JP3593583B2 - ガスグリル - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は加熱庫内で魚等の調理品を加熱するガスグリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、魚等の調理品を加熱調理できる加熱庫を備えたガステーブルコンロ等においては、加熱庫内の温度分布を均一にして調理性能を向上させるために、調理品を焼網に載置する前に予めバーナに点火して加熱庫を数分間予備加熱することが望ましい。
こうした場合、調理をする人が、おおよその時間を決めて加熱庫加熱用のバーナに点火の操作をする。あるいはサーミスタ等により加熱庫内の温度を検出し、予備加熱完了温度に達した時に報知を行なうことや、バーナ点火と同時にタイマーを起動させ、所定時間経過後に、予備加熱完了報知を行なうことも考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、調理をする人がおおよその時間で予備加熱操作を行なう場合は、わずらわしいばかりでなく予備加熱時間も一定にならないので、予備加熱時間が短すぎる場合は、十分な予備加熱効果が得られず、反対に予備加熱時間が長すぎる場合には、燃料ガスの無駄使いとなってしまう。
また、サーミスタ等を使用して温度検出装置を設ける場合は、電源及び電気制御部等が必要となり高価である。商用電源の場合は、コンセント等が必要となり、乾電池等を電源とする場合には、消耗した電池の交換も必要となる。またさらに、タイマーを使用する場合においては、温度上昇の度合いとは無関係に所定時間が経過すれば報知を行なってしまう。そのため、予備加熱しすぎたり、予備加熱が不十分になることもある。しかも、タイマー機構(機械式又は電気式)も高価である。
本発明は上記課題を解決し、安価で容易に予備加熱報知ができるガスグリルを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明のガスグリルは、加熱庫と、上記加熱庫内の調理品を加熱するバーナと、上記バーナの燃焼熱により熱起電力を発生する熱発電素子と、上記熱発電素子と接続され上記熱起電力の上昇により発光する発光体とを備え、上記発光体の発光表示により予備加熱完了報知を行なうことを要旨とする。
【0005】
本発明の第2のガスグリルは、加熱庫と、上記加熱庫内の調理品を加熱するバーナと、上記バーナの燃焼熱により熱起電力を発生する熱発電素子と、上記熱発電素子から発生する熱起電力により充電する蓄電池と、上記蓄電池を電源とし上記熱発電素子から発生する熱起電力が所定値に達した時に予備加熱完了報知を行なう報知手段とを備えたことを要旨とする。
【0006】
本発明の第3のガスグリルは、上記第1及び第2のガスグリルにおいて、上記熱発電素子は、熱起電力を発生する感熱部に蓄熱体を設けたことを要旨とする。
【0007】
【作用】
上記構成を有する本発明の第1のガスグリルは、熱発電素子を備え、加熱庫の予備加熱を行なう場合に、発生する熱起電力を利用して直接発光体を発光させる。発光体は熱起電力の上昇により発光する。また、熱起電力が発光体の発光電圧まで上昇するには、所定の熱量が必要である。熱発電素子は、当然のことながら熱容量があるため、予備加熱開始から発光体発光までに時間を要する。
例えば、加熱庫があまり冷えていない場合は、熱発電素子も冷えていないので、熱起電力が発光体の発光電圧まで上昇するまでの時間は自然に短くなる。反対に、加熱庫が冷えきっている場合には予備加熱時間は長くなる。こうして、予備加熱開始からそのまま時間が経過して発光体が発光したら、予備加熱が完了している。
また、発光体が発光している時は、加熱庫を使用しているので、予備加熱の報知ばかりでなく、加熱庫が使用中であることを表示する手段としてもそのまま利用できる。
【0008】
本発明の第2のガスグリルは、熱発電素子と蓄電池とを備え、熱発電素子から発生する熱起電力を蓄電池に充電する。そして、蓄電池を電源とした報知手段を備えるので、加熱庫の予備加熱を行なう場合において、熱起電力が所定値に達した時、それを検出して予備加熱完了の報知を行なう。
また、蓄電池には、予備加熱時あるいは加熱調理時にも充電されるので、報知手段が大電力を消費する構成であっても、別途に電源を設けたり充電操作する必要もない。つまり、蓄電池を備えながら充電操作不用な使い勝手がよいガスグリルを容易に構成できる。
【0009】
第3のガスグリルは、熱発電素子において、熱起電力を発生する感熱部に蓄熱体を設け、熱容量を増加させている。そうして、加熱庫を予備加熱する場合に、発生する熱起電力の増加度合いを押さえ、予備加熱完了報知するまでの時間を長くしている。そのため、予備加熱完了時間と熱起電力立ち上がり時間とに食い違いがある場合(つまり、加熱庫が十分予備加熱されていないのに熱起電力だけが早く上昇してしまう場合)でも、蓄熱体の熱容量を調節した構成にして、容易に両者の時間差を減少させることができる。
【0010】
【実施例】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明のガスグリルの好適な第1実施例について図を用いて説明する。
テーブルコンロの中央に設けられ魚等を調理するガスグリルは、図1にその正面図と側面図とを示すように、調理品12を載せる焼網9と、焼網9を載せたまま手前にスライドさせて引出す水受け皿10と、ガスを燃焼させて調理品12を加熱するバーナ13と、これらを収める加熱庫8等から構成される。
バーナ13は、加熱庫8の両側上側面に設けられ、その火炎13aの前方上部には熱板14も設けられる。調理品12には、バーナ13の火炎13aからの燃焼熱と、その火炎13aに加熱された熱板14からの輻射熱とを合せて照射される。
また、加熱庫8の上端部には、フード15を設けて煙道16を形成し、その煙道16をテーブルコンロ1の後部上方に開口した排気口17に連通している。
火炎13aには上方から熱電対集積体2を臨ませ、燃焼熱により発生する熱起電力を発光ダイオード3へ供給している。
【0011】
バーナ13に点火して予備加熱を開始すると、図2に示すように、熱電対集積体2は火炎13aに加熱され時間Tとともに、熱起電力Vを上昇させていく。所定時間経過すると、加熱庫8内温度分布すなわち熱起電力Vが定常状態に達する。この時、熱電対集積体2の熱起電力レベルは単体熱電対に比較して高い。そのため、発光ダイオード3を直接発光させる熱起電力レベルVHに達することが可能である。
そして、熱起電力レベルVHに達するまでの時間即ち発光ダイオード3を発光させるまでの時間T1 を調整し、予備加熱必要時間T2 と一致させて、発光ダイオード3が発光した時に予備加熱完了とする。
【0012】
発光時間T1 と予備加熱完了時間T2 との間に食い違いがある場合には、図5に示すように、熱電対集積体2の感熱部2aに蓄熱材50を設け、図6に示すように熱起電力Vの立ち上がり特性を調整する。蓄熱材50は耐熱性のあるセラミックスを成形して感熱部2aに被覆する。あるいは、銅系合金を切削して感熱部2aに嵌合させる。
熱起電力Vの立ち上がり特性を調整する技術について詳しく説明する。蓄熱材を設けない場合に、熱電対集積体2の熱起電力立ち上がり特性が予備加熱開始から時間T1 経過した時に、発光ダイオード3が発光する電圧VHに達するケースを想定する(想像線のグラフ)。こうした発光時間T1 が予備加熱完了時間T2 より早い場合(T1 <T2 )、発光ダイオード3は適切な予備加熱完了する以前に発光報知してしまう。この時、蓄熱材50を熱電対集積体2の感熱部2aに設ける。
感熱部2aは、バーナ13の火炎13aによる燃焼熱と、その火炎13aに加熱された熱板14からの輻射熱とを合せて照射される(図1参照)。蓄熱材50が設けられていると、蓄熱材50には熱容量があることから、それらの熱はいったん蓄熱材50を経由してから内部の感熱部2aに伝わるので、蓄熱材50を設けていない構成の熱電対集積体に比較して、その分だけ、発光ダイオード3発光電圧VHに達するまでの時間が長くなる(実線のグラフ)。蓄熱材50の容量によりこの時間が増減するので、蓄熱材50の容量を調節することにより、発光タイミングと予備加熱完了時間T2 とを一致させる。
【0013】
以上詳述したように、第1実施例のガスグリルは、加熱庫8の予備加熱を行なう場合に、熱電対集積体2より発生する熱起電力Vを用いて直接発光ダイオード3を発光させる。そして、予備加熱を開始して発光ダイオード3が発光するまでの時間を、予備加熱時間として利用する。そのため、例えばサーミスタ等を使用して温度検出装置を設け報知を行なう場合や、タイマーを利用して所定時間経過後報知を行なう場合等に比較して、安価で容易に予備加熱報知ができる。また、ダイオード3が発光してからは、そのまま加熱庫8の使用を知らせる表示装置として用いることもできる。
しかも、簡単な構成であっても、予備加熱完了時の加熱庫8内の温度分布状態が常に均一となるので、調理性能が向上する。
さらに、予備加熱完了時間と熱電対集積体2の熱起電力立ち上がり時間とに食い違いがあって、加熱庫8が十分予備加熱されていないのに熱起電力だけが早く上昇してしまう場合でも、蓄熱材50の熱容量を調節し、容易に両者を一致させることができる。そのため、安価であっても確実に予備加熱を報知できるガスグリルである。
【0014】
次に、第2実施例について説明する。
第2実施例のガスグリルは、図3に示すように、第1のガスグリルに蓄電池31と制御部32とを追加した構成である。他の構成は同一である。
熱電対集積体2の熱起電力は制御部32を経由して蓄電池31を充電すると同時に、熱電対集積体2が所定熱起電力以上となった時、蓄電池31の電力で発光ダイオード3を発光させる。
制御部32は、図4に示すように、熱電対集積体2の熱起電力Vをいったん昇圧して蓄電池31へ供給する昇圧回路部41と、熱電対集積体2の熱起電力Vを検出し所定値と比較することにより発光ダイオード3を発光させる比較回路部42とを備える。比較回路部42は、熱電対集積体2より発生した熱起電力Vが所定値すなわち加熱庫8の予備加熱完了時に対応する電圧VHに達したかどうかを比較し、所定値に達した時に信号を出す。その信号により蓄電池31を電源とする発光ダイオード3のスイッチ(図示略)がオンして、発光ダイオード3が発光する。
【0015】
第2実施例のガスグリルは、加熱庫8の予備加熱時や調理使用時において常に蓄電池31に充電しているので、蓄電池31を備えながら特別に充電操作や電池交換をする必要がない。また、発光ダイオード3が大電力を消費する構成であっても、別途に電源を設けたりする必要もない。そのため、使い勝手がよい。
【0016】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、第2実施例において発光ダイオード3のかわりにブザーや液晶表示装置を使用してもよい。(ただしブザーには停止用のタイマーまたはスイッチが必要である。)
また、熱電対集積体2は、図1や図2を用いた説明で、熱起電力を発生する感熱部が1箇所に集積されたタイプの仕様であったが、感熱部をバーナ13の火炎13aに広く分散させて設置し、よりいっそう高い熱起電力を発生させるタイプでもよい。
また、蓄熱材50は、熱容量が大きく耐熱性のある素材ならば、様々な金属,合金,セラミックス等でも使用可能である。
【0017】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の第1のガスグリルは、加熱庫の予備加熱を行なう場合に、発生する熱起電力により直接発光体を発光させて報知し、予備加熱を開始して発光するまでの時間を、予備加熱時間として利用することができる。そのため、例えば電源を必要とするサーミスタ等を使用して温度検出装置を設け報知を行なう場合や、タイマーを利用して所定時間経過後報知を行なう場合等に比較して、安価で容易に予備加熱報知ができる。
また、予備加熱の報知ばかりでなく、加熱庫の使用を表示する手段としてもそのまま利用できる。
しかも、簡単な構成であっても、予備加熱完了時の加熱庫内の温度分布状態が常に均一となるので、調理性能が向上する。
【0018】
本発明の第2のガスグリルは、熱発電素子から発生する熱起電力を蓄電池に充電するばかりでなく、加熱庫の予備加熱を行なう場合において、熱起電力が所定値に達した時、それを検出して報知を行なう。
そのため、蓄電池を備えながら充電操作が不用で非常に使い勝手がよい。
【0019】
第3のガスグリルは、熱発電素子の熱起電力を発生する接点に蓄熱体を設けて熱容量を増加させ、加熱庫を予備加熱する場合に、予備加熱完了報知の時間を長くしている。そのため、予備加熱完了時間と熱起電力立ち上がり時間との時間差を容易に減少させることができるので、安価で確実な予備加熱報知ができるガスグリルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例としてのガスグリルの概略構成図である。
【図2】熱起電力特性を説明したグラフである。
【図3】第2実施例としてのガスグリルの充電報知部分の概略構成図である。
【図4】第2実施例ガスグリルの充電報知部分の概略構成図である。
【図5】熱電対集積体に設けた蓄熱材を説明した概略図である。
【図6】蓄熱材を設けた場合の熱起電力特性を説明したグラフである。
【符号の説明】
1 テーブルコンロ
2 熱電対集積体
2a 感熱部
3 発光ダイオード
8 加熱庫
9 焼網
10 水受け皿
13 バーナ
13a 火炎
14 熱板
15 フード
16 煙道
17 排気口
31 蓄電池
32 制御部
41 昇圧回路部
42 比較回路部
50 蓄熱材
【産業上の利用分野】
本発明は加熱庫内で魚等の調理品を加熱するガスグリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、魚等の調理品を加熱調理できる加熱庫を備えたガステーブルコンロ等においては、加熱庫内の温度分布を均一にして調理性能を向上させるために、調理品を焼網に載置する前に予めバーナに点火して加熱庫を数分間予備加熱することが望ましい。
こうした場合、調理をする人が、おおよその時間を決めて加熱庫加熱用のバーナに点火の操作をする。あるいはサーミスタ等により加熱庫内の温度を検出し、予備加熱完了温度に達した時に報知を行なうことや、バーナ点火と同時にタイマーを起動させ、所定時間経過後に、予備加熱完了報知を行なうことも考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、調理をする人がおおよその時間で予備加熱操作を行なう場合は、わずらわしいばかりでなく予備加熱時間も一定にならないので、予備加熱時間が短すぎる場合は、十分な予備加熱効果が得られず、反対に予備加熱時間が長すぎる場合には、燃料ガスの無駄使いとなってしまう。
また、サーミスタ等を使用して温度検出装置を設ける場合は、電源及び電気制御部等が必要となり高価である。商用電源の場合は、コンセント等が必要となり、乾電池等を電源とする場合には、消耗した電池の交換も必要となる。またさらに、タイマーを使用する場合においては、温度上昇の度合いとは無関係に所定時間が経過すれば報知を行なってしまう。そのため、予備加熱しすぎたり、予備加熱が不十分になることもある。しかも、タイマー機構(機械式又は電気式)も高価である。
本発明は上記課題を解決し、安価で容易に予備加熱報知ができるガスグリルを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明のガスグリルは、加熱庫と、上記加熱庫内の調理品を加熱するバーナと、上記バーナの燃焼熱により熱起電力を発生する熱発電素子と、上記熱発電素子と接続され上記熱起電力の上昇により発光する発光体とを備え、上記発光体の発光表示により予備加熱完了報知を行なうことを要旨とする。
【0005】
本発明の第2のガスグリルは、加熱庫と、上記加熱庫内の調理品を加熱するバーナと、上記バーナの燃焼熱により熱起電力を発生する熱発電素子と、上記熱発電素子から発生する熱起電力により充電する蓄電池と、上記蓄電池を電源とし上記熱発電素子から発生する熱起電力が所定値に達した時に予備加熱完了報知を行なう報知手段とを備えたことを要旨とする。
【0006】
本発明の第3のガスグリルは、上記第1及び第2のガスグリルにおいて、上記熱発電素子は、熱起電力を発生する感熱部に蓄熱体を設けたことを要旨とする。
【0007】
【作用】
上記構成を有する本発明の第1のガスグリルは、熱発電素子を備え、加熱庫の予備加熱を行なう場合に、発生する熱起電力を利用して直接発光体を発光させる。発光体は熱起電力の上昇により発光する。また、熱起電力が発光体の発光電圧まで上昇するには、所定の熱量が必要である。熱発電素子は、当然のことながら熱容量があるため、予備加熱開始から発光体発光までに時間を要する。
例えば、加熱庫があまり冷えていない場合は、熱発電素子も冷えていないので、熱起電力が発光体の発光電圧まで上昇するまでの時間は自然に短くなる。反対に、加熱庫が冷えきっている場合には予備加熱時間は長くなる。こうして、予備加熱開始からそのまま時間が経過して発光体が発光したら、予備加熱が完了している。
また、発光体が発光している時は、加熱庫を使用しているので、予備加熱の報知ばかりでなく、加熱庫が使用中であることを表示する手段としてもそのまま利用できる。
【0008】
本発明の第2のガスグリルは、熱発電素子と蓄電池とを備え、熱発電素子から発生する熱起電力を蓄電池に充電する。そして、蓄電池を電源とした報知手段を備えるので、加熱庫の予備加熱を行なう場合において、熱起電力が所定値に達した時、それを検出して予備加熱完了の報知を行なう。
また、蓄電池には、予備加熱時あるいは加熱調理時にも充電されるので、報知手段が大電力を消費する構成であっても、別途に電源を設けたり充電操作する必要もない。つまり、蓄電池を備えながら充電操作不用な使い勝手がよいガスグリルを容易に構成できる。
【0009】
第3のガスグリルは、熱発電素子において、熱起電力を発生する感熱部に蓄熱体を設け、熱容量を増加させている。そうして、加熱庫を予備加熱する場合に、発生する熱起電力の増加度合いを押さえ、予備加熱完了報知するまでの時間を長くしている。そのため、予備加熱完了時間と熱起電力立ち上がり時間とに食い違いがある場合(つまり、加熱庫が十分予備加熱されていないのに熱起電力だけが早く上昇してしまう場合)でも、蓄熱体の熱容量を調節した構成にして、容易に両者の時間差を減少させることができる。
【0010】
【実施例】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明のガスグリルの好適な第1実施例について図を用いて説明する。
テーブルコンロの中央に設けられ魚等を調理するガスグリルは、図1にその正面図と側面図とを示すように、調理品12を載せる焼網9と、焼網9を載せたまま手前にスライドさせて引出す水受け皿10と、ガスを燃焼させて調理品12を加熱するバーナ13と、これらを収める加熱庫8等から構成される。
バーナ13は、加熱庫8の両側上側面に設けられ、その火炎13aの前方上部には熱板14も設けられる。調理品12には、バーナ13の火炎13aからの燃焼熱と、その火炎13aに加熱された熱板14からの輻射熱とを合せて照射される。
また、加熱庫8の上端部には、フード15を設けて煙道16を形成し、その煙道16をテーブルコンロ1の後部上方に開口した排気口17に連通している。
火炎13aには上方から熱電対集積体2を臨ませ、燃焼熱により発生する熱起電力を発光ダイオード3へ供給している。
【0011】
バーナ13に点火して予備加熱を開始すると、図2に示すように、熱電対集積体2は火炎13aに加熱され時間Tとともに、熱起電力Vを上昇させていく。所定時間経過すると、加熱庫8内温度分布すなわち熱起電力Vが定常状態に達する。この時、熱電対集積体2の熱起電力レベルは単体熱電対に比較して高い。そのため、発光ダイオード3を直接発光させる熱起電力レベルVHに達することが可能である。
そして、熱起電力レベルVHに達するまでの時間即ち発光ダイオード3を発光させるまでの時間T1 を調整し、予備加熱必要時間T2 と一致させて、発光ダイオード3が発光した時に予備加熱完了とする。
【0012】
発光時間T1 と予備加熱完了時間T2 との間に食い違いがある場合には、図5に示すように、熱電対集積体2の感熱部2aに蓄熱材50を設け、図6に示すように熱起電力Vの立ち上がり特性を調整する。蓄熱材50は耐熱性のあるセラミックスを成形して感熱部2aに被覆する。あるいは、銅系合金を切削して感熱部2aに嵌合させる。
熱起電力Vの立ち上がり特性を調整する技術について詳しく説明する。蓄熱材を設けない場合に、熱電対集積体2の熱起電力立ち上がり特性が予備加熱開始から時間T1 経過した時に、発光ダイオード3が発光する電圧VHに達するケースを想定する(想像線のグラフ)。こうした発光時間T1 が予備加熱完了時間T2 より早い場合(T1 <T2 )、発光ダイオード3は適切な予備加熱完了する以前に発光報知してしまう。この時、蓄熱材50を熱電対集積体2の感熱部2aに設ける。
感熱部2aは、バーナ13の火炎13aによる燃焼熱と、その火炎13aに加熱された熱板14からの輻射熱とを合せて照射される(図1参照)。蓄熱材50が設けられていると、蓄熱材50には熱容量があることから、それらの熱はいったん蓄熱材50を経由してから内部の感熱部2aに伝わるので、蓄熱材50を設けていない構成の熱電対集積体に比較して、その分だけ、発光ダイオード3発光電圧VHに達するまでの時間が長くなる(実線のグラフ)。蓄熱材50の容量によりこの時間が増減するので、蓄熱材50の容量を調節することにより、発光タイミングと予備加熱完了時間T2 とを一致させる。
【0013】
以上詳述したように、第1実施例のガスグリルは、加熱庫8の予備加熱を行なう場合に、熱電対集積体2より発生する熱起電力Vを用いて直接発光ダイオード3を発光させる。そして、予備加熱を開始して発光ダイオード3が発光するまでの時間を、予備加熱時間として利用する。そのため、例えばサーミスタ等を使用して温度検出装置を設け報知を行なう場合や、タイマーを利用して所定時間経過後報知を行なう場合等に比較して、安価で容易に予備加熱報知ができる。また、ダイオード3が発光してからは、そのまま加熱庫8の使用を知らせる表示装置として用いることもできる。
しかも、簡単な構成であっても、予備加熱完了時の加熱庫8内の温度分布状態が常に均一となるので、調理性能が向上する。
さらに、予備加熱完了時間と熱電対集積体2の熱起電力立ち上がり時間とに食い違いがあって、加熱庫8が十分予備加熱されていないのに熱起電力だけが早く上昇してしまう場合でも、蓄熱材50の熱容量を調節し、容易に両者を一致させることができる。そのため、安価であっても確実に予備加熱を報知できるガスグリルである。
【0014】
次に、第2実施例について説明する。
第2実施例のガスグリルは、図3に示すように、第1のガスグリルに蓄電池31と制御部32とを追加した構成である。他の構成は同一である。
熱電対集積体2の熱起電力は制御部32を経由して蓄電池31を充電すると同時に、熱電対集積体2が所定熱起電力以上となった時、蓄電池31の電力で発光ダイオード3を発光させる。
制御部32は、図4に示すように、熱電対集積体2の熱起電力Vをいったん昇圧して蓄電池31へ供給する昇圧回路部41と、熱電対集積体2の熱起電力Vを検出し所定値と比較することにより発光ダイオード3を発光させる比較回路部42とを備える。比較回路部42は、熱電対集積体2より発生した熱起電力Vが所定値すなわち加熱庫8の予備加熱完了時に対応する電圧VHに達したかどうかを比較し、所定値に達した時に信号を出す。その信号により蓄電池31を電源とする発光ダイオード3のスイッチ(図示略)がオンして、発光ダイオード3が発光する。
【0015】
第2実施例のガスグリルは、加熱庫8の予備加熱時や調理使用時において常に蓄電池31に充電しているので、蓄電池31を備えながら特別に充電操作や電池交換をする必要がない。また、発光ダイオード3が大電力を消費する構成であっても、別途に電源を設けたりする必要もない。そのため、使い勝手がよい。
【0016】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、第2実施例において発光ダイオード3のかわりにブザーや液晶表示装置を使用してもよい。(ただしブザーには停止用のタイマーまたはスイッチが必要である。)
また、熱電対集積体2は、図1や図2を用いた説明で、熱起電力を発生する感熱部が1箇所に集積されたタイプの仕様であったが、感熱部をバーナ13の火炎13aに広く分散させて設置し、よりいっそう高い熱起電力を発生させるタイプでもよい。
また、蓄熱材50は、熱容量が大きく耐熱性のある素材ならば、様々な金属,合金,セラミックス等でも使用可能である。
【0017】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の第1のガスグリルは、加熱庫の予備加熱を行なう場合に、発生する熱起電力により直接発光体を発光させて報知し、予備加熱を開始して発光するまでの時間を、予備加熱時間として利用することができる。そのため、例えば電源を必要とするサーミスタ等を使用して温度検出装置を設け報知を行なう場合や、タイマーを利用して所定時間経過後報知を行なう場合等に比較して、安価で容易に予備加熱報知ができる。
また、予備加熱の報知ばかりでなく、加熱庫の使用を表示する手段としてもそのまま利用できる。
しかも、簡単な構成であっても、予備加熱完了時の加熱庫内の温度分布状態が常に均一となるので、調理性能が向上する。
【0018】
本発明の第2のガスグリルは、熱発電素子から発生する熱起電力を蓄電池に充電するばかりでなく、加熱庫の予備加熱を行なう場合において、熱起電力が所定値に達した時、それを検出して報知を行なう。
そのため、蓄電池を備えながら充電操作が不用で非常に使い勝手がよい。
【0019】
第3のガスグリルは、熱発電素子の熱起電力を発生する接点に蓄熱体を設けて熱容量を増加させ、加熱庫を予備加熱する場合に、予備加熱完了報知の時間を長くしている。そのため、予備加熱完了時間と熱起電力立ち上がり時間との時間差を容易に減少させることができるので、安価で確実な予備加熱報知ができるガスグリルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例としてのガスグリルの概略構成図である。
【図2】熱起電力特性を説明したグラフである。
【図3】第2実施例としてのガスグリルの充電報知部分の概略構成図である。
【図4】第2実施例ガスグリルの充電報知部分の概略構成図である。
【図5】熱電対集積体に設けた蓄熱材を説明した概略図である。
【図6】蓄熱材を設けた場合の熱起電力特性を説明したグラフである。
【符号の説明】
1 テーブルコンロ
2 熱電対集積体
2a 感熱部
3 発光ダイオード
8 加熱庫
9 焼網
10 水受け皿
13 バーナ
13a 火炎
14 熱板
15 フード
16 煙道
17 排気口
31 蓄電池
32 制御部
41 昇圧回路部
42 比較回路部
50 蓄熱材
Claims (3)
- 加熱庫と、
上記加熱庫内の調理品を加熱するバーナと、
上記バーナの燃焼熱により熱起電力を発生する熱発電素子と、
上記熱発電素子と接続され上記熱起電力の上昇により発光する発光体とを備え、
上記発光体の発光表示により予備加熱完了報知を行なうことを特徴とするガスグリル。 - 加熱庫と、
上記加熱庫内の調理品を加熱するバーナと、
上記バーナの燃焼熱により熱起電力を発生する熱発電素子と、
上記熱発電素子から発生する熱起電力により充電する蓄電池と、
上記蓄電池を電源とし上記熱発電素子から発生する熱起電力が所定値に達した時に予備加熱完了報知を行なう報知手段とを備えたことを特徴とするガスグリル。 - 上記熱発電素子は、熱起電力を発生する感熱部に蓄熱体を設けたことを特徴とする請求項1及び請求項2記載のガスグリル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05331595A JP3593583B2 (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | ガスグリル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05331595A JP3593583B2 (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | ガスグリル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08226650A JPH08226650A (ja) | 1996-09-03 |
| JP3593583B2 true JP3593583B2 (ja) | 2004-11-24 |
Family
ID=12939298
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05331595A Expired - Lifetime JP3593583B2 (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | ガスグリル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3593583B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4527891B2 (ja) * | 2001-02-22 | 2010-08-18 | 株式会社ハーマンプロ | ガス焙焼器の温度検知装置 |
-
1995
- 1995-02-17 JP JP05331595A patent/JP3593583B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08226650A (ja) | 1996-09-03 |
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