JP3603702B2 - 圧延ロール用ブレーキトルク付与装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延ロールに回転駆動力を伝達する回転駆動力伝達機構のガタを吸収すべく前記圧延ロールにブレーキトルクを付与する圧延ロール用ブレーキトルク付与装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧延ロールに回転駆動力を伝達するギヤ機構やカップリング等の回転駆動力伝達機構のガタを吸収する装置としては、例えば特開昭62−77108号公報に示すように、ピニオンスタンドの上ロールにスプロケットを介して設けられた制動モータを駆動して回転駆動力伝達機構にブレーキトルクを付与し、これによりギヤ機構のバックラッシュ等のガタを吸収して被圧延材の噛み込み時のショックトルクを軽減するようにしたものや、或いは特開平6−071371号公報に示すように、圧延機の出側にブレーキシューを進退自在に設け、該ブレーキシューを前進させて上下の圧延ロールに当接させることにより、上下の圧延ロールにブレーキトルクを付与し、これにより、回転駆動力伝達機構のガタを吸収して上下の圧延ロールの位相ずれを防止するようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のガタ吸収装置においては、ブレーキトルクを付与するタイミングを考慮する必要があるばかりか、装置の構造が複雑でコスト高になるという不都合がある。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、ブレーキトルクを付与するタイミングを考慮する必要をなくすと共に、簡単な構造で低コスト化を図ることができる圧延ロール用ブレーキトルク付与装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る圧延ロール用ブレーキトルク付与装置は、圧延ロールに回転駆動力を伝達する回転駆動力伝達機構のガタを吸収すべく前記回転駆動力伝達機構により回転駆動力が伝達される圧延ロールにブレーキトルクを付与する圧延ロール用ブレーキトルク付与装置であって、前記圧延ロールの軸方向の両端部に該圧延ロールと一体回転可能に設けられ、前記圧延ロールに供給される冷却液をかき分けることにより回転抵抗を発生させるインペラを備えたことを特徴とする。
【0005】
請求項2に係る圧延ロール用ブレーキトルク付与装置は、請求項1において、前記圧延ロールが、ロール軸受の潤滑をオイルエアー又はオイルミストで行う4ロール圧延機に用いられる圧延ロールであって、該圧延ロールの端面に、該ロール軸受への前記冷却水の浸入を防止するシール部材が設けられていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。本発明の実施の形態の一例であるインペラを4ロール圧延機の圧延ロールの軸方向の両端部に取り付けた状態を示す要部断面図、図2はフリンジャーの外周部にインペラを取り付けた状態を示す平面図である。
【0007】
まず、4ロール圧延機から説明すると、図1において符号1は固定軸であり、この固定軸1にはロール軸受2を介して筒状の回転軸3が回転可能に外嵌されている。回転軸3には圧延ロール4及び一対のフリンジャー5がそれぞれ外嵌固定されている。フリンジャー5は圧延ロール4の軸方向の両端部にそれぞれ配置されており、回転軸3に外嵌固定される筒状部6と、圧延ロール4側の端部に設けられたフランジ部7とを備える。フランジ部7は圧延ロール4の端面に当接しており、該圧延ロール4の軸方向の両端側に該圧延ロール4の端面と略平行に配置されたハウジング8の側壁8aに対向している。ハウジング8の側壁8aとフリンジャー5のフランジ部7との間には、圧延ロール4の端面とロール軸受2との間をシールするシール部材9が取り付けられている。
【0008】
また、フリンジャー5のフランジ部7の外周部には、周方向に所定の間隔(ここでは等間隔)で複数の突起(ここでは四角形状突起)10が設けられた円環板状のインペラ(圧延ロール用ブレーキトルク付与装置)11がフランジ部7と一体に取り付けられている。インペラ11は圧延ロール4の端面とハウジング8の側壁8aとの間に配置されており、突起10の先端は圧延ロール4のロール面より径方向内方に位置している。突起10の先端より径方向外方のハウジング8の側壁8bは、側壁8aより圧延ロール4の端面から離れて配置されて側壁8aと側壁8bとの間に段差が形成されている。
【0009】
そして、駆動源(図示せず。)の回転駆動力がギヤ機構やカップリング等の回転力伝達機構(図示せず。)を介して回転軸3に伝達され、これにより、圧延ロール4がフリンジャー5及びインペラ11と一体となって回転駆動され、また、ロール軸受2はオイルエアー又はオイルミストにより潤滑がなされてシール部材9よりロール軸受2側が高圧領域とされ、更に、圧延ロール4には多量の冷却水が供給される。
【0010】
このとき、回転するインペラ11の突起10により冷却水がかき分けられ、該かき分け時にインペラ11に生じる回転抵抗により圧延ロール4にブレーキトルクが付与され、これにより、ギヤ機構のバックラッシュ等のガタが吸収されて被圧延材の噛み込み時から材抜けまで4つの圧延ロール4に略均等な駆動力が伝達され、この結果、例えば、一つの駆動源から複数の圧延ロールへ駆動力を伝達する際に一つの圧延ロールに駆動力が集中して他の圧延ロールにトルクが伝達されなくなって駆動系が破壊してしまうようなことが防止されて駆動系の寿命向上を図ることができると共に、異径棒鋼圧延においては、節ピッチが均等化されて品質の向上を図ることができる。
【0011】
また、回転するインペラ11の突起10によって冷却水をかき分けた部分に負圧領域が形成されるので、ロール軸受2側の高圧領域にシール部材9を介して冷却水が浸入するのを防止することができ、この結果、シール部材9のシール性能を良好に維持することができると共に、負圧領域が背圧を低下させるためオイルエアー又はオイルミストの潤滑性を向上させることができ、更には、シール部材9が破損した場合においても、ロール軸受2側の高圧領域からオイルエアー又はオイルミストが負圧領域に流出するため、ロール軸受2側の高圧領域にシール部材9を介して冷却水が浸入するのを防止することができる。
【0012】
このようにこの実施の形態では、回転するインペラ11の突起10で冷却水をかき分けた際に該インペラ11に生じる回転抵抗により圧延ロール4にブレーキトルクを付与してギヤ機構のバックラッシュ等のガタを吸収するようにしているので、ブレーキトルクを付与するタイミングを考慮する必要をなくすことができると共に、簡単な構造で装置の低コスト化を図ることができる。
【0013】
なお、上記実施の形態では、4ロール圧延機の圧延ロールにインペラ11を取り付けた場合を例に採ったが、これに限定されず、例えば通常の圧延機の圧延ロール、2ロール圧延機の圧延ロール又は3ロール圧延機の圧延ロールにインペラ11を取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、周方向に所定の間隔で複数の突起10が設けられた円環板状のインペラ11を例に採ったが、インペラの形状は必ずしもこのようにする必要はなく、冷却水をかき分けた際の回転抵抗により圧延ロール4にブレーキトルクを付与することができる範囲において適宜変更することができる。
【0014】
更に、上記実施の形態では、インペラ11をフリンジャー5のフランジ部7の外周部に取り付けた場合を例に採ったが、これに限定されず、インペラを圧延ロール4の端面に直接取り付けても良く、或いはフリンジャー5を用いない場合には回転軸3にインペラを取り付けるようにしてもよい。
【0015】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、請求項1の発明によれば、回転するインペラで冷却液をかき分けた際に該インペラに生じる回転抵抗により圧延ロールにブレーキトルクを付与して回転駆動力伝達機構ののガタを吸収するようにしているので、ブレーキトルクを付与するタイミングを考慮する必要をなくすことができると共に、簡単な構造で装置の低コスト化を図ることができるという効果が得られる。
【0016】
請求項2の発明では、請求項1の発明に加えて、回転するインペラによって冷却液をかき分けた部分に負圧領域が形成されるので、ロール軸受側の高圧領域にシール部材を介して冷却液が浸入するのを防止することができ、この結果、シール部材のシール性能を良好に維持することができると共に、負圧領域が背圧を低下させるためオイルエアー又はオイルミストの潤滑性を向上させることができ、更には、シール部材が破損した場合においても、ロール軸受側の高圧領域からオイルエアー又はオイルミストが負圧領域に流出するため、ロール軸受側の高圧領域にシール部材を介して冷却水が浸入するのを防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例であるインペラを4ロール圧延機の圧延ロールの軸方向の両端部に取り付けた状態を示す要部断面図である。
【図2】フリンジャーの外周部にインペラを取り付けた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
2…ロール軸受
4…圧延ロール
9…シール部材
11…インペラ(圧延ロール用ブレーキトルク付与装置)
Claims (2)
- 圧延ロールに回転駆動力を伝達する回転駆動力伝達機構のガタを吸収すべく前記回転駆動力伝達機構により回転駆動力が伝達される圧延ロールにブレーキトルクを付与する圧延ロール用ブレーキトルク付与装置であって、
前記圧延ロールの軸方向の両端部に該圧延ロールと一体回転可能に設けられ、前記圧延ロールに供給される冷却液をかき分けることにより回転抵抗を発生させるインペラを備えたことを特徴とする圧延ロール用ブレーキトルク付与装置。 - 前記圧延ロールが、ロール軸受の潤滑をオイルエアー又はオイルミストで行う4ロール圧延機に用いられる圧延ロールであって、該圧延ロールの端面に、該ロール軸受への前記冷却水の浸入を防止するシール部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の圧延ロール用ブレーキトルク付与装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32971699A JP3603702B2 (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 圧延ロール用ブレーキトルク付与装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32971699A JP3603702B2 (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 圧延ロール用ブレーキトルク付与装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001137916A JP2001137916A (ja) | 2001-05-22 |
| JP3603702B2 true JP3603702B2 (ja) | 2004-12-22 |
Family
ID=18224476
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32971699A Expired - Fee Related JP3603702B2 (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 圧延ロール用ブレーキトルク付与装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3603702B2 (ja) |
-
1999
- 1999-11-19 JP JP32971699A patent/JP3603702B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JP2001137916A (ja) | 2001-05-22 |
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