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JP3589254B2 - 作図装置 - Google Patents
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JP3589254B2 - 作図装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図形を扱えるワードブロセッサや、ディジタル複写機など、ディジタル画像情報を加工する電子的な作図を行うための作図装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ワードブロセッサなどでグラフィカルUI(ユーザインターフェース)を利用して、エンドユーザが電子的に作図をすることが一般的になった。また、カラースキャナやカラープリンタを含むコンピュータシステムの普及により、グラフィックデザイナだけではなく、一般ユーザでもカラーの図が作成できる環境ができつつある。カラーの図は白黒に較べて訴求力が高いので、顧客への提案書やプレゼンテーションのために、美しく分かりやすい図を容易に作成したいというユーザのニーズは高い。
【0003】
グラフィックデザイナではない一般ユーザの場合、見栄えを問わなければ、円形や矢印などを使って、要素間の関係を表現でしている単純な図を作ることは比較的容易である。しかしながら、デザイン知識のない一般ユーザにとっては、この単純な図をどのように変形すれば美しく分かりやすい図になるかについてはイメージするのが難しい。
【0004】
ワードプロセッサやグラフィックソフトウェアなど、電子的な作図に関する従来の技術では、作図作業は、ユーザが直線や多角形や楕円形といった図の要素を生成し、これを2次元平面上に配置するという操作を繰り返すことで行われる。従来の技術に基づくシステムで用意される編集操作系は、個々の図の要素の位置や大きさや色を直接的にユーザが指定するものになっている。
【0005】
従来の技術では、デザイン知識のない一般ユーザにとっては、紙と鉛筆を使う状況に較べて「要素の形を正円にする」「長方形をあるラインにそろえる」程度の見栄えの良さは作りこみやすい。しかしながら、要素の配置や形や配色のバランスを取りながら、美しい図を作るのは一般ユーザには困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、ユーザが電子的に作図する際に、ユーザが描いた単純な図などから、容易に見栄えのよい図を作図する作図装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】
この発明は、以上の目的を達成するために、作成対象の図に含まれるべき図の要素と、上記要素同士の位置関係とを指定する第1の指定手段と、上記作成対象の図に反映される作図上の規則を指定する第2の指定手段と、上記第1の指定手段および第2の指定手段の指定に基づいて上記作図対象の図を表す画像情報を生成する手段とを、作図装置に設けている。
【0008】
この構成によれば、ユーザが図の要素とそれらの配置関係とを指定し、さらに作図上の規則を指定するだけで、作図上の規則に合致したすなわち見栄えのよいデザインで作図を行える。
【0009】
上記第1の指定手段は、媒体に描かれた画像を読みとり、指示用の画像情報を生成する画像読み取り手段と、上記指示用の画像情報から、上記作成対象の図に含まれるべき図の要素と、上記要素同士の位置関係とを検出する手段とを含むように構成できる。また、上記画像読み取り手段は、上記媒体に描かれた画像を光学的に読みとるように構成できる。さらに、上記検出する手段は、上記媒体に描かれた画像の各部の色に応じて上記要素の種類を判別するように構成してもよい。
【0010】
この構成によれば、媒体にラフな絵を描いて図の要素および配置を指定でき、また要素の属性をも簡易に指定できる。もちらんデジタイザ等を用いて図の要素や配置を指定するようにしてもよい。
【0011】
また、上記第2の指定手段は、上記要素同士の位置関係に関する作図上の規則を指定する手段、上記要素の形状に関する作図上の規則を指定する手段、および、上記要素の色彩に関する作図上の規則を指定する手段のうちの少なくとも1つを有するように構成してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例の作図装置について図面を説明する。ここでは、この作図装置の構成や動作を説明する前に、この作図装置を用いてどのように作図を行うかにその操作の全体の流れを説明しておく。
【0013】
この実施例では、格子が印刷された紙(入力用紙111)に、カラーマーカーペンで図を描く。図を描いてある入力用紙を光学的に読み込む。これと同時に、タッチパネル上の選択肢から図のデザインを選択すると、これに基づいて図を変形したカラー原稿が出力される。
【0014】
この実施例では、図の要素として「囲み」、「矢印」、「テキスト」の3種類がある。「囲み」は、丸や四角など、ユーザが入力用紙の上で閉曲線で描いたものである。「矢印」は、−>の形に描かれるものである。「テキスト」は、図に書き込んだ文字列である。
【0015】
この実施例では、図を描くためのカラーマーカーペンが与えられている。カラーマーカーペンは、「囲み用」、「矢印用」、「テキスト用」といった図の要素の種類ごとに与えられており、用途ごとに色が違う。システムは、この色の違いを利用して、要素の種類を検出する。
【0016】
入力用紙に印刷された格子の色も、カラーマーカーペンの色とは異なる。ユーザには、格子を基準にしてカラーマーカーペンで図を描いてもらう。図の要素と格子の色が違うことを利用して、要素と格子とを個別に認識し、要素の位置関係を格子を基準にして検出する。
【0017】
つぎに、実施例の作図装置の構成を説明する。なお、この作図装置は、専用のワードプロセッサや汎用のパーソナルコンピュータ、ワークステーション、あるいはホストのソフトウェアとして実現できる。
【0018】
図1はこの作図装置を全体として示すもので、この図において、作図装置は、原稿読み取り部112および作図目標選択部109を有し、ユーザの各種指示を受け付けるようになっている。原稿読み取り部112は入力用紙111にマーキング操作を行って作成した原稿を読みとるものである。ユーザの指示は、実行部、すなわち、要素データ変更部102、座標データ変更部121、図印刷部123、格子検出部114、囲み検出部115、矢印検出部116、テキスト検出部117、色設定部118、形状設定部119、向き変更部120等で実行される。処理制御部124は全体の制御を統括する。
【0019】
各部の実行に際しては、記憶部すなわち要素データ保持部101、座標データ保持部103、方位距離設定ルール保持部104、色設定ルール保持部105、形状設定ルール保持部106、作図目標選択肢保持部107、選択肢−設定ルール対応保持部108、処理対象画像保持部113が各種データを記憶する。そして生成中の図はその都度、画面表示部122に表示され、最終的に生成された図が図印刷部123により印刷される。
【0020】
以下、各部の構成を詳細に説明する。
【0021】
[要素データ保持部101]
要素データ保持部101は、図の要素ごとに、その形状、色、配置に関する情報を保持する機能を持つ。この実施例では、図の要素に関する属性データを表形式で保持する。表は、属性と属性値の組を対応づけたものである。要素毎に一つの表が作られ、その表をシステム内で一意に識別するためのIDがふられる。以下、各属性について説明する。
【0022】
属性には、「位置」、「色」、「形状」、「テキスト」および「表示順序」がある。属性「位置」は、その要素の2次元平面上の位置を示す。属性値として、後述する配置可能座標の座標IDをとる。属性「色」は、その要素の色を示す。属性値として、国際照明学会が定めたスケールであるL*a*b*でその要素の色を表現した値をとる。属性「形状」は、その要素の形状を示す。属性値として、ページ記述言語のPostScript(米国アドビ・システムズ社の商標)でその要素の形状を記述した値をとる。属性「テキスト」は、要素種類がテキストの場合に、その内容を示す。属性値として、カラービットマップデータをとる。属性「表示順序」は、その要素が何番目に表示されるかを示す。この実施例では、描画は上書きで行われるので、要素が重なった場合は表示順序が後のものが手前に見える。属性値として、一意の正数値をとる。
【0023】
[要素データ変更部102]
要素データ変更部102は、他の機能部からの命令に応じて、要素データ保持部が保持する情報を変更する機能を持つ。図の要素の生成、すなわち新たな表の生成は、他の機能部から送られる命令によって行われる。この命令を受けると、まず新たな一つの表を要素データ保持部101中に作る。この時点での各属性の値は、次のようになる。
*属性「色」、「形状」、「テキスト」はnil。
*属性「表示順序」は、この時点で要素データ保持部101に存在する表が持つ、この属性値の最大値に1を加えた値。
【0024】
生成命令の結果として、新たに作った表のIDを返す。
【0025】
属性「色」、「形状」、「テキスト」の属性値設定については、直接代入命令が用意されている。この代入命令は、引数として、表のIDと代入する属性と、代入する値とを取る。この命令を受け取ると、この機能部は、要素データ保持部101に保持された表から、引数で渡されたIDを持つものを探し、その表の属性値を渡された値に従って置き換える。
【0026】
属性「色」については、属性値を変更する命令として、明度/彩度/色相の相対的変更命令が用意されている。この変更命令は、引数として、表のIDと現在の値に対する変化量を取る。表のIDは、前述の属性値設定と同様に、代入先を調べるために用いる。変化量は実数値で、色相変更のみ単位がラジアンの値である。明度の変更は、現在のL*値に対して変化量が加算される。彩度および色相の変更は、現在のa*値とb*値から彩度および色相を計算し、これに変化量を加算した後、加算後の値をa*値とb*値に割り振る計算を行う。なお、色相の変化量に関して、a−b座標系(aを機軸、bを縦軸)で時計回りを「プラス変化」の向きとする。
【0027】
属性「形状」については、属性値を変更する命令として、大きさ/向きの変更命令が用意されている。この変更命令は、引数として、表のIDと実数値を取る。表のIDは、前述の属性値設定と同様に、代入先を調べるために用いる。大きさの変更は、与えられた実数値を、単位をパーセントとした長さに対する倍率として扱い、この値に応じた大きさになるように現在の属性値を変更する。向きの変更は、与えられた実数値を、度を単位とした回転量として扱い、この値に応じて向きが変わるように現在の属性値を変更する。なお、向きの変更は相対的な変更であり、原稿の上に対する時計回りを「プラス変化」の向きとする。
【0028】
なお、前記の変更命令の指定方法として、表のIDの代わりに要素種類を指定すると、もう一つの引数の値に基づく変更がその種類の要素すべてに対して行われる。
【0029】
[座標データ保持部103]
座標データ保持部103は、図の要素を配置可能な、2次元平面上の座標に関する情報を保持する機能を持つ。この実施例では、配置可能な座標の数は、入力用紙に印刷された格子の格子点の数に一致する。ある座標のデータは、座標IDと、その座標の2次元上での位置を示す値とからなる。座標IDは、座標を一意に識別するためものである。この実施例では、{1,1}といった、2元の正数値の組で表わす。
【0030】
位置を示す値は、他の座標点を測定対象として、これに対する方位と距離で示される。測定対象となる座標点は一点であり、これを座標IDで示す。方位は、測定対象が自身からみてどの方向にあるかを示すものであり、印刷時に上になる方向を0度として時計回りの角度で示される。距離は、印刷の単位である、ポイントを単位とした非負の整数値で示される。位置を示す値の概念図を図2に示す。例えば、図2の左上の座標点{1,2}は座標点{1,1}を測定対象(基準)として、135度の方位であり、距離は102ポイントである。
【0031】
[方位距離設定ルール保持部104]
方位距離設定ルール保持部104は、要素の位置関係に関する規則を保持する機能を持つ。この実施例では、要素の位置関係については、座標データ保持部103に保持された座標データに対して、その方位と距離の設定に関するルールを保持する。
【0032】
この実施例では、要素の位置関係に関するルールは4種類である。これらのルールは、C言語に似た文法を持つプログラムにより、逐次的手順として記述されている。
【0033】
ルール1は、座標の配置が等間隔となり、全体として格子状の構図をなすものである。ルール1(rule_1(dis_val))では、すべての座標で、隣の格子点との距離がdis_valの値に設定される。ルール1は以下のように記述される(C言語に類する態様で)。ルール1により実行される動作を図15に示す。図の記述は容易に理解できるためとくに説明は行わない。
【0034】
【表1】
Figure 0003589254
ルール2は、座標の配置が等比的に広がり、全体として末広がりの構図をなすものである。ルール2(rule_2(dis_val,ratio))では、間隔の初期値をdis_valの値として、ratioの比率で間隔が広がっていくように格子点の間隔が設定される。ルール2は以下のように記述される。ルール2により実行される動作を図16に示す。この図の記述も容易に理解できるためとくに説明は行わない。
【0035】
【表2】
Figure 0003589254
ルール3は、座標の配置がある任意の点を中心として同心円状に並ぶものである。ルール3(rule_3(center_point,dis_val))では、座標center_pointを中心点として、dis_valの値を半径差とする同心円に格子点が配置されるようになる。ルール3は以下のように記述される。ルール3により実行される動作を図17〜図20に示す。これら図の記述も容易に理解できるためとくに説明は行わない。
【0036】
【表3】
Figure 0003589254
【0037】
【表4】
Figure 0003589254
ルール4は、ある任意の点を中心に、任意の角度だけ全体の構図を回転させるものである。ルール4(rule_4(center_point,plus_angle))では、 座標center_pointを回転の中心として、plus_angleの値だけ時計方向にすべての座標点を回転させる。ルール4は以下のように記述される。ルール4により実行される動作を図21に示す。この図の記述も容易に理解できるためとくに説明は行わない。
【0038】
【表5】
Figure 0003589254
ここで、関数point_data({i,j})はシステム定義であり、座標IDが{i,j}の座標データヘアクセスするためのポインタを返す。これにより、p−>position−>angleのように、座標データの各属性値を参照/代入することができる。また、XPOINTMAX,YPOINTMAXは、配置可能座標の第1元、第2元の最大数を示すマクロである。また、関数reset_reference({i,j})は、方位/距離設定の基準点となる座標を座標ID{i,j}にし、この座標から測定対象の繋がりを木状に展開するシステム定義関数である。測定対象の変更に従って、距離と方位は、座標の配置がこの関数が適用される前と変わらないように、適切に設定される。座標ID{l,m}での「測定対象」の設定は次の通り。
*l<iかつm=jのとき、「測定対象」は座標ID{l+1,m}
*l>iかつm=jのとき、「測定対象」は座標ID{l−1,m}
*m>jのとき、「測定対象」は座標ID{l,m−1}
*m<jのとき、「測定対象」は座標ID{l,m+1}
これらのシステム定義関数とマクロは、後述する座標データ変更部121で定義されている。
【0039】
[色設定ルール保持部105]
色設定ルール保持部105は、要素の配色に関する規則を保持する機能を持つ。この実施例では、要素の属性「色」に設定されるL*a*b*の値と、その色を表わす言葉(赤や青など)とを対応づけた組からなる表によって、ルールを保持している。
【0040】
[形状設定ルール保持部106]
形状設定ルール保持部106は、要素の形状に関する規則を保持する機能を持つ。「形状」については、要素属性「形状」に設定されるPostScriptプログラムと、その形状が示す言葉(円柱や鏃など)とを対応づけた組からなる表を持つ。各PostScriptプログラムで記述されている画像の大ささには、基準が設けられている。ここでは、144ポイント×144ポイント(すなわち2インチ四方)の正方形に収まるものに規定されている。個々の図の要素の実際の大きさは、入力用紙の格子の間隔と選択された規則に応じて、この正方形を拡大または縮小することで決まる。
【0041】
また、各PostScriptプログラムで記述されている、矢印要素として用いられる画像については、上向きに矢が指しているように規定されている。個々の矢印要素の矢印方向は、選択された規則に応じて、この画像を回転させることで決まる。
【0042】
[作図目標選択肢保持部107]
作図目標選択肢保持部107は、作図目標の選択肢を保持する機能を持つ。この実施例では、ある作図目標は、IDと文字列と画像(ビットマップデータ)の組で表現される。IDは、各作図目標を各機能部が一意に識別するためのものであり、作図目標を示す文字列DGに一意な正数値を続けたものである(例えば、DG3)。文字列および画像は、ユーザがその作図目標を他のものと区別できる言葉および図形を示している。
【0043】
この実施例では、選択肢として用意されている作図目標は、「図の主旨」、「図の用途」および「図の概観」の3点から類別されている。このような類別は、ユーザが所望の作図目標を検索しやすくなる点で有用である。
【0044】
この実施例では、作図目標の選択肢を表形式のデータによって保持している。図3に、このデータの例を示す。
【0045】
[選択肢−設定ルール対応保持部108]
選択肢−設定ルール対応保持部108は、作図目標選択肢保持部に保持された作図目標と、方位距離設定ルール保持部に保持されたルールとの対応関係、色設定ルール保持部105および形状設定ルール保持部104と言葉との対応関係を保持する機能を持つ。この実施例では、作図目標のIDとルール名とそのルールへの引数の値、ならびに、作図目標のIDと言葉とを対応づけた表形式のデータを用いることで、対応関係を保持している。引数が作図目標の選択時に決定される場合は、それを示す予約語が実際の値の代わりに入る。
【0046】
図4に、図3の例に基づいた、このデータの例を示す。各作図目標のIDと方位距離設定ルールと色設定ルールと形状設定ルールとが対応づけられている。色設定ルールと形状設定ルールについては、要素の種類ごとに異なった色づけや形状を取ることができるように、種類ごとに言葉が対応づけられている。予約語_calculateは印刷時に収まる長さになるように計算することを示し、_fill_pointは任意の格子点をユーザが入力することを示す。
【0047】
[作図目標選択部109]
作図目標選択部109は、ユーザの指示により、作図目標選択肢保持部107に保持された選択肢のうちから一つを選び、この結果を記憶する機能を持つ。また、選択した作図目標が可変の値を取りえる場合は、その値を指示できる機能を持つ。また、他の機能部からの問合せに対して、指示の結果を知らせる機能を持つ。
【0048】
この実施例では、作図目標選択肢保持部107の類別に従って、各カテゴリーから作図目標を絞って画面表示部へ表示させることができる(図5参照)。ユーザが各カテゴリーで項目を選ぶと、この機能部は、その項目をカテゴリーに持つ作図目標を作図目標選択肢保持部107から調べて、その作図目標の文字列と画像を画面表示部122へ表示させる。作図目標が複数ある場合は、各作図目標を、作図目標を表す文字列を50音順に並べた順序で表示させる。また、作図目標が多数あって表示しきれない場合は、図5に示すように、スクロール可能なウインドウの表示形式が取られる。なお、各項目をカテゴリーに持つものがなければ、何も表示させない。
【0049】
カテゴリーの項目の選び方は、項目表示の部分がポップアップメニューになっており、このメニュー項目から選ぶことになる(図6参照)。メニュー項目は、ある項目に絞らないことを意味する「指定なし」と、作図目標選択肢保持部107に保持されたデータにある各カテゴリーの項目である。これらは、「指定なし」を除き、50音順に表示される。また、重複するものは一つだけ表示される。選択しているものには下線が引かれて表示される。
【0050】
ユーザが画面表示された作図目標の中からーつを選んだ場合、すなわち、図5において、作図目標を示す文字列と画像の組を選び(選ばれたものは太線で囲われる)、この後「OK」の領域を選択した場合、この機能部は、選ばれた作図目標のIDを調べる。そして、選択肢−ルール対応保持部108でこのIDと対応づけられているルールとその引数を調べ、この値を座標データ変更部121へ渡す。このとき、引数に、ユーザに値を入力させることを示す予約語がある場合は、その予約語に応じた方法でユーザに値を入力させる。例えば、引数の予約語が_fill_positionの場合、ユーザにパッドを用いて原稿上の点を選択させる、といった方法で値を入力することができる。
【0051】
[マーキング操作110]
原稿読み取り部112に読み取らせる入力用紙111に、図を描く操作である。この実施例では、複数の、互いに色が異なるカラーマーカーペンを用いる。カラーマーカーペンの色(以下、マーカー色と呼ぶ)は、「囲み用」、「矢印用」、「文字用」というように、図の要素の種類に一意に対応するように割当てられている。なお、この実施例ではマーカー色は白以外のものを用いている。
【0052】
[入力用紙111]
入力用紙111は、原稿読み取り部112に読み取らせる図を描くためのメディアの機能を持つ。入力用紙111上には、図の要素の位置関係を検出する際に用いられる格子が印刷されている。格子は、碁盤の目と同様に、直線が等間隔かつ直交して並んでいるものである。格子の色は、マーカー色とは異なる色である。なお、この実施例では、紙の色は白であり、格子の色は白以外のものを用いている。
【0053】
[原稿読み取り部112]
原稿読み取り部112は、処理対象となる白黒原稿を光学的にスキャンして、光の三原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)に分解し、256階調のデジタルカラー画像データを生成して、処理対象画像保持部113にこのデータを保持させる。
【0054】
生成されるデジタルカラー画像データの1画素は、原稿上の0.0625mm四方(lmm2あたり16×16画素;解像度約400dpi)に相当する。一つの画素データは、24ビット(連続した3バイトデータ)で表わされる。24ビットの最初8ビットがRの256階調データ、真ん中の8ビットがGの256階調データ、最後の8ビットがBの256階調データを示す。すべてのビットが立っている時が白色、すべてのビットが立っていないときが黒色を示す(図7参照)。
【0055】
一回のスキャンで得られるデジタルカラー画像データは、A4一枚分に相当するもので、(3360×4752)個の連続した画素データで表わされる。画素データの順序は、画素データの原稿上の位置から一意に決まる。データの順序は、原稿の短辺方向に沿ったスキャンライン(CCDで実現)を長辺方向に動かすという、光学的スキャンに合わせたものである。A4を縦長に置いたときの言葉を使えば、先頭から3360番目までの画素データは、原稿の上端の画素を左から右に順番に並べたものであり、以下3360個のデータをー組にして、原稿の上から下に順番に4752組の画素データが並ぶ。
【0056】
[処理対象画像保持部113]
処理対象画像保持部113は、処理対象となるデジタルカラー画像データ(以下、処理対象画像と呼ぶ)を保持する。処理対象画像のデータサイズは、約46Mbyteである。
【0057】
[格子検出部114]
格子検出部114は、処理対象画像から格子を検出し、これに基づいて座標データ変更部121へ座標データの初期化を命令する機能を持つ。また、他の機能部からの命令により、処理対象画像中の特定の画素データ群に含まれる格子の情報を返す機能を持つ。この機能部は、入力用紙111に印刷された格子の色をあらかじめ測色して、画素データ形式に変換したものを記憶している。また、この色に対して、許容範囲にある値も記憶している。この情報を利用して、格子の検出を行う。
【0058】
一つの格子線は、原稿入力時のスキャンラインに平行か、直行する。したがって、図7に示した処理対象画像のデータ構造において、格子の色(許容値を含む)に一致する画素データ群について、そのアドレスの規則性を調べれば格子を抽出できる。
【0059】
この機能部は、原稿の左右方向の格子点の数、原稿の上下方向の格子点の数、格子点の間隔(単位はポイント)を検出することができる。また、ある画素データ群に対して、その画素データ群に含まれる格子点の数、および、縦または横の格子線の何番目から何番目までがその画素データ群に含まれるかを検出することができる。
【0060】
[囲み検出部115]
囲み検出部115は、処理対象画像から要素種類が「囲み」である要素を検出し、検出した要素に関わる情報を要素データ保持部101に新たに保持させる機能を持つ。要素の検出は処理制御部124からの命令によって行われる。一回の命令で、処理対象画像から、未検出の「囲み」要素をーつ検出する。後述のアルゴリズムで示すように、要素を検出した場合はnil以外の値を返し、未検出のものがない場合はnilを返す。
【0061】
この機能部は、「囲み用」のマーカー色をあらかじめ測色して、画素データ形式に変換したものを記憶している。また、この色に対して、許容範囲にある値も記憶している。この情報を利用して、「囲み」要素の検出を行う。
【0062】
この機能部では、次のアルゴリズムで処理が行われる。
[ステップ1] 処理対象画像の画素データに、色が「囲み用」のマーカー色(許容範囲を含む)に一致するものを、処理対象画像の先頭の画素データ(すなわち、原稿左上隅の画素)から順番に調べる。もし一致するものがあれば、この画素データのアドレスを「輪郭画素データアドレス」として記憶する。もしなければ、nilを返してこの機能部の処理を終了する。
[ステップ2] 要素データ変更部へ、要素の生成命令を送る。返ってきた値を「新規要素ID」として記憶する。
[ステップ3] ステップ1で見つけた画素データに対して、原稿上でこれとつながって閉曲線をなしている、「囲み用」のマーカー色の画素データすべてを処理対象画像から探しだし、これらのアドレスを「輪郭画素データアドレス」に追加して記憶させる。
[ステップ4] 原稿上で「輪郭画素データアドレス」が示す閉曲線の内側にあたるすべての画素データを処理対象画像から探しだし、これらのアドレスと「輪郭画素データアドレス」のアドレスとを「囲み領域画素データアドレス」として記憶する。
[ステップ5] 格子検出手段に「囲み領域画素データアドレス」を渡して、原稿上でこれらが示す領域に縦の格子線が何番目から何番目まで入っているかを調べさせ、結果を「縦線範囲」として記憶する。
[ステップ6] 格子検出手段に「囲み領域画素データアドレス」を渡して、原稿上でこれらが示す領域に横の格子線が何番目から何番目まで入っているかを調べさせ、結果を「横線範囲」として記憶する。
[ステップ7] 「縦線範囲」と「横線範囲」が原稿上で示す長方形の中心点に最も近い格子点を一つ見つける。この格子点が、左からX番目の縦線と、下からY番目の横線の交差点であるとする。このとき、「新規要素ID」が示す要素の属性「位置」の値を{X,Y}に設定するように、要素データ変更部へ命令を送る。
[ステップ8] 「輪郭画素データアドレス」の画素データの色をすべて白に設定する。
[ステップ9] 結果として、「新規要素ID」と「縦線範囲」と「横線範囲」を一組にして返し、この機能部の処理を終了する。
【0063】
[矢印検出部116]
矢印検出部116は、処理対象画像から要素種類が「矢印」である要素を検出し、検出した要素に関わる情報を要素データ保持部101に新たに保持させる機能を持つ。
【0064】
要素の検出は処理制御部からの命令によって行われる。一回の命令で、処理対象画像から、未検出の「矢印」要素をーつ検出する。後述のアルゴリズムで示すように、要素を検出した場合はnil以外の値を返し、未検出のものがない場合はnilを返す。この機能部は、「矢印用」のマーカー色をあらかじめ測色して、画素データ形式に変換したものを記憶している。また、この色に対して、許容範囲にある値も記憶している。この情報を利用して、「矢印」要素の検出を行う。
【0065】
この機能部では、次のアルゴリズムで処理が行われる。
[ステップ1] 処理対象画像の画素データに、色が「矢印用」のマーカー色(許容範囲を含む)に一致するものを、処理対象画像の先頭の画素データ(すなわち、原稿左上隅の画素)から順番に調べる。もし一致するものがあれば、この画素データのアドレスを「輪郭画素データアドレス」として記憶する。もしなければ、nilを返してこの機能部の処理を終了する。
[ステップ2] 要素データ変更部102へ、図の要素の生成命令を送る。返ってきた値を「新規要素ID」として記憶する。
[ステップ3] ステップ1で見つけた画素データに対して、原稿上でこれとつながって線をなしている、「矢印用」のマーカー色の画素データすべてを処理対象画像から探しだし、これらのアドレスを「輪郭画素データアドレス」に追加して記憶させる。
[ステップ4] 原稿上で「輪郭画素データアドレス」が示す線に対して、これを内包する最小の長方形にあたるすべての画素データを処理対象画像から探しだし、これらを「矢印領域画素データアドレス」として記憶する。
[ステップ5] 格子検出部114に「矢印領域画素データアドレス」を渡して、原稿上でこれらが示す領域に縦の格子線が何番目から何番目まで入っているかを調べさせ、結果を「縦線範囲」として記憶する。
[ステップ6] 格子検出部114に「矢印領域画素データアドレス」を渡して、原稿上でこれらが示す領域に横の格子線が何番目から何番目まで入っているかを調べさせ、結果を「横線範囲」として記憶する。
[ステップ7] 「縦線範囲」と「横線範囲」が原稿上で示す長方形の中心点に最も近い格子点を一つ見つける。この格子点が、左からX番目の縦線と、下からY番目の横線の交差点であるとする。このとき、「新規要素ID」が示す要素の属性「位置」の値を{X,Y}に設定するように、要素データ変更部102へ命令を送る。
[ステップ8] 「輪郭画素データアドレス」から矢がどの方位を向いているかを調べる。これはまず、矢じり部分、すなわち、原稿上で線が3分岐している画素データを探しだす。次に、3分岐している中で最も線が長いものをさがす。その線を構成する画素データ群のアドレスパターンから矢印の方向が分かり、失じり部分がその線のどちらの端点であるかで矢の方位が分かる。この結果を「矢の方位」として記憶する。なお、方位の基準のとりかたは、座標データの方位と同じである。
[ステップ9] 「輪郭画素データアドレス」の画素データの色をすべて白に設定する。
[ステップ10] 結果として、「新規要素ID」と「縦線範囲」と「横線範囲」と「矢の方位」を一組にして返し、この機能部の処理を終了する。
【0066】
[テキスト検出部117]
テキスト検出部117は、処理対象画像から要素種類が「テキスト」である要素を検出し、検出した要素に関わる情報を要素データ保持部101に保持させる機能を持つ。要素の検出は処理制御部124からの命令によって行われる。一回の命令で、処理対象画像から、未検出の「テキスト」要素を一つ検出する。後述のアルゴリズムで示すように、要素を検出した場合はnil以外の値を返し、未検出のものがない場合はnilを返す。
【0067】
この機能部は、「テキスト用」のマーカー色をあらかじめ測色して、画素データ形式に変換したものを記憶している。また、この色に対して、許容範囲にある値も記憶している。この情報を利用して、「テキスト」要素の検出を行う。
【0068】
この機能部では、次のアルゴリズムで処理が行われる。
[ステップ1] 処理対象画像の画素データに、色が「テキスト用」のマーカー色(許容範囲を含む)に一致するものを、処理対象画像の先頭の画素データ(すなわち、原稿左上隅の画素)から順番に調べる。もし一致するものがあれば、この画素データのアドレスを「輪郭画素データアドレス」として記憶する。もしなければ、nilを返してこの機能部の処理を終了する。
[ステップ2] 要素データ変更部102へ、図の要素の生成命令を送る。返ってきた値を「新規要素ID」として記憶する。
[ステップ3] ステップ1で見つけた画素データに対して、原稿上でこれとつながって線をなしているすべての画素データを処理対象画像から探しだし、これらのアドレスを「輪郭画素データアドレス」に追加して記憶させる。
[ステップ4] 「輪郭画素データアドレス」の画素データ群から、原稿上で5mm以内に、「テキスト用」のマーカー色を持つ画素データがないか処理対象画像を調べる。あればステップ5へ、なければステップ6へ制御を渡す。。
[ステップ5] ステップ4で見つけた画素データに対して、原稿上でこれとつながって線をなしているすべての画素データを処理対象画像から探しだし、これらのアドレスを「輪郭画素データアドレス」に追加して記憶させる。この後、ステップ4へ制御を戻す。
[ステップ6] 「輪郭画素データアドレス」に対して、原稿上でこれを内包する最小の長方形にあたるすべての画素データを処理対象画像から探しだし、これらを「テキスト領域画素データアドレス」として記憶する。
[ステップ7] 格子検出手段に「テキスト領域画素データアドレス」を渡して、原稿上でこれらが示す領域に縦の格子線が何番目から何番目まで入っているかを調べさせ、結果を「縦線範囲」として記憶する。
[ステップ8] 格子検出手段に「テキスト領域画素データアドレス」を渡して、原稿上でこれらが示す領域に横の格子線が何番目から何番目まで入っているかを調べさせ、結果を「横線範囲」として記憶する。
[ステップ9] 「縦線範囲」と「横線範囲」が原稿上で示す長万形の中心点に最も近い格子点をーつ見つける。この格子点が、左からX番目の縦線と、下からY番目の横線の交差点であるとする。このとき、「新規要素ID」が示す要素の属性「位置」の値を{X,Y}に設定するように、要素データ変更部102へ命令を送る。
[ステップ10] 「テキスト領域画素データアドレス」が示す部分の画像だけを処理対象画像からコピーしたような画像データを生成する。この画像データで、テキストに相当する部分の画素を黒、それ以外を白にするように画素の色を変更する。変更後の画像データが、「新規要素ID」が示す要素の属性「テキスト」の属性に設定されるように、要素データ変更部102へ命令を送る。
[ステップ11] 「輪郭画素データアドレス」の画素データの色をすべて白に設定する。
[ステップ12] 結果として、「新規要素ID」を返し、この機能部の処理を終了する。
【0069】
[色設定部118]
色設定部118は、他の機能部からの命令により、要素の種類と選択された作図目標に応じて、要素の色を設定する機能を持つ。設定命令の引数は、要素データ保持部中の表のIDと、要素種類である。
【0070】
この機能部では、次のアルゴリズムで処理が行われる。
[ステップ1] 引数として渡された表のIDと要素種類を、各々、「新規要素ID」と「新規要素種類」として記憶する。
[ステップ2] ユーザが選択した作図目標のIDを、作図目標選択部109に問合せて調べ、その結果を「作図目標ID」として記憶する。
[ステップ3] 選択股−設定ルール対応保持部108中の情報で、「作図目標ID」に対応づけられた色設定ルールで、「新規要素種類」要素のものを探し、これを「色適用ルール」として記憶する。
[ステップ4] 色設定ルール保持部中の情報で「色適用ルール」と対応づけられているL*a*b*値を探しこの値が「新規要素ID」の要素の属性「色」に設定されるように要素データ変更部102へ変更命令を送る。
【0071】
[形状設定部119]
形状設定部119は、他の機能部からの命令により、要素の種類と選択された作図目標に応じて、要素の形状を設定する機能を持つ。設定命令の引数は、要素データ保持部101中の表のIDと、要素種類と、左右方向の格子点数と、上下方向の格子点数である。左右方向の格子点数とは、値を設定する対象となる要素が、原稿上で、縦の格子線を何本含んでいたかを示すものである。つまり、囲み検出部115または矢印検出部116が検出結果として返す「縦線範囲」から得ることができる値である。上下方向の格子点数も、これと同様である。
【0072】
この機能部では、次のアルゴリズムで処理が行われる。
[ステップ1] 引数として渡された表のIDと要素種類と左右方向の格子点数と上下万向の格子点数を、各々、「新規要素ID」、「新規要素種類」、「X数」、「Y数」として記憶する。
[ステップ2] ユーザが選択した作図目標のIDを、作図目標選択部109に問合せて調べ、その結果を「作図目標ID」として記憶する。
[ステップ3] 選択肢−設定ルール対応保持部108中の情報で、「作図目標ID」に対応づけられた形状設定ルールで、「新規要素種類」要素のものを探し、これを「形状適用ルール」として記憶する。
[ステップ4] 形状設定ルール保持部106中の情報で「形状適用ルール」と対応づけられているPostScriptプログラムを探し、この値が「新規要素ID」の要素の属性「形状」に設定されるように要素データ変更部102へ変更命令を送る。
[ステップ5] 「X数」が1以外の場合、「X数」に100をかけたものを拡大倍率(単位はパーセント)として、「新規要素ID」の要素が示す画像の左右方向の長さが拡大倍率だけ拡大されるように、要素データ変更部へ変更命令を送る。
[ステップ6] 「Y数」が1以外の場合、「Y数」に100をかけたものを拡大倍率(単位はパーセント)として、「新規要素ID」の要素が示す画像の上下方向の長さが拡大倍率だけ拡大されるように、要素データ変更部102へ変更命令を送る。
【0073】
[向き変更部120]
向き変更部120は、他の機能部からの命令により、矢印要素について、矢の原稿上の方位と選択された作図目標に応じて、矢印の向きを変更する機能を持つ。
【0074】
形状設定部119による設定では、形状設定ルールの規定から、矢印要素は出力画像で上を向いている。この機能部は、形状設定部119による設定後に、矢印の向きを適切なものにする。
【0075】
設定命令の引数は、要素データ保持部中の表のIDと、矢の原稿上の方位である。ここで、矢の原稿上の方位は、矢印検出手段が、検出結果として「矢の方位」で返すものである。これは、原稿上で上向きを0度として、時計方向に何度の角度をなすかを示している。
【0076】
この変更部120は、まず、要素データ変更部102を用いて、引数で渡された表のIDが示す要素を矢の原稿上の方位だけ回転させる。次に、この要素の位置に当たる配置可能座標を調べる。ここで、この座標に隣接する4個の座標の方位に歪み、すなわち、隣接する4個の座標が0度、90度、180度、360度の方位になければ、この歪みに応じて矢印の向きを補正する。
【0077】
[座標データ変更部121]
座標データ変更部121は、格子検出部114から送られた命令により、座標データ保持部103の座標データを初期化する機能を持つ。また、作図目標選択部109から送られた命令により、方位距離ルール保持部104に保持されたルールを用いて、座標データ保持部の座標データを変更する機能を持つ。
【0078】
この機能部は、前述のreset_reference()といった、マクロやシステム定義関数を保持しており、ルールを解釈する際にこれらを利用する。初期化の命令は、引数として、原稿の左右方向の格子点の数、原稿の上下方向の格子点の数、格子点の間隔(単位はポイント)を取る。初期化が命令されると、この機能部は、まず、原稿の左右方向の格子点の数をXPOINTMAX、原稿の上下方向の格子点の数をYPOINTMAXとして記憶する。次に、(XPOINTMAX × YPOINTMAX)個の配置可能座標データを座標データ保持部103に生成させる。そして、各座標データに対して、座標IDを{1,1}から{XPOINTMAX,YPOINTMAX}まで一意に割当てる。最後に、座標データの方位距離の初期化をするために、reset_reference({1,1})を実行した後、渡された格子点の間隔を引数としてrule_1()を実行する。
【0079】
例えば、原稿の左右方向の格子点の数を4、原稿の上下方向の格子点の数を4、格子点の間隔を144として初期化が命令されると、この機能部は図8のように座標配置を設定する。
【0080】
図8の初期化の状態から、他の機能部からの命令が、rule_2(72,1.24)で座標データを変更である場合、この機能部は図9のように座標配置を設定する。
【0081】
また、他の機能部からの命令が、rule_3({3,1},72)で座標データを変更である場合、この機能部は図10のように座標配置を設定する。rule_3({3,2},144)の場合、図11のように座標配置を設定する。
【0082】
[画面表示部122]
画面表示部122は、前述の各種指示/選択に運動して、選択肢や値の入力要請などを画面に表示させる機能を持つ。
【0083】
[図印刷部123]
図印刷部123は、ユーザの指示により、要素データ保持部に保持された要素のデータを解釈してCMYKラスタ画像に変換し、変換後の画像を紙/OHPシートに印刷する機能を持つ。図の要素を描画する際は、属性「表示順序」の値の小さいものから順次上書きで描画する。また、方位0が必ず紙/OHPシートで上を向くように描画する。ある要素が属性「テキスト」に値を持つ場合は、まず属性「色」と「形状」にしたがって描画し、そのあとで属性「テキスト」の値に基づいてテキストを上書きで描画する。
【0084】
[処理制御部124]
処理制御部124は、処理全体の流れを統括する機能を持つ。また、システム全体の起動と終了のユーザ指示を受ける機能を持つ。
【0085】
実施例における処理の流れを図12に示す。この処理の流れは、処理制御部124によって統括され、実行される。図12では、まず、作図目標の選択および入力用紙を用いたラフ・スケッチの入力が行われると(S1およびS2)、格子検出部114が格子を検出し、座標データを初期化し(S3)、さらに作図目標に応じた座標データの変更が行われる(S4)。つぎに、囲み検出部115により囲みが検出されるたびに色設定と、形状設定を行う(S5、S6、S7およびS8)。つぎに、矢印検出部116により矢印が検出されるたびに、矢印の色、形状、および向きを設定する(S9、S10、S11、S12およびS13)。つぎにテキスト検出部117によりテキストが検出されるたびにテキストの色を設定する(S14、S15およびS16)。最後に図印刷部123で画像を生成して印刷を行う(S17)。
この実施例において、例えば、作図目標「のびる」を選択し、図13の画像の入力用紙111を入力すると、図14のような画像を生成する。図14の図は、「のびる」という印象を持つ見栄えのよいものになっている。
【0086】
なお、以上の実施例においては、ラフなスケッチを描いた入力用紙を用いて、図の要素と要素同士の位置関係とを指定するようにしているが、図の要素と位置関係とは、他の方法で指定することもできる。例えば、デジタイザで指定してもよいし、要素の組み合わせや、位置関係をパターン化し、対応するパターンやパラメータ(要素の個数等)を指定するようにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、単に要素および要素同士の位置関係を指定し、合わせて作図目標等の作図上の規則を指定するだけで、見栄えのよい図を生成できる。とくに入力用紙にラフなスケッチを描き、これで図の要素や位置関係を指定する場合には、極めて簡単な操作で、見栄えのよい図を生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を全体として示すブロック図である。
【図2】上述実施例における座標のデータの記述を説明する図である。
【図3】上述実施例の作図目標選択肢保持部107のデータ構造を説明する図である。
【図4】上述実施例の選択肢−設定ルール対応保持部108のデータ構造を説明する図である。
【図5】上述実施例の作図目標選択部109が提供する作図目標の選択画面を示す図である。
【図6】図5の選択画面の表示態様を説明する図である。
【図7】上述実施例の原稿読み取り部112の動作を説明する図である。
【図8】上述実施例の座標データ変更部121においてルール1を用いて座標を変更した例を示す図である。
【図9】図8においてルール2を用いて座標を変更した例を示す図である。
【図10】上述実施例の座標データ変更部121においてルール3を用いて座標を変更した例を示す図である。
【図11】上述実施例の座標データ変更部121においてルール3(引数を変えて)を用いて座標を変更した例を示す図である。
【図12】上述実施例の処理制御部124の動作を説明するフローチャートである。
【図13】上述実施例で用いる入力用しに描いたラフな原画を示す図である

【図14】図13の入力用紙を用い、「のびる」の作図目標で生成した図面のデザインを示す図である。
【図15】上述実施例の方位距離設定ルール保持部104に記憶されたルール1の動作を説明するフローチャートである。
【図16】上述実施例の方位距離設定ルール保持部104に記憶されたルール2の動作を説明するフローチャートである。
【図17】上述実施例の方位距離設定ルール保持部104に記憶されたルール3(全体)の動作を説明するフローチャートである。
【図18】上述実施例の方位距離設定ルール保持部104に記憶されたルール3の細部の動作を説明するフローチャートである。
【図19】上述実施例の方位距離設定ルール保持部104に記憶されたルール3の細部の動作を説明するフローチャートである。
【図20】上述実施例の方位距離設定ルール保持部104に記憶されたルール3の細部の動作を説明するフローチャートである。
【図21】上述実施例の方位距離設定ルール保持部104に記憶されたルール4の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
101 要素データ保持部
102 要素データ変更部
103 座標データ保持部
104 方位距離設定ルール保持部
107 作図目標選択肢保持部
108 選択肢−設定ルール対応保持部
109 作図目標選択部
111 入力用紙
112 原稿読み取り部
115 囲み検出部
116 矢印検出部
117 テキスト検出部
118 色設定部
119 形状設定部
120 向き設定部
121 座標データ変更部

Claims (5)

  1. 作成対象の図に含まれるべき図の要素と、上記要素同士の位置関係とを指定する第1の指定手段と、
    上記作成対象の図に反映される、上記要素同士の位置関係に関する作図上の規則を指定する第2の指定手段と、
    上記第2の指定手段により指定された上記要素同士の位置関係に関する作図上の規則に基づいて上記第1の指定手段により指定された上記要素同士の位置関係を修正したうえで上記第1の指定手段により指定された上記図の要素を表す画像情報を生成する手段とを有することを特徴とする作図装置。
  2. 上記第1の指定手段は、
    媒体に描かれた画像を読みとり、指示用の画像情報を生成する画像読み取り手段と、
    上記指示用の画像情報から、上記作成対象の図に含まれるべき図の要素と、上記要素同士の位置関係とを検出する手段とを含む請求項1記載の作図装置。
  3. 上記画像読み取り手段は、上記媒体に描かれた画像を光学的に読みとる請求項2記載の作図装置。
  4. 上記検出する手段は、上記媒体に描かれた画像の各部の色に応じて上記作成する図に含まれるべき図の要素を決定する請求項3記載の作図装置。
  5. 上記第2の指定手段は、さらに、
    上記要素の形状に関する作図上の規則、および、上記要素の色彩に関する作図上の規則の少なくとも1つを指定する請求項1、2、3または4記載の作図装置。
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