JP3592576B2 - クリーニング装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、電子写真法を用いた画像形成プロセスにおいて転写工程後の像担持体に残留するトナーを除去するクリーニング装置、及び、このクリーニング装置を備えた複写機等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置において実行される電子写真方式による画像形成プロセスは、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、定着及び除電等の各工程によって構成される。この画像形成プロセスが実行される画像形成装置のプロセス部は、図6に示すように、矢印A方向に所定の速度で回転駆動される感光体ドラム101(像担持体)の周囲に帯電器102、現像器104、転写器105、クリーニング装置106及び除電器107を配置し、用紙Pの搬送方向における感光体ドラム101と転写器105との間の下流側に定着装置108を配置して構成されている。
【0003】
画像形成プロセスにおいて、矢印A方向に回転する感光体ドラム101の表面は、先ず、帯電器102により単一極性の電荷を均一に付与された後に画像光103による露光を受け、光導電作用によって画像光103に応じて選択的に電荷が除去されて静電潜像を形成する。即ち、感光体ドラム101は、一例として、金属又は樹脂製の導電性基体の表面の全面に下引き層、キャリア発生層及びキャリア移動層をこの順に積層して構成されており、キャリア発生層は画像光103の露光を受けた部分においてキャリアを発生し、帯電器102により付与された電荷のうちキャリアを発生した位置に対向する部分の電荷のみがキャリアによって相殺され、感光体ドラム101の表面に画像光103に応じた静電潜像が形成される。
【0004】
画像光103の露光を受けて静電潜像を形成した感光体ドラム101の表面は、矢印A方向の回転により、現像領域142において現像器104の現像ローラ141に対向する。現像ローラ141は、所定のバイアス電圧が印加された状態で周面にトナーを担持して矢印B方向に回転駆動されるとともに、感光体ドラム101の表面に所定の圧力で圧接する。これによって、現像領域142において、感光体ドラム101の表面に形成された静電潜像に現像ローラ141の周面からトナー109が移動し、静電潜像がトナー像に顕像化される。
【0005】
静電潜像を顕像化したトナー像を担持した感光体ドラム101の表面は、矢印A方向の回転により、転写器105に対向する。このとき、図外の給紙部から給紙された用紙Pが感光体ドラム101の回転に同期して感光体ドラム101と転写器105との間に搬送され、転写器105から供給される静電気力によって感光体ドラム101の表面に担持されたトナー109が用紙Pの表面に転写する。トナー109が転写された用紙Pは、図外の搬送ベルト等の搬送部材を介して定着装置108に導かれて加熱及び加圧を受け、トナー109が溶融して用紙Pの表面に定着する。トナー109が定着した用紙Pは、図外の排紙ローラ等の回転により、装置の外部に排出される。一方、転写器105との対向位置を通過した感光体ドラム101の表面は、矢印A方向の回転によってクリーニング装置106及び除電器107に順に対向し、用紙Pの表面に転写されずに残留したトナー109′が除去されるとともに電気的に初期化され、後の画像形成プロセスに繰り返し使用される。
【0006】
通常、感光体ドラム101からクリーニング装置106によって除去された残留トナー109′は、全てクリーニング装置106から図外の収納容器に導かれ、廃棄物として処理される。このクリーニング装置106として、従来より、図7に示すように、感光体ドラム101の表面に当接するブレード110、感光体ドラム101と同一方向に回転する回転ブラシ111、回転ブラシ111の表面に当接して回転ブラシ111に付着したトナーを除去するフリッカ112、トナーをクリーニング装置106から図外の収納容器に導く搬送オーガ113を備えたものが知られている。
【0007】
また、ランニングコストの低廉化を図るべく、クリーニング装置によって感光体ドラムの表面から除去された残留トナーを現像器に回収し、後の画像形成プロセスの現像処理に再利用するようにした所謂トナーリサイクル方式の画像形成装置がある。このようなトナーリサイクル方式の画像形成装置として特開平9−251264号公報には、転写工程を終了した感光体ドラムの表面がクリーニング装置を通過する時に、クリーニング手段の帯電極性を利用してクリーニング装置によって除去すべきトナーと現像器において再利用すべきトナーとを分別し、極性が反転していて再利用すべきでないトナーのみを感光体ドラムの表面からクリーニング装置の収納容器内に収納し、再利用できるトナーは感光体ドラムを介して現像器によって回収するようにしたものが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トナーリサイクル方式の画像形成装置では、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤であるかトナーのみの1成分現像剤であるかに拘らず、転写位置において用紙上に転写されなかったトナーは、クリーニング装置及び現像器から受ける機械的ストレスによって粒径が小さくなり、単位重量当りの表面積が大きくなるため、現像器に回収された際における単位重量当りの帯電量Q(μC/g)が大きくなって像担持体の表面に対する静電吸着力が強くなり、用紙に転写されることなく像担持体の表面に残留し続け、さらに粒径が減少するという悪循環を繰り返すことにより、画像の下地かぶりや装置内におけるトナーの飛散を生じる問題がある。このような問題は、帯電不良を生じた廃棄トナーのみを像担持体の表面から除去する特開平9−251264号公報に開示されているクリーニング装置によって解消することはできない。
【0009】
この発明の目的は、転写工程を終了した像担持体の表面に残留したトナーのうち、粒径が適正なトナーのみを像担持体の表面に非接触の部材によって回収して後の画像形成プロセスに再利用するとともに、小径化したトナーを像担持体の表面から確実に除去して廃棄するようにし、小径化したトナーが像担持体の表面に残留し続けることを防止しつつ適正な状態のトナーのみを再利用することができ、画像の下地かぶりやトナーの飛散による装置内部の汚損を生じることなくランニングコストの低廉化を実現できるクリーニング装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
【0011】
(1)電子写真方式の画像形成プロセス時に転写工程位置を通過した像担持体の表面に当接する当接部材と、
像担持体の通過方向における当接部材の対向位置の上流側で像担持体の表面に離間して対向する再利用トナー回収部材と、
像担持体の通過方向における像担持体の表面の当接部材との当接位置及び再利用トナー回収部材との対向位置の間で当接部材との当接によって像担持体の表面から離脱したトナーを再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送するトナー搬送部材と、
再利用トナー回収部材にトナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧を印加する電源装置と、
クリーニング装置の内部におけるトナー搬送部材を挟んで再利用トナー回収部材の反対側の位置でトナー搬送部材の表面に離間して対向するとともに、電源装置からトナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧が印加され、トナー搬送部材によって搬送されるトナーを静電気力を利用して回収する廃棄トナー回収部材と、
を設けたことを特徴とする(請求項1)。
【0012】
この構成においては、転写工程位置を通過した像担持体の表面は、先ず、トナーの適正な帯電特性と逆極性の直流バイアス電圧が印加された再利用トナー回収部材に対向した後に当接部材に当接する。また、当接部材との当接によって像担持体の表面から離脱したトナーが、トナー搬送部材によって再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送される。したがって、像担持体の表面に残留したトナーのうち粒径が適正で単位重量当りの帯電量の適正なトナーが、静電気力によって像担持体の表面から再利用トナー回収部材側に移動して回収されるとともに、この後に像担持体の表面に残留している小径化して単位重量当りの帯電量の大きいトナーが、当接部材によって像担持体の表面から離脱されてトナー搬送部材によって再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送され、粒径が適正なトナー及び小径化したトナーが互いに分離した状態で転写位置を通過した像担持体の表面から確実に除去される。
【0013】
(2) (1) の構成において、トナー搬送部材を像担持体の通過方向に直交する方向に回転軸を配置した円柱状の回転体とすることができる。
【0014】
この構成においては、円柱状のトナー搬送部材を回転させることにより、トナー搬送部材の表面において当接部材の表面に対向する部分が順次繰り返して変化することにより、当接部材によって像担持体の表面から除去されたトナーを効率的に搬送することができる。
【0015】
(3) (1) 又は(2) の構成において、再利用トナー回収部材を像担持体の通過方向に直交する方向に回転軸を配置した円柱状の回転体とすることができる。
【0016】
この構成においては、円柱状の再利用トナー回収部材を回転させることにより、再利用トナー回収部材の表面において像担持体の表面に対向する部分が順次繰り返して変化することにより、像担持体の表面からトナーを効率的に回収することができる。
【0017】
(4) (3) の構成において、再利用トナー回収部材が、像担持体に対向する位置において像担持体の通過方向と同一方向に表面が移動する方向に回転するものとすることができる。
【0018】
この構成においては、互いに対向する像担持体の表面と再利用トナー回収部材の表面とが同一方向に移動し、像担持体の表面から再利用トナー回収部材の表面に対する静電気力によるトナーの移動を円滑に行うことができ、トナーを効率的に回収することができる。
【0019】
(5) (3) 又は(4) の構成において、再利用トナー回収部材の表面に当接する掻き落とし部材を設けたものとすることができる。
【0020】
この構成においては、像担持体から回収したトナーを再利用トナー回収部材の表面から確実に掻き落とすことができ、回転によって像担持体の表面に繰り返し対向する再利用トナー回収部材の表面を用いてトナーを確実に回収できる。
【0021】
(6) (5) の構成において、掻き落とし部材の表面の硬度を再利用トナー回収部材の表面の硬度よりも低くしたものとすることができる。
【0022】
この構成においては、掻き落とし部材との当接によって再利用トナー回収部材の表面に損傷を与えることを防止できる。
【0023】
(7) (1) 乃至(6) のいずれかの構成において、再利用トナー回収部材が導電性を有するものとすることができる。
【0024】
この構成においては、電源装置から導電性部材である再利用トナー回収部材に対して直流バイアス電圧が印加され、電源装置が複雑化することがなく、装置の小型化及びコストの低廉化を実現できる。
【0025】
(8)前記トナー搬送部材を挟んで再利用トナー回収部材の反対側の位置でトナー搬送部材に対向するとともに、電源装置からトナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧が印加される廃棄トナー回収部材を設けたことを特徴とする。
【0026】
この構成においては、当接部材によって像担持体の表面から離脱した小径化したトナーを再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送するトナー搬送部材に対して、トナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧の印加を受けた廃棄トナー回収部材が再利用トナー回収部材と反対側の位置で対向する。したがって、当接部材によって像担持体の表面から離脱したトナーは、再利用トナー回収部材から離間した位置において静電気力によってトナー搬送部材から廃棄トナー回収部材に移動する。
【0027】
(9) (8) の構成において、廃棄トナー回収部材をトナー搬送部材の搬送方向に直交する方向に回転軸を配置した円柱状の回転体とすることができる。
【0028】
この構成においては、円柱状の廃棄トナー回収部材を回転させることにより、廃棄トナー回収部材の表面においてトナー搬送部材の表面に対向する部分が順次繰り返して変化することにより、トナー搬送部材の表面からトナーを効率的に移動させることができる。
【0029】
(10)(9) の構成において、廃棄トナー回収部材が、トナー搬送部材の回転方向と同一方向に回転するものとすることができる。
【0030】
この構成においては、互いに対向するトナー搬送部材の表面と廃棄トナー回収部材の表面とが反対方向に移動し、トナー搬送部材の表面から静電気力によって移動したトナーの廃棄トナー回収部材の表面に対する密着力が増加し、トナーを効率的に回収することができる。
【0031】
(11)(8) 乃至(10)のいずれかの構成において、再利用トナー回収部材が導電性を有するものとすることができる。
【0032】
この構成においては、電源装置から導電性部材である廃棄トナー回収部材に対して直流バイアス電圧が印加され、電源装置が複雑化することがなく、装置の小型化及びコストの低廉化を実現できる。
【0033】
(12)前記電源装置が、廃棄トナー回収部材に印加する電圧の絶対値を再利用トナー回収部材に印加する電圧の絶対値よりも小さくしたことを特徴とする(請求項2)。
【0034】
この構成においては、トナー搬送部材が搬送するトナーを静電気力によって吸着する廃棄トナー回収部材に対して、像担持体の表面に静電吸着したトナーを静電気力によって除去する再利用トナー回収部材に印加する電圧の絶対値よりも小さい電圧が印加される。したがって、廃棄すべきトナーを再利用可能なトナーと分離して回収する廃棄トナー回収部材に電圧を印加する電源装置が小型化される。
【0035】
(13)前記電源装置が、再利用トナー回収部材に対して再利用トナー回収部材と像担持体との間における放電開始電圧以下の直流バイアス電圧を印加することを特徴とする(請求項3)。
【0036】
この構成においては、再利用トナー回収部材と像担持体との間において放電を生じることがない程度の電圧が再利用トナー回収部材に印加される。したがって、放電によって像担持体の表面にダメージを与えることがなく、後の画像形成状態を劣化させることがない。
【0037】
(14)(1) 乃至(13)のいずれかの構成において、前記電源装置が、再利用トナー回収部材又は廃棄トナー回収部材の回転開始から回転終了までの間において直流バイアス電圧を印加するものとすることができる。
【0038】
この構成においては、再利用トナー回収部材又は廃棄トナー回収部材の回転及び停止にともなって静電気力を急激に変化させ、再利用トナー回収部材又は廃棄トナー回収部材の表面からトナーを確実に除去することができ、再利用トナー回収部材又は廃棄トナー回収部材の表面におけるトナーの凝集や滞留を防止して像担持体から回収したトナーを確実に搬送することができる。
【0039】
(15)前記クリーニング装置と、クリーニング装置の再利用トナー回収部材が像担持体の表面から回収したトナーを現像位置に搬送するトナーリサイクル部材と、を備え、トナーのみによって構成された1成分現像剤を用いて電子写真方式の画像形成プロセスを実行することを特徴とする(請求項4)。
【0040】
この構成においては、転写位置を通過した後の像担持体の表面から再利用可能な粒径が適正なトナーを小径化したトナーと分離して回収された後、トナーリサイクル部材を介して現像位置に搬送される。したがって、転写位置を通過した後の像担持体の表面に残留しているトナーのうち、粒径が適正なトナーのみが後の画像形成プロセスにおいて再利用される。
【0041】
(16)クリーニング装置の内部における前記トナー搬送部材を挟んで再利用トナー回収部材の反対側の位置でトナー搬送部材に対向するキャリア回収部材を設けたことを特徴とする(請求項5)。
【0042】
この構成においては、トナー搬送部材において再利用トナー回収部材が対向する位置と反対側の位置にキャリア回収部材が対向する。したがって、再利用可能なトナーが回収された像担持体の表面から当接部材によって残りのトナーとともに離脱したキャリアが、トナー搬送部材を介して再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送された後にキャリア回収部材によって回収される。
【0043】
(17)(16)の構成において、前記キャリア回収部材を、磁気ローラとすることができる。
【0044】
この構成においては、磁性体であるキャリアをトナー搬送部材から磁力によってキャリア回収部材に確実に移動させて回収することができる。
【0045】
(18)(16)又は(17)の構成において、前記キャリア回収部材が、トナー搬送部材と同一方向に回転する回転体であるものとすることができる。
【0046】
この構成においては、互いに対向するトナー搬送部材の表面とキャリア回収部材の表面とが反対方向に移動し、トナー搬送持体の表面から磁力によって移動したキャリアのキャリア回収部材の表面に対する密着力が増加し、キャリアを効率的に回収することができる。
【0047】
(19)前記クリーニング装置と、クリーニング装置の再利用トナー回収部材が像担持体の表面から回収したトナー、並びに、クリーニング装置の当接部材及びトナー搬送部材を介してキャリア回収部材が像担持体の表面から回収したキャリアを現像位置に搬送するリサイクル部材と、を備え、トナーとキャリアとによって構成された2成分現像剤を用いて電子写真方式の画像形成プロセスを実行することを特徴とする(請求項6)。
【0048】
この構成においては、転写位置を通過した後の像担持体の表面から再利用可能なトナー、小径化したトナー及びキャリアのそれぞれが分離して回収された後、再利用可能なトナー及びキャリアがリサイクル部材を介して現像位置に搬送される。したがって、転写位置を通過した後の像担持体の表面に残留している再利用可能なトナー及びキャリアが後の画像形成プロセスにおいて再利用される。
【0049】
(20)(19)の構成において、キャリア回収部材によって回収したキャリアを再利用トナー回収部材が回収した再利用トナーと同一の手段を介して現像位置に搬送するものとすることができる。
【0050】
この構成においては、キャリアと再利用トナーとを同一の手段によって現像位置に搬送して後の画像形成プロセスに再利用することができ、構成を簡略化して装置の小型化及びコストダウンを実現できる。
【0051】
【実施の形態】
図1は、この発明の第1の実施形態に係るクリーニング装置を適用した画像形成装置における画像形成プロセス部の要部の構成を示す概略図である。この画像形成プロセス部10は、トナーのみからなる1成分現像剤を用いて電子写真方式による画像形成プロセスを実行し、この画像形成プロセスにおいて転写工程を終了した感光体ドラム1(像担持体)の表面から残留したトナーのうち、再利用が可能なトナーのみを後の現像工程において再度使用する。
【0052】
この画像形成プロセス部10は、矢印A方向に回転する感光体ドラム1の周囲に、現像器4、転写器5及びクリーニング装置6を矢印A方向にこの順に配置している。現像器4は、内部に現像ローラ41、供給ローラ42、ドクタ43及び電源部44〜46を備え、トナーを収納している。供給ローラ42は、回転によって現像器4の内部に収納されているトナーを現像ローラ41側に搬送する。ドクタ43は、現像ローラ41の周面に担持されるトナーの層厚を所定の幅に規定する。
【0053】
これによって、現像ローラ41は、所定極性かつ所定帯電量に帯電した所定量のトナーを静電気力によって周面に担持した状態で回転し、感光体ドラム1の表面に最も接近する現像位置においてトナーを感光体ドラム1の表面に接触させる。電源部44〜46のそれぞれは、現像ローラ41、供給ローラ42及びドクタ43のそれぞれに所定のバイアス電圧を印加する。現像ローラ41、供給ローラ42及びドクタ43のそれぞれは、電源部44〜46からバイアス電圧の印加を受け、トナーの担持、トナーの搬送、及び、トナー層厚の規制を適正な状態で効率的に行う。
【0054】
感光体ドラム1の表面には、現像工程に先立ってトナーの適正な帯電極性と逆極性の静電潜像が形成されている。現像位置において感光体ドラム1の表面に接触したトナーは、感光体ドラム1の表面に形成されている静電潜像に静電吸着し、静電潜像がトナー像に顕像化される。即ち、現像位置を通過した感光体ドラム1の表面にはトナー像が担持されており、このトナー像が転写工程時に転写器5を介して用紙Pに転写される。
【0055】
この転写工程において、感光体ドラム1の表面に担持されたトナー像を形成するトナーの一部は、用紙Pに転写されることなく感光体ドラム1の表面に残留する。感光体ドラム1が矢印A方向に継続的に回転することにより、感光体ドラム1の表面は画像形成プロセスに繰り返し使用される。このため、現像工程において現像器4から供給されたトナーの一部が感光体ドラム1の表面に残留したままであると、後の画像形成プロセス時における静電潜像の形成状態に影響を与え、画像の劣化を招く。そこで、クリーニング装置6により、転写工程を終了した後の感光体ドラム1の表面からトナーを除去する。
【0056】
クリーニング装置6は、この発明の再利用トナー回収部材である第1回収ローラ61、当接部材であるブレード62、トナー搬送部材である搬送ローラ63、廃棄トナー回収部材である第2回収ローラ64、電源装置である電源部65,66、及び、回収容器67を備えている。第1回収ローラ61は、円柱形状を呈するとともに導電性を有し、クリーニング装置6の感光体ドラム1側の開口部6aの下端近傍に感光体ドラム1の表面との間に所定の間隙を設けて配置されている。ブレード62は、クリーニング装置6の開口部6aの上端近傍で第1回収ローラ61に対向した後の感光体ドラム1の表面に当接する弾性体である。
【0057】
搬送ローラ63は、周面に複数の軸方向の搬送板63aを設けた円柱形状を呈し、感光体ドラム1の表面における第1回収ローラ61との対向位置、及び、ブレード62との当接位置との間に所定の間隙を設けて対向しており、ブレード62の下方に位置している。第2回収ローラ64は、円柱形状を呈するとともに導電性を有し、クリーニング装置6の内部において搬送ローラ63を挟んで第1回収ローラ61の反対側で搬送ローラ63に対向する位置に配置されている。第1回収ローラ61、搬送ローラ63及び第2回収ローラ64は、いずれも感光体ドラム1に平行に配置され、感光体ドラム1の回転方向(矢印A方向)と反対方向(矢印B方向)に回転する。
【0058】
電源部65,66のそれぞれは、第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64のそれぞれに、トナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧を印加する。また、回収容器67は、クリーニング装置6の下方に装着されており、上面に開口部67aが形成されている。この開口部67aは、クリーニング装置6の底面に形成された開口部6bに連通し、第1回収ローラ61の下方に位置している。なお、クリーニング装置6の開口部6bは、縁部の一部において第1回収ローラ61の周面に当接している。さらに、回収容器67は、例えば、スクリューオーガ等によって構成されたリサイクル経路68を介して現像器4の内部に接続されている。
【0059】
図2は、上記画像形成プロセス部におけるクリーニング装置による残留トナーの除去処理状態を説明する図である。転写工程を終了した感光体ドラム1の表面に残留しているトナーには、粒径が変化しておらず単位重量当りの帯電量及び帯電極性が適正で再利用が可能な再利用トナー9a、並びに、小径化して単位重量当りの帯電量が増加しているために廃棄すべき廃棄トナー9bが含まれる。トナーの小径化は、例えば、現像器4内における供給ローラ42による搬送時やドクタ43による層厚の規制時におけるダメージによって生じる。トナーが小径化すると、帯電量に影響を与えるトナー粒子の表面積の減少量に比較して静電吸着力が作用するトナー粒子の重量の減少量が大きくなり、結果的に単位重量当りの帯電量が増加する。このため、小径化したトナーは感光体ドラム1の表面に対する静電吸着力が強くなり、転写位置を繰り返し通過した後においても感光体ドラム1の表面に残留し続け、画像の劣化の原因となる。このため、小径化したトナーは、クリーニング装置6によって感光体ドラム1の表面から確実に除去する必要があるとともに、後の画像形成プロセスにおいて使用されることがないように廃棄する必要がある。
【0060】
転写工程を終了した感光体ドラム1の表面は、クリーニング装置6に対向する位置において、先ず、第1回収ローラ61に対向し、次いで、ブレード62に接触する。第1回収ローラ61は、前述のように電源部65からトナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧の印加を受けており、転写位置を通過した感光体ドラム1の表面に残留しているトナーのうち、粒径が減少しておらず感光体ドラム1の表面に対する静電吸着力が比較的弱い再利用トナー9aのみを表面に吸着する。このとき、第1回収ローラ61は、感光体ドラム1と逆方向に回転しているため、両者が対向する位置において第1回収ローラ61の表面は感光体ドラム1の表面と同一方向に移動する。このため、感光体ドラム1の表面から第1回収ローラ61の表面に対して、静電気力によってトナーが円滑に移動する。
【0061】
第1回収ローラ61の表面において、感光体ドラム1の表面との対向位置を通過して表面に再利用トナー9aを吸着させた部分は、第1回収ローラ61が矢印B方向に継続して回転することにより開口部6bの縁部に当接する。この当接により、再利用トナー9aは、第1回収ローラ61の表面から離脱し、開口部6b及び開口部67aを経由して回収容器67内に落下する。回収容器67内に落下した再利用トナー9aは、リサイクル経路68を経由して現像器4に搬送され、後の画像形成プロセスの現像工程において再利用される。
【0062】
感光体ドラム1の表面は、第1回収ローラ61との対向位置を通過した後に、ブレード62に当接する。第1回収ローラ61によって再利用トナー9aが除去された感光体ドラム1の表面には、転写工程において用紙に転写されなかったトナーのうち、小径化した廃棄トナー9bのみが残留している。この廃棄トナー9bは、ブレード62によって感光体ドラム1の表面から掻き落とされる。前述のように、クリーニング装置6の内部においてブレード62の下方には、搬送ローラ63が配置されている。搬送ローラ63は、矢印B方向の回転によってブレード62が感光体ドラム1の表面から掻き落とした廃棄トナー9bを第2回収ローラ64側に搬送する。この廃棄トナー9bの搬送方向は、第1回収ローラ61から離間する方向である。前述のように、第2回収ローラ64は、電源部66からトナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧の印加を受けており、搬送ローラ63によって搬送された廃棄トナー9bは第2回収ローラ64の表面に静電吸着する。このようにして、第2回収ローラ64の表面に吸着した廃棄トナー9bは、図外の廃棄容器に収納される。
【0063】
以上のようにして、この実施形態に係るクリーニング装置6を備えた画像形成装置では、転写位置を通過した感光体ドラム1の表面に残留した再利用トナー9a及び廃棄トナー9bのそれぞれを、互いに分離した状態で感光体ドラム1の表面から確実に除去することができ、帯電量が適正なトナーのみを後の画像形成プロセスに使用するようにしてランニングコストを低廉化することができるとともに、感光体ドラム1の表面にトナーが残留し続けることがないようにして画像形成状態の劣化を確実に防止できる。
【0064】
なお、第2回収ローラ64の表面に静電吸着すべき廃棄トナー9bの単位重量当りの帯電量は、第1回収ローラ61の表面に静電吸着すべき再利用トナー9aの単位重量当りの帯電量に比較して大きいことから、第2回収ローラ64の表面に対する廃棄トナー9bの吸着力は第1回収ローラ61の表面に対する再利用トナー9aの吸着力に比較して強い。このため、電源部66から第2回収ローラ64に印加すべき電圧を電源部65から第1回収ローラ61に印加すべき電圧よりも小さくした場合にも、第2回収ローラ64を介して廃棄トナー9bを確実に廃棄容器に導くことができ、再利用トナー9aと廃棄トナー9bとの分別状態を損なうことなく装置の小型化及びコストの低廉化を実現できる。
【0065】
例えば、トナーの適正な帯電極性が負極性である場合、第1回収ローラ61には+150〜+200V程度の電圧を印加し、第2回収ローラ64には+100〜+150V程度の電圧を印加する。
【0066】
但し、第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64に対して同一の電源部から直流バイアス電圧を印加するようにし、電源部の構成を簡略化するうにしてもよい。
【0067】
また、第2回収ローラ64と搬送ローラ63とは互いに同一方向に回転するため、両者が対向する位置において、第2回収ローラ64の表面と搬送ローラ63の表面とは互いに対向する方向に移動する。したがって、第2回収ローラ64の表面に吸着した廃棄トナー9bは、搬送ローラ63によって搬送される廃棄トナー9bによって第2回収ローラ64の表面側への圧縮を受ける。このため、廃棄トナー9bは第2回収ローラ64の表面に確実に吸着する。
【0068】
さらに、第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64は、いずれも円筒形状を呈する回転体であるため、表面において再利用トナー9a及び廃棄トナー9bを繰り返し吸着することができ、トナーの回収を効率的に行うことができる。さらに、第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64は、いずれも導電性を有するため、電源部65,66から直流バイアス電圧を容易に印加することができ、電源部65,66の構成を単純化して装置の小型化及びコストの低廉化を実現することができる。
【0069】
加えて、第1回収ローラ61は、感光体ドラム1との間における所定の間隙によって非接触状態を維持するように配置されており、第1回収ローラ61に印加した直流バイアス電圧によって第1回収ローラ61の表面と感光体ドラム1の表面との間に放電を生じ、感光体ドラム1の表面にダメージを与える可能性がある。そこで、電源部65から第1回収ローラ61に印加する直流バイアス電圧は、第1回収ローラ61の表面と感光体ドラムの表面との間における放電開始電圧以下の値に設定されている。これによって、感光体ドラム1の表面から第1回収ローラ61の表面にトナー9aを移動させるために第1回収ローラ61に印加される電圧によっては第1回収ローラ61の表面と感光体ドラムの表面との間に放電を生じることがなく、感光体ドラム1の表面にダメージを与えることがなく、画像形成状態を劣化させることがない。
【0070】
また、図3に示すように、第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64に対する直流バイアス電圧の印加は、第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64に回転を供給する図外のメインモータの駆動信号の立ち上がりのタイミング及び立ち下がりのタイミングのそれぞれに略同期して開始及び停止される。このため、第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64の表面におけるトナーの静電吸着力は、その回転の開始及び停止と略同時に急激に変化する。この回転状態の変化にともなう静電吸着力の変化によって、第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64の表面からトナーを除去することができ、クリーニング装置6を長期間にわたって使用した場合にも第1回収ローラ61及び第2回収ローラ64によるトナーの吸着性能及び搬送性能が高水準に維持され、クリーニング装置6内におけるトナーの凝集や固化を防止して動作状態を良好に維持することができる。
【0071】
さらに、第1回収ローラ61の表面に当接するクリーニング装置6の開口部6bの縁部の一部の硬度は、第1回収ローラ61の表面の硬度よりも低くされている。これによって、クリーニング装置6を長期間にわたって使用した場合にも、第1回収ローラ61の表面に損傷を生じることなく、第1回収ローラ61の表面からトナー9aを確実に回収容器67内に落下させることができる。例えば、開口部6bの縁部を全周にわたって弾性材料によって構成すること、又は、開口部6bの縁部の近傍に第1回収ローラ61の表面に当接する弾性部材を配置することができる。
【0072】
なお、この実施形態に係るクリーニング装置6を備えた画像形成装置では回収容器67と現像器4との間に配置したリサイクル経路68によって再利用トナーの搬送経路を構成しているが、クリーニング装置6に対して回収容器67を容易に着脱できるようにし、回収容器67内に収納された再利用トナーを手動操作によって現像器4内に補給するようにしてもよい。
【0073】
図4は、この発明の第2の実施形態に係るクリーニング装置を適用した画像形成装置における画像形成プロセス部の要部の構成を示す概略図である。この実施形態に係るクリーニング装置6′を適用した画像形成装置の画像形成プロセス部10′は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いて電子写真方式の画像形成プロセスを実行する。このように、2成分現像剤を用いた画像形成プロセスでは、現像工程時にトナーとともにキャリアが感光体ドラム1の表面に付着し、転写工程を終了した感光体ドラム1の表面にトナーとともにキャリアが残留する場合がある。
【0074】
感光体ドラム1の表面に残留したキャリアは感光体ドラム1の表面における静電潜像の形成状態及びトナー像の形成状態に影響を与え、画像形成状態を劣化させる。そこで、転写位置を通過した感光体ドラム1の表面からトナーとともにキャリアを除去する必要があり、第1の実施形態に係るクリーニング装置6においては、再利用トナー9aの回収後に感光体ドラム1の表面に当接するブレード62によって廃棄トナー9bとともにキャリアを感光体ドラム1の表面から除去することができる。
【0075】
しかし、感光体ドラム1の表面から廃棄トナーとともに除去したキャリアを、廃棄トナーともに廃棄することとすると、現像器4内に収納されている2成分現像剤に占めるキャリア量が早期に減少し、現像器4内においてキャリアとの攪拌によって帯電するトナーの帯電状態に変化を生じて画像形成状態が劣化するだけでなく、現像器4内の2成分現像剤の交換時期が短期間化することによってランニングコストの上昇を招く。
【0076】
そこで、この実施形態に係るクリーニング装置6′は、図1に示したクリーニング装置6の構成に加えてキャリア回収ローラ69を備えており、その他の構成はクリーニング装置6と同様である。キャリア回収ローラ69は、内部にマグネットを備えた円筒形状の磁気ローラであり、クリーニング装置6′の内部において、搬送ローラ63を挟んで第1回収ローラ61の反対側に配置されており、第1回収ローラ61、搬送ローラ63及び第2回収ローラ64の回転方向と同一方向である矢印B方向に回転駆動される。また、キャリア回収ローラ69の配置位置は、矢印B方向の回転による搬送ローラ63の表面の移動方向において第2回収ローラ64の下流側にされている。
【0077】
図5は、上記第2の実施形態に係るクリーニング装置におけるキャリアの回収状態を説明する図である。転写位置を通過した感光体ドラム1の表面は、クリーニング装置6′が備える第1回収ローラ61の表面に対向し、再利用トナー9aが除去された後にブレード62に当接する。このブレード61との当接によって感光体ドラム1の表面に残留しているキャリア9cは、廃棄トナー9bとともにクリーニング装置6′の内部に掻き落とされる。感光体ドラム1の表面から掻き落とされたキャリア9cは、廃棄トナー9bとともに搬送ローラ63によって第1回収ローラ61から離間する方向に搬送される。
【0078】
廃棄トナー9b及びキャリア9cを保持した搬送ローラ63の表面は、先に第2回収ローラ64の表面に対向した後にキャリア回収ローラ69の表面に対向する。したがって、搬送ローラ63が搬送する廃棄トナー9b及びキャリア9cのうち、先ず、廃棄トナー9bが第2回収ローラ64の表面に静電吸着した後、キャリア9cがキャリア回収ローラ69の表面に磁気吸着する。
【0079】
このようにして、廃棄トナー9bとともに感光体ドラム1の表面から除去されたキャリア9cは、第2回収ローラ64の表面に吸着する廃棄トナー9bと分別された状態でキャリア回収ローラ69の表面に吸着する。したがって、クリーニング装置6′は、転写位置を通過した後の感光体ドラム1の表面から除去した残留物を再利用トナー9a、廃棄トナー9b及びキャリア9cのそれぞれに分別することができ、キャリア9cを廃棄すべき廃棄トナー9bとは別に再利用トナー9aとともに現像器4に回収して後の画像形成プロセスに再利用することができる。
【0080】
なお、クリーニング装置6′において分別されたキャリア9cは、再利用トナー9aとともに回収容器67内に収納し、再利用トナー9aと同じ手段によって同時に現像器4内に補給することができる。
【0081】
また、クリーニング装置6′では、円筒形状の回転体であるキャリア回収ローラ69の表面に搬送ローラ63が搬送したキャリアを選択的に吸着させるようにしているため、回転するキャリア回収ローラ69の表面を搬送ローラ63に繰り返し対向させてキャリア9cを効率的に回収することができる。
【0082】
さらに、キャリア回収ローラ69の回転方向は搬送ローラ63と同一方向にされている。このため、キャリア回収ローラ69の表面と搬送ローラ63の表面とが両者の対向位置において互いに反対方向に移動し、搬送ローラ63によるキャリア9cの搬送方向がキャリア9cをキャリア回収ローラ69の表面に押圧する方向に作用することによってキャリア9cをキャリア回収ローラ69の表面に確実に吸着させることができる。
【0083】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明によれば、転写工程位置を通過した像担持体の表面に、トナーの適正な帯電特性と逆極性の直流バイアス電圧が印加された再利用トナー回収部材に対向した後に当接部材に当接させるとともに、当接部材との当接によって像担持体の表面から離脱したトナーを、トナー搬送部材によって再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送することにより、像担持体の表面に残留したトナーのうち粒径が適正で単位重量当りの帯電量の適正なトナーを、静電気力によって像担持体の表面から再利用トナー回収部材側に移動させて回収するとともに、この後に像担持体の表面に残留している小径化して単位重量当りの帯電量の大きいトナーを、当接部材によって像担持体の表面から離脱してトナー搬送部材によって再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送し、粒径が適正で再利用が可能なトナーと小径化して廃棄すべきトナーとを互いに分離した状態で転写位置を通過した像担持体の表面から確実に除去することができ、小径化して単位重量当りの帯電量が上昇したトナーが像担持体の表面に継続して付着することによる下地かぶり等の画質の劣化やトナーの飛散による装置内部の汚損を招来することなくトナーのリサイクルによるランニングコストの低廉化及び省資源化を実現することができる。
【0084】
また、当接部材によって像担持体の表面から離脱した小径化したトナーを再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送するトナー搬送部材に対して、トナーの適正な帯電電荷と逆極性の直流バイアス電圧が印加される廃棄トナー回収部材を、再利用トナー回収部材と反対側の位置において対向させることにより、当接部材によって像担持体の表面から離脱したトナーを、再利用トナー回収部材から離間した位置において静電気力によってトナー搬送部材から廃棄トナー回収部材に移動させることができ、トナー搬送部材によるトナーの搬送状態を継続して良好に維持し、廃棄すべきトナーを再利用が可能なトナーから分離する方向に確実に搬送することができる。
【0085】
請求項2に記載した発明によれば、トナー搬送部材が搬送するトナーを静電気力によって吸着する廃棄トナー回収部材に対して、像担持体の表面に静電吸着したトナーを静電気力によって除去する再利用トナー回収部材に印加する電圧の絶対値よりも小さい電圧を印加することにより、廃棄すべきトナーを再利用可能なトナーと分離して回収する廃棄トナー回収部材に電圧を印加する電源装置を小型化することができ、装置の小型化及びコストダウンを実現できる。
【0086】
請求項3に記載した発明によれば、再利用トナー回収部材と像担持体との間において放電を生じることがない程度の電圧を再利用トナー回収部材に印加することにより、再利用トナー回収部材に対する電圧の印加によって像担持体の表面にダメージを与える放電を生じることがなく、後の画像形成状態の劣化を防止して画質を良好に維持することができる。
【0087】
請求項4に記載した発明によれば、転写位置を通過した後の像担持体の表面から再利用可能な粒径が適正なトナーを小径化したトナーと分離して回収した後、トナーリサイクル部材を介して現像位置に搬送することにより、転写位置を通過した後の像担持体の表面に残留しているトナーのうち、粒径が適正なトナーのみを後の画像形成プロセスにおいて再利用することができ、画質の劣化を招来することなくトナーのリサイクルによるランニングコストの低廉化を実現することができる。
【0088】
請求項5に記載した発明によれば、トナー搬送部材において再利用トナー回収部材が対向する位置と反対側の位置にキャリア回収部材を対向させることにより、再利用可能なトナーが回収された像担持体の表面から当接部材によって残りのトナーとともに離脱したキャリアを、トナー搬送部材を介して再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送した後にキャリア回収部材によって回収することができ、転写位置を通過した像担持体の表面から再利用が可能なトナー、廃棄すべきトナー、及び、再利用が可能なキャリアのそれぞれを互いに分離した状態で確実に除去し、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いた画像形成プロセスにおいて、小径化して単位重量当りの帯電量が上昇したトナーが像担持体の表面に継続して付着することによる下地かぶり等の画質の劣化やトナーの飛散による装置内部の汚損を招来することなくトナー及びキャリアをリサイクルすることによるランニングコストの低廉化、及び、省資源化を実現することができる。
【0089】
請求項6に記載した発明によれば、転写位置を通過した後の像担持体の表面から再利用可能なトナー、小径化したトナー及びキャリアのそれぞれを分離して回収した後、再利用可能なトナー及びキャリアをリサイクル部材を介して現像位置に搬送することにより、転写位置を通過した後の像担持体の表面に残留している再利用可能なトナー及びキャリアを後の画像形成プロセスにおいて再利用することができ、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いた画像形成プロセスにおいて、ランニングコストの低廉化、及び、省資源化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るクリーニング装置を適用した画像形成装置における画像形成プロセス部の要部の構成を示す概略図である。
【図2】上記画像形成プロセス部におけるクリーニング装置による残留トナーの除去処理状態を説明する図である。
【図3】第1回収ローラ及び第2回収ローラに対する直流バイアス電圧の印加タイミングを示す図である。
【図4】この発明の第2の実施形態に係るクリーニング装置を適用した画像形成装置における画像形成プロセス部の要部の構成を示す概略図である。
【図5】上記第2の実施形態に係るクリーニング装置におけるキャリアの回収状態を説明する図である。
【図6】従来のクリーニング装置を適用した画像形成装置の画像形成プロセス部の構成を示す概略図である。
【図7】従来のクリーニング装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1−感光体ドラム(像担持体)
4−現像器
5−転写器
6,6′−クリーニング装置
61−第1回収ローラ(再利用トナー回収部材)
62−ブレード(当接部材)
63−搬送ローラ(トナー搬送部材)
64−第2回収ローラ(廃棄トナー回収部材)
65,66−電源部(電源装置)
67−回収容器
69−キャリア回収ローラ(キャリア回収部材)
Claims (6)
- 電子写真方式の画像形成プロセス時に転写工程位置を通過した像担持体の表面に当接する当接部材と、
像担持体の通過方向における当接部材の対向位置の上流側で像担持体の表面に離間して対向する再利用トナー回収部材と、
像担持体の通過方向における像担持体の表面の当接部材との当接位置及び再利用トナー回収部材との対向位置の間で当接部材との当接によって像担持体の表面から離脱したトナーを再利用トナー回収部材から離間する方向に搬送するトナー搬送部材と、
再利用トナー回収部材にトナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧を印加する電源装置と、
クリーニング装置の内部におけるトナー搬送部材を挟んで再利用トナー回収部材の反対側の位置でトナー搬送部材の表面に離間して対向するとともに、電源装置からトナーの適正な帯電極性と逆極性の直流バイアス電圧が印加され、トナー搬送部材によって搬送されるトナーを静電気力を利用して回収する廃棄トナー回収部材と、
を設けたことを特徴とするクリーニング装置。 - 前記電源装置が、廃棄トナー回収部材に印加する電圧の絶対値を再利用トナー回収部材に印加する電圧の絶対値よりも小さくした請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記電源装置が、再利用トナー回収部材に対して再利用トナー回収部材と像担持体との間における放電開始電圧以下の直流バイアス電圧を印加する請求項1または2に記載のクリーニング装置。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のクリーニング装置と、クリーニング装置の再利用トナー回収部材が像担持体の表面から回収したトナーを現像位置に搬送するトナーリサイクル部材と、を備え、トナーのみによって構成された1成分現像剤を用いて電子写真方式の画像形成プロセスを実行することを特徴とする画像形成装置。
- クリーニング装置の内部における前記トナー搬送部材を挟んで再利用トナー回収部材の反対側の位置でトナー搬送部材に対向するキャリア回収部材を設けた請求項1乃至3のいずれかに記載のクリーニング装置。
- 請求項5に記載のクリーニング装置と、クリーニング装置の再利用トナー回収部材が像担持体の表面から回収したトナーを現像位置に搬送するトナーリサイクル部材と、を備え、トナーとキャリアとによって構成された2成分現像剤を用いて電子写真方式の画像形成プロセスを実行することを特徴とする画像形成装置。
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