JP3591702B2 - シールド電線の端末処理方法及び端末処理構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の電気系統の接続に使用されるシールド編組を備えたシールド電線の接続作業を容易にするシールド電線の端末処理方法及び端末処理構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からシールド電線の端末処理方法及び端末処理構造に関しては種々なものが知られている。例えば、図5に示した従来のシールド電線の端末処理構造51は、シールド電線Wの端末部に心線52及び絶縁内皮53を突出させ、先端よりシールド接続手段60を有する円管状の接続端子54が被せられている。これにより、接続端子54とシールド電線Wのシールド編組57とがシールド接続手段60により接続されるものである。
【0003】
さらに詳しくは、シールド電線Wは接続端子54の位置出しをするために絶縁外皮61を先端から長さL3だけシールド編組57を残して剥ぎ取られる。そして、心線52は図示されない雄型端子を接続するために長さL4だけ突出させるようにシールド編組57及び絶縁内皮53が剥ぎ取られる。
【0004】
次に、接続端子54が上述したように処理されたシールド電線Wの先端から挿入されると絶縁外皮61に当たって位置決めされる。この時、小管部56は露出したシールド編組57の外側を覆い、小管部56の先端にはみ出しているシールド編組57は小管部56外周に長さL5だけ折り返されて折返し編組部58を形成する。
【0005】
この折返し編組部58外周に金属製の加締めスリーブ59を被せた後、矢印Pの位置で複数箇所で加締められると、シールド編組57は接続端子54に電気的にも接続される。即ち、シールド接続手段60は、接続端子54の小管部56と、折返し編組部58と、加締めスリーブ59とから構成されている。
また、折返し編組部58は、加締めスリーブ59と小管部56に挟まれて加締められるから絶縁内皮53が心線52の発熱で軟化しても電気的な接続状態が低下することはない。なお、接続端子54の大管部55外周には図示されない管状のシールドシェルが接続されて図示されない雄型端子を覆ってシールドする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のシールド電線の端末処理方法及び端末処理構造においては、シールド電線Wの絶縁外皮61とシールド編組57とを別々にカットしなければならず、シールド編組57を折り返して折返し編組部58を形成しなければならないことで、作業効率が低下するという問題があった。
また、接続端子54と加締めスリーブ59の2部品が必要になるので、部品管理が煩雑となるという問題があった。
【0007】
本発明に係わる課題は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、シールド電線の前処理が簡単で部品点数が少なく、作業効率の向上を図ることができるシールド電線の端末処理方法及び端末処理構造を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる上記課題は、シールド電線の端末部に装着された接続端子に設けられた接続刃によりシールド編組と接続されるシールド電線の端末処理方法において、外周面の外方へ突出しかつ加締めにより軸心方向へ回動変位する回動部材の自由端部に接続刃を有する接続端子が、シールド電線の心線及び絶縁内皮を突出せしめた先端から挿入され、接続端子の後端に設けられた位置決め片が絶縁外皮端面に当たり位置決めされた後、回動部材がシールド電線の絶縁外皮上から軸心方向に加締められることで、シールド電線の絶縁外皮を破りシールド編組と接続端子が接続されることを特徴とするシールド電線の端末処理方法によって解決することができる。
【0009】
また、本発明に係わる上記課題は、シールド電線の端末部に心線及び絶縁内皮を突出せしめ、先端より接続刃を有する円管状の接続端子が被せられ、該接続端子とシールド電線のシールド編組が接続刃により接続されるシールド電線の端末処理構造において、接続端子が、外周面の外方へ突出しかつ加締めにより軸心方向へ回動変位し、自由端部に軸心方向に向いた接続刃を有する回動部材と、接続端子の後端に設けられ、シールド電線の心線及び絶縁内皮を突出せしめた先端から挿入されたとき、絶縁外皮端面に当たり該接続端子を位置決めする位置決め片と、を備えていることを特徴とするシールド電線の端末処理構造によって解決することができる。
【0011】
上記構成のシールド電線の端末処理構造によれば、接続端子が、外周面の外方へ突出しかつ加締めにより軸心方向へ回動変位し、自由端部に軸心方向に向いた接続刃を有する回動部材と、接続端子の後端に設けられ、シールド電線の心線及び絶縁内皮を突出せしめた先端から挿入されたとき、絶縁外皮端面に当たり該接続端子を位置決めする位置決め片と、を備えている。従って、シールド電線の先端処理は心線及び絶縁内皮を突出させる以外は、シールド編組を残すことなく絶縁外皮と共に切断すれば良く、シールド編組を折り返す必要もない。よって、接続端子のシールド電線への接続作業の作業効率を向上させることができる。
【0012】
また、上記接続刃が接続端子の外周面の外方へ突出し、かつ加締めにより軸心方向へ回動変位する回動部材の自由端部に設けられていると、加締めにより接続刃は絶縁外皮破ってシールド編組に確実に接続されると共に、接続刃は絶縁内皮に食い込むので加締めと共に接続端子に対するシールド電線の位置は確実に保持される。よって、接続端子のシールド電線への接続構造の信頼性を向上させることができる。また、シールド電線以外は接続刃を有する接続端子だけであるから部品点数が少なく、部品管理の簡略化や原価の低減を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシールド電線の端末処理構造の実施形態を図1乃至図4に基づいて詳細に説明する。図1は本発明のシールド電線の端末処理構造の実施形態を示す分解斜視図、図2は図1における縦断面図、図3は図2にスリーブを追加した縦断面図、図4は図1における接続端子の変形例を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のシールド電線の端末処理構造1は、シールド電線Wの端末部に心線2及び絶縁内皮3を突出させ、先端よりシールド接続手段10を有する円管状の接続端子4が被せられる。これにより、接続端子4とシールド電線Wのシールド編組7とがシールド接続手段10により接続される。
【0015】
さらに詳しくは、図2に示すようにシールド電線Wは、接続端子4の位置出しをするために絶縁外皮11及びシールド編組7が先端から長さL1だけ剥ぎ取られる。そして、心線2は図示されない雄型端子を接続するために長さL2だけ突出させるように絶縁内皮3が剥ぎ取られている。次に、接続端子4が上述のように処理されたシールド電線Wの先端から挿入されると、後端に設けられた位置決め片4aが絶縁外皮11の端面に当たって位置決めされる。この時、小管部6は絶縁外皮11の外側を覆っている。
【0016】
そして、接続端子4とシールド電線Wのシールド編組7がシールド接続手段10を図中矢印P方向に加締めることにより接続される。なお、シールド接続手段10はシールド電線Wの絶縁外皮11を破りシールド編組7に接続される軸心方向に向いた接続刃12と、接続刃12を支えるために接続端子4の外周面から外方へ突出させ、加締時に軸心方向へ回動変位する回動部材13とから構成されている。
【0017】
上記構成のシールド電線の端末処理構造1は、先ずシールド電線Wの先端から長さL1のところで絶縁外皮11とシールド編組7が共に切断されて取り除かれた後、先端から長さL2のところから絶縁内皮3が取り除かれてシールド電線Wの先端処理が完了される。そして、シールド電線Wの先端から接続端子4を大管部5から先に嵌めると小管部6は絶縁外皮11の外周に嵌入されて端面に位置決め片4aが当接されて軸方向に位置決めされる。
【0018】
次に、加締治具等によりP方向から加締めると回動部材13が回動変位され、回動部材13の変位に伴って接続刃12が絶縁外皮11を切り裂いて軸心方向へ進入し、その先端部分がシールド遍組7に接触する。この加締作業は必ずしも矢印Pの一方向だけでなく複数方向から行われ、接続端子4はシールド遍組7に確実に接続される。なお、複数の回動支持片13が同じ向きに設けられているので、加締作業の過程でシールド編組7及び絶縁内皮3を捩るようにして接続刃12がシールド編組7に接触することになる。
【0019】
上述したように本実施形態のシールド電線の端末処理構造1においては、シールド接続手段10が、加締めによりシールド電線Wの絶縁外皮11を破りシールド編組7に接続され、軸心方向に向いた接続刃12である。そして、この接続刃12が、接続端子4の外周面から外方へ突出し、加締めにより軸心方向へ回動変位する回動部材13に設けられている。
従って、シールド電線Wの先端処理は心線2及び絶縁内皮3を突出させる以外は、従来のようにシールド編組7を残すことなく絶縁外皮11と共に切断すれば良く、シールド編組7を折り返す必要もないので、接続端子4のシールド電線Wへの接続作業を効率良く行うことができる。
【0020】
また、加締めにより接続刃12は絶縁外皮11を破ってシールド編組7に確実に接続されると共に、接続刃12は絶縁外皮11内に食い込むので、接続端子4に対するシールド電線Wの位置は確実に保持される。よって、接続端子4のシールド電線Wへの接続構造の信頼性を向上させることができる。
更に、シールド電線W以外は接続刃12を有する接続端子4だけであり、部品管理が簡素化されると共に部品点数が少ないので、原価を低減することができる。
【0021】
また、図3に示すようにスリーブ14が付加されると、上述した接続作業において、加締める前にスリーブ14を絶縁内皮3とシールド遍組7の間に絶縁外皮11の端面に面一になるまで嵌入する。この場合、接続刃12はシールド編組7と広い面積で接触しているスリーブ14に当接するので、接続端子4とシールド編組7間の導通状態は一層確実になる。また、心線2の発熱により絶縁内皮3が軟化しても加締力が低下するようなことはなく、一層信頼性の高い接続端子4のシールド電線Wへの接続構造を得ることができる。
【0022】
次に、第1実施形態の一変形例としてのシールド電線の端末処理構造21を図4に基づいて説明する。なお、上記実施形態と同一構成の部分には同一符号を付けることにより詳細な説明を省略する。
本実施形態のシールド電線の端末処理構造21が上述したシールド電線の端末処理構造1と異なる部分は、複数の接続刃12を支持した回動部材13が接続端子4の小管部6外周に対して同じ向きに等間隔に設けられているのに比べて、接続端子24の小管部26外周に対して、回動部材13と共に接続刃12を対向した向きに形成されている点である。
従って、シールド電線の端末処理構造21は、回動部材13が対向した向きに設けられているので、加締作業の過程で接続刃12がシールド編組7に接触する際、シールド編組7及び絶縁内皮3を捩るような力は発生しない。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のシールド電線の端末処理方法によれば、外周面の外方へ突出しかつ加締めにより軸心方向へ回動変位する回動部材の自由端部に接続刃を有する接続端子が、シールド電線の心線及び絶縁内皮を突出せしめた先端から挿入され、接続端子の後端に設けられた位置決め片が絶縁外皮端面に当たり位置決めされた後、回動部材がシールド電線の絶縁外皮上から軸心方向に加締められることで、シールド電線の絶縁外皮を破りシールド編組と接続端子が接続されるので、シールド電線の先端処理は心線および絶縁内皮を突出させる以外は、シールド編組を残すことなく絶縁外皮と共に切断すれば良く、シールド編組を折り返す必要もない。
また、加締めにより接続刃は絶縁外皮を破ってシールド編組に確実に接続されると共に、接続刃は絶縁内皮に食い込むので、接続端子は確実にシールド電線に保持される。よって、接続端子のシールド電線への接続作業を効率良く行うことができる。
【0026】
また、本発明のシールド電線の端末処理構造によれば、接続端子が、外周面の外方へ突出しかつ加締めにより軸心方向へ回動変位し、自由端部に軸心方向に向いた接続刃を有する回動部材と、接続端子の後端に設けられ、シールド電線の心線及び絶縁内皮を突出せしめた先端から挿入されたとき、絶縁外皮端面に当たり該接続端子を位置決めする位置決め片と、を備えている。
従って、シールド電線の先端処理は心線および絶縁内皮を突出させる以外は、シールド編組を残すことなく絶縁外皮と共に切断すれば良く、シールド編組を折り返す必要もない。よって、接続端子のシールド電線への接続作業の作業効率を向上させることができる。
【0027】
また、上記接続刃が接続端子の外周面の外方へ突出し、かつ加締めにより軸心方向へ回動変位する回動部材の自由端部に設けられていると、加締めにより接続刃は絶縁外皮破ってシールド編組に確実に接続されると共に、接続刃は絶縁内皮に食い込むので接続端子をシールド電線に確実に保持させることができる。
よって、接続端子のシールド電線への接続構造の信頼性を向上させることができると共に、シールド電線以外は接続刃を有する接続端子だけであるから部品点数が少なく、部品管理の簡略化と原価の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールド電線の端末処理構造の第1実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1における接続完了状態を示す縦断面図である。
【図3】図2におけるスリーブを追加した状態を示す縦断面図である。
【図4】第1実施形態における接続端子の一変形例を示す斜視図である。
【図5】従来のシールド電線の端末処理構造の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1、21、31 シールド電線の端末処理構造
2 心線
3 絶縁内皮
4、24、34 接続端子
7 シールド編組
10 接続手段
11 絶縁外皮
12、32 接続刃
13 回動部材
14 スリーブ
26 小管部
33 突出部材
Claims (2)
- シールド電線の端末部に装着された接続端子に設けられた接続刃によりシールド編組と接続されるシールド電線の端末処理方法において、
外周面の外方へ突出しかつ加締めにより軸心方向へ回動変位する回動部材の自由端部に接続刃を有する前記接続端子が、前記シールド電線の心線及び絶縁内皮を突出せしめた先端から挿入され、前記接続端子の後端に設けられた位置決め片が絶縁外皮端面に当たり位置決めされた後、前記回動部材が前記シールド電線の絶縁外皮上から軸心方向に加締められることで、前記シールド電線の絶縁外皮を破り前記シールド編組と前記接続端子が接続されることを特徴とするシールド電線の端末処理方法。 - シールド電線の端末部に心線及び絶縁内皮を突出せしめ、先端より接続刃を有する円管状の接続端子が被せられ、該接続端子と前記シールド電線のシールド編組が前記接続刃により接続されるシールド電線の端末処理構造において、
前記接続端子が、外周面の外方へ突出しかつ加締めにより軸心方向へ回動変位し、自由端部に軸心方向に向いた接続刃を有する回動部材と、
前記接続端子の後端に設けられ、前記シールド電線の心線及び絶縁内皮を突出せしめた先端から挿入されたとき、絶縁外皮端面に当たり該接続端子を位置決めする位置決め片と、を備えていることを特徴とするシールド電線の端末処理構造。
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