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JP3602979B2 - ディスク収納ケースとその成形金型 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク状媒体、特にカートリッジに収納されていないCD(コンパクトディスク)等のディスク状媒体を収納するためのディスク収納ケースと、その成形金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のディスク状媒体のうち、カートリッジ等に収納されておらず、ディスク状媒体が単体で情報記録再生装置に装着されるものとしては、CDやCD−ROMのように予め何らかのデータが記録されているものの他、記録可能なCD(CD−R、CD−RW等)が挙げられる。
これらのディスク状媒体の保管時には、何らかのケースに収納しているが、例えばデュアルケースと称される収納ケースに収納することが挙げられる(実公平5−1014号公報等)。
【0003】
しかし、デュアルケースでは、ディスク状媒体を1枚ずつ保管するものであるので、多数枚を保管するときは厚みが厚くなり、保管に不便であるとともに、ケースのコストも高くなるという問題がある。
そこで、多数枚のディスク状媒体を収納するディスク収納ケースとして、本体と蓋体からなる略箱形のディスク収納ケースが知られている。
この種のディスク収納ケースとしては、例えば実開平5−44882号公報に記載されたものが挙げられる。このディスク収納ケースは、本体内部に傾斜壁を設けることで、収納した多数枚のディスク状媒体をめくりやすくして、ディスク状媒体の検索性を高めたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の実開平5−44882号公報のディスク収納ケースでは、傾斜壁を設けるために、本体の裏面側に凹部を形成する必要があった。また、この傾斜壁と本体の前壁との間を、スタンバイ用のポケット部として利用することができるが、このポケット部にディスク状媒体を収納すると、本体の傾斜壁と後壁との間に収納したときよりもディスク状媒体が上側に突出してしまうので、このポケット部にディスク状媒体を収納しているときは、蓋体を閉じることができないという問題がある。一方、ポケット部にディスク状媒体を収納したままで蓋体を閉じることができるように、本体の深さを深くすると、ディスク収納ケースが大型化してしまうとともに、本体の傾斜壁と後壁との間に収納したディスク状媒体の上部まで本体の側壁等に囲まれてしまうので、検索性が劣ってしまうという問題がある。
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、多数枚のディスク状媒体を収納できるとともに、大型化することなく収納したディスク状媒体の検索性を高めることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、底壁から前壁、後壁及び側壁を立設したディスク状媒体収納本体と、前記本体の上部に開閉可能に取り付けられた蓋体とを備えるディスク収納ケースであって、前記本体の前記底壁に仕切壁を立設するとともに、前記本体の前記仕切壁及び前記前壁を前方に傾斜させ、かつ前記前壁の傾斜角度を前記仕切壁の傾斜角度より大きくしたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のディスク収納ケースにおいて、前記本体の前記仕切壁の高さを、収納するディスク状媒体の半径よりも高くしたことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明(ディスク収納ケースの成形金型)は、請求項1又は請求項2に記載のディスク収納ケースを成形するための凹部を設けた固定金型と凸部を設けた移動金型とを備え、前記移動金型の前記凸部に前記本体の前記仕切壁となる部分を形成するとともに、前記仕切壁となる部分の高さ方向を前記移動金型の移動方向と一致させたことを特徴とする。
【0008】
【作用】
請求項1の発明においては、本体の仕切壁が前方に傾斜しているので、本体の仕切壁と後壁との間に収納したディスク状媒体をめくりやすくし、検索性を高めることができる。さらに、簡易な構造の成形金型を用いて成形することができる。
また、請求項2の発明においては、収納したディスク状媒体を仕切壁で受けるときに、より広い面積で受けることができるので、ディスク状媒体に傷が付きにくくすることができる。
さらにまた、請求項3の発明においては、移動金型に本体の仕切壁となる部分を形成するとともにその高さ方向を移動金型の移動方向に一致させたので、スライドコア等を用いることなく固定金型と移動金型のみでディスク収納ケースの本体を成形することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明によるディスク収納ケースの一実施形態を示す外観斜視図であり、蓋体を途中まで開いた状態を示す。
このディスク収納ケース10は、ディスク状媒体を収納するためのディスク状媒体収納本体20と、この本体20の上部に開閉(回動)自在に取り付けられた蓋体30とから構成されている。
図2〜図4は、本体20を示す図であり、図2は斜視図、図3は内面側を示す平面図、図4は、図3のA−A断面を示す断面図である。
【0010】
図2〜図4において、本体20は、略長方形状の底壁21の4辺外縁部にそれぞれ前壁22、後壁25、並びに側壁23及び24を立設して上側のみが開口された略箱形に形成されている。また、底壁21を基準として、後壁25の高さ(上端面までの長さ)は、前壁22の高さよりも高く形成されている。さらにまた、側壁23及び24の内面側の略中央位置には、上下方向に延びる段差部23a及び24aが形成されており、その分、側壁23及び24の外面側において後壁25寄りの上端近傍には、外面を一段低くした段差部23b及び24bが形成されている。そして、これらの段差部23b及び24bの領域内には、それぞれ中空円筒状の支軸部26が立設されている。この支軸部26は、蓋体30を取り付けるためのものである。
また、底壁21の略中央部には、側壁23及び24側に延びるように仕切壁27が立設されている。
【0011】
本体20の側壁23及び24並びに後壁25は、底壁21に対して略垂直に立設されている。なお、厳密には、成形時の金型の抜き勾配を考慮して、約1〜3度程度、外側に傾斜している。
これに対し、前壁22及び仕切壁27は、前方に傾斜するように設けられている。このように仕切壁27を傾斜させたのは、約20枚程度のディスク状媒体(例えばCD−R)を収納したときに、ディスク状媒体をめくりやすくし、収納した複数枚のディスク状媒体から希望のディスク状媒体を探し出すときの検索性を高めるためである。本実施形態では、図4に示すように、仕切壁27の傾斜角度は、例えば5度程度としているが、収納するディスク状媒体の枚数やサイズ等によって最適傾斜角度が決定される。さらに、仕切壁27の高さは、収納するディスク状媒体によって異なるが、本実施形態では、前壁22より20〜40mm程度低くしている。
【0012】
例えば、上記のように収納するディスク状媒体がCD−Rである場合は、CD−ROM等以上にディスク状媒体の情報記録面に傷が付かないように配慮する必要がある。この場合には、ディスク状媒体の情報記録面を受ける面積が広い方が望ましいので、仕切壁27の高さを、ディスク状媒体の半径(約6cm)よりもやや長くしている。また、仕切壁27の横幅も同様に、ディスク状媒体の外径(約12cm)の80%程度としている。
【0013】
前壁22は、約7度程度前方に傾斜するように、すなわち仕切壁27よりさらに約2度程度大きな傾斜角度を有している。このようにしたのは、後述するように、成形金型上の理由によるものである。
【0014】
図5及び図6は、蓋体30を示す図であり、図5は内面側を示す平面図、図6は図5のB−B断面を示す断面図である。
蓋体30は、略長方形状の天壁31の4辺縁部にそれぞれ前壁32、後壁35並びに側壁33及び34を立設して下側のみが開口された略箱形に形成されている。側壁33及び34の後壁35側近傍には、円弧状に突出した突出部33a及び34aが形成され、この突出部33a及び34aの略中心部に円形状の穴33b及び34bが形成されている。これらの穴33b及び34bは、本体20側の支軸部26に嵌合するものである。
【0015】
蓋体30を本体20に取り付けるときは、本体20の支軸部26と蓋体30の穴33b、34bとを嵌合させれば良い。ここで、蓋体30の側壁33と34との内面間の長さは、本体20の側壁23と24とにそれぞれ形成した段差部23bと24bとの外面間の長さよりもやや長く形成されている。そして、蓋体30の側壁33、34の突出部33a、34aを弾性的に外側にたわませることにより突出部33a、34aが本体20の支軸部26を乗り越え、穴33b、34bが支軸部26に入り込む。この嵌合後は、本体20の側壁23、24に形成した段差部23b、24bに蓋体30の突出部33a、34aが重なり、これらの突出部33a、34と、本体20の側壁23、24の外面とがそれぞれ略面一になる。そして、蓋体30は、本体20の支軸部26を中心として回動(開閉)自在になる。
【0016】
蓋体30を閉じたときは、本体20の底壁21と蓋体30の天壁31とが略平行になるように配置されるとともに、蓋体30の前壁32、側壁33及び34の前側部分、並びに後壁35の各下端縁がそれぞれ本体20の前壁22、側壁23及び24、並びに後壁25の各上端縁と隣接する。
【0017】
図7は、ディスク収納ケース10に収納されるディスク状媒体Dを示す斜視図であり、図8は、ディスク収納ケース10にこのディスク状媒体Dを複数枚収納した状態を示す側面の断面図である。
ディスク状媒体Dは、図7に示すように袋1に収納されたものであり、これが、本体20の仕切壁27と後壁25との間のスペースに収納される。
なお、本体20の前壁21と仕切壁27との間のスペースは、例えばディスク状媒体Dに貼付するラベルその他の小物を収納する部分であるが、この部分にもディスク状媒体Dを収納しても良い。この部分にディスク状媒体Dを収納しても、蓋体30を閉じることが可能である。
【0018】
図9は、本体20の成形金型を示す断面図である。この成形金型100は、上側の固定金型101と、上下方向に移動可能な下側の移動金型102とから構成されており、スライドコア等は設けられていない。図中、本体20の側壁21、前壁22、後壁25及び仕切壁27を形成する部分(空隙)をそれぞれ21’、22’、25’及び27’で示す。
【0019】
固定金型101側には、本体20の外面側を形成するための部分が凹状に設けられている。また、移動金型102側には、本体20の内面側を形成するための部分が凸状に設けられている。そして、移動金型102には、本体20の仕切壁27となる部分27’が略垂直に設けられている。すなわち、仕切壁27となる部分27’の高さ方向が移動金型102の移動方向に一致するようにしている。したがって、仕切壁27は、後壁25に対して約5度程度傾斜しているので、本体20の後壁25となる部分25’は、仕切壁27となる部分27’を基準とすると約5度傾斜しており、また、底壁21となる部分21’も水平ラインに対して約5度傾斜するように形成されている。さらに、本体20の前壁22となる部分22’は、仕切壁27となる部分27’よりさらに約2度傾斜している。このように成形金型100を形成することにより、アンダーカットとなる部分がなく、スライドコアや傾斜スライドを使用する必要がないので、金型コストを高くすることなく、金型のメンテナンスも良好にすることができる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、本体の仕切壁と後壁との間に収納したディスク状媒体をめくりやすくし、検索性を高めることができる。さらに、簡易な構造の成形金型を用いて成形することができる。
また、請求項2の発明によれば、収納したディスク状媒体をより広い面積で受けることにより、ディスク状媒体に傷が付きにくくすることができる。
さらにまた、請求項3の発明によれば、スライドコア等を用いることなく固定金型と移動金型のみでディスク収納ケースの本体を成形することができ、成形金型のコストひいてはディスク収納ケースの製造コストを削減し、ディスク収納ケースの生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディスク収納ケースの一実施形態を示す外観斜視図であり、蓋体を途中まで開いた状態を示す。
【図2】本体を示す斜視図である。
【図3】本体の内面側を示す平面図である。
【図4】図3のA−A断面を示す断面図である。
【図5】蓋体の内面側を示す平面図である。
【図6】図5のB−B断面を示す断面図である。
【図7】ディスク収納ケースに収納されるディスク状媒体を示す斜視図である。
【図8】ディスク収納ケースにディスク状媒体を複数枚収納した状態を示す側面の断面図である。
【図9】本体の成形金型を示す断面図である。
【符号の説明】
1 袋
10 ディスク収納ケース
20 ディスク状媒体収納本体
21 底壁
22 前壁
23、24 側壁
25 後壁
26 支軸部
27 仕切壁
30 蓋体
31 天壁
32 前壁
33、34 側壁
33b、34b 穴
35 後壁
100 成形金型
101 固定金型
102 移動金型
D ディスク状媒体

Claims (3)

  1. 底壁から前壁、後壁及び側壁を立設したディスク状媒体収納本体と、前記本体の上部に開閉可能に取り付けられた蓋体とを備えるディスク収納ケースであって、
    前記本体の前記底壁に仕切壁を立設するとともに、前記本体の前記仕切壁及び前記前壁を前方に傾斜させ、かつ前記前壁の傾斜角度を前記仕切壁の傾斜角度より大きくしたことを特徴とするディスク収納ケース。
  2. 請求項1に記載のディスク収納ケースにおいて、
    前記本体の前記仕切壁の高さを、収納するディスク状媒体の半径よりも高くしたことを特徴とするディスク収納ケース。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のディスク収納ケースを成形するための凹部を設けた固定金型と凸部を設けた移動金型とを備え、
    前記移動金型の前記凸部に前記本体の前記仕切壁となる部分を形成するとともに、前記仕切壁となる部分の高さ方向を前記移動金型の移動方向と一致させたことを特徴とするディスク収納ケースの成形金型。
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