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JP3597330B2 - 表面処理装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、プラズマを利用して基板の表面に各種の処理を施す装置、例えばプラズマエッチング装置やプラズマCVD(化学的気相成長)装置などに関するものであり、特に高周波電力によりプラズマを生成するタイプの表面処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板の表面に各種理を施すことは、LSI(大規模集積回路)、LCD(液晶ディスプレイ)、情報記録ディスク等の製作において盛んに行われている。表面処理の種類は、薄膜形成、エッチング、表面改質など多岐に亘るが、多くの場合、プラズマの物理的又は化学的作用を利用した表面処理が採用されている。
このような表面処理のためのプラズマ生成の方式には、いくかのタイプが存在するが、高密度プラズマを高効率で得る観点から、高周波電力により生じさせた気体放電を使用する方式が頻繁に採用されている。
【0003】
図6は、このような高周波電力による気体放電を使用した従来の表面処理装置の構成を説明する概略図である。図6に示す表面処理装置は、排気系11を備えた真空容器1と、真空容器1内に放電用ガスを導入するガス導入系2と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器1内に設けられた電極体3と、この電極体3に対向する真空容器1内の位置に基板40を保持する基板ホルダー4と、電極体3に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構5とを具備している。
【0004】
電力供給機構5は、高周波電源51と、高周波電源51から電極体3への電力供給経路上に設けられた整合器52等から構成され、所定の周波数及び電力の高周波を電極体3に供給する。ガス導入系2からは、所定の放電用ガスが導入されており、電極体3に供給された高周波電力によって気体放電が生じ、これによって電極体3の前方にプラズマが生成される。生成されたプラズマの作用により、基板40の表面に所定の処理が施される。高周波電力としては、HF帯に属する13.56MHzの周波数のものが使用されることが多い。
例えば、表面処理としてアモルファスシリコン薄膜をプラズマCVDにより作成する処理を行う場合、シラン系のガスと水素ガスとを混合してガス導入系2によって導入し、プラズマ中でのシランの分解を利用して基板40の表面にアモルファスシリコン薄膜を作成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記表面処理装置では、プラズマを利用して処理を行うため、プラズマによる生成物等が真空容器内の構造物に付着する。例えば、上述したプラズマCVD等による薄膜作成処理では、薄膜は基板の表面のみならず基板ホルダーの露出部分や真空容器の壁面などにも堆積する。また、プラズマエッチングでは、エッチングされた基板の材料が真空容器内を浮遊して真空容器の壁面に付着することがある。
このような真空容器内の構造物への付着物は、所定の量に達すると自重により剥離して落下し、再び真空容器内を浮遊する。このような浮遊物が基板の表面に達すると、基板を汚損させたり表面欠陥を生じさせたりする問題がある。
【0006】
このような問題を解決する手段としては、真空容器内の構造物への付着物をプラズマエッチングにより除去するプラズマクリーニングの手法が有効である。プラズマクリーニングを行うには、通常の表面処理以外の際に、エッチング作用を生ずるガスを導入してプラズマを生成し、そのプラズマを真空容器内の構造物の表面に行き渡らせるようにして付着物をエッチング除去する。
【0007】
上記プラズマクリーニングを効率良く行うためには、真空容器内の構造物に充分プラズマが行き渡るようにすること、即ち、プラズマの拡散を促進することが重要である。しかし一方、通常の表面処理の際には、プラズマの拡散は処理に必要な範囲に止められるべきであり、それ以上拡散させることが好ましくない。例えば、薄膜作成を行う処理においてプラズマを必要以上に拡散させると、上述したような基板の表面以外の部分への膜堆積を増長させることになる。また、不必要にプラズマが拡散することは、必要の無い部分でプラズマを消費していることになり、エネルギー効率の点でも問題がある。
【0008】
このような課題を勘案すると、プラズマの拡散を自在に調整できる機能を有した装置が必要であるとの結論になるが、従来の表面処理装置では、これを達成する簡易な機構は存在せず、必要に応じてプラズマの拡散を調整することができなかった。
本願の発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、プラズマの拡散を自在に調整することが可能な簡易な機構を有した表面処理装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、真空容器内に放電用ガスを導入するガス導入系と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器内に真空容器とは絶縁して設けられた電極体と、真空容器内の所定位置に基板を保持する基板ホルダーと、電極体に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置において、
前記基板ホルダーは、真空容器に短絡して接続されていて電気的に接地されており、前記電極体に高周波電力が供給されてプラズマが生成された際に、基板ホルダーから真空容器に向かって流れる高周波電流の経路の長さを変更する電流経路長変更手段が設けられており、電流経路長変更手段は、基板ホルダーの真空容器への接続部分とは異なる場所で基板ホルダーと真空容器とを短絡することが可能に配置された短絡部材であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、上記請求項の構成において、ガス導入系は、真空容器内をプラズマエッチングしてクリーニングするクリーニング用ガスを真空容器内に導入することが可能になっており、電流経路長変更手段は、所定の処理を基板の表面に施す際には高周波電流の経路を短くし、プラズマクリーニングの際には長くすることが可能になっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、真空容器内に放電用ガスを導入するガス導入系と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器内に真空容器とは絶縁して設けられた電極体と、真空容器内の所定位置に基板を保持する基板ホルダーと、電極体に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置において、
前記真空容器の壁面の内側には、当該壁面へのプラズマ生成物の付着を防止する防着板が当該真空容器に対して短絡して接続されており、前記電極体に高周波電力が供給されてプラズマが生成された際に、防着板から真空容器に向かって流れる高周波電流の経路の長さを変更する電流経路長変更手段が設けられており、電流経路長変更手段は、防着板の真空容器への接続部分とは異なる場所で防着板と真空容器とを短絡することが可能に配置された短絡部材であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、上記請求項の構成において、ガス導入系は、真空容器内をプラズマエッチングしてクリーニングするクリーニング用ガスを真空容器内に導入することが可能になっており、電流経路長変更手段は、所定の処理を基板の表面に施す際には高周波電流の経路を短くし、プラズマクリーニングの際には長くすることが可能になっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、真空容器内に放電用ガスを導入するガス導入系と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器内に真空容器とは絶縁して設けられた電極体と、真空容器内の所定位置に基板を保持する基板ホルダーと、電極体に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置において、
前記ガス導入系は、真空容器内をプラズマエッチングしてクリーニングするクリーニング用ガスを真空容器内に導入することが可能になっており、前記所定の処理を基板の表面に施す際には基板ホルダーを真空容器に短絡して基板ホルダーから真空容器に高周波電流が流れるようにし、前記プラズマクリーニングの際には基板ホルダーを真空容器から絶縁して高周波電流が基板ホルダーの表面内のみを流れるようにする電流経路長変更手段が設けられているという構成を有している。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、真空容器内に放電用ガスを導入するガス導入系と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器内に真空容器とは絶縁して設けられた電極体と、真空容器内の所定位置に基板を保持する基板ホルダーと、電極体に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置において、
前記真空容器の壁面の内側には、当該壁面へのプラズマ生成物の付着を防止する防着板が当該真空容器に対して絶縁された状態で設けられており、前記所定の処理を基板の表面に施す際には防着板を真空容器に短絡して防着板から真空容器に高周波電流が流れるようにし、前記プラズマクリーニングの際には防着板を真空容器から絶縁して高周波電流が防着板の表面内のみを流れるようにする電流経路長変更手段が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、上記請求項1,2,3,4,5又は6の構成において、電力供給機構は、周波数が30から300MHz以上の高周波電力を電極体に供給するものであるという構成を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の第一の実施形態の表面処理装置の構成を説明する正面概略図、図2は図1の装置の平面概略図である。
図1に示す表面処理装置は、図6に示す装置と同様、排気系11を備えた真空容器1と、真空容器1内に放電用ガスを導入するガス導入系2と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器1内に設けられた電極体3と、この電極体3に対向する真空容器1内の位置に基板40を保持する基板ホルダー4と、電極体3に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構5とを具備している。また、図1に示す装置は、これらに加えて、基板ホルダーから真空容器に向かって流れる高周波電流の経路の長さを変更する電流経路長変更手段6を具備している。
【0011】
まず、真空容器1は、排気系11を備えた気密な容器である。排気系11は、油回転ポンプやターボ分子ポンプ等の真空ポンプ111を備えて真空容器1内を例えば10−5Torr程度の到達圧力まで排気できるように構成される。その他、真空容器1は基板40の出入り用のゲートバルブ12を備え、ゲートバルブ12を通して基板40を搬入搬出するための不図示の搬送系が配設されている。
真空容器1の上部の器壁部分には、電極体3を取り付けるための開口が設けられており、電極体3はこの開口を気密に塞ぐようにして取り付けられている。また、電極体3と開口の縁には絶縁ブロック13が設けられており、電極体3と真空容器1とは電気的に絶縁されている。
【0012】
電極体3は、図1に示すように、内部が中空となっており、基板ホルダー4に対向した前面31にガス吹き出し孔34を多数有している。そして、ガス導入系2は、電極体3の内部にガスを導入してガス吹き出し孔34からガスを吹き出させるよう構成されている。
【0013】
ガス導入系2は、具体的には、放電用ガスを溜めた不図示のガスボンベと、ガスボンベ内の放電用ガスを真空容器1に導く主配管21と、主配管21上に配置されたバルブ22や不図示のマスフローコントローラ等から構成されている。ガス導入系2の主配管21の終端は、ガス導入管23を介して電極体3の後面32に接続されている。ガス導入管23は一部がアルミナ等の絶縁物24で形成されている。これは、後述する電力供給機構5によって供給された高周波電力が、主配管21の表面に沿って伝搬するのを防止するためである。
このように電極体3の前面31に設けられた多数のガス吹き出し孔34からガスを吹き出させてプラズマ生成空間にガスを供給するようにすると、プラズマ生成空間におけるガスの分布が均一になり、基板40に対する均一な表面処理が可能となる。
【0014】
電力供給機構5は、高周波を発生させる高周波電源51と、高周波電源51から高周波電力の供給ライン上に配置された整合器52と、整合器52から電極体3に高周波電力を供給する電力供給用の導波体53から構成されている。
高周波電源51は、30〜300MHzのVHF帯の高周波電力を発生させるものであり、例えば144MHzのVHF波を発生可能なものが好適に使用される。高周波電源51の出力電力は、例えば500W程度である。
【0015】
高周波電源51と整合器52とは同軸ケーブル54で結ばれており、同軸ケーブル54の内軸(信号線)は整合器52内を経由して導波体53につながっている。また、同軸ケーブル54の外軸(アース線)は整合器52であるマッチングボックスの壁面に接続されている。そして、真空容器1は充分低いインピーダンスを持った接地線55によって整合器52の壁面に接続されている。即ち、真空容器1は、同軸ケーブル54の外軸を介して高周波電源51のアース端子に接続され、接地電位を維持するようになっている。
【0016】
整合器52と電極体3とを繋ぐ導波体53は、アルミニウム又は銅等の金属又は合金であり、大きさは例えば幅50mm、厚さ1mm、長さ500mm程度である。導波体53の先端は、電極体3の後面32に、溶接、ロー付け、又はネジ止め等の方法により接続される。この導波体53の接続箇所即ち電力供給箇所は、電極体3の中心軸になるべく近い位置に設定されることが望ましい。これは、高周波電力を電極体3の中心に対して対称になるべく供給して、電極体3の前面31に達する高周波電力の均一性を良くするためである。
【0017】
整合器52は、整合器52から下流側の負荷全体が所定のインピーダンスになるように調整するものである。インピーダンスの値は、使用する高周波電力の周波数に応じて変化するのは勿論である。尚、高周波電源51から整合器52への高周波電力の供給ラインには、周波数が高くなると、同軸ケーブル54に替えて矩形導波管等が採用される場合もある。
【0018】
高周波電源51が発生させた高周波電力は、整合器52を介して導波体53によって電極体3に供給される。そして、高周波電流は、電極体3の表面を流れて前面31に達し、電極体3の前方に高周波電界を形成するようになっている。
このような電極体3は、ステンレス等で形成されることが多い。また、高周波電流は表皮厚みの領域にのみ流れるので、電極体3は、表皮厚み以上の肉厚があれば足りる。尚、電極体3の表面に所定のパターンで形成した導電膜にのみ高周波電流が流れるようにして高周波電流が流れる領域を限定するようにすると、電極体3から真空容器1に向かって変位電流が流れるのが抑制されるので、高周波電力の利用効率を向上させることができる。
【0019】
基板ホルダー4は、支柱41で支えられた高さの低い円柱状又は角柱状の部材であり、上面に基板40を載置して保持するようになっている。基板ホルダー4はステンレス等の金属で形成され、同じく金属製の支柱41を介して真空容器1に接続されている。即ち、本実施形態では、基板ホルダー4は真空容器1に常時短絡されて接地電位を保持するようになっている。尚、基板ホルダー4内には、基板40を加熱する不図示の加熱手段が必要に応じて設けられる。加熱手段には、例えばカートリッジヒータのような抵抗加熱方式のものが多く採用される。
【0020】
次に、本実施形態の装置の大きな特徴点を成す電流経路長変更手段6の構成について説明する。
電流経路長変更手段6は、プラズマの拡散を調整するという本願発明の目的を達成するための主要な部材であり、電極体3に高周波電力が供給されてプラズマが生成された際に、基板ホルダー4から真空容器1に向かって流れる高周波電流の経路(以下、高周波経路)の長さを変更するように構成されたものである。
【0021】
本実施形態のような装置では、電極体3に高周波電力が供給されて気体放電が生じてプラズマが生成された際には、電極体3とプラズマとは、高周波結合(誘導性結合又は容量性結合)しており、プラズマを通して基板ホルダー4に向かって高周波電流が流れる。この高周波電流は、基板ホルダー4の表面を流れて真空容器1に達する。
【0022】
上記の点に関し、基板ホルダー4が真空容器1とは同様に充分な接地電位にある場合、基板ホルダー4から真空容器1に高周波電流が流れるということは原理的にはない。しかしながら、基板ホルダー4から真空容器1への高周波経路の長さが長くなると、高周波の波長との関係で、基板ホルダー4の表面と真空容器1とが高周波的に同電位とは言えなくなる。このため、真空容器1に向かって高周波電流が流れることになる。
【0023】
このように基板ホルダー4から真空容器1への高周波経路が長くて電位差が発生する場合、高周波電流が流れる表面部分を臨む空間で放電が生じ易くなり、その空間にプラズマが拡散する傾向がある。逆に、基板ホルダー4から真空容器1への高周波経路の長さが短くて高周波的にも充分同電位とみなせる場合、その空間には放電は生じづらく、プラズマの拡散が観察されることは少ない。
【0024】
本実施形態における電流経路長変更手段6が高周波経路の長さを変更しているのは、上記のような事情に基づくものであり、高周波経路の長さを変更することでプラズマの拡散を調整しようとする思想である。具体的には、電流経路長変更手段6は、基板ホルダー4の真空容器1への接続部分とは異なる場所で基板ホルダー4と真空容器1とを短絡することが可能に配置された短絡部材61から構成されている。
【0025】
より具体的に説明すると、真空容器1の器壁には、電流経路長変更手段6が配置される部分に小さな開口10が設けられている。短絡部材61は、この開口10の形状に適合した断面形状の短い棒状の部材であり、開口10の内部に後端部分を位置させるようにして配置されている。そして、短絡部材61の後端面には、保持棒62の先端が固定されており、保持棒62は真空容器1の外方に延びている。
【0026】
また、開口10を外側から塞ぐようにしてカバー63が設けられている。カバー63には、開口10と同じ高さの位置に、挿通孔101を有しており、この挿通孔101に保持棒62を挿通させている。保持棒62の挿通部分には、磁性流体を用いたメカニカルシールのようなシール部材64が設けられており、長さ方向への保持棒62の移動を許容しつつ保持棒62の挿通部分の気密封止を達成している。
また、保持棒62には、駆動機構620が設けられている。駆動機構620は、例えばエアシリンダのような直線駆動機構から構成され、保持棒62を長さ方向に直線移動させることにより、短絡部材61を基板ホルダー4に接触させたり切り離したりすることが可能とされる。
【0027】
さらに、短絡部材61と開口10との間には、短絡部材61と真空容器1の器壁との電気的接触を維持する接触片65が設けられており、接触片65によって短絡部材61は真空容器1に対して常に短絡されている。接触片65は、短絡部材61を周状に取り囲む形状を有して、より広い面積で短絡部材61と真空容器1とを短絡させる構成であることが好ましい。
上述のような構成の電流経路変更手段6は、図2に示すように、基板ホルダー4の周囲に均等間隔をおいて四つ程度設けられている。尚、基板ホルダー4が円柱状であって側面が曲面である場合、短絡部材61の先端面は、接触面積を大きくするため、その側面の形状に適合した曲凹面に形成されることが好ましい。
【0028】
上記構成に係る電流経路変更手段6において、保持棒62を移動させて短絡部材61を基板ホルダー4の側面に接触させると、短絡部材61を介して基板ホルダー4が真空容器1に短絡された状態となる。この状態においては、基板ホルダー4と真空容器1とを結ぶ高周波経路はより短くなり、電極体3に高周波電力が印加してプラズマを生成した際、基板ホルダー4の表面の電位は、高周波的にも真空容器1と充分同電位であるとみなせるようになる。このため、基板ホルダー4と真空容器1との間の空間には高周波電界が形成されず、この結果、この空間には放電が生じずにプラズマが拡散しない。
【0029】
一方、保持棒62を移動させて短絡部材61を基板ホルダー4の側面から切り離すと、基板ホルダー4は支柱41を介してのみ真空容器1に短絡された状態となる。この状態では、従来の装置における場合と同様に、基板ホルダー4から真空容器1に向かう高周波経路の長さは長くなり、その経路の最初と最後では高周波的に同電位とはみなせなくなる。このため、基板ホルダー4の側面や裏面、支柱41の側面などの高周波電流が流れる表面部分で高周波電界が形成され、この部分と真空容器1との間の空間で放電が生じてこの空間にプラズマが拡散する傾向を示すのである。
【0030】
上述した高周波経路の長短によるプラズマ拡散領域の変動は、VHF帯の属する高周波を使用する場合に、特に顕著となる。つまり、従来の表面処理装置では、波長の長いHF帯に属する高周波を使用していたため、基板ホルダー4から真空容器1への高周波経路の長短にかかわらず、基板ホルダー4は真空容器1に対して高周波的にも同電位とみなすことができ、高周波経路の長短がプラズマの拡散に対して影響を与えることはあまりなかった。しかし、30から300MHzのVHF帯に属する高周波を使用した場合、従来に比べて波長が短くなるため、高周波経路の長短が高周波的に同電位とみなせる範囲に影響を与え、プラズマ拡散領域の変動につながるのである。
【0031】
このような電流経路長変更手段6を使用したプラズマの拡散領域の調整は、真空容器1内の構造物への付着物をプラズマエッチングによって除去するプラズマクリーニングを行う際に、特に有効な構成となる。以下、この点を詳しく説明する。
【0032】
本実施形態の装置では、ガス導入系2は、プラズマによりエッチング作用を生ずるガスを導入することができるよう構成されており、真空容器1内の構造物への付着物をプラズマエッチングにより除去することができるようになっている。具体的は、ガス導入系2は、例えばCF 等のフッ素系のガスを導入できるようになっており、電力供給機構5が電極体3に高周波電力を供給してプラズマが生成されると、プラズマ中で生成されるフッ素イオンやフッ素活性種によって真空容器1内の構造物への付着物がエッチングされ、エッチングされた付着物は、排気系11によって真空容器1から排出されるようになっている。
【0033】
この際、上述した電流経路長変更手段6の短絡部材61を基板ホルダー4から切り離すようにしておくと、上述の通り、基板ホルダー4から真空容器1に向かう高周波経路の長さが長くなり、基板ホルダー4の側面や裏面、支柱41の側面などの高周波電流が流れる表面部分で高周波電界が形成されて、この部分の空間までプラズマが拡散し易くなる。従って、エッチングに必要なイオンや活性種が真空容器1内の構造物に充分供給され、プラズマクリーニングの効果をより良好に得ることができる。
一方、通常の表面処理を行う際には、不必要な部分にプラズマを拡散させることは好ましくないので、短絡部材61を基板ホルダー4に接触させて短絡し、高周波経路の長さを短くしてプラズマの拡散を防止する。
【0034】
このように、本実施形態の構成によれば、電流経路長変更手段6によって高周波経路の長さを変更させることができるので、プラズマの広がり具合を調整することが可能になり、プラズマクリーニングの効果を良好に得つつ、表面処理の際にはプラズマの不必要な広がりを抑制することができる。
【0035】
尚、表面処理の具体例としては、前述したシラン系のガスを導入してのプラズマCVDによるアモルファスシリコン薄膜やシリコン窒化膜等の各種作成処理の他、ドライエッチング等の処理が挙げられる。
また、VHF帯に属する高周波を使用する本実施形態の装置では、13.56MHzのようなHF帯に属する高周波を使用する場合に比べ、プラズマ密度の高いプラズマを得て高効率の表面処理を行うことができる。また、アモルファスシリコン薄膜の成膜処理等における処理の質も、良好なものとなる。
【0036】
次に、本願発明の第二の実施形態について説明する。図3は、本願発明の第二の実施形態の表面処理装置の構成を説明する正面概略図である。
図3に示す実施形態の装置は、真空容器1の壁面の内側に、当該壁面へのプラズマ生成物の付着を防止する防着板7が設けられており、電流経路長変更手段6が、防着板7から真空容器1に向かって流れる高周波電流の経路の長さを変更するよう設けられている点で、前述した第一の実施形態と異なっている。
【0037】
防着板7は、ステンレス又はアルミニウムなどの金属製の板である。この防着板7は、基板ホルダー4の側面から一定の間隔を保った状態で、電極体3と基板ホルダー4とが対向する空間をとり囲むようにして配置されている。例えば基板ホルダー4が図2に示すような断面方形つまり円形である場合、防着板7は、基板ホルダー4と同心状で断面が少し大きい円形の断面形状の円筒状とされる。
【0038】
そして、防着板7は、電極体3に近い位置に設けられた金属製の支持具71により真空容器1に対して接続されており、支持具71を介して真空容器1に短絡されて接地電位を維持するようになっている。この支持具71は、防着板7の周囲に等間隔で複数(例えば4個程度)設けられる。
支持具71は、防着板7を着脱自在に接続するようになっているとともに、真空容器1は、不図示の構造により分割式となっている。表面処理を行っていくうちに、プラズマによる生成物等の真空容器1内の浮遊物が防着板7に付着するが、この付着物が所定の厚さまで堆積すると、真空容器1を分割して内部を露出させ、防着板7を取り外す。そして、新品の防着板7と交換するか、付着物を除去して清浄にした防着板7を接続するようにする。
【0039】
さて、本実施形態では、電流経路長変更手段6が、防着板7から真空容器1への高周波経路の長さを変更することで、防着板7の周辺へのプラズマの拡散を調整するようにしている。電流経路長変更手段6の具体的な構成は、防着板7と真空容器1とを短絡させるように配置される点を除き、第一の実施形態とほぼ同様である。
【0040】
すなわち、真空容器1の開口10の形状に適合した断面形状の短い棒状の部材である短絡部材61が、開口10の内部に後端部分を位置させるようにして配置され、その後端面には保持棒62の先端が固定されて真空容器1の外方に延びている。また、開口10を外側から塞ぐようにしてカバー63が設けられ、保持棒62の挿通させたカバー63の挿通孔101にはシール部材64が設けられており、保持棒62の移動を許容しつつ気密封止している。また、開口10には、短絡部材61と真空容器1の器壁との電気的接触を維持する接触片65が設けられて短絡部材61は真空容器1に対して常に短絡されている。
【0041】
この実施形態においても、ガス導入系2は、プラズマクリーニングを行うことが可能なガスを導入することが可能に構成されており、電力供給機構5を動作させて真空容器1内の構造物への付着物をプラズマエッチングにより除去することが可能になっている。
そして、プラズマクリーニングを行う際には、短絡部材61を防着板7から切り離すようにする。防着板7から真空容器1に向かって流れる高周波電流は、支持具71を経由した経路のみを流れるので、防着板7の支持具71から遠い側の端部及びその近傍では、真空容器1に対して高周波的に同電位とはみなせなくなる。
【0042】
このため、防着板7の支持具71から遠い側の端部付近の空間に放電が生じ易くなり、この空間にプラズマが拡散するようになる。プラズマは、端部付近から防着板7の裏側に回り込むように拡散し、防着板7や真空容器1の壁面への付着物のエッチングを促進する。
防着板7の支持具71から遠い側の端部付近は、電極体3から遠い位置であるため、放電が弱くなり易く、プラズマは広がりにくい傾向にある。この傾向は、基板ホルダー4が接地されている場合に顕著である。しかしながら、短絡部材61を切り離した状態にすると、上述の通り、放電が生じやすくなり、プラズマの拡散を促すことができるのである。
【0043】
次に、請求項5の発明の実施形態及び請求項6の発明の実施形態について説明する。
上述した第一第二の実施形態では、基板ホルダー4や防着板7は、電流経路長変更手段6の短絡部材61以外の部材によって真空容器1に常時短絡された構成であった。しかしながら、表面処理の種類又は装置のタイプによっては、基板ホルダー4や防着板7は真空容器1に常時短絡はされない場合もある。このような場合には、電流経路長変更手段6の短絡部材61によってのみ基板ホルダー4や防着板7が真空容器1に短絡される構成となる。
【0044】
つまり、電流経路長変更手段6の概念には、基板ホルダー4や防着板7から真空容器1に高周波電流が流れない状態から所定の経路長で高周波電流が流れるよう変更する構成も含まれるのである。高周波経路の長さを、零を含む有限な値から無限大の長さ(経路の開放)まで調整すると表現してもよい。請求項7の発明や請求項8の発明の実施形態は、このような構成に係るものである。
【0045】
まず、図4は請求項5の発明の実施形態の表面処理装置の構成を説明する正面概略図である。図4に示す装置では、基板ホルダー4を支える支柱41は、絶縁材42を介して真空容器1の底面に接続されている。つまり、真空容器1と支柱41とは絶縁されており短絡していない点で、図1及び図2に示す装置とは異なっている。そして、電流経路長変更手段6の短絡部材61を移動させて基板ホルダー4に接触させると、基板ホルダー4が真空容器1に短絡された状態となる。この点は、図1の装置と同様である。
【0046】
この図4に示す装置も、通常の表面処理の際には短絡部材61を基板ホルダー4に接触させ、プラズマクリーニングを行う際には短絡部材61を基板ホルダー4から切り離すように動作させる。この場合、プラズマクリーニング中には、高周波電流は基板ホルダー4の表面内のみを流れ、基板ホルダー4の表面には高周波の波長に応じた電位分布が生ずる。そして、この高周波の電位分布と接地電位である真空容器1との間に高周波電界が形成され、放電が生じ易くなる。
【0047】
このため、基板ホルダー4と真空容器1との間の空間にプラズマが拡散し易くなり、この傾向は第一の実施形態の場合よりも強い。従って、この空間に露出している構造物への付着物のプラズマクリーニングによる除去がさらに高効率で行われる。そして、通常の表面処理の際には、短絡部材61による短絡によって基板ホルダー4は充分な接地がなされ、プラズマの不必要な拡散が防止されて処理の効率化が図られる。
【0048】
次に、請求項6の発明の実施形態は、図示が省略されている。この実施形態の装置は、図3に示す装置において、防着板7を支持した支持具71を絶縁物で形成することにより構成される。
この場合も、通常の表面処理の際には短絡部材61を防着板7に接触させ、プラズマクリーニングを行う際には短絡部材61を防着板7から切り離す。そして、プラズマクリーニング中には高周波電流は防着板7の表面内のみを流れて防着板7の表面には高周波の波長に応じた電位分布が生じ、防着板7と真空容器1との間に放電が生じやすくなってプラズマの拡散を促す。また、通常の表面処理の際には、短絡部材61による短絡によって防着板7は充分な接地がなされ、プラズマの不必要な拡散が防止されて処理の効率化が図られる。
【0049】
上述した請求項5及び請求項6の発明の実施形態において、基板ホルダー4や防着板7に所定の高周波電源を接続し、プラズマクリーニングをより効果的に行うよう構成することがある。即ち、基板ホルダー4や防着板7を真空容器1から絶縁した状態で高周波電力を印加すると、プラズマとの相互作用により基板ホルダー4や防着板7は所定の負のバイアス電圧が与えられるが、この電圧によってプラズマ中の正イオンが引き出されて基板ホルダー4や防着板7に衝突し、この衝突のエネルギーによってさらにプラズマクリーニングを効率的に行うことができる。
また、基板ホルダー4へのバイアス電圧は、通常の表面処理の際にも与えられる場合がある。即ち、正イオンの基板40への衝突エネルギーを利用して薄膜作成等の表面処理を高効率で行うことがある。
【0050】
次に、本願発明における電流経路長変更手段の他の例について説明する。図5は、他の例の電流経路長変更手段を備えた表面処理装置を説明する正面概略図である。
【0051】
図5に示す装置では、電流経路長変更手段6は、基板ホルダー4を支える支柱41に付設された昇降機構66で構成されており、基板ホルダー4が真空容器1内で昇降可能になっている点が、上述した各実施形態のものと大きく異なっている。支柱41の真空容器1への貫通部分には、図1又は図3の接触片65と同様の接触部67が設けられており、その貫通部分を外側から覆うようにしてカバー68が真空容器1に気密に取り付けられている。カバー68には支柱41が挿通され、その挿通部分には図1又は図3のシール部材64と同様のメカニカルシール等のシール部材69が設けられている。
【0052】
昇降機構66は、サーボモータ又はエアシリンダ等の機構を備えて、基板ホルダー4を任意の高さの位置で停止させることができるよう構成されている。図5から分かるように、基板ホルダー4を昇降させて高さを変えると、基板ホルダー4の基板載置面から真空容器1までの高周波電流の経路の長さが変わる。このため、上述したのと同様なメカニズムにより、基板ホルダー4の側方や裏側へのプラズマの拡散を調節することが可能になる。
【0053】
具体的には、通常の表面処理を行う際には、基板ホルダー4を下降させて高周波経路を短くし、プラズマクリーニングの際には基板ホルダー4を上昇させて高周波経路を長くする。通常の表面処理の際には、図5中点線で示すように基板ホルダー4全体を真空容器1に接触させて高周波経路の長さを最も短くすることが好ましい。この場合には、基板ホルダー4の接地状態は、図1又は図4に示す実施形態において短絡部材61を基板ホルダー4に接触させた場合とほぼ同様となる。
【0054】
尚、この図5に示す装置において、基板ホルダー4と支柱41との間に絶縁材を介在させて絶縁するか、又は、接触部67及びシール部材69の部分に支柱41と真空容器1とを絶縁する部材を採用する構成にすると、請求項7の発明の実施形態となる。この場合、基板ホルダー4を下降させて基板ホルダー4が真空容器1に接触した状態のみが、基板ホルダー4が真空容器1に短絡している状態となる。
【0055】
プラズマの拡散を調整する構成としては、真空容器1の外部に磁石を配設して磁場の作用によりプラズマを閉じ込めたりする構成が考えられるが、これには大がかりな磁石機構が必要である。一方、これに比べると、以上の通り説明した各実施形態における電流経路長変更手段6は、簡易な構成によりプラズマの拡散を調整することができるので、実用的な効果は著しい。また、図1から図4に示す短絡部材61は小さな部材で足り、それを移動させる機構も簡易な機構で済む。従って、図1から図4に示す電流経路長変更手段6の構成は、さらに簡易な構成によりプラズマの拡散の調整が可能になっている。
【0056】
以上の説明から明らかであるが、本願における「プラズマの拡散」とは、ある場所で生じた放電によって生成されたプラズマが熱運動等によって別の場所に移動する場合の他、別の場所で放電が生じることによって別の場所でさらにプラズマが生成される場合も含まれる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明した通り、本願の請求項1の発明によれば、プラズマの拡散を自在に調整することが可能な簡易な機構を有した表面処理装置が提供される。加えて、短絡部材による真空容器と基板ホルダーとの短絡という簡易な構成により高周波経路の長さが変更されるので、さらに簡易な機構になるという効果が得られる
また、請求項の発明によれば、上記請求項の効果に加え、真空容器内の構造物への付着物をプラズマクリーニングで除去できるため、付着物の剥離により生ずる問題が低減する上、プラズマクリーニングの際には、基板ホルダーの周辺のより広い領域にプラズマが拡散するので、プラズマクリーニングの効率を向上させることができるという効果が得られる。
また、請求項の発明によれば、真空容器の壁面の内側に防着板が設けられているので、プラズマの生成物等の壁面への付着が抑制される上、防着板から真空容器への高周波経路の長さが変更可能になっているので、防着板の周辺へのプラズマの拡散の調整を簡易な構成により行えるという効果が得られる。加えて、短絡部材による真空容器と防着板との短絡という構成により高周波経路の長さが変更されるので、さらに簡易な機構になるという効果が得られる
また、請求項の発明によれば、上記請求項の効果に加え、真空容器内の構造物への付着物をプラズマクリーニングで除去できるため、付着物の剥離により生ずる問題が低減する上、プラズマクリーニングの際には、防着板の周辺のより広い領域にプラズマが拡散するので、プラズマクリーニングの効率を向上させることができるという効果が得られる。
また、請求項の発明によれば、真空容器内の構造物への付着物をプラズマクリーニングで除去できるため、付着物の剥離により生ずる問題が低減する上、プラズマクリーニングの際には、基板ホルダーの周辺のさらに広い領域にプラズマが拡散するので、プラズマクリーニングの効率がさらに向上する。また、通常の処理の際には基板ホルダーが真空容器に短絡されるので、不必要なプラズマの拡散が防止される。
また、請求項の発明によれば、真空容器内の構造物への付着物をプラズマクリーニングで除去できるため、付着物の剥離により生ずる問題が低減する上、プラズマクリーニングの際には、防着板の周辺のさらに広い領域にプラズマが拡散するので、プラズマクリーニングの効率がさらに向上する。また、通常の処理の際には防着板が真空容器に短絡されるので、不必要なプラズマの拡散が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第一の実施形態に係る表面処理装置の構成を説明する正面概略図である。
【図2】図1の装置の平面概略図である。
【図3】本願発明の第二の実施形態に係る表面処理装置の構成を説明する正面概略図である。
【図4】請求項5の発明の実施形態に係る表面処理装置の構成を説明する正面概略図である。
【図5】他の例の電流経路長変更手段を備えた表面処理装置を説明する正面概略図である。
【図6】従来の表面処理装置の構成を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 真空容器
11 排気系
2 ガス導入系
3 電極体
4 基板ホルダー
40 基板
5 電力供給機構
6 電流経路長変更手段
61 短絡部材
7 防着板

Claims (7)

  1. 排気系を備えた真空容器と、真空容器内に放電用ガスを導入するガス導入系と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器内に真空容器とは絶縁して設けられた電極体と、真空容器内の所定位置に基板を保持する基板ホルダーと、電極体に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置において、
    前記基板ホルダーは、真空容器に短絡して接続されていて電気的に接地されており、前記電極体に高周波電力が供給されてプラズマが生成された際に、基板ホルダーから真空容器に向かって流れる高周波電流の経路の長さを変更する電流経路長変更手段が設けられており、電流経路長変更手段は、前記基板ホルダーの真空容器への接続部分とは異なる場所で基板ホルダーと真空容器とを短絡することが可能に配置された短絡部材であることを特徴とする表面処理装置。
  2. 前記ガス導入系は、真空容器内をプラズマエッチングしてクリーニングするクリーニング用ガスを真空容器内に導入することが可能になっており、前記電流経路長変更手段は、前記所定の処理を基板の表面に施す際には前記高周波電流の経路を短くし、プラズマクリーニングの際には長くすることが可能になっていることを特徴とする請求項記載の表面処理装置。
  3. 排気系を備えた真空容器と、真空容器内に放電用ガスを導入するガス導入系と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器内に真空容器とは絶縁して設けられた電極体と、真空容器内の所定位置に基板を保持する基板ホルダーと、電極体に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置において、
    前記真空容器の壁面の内側には、当該壁面へのプラズマ生成物の付着を防止する防着板が当該真空容器に対して短絡して接続されており、前記電極体に高周波電力が供給されてプラズマが生成された際に、防着板から真空容器に向かって流れる高周波電流の経路の長さを変更する電流経路長変更手段が設けられており、電流経路長変更手段は、防着板の真空容器への接続部分とは異なる場所で防着板と真空容器とを短絡することが可能に配置された短絡部材であることを特徴とする表面処理装置。
  4. 前記ガス導入系は、真空容器内をプラズマエッチングしてクリーニングするクリーニング用ガスを真空容器内に導入することが可能になっており、前記電流経路長変更手段は、前記所定の処理を基板の表面に施す際には前記高周波電流の経路を短くし、プラズマクリーニングの際には長くすることが可能になっていることを特徴とする請求項記載の表面処理装置。
  5. 排気系を備えた真空容器と、真空容器内に放電用ガスを導入するガス導入系と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器内に真空容器とは絶縁して設けられた電極体と、真空容器内の所定位置に基板を保持する基板ホルダーと、電極体に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置において、
    前記ガス導入系は、真空容器内をプラズマエッチングしてクリーニングするクリーニング用ガスを真空容器内に導入することが可能になっており、前記所定の処理を基板の表面に施す際には基板ホルダーを真空容器に短絡して基板ホルダーから真空容器に高周波電流が流れるようにし、前記プラズマクリーニングの際には基板ホルダーを真空容器から絶縁して高周波電流が基板ホルダーの表面内のみを流れるようにする電流経路長変更手段が設けられていることを特徴とする表面処理装置。
  6. 排気系を備えた真空容器と、真空容器内に放電用ガスを導入するガス導入系と、放電用ガスが導入される空間を臨むようにして真空容器内に真空容器とは絶縁して設けられた電極体と、真空容器内の所定位置に基板を保持する基板ホルダーと、電極体に高周波電力を供給して放電用ガスを高周波放電させてプラズマを生成する電力供給機構とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置において、
    前記真空容器の壁面の内側には、当該壁面へのプラズマ生成物の付着を防止する防着板が当該真空容器に対して絶縁された状態で設けられており、前記所定の処理を基板の表面に施す際には防着板を真空容器に短絡して防着板から真空容器に高周波電流が流れるようにし、前記プラズマクリーニングの際には防着板を真空容器から絶縁して高周波電流が防着板の表面内のみを流れるようにする電流経路長変更手段が設けられていることを特徴とする表面処理装置。
  7. 前記電力供給機構は、周波数が30から300MHzのVHF帯に属する高周波電力を電極体に供給するものであることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の表面処理装置。
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