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JP3587563B2 - 硬質ポリウレタンフォーム - Google Patents
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正弘 佐々木
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、硬質ポリウレタンフォームに関し、冷蔵庫、冷凍庫、断熱パネル、船舶または車両等の断熱材あるいは断熱構造材として好適に利用が期待されるものである。
【0002】
【従来の技術】
硬質ポリウレタンフォームは、一般に独立気泡構造を有し、気泡内にクロロフルオロカーボン類のガス、炭酸ガス等を含んでいる。その優れた断熱性能、低温寸法安定性、施工性等の故に、冷蔵庫、冷凍庫、建築材料等の断熱材、あるいは軽量構造材として広範囲に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、地球のオゾン層保護のため、クロロフルオロカーボン類の規制が実施されている。クロロフルオロカーボン類は、大気中であまりにも安定に存在するため、更に上空のオゾン層に達し、そこで紫外線等の作用で分解され、その分解物によりオゾン層が破壊されると考えられるようになった。この規制対象には、今まで硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として用いられてきたR−11(トリクロロフルオロメタン)も含まれる。そこで、オゾン層を破壊しない発泡剤を使用する技術の開発が検討されている。
【0004】
上記問題を解決するため、R−11の代替発泡剤のひとつとして、n−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン等の炭化水素化合物が提案されている。例えば、特開平2−91132号は、R−11と炭化水素化合物、すなわち、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等との併用もしくは、それら炭化水素化合物の単独使用により、充填性、低温寸法安定性、圧縮強度等の優れた硬質ポリウレタンフォームを得られることを教示している。更に、特開平3−152160号は、シクロペンタン、シクロヘキサン等を使用することにより、熱伝導率の低い硬質ポリウレタンフォームを得られることを教示している。しかしながら、上記の炭化水素化合物等は、通常の硬質ポリウレタンフォームの製造に使用されるポリオールには溶解しにくいという短所があった。そのため、レジンプレミックスとしての貯蔵安定性が悪くなり、使用できるポリオールの種類が制限され、硬質ポリウレタンフォームの種々の性能、すなわち、充填性、低温・湿熱・高温寸法安定性、圧縮強度、熱伝導率等を十分に引き出すことができず、満足なものではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、硬質ポリウレタンフォームの種々の物性を満足し、炭化水素化合物を発泡剤として使用するレジンプレミックスとしての貯蔵安定性に優れたポリオールを鋭意検討した結果、本発明に達した。
【0006】
すなわち本発明は、次の(1)〜(2)である。
(1)有機ポリイソシアナート、ポリオール、水、触媒、発泡剤および整泡剤から製造される硬質ポリウレタンフォームにおいて、発泡剤として炭化水素化合物を使用し、ポリオールとして、ポリオール中、1,2−ブチレンオキシドまたは、1,2−エポキシドデカンのエーテル単位を10重量%以上含むポリオールを使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。(2)発泡剤として使用する炭化水素化合物がシクロペンタンであることを特徴とする(1)記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【0007】
本発明のエーテル単位は、有機ポリイソシアナートと反応し得る活性水素を2以上有するポリオールに、1,2−ブチレンオキシドまたは1,2−エポキシドデカンを開環付加して得られる。開環付加に用いられる触媒は、BF・EtO等の酸性触媒でもアルカリ金属水酸化物等の塩基性触媒でもよい。エーテル単位を与えるアルキレンオキシドは、1,2−ブチレンオキシドまたは1 2−エポキシドデカンである。なお、本発明のエーテル単位を含むポリオールは、90重量%未満のオキシプロピレンおよび/またはオキシエチレンのエーテル単位を含んでよい。
【0008】
本発明では、1,2−ブチレンオキシドまたは1,2−エポキシドデカンのエーテル単位を含むポリオールは、90重量%未満のオキシプロピレンおよび/またはオキシエチレンのエーテル単位を含んでよい。
本発明では、1,2−ブチレンオキシドまたは1,2−エポキシドデカンのエーテル単位を含むポリオールを必須成分とし、他に必要に応じてポリオール中90重量%未満で、有機ポリイソシアナートと反応し得る活性水素を2以上有する開始剤にプロピレンオキシド、エチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加して得られるポリエーテルポリオール、ポリカルボン酸やカルボン酸ハーフエステルと低分子量ポリオールを脱水縮合して得られるポリエステルポリオール、カプロラクトンを重合して得られるポリエステルポリオール等を、平均水酸基価が300〜600mgKOH/gになる重量比で使用できる。1,2−ブチレンオキシドまたは1,2−エポキシドデカンのエーテル単位が、使用されるポリオール中、10重量%以上でないと、貯蔵安定性の優れたレジンプレミックスは得られない。ポリエーテルポリオールの開始剤としては、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、2,4−および2,6−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ソルビトール、ショ糖等が挙げられる。
【0009】
発泡剤として使用する炭化水素化合物は、シクロペンタン、n−ペンタン、イソペンタン等があり、これらの化合物を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
水の量は、ポリオール100重量部に対して、0.001〜10重量部が適当であり、0.5〜5重量部が更に適当である。
【0010】
本発明では、有機ポリイソシアナートとして、公知のものがすべて使用できる。最も一般的なものは、トルエンジイソシアナート(TDI)およびジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)である。TDIは、異性体の混合物すなわち2,4−体100%品、2,4−体/2,6−体=80/20,65/35(重量比)等のものはもちろん、商品名三井コスモネートTRC等として知られる多官能性のタールを含有するいわゆる粗TDIも使用できる。また、MDIとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートを主成分とする純品のほかに、3核体以上の多角体を含有する三井コスモネートM−200等のいわゆるポリメリックMDIが使用できる。
【0011】
有機ポリイソシアナートと、ポリオール、水、触媒、発泡剤、整泡剤およびその他の助剤の混合物中の有機ポリイソシアナートと反応し得る活性水素との当量比は、NCO/H(活性水素)=0.60以上5.00以下が特に好適である。
【0012】
触媒としては、例えばトリメチルアミノエチルピペラジン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、等のアミン系ウレタン化触媒が使用できる。
これらの触媒は、単独で、または混合して用いることができ、その使用量は活性水素を有する化合物100重量部に対して0.0001重量部以上10.0重量部以下が適当である。
【0013】
整泡剤としては、従来公知の有機珪素界面活性剤が用いられる。例えば、日本ユニカー(株)製のL−5420、L−5340、SZ−1645、SZ−1627、SZ−1923等、信越化学工業(株)製のF−343、F−345、F−347、F−348、F−350S等が適当である。
これら整泡剤の使用量は、活性水素を有する化合物と有機ポリイソシアナートの総和100重量部に対して0.1重量部以上10重量部以下である。
その他、難燃剤、可塑剤、安定剤、着色剤等を必要に応じて添加することができる。
【0014】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例および比較例に使用した原料は次の通りである。
Figure 0003587563
【0015】
表1、表2に示したポリオール、発泡主剤である水、整泡剤、発泡剤、触媒を所定量調整し、20℃に保った。これに20℃に調整しておいた所定量の有機ポリイソシアナート(コスモネートM−200)を加え、5秒間高速混合し、予め40℃に調整したアルミ製型(厚み 20mm×幅 300mm×長さ 450mm)に110g注入し、5分後に脱型した。有機ポリイソシアナートと全活性水素との当量比は、NCO/H=1.10とした。得られた硬質ポリウレタンフォームの諸特性値およびレジンプレミックスの経時安定性を表1、表2に示す。
【0016】
尚、硬質ポリウレタンフォームの諸特性値およびレジンプレミックスの経時安定性測定条件は以下の通りである。
密度
硬質ポリウレタンフォームのコア部の密度。
熱伝導率
英弘精機(株)製 オートΛ HC−072型 により、中間温度25℃(低熱板10℃、高熱板40℃)で測定。
レジンプレミックス経時安定性
レジンの調整後、密閉容器内で1日放置後、目視観察。
○: 均一透明
△: 不透明で3層に分離
×: 完全に2層に分離
低温寸法安定性
−30℃の恒温槽に、フォームサンプルを6時間以上放置し、体積変化率を測定。
圧縮強度
フォームの発泡方向に対して垂直方向の圧縮強度を測定。
【0017】
【表1】
Figure 0003587563
【0018】
【表2】
Figure 0003587563
【0019】
表1に実施例を、表2に比較例を示した。表2の比較例は、シクロペンタン、イソペンタン、n−ペンタン等の炭化水素化合物を発泡剤として用いるとき、ポリオールとしてプロピレンオキシドおよび/またはエチレンオキシドを付加して得られるポリオールのレジンプレミックスの経時安定性が、良好でないことを示している。表1より、ポリオールとしてブチレンオキシドや1,2−エポキシドデカン等を付加して得られるポリエーテルポリオールを使用したとき、表2と比較して経時安定性の良好なレジンプレミックスが得られ、ポリウレタンフォームの諸物性も良好であることがわかる。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、炭化水素化合物を発泡剤として使用する際に、貯蔵安定性の良好なレジンプレミックスを与え、それにより製造される硬質ポリウレタンフォームの諸物性も良好な値を達成するものである。

Claims (2)

  1. 有機ポリイソシアナート、ポリオール、水、触媒、発泡剤および整泡剤から製造さ れる硬質ポリウレタンフォームにおいて、発泡剤として炭化水素化合物を使用し、ポリオールとして、ポリオール中、1,2−ブチレンオキシドまたは、1,2−エポキシドデカンのエーテル単位を10重量%以上含むポリオールを使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。
  2. 発泡剤として使用する炭化水素化合物がシクロペンタンであることを特徴とする請求項1記載の硬質ポリウレタンフォーム。
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