x(但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を強誘電体薄膜上に形成することを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  14. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法であって、
    Ru層を反応性スパッタ法にて強誘電体薄膜上に成膜した後、該Ru層を温度T’゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、575<T’<625)で熱処理することによって、Ru 1−x (但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を強誘電体薄膜上に形成することを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  15. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法であって、
    Ru層を電子ビーム蒸着法にて強誘電体薄膜上に成膜した後、該Ru層を温度T’゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、575<T’<625)で熱処理することによって、Ru 1−x (但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を強誘電体薄膜上に形成することを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  16. 下部電極と、該下部電極上に形成された強誘電体薄膜から成るキャパシタ薄膜と、該キャパシタ薄膜上に形成された上部電極層から成る上部電極とから構成された半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法であって、
    Ru層をMOCVD法にて強誘電体薄膜上に成膜した後、該Ru層を温度T’゜Cの酸素ガス雰囲気中(但し、575<T’<625)で熱処理することによって、Ru 1−x (但し、0.1<x<0.64)から成る上部電極層を強誘電体薄膜上に形成することを特徴とする半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  17. 強誘電体薄膜は、Bi系層状構造ペロブスカイト型の強誘電体材料から成ることを特徴とする請求項5乃至請求項16に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  18. 強誘電体薄膜は、
    Bi(Sr,Ca,Ba)(Ta,Nb1−Z
    (但し、1.7≦X≦2.5、0.6≦Y≦1.2、0≦Z≦1.0、8.0≦d≦10.0)で表される結晶相を主たる結晶相として含んでいることを特徴とする請求項5乃至請求項16に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
  19. 強誘電体薄膜は、Pb(Zr1−y,Ti)O(但し、0<y<1)から成ることを特徴とする請求項5乃至請求項16に記載の半導体メモリセルのキャパシタ構造の作製方法。
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