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JP3602092B2 - ナノカーボンの製造方法、ナノカーボンの製造装置、ナノカーボンのパターン化方法 - Google Patents
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JP3602092B2 - ナノカーボンの製造方法、ナノカーボンの製造装置、ナノカーボンのパターン化方法 - Google Patents

ナノカーボンの製造方法、ナノカーボンの製造装置、ナノカーボンのパターン化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナノカーボンの製造方法ナノカーボンの製造装置、ナノカーボンのパターン化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電界電子放出源は、加熱を必要とした熱電子放出源と比べて、省エネルギーで長寿命である。
現在、電界電子放出源の材料には、シリコン等の半導体,Mo,Wのような金属の他、ナノチューブがある。中でも、ナノチューブは、それ自体が電界を集中させるのに十分なサイズと鋭利さを持ち、化学的に安定で、機械的強度も優れているという特徴を呈するため、電界電子放出源として有望である。
【0003】
従来のナノチューブの製造方法には、レーザアブレーション法,不活性ガス中の黒鉛電極間のアーク放電法,炭化水素ガスを用いたCVD法(Chemical Vapor Deposition)などがある。中でも、アーク放電法で製造したナノチューブは、原子配列の欠陥が少なく、電界電子放出源には好適である。
【0004】
従来のアーク放電法のプロセスは以下のとおりである。
二つの黒鉛電極を容器内に対向して配置した後、容器を一旦排気し、その後不活性ガスを導入し、アークを発生させる。アークの陽極は激しく蒸発し、すすを発生させ、また陰極表面に堆積する。数分以上アークを持続させ、その後装置を大気解放して、陰極堆積物を取り出す、若しくは陰極堆積物を回収する。
【0005】
陰極堆積物は、ナノチューブを含むソフトコアとナノチューブを含まないハードシェルとで構成されている。
なお、陽極に触媒金属を含有した黒鉛を用いた場合、すす中にナノチューブが存在する。
ソフトコア若しくはすすからナノチューブを取り出し、そのナノチューブを基板に坦持して電子放出源とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアーク放電法におけるナノチューブ等のナノカーボンの製造及び該ナノカーボンからなる電子放出源製造の課題点は以下のとおりである。
【0007】
真空容器,真空排気装置,不活性ガス導入装置が必要であり、装置コストが比較的高い。
排気,大気解放を繰り返さなければならず、工程が長い。
プロセス終了後、陰極堆積物の回収若しくはすすの回収、及び装置の清掃をしなければならないため、連続大量生産には不向きである。
また、この方法で生成したナノカーボンを用いた電子放出素子を作成するためには、ソフトコアとハードシェルとの分離、すすからの単離,精製,基板への坦持など更に多くの工程が必要であるという問題もある。
【0008】
本発明は、プロセス容器等を必ずしも必要とせず、溶接用アークトーチ若しくは類似した構造を持つ装置を用いたアーク放電によって、黒鉛を主成分とした被アーク材の表面を瞬時にしてナノカーボン(ナノチューブも含む)に変形させ、電子放出源を作成するための方法を提供し、その製造装置を提供するものである。
更に、被アーク材表面の一部若しくは部分的にナノカーボンに変形させ、パターンニングされた電子放出源を製造する方法を提供し、その製造装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載されたナノカーボンの製造方法は、第1電極と、炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、前記第2電極の所定領域の炭素材料を同一の該所定領域に対して3秒程度若しくはそれ以下の放電時間を有する前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1記載のナノカーボンの製造方法において、
前記第1電極が、アークトーチに設けられたトーチ電極であり、該トーチ電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電によりナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項に記載されたナノカーボンの製造方法は、アークトーチに設けられたトーチ電極である第1電極と、炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、前記第2電極の異なる個所をトレースするように前記トーチ電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法において、
前記第2電極が、基材表面に設けられており、該基材を冷却部材により保持して、前記基材を該冷却部材により冷却しながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電によりナノカーボンに変えることを特徴としている。
【0014】
請求項に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法において、
少なくとも、前記第1電極と前記第2電極と両電極間で発生したアーク放電領域を被包部材で覆いながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電によりナノカーボンに変えることを特徴としている。
【0015】
請求項に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法において、
前記第2電極の炭素材料が、黒鉛,活性炭,アモルファスカーボンの何れかであることを特徴としている。
【0016】
請求項に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法において、
前記第2電極が、触媒金属を含有している炭素材料,若しくは触媒金属が表面に形成されている炭素材料の何れかであることを特徴としている。
【0017】
請求項に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項記載のナノカーボンの製造方法において、
前記触媒金属が、Li,B,Mg,Al,Si,P,S,K,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,As,Y,Zr,Nb,Mo,Rh,Pd,In,Sn,Sb,La,Hf,Ta,W,Os,Pt、若しくはこれらの酸化物,窒化物,炭化物,硫化物,塩化物、硫酸化合物,硝酸化合物、或いはそれらの混合物であることを特徴としている。
【0018】
請求項に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法において、
前記アーク放電の発生領域に特定ガスを供給しながら、前記アーク放電を行うことを特徴としている。
【0019】
請求項10に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項記載のナノカーボンの製造方法において、
前記特定ガスが、Ar,Heなどの希ガス,空気,窒素ガス,炭酸ガス,酸素ガス,水素ガス若しくはこれらの混合ガスであることを特徴としている。
【0020】
請求項11に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法において、
前記第1電極が、黒鉛若しくはW(タングステン)を主成分とすることを特徴としている。
【0021】
請求項12に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法において、
前記アーク放電を直流若しくは直流パルスで運転し、前記第2電極をアーク放電の陽極とすることを特徴としている。
【0022】
請求項13に記載されたナノカーボンの製造方法は、請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法において、
前記アーク放電を交流若しくは交流パルスで運転することを特徴としている。
【0023】
請求項14に記載されたナノカーボンの製造装置は、ノズルと、前記ノズル内に収容された第1電極とするトーチ電極と、前記ノズル内に収容された前記トーチ電極を保持する電極ホルダと、前記ノズルと前記電極ホルダの間の特定ガスの流路から構成された先端部を有するアークトーチと、前記第1電極と、炭素材料又は触媒金属を含有している炭素材料又は触媒金属が表面に形成されている炭素材料を主成分とする第2電極が、大気中で所定間隔に保持されてなる電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して、前記第2電極の所定領域にアーク放電を発生させて、該アーク放電により該所定領域の炭素材料を前記第2電極の表面でナノカーボンに変えるための電源からなるアーク発生手段と、前記アーク放電の発生領域に前記流路から特定ガスを供給する特定ガス供給手段を備えたことを特徴とするナノカーボンの製造装置。
【0024】
請求項15に記載されたナノカーボンの製造装置は、請求項14記載のナノカーボンの製造装置において、
前記トーチ電極と前記第2電極を相対移動させる移動手段を更に有し、前記トーチ電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記トーチ電極と前記第2電極との間に電圧を印加して、前記第2電極の所定領域にアーク放電を発生させて、該アーク放電により該所定領域の炭素材料をナノカーボンに変えることを特徴としている。
【0025】
請求項16に記載されたナノカーボンの製造装置は、アークトーチに設けられたトーチ電極である第1電極と、炭素材料又は触媒金属を含有している炭素材料又は触媒金属が表面に形成されている炭素材料を主成分とする第2電極が、大気中で所定間隔に保持されてなる電極と、前記第1電極と前記第2電極を相対移動させる移動手段と、前記第2電極の異なる個所をトレースするように前記第1電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して、前記第2電極の所定領域にアーク放電を発生させて、該アーク放電により該所定領域の炭素材料を前記第2電極の表面でナノカーボンに変えるための電源からなるアーク発生手段と、前記アーク放電の発生領域に特定ガスを供給する特定ガス供給手段を備えたことを特徴としている。
【0026】
請求項17に記載されたナノカーボンの製造装置は、請求項14又は16記載のナノカーボンの製造装置において、
前記第2電極が、基材表面に設けられており、前記第1電極と前記第2電極を所定間隔で保持する保持手段が、前記基材を冷却するための冷却手段を有することを特徴としている。
【0027】
請求項18に記載されたナノカーボンの製造装置は、請求項14又は16記載のナノカーボンの製造装置において、
少なくとも、前記第1電極と前記第2電極と両電極間で発生したアーク放電領域を覆う被包手段を有することを特徴としている。
【0028】
請求項19に記載されたナノカーボンのパターン化方法は、第1電極と、炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、前記第1電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴としている。
【0029】
請求項20に記載されたナノカーボンのパターン化方法は、第1電極と、任意のパターン状に形成された炭素材料又は任意のパターン状に形成された触媒金属を含有している炭素材料又は任意のパターン状に形成された触媒金属が表面に形成されている炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、前記第2電極の所定領域の炭素材料を同一の該所定領域に対して3秒程度若しくはそれ以下の放電時間を有する前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴としている。
【0030】
請求項21に記載されたナノカーボンのパターン化方法は、第1電極と、炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、前記第2電極の表面に任意の開口パターンを持ったマスクを配置する工程と、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、前記マスクの開口部分に対応する前記第2電極の所定領域の炭素材料を同一の該所定領域に対して3秒程度若しくはそれ以下の放電時間を有する前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴としている。
【0031】
請求項22に記載されたナノカーボンのパターン化方法は、請求項19乃至21の何れか一項記載のナノカーボンのパターン化方法において、
前記第1電極が、アークトーチに設けられたトーチ電極であることを特徴としている。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は図示の構成に限定されるわけではなく、様々な設計変更が可能であることは勿論である。
【0033】
また、本発明では、カーボンナノチューブ,カーボンナノファイバ,カーボンナノ粒子,ナノホーン,若しくはこれらの混合物などをまとめて、ナノカーボンと呼ぶことにする。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態であるナノカーボンパターン化法,ナノカーボン製造法,ナノカーボンとナノカーボン基材及び電子放出源製造法に使用する製造(パターン化)装置の概略モデルである。
本実施形態は、大気中又は大気圧中において、汎用のTIG等の溶接用アークトーチ(不活性ガスアーク溶接)及び電源(溶接電源)を用い、被アーク材に対し、アーク放電を短時間発生させるものである。TIGアークトーチの代わりに、MIG(metal−electrode−inert−gas)トーチ等を利用しても良い。また、TIGアークトーチに類似した構造を持つ装置を利用しても良い。
【0035】
TIG溶接は、通常不活性ガス被包中で非消耗のW(タングステン)電極と母材との間にアーク放電を発生させ、必要な場合には別に充填金属を加えて行う溶接法である。
【0036】
図1に示すように、本発明の装置は、第1電極とするトーチ電極10を有する溶接用のアークトーチ1と、前記アークトーチ1に対向して配置された第2電極とする被アーク材2と、前記被アーク材2を保持した水冷ベンチ3と、前記アークトーチ1と前記被アーク材2との間に電圧を印加(例えば、接触点弧,高電圧印加,高周波印加等があげられる)してアーク4を発生させる溶接用の電源5と、前記アークトーチ1に所定のガスを供給するガス供給源であるガスボンベ6と、前記ガスボンベ6からの所定ガスの流量を調整するガス調整器及び流量計7から構成される。また、8はアークトーチ1の先端部を示す。
【0037】
図2は、図1に示したナノカーボンの製造(パターン化)装置におけるアークトーチ1の先端部8の拡大断面図である。
図2に示すように、アークトーチ1の先端部8は、アークトーチ1のノズル9と、タングステン等からなる第1電極とするトーチ電極10と、前記トーチ電極10を保持する電極ホルダ11と、前記ノズル9と前記電極ホルダ11の間の空間であって、前記アークトーチ1と前記被アーク材2との間で発生したアーク4に供給される被包ガス12の流路から構成される。
【0038】
汎用のTIG溶接用電源5は、アークトーチ1にガス12を流す仕組みになっており、通常、アルゴン(Ar)ガスを供給する。ナノカーボンの製造においては、使用するガスの種類は特に限定されず、アルゴン(Ar),ヘリウム(He)などの希ガス,空気,窒素(N)ガス,二酸化炭素(CO)等の炭酸ガス,酸素(O)ガス,水素(H)ガス,若しくはこれらの混合ガスなどを流して差し支えない。また、何も流さなくても良い。但し、アークトーチ1にはガス12を流した方がより好ましい。特に、希ガスを使用した場合には、ナノカーボンと希ガスとが化学反応を生じないことから、生成されたナノカーボンが破壊される可能性が少ないため、希ガスを使用するのが最も好ましい。即ち、大気中では、ナノカーボンと大気中の酸素などが化学反応を生じる可能性、即ち、生成されたナノカーボンがガス化又は変質する可能性が高いことから、希ガスを使用して、この反応を防ぐことは非常に効果的である。
【0039】
従って、基本的に容器は必要ないが、作業場所の清浄や雰囲気を安定に保つため、あるいは風などに起因される対流の影響を防ぎたい場合などには、被包手段である簡単な容器内(真空容器や加圧容器でも良い。また、密閉型の容器でも開放型の容器でも良い。)に作業部を含む装置全体を入れても良い。容器(外囲器)内の圧力は、操作性の面からは大気圧前後が良い。
【0040】
通常のTIG溶接では、トーチ電極10にトリウム入りW電極あるいはセリウム入りW電極が利用される。ナノカーボンの製造においては、それらの電極を利用しても良いが、Wの溶融微粒子が被アーク材2にドロップレットとして付着するのをさけるため、純黒鉛をトーチ電極10に用いた方がよい。トーチ電極10の径は特に限定されないが、汎用のトーチを利用するには、1〜7mm程度が良い。
【0041】
更に、汎用のTIG溶接トーチのように、金属製電極ホルダ11は水冷されることが望ましい。大面積のナノカーボンの合成或いは連続的大量生産のため、アーク4を連続的(或いは間欠的に長時間)発生させた場合、第1電極であるトーチ電極10および電極ホルダ11が加熱され過ぎてしまう。
その結果、トーチ電極10の消耗が激しくなり、また、電極ホルダ11自体が破損する可能性が生じる。アークトーチ1にガス12(特定ガス)を流す等により電極ホルダ11が冷却されれば、電極ホルダ11自体が加熱によって破損することは無くなり、更に、トーチ電極10も電極ホルダ11で冷却されるため、電極の消耗が抑制される。
【0042】
ナノカーボン化加工をされるべき黒鉛を主成分とする(即ち、炭素材料を大量に含んだ)被アーク材2は、トーチ電極10の対向電極である。この炭素材料としては、黒鉛,活性炭,アモルファスカーボンなどが使用可能である。被アーク材2のサイズは限定されないが、厚さは0.1〜5mmが適当である。
また、アーク4の熱から被アーク材2を保護する(即ち、アーク4の熱による被アーク材2の破壊される可能性を低減する)ために、被アーク材2を冷却するため、水冷された電極台である水冷ベンチ3の上で加工する方がよい。
【0043】
被アーク材2はよく乾燥しても良いが、水分を含んでいても差し支えない。
但し、被アーク材2が水分を含んでいると、アーク4のエネルギーが水分の蒸発に吸収されてしまい、蒸発箇所の温度を上げ難くなるため、乾燥している方がより好ましい。逆に、被アーク材2が濡れていたり、湿っていたり、水分を含んでいたり、水中にあったりする場合、アーク4による被アーク材2の加熱を防ぐことができる。同様に被アーク材2の加熱を防ぐためには、被アーク材2を直接水冷したり、油冷したりすることができる。また、水や炭酸ガスなどの冷却媒体を、被アーク材2に吹き付けたり、スプレイしたりすることができる。
【0044】
アーク4の放電期間は、3秒程度若しくはそれ以下で十分である。特に、同一の所定領域に対する場合は、これで問題はない。それ以上、放電を続けても、ナノカーボンは製造できるが、被アーク材料が蒸発し、平坦性が失われるため、電子放出源には不適当となる。また、アーク電流は5A〜500Aの広い範囲で利用できるが、被アーク材2を破壊しないためには、30A〜300Aが適当である。アーク4をパルス電流で運転する場合、その周波数は限定されないが、汎用電源の実情から見て、1Hz〜500Hzが適当である。アークトーチ1と被アーク材2との距離は0.1〜10mmが適当である。更に、アークトーチ1と被アーク材2とを相対的にかつ連続的に移動させる場合、即ち、被アーク材2の異なる個所をトレースするようにアーク4を連続的に発生させる場合、アーク4の放電期間は限定されない。アーク4の放電を持続的に行わせ、連続移動する、又は放電を断続的間欠的に行わせ、ナノカーボンの製造に最適な距離を保った放電領域が不連続線状に形成されてもよい。
【0045】
アーク4を直流若しくは直流パルスで運転する場合、純黒鉛の表面にナノカーボンを製造する条件は極めて狭い。しかし、被アーク材2として、触媒金属等を含む材料を含有した黒鉛を用いると、大量のナノカーボンがその表面に製造できる。該触媒金属等には、Li,B,Mg,Al,Si,P,S,K,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,As,Y,Zr,Nb,Mo,Rh,Pd,In,Sn,Sb,La,Hf,Ta,W,Os,Pt,若しくはこれらの混合物が利用できる。
【0046】
黒鉛に含有させるには、これらの金属自体若しくは酸化物,窒化物,炭化物,硫化物,塩化物,硫酸化合物,硝酸化合物などなどが利用できる。また、触媒金属等を黒鉛に含有させる代わりに、それらの触媒金属等,若しくは酸化物,窒化物,炭化物,硫化物,塩化物,硫酸化合物,硝酸化合物を、黒鉛の表面に散布,塗布,メッキ,コート(蒸着)若しくは注入しても良い。つまり、被アーク材は、黒鉛と触媒金属とが同時にアーク4によって加熱されるような構造をしていれば良い。
【0047】
アーク4を交流若しくは交流パルスで運転する場合、純黒鉛を用いても大量のナノカーボンがその表面に製造できる。また、前記触媒入り黒鉛電極や触媒で表面を覆った黒鉛電極を用いても大量のナノカーボンが製造できる。どちらかというと、純黒鉛の方が単位平面当たりのナノカーボンの密度が高い。
【0048】
図3及び図4は、所望の一箇所若しくは複数箇所の表面だけを一度にナノカーボンに変形させる方法の一例を示している。ナノカーボンに変形させたい表面のパターンを呈したマスク13(ハードマスク)を介して、被アーク材2とトーチ電極10との間でアーク4を放電させる方法である。
【0049】
図3は、被アーク材2とトーチ電極10との間でアーク4を放電させた状態を示す。図4は、図3の方法により成長したナノカーボンを示している。図4中、14はナノカーボンの成長箇所を示している。
なお、図3及び図4において、図1及び図2と同じ構成要素については、同一番号を付して説明を省略する。
【0050】
被アーク材2において、アーク4が接触した表面にのみナノカーボンが形成される。マスク13は、高融点金属,セラミックス,黒鉛などアークの高温および熱衝撃に耐えるものであれば良い。また、マスク13は被アーク材2の上に直接載せても良いし、スペーサを介してわずかに浮かせても良い。
【0051】
交流アーク若しくは交流パルスアークの場合、被アーク材2として純黒鉛,金属触媒等を含む材料を含有させた黒鉛,又は、金属触媒等を含む材料を散布,塗布,メッキ,コート(蒸着)若しくは注入した黒鉛を用いることができる。一方、直流アーク若しくは直流パルスアークの場合、純黒鉛は利用できないが、金属触媒等を含む材料を含有させた黒鉛,又は、金属触媒等を含む材料を散布,塗布,メッキ,コート(蒸着)若しくは注入した黒鉛を用いることができる。
【0052】
図5乃至図7は、所望の一箇所若しくは複数箇所の表面だけを一度にナノカーボンに変形させる方法の別例を示している。この方法は、ナノカーボンに変形させたい黒鉛表面の箇所に、金属触媒15等を含む材料を散布,塗布,メッキ,コート(蒸着)若しくは注入した被アーク材を利用する方法である。
【0053】
図5は、被アーク材2とトーチ電極10との間でアーク4を放電させた状態を示す。図6は、図5の方法により成長したナノカーボンを示している。図6中、14はナノカーボンの成長箇所を示している。図7は、図6の点線部分の拡大図である。
なお、図5乃至図7において、図1及び図2と同じ構成要素については、同一番号を付して説明を省略する。
【0054】
図7に示すように、触媒金属15は、アーク放電4を利用した加工によって、被アーク材2の表面からは、ほぼ消失する。
更に詳細に述べると、実際には被アーク材2の表面がわずかにくぼみ、このくぼんだ部分にナノカーボンが形成される。
【0055】
直流アーク若しくは直流パルスアークを用いれば、金属触媒15等で覆われた表面にはナノカーボンが形成されるが、金属触媒15等で覆われていない表面にはナノカーボンがほとんど形成されない。この方法の場合、交流アーク若しくは交流パルスアークを用いることは好ましくない。なぜなら、金属触媒15等で覆われていない箇所にもナノカーボンが形成されるためである。
なお、この方法では図3で示した方法と異なり、アーク放電加工時にマスク13を利用しないため、より簡便である。
【0056】
本発明による製造方法によれば、被アーク材2を順次取り替えることにより、連続生産が可能である。或いはまた、被アーク材2を並べておき、アークトーチ1を移動させることでも、連続生産が可能である。
【0057】
即ち、アークトーチ1を固定しておいて被アーク材2を移動させてもよいし、被アーク材2を固定しておいてアークトーチ1を移動させてもよい。更に、アークトーチ1及び被アーク材2の双方を移動させることも可能である。
【0058】
また、アークトーチ1と被アーク材2との相対移動については、手動(人間の手)で行ってもよいし、アークトーチ1を3方向(即ち、被アーク材2に平行な面(X方向及びY方向)及びその面に垂直な方向(Z方向))に移動させる移動手段を有する装置を使用して自動で行っても良い。
特に、NC装置(数値制御装置)等を使用すれば、ナノカーボンに変形させたい領域のみをアーク4にさらしたり、触媒金属15のパターン部分のみをアーク4にさらすことも可能である。
0059
また、以上の方法によって製造したナノカーボンを含む電子放出源において、電子放出を阻害するナノ粒子を、酸化除去すると電子放出源の性能が向上する。
0060
本発明の製造方法によって生成したナノカーボンの電子放出源としての利用法としては、従来の二極管方式若しくは三極管方式が利用できる。特に、表示管,表示パネル,発光素子,発光管,発光パネル等に好適である。更には、特定の箇所に生成したナノカーボンから電子放出を行うことで、複雑なパターンの表示装置への応用も可能である。
0061
具体的実験結果の一例を以下に示す。
図8は、Ni/Yを含有した黒鉛板(Ni及びY含有量:4.2及び1.0mole%、板厚:2mm)の表面を汎用の溶接用アークトーチ1(トーチ電極10:黒鉛)で解放大気中(大気圧下)において加工し、その表面を走査型電子顕微鏡で観察した写真である。アーク電流は直流100Aとした場合の結果である。同図において、大量のナノカーボン、特に多層カーボンナノチューブが表面を覆っていることがわかる。
ここで、黒鉛板の代わりに、活性炭又はアモルファスカーボン又は触媒金属を含有した黒鉛などを用いた場合にも、ほぼ同様の結果がでた。また、特定ガス、特に、希ガスを使用した場合には、生成されたナノカーボンの収量が増加した。ここから、希ガスを使用することが、非常に効果的であることを確認した。
0062
図9は、純黒鉛表面を100Aの交流アークで加工し、その表面を電子顕微鏡で観測した例である。同図においても、大量のナノカーボン、特に多層カーボンナノチューブが表面に形成されていることがわかる。この堆積物中には、カーボンナノ粒子なども含まれていた。同試料を用い二極管構造の蛍光発光管で電子を放出させ、蛍光面に照射したところ、蛍光面が発光することを目視で観測した。ここで、黒鉛板の代わりに、活性炭又はアモルファスカーボン又は触媒金属を含有した黒鉛などを用いた場合の結果や、特定ガスを使用した場合の効果は、図8の場合と同様であった。
0063
上記の実施例では、黒鉛(第2電極)を表面に形成した被アーク材2として黒鉛板を使用した(即ち、基材が第2電極を兼用している)例を示したが、金属板の上にベタパターン又はパターン化した黒鉛層を設けた(即ち、基材と第2電極が別体に形成される)ものを使用することも可能である。
0064
また、ガラス基板やセラミック基板等の絶縁板の上にベタパターン又はパターン化した黒鉛層を設けたものを使用することも可能である。
この絶縁板を使用する場合には、更に、絶縁板と黒鉛層の間に、ベタパターン又はパターン化した金属(アルミニウム等のアーク放電時に蒸発しない金属)層を設けてもよい。絶縁板を使用すれば、黒鉛板等を使用するよりも、製造が容易であり、コスト面でも低廉である。
0065
更に、金属層は、例えば、スクリーン印刷法等により厚膜で形成したり、CVD法やマスク蒸着法等により薄膜で形成することが可能である。この金属層は、電子放出源としてナノカーボンを使用する際に、ナノカーボンに電位を印加して電子放出を行わせるための配線層として利用できる。
0066
更にまた、触媒金属15は、ベタパターン又はパターン化したものを使用することが可能である。黒鉛層及び金属層については、ベタパターンでもよいが、触媒金属15のパターンに準じてパターン化したものを使用することも可能である。この触媒金属15は、例えば、CVD法やマスク蒸着法等により薄膜で形成することが可能である。
0067
上記の実施例では、基材(被アーク材2)上のナノカーボンをそのまま利用する例を示したが、基材(被アーク材2)から分離・精製して、単体のナノカーボンとして使用することも勿論可能である。
上記の実施例では、被アーク材2とトーチ電極10との角度は、直角の例を示したが、直角に限定されず、ナノカーボンの製造に支障のない任意の角度でよい。
0068
本発明の製造方法によって製造したナノカーボンは、水素等の吸蔵体に利用できる。
本発明の製造方法によって製造したナノカーボンは、二次電池電極への混合物,二次電池電極,燃料電池電極への混合物,二次電池電極に利用できる。
本発明の製造方法によって製造したナノカーボンは、ゴム,プラスチック,樹脂,セラミックス,鉄鋼,コンクリートなどへの混合物として利用できる。該ナノカーボンをこれらの材料に混合することにより、強度,熱伝導性,電気導電性などを改善できる。
0069
本発明の製造方法によって製造したナノカーボンは、すすの中に多量のナノチューブ、特に多層カーボンナノチューブが含まれているという特徴がある。また、すすの中に多層ナノチューブと同時に、ナノホーンも含まれているという特徴がある。同様に、カーボンナノ粒子なども含まれているという特徴がある。
0070
ここで、ナノホーンとは、グラファイトシートを円錐状に丸めた形状を持ち、先端も円錐状に閉じているカーボンナノ粒子を示す(文献「Pore structure of single−wall carbon nanohorn aggregates/K.Murata, K.Kaneko, F.Kokai, K.Takahashi, M.Yudasaka, S.Iijima/Chem. Phys. Lett., vol. 331, pp.14−20 (2000)」参照)。
0071
【発明の効果】
本発明によれば、ナノカーボンの極めて容易な製造方法及び製造装置を提供することができる。
また、製造が容易で、かつ、連続大量生産が可能なナノカーボン及びそれを用いた電子放出源(電子放出源用基板)の製造(パターン化)方法及び製造(パターン化)装置を提供することができる。
更にまた、任意の一箇所又は複数箇所に任意のパターン状にナノカーボン群を容易に製造する方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ナノカーボンの製造(パターン化)装置の概略を示す図である。
【図2】図1のナノカーボンの製造(パターン化)装置の部分拡大断面図である。
【図3】特定の箇所にナノカーボンを形成(パターン化)する方法の一例を示す図である。
【図4】図3の方法により成長したナノカーボンを示す図である。
【図5】特定の箇所にナノカーボンを形成(パターン化)する方法の他の例を示す図である。
【図6】図5の方法により成長したナノカーボンを示す図である。
【図7】図6の点線部分の拡大図である。
【図8】直流アーク運転でNi/Y金属を含有した黒鉛表面に加工形成したナノカーボンを示す図である。
【図9】交流アーク運転で純黒鉛表面に加工形成したナノカーボンを示す図である。
【符号の説明】
1…アークトーチ、
2…被アーク材、
3…水冷ベンチ、
4…アーク、
5…電源、
6…ガスボンベ、
7…ガス調整器及び流量計、
8…アークトーチの先端部、
9…アークトーチのノズル、
10…トーチ電極、
11…電極ホルダ、
12…被包ガス、
13…マスク、
14…ナノカーボンの成長箇所、
15…触媒金属。

Claims (22)

  1. 第1電極と、炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、
    前記第2電極の所定領域の炭素材料を同一の該所定領域に対して3秒程度若しくはそれ以下の放電時間を有する前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴とするナノカーボンの製造方法。
  2. 前記第1電極が、アークトーチに設けられたトーチ電極であり、該トーチ電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電によりナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴とする請求項1記載のナノカーボンの製造方法。
  3. アークトーチに設けられたトーチ電極である第1電極と、炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、
    前記第2電極の異なる個所をトレースするように前記トーチ電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴とするナノカーボンの製造方法。
  4. 前記第2電極が、基材表面に設けられており、該基材を冷却部材により保持して、前記基材を該冷却部材により冷却しながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電によりナノカーボンに変えることを特徴とする請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法。
  5. 少なくとも、前記第1電極と前記第2電極と両電極間で発生したアーク放電領域を被包部材で覆いながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電によりナノカーボンに変えることを特徴とする請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法。
  6. 前記第2電極の炭素材料が、黒鉛,活性炭,アモルファスカーボンの何れかであることを特徴とする請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法。
  7. 前記第2電極が、触媒金属を含有している炭素材料,若しくは触媒金属が表面に形成されている炭素材料の何れかであることを特徴とする請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法。
  8. 前記触媒金属が、Li,B,Mg,Al,Si,P,S,K,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,As,Y,Zr,Nb,Mo,Rh,Pd,In,Sn,Sb,La,Hf,Ta,W,Os,Pt、若しくはこれらの酸化物,窒化物,炭化物,硫化物,塩化物、硫酸化合物,硝酸化合物、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項記載のナノカーボンの製造方法。
  9. 前記アーク放電の発生領域に特定ガスを供給しながら、前記アーク放電を行うことを特徴とする請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法。
  10. 前記特定ガスが、Ar,Heなどの希ガス,空気,窒素ガス,炭酸ガス,酸素ガス,水素ガス若しくはこれらの混合ガスであることを特徴とする請求項記載のナノカーボンの製造方法。
  11. 前記第1電極が、黒鉛若しくはW(タングステン)を主成分とすることを特徴とする請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法。
  12. 前記アーク放電を直流若しくは直流パルスで運転し、前記第2電極をアーク放電の陽極とすることを特徴とする請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法。
  13. 前記アーク放電を交流若しくは交流パルスで運転することを特徴とする請求項1又は3記載のナノカーボンの製造方法。
  14. ノズルと、前記ノズル内に収容された第1電極とするトーチ電極と、前記ノズル内に収容された前記トーチ電極を保持する電極ホルダと、前記ノズルと前記電極ホルダの間の特定ガスの流路から構成された先端部を有するアークトーチと、
    前記第1電極と、炭素材料又は触媒金属を含有している炭素材料又は触媒金属が表面に形成されている炭素材料を主成分とする第2電極が、大気中で所定間隔に保持されてなる電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して、前記第2電極の所定領域にアーク放電を発生させて、該アーク放電により該所定領域の炭素材料を前記第2電極の表面でナノカーボンに変えるための電源からなるアーク発生手段と、
    前記アーク放電の発生領域に前記流路から特定ガスを供給する特定ガス供給手段を備えたことを特徴とするナノカーボンの製造装置。
  15. 前記トーチ電極と前記第2電極を相対移動させる移動手段を更に有し、前記トーチ電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記トーチ電極と前記第2電極との間に電圧を印加して、前記第2電極の所定領域にアーク放電を発生させて、該アーク放電により該所定領域の炭素材料をナノカーボンに変えることを特徴とする請求項14記載のナノカーボンの製造装置。
  16. アークトーチに設けられたトーチ電極である第1電極と、炭素材料又は触媒金属を含有している炭素材料又は触媒金属が表面に形成されている炭素材料を主成分とする第2電極が、大気中で所定間隔に保持されてなる電極と、
    前記第1電極と前記第2電極を相対移動させる移動手段と、
    前記第2電極の異なる個所をトレースするように前記第1電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して、前記第2電極の所定領域にアーク放電を発生させて、該アーク放電により該所定領域の炭素材料を前記第2電極の表面でナノカーボンに変えるための電源からなるアーク発生手段と、
    前記アーク放電の発生領域に特定ガスを供給する特定ガス供給手段を備えたことを特徴とするナノカーボンの製造装置。
  17. 前記第2電極が、基材表面に設けられており、前記第1電極と前記第2電極を所定間隔で保持する保持手段が、前記基材を冷却するための冷却手段を有することを特徴とする請求項14又は16記載のナノカーボンの製造装置。
  18. 少なくとも、前記第1電極と前記第2電極と両電極間で発生したアーク放電領域を覆う被包手段を有することを特徴とする請求項14又は16記載のナノカーボンの製造装置。
  19. 第1電極と、炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、
    前記第1電極と前記第2電極を相対移動させながら、前記第2電極の所定領域の炭素材料を前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴とするナノカーボンのパターン化方法。
  20. 第1電極と、任意のパターン状に形成された炭素材料又は任意のパターン状に形成された触媒金属を含有している炭素材料又は任意のパターン状に形成された触媒金属が表面に形成されている炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、
    前記第2電極の所定領域の炭素材料を同一の該所定領域に対して3秒程度若しくはそれ以下の放電時間を有する前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴とするナノカーボンのパターン化方法。
  21. 第1電極と、炭素材料を主成分とする第2電極を、大気中で対向配置する工程と、
    前記第2電極の表面に任意の開口パターンを持ったマスクを配置する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させる工程と、
    前記マスクの開口部分に対応する前記第2電極の所定領域の炭素材料を同一の該所定領域に対して3秒程度若しくはそれ以下の放電時間を有する前記アーク放電により前記第2電極の表面でナノカーボンに変える工程を備えたことを特徴とするナノカーボンのパターン化方法。
  22. 前記第1電極が、アークトーチに設けられたトーチ電極であることを特徴とする請求項19乃至21の何れか一項記載のナノカーボンのパターン化方法。
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