JP3594881B2 - 配線用ボックス及び配線器具取付枠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、建築物の壁に取付固定されてその内部にケーブルが配線されるとともに、そのケーブルに接続される配線器具を取付可能な配線用ボックス及び配線器具取付枠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、壁に配線器具を取り付けるために、配線用ボックス又は配線器具取付枠が使用されている。この配線用ボックスは、開口を有する有底四角箱状をなす合成樹脂材料製のボックス本体を備え、配線器具取付枠は開口を有する四角枠状をなす合成樹脂材料製の枠体を備えている。ボックス本体又は枠体の一側壁には、それぞれ側壁を貫通してビス孔が2箇所に形成されている。また、ボックス本体又は枠体の上壁及び下壁の内面には配線器具取付部がそれぞれ一体形成されている。各配線器具取付部にはボックス本体又は枠体の開口側に臨む取付孔が形成され、各取付孔からそれぞれ配線器具取付部内に形成された雌ねじ部に取付ビスを螺合可能になっている。
【0003】
そして、この配線用ボックス又は配線器具取付枠の使用の際は、まず、ビス孔から柱にビスを固定して、配線用ボックス又は配線器具取付枠を柱に取付ける。次に、その配線用ボックス又は配線器具取付枠の近傍に配線された配設部材としてのケーブルを、配線用ボックス又は配線器具取付枠内に配線し、配線用ボックス又は配線器具取付枠の開口の前方に壁を設置して配線用ボックス又は配線器具取付枠を壁裏側に配置する。
【0004】
上記配線用ボックス又は配線器具取付枠を使用して壁に配線器具を取付ける際は、まず、壁表側から壁裏側の配線用ボックス又は配線器具取付枠に対応する位置に孔を開け、配線用ボックス又は配線器具取付枠の開口を壁表側に臨ませる。次いで、配線用ボックス又は配線器具取付枠内のケーブルを壁表側に引き出し、そのケーブルに配線器具としてコンセントを接続する。最後に、そのコンセントを配線器具保持枠に保持させて、その配線器具保持枠の上下両端部に形成された透孔から前記配線器具取付部の各取付孔にそれぞれ取付ねじを挿通し、各取付ねじを雌ねじ部に螺合する。
【0005】
その結果、壁の表側に配線器具保持枠が取り付けられるとともに、その配線器具保持枠を介してコンセントが配線用ボックス又は配線器具取付枠に取り付けられる。そして、そのコンセントに電機機器のプラグが差し込まれて使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、電機機器の使用の際、例えばその電気機器の移動に伴いプラグにはねじれ等の応力が作用し、その応力は前記コンセントに作用する。さらに、コンセントに作用する応力はそのコンセントを保持する配線器具保持枠及び取付ビスを介して配線器具取付部に作用する。このとき、配線用ボックス又は配線器具取付枠はその一側壁のみが柱に固定され、上壁及び下壁は固定されていないため、配線器具取付部に作用した応力はその配線器具取付部が形成されたボックス本体又は枠体の上壁及び下壁に直接作用する。その結果、その応力により上壁及び下壁が変形したり、損傷したりするおそれがあるという問題があった。また、ボックス本体又は枠体の上壁及び下壁が変形したり、損傷を受けたりすることにより、配線用ボックス又は配線器具取付枠に取り付けられたコンセントの取付状態が不安定になるという問題もあった。
【0007】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、配線器具に作用する応力により、ボックス本体又は枠体が変形したり、損傷を受けたりするおそれをなくし、ボックス本体又は枠体に対して配線器具を安定して取り付けることができる配線用ボックス及び配線器具取付枠を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の配線用ボックスは、前面に開口を有するボックス本体を備え、そのボックス本体の開口に臨むとともに、同ボックス本体に配線器具を取付可能な取付孔を有する一対の配線器具取付部がボックス本体の周壁内面に一体形成され、同ボックス本体の開口の前方に壁材を設置して予め同壁材の裏側にその壁材側へ動くように配置される配線用ボックスであって、前記壁材にはボックス本体に対応する位置に貫通孔が形成され、当該壁材の表側から配線器具が配線器具保持枠を介して取り付けられる際に、取付ビスが前記取付孔へ螺進されることにより、ボックス本体が壁材側へ引き寄せられて壁材に対して食い込み可能な突刺体を、同ボックス本体の前面に形成したものである。
【0009】
請求項2に記載の発明の配線用ボックスは、請求項1に記載の発明において、前記突刺体は少なくとも一対がそれぞれ相対向して設けられているものである。
請求項3に記載の配線器具取付枠は、前面に開口を有する枠体を備え、その枠体の開口に臨むとともに、同枠体に配線器具を取付可能な取付孔を有する一対の配線器具取付部が枠体の周壁内面に一体形成され、同枠体の開口の前方に壁材を設置して予め同壁材の裏側にその壁材側へ動くように配置される配線器具取付枠であって、前記壁材には枠体に対応する位置に貫通孔が形成され、当該壁材の表側から配線器具が配線器具保持枠を介して取り付けられる際に、取付ビスが前記取付孔へ螺進されることにより、枠体が壁材側へ引き寄せられて壁材に対して食い込み可能な突刺体を、同枠体の前面に形成したものである。
【0010】
請求項4に記載の配線器具取付枠は、請求項3に記載の発明において、前記突刺体は少なくとも一対がそれぞれ相対向して設けられているものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を配線用ボックスに具体化した実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1に示すように、配線用ボックス11は前面に開口を有するボックス本体12を備え、そのボックス本体12は、底板13と、枠体14とを備え、前記底板13と枠体14とは連結部15により連結されている。
【0013】
まず、前記底板13について説明すると、図3に示すように、底板13は略平面長方形状をなし、その両長辺(図3では左右両側辺)は外方へ平面円弧状に突出している。また、底板13の両長辺側には、底板13の長さ方向へ沿ってそれぞれ4箇所に固定孔17が形成され、図2に示すように、各固定孔17には固定ビス18が挿通可能になっている。そして、各固定孔17からコンクリート壁19に固定ビス18を固定することにより、底板13をコンクリート壁19に固定して、連結部15を介して枠体14、即ち配線用ボックス11をそのコンクリート壁19に取付固定することができるようになっている。
【0014】
次に、前記枠体14について説明すると、図3に示すように、枠体14は四角枠状をなし、前記底板13の外周縁より外方位置において、その底板13の各辺に対応する側壁20〜23が上方に向けて底板13に対し略垂直に立設されている。前記各側壁20〜23のうち、上側壁20(図3では上側)と下側壁21(図3では下側)はそれぞれ前記底板13の上下両短辺に対応し、左側壁22(図3では左側)と右側壁23(図3では右側)とはそれぞれ底板13の左右両長辺に対応して設けられている。
【0015】
そして、図1に示すように、各側壁20〜23によりボックス本体12の周壁が形成され、その周壁の前端部及び後端部によって枠体14には前後両方が開口している。枠体14の後端側の開口には底板13が位置し、枠体14の前端側の開口が開放されている。枠体14の外周面には所定幅を有した状態で外方へ水平に突出するリブ24が枠体14の全周に亘って形成され、そのリブ24により枠体14に所要の剛性を付与している。
【0016】
図1及び図3に示すように、連結部15は枠体14の上側壁20後部と底板13の上側の短辺との間及び下側壁21後部と底板13の下側の短辺との間にそれぞれ一対ずつ設けられている。各連結部15はそれぞれ蛇腹状に折り畳まれた状態で底板13と枠体14とを連結している。
【0017】
図1及び図4に示すように、枠体14の上側壁20及び下側壁21の相対向する両側部には、それぞれ底板13側に開口する配線貫通孔26が形成されている。そして、図2に示すように、ボックス本体12内に収容されたケーブル25が配線貫通孔26内に配線可能になっている。
【0018】
図1に示すように、枠体14の左側壁22の中央部には、その左側壁22を貫通してビス孔27が1箇所に形成され、右側壁23の上下両側部には、その右側壁23を貫通してビス孔27が2箇所に形成されている。そして、各ビス孔27から、例えば柱に図示しないビスを固定することにより、配線用ボックス11を柱に取付固定することができるようになっている。このとき、配線用ボックス11は前記リブ24により柱と枠体14との間に所定幅を有する状態で取付固定される。
【0019】
枠体14の上側壁20及び下側壁21の内面中央には、それぞれ上側壁20及び下側壁21の幅方向へ延びる配線器具取付部28が一体形成されている。各配線器具取付部28は、その前面がボックス本体12の前面の開口側に臨むとともに、その前面には取付孔28aが形成されている。また、図7に示すように、各配線器具取付部28内には内周に雌ねじが螺刻された雌ねじ部28bが形成されている。図2に示すように、各取付孔28aには、四角枠状に形成され、その中央に配線器具29を保持可能な配線器具保持枠30の上下両端部に形成された孔30aから取付ビス30bが挿通される。その取付ビス30bの雄ねじを前記雌ねじ部28bに螺合すると、配線器具保持枠30を介して配線器具29をボックス本体12に取付けることができるようになっている。
【0020】
図1及び図5に示すように、下側壁21側の配線器具取付部28の上端縁からは連結片31がボックス本体12の内方へ延設され、その連結片31には前端面が開口する有底円筒状の保持部32が連結されている。その保持部32には磁石33が保持されている。図1〜図4に示すように、枠体14の上側壁20及び下側壁21の前面の相対向する位置には、それぞれ四角錐状をなし、その先端が前方へ突出するとともに、先端側へ向かうに従い先細形状をなす一対の突刺体34が形成されている。そして、配線用ボックス11の前方に壁材が配置されたとき、各突刺体34はその先端側が壁材の裏面に食い込むようになっている。
【0021】
前記配線用ボックス11の使用方法について以下に記載する。
さて、コンクリート壁19に配線用ボックス11を取付けるには、まず、図5に示すように、底板13の各固定孔17からコンクリート壁19に固定ビス18を固定して、そのコンクリート壁19に配線用ボックス11を固定する。次いで、枠体14を把持して前方へ引き寄せ、その枠体14を図6に2点鎖線で示す位置へ移動させる。すると、折り畳まれた状態の連結部15が伸張して底板13の前面と枠体14の後端縁との間に隙間が形成される。
【0022】
そして、配線用ボックス11の近傍位置に予め配線されたケーブル25を前記隙間から配線用ボックス11内へ収容する。続いて、枠体14の前方への引き寄せ状態を解除すると、各連結部15の付勢力により、枠体14は図6に実線で示す位置へ復帰する。
【0023】
その結果、ケーブル25が配線貫通孔26内に配線されるとともに、前記隙間が枠体14により閉鎖され、ケーブル25が側方へ抜け出るのが防止される。続いて、図2に示すように、コンクリート壁19に固定された配線用ボックス11の前面側に壁材35を配置し、配線用ボックス11をその壁材35の裏側に配置する。
【0024】
さて、壁材35に配線器具29を設置する場合は、まず、壁材35の表側から磁石探知器を使用し、配線用ボックス11の磁石33を探知するとともに、壁材35の裏側の配線用ボックス11を探知する。そして、配線用ボックス11の位置を探知した後、配線用ボックス11の前面開口が壁材35の表側に臨むように壁材35に貫通孔36を形成する。なお、配線用ボックス11の位置を探知した後、連結片31を折って保持部32及び磁石33をボックス本体12から折り取り除去する。
【0025】
その貫通孔36から配線用ボックス11内に手を挿入し、その配線用ボックス11内のケーブル25を把持して壁材35の表側へ引き出す。壁材35の表側へ引き出されたケーブル25に配線器具29を接続し、その配線器具29を配線器具保持枠30に保持させる。その配線器具保持枠30の各孔30aからボックス本体12の各取付孔28aに取付ビス30bを挿通し、その取付ビス30bの雄ねじを前記雌ねじ部28bに螺合する。
【0026】
すると、図7に示すように、取付ビス30bの螺進により、各連結部15が伸張するとともに、枠体14がコンクリート壁19側から壁材35側へ引き寄せられ、図7に拡大図で示すように、各突刺体34が壁材35の裏側に食い込む。このとき、各突刺体34はその先端側に向かうに従い先細に形成されているため、壁材35の裏面に対する食い込みが容易に行われる。
【0027】
その結果、壁材35の表側に配線器具保持枠30が壁材35を介して配線用ボックス11に取り付けられるとともに、配線器具29が配線器具保持枠30を介して配線用ボックス11に取り付けられる。また、各突刺体34の壁材35裏面に対する食い込みにより、配線用ボックス11が上下左右方向へ移動するのが規制される。そして、配線器具29に図示しない電機機器のプラグが差し込まれて使用される。
【0028】
配線器具29の使用状態において、例えば電機機器の移動に伴うプラグの移動により配線器具29に対して、その配線器具29を中心として配線器具29の上部を下方へ回転させる方向への応力が作用する。その応力は配線器具29を保持する配線器具保持枠30及び取付ビス30bを介してボックス本体12の上下一対の配線器具取付部28に作用する。
【0029】
すると、配線用ボックス11には、壁材35の裏面に沿ってその上部を下方へ回転させようとする応力が作用するが、その応力は各突刺体34が食い込んでいる壁材35に作用してその壁材35に支持される。
【0030】
前記第1実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1) ボックス本体12の上下両側壁20,21の前端縁にそれぞれ一対の突刺体34を形成し、各突刺体34を配線用ボックス11の前面開口側の壁材35の裏面に食い込むように構成した。そのため、配線器具29に対して応力が作用したとき、その応力は配線器具取付部28から各突刺体34が食い込んでいる壁材35に作用してその壁材35に支持される。従って、応力を上側壁20及び下側壁21が直接支持してその応力により上側壁20及び下側壁21が変形したり、損傷を受けたりするのを防止し、配線用ボックス11に対して配線器具29を安定して取付けることができる。
【0031】
(2) 突刺体34はボックス本体12に一体形成されるとともに、簡易な構造をなしている。そのため、配線器具29に作用する応力を壁材35に支持させる構造を配線用ボックス11と別体で設ける場合と異なり、配線用ボックス11の構造を簡易化することができる。
【0032】
(3) 各突刺体34はそれぞれ四角錐状に形成されているため、配線用ボックス11成形用の金型における各突刺体34の成形部分の構造を簡易化して配線用ボックス11の製造を容易に行うことができる。また、上側壁20及び下側壁21の前端面に突刺体34を円錐状に形成する場合と比較して、各突刺体34の基端側を上側壁20及び下側壁21の幅方向全体に延びて形成することができる。
【0033】
(4) 各突刺体34は先端側に向かうに従い先細に形成されている。そのため、各突刺体34を、例えば四角柱状に形成した場合と比較して、各突刺体34を壁材35の裏面に容易に食い込ませることができ、各突刺体34の壁材35に対する食い込みによる抵抗を小さくすることができる。その結果、各取付ビス30bの各取付孔28aに対する螺進作業を円滑に行うことができ、配線器具保持枠30の配線用ボックス11に対する取付作業を円滑に行うことができる。
【0034】
(5) 一対の突刺体34がボックス本体12の上下に相対向して形成されているため、配線器具29に作用する応力を効果的に壁材35に支持させることができる。
【0035】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態では上記第1実施形態と異なる点について主に説明する。図8に示すように、合成樹脂製の配線用ボックス11は、前面に開口を有する有底四角箱状のボックス本体12を備えている。ボックス本体12の底板13は平面長方形状をなし、底板13の周縁には、その底板13の各辺に対応する側壁20〜23が上方に向けて底板13に対し略垂直に立設されているとともに、それら側壁20〜23によりボックス本体12の周壁が形成されている。
【0036】
前記ボックス本体12の上下両側壁20,21の相対向する両側部には、それぞれボックス本体12の開口に連通する連通部26aが形成され、各連通部26aの外端縁には平面円形状をなす配線貫通孔26が形成されている。そして、図9に示すように、ボックス本体12の開口側からケーブル25を連通部26aを通過させ、配線貫通孔26にケーブル25を貫通配線することができるようになっている。
【0037】
ボックス本体12の左側壁22及び右側壁23の前面の相対向する位置には、それぞれ前方へ突出する一対の突刺体34が形成されている。また、ボックス本体12の上側壁20及び下側壁21の前面において、前記連通部26aの間の相対向する位置には、それぞれ前方へ突出する一対の突刺体34が形成されている。
【0038】
図8に示すように、ボックス本体12の上側壁20及び下側壁21の内周面中央には、それぞれ上側壁20及び下側壁21の幅方向へ延びる配線器具取付部28が一体形成され、各配線器具取付部28には第1実施形態と同様の構成の取付孔28a及び雌ねじ部28bが形成されている。
【0039】
取付部37は所定厚さを有する四角形状に形成され、その取付部37には左側壁22を貫通して横方向に延びる長孔状のビス孔27が所定間隔をおいて3箇所に形成されている。そして、図10に示すように、柱38に対して前記ビス孔27からビス27aを固定することにより、配線用ボックス11を取付部37を介して柱38に取り付けることができるようになっている。
【0040】
さて、第2実施形態の配線用ボックス11の使用の際は、まず、図9に示すように、複数本のこまい竹39を格子状に架設して形成され真壁内において、まず、配線用ボックス11の大きさに対応する大きさの収容孔40をこまい竹39を切除して形成する。そして、その収容孔40から配線用ボックス11をこまい竹39間に挿入し、ビス孔27から柱38にビス27aを固定して取付部37を介して配線用ボックス11を柱38に取り付ける。
【0041】
次いで、前記配線用ボックス11の近傍に予め配線されたケーブル25を配線貫通孔26に配線する。続いて、図10に示すように、柱38に固定された配線用ボックス11の前面側に壁材35を配置し、配線用ボックス11をその壁材35の裏側に配置する。次に、第1実施形態と同様の方法により壁材35に貫通孔36を形成するとともに、ケーブル25に配線器具29を接続し、その配線器具29を配線器具保持枠30に保持させる。その配線器具保持枠30の各孔30aからボックス本体12の各取付孔28aに取付ビス30bを挿通し、その取付ビス30bの雄ねじを前記雌ねじ部28bに螺合する。
【0042】
すると、取付ビス30bの螺進により、配線用ボックス11が壁材35側へ引き寄せられ、図10に拡大図で示すように、各突刺体34が壁材35の裏面に食い込む。その結果、壁材35の表側に配線器具保持枠30が壁材35を介して配線用ボックス11に取り付けられるとともに、配線器具29が配線器具保持枠30を介して配線用ボックス11に取り付けられる。
【0043】
従って、第2実施形態の配線用ボックス11においては第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。それに加えて、各突刺体34を介して応力を壁材35に支持させることにより、連通部26a及び配線貫通孔26の形成により剛性が低下した上側壁20及び下側壁21の変形や損傷を効果的に防止することができる。
【0044】
なお、各実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 各実施形態において、各突刺体34の基端側を円柱状、三角柱状、四角柱状、五角柱状又は六角柱状等に形成し、その先端面に先端側に向かうに従い先細となるように円錐状、三角錐状、四角錐状、五角錐状又は六角錐状に形成してもよい。各実施形態において、各突刺体34を円柱状、三角柱状、四角柱状、五角柱状又は六角柱状等に形成してもよい。
【0045】
・ 各実施形態において、各突刺体34をボックス本体12と別体形成し、配線用ボックス11の施工時に、各突刺体34を接着剤等によりボックス本体12の前面に形成してもよい。
【0046】
・ 第1実施形態において、上側壁20及び下側壁21に突刺体34を1箇所又は3箇所以上形成してもよく、全ての側壁20〜23の開口側前端縁に突刺体34を少なくとも1箇所以上形成してもよい。また、上側壁20、下側壁21、左側壁22及び右側壁23のうちの少なくとも1つに突刺体34を少なくとも1箇所に形成してもよく、左側壁22及び右側壁23のみに突刺体34を1箇所又は3箇所以上形成してもよい。
【0047】
・ 第2実施形態において、左側壁22及び右側壁23に突刺体34を1箇所又は3箇所以上形成してもよく、全ての側壁20〜23の開口側前端縁に突刺体34を少なくとも1箇所以上形成してもよい。また、上側壁20、下側壁21、左側壁22及び右側壁23のうちの少なくとも1つに突刺体34を少なくとも1箇所に形成してもよく、上側壁20及び下側壁21のみに突刺体34を1箇所又は3箇所以上形成してもよい。
【0048】
・ 第1実施形態の配線用ボックス11において、枠体14の左側壁22のビス孔27又は右側壁23のビス孔27から柱にビスを固定して配線用ボックス11を柱に取付固定してもよい。そして、その配線用ボックス11の前面側に壁材35を配置し、各突刺体34を壁材35の裏面に食い込ませてもよい。さらに、その底板13を省略し、枠体14のみで配線器具取付枠を構成してもよい。
【0049】
・ 第1実施形態の配線用ボックス11において、その底板13を省略し、枠体14のみで配線器具取付枠を構成し、その枠体14に突刺体34を設けてもよい。また、突刺体34を円錐状、三角錐状に形成してもよい。加えて、突刺体34を横三角柱状をなし、その角部が各側壁20〜23の長さ方向に沿って延びるように形成してもよい。
【0050】
・ 第2実施形態の配線用ボックス11において、その底板13を省略して配線器具取付枠を形成してもよい。
・ 図11に示すように、第1実施形態において、枠体14の底板13を省略し、枠体14の上側壁20及び下側壁21の外面から連結部15を蛇腹状に折り畳んだ状態で形成する。さらに、各連結部15の先端部にそれぞれ固定板41を形成し、その固定板41に固定孔17を形成して配線器具取付枠42を形成してもよい。また、上記構成の連結部15及び固定板41を枠体14の左側壁22及び右側壁23の外面に形成してもよい。
【0051】
このように構成した場合、固定孔17から固定ビス18をコンクリート壁19に固定して固定板41をコンクリート壁19に固定することにより配線器具取付枠42をコンクリート壁19に固定することができる。また、各連結部15の伸張により枠体14、即ち配線器具取付部28をコンクリート壁19側から壁材35側へ移動させることができ、配線器具取付枠42に配線器具29を取り付けることができる。
【0052】
さらに、前記実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。
・ 前記突刺体は多角錐状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックス。このように構成した場合、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、配線用ボックス成形用の金型における各突刺体の成形部分の構造を簡易化して配線用ボックスの製造を容易に行うことができる。
【0053】
・ 前記突刺体はボックス本体に一体形成されている請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックス。このように構成した場合、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、配線器具に作用する応力を壁材に支持させる構造を配線用ボックスと別体で設ける場合と異なり、配線用ボックスの構造を簡易化することができる。
【0054】
・ 前記突刺体は先端側に向かうに従い先細に形成されている請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックス。このように構成した場合、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、突刺体を壁材の裏面に容易に食い込ませることができる。
【0055】
・ 前記突刺体は多角錐状に形成されている請求項3又は請求項4に記載の配線器具取付枠。このように構成した場合、請求項3又は請求項4に記載の発明の効果に加え、配線器具取付枠成形用の金型における各突刺体の成形部分の構造を簡易化して配線器具取付枠の製造を容易に行うことができる。
【0056】
・ 前記突刺体は枠体に一体形成されている請求項3又は請求項4に記載の配線器具取付枠。このように構成した場合、請求項3又は請求項4に記載の発明の効果に加え、配線器具に作用する応力を壁材に支持させる構造を配線器具取付枠と別体で設ける場合と異なり、配線器具取付枠の構造を簡易化することができる。
【0057】
・ 前記突刺体は先端側に向かうに従い先細に形成されている請求項3又は請求項4に記載の配線器具取付枠。このように構成した場合、請求項3又は請求項4に記載の発明の効果に加え、突刺体を壁材の裏面に容易に食い込ませることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の配線用ボックスによれば、配線器具に作用する応力により、ボックス本体が変形したり、損傷を受けたりするおそれをなくし、ボックス本体に対して配線器具を安定して取り付けることができる。
【0059】
請求項2に記載の発明の配線用ボックスによれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、配線器具に作用する応力を効果的に壁材に支持させることができる。
【0060】
請求項3に記載の発明の配線器具取付枠によれば、配線器具に作用する応力により、枠体が変形したり、損傷を受けたりするおそれをなくし、枠体に対して配線器具を安定して取り付けることができる。
【0061】
請求項4に記載の発明の配線器具取付枠によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、配線器具に作用する応力を効果的に壁材に支持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の配線用ボックスを示す斜視図。
【図2】第1実施形態の配線用ボックスを示す分解斜視図。
【図3】第1実施形態の配線用ボックスを示す正面図。
【図4】第1実施形態の配線用ボックスを示す平面図。
【図5】配線用ボックスをコンクリート壁に取付けた状態を示す正面図。
【図6】枠体を移動させた状態を示す側面図。
【図7】配線用ボックスに配線器具を取付けた状態を示す側断面図。
【図8】第2実施形態の配線用ボックスを示す斜視図。
【図9】配線用ボックスを柱に取り付けた状態を示す正面図。
【図10】配線用ボックスに配線器具を取付けた状態を示す側断面図。
【図11】配線器具取付枠を示す正面図。
【符号の説明】
11…配線用ボックス、12…ボックス本体、20〜23…周壁としての上側壁、下側壁、左側壁、右側壁、28…配線器具取付部、29…配線器具、34…突刺体、35…壁材、42…配線器具取付枠。
Claims (4)
- 前面に開口を有するボックス本体を備え、そのボックス本体の開口に臨むとともに、同ボックス本体に配線器具を取付可能な取付孔を有する一対の配線器具取付部がボックス本体の周壁内面に一体形成され、同ボックス本体の開口の前方に壁材を設置して予め同壁材の裏側にその壁材側へ動くように配置される配線用ボックスであって、
前記壁材にはボックス本体に対応する位置に貫通孔が形成され、当該壁材の表側から配線器具が配線器具保持枠を介して取り付けられる際に、取付ビスが前記取付孔へ螺進されることにより、ボックス本体が壁材側へ引き寄せられて壁材に対して食い込み可能な突刺体を、同ボックス本体の前面に形成した配線用ボックス。 - 前記突刺体は少なくとも一対がそれぞれ相対向して設けられている請求項1に記載の配線用ボックス。
- 前面に開口を有する枠体を備え、その枠体の開口に臨むとともに、同枠体に配線器具を取付可能な取付孔を有する一対の配線器具取付部が枠体の周壁内面に一体形成され、同枠体の開口の前方に壁材を設置して予め同壁材の裏側にその壁材側へ動くように配置される配線器具取付枠であって、
前記壁材には枠体に対応する位置に貫通孔が形成され、当該壁材の表側から配線器具が配線器具保持枠を介して取り付けられる際に、取付ビスが前記取付孔へ螺進されることにより、枠体が壁材側へ引き寄せられて壁材に対して食い込み可能な突刺体を、同枠体の前面に形成した配線器具取付枠。 - 前記突刺体は少なくとも一対がそれぞれ相対向して設けられている請求項3に記載の配線器具取付枠。
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