JP3590164B2 - スライドキャリア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像が撮影されたフィルムを枠体に保持してなるスライドを搬送する、画像入力装置や写真焼付装置等に用いられるスライドキャリアの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム原稿(以下、フィルムとする)に撮影された画像の印画紙等の感光材料への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、いわゆる直接露光によって行われている。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像情報を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像情報とし、この画像情報に応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、プリントとするデジタルフォトプリンタの開発が進んでいる。
デジタルフォトプリンタによれば、編集レイアウトや各種の画像処理を自由に行うことができると共に、各フィルムに撮影された画像や処理条件をメモリに記憶しておくことができるので、焼き増しの際にフィルムが不要で、また、処理条件の再設定も不要であるので、迅速かつ効率良く作業を行うことができる。
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、フィルム等の原稿に記録された画像を読み取る画像入力装置、読み取った画像を画像処理して画像記録の露光条件を決定するセットアップ装置、および決定された露光条件に従って感光材料を走査露光して現像処理を施す画像記録装置より構成される。
【0004】
これらのフォトプリンタの原稿となるフィルムの形態としては、通常の135サイズのネガフィルムやリバーサルフィルムの、いわゆるストリップスと呼ばれる多数の画像が撮影された長尺のフィルムと、フィルム(通常はリバーサルフィルム)を枠体(マウント)に固定してなるいわゆるスライドとがある。
フォトプリンタでは、このような各種の原稿に対応して、スライドを1枚ずつ所定の露光位置に搬送するスライドキャリア、ストリップスに撮影された画像を順次露光位置に搬送するフィルムキャリア等の各種のキャリア(ハンドリング装置)が用意されており、原稿に応じたキャリアをデジタルフォトプリンタの画像入力装置や従来のフォトプリンタの露光ステージ等の所定位置に装着して、フィルムの露光(光電的な画像読取あるいは直接露光による焼付)を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スライドキャリアではスライドを一枚ずつ所定の露光位置に搬送して露光を行い、露光が終了したら、このスライドを排出し、次のスライドを露光位置に搬送する。
スライドの搬送方向としては、マウント面を挟持するニップローラやニップベルト、ベルトコンベア等の各種の方法があるが、フィルム面の損傷は確実に防止する必要があり、また、好適な読み取り(焼付)を行うためには、マウントを歪めることなく、露光位置において、フィルム面を焦点深度内でほぼ一定位置にできることが必要である。
このような条件を満足する好適な方法として、スライドを所定の搬送ステージ上に載置した状態で、スライド(マウント)の両端部をローラで挟持して搬送する方法が考えられる。
【0006】
ところが、スライドは、同じフィルムサイズであってもメーカーや仕様によってマウントのサイズや厚さが異なり、多種多様なスライドが存在するため、スライドの両端部をローラで挟持して搬送する方法では、厚さやサイズによっては、スライドを安定搬送できない場合もある。
また、この搬送方法では、搬送中にスライドが搬送ステージから浮き上がってしまう場合もあり、甚だしい場合には搬送不良を引き起こしてしまう。
【0007】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、スライド(マウント)のサイズや厚さに関わらず、スライドを安定搬送することができるスライドキャリアを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、フィルムを枠体に保持してなるスライドを所定の露光位置に搬送し、露光終了後に前記露光位置から排出するスライドキャリアであって、前記スライドの搬送方向に配列される、前記スライドの端部に当接してスライドを搬送する駆動ローラと、前記駆動ローラ方向に付勢された状態で駆動ローラに近接および離間自在に保持され、前記駆動ローラと共にスライドの端部を挟む、前記搬送方向に配列される従動ローラとを有し、かつ、前記露光位置における駆動ローラは前記スライドと当接する部分に円筒部を有する駆動ローラであり、前記従動ローラの少なくとも1つが、少なくとも前記スライドと当接する部分に下方に向かって漸次縮径するテーパ部を有する従動ローラであることを特徴とするスライドキャリアを提供する。
【0009】
また、前記駆動ローラおよび従動ローラが、その回転中心の間隔が対象となるスライドの搬送方向の長さの半分未満となるように配列されるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスライドキャリアについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0011】
図1に、本発明のスライドキャリア10が装着された画像入力装置(以下、入力装置とする)12の概略斜視図を示す。
入力装置12は、通常リバーサルフィルムを枠体(マウント)に固定してなるスライドAや、長尺なネガもしくはリバーサルフィルムであり多数の画像が撮影されているストリップス等のフィルムを原稿として、これらの原稿に撮影された画像を光電的に読み取る、前述のデジタルフォトプリンタの入力装置に対応する装置であって、基本的に、光学フレーム14、光源部16、キャリアベース18、結像部20、エリアセンサであるイメージセンサ22、およびキャリアベース18に装着自在にされるスライドAやストリップスの画像を露光位置に保持する各種のキャリアを有して構成されるものであり、図示例においては、キャリアベース18には本発明のスライドキャリア10が装着されている。
【0012】
この入力装置12においては、光源、絞り、R(赤),G(緑)およびB(青)の色フィルタ板、拡散ボックス等を有する光源部10から射出される読取光を、各種のキャリアによって所定の露光位置に保持されたスライドA等のフィルム原稿に照射して、フィルムに撮影された画像を担持する投影光を得る。
この投影光を、ズーム機能と焦点調整機能とを有する結像部20によってイメージセンサ22に結像して、光電変換することにより、フィルムに撮影された画像を二次元的に光電的に読み取る。なお、結像部20の焦点調整レンズは、焦点調整モータ24によって調整され、フィルムの投影光は、正確にイメージセンサ22の受光面に結像される。
【0013】
なお、本発明のスライドキャリア10は、このような画像を光電的に読み取る入力装置12以外にも、スライドのフィルムに撮影された画像の投影光を、直接感光材料に投影して焼き付ける、従来の直接露光によるフォトプリンタや、スクリーンにスライドの投影光を映す投影機等にも好適に利用可能である。
【0014】
前述のように、図示例の入力装置12においては、本発明のスライドキャリア10等の各種のキャリアは、キャリアベース18に装着自在にされる。
キャリアベース18は、光学フレーム14に対して垂直に固定されており、その上面に各種のキャリアを載置して、所定の位置に保持する。
図2にキャリアの装着方法の概念図を示すが、キャリアベース18の上面には、光学フレーム14面に直交する矢印y方向に延在して案内レール26および28が形成されている。他方、スライドキャリア10の底面には、案内レール26および28に対応して溝30および32が形成されている。
【0015】
このような入力装置12においては、スライドキャリア10等は、案内レール26および28を溝30および32に挿入してキャリアベース18上に載置され、図2(b)〜図1に示されるように光学フレーム14に当接するまで矢印y方向に押し込まれることにより、案内レールと溝とで矢印x方向の位置を規定され、また、光学フレーム14との当接で矢印y方向の位置を規定され、キャリアベース18上(入力装置12)の所定位置に位置決めされて載置される。
なお、キャリアベース18上の所定位置にスライドキャリア10等を装着する方法は、このような案内レールとこれに係合する溝等を用いる方法には限定されず、突起とこれに係合する孔部、互いに係合する当接部材、各種のクランプ部材、磁石による吸着等を用いるものであってもよい。
【0016】
図2(a)に示されるように、キャリアベース18には、光軸Lに対応する部分に、光源部16からの光が通過するための開口33が形成されている。開口33の大きさは、入力装置12によって読み取るフィルムの最大サイズに応じて、光源部16からの光によって、入力装置12で読み取る画像の最大サイズの全面を十分に照射できるサイズである。
【0017】
なお、キャリアベース18(入力装置12)に装着されるキャリアとしては、本発明のスライドキャリア10の他、ストリップスを搬送して撮影された画像を順次露光位置に搬送するフィルムキャリア、オペレータがストリップスやスライドを露光位置に固定するマニュアルキャリア、オペレータが任意の位置にストリップスやスライド等を配置するトリミングキャリア等が例示される。
【0018】
このような入力装置12に装着自在にされる本発明のスライドキャリア10は、矢印x方向にスライドAを搬送して、所定の露光位置(画像読取位置)Pに停止して露光(画像読取)に供し、かつ露光を終了したスライドAを収集するものであり、キャリア本体34と、キャリア本体34に取り付けられるカバー36および読み取りを終了したスライドAを収容する集積箱38とを有する。
【0019】
カバー36は、上面にスライドAの投影光が通過する開口40が形成された底面が開放する筐体で、通常は露光位置Pを覆っているが、図中奥手側(光学フレーム14側)の下端辺を軸にして矢印c方向に回動可能に構成されており、必要に応じて、露光位置P等を露出できる。
【0020】
前述のように、スライドキャリア10のキャリア本体34の底面には、キャリアベース18の案内レール26に対応する溝30、ならびに案内レール34に対応する溝44が形成されている。
【0021】
キャリア本体34の上面には、一段低くなって、矢印x方向に延在する搬送ステージ42が形成されている。
スライドAは、この搬送ステージ42に載置された状態で、カバー36の矢印x方向上流(以下、上流とする)の供給部44から供給され、露光位置Pを経て集積箱38まで搬送される。従って、この搬送ステージ42は、スライドAを載置した際に標準的なスライドAのフィルム面(画像面=乳剤面)の高さが光軸L方向(結像部20の焦点深度方向)の所定位置になるように形成される。
【0022】
図3にスライドキャリア10のカバー36を開放した際の概略平面図が示される。
前述のように、キャリア本体34の上面には、搬送ステージ42が形成されている。この搬送ステージ42のカバー36に覆われた部分には、第1駆動系46および第2駆動系48が配置され、さらに、両駆動系に対向して、駆動系と共に搬送手段を形成する合計9個の従動ローラ50,50……が配置されている。
また、搬送ステージ42のカバー36に覆われた部分には、下流方向に向かって、スライドAを検出するための、供給検出センサD1、第1センサD2および第2センサD3が配置される。
【0023】
露光位置Pには、スライドキャリア10が入力装置12に装着された際に、光源部16からの読取光が通過する開口52がキャリア本体34を貫通して形成されている。言い換えれば、露光位置Pはこの開口52に対応して設定される。
開口52は、スライドAのフィルムに入射する読取光を規制すなわち露光領域を規制するマスクも兼ねており、例えば、スライドキャリア10に対応するスライドAが135サイズであれば、開口52はそれに対応するサイズおよび形状となっている。なお、本発明のスライドキャリア10は、開口52がマスクを兼ねる構成に限定はされず、読取光が通過するための開口に各種のサイズのマスクを交換して装着自在にする構成であってもよい。
さらに、図示例のスライドキャリア10には、露光位置PにおいてスライドAを押さえるスライド押さえ54、露光位置PでのスライドAの位置を微調整し、また、必要に応じてスライドAを排出する調整手段56、供給部44へのスライドA挿入の可・不可等を表示するパイロットランプ58等が配置される。
【0024】
供給部44の下流に配置される第1駆動系46は、駆動源となる第1モータ60、矢印x方向に配列される3つの駆動ローラ62,62…、各駆動ローラ62の間に配置されるガイドローラ64,64、第1モータ60の回転軸60aと3つの駆動ローラ62と2つのガイドローラ64とを掛け回されるエンドレスベルト66とを有する。
駆動ローラ62は、ゴムローラやローレット切りされた金属ローラ等の強い摩擦駆動力を有するローラで、下端部にタイミングベルト66が巻き掛けられる小径の肩部(タイミングギア)62aを有する。また、タイミングベルト66は、ガイドローラ64によって十分に肩部62aに巻き掛けられる。
この第1駆動系46は、後述する従動ローラ50と共にスライドAの端部を挟持して搬送するものであり、供給部44から供給されたスライドAを、供給部44から露光位置Pの手前まで搬送する。また、第1駆動系46による搬送領域内には、次に露光に供されるスライドAが露光位置Pの上流で待機する待機位置が設定される。
【0025】
第1駆動系46の下流に配置される第2駆動系48は、スライドの搬送距離以外は第1駆動系46とほぼ同様の構成を有し、駆動源となる第2モータ68、矢印x方向に6つ配列される前記第1駆動系46と同様の駆動ローラ62,62…、駆動ローラ62の間に配置されるガイドローラ72,72…、第2モータ68の回転軸68aと6つの駆動ローラ62の肩部62aと5つのガイドローラ72とを掛け回されるタイミングベルト74とを有する。
第2駆動系48も後述する従動ローラ50と共にスライドAの端部を挟持して搬送するものであり、第1駆動系46からスライドAを受け取とって露光位置Pに搬送し、また、露光を終了したスライドAを集積箱38に搬送する。この第2駆動系48は、第1搬送手段よりも長く、この搬送領域の露光位置P以降には、少なくとも一枚のスライドAが存在可能に構成される。
【0026】
ここで、後に詳述するが、スライドキャリア10は、搬送されるスライドAを第2センサD3によって検出した後に所定量搬送して停止することで、露光位置PにスライドAを搬送する。従って、露光位置Pの駆動ローラが摩耗あるいは変形していると、第2センサD3検出後のスライドAの搬送量に誤差を生じ、停止位置に誤差を生じてしまう。
そのため、少なくとも露光位置Pに対応する駆動ローラ62は、表面をローレット切りした金属ローラのように、搬送方向(矢印x方向)には十分な摩擦力(搬送力)を有し、かつスライドAのマウントより高い耐摩耗性を有し、形状安定性に優れるローラを用いることにより、露光位置Pの駆動ローラの摩耗や変形を防止するのが好ましい。特に、図示例の装置は、スライド押え54を有するので、これによるスライドAの下方への移動を容易にするために、上下方向にローレット切りした平目ローレットローラが好ましい。
【0027】
従動ローラ50,50…は、本発明の特徴的な部分の一つであって、第1駆動系46および第2駆動系48の各駆動ローラ62に対向して、矢印x方向に配列して計9つ配置される。
図示例のスライドキャリア10においては、駆動ローラ62と従動ローラ50とで、スライドA(マウント)端部を挟持して、駆動ローラ62を回転することにより、スライドAを矢印x方向に搬送する。
【0028】
各従動ローラ50は、矢印x方向に向かって傾斜して配置されるアーム76に駆動ローラ62側端部近傍で回転自在に上下端を軸支される。また、このアーム76は、従動ローラ50と逆側の端部近傍で、支軸76aによって図中矢印b方向に回動自在に軸支されており、かつ、スプリング78等の付勢手段によって、駆動ローラ62に近接する矢印a方向に付勢されている。
さらに、アーム76の駆動ローラ62に近接する方向への回動は公知のストッパ(図示省略)によって規制されており、スライドAがない状態では、従動ローラ50とそれに対向する駆動ローラ62との間隔が、スライドAの幅(搬送方向と直交方向)よりも若干狭くなる構成となっている。
【0029】
従って、駆動ローラ62と従動ローラ50との間にスライドAが供給されると、両者の間隔がスライドAによって押し広げられ、従動ローラ50がスライドAを押圧して駆動ローラ62に押し付けた状態となるので、スライドAは駆動ローラ62と従動ローラ50とによって好適に挟持され、駆動ローラ62の回転によって確実に搬送される。また、アーム76の回動によって、従動ローラ50と駆動ローラ62との間隔が変化するので、種類や仕様の違いによる、スライドAのサイズの差を吸収することができる。
さらに、従動ローラ50を軸支するアーム76がスライドAの搬送方向である矢印x方向に傾斜して配置されているので、駆動ローラ62と従動ローラ50との間にスライドAが搬入する際には、従動ローラ50が矢印x方向に逃げるようにしてスライドAを挟持する状態となり、両者の挟持によってスライドAの搬送を妨害することなく、スムーズかつ安定したものとできる。
【0030】
また、図4に図3のIV−IV線概略断面を示すが、本発明のスライドキャリア10においては、従動ローラ50として下方に向かって漸次縮径するテーパローラを用いている。
本発明のスライドキャリア10のように、スライドAを搬送ステージ42上に載置して、端部を挟持して搬送するキャリアでは、通常の径が均一のローラ(ストレートローラ)を用いると、スライドAが搬送ステージ42から浮き上がってしまい、安定搬送できない場合がある。
これに対し、本発明のスライドキャリア10においては、従動ローラ50でスライドAを駆動ローラ62側に押圧する構成とし、かつテーパローラを用いることにより、スライドAを駆動ローラ62に加え搬送ステージ42にも押し付けた状態で搬送することができ、スライドAの厚さやサイズに関わらず、浮き上がりを防止して安定かつ確実な搬送を実現できる。しかも、駆動ローラ62は、通常のストレートローラを用いているので、スライドAの位置が幅方向に移動することもない。
【0031】
本発明のスライドキャリア10において、従動ローラ50として用いるテーパローラは、図示例のように全体がテーパとなっているものに限定はされず、スライドAが当接する可能性がある部分のみ、下方に縮径するテーパを有するものであってもよい。
【0032】
また、テーパローラの数が多いほど、スライドAの浮き上がり防止効果も大きいが、従動ローラ50全てをテーパローラとする必要はなく、スライドAの搬送中に少なくとも1つのテーパローラがスライドAに係合するようにテーパローラを配置すれば、スライドAの浮き上がりを防止することができる。後述するが、図示例のスライドキャリア10は、駆動ローラ62および従動ローラ50の回転中心が、スライドAの搬送方向の長さmの半分未満となる間隔で配置されているので、従動ローラ50を1つおきにテーパローラとすることにより、好適に浮き上がりを防止して搬送することができる。
あるいは、必要に応じてテーパローラとストレートローラとを使い分けてもよい。例えば、供給部44にスライドAを供給した状態では、係合するローラ(駆動ローラ62および従動ローラ50)は一対であるが、テーパローラはスライドAとの当たり面が小さいため、供給部44近傍では十分な搬送力を得られない場合があるので、供給部44から2番目の従動ローラ50をストレートローラとして、浮き上がりを防止しつつ、供給部44近傍における十分な搬送力を確保してもよい。さらに、図示例のスライドキャリア10においては、スライドAは若干上昇しつつ集積箱38に収容されるので、最下流の従動ローラ50をストレートローラとしてもよい。
【0033】
従動ローラ50をテーパローラとしても、稀にスライドAの駆動ローラ62側が浮き上がってしまう場合がある。
図示例のスライドキャリア10においては、図4に示されるように略L字形の断面を有する矢印x方向に延在する長尺なカバー70(図3においては、装置構成を明瞭にするために省略してある)を用い、このカバー70で駆動ローラ62の上面および側面を覆うことにより、意匠性を向上すると共に、側面を覆う部分の下端で駆動ローラ62側のスライドの浮き上がりを防止している。なお、駆動ローラ62の上部の軸受は、このカバー70に固定されている。
また、このようなカバー70で駆動ローラ62側の浮き上がりを押さえる方法以外にも、図5に示されるような、段付きローラを駆動ローラとして用いて、これによりスライドAの駆動ローラ側の浮き上がりを防止してもよい。
【0034】
このような本発明のスライドキャリア10においては、駆動ローラ62および従動ローラ50の配列間隔(回転中心の間隔)は、スライドAの搬送方向の長さmより短くすればよいが、好ましくは、図示例のように、配列間隔を長さmの半分未満(<m/2)とする。
このように構成することにより、スライドAは常時2対以上の駆動ローラ62と従動ローラ50とで挟持搬送される結果となり、搬送中のスライドAの蛇行や揺動を好適に防止して姿勢を安定させることができ、より安定した搬送を実現することができる。
【0035】
図示例のスライドキャリア10においては、好ましい態様として、露光位置Pに搬送されたスライドAを搬送ステージ42に押圧するスライド押さえ54が配置される。
スライド押さえ54は、露光位置Pの中心より上流側に回転軸80aを位置して配置される有するロータリーソレノイド80と、略U字状で回転軸80aから下流方向に突出して2本の押圧部82aおよび82aを有し、逆側が回転軸80aに固定される押圧部材82とを有する。また、回転軸80aの先端は軸受84によって軸支されている。
スライド押さえ54は、露光位置PにスライドAが搬送されると、ロータリーソレノイド80によって押圧部材82を回転して、押圧部82aおよび82bを下方に移動してスライドAを搬送ステージ42に押圧し、露光時におけるスライドAの浮き上がりを防止し、かつマウントの歪等を矯正する。
【0036】
さらに、第2駆動系48の下流には、好ましい態様として、読み取りを終了したスライドAを回収するための集積箱38が配置される。
図示例において、搬送ステージ42の集積箱38が装着される位置には、第2駆動系48からスライドAを受取り、集積箱38に収容する搬入ローラ86が配置される。搬入ローラ86は、搬送ステージ42よりも若干回転面を突出して配置されており、集積箱38に回収されたスライドAは、若干上昇しつつ収容箱38に搬入され、この搬入ローラ86上に載置された状態で収容される。従って、第2駆動系48によって集積箱38に搬送されたスライドAは、既に回収されたスライドAの下に潜り込むように収納され、順次下方から積層される。
なお、本発明においては、集積箱38は、これ以外にも、後から搬送されるスライドAの押動により落下したスライドAを収容する箱等であってもよい。また、特に集積箱38を設けず、読み取りを終了して第2駆動系48から排出されたスライドAをオペレータの手によって回収する構成でもよい。
【0037】
搬送ステージ42には、スライドAを検出するための、供給検出センサD1、第1センサD2および第2センサD3の3つのセンサが配置される。これらのセンサとしては、板状物の検出に用いられる公知のセンサが各種利用可能であり、光学的なセンサでも機械的なセンサであってもよい。
供給検出センサD1は、スライドAが供給部44に供給されたことを検出するセンサである。第1センサD2は、露光位置Pの上流に設定される待機位置に対応してスライドAを検出するセンサである。さらに、第2センサD3は、露光位置Pに対応してスライドAを検出するセンサである。
【0038】
図示例のスライドキャリア10においては、オペレータによって供給部44にスライドAが供給され供給検出センサD1に検出されると、露光位置Pおよび待機位置にスライドAがなければ、第1駆動系46および第2駆動系48を駆動してスライドAを露光位置Pまで搬送して露光に供し、露光位置PにスライドAがある場合には、第1駆動系46のみを駆動して供給されたスライドAを待機位置まで搬送して待機させる。また、待機位置にスライドAがある場合には、供給検出センサD1にスライドAが検出されても、第1駆動系46は駆動しない。
他方、露光が終了した際には、第1駆動系46および第2駆動系48を駆動して、露光を終了したスライドAを露光位置から排出し、待機位置に次に露光されるスライドAが待機している場合には、このスライドAを露光位置Pに搬送して切り替えを行い、待機していない場合には、露光を終了したスライドAを集積箱38に搬送する。
なお、前述のように、本発明のスライドキャリア10においては、従動ローラ50にテーパローラを用い、かつ矢印b方向に回動自在な従動ローラ50で押圧しながら駆動ローラ62と従動ローラ50とでスライドAを挟持して搬送するので、スライドAのサイズや厚さによらず、スライドAの浮き上がり等を防止して安定して搬送を行うことができる。
【0039】
以上の説明から明らかなように、図示例のスライドキャリア10は、搬送系を2系列に分け、露光位置Pおよび待機位置でスライドAを検出するセンサを設けたことにより、露光のタイミングによらず、また、露光中であってもオペレータのタイミングでスライドAを供給することができ、しかも、露光中は露光位置Pの近傍の待機位置でスライドAを待機できるので、露光位置PにおけるスライドAの切り替えを迅速に行い、かつ露光のサイクルタイムを一定にすることができ、効率のよい画像読取(焼付)を行うことができる。
なお、本発明のスライドキャリアは、この2系列の搬送系を有する構成に限定はされず、通常の一系統の搬送系であってもよいのはもちろんである。
【0040】
パイロットランプ58は、供給検出センサD1および第1センサD2によるスライドAの検出結果に応じて青あるいは赤に点灯するものであり、両センサによってスライドAが検出されない状態では、スライドAを供給部44に供給してもよい旨の信号として青色に点灯し、供給検出センサD1および第1センサD2の少なくとも一方によってスライドAが検出されている場合には、供給部44へのスライドAの供給不可を示す赤色に点灯する。
また、必要に応じて、スライドAの搬送等にトラブルが生じた際には、赤を点滅させてもよい。
【0041】
以上、本発明のスライドキャリアについて説明したが、本発明はこれに限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のスライドキャリアによれば、スライド(マウント)のサイズや厚さによらず、スライドの浮き上がり等を好適に防止して、常に安定搬送を行うことができ、搬送トラブルを無くして、高効率なプリント作成等の作業を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスライドキャリアを装着する画像入力装置の概略斜視図である。
【図2】(a)および(b)は、図1の画像入力装置におけるキャリア交換を説明するための概略斜視図である。
【図3】図1に示される本発明のスライドキャリアの概略平面図である。
【図4】図3のVI−VI線概略断面図である。
【図5】本発明のスライドキャリアに用いられる駆動ローラの別の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 スライドキャリア
12 (画像)入力装置
14 光学フレーム
16 光源部
18 キャリアベース
20 結像部
22 イメージセンサ
24 焦点調整モータ
26,28 案内レール
30,32 溝
33,40,52 開口
34 キャリア本体
36,70 カバー
38 集積箱
42 搬送ステージ
44 供給部
46 第1駆動系
48 第2駆動系
50 従動ローラ
54 スライド押さえ
56 調整手段
58 パイロットランプ
60 第1モータ
62 駆動ローラ
64,72 ガイドローラ
66,74 タイミングベルト
68 第2モータ
76 アーム
78 スプリング
80 ロータリーソレノイド
82 押圧部材
84 軸受
86 搬入ローラ
Claims (2)
- フィルムを枠体に保持してなるスライドを所定の露光位置に搬送し、露光終了後に前記露光位置から排出するスライドキャリアであって、前記スライドの搬送方向に配列される、前記スライドの端部に当接してスライドを搬送する駆動ローラと、前記駆動ローラ方向に付勢された状態で駆動ローラに近接および離間自在に保持され、前記駆動ローラと共にスライドの端部を挟む、前記搬送方向に配列される従動ローラとを有し、
かつ、前記露光位置における駆動ローラは前記スライドと当接する部分に円筒部を有する駆動ローラであり、前記従動ローラの少なくとも1つが、少なくとも前記スライドと当接する部分に下方に向かって漸次縮径するテーパ部を有する従動ローラであることを特徴とするスライドキャリア。 - 前記駆動ローラおよび従動ローラが、その回転中心の間隔が対象となるスライドの搬送方向の長さの半分未満となるように配列される請求項1に記載のスライドキャリア。
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|---|---|---|---|
| JP27535995A JP3590164B2 (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | スライドキャリア |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27535995A JP3590164B2 (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | スライドキャリア |
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| JPH09114017A JPH09114017A (ja) | 1997-05-02 |
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Family
ID=17554380
Family Applications (1)
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| JP27535995A Expired - Fee Related JP3590164B2 (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | スライドキャリア |
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| JP (1) | JP3590164B2 (ja) |
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-
1995
- 1995-10-24 JP JP27535995A patent/JP3590164B2/ja not_active Expired - Fee Related
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