JP3596472B2 - 蓄熱床暖房パネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は蓄熱した熱を制御して放熱することにより床暖房する蓄熱床暖房パネルの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、床暖房装置は図15に示すように構成されていた。大引1の上に合板2を貼り、合板2の上に大引1と直交するように複数本の根太3を敷設してあり、隣り合う根太3間にヒータ4と蓄熱材5を敷設してある。合板2の下面側には断熱材6を装着してあり、また根太3間の適所にも断熱材7を介装してある。また根太3間でヒータ4の端部に対応する位置には接続ボックス8を装着してあり、ヒータ4に給電する送り線10を接続ボックス8に接続してある。根太3の部分では根太3に貫通するように穿孔した穴9に送り線10を挿通してある。蓄熱材5の上には空気を出し入れすることにより膨張収縮する袋体よりなり且つ膨張収縮により蓄熱材5から放熱される放熱量を制御する放熱制御アクチュエータを積層してあり、放熱制御アクチュエータの上から根太3上に床面板を貼っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来例では、根太3間に設置したヒータ4の電気接続は、根太3に穴9を開け、送り線10を穴9に通して結線していたため、施工が大変面倒(根太3間が狭いので電気ドリルが入りにくく穴9が開けずらい)、根太3に大きな穴9をあけなればならないので、根太の強度が大幅に低下する等の問題点があった。また接続ボックス8がヒータ4または蓄熱材5等の近傍に設置されるため、接続ボックス(電気接続部)8の温度が高く、接点の酸化劣化が進みやすい。また床面板を貼った後は床面板を剥がさないとメンテナンスができないという問題もある。
【0004】
本発明は叙述の点に鑑みてなされたものであって、ヒータに給電するための電気接続が容易にできる蓄熱床暖房パネルを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の請求項1の蓄熱床暖房パネルは、ヒータ4の上に蓄熱材5を積層し、空気を出し入れすることにより膨張収縮する袋体よりなり且つ膨張収縮により蓄熱材5から放熱される放熱量を制御する放熱制御アクチュエータ11を蓄熱材5の上に積層し、放熱制御アクチュエータ11の上方に床面板12を貼ってパネル化した蓄熱床暖房パネルであって、ヒータ4に給電するための横送り線13や横接続コネクター14を収める横接続用凹部15aと、放熱制御アクチュエータ11に空気を供給し且つ空気を横に送るヘッダーダクト36とをパネルの長手方向の一端側に並べて設けて成ることを特徴とする。ヒータ4と蓄熱材5と放熱制御アクチュエータ11と床面板12とを組み合わせてパネル化した蓄熱床暖房パネルであることにより床暖房装置の施工が容易にできる。ヒータ4に給電するための横送り線13や横接続コネクター14を収める横接続用凹部15aを床面板12に設けたことにより、床面板12に予め設けた横接続用凹部15aに横送り線13や横接続コネクター14を配置して電気的に接続できて電気接続の施工が容易になり、また従来のように根太3に穴をあけたりする必要がなくて根太3を傷付けるおそれがなくなり、さらに床面板12の横接続用凹部15aに横接続コネクター14を配置することにより、ヒータ4や蓄熱材5で横接続コネクター14が加熱されにくくなり、横接続コネクター14の接点の温度が下がるので接点の長寿命化が図れる。またヘッダーダクト36にて放熱アクチュエータ11へ供給する空気の配管が容易にできる。
【0006】
また本発明の請求項2の蓄熱床暖房パネルは、ヒータ4の上に蓄熱材5を積層し、空気を出し入れすることにより膨張収縮する袋体よりなり且つ膨張収縮により蓄熱材5から放熱される放熱量を制御する放熱制御アクチュエータ11を蓄熱材5の上に積層し、放熱制御アクチュエータ11の上方に床面板12を貼ってパネル化した蓄熱床暖房パネルであって、ヒータ4に給電するために縦送り線16や縦接続コネクター17を収める縦接続用凹部15bと、放熱制御アクチュエータ11に供給する空気を縦方向に送るために接続する空気ジョイントとをパネルの長手方向に端部に設けて成ることを特徴とする。ヒータ4と蓄熱材5と放熱制御アクチュエータ11と床面板12とを組み合わせてパネル化した蓄熱床暖房パネルであることにより床暖房装置の施工が容易にできる。ヒータ4に給電するための縦送り線16や縦接続コネクター17を収める縦接続用凹部15bを床面板12に設けたことにより、床面板12に予め設けた縦接続用凹部15bに縦送り線16や縦接続コネクター17を配置して電気的に接続できて電気接続の施工が容易になり、また従来のように根太3に穴をあけたりする必要がなくて根太3を傷付けるおそれがなくなり、さらに床面板12の縦接続用凹部15bに縦接続コネクター17を配置することにより、ヒータ4や蓄熱材5で縦接続コネクター17が加熱されにくくなり、縦接続コネクター17の接点の温度が下がるので接点の長寿命化が図れる。また空気ジョイントにて放熱アクチュエータ11へ供給する空気の配管が容易にできる。
【0007】
また本発明の請求項3の蓄熱床暖房パネルは、請求項1または請求項2において、床面板12の上面に横接続用凹部15aまたは縦接続用凹部15bを設けたことを特徴とする。床面板12の上から配線の施工ができて施工が容易にできる。
【0008】
また本発明の請求項4の蓄熱床暖房パネルは、請求項1または請求項2において、床面板12の下面に横接続用凹部15aまたは縦接続用凹部15bを設けたことを特徴とする。横接続用凹部15aまたは縦接続用凹部15bで配線の施工をした後、横接続用凹部15aまたは縦接続用凹部15bの開口を蓋したりする必要がなくなる。
【0009】
また本発明の請求項5の蓄熱床暖房パネルは、請求項1乃至請求項4のいずれかにおいて、床面板12と略同厚の偏平な薄型の空気供給用のヘッダーダクト36を床面板12に埋設し、ヘッダーダクト36を放熱制御アクチュエータ11に接続して成ることを特徴とする。放熱制御アクチュエータ11を駆動するための空気を供給する部分の施工が容易にできる。
【0010】
また本発明の請求項6の蓄熱床暖房パネルは、請求項1乃至請求項4のいずれかにおいて、放熱制御アクチュエータ11に空気を送り込むための送り込み口38を放熱制御アクチュエータ11の下面のシートに設けて成ることを特徴とする。放熱制御アクチュエータ11の耐久性を向上できる。
【0011】
また本発明の請求項7の蓄熱床暖房パネルは、請求項1乃至請求項6のいずれかにおいて、放熱制御アクチュエータ11に空気を送るための空気経路を隣接する蓄熱床暖房パネル間では一方の蓄熱床暖房パネルの雄型空気ジョイント24と他方の蓄熱床暖房パネルの雌型空気ジョイント25とを嵌合することで接続する構造とし、雄型空気ジョイント24の近傍に雄型空気ジョイント24より突出する位置決め突起40をパネル端面から突設すると共に雌型空気ジョイント25の近傍のパネル端面に上記位置決め突起40に嵌合する位置決め凹部41を設けて成ることを特徴とする。雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25と嵌合するとき、位置決め突起40と位置決め凹部41との嵌合にて先に位置決めされるものであって、位置が合わないと雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25とが嵌合されないために雄型空気ジョイント24がパネル端面に当たって破損するのを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
蓄熱床暖房パネルAは床に並べて敷設することにより床暖房装置を施工するものであり、図1に示すような横接続用蓄熱床暖房パネルA1と図4に示すような縦接続用蓄熱床暖房パネルA2とがある。この蓄熱床暖房パネルAはヒータ4、蓄熱材5、放熱アクチュエータ11、床面板12を組み合わせてパネル化したものである。
【0013】
本例の場合、潜熱蓄熱材のような蓄熱材5は蓄熱ボード20の充填空間内に充填してある。蓄熱ボード20は偏平な矩形箱状で内部が充填空間となった筐体20aの周縁に立ち上がり壁20bを設けると共に立ち上がり壁20bの上端に周縁の適所で取り付け片20cを水平に突設して形成されている。かかる蓄熱ボード20はポリプロピレンのような合成樹脂にて一体に形成されている。蓄熱ボード20の筐体20aの下面には通電することより発熱するヒータ4を蓄熱ボード20の下面の全面に亙って装着してある。かかるヒータ4を装着するとき、粘着したり、その他の機械的方法で固定したりしてある。
【0014】
蓄熱ボード20の筐体20aの上面上の立ち上がり壁20bで囲まれる部分には放熱制御アクチュエータ11を収納してあり、放熱制御アクチュエータ11の上にアルミニウム箔21を積層してあり、蓄熱ボード20の立ち上がり壁20bの上端の上には蓄熱ボード20の上面の全面を覆うように合板のような床面板12を配置してあり、取り付け片20cを床面板12にビス等で固定することにより、蓄熱ボード20と床面板12とを一体化してある。
【0015】
上記放熱制御アクチュエータ11は空気を出し入れすることにより膨張収縮する袋体よりなり且つ膨張収縮により蓄熱材5から放熱される放熱量を制御するものである。この放熱制御アクチュエータ11の原理は本特許出願人が先に出願した特開平11−337095号公報に開示される袋体と同じであるため詳しい説明は省略する。放熱制御アクチュエータ11は矩形状の上シートと矩形状の下シートを重ね、周縁をヒートシールすることにより袋状に形成されている。かかる上シートは例えば厚さ25μmのPETシート、下シートは例えば厚さ30μmのCPPシートである。
【0016】
横接続用蓄熱床暖房パネルA1では放熱制御アクチュエータ11の一端の上面にダクト接続用ジョイント23を設けてあり、放熱制御アクチュエータ11の他端に縦送り用の雄型空気ジョイント24を設けてある。ダクト接続用ジョイント23はプラスチック成形品等であり、後述するヘッダーダクト36と接着等で接続できるようになっている。雄型空気ジョイント24はポリプロピレンのようなプラスチック成形品であり、放熱制御アクチュエータ11に熱融着等で取り付けてある。またこの雄型空気ジョイント24は蓄熱ボード20の立ち上がり壁20bに挿通して外に突出させてある。縦接続用蓄熱床暖房パネルA2では放熱制御アクチュエータ11の一端に縦送り用の雌型空気ジョイント25を設けてあり、放熱制御アクチュエータ11の他端に縦送り用の雄型空気ジョイント24を設けてある。雌型空気ジョイント25はポリプロピレンのようなプラスチック成形品であり、放熱制御アクチュエータ11に熱融着等で取り付けてある。かかる雌型空気ジョイント25と雄型空気ジョイント24は蓄熱ボード20の立ち上がり壁20bに挿通して突出させてあり、雌型空気ジョイント25は雄型空気ジョイント24に嵌め込み等で着脱自在に接続できるようになっている。また縦方向の末端に位置する縦接続用蓄熱床暖房パネルA2では雌型空気ジョインド25にエンドキャップ26を着脱自在に取り付けて閉塞できるようになっている。
【0017】
また床面板12の上面に電気配線用の凹部15が設けられるが、この凹部15には横接続用凹部15aと縦接続用凹部15bとがある。横接続用蓄熱床暖房パネルA1では床面板12の一端に横接続用凹部15aを穿設してあり、床面板12の他端に縦接続用凹部15bを設けてある。この横接続用凹部15aの長手方向の中央には横接続コネクター14を収納して設置してあり、この横接続コネクター14とヒータ4とを接続してある。また横送り線13は横接続用凹部15aに収納するように挿通してあり、横送り線13の端部を横接続用コネクター14に接続してある。この横送り線13や横接続コネクター14を横接続用凹部15aに収納した状態で横接続用凹部15aの上面開口に横接続部用蓋27を着脱自在に被着して閉塞できるようになっている。また縦接続用凹部15bは縦接続コネクター17を収納して設置してあり、この縦接続コネクター17に縦送り線16を接続できるようになっている。この縦送り線16や縦接続コネクター17を収納した状態で縦接続用凹部15bの上面開口に縦接続部用蓋28を着脱自在に被着して閉塞できるようになっている。
【0018】
縦接続用蓄熱床暖房パネルA2では床面板12の一端及び他端に縦接続用凹部15bを設けてある。一端の縦接続用凹部15bには縦送り線16を収納してあり、この縦送り線16をヒータ4を接続してある。この縦送り線16は引き出して隣接の縦接続コネクター17に接続するためにコード長さに余裕を持たせてある。他端の縦接続用凹部15bには縦接続コネクター17を収納してあり、縦接続コネクター17をヒータ4に接続してある。かかる両端の縦接続用凹部15bの上面開口には縦接続部用蓋28を着脱自在に被着して閉塞できるようになっている。 横接続用蓄熱床暖房パネルA1の一端には放熱制御アクチュエータ11に空気を供給するためのヘッダーダクト36を設けられるが、このヘッダーダクト36は床面板12の厚さと略同じ厚さになっており、床面板12に埋設するように床面板12と一体に設けてある。ヘッダーダクト36はアルミニウム等の押出成形品である。かかるヘッダーダクト36は前述のようにダクト接続用ジョイント23と接着等で接続してある。ヘッダーダクト36の長手方向の端部はゴムシール部材29を介して接続されるようにしてある。
【0019】
上記のように構成せる横接続用蓄熱床暖房パネルA1や縦接続用蓄熱床暖房パネルA2を用いて図6に示すように施工される。横接続用蓄熱床暖房パネルA1は横方向に複数枚並べて敷設され、各横接続用蓄熱床パネルA1を親パネルとして縦方向に複数枚の縦接続用蓄熱床暖房パネルA2が並べて敷設される。建物の床には大引1の上に大引1と直交するように複数の根太3が等間隔に架設されているが、上記蓄熱床暖房パネルAは各根太3間に嵌め込むように敷設される。蓄熱床暖房パネルAを敷設したとき床面板12の端縁が根太3の上に載設される。大引1間には断熱材6を装填してある。隣接する横接続用蓄熱床暖房パネルA間では隣り合う横接続用凹部15aが連通させられ、横接続用凹部15aに横送り線13を挿通して収納され、横送り線13の端部が横接続コネクター14に接続され、横接続用凹部15aの上面の開口に横接続部用蓋27が被着される。また隣接する横接続用蓄熱床暖房パネルA1間で隣接するヘッダダクト36の端部同士が差し込み接続される。また横接続用蓄熱床暖房パネルA1と縦接続用蓄熱床暖房パネルA2とが隣接する部分や縦接続用蓄熱床暖房パネルA2が縦方向に隣接する部分では隣接する縦接続用凹部15b間で縦送り線16の端部が縦接続コネクター17に接続される。図6で符号Bに示す部分は縦送り線16と縦接続コネクター17の接続状態であり、符号Cに示す部分は未接続状態である。このように縦送り線16と縦接続コネクター17とを接続して縦接続用凹部15bに収納した状態で縦接続用凹部15bの上面開口に縦接続部用蓋28が被着される。また横接続用蓄熱床暖房パネルA1と縦接続用蓄熱床暖房パネルA2とが隣接する部分や縦接続用蓄熱床暖房パネルA2が縦方向に隣接する部分では雌型空気ジョイント25と雄型空気ジョイント24とが差し込み接続される。また縦方向の末端に位置する縦接続用蓄熱床暖房パネルA2では雌型空気ジョイント25にエンドキャップ26が装着される。上記のように蓄熱床暖房パネルAが敷設され、各蓄熱床暖房パネルAのヒータ4に給電され、各蓄熱床暖房パネルAの放熱制御アクチュエータ11に空気が供給される。
【0020】
また図7は他の例を示すものである。上記例では床面板12の上面に横接続用凹部15aや縦接続用凹部15bよりなる凹部15を設けたが、本例の場合、床面板12の下面側に横接続用凹部15aや縦接続用凹部15bよりなる凹部15を設けてある。本例の場合、床面板12の端縁に近い部分で横接続用凹部15aに横接続コネクター14を設置してあり、また横送り線13のコード長には余裕を持たせてある。このように床面板12の下面側に凹部15を設けてあると、電気的接続の施工性は多少悪くなるが、凹部15の開口を蓋で閉塞する必要がなくなる。 上記のように横接続用蓄熱床暖房パネルA1の床面板12の一端には床面板12の厚さと略同じ厚さのヘッダーダクト36が埋設するように取り付けられ、ヘッダーダクト36と放熱制御アクチュエータ11と接続してヘッダーダクト36から放熱制御アクチュエータ11に空気が供給されるようになっているが、このようにすると下記のように容易に施工できる。つまり、上記のようなヘッダーダクト36を用いない場合、図10に示すように根太3の下に空気配管36′を通して空気配管36′と放熱制御アクチュエータ11とを接続しなければならない。この場合、根太3の下に空気配管36′をくぐらせなければならなという問題や、部屋の隅等の火打ち31のところでは空気配管36′を通せなかったり、或いは通しにくい(火打ち31の下をくぐらせなければならない)という問題があり、施工のしにくさがあると共に施工の信頼性を損なうという問題がある。しかし図8に示すようにヘッダーダクト36を用いると、根太3より上で空気の送り経路を構成できるために施工がしやく、施工ミスを少なくできる。また火打ち31のある部分でも無理な配管引き回しをせずに施工できる。
【0021】
図9(a)はヘッダーダクト36と放熱制御アクチュエータ11とを接続する状態をさらに詳しく説明するものである。本例のヘッダーダクト36は合成樹脂の押出成形品であり、例えば塩化ビニルにて形成されている。このヘッダーダクト36の下面に連結穴32を穿孔してあり、放熱制御アクチュエータ11の上シート11aに連結穴33を穿孔してある。そして連結穴33の周囲に接着剤34を塗布し、連結穴32と連結穴33を対応させるように上シート11aにヘッダーダクト36を重ねて接着してある。かかる接着剤34としては例えば変性オレフィン系接着剤がある。またヘッダーダクト36の長手方向の端部同士は図8(b)に示すようにゴムシール部材29を介して接合される。ゴムシール部材29は中央に突条29aを全周に亙って設け、突条29aを境にして左右にヘッダーダクト36の内周に嵌合する嵌合部29bを設けて形成されている。そして隣接するヘッダダクト36の端部に嵌合部29bを圧入することでゴムシール部材29を介して気密的に接続してある。
【0022】
また図11は他の例を示すものである。本例は放熱制御アクチュエータ11に空気配管から空気を送り込むための送り込み口38を設ける例である。放熱アクチュエータ11は上シート11aと下シート11bとを重ねると共に周縁をヒートシールして形成されている。本例の場合、上シート11aと下シート11bは例えば50μmのPETシートにて形成されている。送り込み口38はポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂の成形品であり、送り込み口38の鍔部38aを下シート11bの下面で連結穴33の周縁に当接し、熱融着または接着にて接合してある。接着するとき接着剤としては変性オレフィン系ホットメルト接着剤が好ましい。しかして空気を送ると図11(b)に示すように膨張する動作をし、空気を抜くと図11(c)に示すように収縮する逆動作をする。このように送り込み口38を設けると、図12のように周縁で上シート11aと下シート11bとの間に設けるのに比べて下記のような利点がある。図12に示すものの場合、上シート11aの周縁と下シート11bの周縁との間の適宜の1箇所に送り込み口38′を介装して融着したものであり、空気を送ると図12(b)に示すように膨張する動作をし、空気を抜くと図12(c)に示すように収縮する逆動作をする。かかるもののように放熱制御アクチュエータ11の周縁に送り込み口38′を融着して設けると、送り込み口38′の周辺が皺になり、動作を繰り返す際に同じ場所に同じ形の皺があらわれるため、放熱制御アクチュエータ11の素材の耐久性によくない影響を与えるという問題があり、また逆動作させる際には、送り込み口38′の周辺は、重力が働いても完全には逆動作が完了せず(図12(c)の符号Dに示す部分が逆動作未完部分である)、部分的なロスが発生するという問題があり、耐久性、機能性を損なうという問題がある。しかし、図11に示すように放熱制御アクチュエータ11の下シート11bの下面に送り込み口38を設けると、放熱制御アクチュエータ11に無用な皺ができず、素材の耐久性がよくなり、また逆動作させる場合、重力で完全に逆動作が完了し、所望の性能を発揮できる。
【0023】
また図13は他の例を示すものである。本例も上例と基本的に同じであり、異なる点だけを主に述べる。横接続用蓄熱床暖房パネルA1の一端の両側には放熱制御アクチュエータ11と連通する雄型空気ジョイント24及び雌型空気ジョイント25が設けられており、雄型空気ジョイント24や雌型空気ジョイント25を介して放熱制御アクチュエータ11に空気が供給できるようになっている。雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25とは差し込むことにより嵌合接続し得るようになっている。横接続用蓄熱床暖房パネルA1の他端にも放熱制御アクチュエータ11と連通する縦送り用の雌型空気ジョイント25を設けてある。縦接続用蓄熱床暖房パネルA2でも一端に放熱制御アクチュエータ11と連通する縦送り用の雄型空気ジョイント24を設けてあると共に他端に放熱制御アクチュエータ11と連通する雌型空気ジョイント25を設けてある。雌型空気ジョイント25はパネル端面に臨ませてあり、雄型空気ジョイント24はパネル端面から外に突出している。
【0024】
上記のように構成せる横接続用蓄熱床暖房パネルA1や縦接続用蓄熱床暖房パネルA2は図6に敷設されるが、隣り合う横接続用蓄熱床暖房パネルA1,A1間、隣り合う縦接続用蓄熱床暖房パネルA2,A2間、隣り合う横接続用蓄熱床暖房パネルA1と縦接続用蓄熱床暖房パネルA2との間では空気の配管が雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25との嵌合接続で接続される。ところで、雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25とを嵌合接続するとき、図14(a)のようにジョイントの位置がずれた場合、雄型空気ジョイント24を破壊してしまいやすいという問題がある。そこで、本発明では次のように位置決め突起40と位置決め凹部41とよりなる位置決め手段を設けた。雄型空気ジョイント24の近傍の両側にはパネル端面から突出するようにダボのような位置決め突起40を突設してあり、雌型空気ジョイント25の近傍の両側にはパネル端面から凹没するようにダボ穴のような位置決め凹部41を設けてある。上記ダボのような位置決め突起40は雄型空気ジョイント24より外に突出するように突設してある。これにより、雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25とを嵌合接続するとき、位置決め突起40と位置決め凹部41とが対応する位置に合わさなければ図14(b)のように位置決め突起40が対向するパネル端面に当たって雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25とを嵌合できなく、位置決め突起40と位置決め凹部41とが嵌合する位置に合わせたとき、位置決め突起40と位置決め凹部41の嵌合にて位置決めされると共に雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25とが合致して雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25が差し込みにて嵌合接続される。これにより雄型空気ジョイント24と雌型空気ジョイント25とを接続するとき雄型空気ジョイント24が破壊されにくい。なお、本例では位置決め突起40をダボとし、位置決め凹部41をダボ穴とする例について述べたが、位置決め突起40を雄実状とし、位置決め凹部41を雌実状としてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明の請求項1の発明は、ヒータの上に蓄熱材を積層し、空気を出し入れすることにより膨張収縮する袋体よりなり且つ膨張収縮により蓄熱材から放熱される放熱量を制御する放熱制御アクチュエータを蓄熱材の上に積層し、放熱制御アクチュエータの上方に床面板を貼ってパネル化したので、床暖房装置の施工が容易にできるのは勿論、ヒータに給電するための横送り線や横接続コネクターを収める横接続用凹部を床面板に設けているので、床面板に予め設けた横接続用凹部に横送り線や横接続コネクターを配置して電気的に接続できて電気接続の施工が容易になるものであり、また従来のように根太に穴をあけたりする必要がなくて根太を傷付けるおそれがなくなるものであり、さらに床面板の横接続用凹部に横接続コネクターを配置するので、ヒータや蓄熱材で横接続コネクターが加熱されにくくなり、横接続コネクターの接点の温度が下がり、接点の長寿命化が図れるものである。またヘッダーダクトにて放熱アクチュエータへ供給する空気の配管が容易にできるものである。
【0026】
また本発明の請求項2の発明は、ヒータの上に蓄熱材を積層し、空気を出し入れすることにより膨張収縮する袋体よりなり且つ膨張収縮により蓄熱材から放熱される放熱量を制御する放熱制御アクチュエータを蓄熱材の上に積層し、放熱制御アクチュエータの上方に床面板を貼ってパネル化したので、床暖房装置の施工が容易にできるのは勿論、ヒータに給電するために縦送り線や縦接続コネクターを収める縦接続用凹部を床面板に設けているので、床面板に予め設けた縦接続用凹部に縦送り線や縦接続コネクターを配置して電気的に接続できて電気接続の施工が容易になるものであり、また従来のように根太に穴をあけたりする必要がなくて根太を傷付けるおそれがなくなるものであり、さらに床面板の縦接続用凹部に縦接続コネクターを配置するので、ヒータや蓄熱材で縦接続コネクターが加熱されにくくなり、縦接続コネクターの接点の温度が下がり、接点の長寿命化が図れるものである。また空気ジョイントにて放熱アクチュエータへ供給する空気の配管が容易にできるものである。
【0027】
また本発明の請求項3の発明は、請求項1または請求項2において、床面板の上面に横接続用凹部または縦接続用凹部を設けたので、床面板の上から配線の施工ができて施工が容易にできるものである。
【0028】
また本発明の請求項4の発明は、請求項1または請求項2において、床面板の下面に横接続用凹部または縦接続用凹部を設けたので、横接続用凹部または縦接続用凹部で配線の施工をした後、横接続用凹部または縦接続用凹部の開口を蓋したりする必要がなくなるものである。
【0029】
また本発明の請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかにおいて、床面板と略同厚の偏平な薄型の空気供給用のヘッダーダクトを床面板に埋設し、ヘッダーダクトを放熱制御アクチュエータに接続しているので、放熱制御アクチュエータを駆動するための空気を供給する部分の施工が容易にできるものである。
【0030】
また本発明の請求項6の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかにおいて、放熱制御アクチュエータに空気を送り込むための送り込み口を放熱制御アクチュエータの下面のシートに設けているので、放熱制御アクチュエータの耐久性を向上できるものである。
【0031】
また本発明の請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかにおいて、、雄型空気ジョイントの近傍に雄型空気ジョイントより突出する位置決め突起をパネル端面から突設すると共に雌型空気ジョイントの近傍のパネル端面に上記位置決め突起に嵌合する位置決め凹部を設けているので、雄型空気ジョイントと雌型空気ジョイントと嵌合するとき、位置決め突起と位置決め凹部との嵌合にて先に位置決めされるものであって、位置が合わないと雄型空気ジョイントと雌型空気ジョイントとが嵌合されないために雄型空気ジョイントがパネル端面に当たって破損するのを防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の横接続用蓄熱床暖房パネルの分解斜視図である。
【図2】同上の組み立て状態の斜視図である。
【図3】同上の蓄熱ボードの断面図である。
【図4】同上の縦接続用蓄熱床暖房パネルの分解斜視図である。
【図5】同上の組み立て状態の斜視図である。
【図6】同上の施工状態の斜視図である。
【図7】同上の他の例の下面側から見た斜視図である。
【図8】同上のヘッダーダクトの施工状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図9】(a)はヘッダーダクトと放熱制御アクチュエータの接続を説明する斜視図、(b)はヘッダーダクトとゴムシール部材との接続を説明する断面図である。
【図10】同上の比較例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図11】同上の他の例を示し、(a)は要部の分解斜視図、(b)(c)は動作を説明する断面図である。
【図12】(a)(b)(c)は同上の比較例を示す断面図である。
【図13】同上の他の例の一部分解斜視図である。
【図14】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図15】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
4 ヒータ
5 蓄熱材
11 放熱制御アクチュエータ
12 床面板
13 横送り線
14 横接続コネクター
15a 横接続用凹部
15b 縦接続用凹部
16 縦送り線
17 縦接続コネクター
24 雄型空気ジョイント
25 雌型空気ジョイント
36 ヘッダーダクト
40 位置決め突部
41 位置決め凹部
Claims (7)
- ヒータの上に蓄熱材を積層し、空気を出し入れすることにより膨張収縮する袋体よりなり且つ膨張収縮により蓄熱材から放熱される放熱量を制御する放熱制御アクチュエータを蓄熱材の上に積層し、放熱制御アクチュエータの上方に床面板を貼ってパネル化した蓄熱床暖房パネルであって、ヒータに給電するための横送り線や横接続コネクターを収める横接続用凹部と、放熱制御アクチュエータに空気を供給し且つ空気を横に送るヘッダーダクトとをパネルの長手方向の一端側に並べて設けて成ることを特徴とする蓄熱床暖房パネル。
- ヒータの上に蓄熱材を積層し、空気を出し入れすることにより膨張収縮する袋体よりなり且つ膨張収縮により蓄熱材から放熱される放熱量を制御する放熱制御アクチュエータを蓄熱材の上に積層し、放熱制御アクチュエータの上方に床面板を貼ってパネル化した蓄熱床暖房パネルであって、ヒータに給電するための縦送り線や縦接続コネクターを収める縦接続用凹部と、放熱制御アクチュエータに供給する空気を縦方向に送るために接続する空気ジョイントとをパネルの長手方向に端部に設けて成ることを特徴とする蓄熱床暖房パネル。
- 床面板の上面に横接続用凹部または縦接続用凹部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の蓄熱床暖房パネル。
- 床面板の下面に横接続用凹部または縦接続用凹部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の蓄熱床暖房パネル。
- 床面板と略同厚の偏平な薄型の空気供給用のヘッダーダクトを床面板に埋設し、ヘッダーダクトを放熱制御アクチュエータに接続して成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の蓄熱床暖房パネル。
- 放熱制御アクチュエータに空気を送り込むための送り込み口を放熱制御アクチュエータの下面のシートに設けて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の蓄熱床暖房パネル。
- 放熱制御アクチュエータに空気を送るための空気経路を隣接する蓄熱床暖房パネル間では一方の蓄熱床暖房パネルの雄型空気ジョイントと他方の蓄熱床暖房パネルの雌型空気ジョイントとを嵌合することで接続する構造とし、雄型空気ジョイントの近傍に雄型空気ジョイントより突出する位置決め突起をパネル端面から突設すると共に雌型空気ジョイントの近傍のパネル端面に上記位置決め突起に嵌合する位置決め凹部を設けて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の蓄熱床暖房パネル。
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