JP3603943B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷気を貯蔵室内に送出する冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の冷蔵庫は、例えば特開平9−303935号公報に示されるように、冷蔵室内の奥中央部に上下方向に設けた空気循環ダクトと、前記空気循環ダクトの下方に設けられた圧縮機の停止時に運転される空気循環用送風機と、前記空気循環ダクト中に設けられた脱臭手段と、前記空気循環ダクトと所定の間隔をおいて奥両端部に上下方向に設けられ、圧縮機が運転され冷却器で冷却された送風機からの冷気を吐出する吐出口をもつ冷気吐出ダクトとを設けたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような冷蔵庫では、圧縮機の運転時、前記空気循環ダクトのある冷蔵室の奥中央付近では、冷却器で冷却された冷気がまわりにくいため冷えにくく、前記冷気吐出ダクトの冷気の吐出口近くのみがよく冷える傾向にあり、庫内の均一な冷却能力に不足があるという課題があり、さらに、空気循環用送風機の運転時、中央にある前記空気循環ダクトの、空気吸入口で左右を挟まれる中央付近の領域は、庫内空気の循環流がまわりにくく、貯蔵物が冷却されにくいという課題があった。
【0004】
しかも、前記空気循環ダクトの循環通路中には脱臭手段が設けられているが、前記脱臭手段までの前記空気循環ダクト内に、初めて入り込んだ冷蔵室内空気は、全く脱臭されていなく、そのため、前記の循環通路表面には臭いが付着する可能性が強く、また、外部から侵入したカビの胞子や菌類等も、前記同様に前記脱臭手段までの前記空気循環ダクト内表面には多く付着し、さらには、前記脱臭手段さえもカビや菌におかされる場合もあり、庫内の異臭が増加し不衛生な状態となる危険性があるという課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷蔵庫は前記のような課題を解決したもので、本発明の冷蔵庫は、貯蔵物を収納する貯蔵室と、前記貯蔵室に流入する冷気を生成する冷却器と、該冷気を前記貯蔵室に導く冷気通路とを設け、該冷機通路は、前記貯蔵室の背壁側中央付近に設けた通路を有し、前記通路の貯蔵室側に吸込口をもち、前記通路には送風機を設け、前記送風機の前方の前記吸込口付近にはフィルターを設け、前記送風機の吸込側には、前記冷却器で生成された貯蔵室に流入する冷気の一部が流れ込み、前記フィルターの前記送風機側付近の少なくとも一部には、前記冷気流と前記フィルターとを隔離するための断熱部材または隔離壁の少なくともどちらか一方を設けたことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明の冷蔵庫は、貯蔵物を収納する貯蔵室と、前記貯蔵室に流入する冷気を生成する冷却器と、該冷気を前記貯蔵室に導く冷気通路とを設け、該冷機通路は、前記貯蔵室の背壁側中央付近に設けた通路を有し、前記通路の下方の貯蔵室側に吸込口をもち、前記通路には送風機を設け、前記送風機の前方の前記吸込口付近にはフィルターを設け、前記送風機の吸込側には、前記冷却器で生成された貯蔵室に流入する冷気の一部が流れ込み、前記フィルターの前記送風機側付近の少なくとも一部には、前記冷気流と前記フィルターとを隔離するための断熱部材または隔離壁の少なくともどちらか一方を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
そして、本発明の冷蔵庫は、貯蔵物を収納する貯蔵室と、前記貯蔵室に流入する冷気を生成する冷却器と、該冷気を前記貯蔵室に導くとともに前記貯蔵室と隔壁を介して設けられる冷気通路と、前記隔壁の少なくとも一部を形成して前記冷気通路内を流通する冷気による冷熱を貯蔵室内に放出する部材とを設け、前記冷機通路は、前記貯蔵室の背壁側中央付近に設けた通路を有し、前記通路の下方の貯蔵室側に吸込口をもち、前記通路には送風機を下方に設け、前記送風機の前方の前記吸込口側にはフィルターを設け、前記送風機の吸込側には、前記冷却器で生成された貯蔵室に流入する冷気の一部が流れ込み、前記フィルターの前記送風機側付近の少なくとも一部には、前記冷気流と前記フィルターとを隔離するための断熱部材または隔離壁の少なくともどちらか一方を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
そしてまた、本発明の冷蔵庫は、前記フィルターの表面側の中央が貯蔵室側に突き出していることを特徴とするものである。
【0009】
さらに、本発明の冷蔵庫は、前記フィルターは、貯蔵室側と前記送風機側とを結ぶ経路をもち、前記経路の貯蔵室側と前記送風機側に開口部をもつトンネル状であることを特徴とするものである。
【0010】
さらにまた、本発明の冷蔵庫は、前記フィルターのトンネル状経路は傾斜していることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の冷蔵庫は、前記フィルターのトンネル状経路の傾斜は後方に行くほど高くなっていることを特徴とするものである。
【0012】
そして、本発明の冷蔵庫は、前記フィルターまたは前記フィルター近くの部材の少なくとも一方には、抗菌若しくは調湿または脱臭の少なくともどちらかひとつの機能をもったことを特徴とするものである。
【0013】
そしてまた、本発明の冷蔵庫は、前記フィルターまたは前記フィルター近くの部材の少なくとも一方には多孔質からなる物質を含んでいることを特徴とするものである。
【0014】
さらに、本発明の冷蔵庫は、前記フィルターの周辺は防水手段または排水手段の少なくとも一方が施されていることを特徴とするものである。
【0015】
さらにまた、本発明の冷蔵庫は、前記フィルターには開口部をもつカバーが設けられ、前記フィルターと前記カバーの間には隙間が設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明の冷蔵庫は、前記通路の先端は天井ダクトに導かれ、天井吐出口から貯蔵室に冷気を吐出できることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の冷蔵庫の実施の形態を図面とともに説明する。
【0018】
図1は本発明の第1実施形態の冷蔵庫を示す側面断面図、図2は図1の冷蔵庫の冷蔵室の正面図、図3は図1の冷蔵庫の要部詳細図、図4は図1の冷蔵庫の上面断面図、図5は部材を示す斜視図、図6は他の部材を示す斜視図、図7は図5の部材付近の要部断面図、図8は図5の部材付近の要部断面図、図9は本発明の第2実施形態の冷蔵庫の側面断面図、図10は図9の冷蔵庫の冷蔵室の正面図、図11は本発明のフィルターを貯蔵室側から見た図、図12は図11に示したフィルターを上方から見た図である。
【0019】
図1において、冷蔵庫1は外部を覆う外箱2aの内側に内箱2bが配され、外箱2aと内箱2bとの隙間には発泡ポリウレタン等の断熱材2cが充填されている。そして、1aは前記冷蔵庫1の運転を制御する制御装置1bを含む電装ボックスであり、前記制御装置1bは冷蔵庫1の後述する各々の電気部品と電気的に接続されている。また、冷蔵庫1の内部は上から冷蔵室11、野菜室12、冷凍室13の順に区分けされている。
【0020】
野菜室12と冷凍室13は断熱部材から成る仕切枠17及び断熱部材から成る仕切板19に仕切られており、冷凍室13は更に断熱部材から成る仕切枠18により上部と下部に仕切られている。冷蔵室11と野菜室12は断熱部材から成る仕切枠16及び樹脂成形品から成る仕切板31、32によって仕切られている。仕切板32には貫通口32aが設けられている。
【0021】
冷蔵室11の下部には仕切板46で仕切られる隔離室である氷温室14が設けられている。冷蔵室11には複数の棚45が設けられ、棚45、仕切板46で冷蔵室11は複数個に区画されている。冷蔵室11の前面は回動式の断熱扉3により開閉可能になっている。野菜室12、冷凍室13の上部及び冷凍室13の下部は前面が各々スライド式の断熱扉4、5、6により開閉可能になっており、収納容器54、55、56を引出せるようになっている。
【0022】
冷凍室13の後部には圧縮機20が配されている。圧縮機20には吐出パイプ20aを介して凝縮器(不図示)が連結されており、吸込パイプ20bを介して冷却器21、25が直列に連結されている。凝縮器と冷却器25は第1キャピラリーチューブ(不図示)を介して連結されている。冷却器21、25の間には第2キャピラリーチューブ(不図示)が配されている。
【0023】
これにより冷凍サイクルが構成され、冷凍サイクル運転が行われると冷却器21、25が冷却されるようになっている。冷却器21、25の下方には冷却器21、25の除霜を行う除霜ヒータ61、62が設けられている。63、64はドレン受け部材である。
【0024】
また、凝縮器と第1キャピラリーチューブとの間には冷媒流の切換手段が設けられ、切換手段と冷却器21とが第3キャピラリーチューブ(不図示)を介して連結されている。そして、切換手段を切り替えることにより、冷却器21のみの冷却を可能にしている。
【0025】
冷却器21は冷気通路23内に配されており、冷気通路23は内箱2bと樹脂成形品から成るエバカバー33とにより形成されている。冷気通路23内の冷却器21の上方には送風機22が配されている。冷気通路23は背面板33aに設けられた冷凍室13への吐出口13a及び戻り口13bにより冷凍室13と連通している。
【0026】
冷却器25は冷気通路27内に配されている。冷気通路27の下部は内箱2bと野菜室12の背面板34とにより形成されている。背面板34は断熱部材から成り、冷却器25に近設される野菜室12の過冷却を防止している。冷気通路27内の冷却器25の上方には送風機26が配されている。冷気通路27は戻り口12bにより野菜室12と連通している。
【0027】
冷気通路27の上部は氷温室14の背面板35に固着される断熱部材36と内箱2bとにより形成されている。断熱部材36には吐出口36aが設けられている。冷蔵室11の正面図を図2に示すと、背面板35には吐出口36aと同じ位置に吐出口35aが設けられている。吐出口35a、36aにより冷蔵室11は冷気通路27と連通している。
【0028】
冷気通路27は冷蔵室11の背面部分の冷気通路28と連通している。図2において、冷気通路28は略中央に配される中央通路28a(第2通路)と、中央通路28aの両側部に設けられる側方通路28b(第1通路)とにリブ28dにより分岐されている。リブ28dは後述する背面板70と一体に形成されている。また、冷気通路27も冷気通路28に対応して分岐通路27a、27bに分岐されている。
【0029】
中央通路28aの下端には送風機29が配されている。送風機29の前面には冷蔵室11に臨む送風機カバー41が爪嵌合などにて着脱自在に取り付けられている。送風機カバー41には複数の開口部41aが形成されている。また、前記送風機29と送風機カバー41の間には、後述するフィルター41bが着脱自在に設けられている。
【0030】
送風機29部分の詳細図を図3に示すと、中央通路28aは、送風機29により開口部41aを介して冷蔵室11から取入れられる空気と、送風機26(図1参照)により冷気通路27を流通する冷気の一部とが混流するようになっている。冷気通路27を流通する冷気の一部はフィルター41bと送風機29の間に設けられた断熱部材41cに衝突し、送風機29の方向に導かれる。
【0031】
なお、断熱部材41cの断熱特性により、冷気通路27からの冷気の冷熱に対する断熱が行われ、フィルター41b側から流入する比較的暖かい冷蔵室11(庫内側)からの冷気が、断熱部材41cのフィルター41b側にて結露する心配はない。
【0032】
この時、送風機カバー41の内面にも相応の断熱部材を冷気通路27からの冷気の流域に設け、結露対策としてもよく、前記フィルター41bを前記断熱部材と兼ねてもよい。また、冷気通路27からの冷気の一部を、送風機カバー41のフィルター41b側に流し、送風機カバー41を金属等により形成すると、中央通路28aを通る冷気の冷熱の一部が送風機カバー41から冷蔵室11内に放出されることになる。
【0033】
前記フィルター41bと送風機29の間に設けられた前記断熱部材41cは、冷気通路27からの前記冷気流と前記フィルター41bとを隔離壁として隔離するためのもので、開口部41aも前記フィルター41bと前記断熱部材41cとで前記冷気流と隔離されている。これにより、冷気通路27を流通する冷気が開口部41aから冷蔵室11内へ侵入することを防止している。その結果、冷気漏れによる冷蔵室11の局部の過冷却を防止でき、さらに、前記送風機カバー41周辺の結露の防止や、冷気流出による局部的な冷え過ぎや、それによる貯蔵品の凍結の防止ができるようになっている。
【0034】
なお、前記断熱部材41c付近に、送風機29側へ前記冷気が流れるための案内部を設けると、冷気が開口部41aから冷蔵室11内へ侵入することの防止が、さらに確実となる。
【0035】
また、前記断熱部材41cは通気性をもつ物質(例えば:通気性をもつ硬質発泡ウレタン材)からなっていると、前記断熱部材41c付近における前記送風機29の吸引力が冷気通路27からの冷気の流れよりも強いときは、前記フィルター41bを通して流れる冷蔵室11側の冷気が、前記断熱部材41cを通しても前記送風機29に流れ込み、いっそう前記フィルター41bの機能効果が向上する。
【0036】
なお、前記で断熱部材41cが冷気通路27からの冷気の案内や隔離をすることも兼ねているが、別物の剛体(例えば:ABS材、PS材等の樹脂材やFe材やAl材等の金属材等:場合によっては穴を設け通気対策をする。)と断熱材(例えば:ガラスウール材やスポンジ材等)とで前記断熱部材41cや隔離壁や案内部を形成してもよい。
【0037】
そして、冷蔵室11側の冷気が、フィルター41bを通して流れるとき、前記冷気に含まれる、外部から侵入した冷蔵室11内のホコリやカビの胞子や菌類等も取り除かれ、冷蔵室11内の壁面や中央通路28aの表面や、さらには、前記冷気が他の貯蔵室にも流れこむため、他の貯蔵室や冷気通路にも、前記ホコリやカビの胞子や菌類等が付着する可能性が少なくなり、ホコリやカビの胞子や菌類の増殖による異臭発生の可能性が減少し、衛生的な冷蔵庫が得られることになる。また、前記フィルター41bに銅繊維や炭素繊維を混ぜると、除菌機能や脱臭機能がさらに付加される。
【0038】
また、循環通路となる中央通路28aの下方に吸込口である開口部41aが設けられ、さらには、冷気吐出口である後述する天井吐出口43aや吐出部70bが上方に設けられているため、冷気が冷蔵室11の上方から下方に滞りなく流れるようになり、前記開口部41a付近に設けた、フィルター41bを通過した庫内冷気の循環が、さらによくなる。
【0039】
また、前記送風機カバー41や開口部41aの各々の外周周辺に突出部41d、41eを設け送風機カバー41外部からの防水手段とし、また、前記送風機カバー41の下方に穴41fを設け送風機カバー41の排水手段とすると、後述する部材42の冷蔵室11側や前記送風機カバー41表面に、結露等による水滴が生じても、直接前記フィルター41bには水滴がかからず、また、送風機カバー41内に結露等による水滴が溜まっても、前記穴41fから前記送風機カバー41の外部に排水され、フィルター41bには水分が吸収されずにすみ、前記フィルター41bをいためることなく、前記フィルター41bが所定の機能(例えば:補菌、殺菌、調湿、脱臭等)をもつ多孔質物質を含んでいても、その多孔質部に水が侵入して、前記機能作用を邪魔したり低下させることがないため、前記機能が長期に継続する冷蔵庫が得られる。
【0040】
しかも、前記フィルター41bに多孔質からなる物質が含まれていると、その多孔質からなる物質により、臭い等の吸着効果や水分吸着放出による調湿効果(例えば:平均細孔径=50〜110オングストロームの多孔質材)が生じ、また、多孔質からなる物質付近の冷気通過部における、冷気の接触面積が多孔質であるためさらに増加し、前記の効果がさらに増加することになる。
【0041】
さらに、フィルター41bと送風機カバー41の間に隙間が設けられているため、送風機カバー41から流れ込んだ冷気が、フィルター41b全面に広がって流れ込むようになり、そのため、通風抵抗が下がり、前記送風機29への負荷も軽くなり、エネルギーロスの低減に役立ち、さらには、フィルター41bの効果がいっそう増加するばかりでなく、送風機カバー41での結露等によりフィルター41b周辺に生じた水分が、前記送風機カバー41から離れているため、前記フィルター41b部に侵入してその機能を低下させることもなく、各々の機能がさらに効果的に長期に継続する冷蔵庫が得られる。
【0042】
冷気通路28は冷蔵室11の内壁を形成する部材42と内箱2b上に設けられた背面板70とにより形成されている。背面板70は前記の背面板35と一体に形成されている。部材42は図5に示すような形状の熱伝導性を有する熱伝導部材(例えば、加工性が良く防錆効果の高いアルミニウムやその合金やステンレス等)から形成されている。
【0043】
これにより蓄冷及び冷熱の放出を可能にしている。なお、前記熱伝導部材の厚みが厚い場合は蓄冷能力が上がり、強度も増加する。厚みが薄い場合は冷熱の放出効率が上がり、軽量化にも有利である。そのため、目的に応じて薄板材や厚板材を適時適所に選び設ければよい。
【0044】
部材42の表面に凹凸形状をプレス加工等により設けると、表面積を増加させることができる。これにより蓄冷や冷熱の放出量が増加して冷却効率の向上を図ることができる。更に、線状に連続する凹部または凸部を設けることにより、部材42の強度を補強することができる。
【0045】
また、部材42の上端と下端部分の断面詳細図を図7、図8に示す。これらの図によると、部材42は背面板70に設けられた上取付部71及び背面板35に設けられた下取付部72により係止される。上取付部71のレバー部71aを手指で押上げると爪部71bの係合が解除される。
【0046】
この状態で部材42の上部を手前に倒して、上方に引上げることにより部材42は下取付部72からはずすことができ、部材42は着脱自在になっている。これにより冷気通路28や部材42の冷気通路28側の清掃等を容易に行うことができるようになっている。なお、部材42の下部は断熱部材36に固着されるシール材73により密閉されている。
【0047】
また、前記制御装置1bと電気的に接続されている後述する温度検知手段75は、前記部材42上にはなく、その周辺に設けられているため、さらに、前記部材42は着脱しやすくなっている。
【0048】
冷蔵室11の上面断面図を図4に示すと、側方通路28bを覆う部材42の側方通路28b側の面には、側方通路28bを通る冷気の冷熱の多くを部材42に伝達させないように断熱部材28cが配されている。側方通路28bの側壁は背面板70により形成されており、側壁には複数の開口部70aが設けられている。
【0049】
背面板70には部材42の外側周辺を覆う壁面部70cが形成されている。壁面部70cには開口部70aと連通する複数の吐出部70bが凹設されている。従って、吐出部70b及び開口部70aを介して、側方通路28bは冷蔵室11と連通し、冷気を冷蔵室11に吐出できるようになっている。
【0050】
図2において、壁面部70cは載置部74に着脱自在に載置される棚45と同じ高さ付近に形成され、棚45上に載置される食品等が吐出部70bに落下しないようになっている。そして、開口部70aは貯蔵物が側方通路28bに落込まないようにスリット状になっている。また、背面板70には冷気を吐出部70bに導くリブ70dが形成されている。なお、本図においては棚45と仕切板46は、それらの後方をわかりやすくするため、2点鎖線で描いている。
【0051】
そして、冷蔵室11は棚45にて複数に区画され、そのうちの上下方向で中央よりの区画内の吐出部70b上方に温度検知手段75は設けられている。なお、前記温度検知手段75は例えばサーミスターからなり、背面板70の壁面部70cやその付近の一部を冷蔵室11側に突出させ、その部をスリット状に開口させた開口部70eの裏側(内箱2b側)付近に温度検知手段75は取り付けられている。
【0052】
そのため、開口部70aを通り吐出部70bから吐出された冷気は、温度検知手段75には直接当たることなく、前記棚45、45で区画された空間の庫内空気と混ざりながら、前記棚45に収められた貯蔵物を冷却した後、冷蔵室11の下方にある貫通口32aに導かれ、前記棚45の前方から下方へ流れる。
【0053】
このとき、棚45、45で区画された空間の吐出部70bから吐出された冷気と混ざった庫内空気が、前記温度検知手段75周辺にも充満し、前記部材42の冷熱の直接の影響もなく冷蔵室11の庫内温度として検出される。なお、前記開口部70eの冷蔵室11側周辺には、吐出部70bから吐出された冷気が温度検知手段75に直接当たらないように、必要に応じて遮蔽リブ70fが設けられている。
【0054】
また、前記温度検知手段75はその中心部が前記吐出部70bの上方約50mmの位置にあり、棚45の水平面裏面の下方約40mmの位置にあり、冷蔵室11のほぼ平均室温に相当する庫内温度を検出する。なお、前記温度検知手段75は、棚45、45で区画された同一区画内の吐出部70bの上方10mm以上、前記棚45で上側にある棚45の水平面裏面の下方20mm以上離れていれば、前記吐出部70bからの冷気流や上側の前記棚45の裏面に漂う比較的暖かい冷気等の影響もなく、冷蔵室11のほぼ平均室温に相当する庫内温度を検出する。
【0055】
そして、部材42の冷熱で冷却された庫内の冷気は、前記部材42の冷蔵室11側付近を下方へおりるとともに、吐出部70bから吐出された冷気と混ざりあいながら庫内の空間を流れるため、前記冷熱による冷気が直接前記温度検知手段75に当たることもなく、さらに適正な温度に庫内を保つことができる。
【0056】
なお、開口部70aと連通する前記吐出部70bは、場合によっては、棚45にて複数に区画された全ての空間に各々設ける必要はなく、前記冷蔵室11の下方の空間には前記吐出部70bを設けずにしておき、上方の棚45、45の2段のみに左右に開口部70aと連通する前記吐出部70bを設け、前記棚45の後端と冷蔵室11の背面(部材42の面も含む)部とに隙間を設けておくと、冷蔵室11の前後の上方から冷気が下がり、下方の空間をも冷却し、送風機29による庫内空気の撹拌効果と同時に、部材42の冷熱効果も働き、前記冷蔵室11は均一に冷却されることになる。
【0057】
また、前記温度検知手段75は左右方向を長手方向としたため、温度検知手段75の上下方向の領域が少なくてすみ、吐出口の位置する領域を広くとれ、条件にあわせて開口部70aや吐出部70bが設けられ、さらに庫内温度の均一化がはかれる。
【0058】
また、前記吐出部70bの前記開口部70aに通じる上側壁面部を、吐出部70b側へ行くほど下方になるように若干傾斜させて形成しておくと、吐出される冷気が下方へ流出するようになり、さらに、上方に設けられた温度検知手段75への前記冷気の影響はなくなり、さらに適正な温度に庫内を保つことができる。なお、前記吐出部70bの上部に前記遮蔽板70fに相当する突出部を前方に行くほど下方に傾斜するように設けても前記同様の効果が得られる。
【0059】
冷蔵室11の天井部分には樹脂成形品から成る上面板43と内箱2bにより天井ダクト54が形成されている。天井ダクト54は左右に並設されており、中央通路28aと連通している。中央通路28aを通る冷気は背面板70に形成されるリブ70gにより左右に拡散されて天井ダクト54に導かれる。
【0060】
そして、上面板43の前後方向に複数設けられた天井吐出口43aにより左右に分散して冷気を吐出できるようになっている。中央通路28aを通る冷気は天井ダクト54に流入する前に左右に拡散されているため、冷蔵室11の背面板70に近い位置に設けられた天井吐出口43aからも充分冷気が吐出される。そのため、冷蔵室11の天井部の全域から冷気が降りることになり庫内温度の均一化に役立つ。なお、左右の天井ダクト54の間には透明な照明カバー53で覆われる照明灯51が設けられている。
【0061】
また、前記部材42は冷蔵室11の背面の多くの領域をしめており、前記照明灯51の反射板の役目をもはたしており、前記部材42による照明灯51の反射光は冷蔵室11の多くの領域を照らす。そして、前記温度検知手段75は前記部材42以外の所に位置するため、部材42は欠ける所なく充分広くとれ、前記反射板としての効果は充分得られる。
【0062】
そして、前記天井ダクト54を部材42と同様のもの(例えば、熱伝導部材)にて形成されていると、天井ダクト54の冷蔵室11側全域からも冷熱効果による庫内への冷却が行われ、より庫内温度の均一化に役立ち、また、光の反射板としての効果も得られることは明白である。
【0063】
前記構成の冷蔵庫1において、冷凍室13の庫内温度が上昇し、前記冷凍室13に設けられた温度検知手段(不図示)で検出された温度が所定の温度(例えば−18℃)を越えたとき、圧縮機20および送風機22が制御装置1bにて駆動されると、冷凍室13内の空気は戻り口13bから冷気通路23に導かれる。該空気は冷却器21と熱交換して冷却され、吐出口13aから冷凍室13に流入する。これにより冷凍室13内が所定の温度に冷却される。
【0064】
また、冷蔵室11の庫内温度が上昇し、冷蔵室11の背面に設けられた前記温度検知手段75で検出された温度が所定の温度(例えば5℃)を越えたとき、圧縮機20および送風機26、29が制御装置1bにて駆動されると、野菜室12内の空気は戻り口12bから冷気通路27に導かれる。該空気は冷却器25と熱交換して冷却され冷気が生成される。該冷気の一部は開口部35a、36aから氷温室14に流入する。これにより氷温室14内が例えば−1℃に冷却される。
【0065】
他の冷気は中央通路28a及び側方通路28bに分岐して進行する。側方通路28bを通る冷気はリブ70dに案内されて吐出部70bから冷蔵室11内に吐出される。中央通路28aを通る冷気は、開口部41aから中央通路28aに導かれる冷蔵室11内の空気と混流される。そして、天井ダクト54を通り、天井吐出口43aから吐出される。
【0066】
また、中央通路28a内を流通する冷気による冷熱の一部は部材42に伝えられ、側方通路28bの前面を含む全面から冷蔵室11に冷熱として放出される。従って、部材42からの冷熱と、吐出部70b及び天井吐出口43aから分散して吐出される冷気とにより、冷蔵室11内が効率良く均一に冷却される。
【0067】
冷蔵室11内の空気は棚45の間や棚45の前面を通り氷温室14の下方から開口部32aを介して冷気通路30を流通し、野菜室12内の前方に流入する。更に収納容器54の前面から下方を通り、野菜室12内が冷却される。そして、戻り口12bから冷却器25の下部に導かれて冷気が循環する。
【0068】
なお、図1における、前記開口部32aや戻り口12b、13b付近に、前記フィルター41b同様にフィルターを設けると、野菜室12や冷却器21、25に流れ込む冷気がフィルターの効果を受け、関連する冷気通路や野菜室12や冷却器21、25に、外部から侵入したホコリやカビの胞子や菌類等が付着する可能性が少なくなり、ホコリやカビの胞子や菌類の増殖による異臭発生の可能性が減少し、さらに衛生的な冷蔵庫が得られることになる。
【0069】
そして、前記温度検知手段75の検出結果に基づいて圧縮機20及び送風機26が運転及び停止するよう制御装置1bで制御され、冷蔵室11及び野菜室12の温度は例えば3℃前後の温度に維持されるようになっている。
【0070】
また、前記温度検知手段75で検出された温度が所定の温度(例えば5℃)を越えたとき、前記圧縮機20及び送風機26、29が運転され、冷却器25にて冷却された冷気により、冷蔵室11及び野菜室12が冷却され、温度検知手段75で所定の検出温度(例えば1℃)になったとき、前記圧縮機20及び送風機26、29が停止される。
【0071】
その後、温度検知手段75で所定の検出温度(例えば3℃)になったとき、冷却器25による冷却を停止したままで送風機26、29の一方または両方を運転するように制御装置1bで制御すると、部材42に蓄積された冷熱により中央通路28aを通る冷気が冷却され、該冷気によって冷蔵室11内の冷却が行われるため、長時間冷蔵室11を低温に保て、圧縮機20のON−OFFのサイクル数が削減され、圧縮機20の起動時の多量な消費電力が削減でき、エネルギーの省力化につながる。
【0072】
さらには、前記送風機29の運転により、冷蔵室11内の空気は撹拌され、貯蔵物への冷気送風が増し冷却効率も良好になり、また、庫内の冷気温度はさらに均一になる。なお、圧縮機20を停止して送風機26を運転する場合は、さらに冷却器25の除霜をして冷蔵室11内の加湿を行うこともできる。
【0073】
なお、本実施形態によると、前記冷媒流の切換手段(不図示)により冷却器21のみの冷却にて前記冷凍室13のみを冷却することが可能であり、冷蔵室11を冷却する場合は、前記切換手段にて冷却器25、21の冷却にて、冷蔵室11、野菜室12、冷凍室13を冷却するようになっている。
【0074】
また、本実施形態によると、中央通路28aを通る冷気の冷熱の一部は熱伝導板として機能する部材42を熱伝導し、全面から冷蔵室11内に放出される。従って、冷蔵室11は中央通路28aと側方通路28bを覆う広い面積から一様に放出される冷熱により均一に冷却される。そして、前記部材42内に前記温度検知手段75が位置しないため、温度検知手段75は前記冷熱による影響をうけにくく、より正確な冷蔵室11の庫内温度を検出する。
【0075】
この時、断熱部材28cにより、側方通路28bを通る冷気から部材42に多くの冷熱は伝達されない。このため、冷気通路27に多くの冷気を流した際に部材42や吐出部70bの結露を防止し、冷蔵室11内の乾燥を防止することができる。そして、断熱部材28cを設置する面積を可変することにより、所望の温度や流量の冷気を流通させることができる。
【0076】
また、冷気通路28を通る冷気の温度を低くするか冷気の流量を増やして冷却能力を上げることにより、中央通路28a付近の部材42の冷蔵室11側に結露が生じる恐れのある場合や、部材42の冷気による冷却を和らげるために、薄い断熱部材を中央通路28aの部材42側に設けてもよい。
【0077】
また、吐出部70b及び天井吐出口43aは冷蔵室11の背面及び上面に複数設けられるため、冷気が分散して冷蔵室11に流入する。このため、冷蔵室11は均一且つ迅速に冷却される。
【0078】
吐出部70bは、部材42を開口して形成してもよいが、本実施形態のように部材42の外側周辺に設ける方が望ましい。即ち、正面側に開口しないため、第1に、冷気通路28が覆われて美観が向上する。第2に、前面へ直接冷気が吐出されないので、側方通路28b内の騒音や開口部70aでの吐出風の音が正面へ直接出ず、それらの騒音の低減がなされる。
【0079】
第3に、部材42に冷気吐出や温度検出等のための開口部がないため部材42の全面が均一な冷熱の放出に寄与して更に庫内温度が均一となるとともに、照明灯51等の光反射面としてもムラなく広範囲に利用できる等の効果を得ることができる。
【0080】
また、中央通路28aに面した部材42は冷気による冷熱が直接伝えられるが、側方通路28bに面した部材42は中央通路28a部分から冷熱が伝えられる。このため、放出される冷熱は側方通路28b部分で若干減少し、冷蔵室11内の温度ばらつきが生じる。
【0081】
そして、吐出部70bを例えば中央通路28a上に配するとこの温度ばらつきがより大きくなるが、本実施形態では吐出部70bを中央通路28aの側壁を成すリブ28dと冷蔵室11の側壁との間の略中央に配している。これにより、側方通路28b部分の前方や冷蔵室11の側壁付近を含めた領域を前記吐出部70bからの冷気で冷却するので、前記温度ばらつきが低減されてより均一な冷熱放出による冷却を行うことができる。
【0082】
さらに、部材42も吐出部70bの配置を考慮した上で最大限の広さが採れ、双方の吐出部70bの冷気吐出しと部材42の冷熱放出とで冷蔵室11内をより均一に冷却できる。
【0083】
また、部材42は図6に示すようなゼリー状や液状の保冷材42aを包装材42b、42cにより封入した蓄冷部材にしてもよい。このようにすると、部材42は冷気通路28内を流通する冷気の冷熱でより蓄冷され、冷蔵室11内の温度分布に応じて冷熱として放出する。従って、冷蔵室11が均一に冷却される。
【0084】
さらに、蓄冷部材により圧縮機20の停止中や冷気通路28内の冷気温度の変動に対して吸熱や放熱を行い、冷気通路28内の冷気温度を維持することができるようになる。この時、蓄冷部材が冷蔵室11の内壁を形成しているので冷蔵室11のスペースを広くすることができ、冷蔵庫1の省スペース化を図ることができる。包装材42b、42cを熱伝導性を有するアルミニウム合金やステンレスにするとより望ましい。
【0085】
また、冷却器25により低温に生成された冷気は、冷蔵室11内の空気と混合することにより若干昇温される。これにより、部材42や天井吐出口43a付近に生じる結露や氷結をより防止することができ、冷蔵室11及び野菜室12の乾燥を防止することができる。
【0086】
さらに、冷蔵室11及び野菜室12を冷却する冷却器25と冷凍室13を冷却する冷却器21を設けることにより、冷気通路27、28を流通する冷気の温度を冷気通路23内の冷気の温度より高く設定することができる。これにより、部材42に生じる結露や氷結をより防止することができる。
【0087】
また、部材42は冷蔵室11の背面に立設されて上下方向に延在している。このため、断熱扉3の開閉回数が多く冷蔵室11内の温度や湿度が非常に上昇した際に、部材42に結露して水滴が生じても貯蔵物上に直接滴下することがない。従って、貯蔵物を傷めず、良好な保存状態を維持できる。
【0088】
この時、冷却器25で冷却された冷気通路28内の冷気の送風を停止すると、部材42が冷蔵室11内の温度に近づくとともに温度上昇により冷蔵室11内が乾燥する。これにより、該水滴は部材42や背面板35を流下する間に一部が蒸発する。従って、再び冷蔵室11内の湿度を上昇させることができる。
【0089】
さらに、部材42の前方に空気流通可能な多孔性(例えば、小判穴、丸穴等)のフェンス状の防護壁を設けると、部材42をさらに薄くできるので、冷熱の放出効果が向上し、キズ付防止や破損防止にもなる。
【0090】
次に、図9は第2実施形態の冷蔵庫を示す側面断面図である。説明の便宜上図1〜図4の第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。
【0091】
冷蔵庫1は外部を覆う外箱2aの内側に内箱2bが配され、外箱2aと内箱2bとの隙間には発泡ウレタン等の断熱材2cが充填されている。そして、1aは前記冷蔵庫1の運転を制御する制御装置1bを含む電装ボックスであり、前記制御装置1bは冷蔵庫1の後述する各々の電気部品と電気的に接続されている。また、冷蔵庫1の内部は上から冷蔵室11、野菜室12、冷凍室13の順に区分けされている。
【0092】
野菜室12と冷凍室13は断熱部材から成る仕切枠17及び断熱部材から成る仕切板19に仕切られており、冷凍室13はさらに断熱部材から成る仕切枠18により上部と下部に仕切られている。冷蔵室11と野菜室12は断熱部材から成る仕切枠16及び樹脂成形品から成る仕切板31、32によって仕切られている。仕切板32には貫通口32aが設けられている。
【0093】
冷蔵室11の下部には仕切板46で仕切られる隔離室である氷温室14が設けられている。冷蔵室11には複数の棚45が設けられている。冷蔵室11の前面は回動式の断熱扉3により開閉可能になっている。野菜室12、冷凍室13の上部及び冷凍室13の下部は前面が夫々スライド式の断熱扉4、5、6により開閉可能になっており、収納容器54、55、56を引出せるようになっている。
【0094】
冷凍室13の後部には圧縮機20が配されている。圧縮機20には吐出パイプ20aを介して凝縮器(不図示)が連結されており、吸込パイプ20bを介して冷却器21が連結されている。凝縮器と冷却器21はキャピラリーチューブ(不図示)を介して連結されている。
【0095】
これにより冷凍サイクルが構成され、冷凍サイクル運転が行われると冷却器21が冷却されるようになっている。冷却器21の下方には冷却器21の除霜を行う除霜ヒータ62が設けられている。64はドレン受け部材である。
【0096】
冷却器21は冷気通路23内に配されており、冷気通路23の下部は内箱2bと樹脂成形品から成るエバカバー33とにより形成されている。冷気通路23内の冷却器21の上方には送風機22が配されている。冷気通路23は背面板33aに設けられた吐出口13a、13cおよび戻り口カバー33bに設けられた戻り口13bにより冷凍室13と連通している。
【0097】
野菜室12の背面は前述の仕切板19に覆われており、冷気通路23の上部の圧力室23aはエバカバー33と仕切板19とにより形成されている。断熱部材から成る仕切板19により、冷却器21に近設される野菜室12の過冷却を防止している。
【0098】
冷気通路23は送風機22の上方に配される冷気通路28とダンパー65を介して連通している。冷気通路28の下部は氷温室14の背面板35に固着される断熱部材36と内箱2bとにより形成されている。図10に示すように、背面板35と断熱部材36には同じ位置に開口部35a、36aが設けられている。開口部35a、36aにより氷温室14は冷気通路28と連通している。
【0099】
冷気通路28は略中央に配される中央通路28aと、中央通路28aの両側部に設けられる側方通路28bとにリブ28dにより分岐されている。リブ28dは後述する背面板70と一体に形成されている。
【0100】
冷気通路28の上部は冷蔵室11の内壁を形成する部材42と内箱2b上に設けられた背面板70とにより形成されている。部材42は第1実施形態と同様に、アルミニウム合金やステンレス等の熱伝導性を有する熱伝導部材から形成されている。
【0101】
冷蔵室11は前述の図4と同様に、側方通路28bを覆う部材42の内面には、側方通路28bを通る冷気の冷熱の多くを部材42に伝達させないように断熱部材28cが配されている。側方通路28bの側壁は背面板70により形成されており、側壁には複数の開口部70aが設けられている。
【0102】
背面板70には部材42の外側周辺を覆う壁面部70cが形成されている。壁面部70cには開口部70aと連通する複数の吐出部70bが凹設されている。従って、吐出部70b及び開口部70aにより、側方通路28bは冷蔵室11と連通し、冷気を冷蔵室11に吐出できるようになっている。
【0103】
壁面部70cは載置部74に載置される棚45と同じ高さ付近に形成され、棚45に載置される食品等が吐出部70bに落下しないようになっている。また、背面板70には冷気を吐出部70bに導くリブ70dが形成されている。そして、開口部70aは貯蔵物が側方通路28bに落込まないようにスリット状になっている。なお、図10においては棚45と仕切板46は、それらの後方をわかりやすくするため、2点鎖線で描いている。
【0104】
そして、冷蔵室11は棚45にて複数に区画され、そのうちの上下方向で中央よりの区画内の吐出部70b上方に温度検知手段75は設けられている。なお、前記温度検知手段75は例えばサーミスターからなり、背面板70の壁面部70cやその付近の一部を冷蔵室11側に突出させ、その部をスリット状に開口させた開口部70eの裏側(内箱2b側)付近に温度検知手段75は取り付けられている。
【0105】
冷蔵室11の天井部分には樹脂成形品から成る上面板43と内箱2bにより天井ダクト54が形成されている。天井ダクト54は左右に並設されており、中央通路28aと連通している。中央通路28aを通る冷気は背面板70に形成されるリブ70gにより左右に拡散されて天井ダクト54に導かれる。
【0106】
そして、上面板43に設けられた天井吐出口43aにより左右に分散して冷気を吐出できるようになっている。左右の天井ダクト54の間には透明な照明カバー53で覆われる照明灯51が設けられている。
【0107】
前記構成の冷蔵庫1において、冷凍室13の庫内温度が上昇し、前記冷凍室13に設けられた温度検知手段(不図示)で検出された温度が所定の温度(例えば−18℃)を越えたとき、圧縮機20および送風機22が制御装置1bにて駆動されると、冷凍室13内の空気は戻り口13bから冷気通路23に導かれる。該空気は冷却器21と熱交換して冷却され、吐出口13a、13cから冷凍室13に流入する。これにより冷凍室13内が所定の温度に冷却される。
【0108】
また、冷蔵室11の庫内温度が上昇し、冷蔵室11の背面に設けられた前記温度検知手段75で検出された温度が所定の温度(例えば5℃)を越えたとき、制御装置1bにて圧縮機20および送風機22が駆動されダンパー65を開くことにより、冷却器21と熱交換した冷気はダンパー65を介して冷却通路28内を流通するようになり、該冷気の一部は開口部35a、36aから氷温室14に流入する。これにより氷温室14内が例えば−1℃に冷却される。
【0109】
他の冷気は中央通路28a及び側方通路28bに分岐して進行する。側方通路28bを通る冷気はリブ70dに案内されて吐出部70bから冷蔵室内に吐出される。中央通路28aを通る冷気は、天井ダクト54を通り、天井吐出口43aから吐出される。
【0110】
また、中央通路28a内を流通する冷気による冷熱の一部は部材42に伝えられ、側方通路28bの前面を含む全面から冷蔵室11に冷熱として放出される。従って、部材42からの冷熱と、吐出部70b及び天井吐出口43aから分散して吐出される冷気とにより冷蔵室11内が効率良く均一に冷却される。
【0111】
冷蔵室11内の空気は棚45の間や棚45の前面を通り氷温室14の下方から開口部32aを介して冷気通路30を流通し、野菜室12内の前方に流入する。更に収納容器54の前面から下方を通り、野菜室12内が冷却される。そして、流出口(不図示)からダクト(不図示)を通り冷却器21の下部に導かれて冷気が循環する。図2と同様の温度検知手段75で検出された冷蔵室11の温度に応じてダンパー65が開閉し、冷蔵室11及び野菜室12の温度を例えば3℃に維持するようになっている。
【0112】
本実施形態によると、第1実施形態と同様に、部材42は中央通路28aを通る冷気の冷熱の一部を熱伝導させて冷蔵室11内に放出する熱伝導板として機能している。従って、冷蔵室11は広い面積から一様に放出される冷熱により均一に冷却される。
【0113】
この時、断熱部材28cにより側方通路28bを通る冷気から部材42に冷熱の多くは伝達されない。このため、冷気通路27に多くの冷気を流しても部材42や吐出部70bに結露が生じることがない。断熱部材28cを設置する面積を可変することにより、所望の温度や流量の冷気を流通させることができる。
【0114】
また、吐出部70bを部材42の外側周辺に設けることにより、美観の向上、騒音を防止、全面から均一な冷熱の放出、及び光反射面として広範囲の利用を図ることができる。そして、吐出部70bを中央通路28aの側壁を成すリブ28dと冷蔵室11の側壁との間の略中央に配しているので、温度ばらつきが低減され、より均一な冷却を行うことができる。部材42は前記と同様に図6に示すような蓄冷部材にしてもよい。
【0115】
本実施形態の中央通路28aに前述の図3に示す送風機29や送風機カバー41やフィルター41b等を設けると、冷蔵室11内の冷気と中央通路28aを通る冷気とが混合され、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0116】
そして、温度検知手段75および遮蔽リブ70fを部材42周辺の吐出部70b上方に設けてあるため、冷気吐出や温度検出等のための開口部もなく、広い領域に前記部材42を設けることができ部材42全面が均一な冷熱の放出に役立ち、庫内温度が均一となるとともに、光反射面としてもむらなく広範囲に利用でき、さらに、温度検知手段75に関しては、前記部材42の冷熱や庫内に吐出された冷気の影響もうけにくく、正確な庫内温度の検出ができ、庫内をより適正な温度に保てる冷蔵庫が得られる。
【0117】
また、前記温度検知手段75は左右方向を長手方向としたため、温度検知手段75の上下方向の領域が少なくてすみ、吐出口の位置する領域を広くとれ、条件にあわせて開口部70aや吐出部70bが設けられ、さらに庫内温度の均一化がはかれ、前記吐出部70bの前記開口部70aに通じる上側壁面部を、吐出部70b側へ行くほど下方になるように若干傾斜させて形成しておくと、吐出される冷気が下方へ流出するようになり、さらに、上方に設けられた温度検知手段75への前記冷気の影響はなくなり、さらに適正な温度に庫内を保つことができる。
【0118】
また、図11において、本図は前記フィルター41bを冷蔵室11側から見た図であるが、前記フィルター41bはコルゲート状材41gと縦材41hを互いに接着し、トンネル状にして、所定の大きさ(例えば:縦90mm×横80mm)に形成したものの外周を、外周材41iにて覆い接着し、所定の厚さ(例えば:4.5mm)に切断したものである。
【0119】
また、前記フィルター41bは、パルプを基材とした不織布に抗菌性やウイルス吸着性をもつハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)を固定したものである。また、前記ハイドロキシアパタイトには多孔質部が形成され、前記多孔質部は活性炭等と同様の臭いの分子(例えば:アンモニア系、二酸化窒素等)を吸着する働きをもっている。
【0120】
そのため、前記フィルター41bを庫内の冷気が通過するとき、多孔質からなる抗菌や脱臭の機能で、経路における冷気の接触面積がさらに増加して、抗菌性やウイルス吸着性により、いっそう菌類の繁殖を防ぎ、庫内冷気の補菌や脱臭ができ、庫内の壁面や循環通路表面にはホコリやカビの胞子や菌類や臭い等が付着する可能性が少なくなり、ホコリやカビの胞子や菌類の増殖による異臭発生の可能性が減少し、よりいっそう衛生的な冷蔵庫が得られる。
【0121】
なお、前記はフィルター41bにパルプを基材とした不織布にハイドロキシアパタイトを固定したものであったが、基材にはポリエチレン等の樹脂材でもよく、脱臭剤としては、炭素繊維を用いたり、活性炭や酸化珪素やマンガン酸化物等を混合したものを不織布で包んだものや、その他低温脱臭剤を使用してもよく、抗菌剤としては、銀ゼオライトや銅繊維等を用いてもよく、さらには、前記フィルター41bやその付近の部材(例えば:別フィルターを設ける。断熱部材41cや送風機カバー41等)に、それらの機能を付加しても、前記同様の効果が得られる。
【0122】
また、前記フィルター41bやその付近の部材(例えば:別フィルターを設ける。断熱部材41cや送風機カバー41等)に調湿材(例えば:多孔質シリカ材、シリカゲル、ポリアクリル酸ナトリュウム等)を付加すると、水分等の吸着放出による調湿効果が生じ、庫内冷気の調湿がさらにできるようになる。
【0123】
さらに前記フィルター41bは、冷蔵室11側と循環送風機である送風機29側とを結ぶ経路をもち、前記経路の各々の側に開口部をもつコルゲート状のトンネルからなるフィルターであるため、前記経路を通過する冷気のフィルター表面に接触する接触面積が増加して、フィルターの効果がさらに増加し、しかも、前記フィルター41bがコルゲート状のトンネルであるため強度がさらに増加し、送風機29を前記フィルター41bに近づけて設けても、前記送風機29が運転された場合、送風機29にフィルター41bが吸い付けられる心配が少なくなる。
【0124】
また、本図においては、コルゲート状材41gは、順次左右方向に平行移動した状態で、縦材41hと互いに接着されているが、前記コルゲート状材41gが半ピッチずつ上下方向にずれて、順次左右方向に平行移動し、縦材41hを同位置で左右から挟む(隣同士のコルゲート状材41gの山の頂点と谷の底点が縦材41hに上下方向で同位置に互いに接する。)ようにして接着すると、さらに強度が増す。
【0125】
なお、前記フィルター41bで、コルゲート状材41gと縦材41hからなる冷気の通過経路は、前後方向で上下に傾斜していると、さらに、前記通過経路の長さは増加し、前記経路を通過する冷気のフィルター表面に接触する接触面積がさらに増加して、フィルターの効果がいっそう増加することになる。
【0126】
しかも、前記で、フィルター41bを左右方向からみて、送風機29側へ進むずつ上方へあがる傾斜となっていると、庫内側から水滴等が入り込んでも、表面張力でコルゲート状の一つの開口部を水滴が塞がない水量であれば、自重で前方へ流し出すかその場に留まり、フィルター41bの内部まで水分が入り込まなくなり、さらに、フィルター41bの効果が長期に継続する冷蔵庫が得られる。
【0127】
そして、前記傾斜は前記送風機29へ向かうように、その冷気流にそった角度に近い角度(例えば:簡易的には、送風機29のプロペラファンの回転軸に近い角度。遠心ファンでは吸込口に向かう角度。クロスフローファンでは渦流に向かう主流に平行な角度)にしておくと、送風機29の案内の役目にもなり、さらに送風効率は向上することになる。
【0128】
また、前記フィルター41bの冷気通過経路の開口部形状はコルゲート状であるが、前記開口部形状が多角形(例えば:四角形、六角形)でも略円形の集まりの形状(例えば:ストロー状のものを束ねて接着し、所定の厚さに切断したもの。)でもよく、トンネル状の通過経路であれば、前記同様の効果が得られる。
【0129】
さらに、前記フィルター41bは、前記冷気通過経路の開口部形状をもつ一枚のシート状にして、それを前記冷気通過経路に平行な方向を軸方向としてロール状に巻き、前記ロール状の状態がくずれないように接着し、所定の厚さに切断したものであってもよい。
【0130】
そして、図12において、本図は前記図11に示したフィルター41bを上方から見た図で、41jは冷蔵室11側のフィルターの表面側、41kは送風機29側のフィルターの裏面側で、フィルターの表面側41jの中央が前方(庫内側)へ突き出している。
【0131】
そのため、送風機29が運転されて、前記フィルター41bの通風抵抗で、送風機29側へ前記フィルター41bを引き付ける力が働いても、フィルター41bでの変形応力が左右に分散され、前記フィルター41bの左右両端の少なくとも一部が左右および後方で支持されていると、略アーチ状効果で前記変形応力に打ち勝ち変形は免れる。
【0132】
それゆえ、前記送風機29を前記フィルター41bに近づけて設けても、前記送風機が運転された場合、前記略アーチ状効果で送風機にフィルター41bが吸い付けられ損傷する心配が少なくなる。
【0133】
なお、前記フィルター41bの中央部の前方(庫内側)への突き出し形状は、略アーチ状のみに留まらず、への字のような山形の形状であっても、楕円状の形状であっても、前方に突き出していれば、前記と同様の効果が得られる。
【0134】
さらに、フィルター41bの損傷防止のため、前記フィルター41bと前記送風機29の間に、通気性のあるガードを設けてもよい。
【0135】
また、前記第1、第2実施形態は、冷気通路28を中央通路28aと2つの側方通路28bとの3分割に分岐した実施例であるが、冷気通路28を4個以上の分岐通路に分岐して冷気供給量に合わせて適所に断熱材を設けた場合であっても同様の効果を得ることができる。例えば、冷気通路28を5分割とし、中央部以外に断熱部材を上記と同様に設ける。そして、左右の各2通路の内、中央側の通路を通って上昇する冷気を外側の通路を通って下降させて冷蔵室11内に吐出するようにしてもよい。
【0136】
さらに、図3において、冷気通路27からの送風機29の吸込側へ通じる冷気通路をふさぎ、前記冷気通路27からの冷気が中央通路28aに流れ込まないようにして、単に送風機29による庫内冷気の循環流を中央通路28aを通して生じさせたり、前記構造に加えて、図4における断熱部材28cの少なくとも一部の厚さを薄くするか、または、一部をなくしたり、または、前記を組み合わせて、側方通路28bの冷気流から冷蔵室11側への冷熱の一部の供給量を増すようにしても、前記各々の効果は同様に得られる。なお、前記のことは、図9の同等位置に図3のような送風機29等を設けた場合も同様である。
【0137】
また、前記氷温室14は冷気量の調整にて他の温度帯の隔離室(例えば:パーシャル室=−3℃、野菜室=3℃)となるようにしてもよい。
【0138】
なお、本発明において、冷気通路を通る冷気による冷熱の一部が部材を介して貯蔵室内に放出されるとは、冷気通路を通る冷気の一部が部材から吸熱して該部材を冷却し、部材が貯蔵室内から吸熱して貯蔵室内を冷却することを意味する。
【0139】
また、前記で左右方向とは、冷蔵庫を正面から見て左右の方向を意味し、前後方向とは、冷蔵庫を正面から見て前後の方向を意味する。
【0140】
【発明の効果】
本発明によると、貯蔵室の背壁側中央付近にも冷気がまわりやすくなり、いっそう庫内冷気の循環もよくなり、庫内がさらに均一に冷却されるようになり、しかも、吸込口付近のフィルターで、外部から侵入した庫内のホコリやカビの胞子や菌類等も取り除かれ、庫内の壁面や循環通路表面には前記ホコリやカビの胞子や菌類等が付着する可能性が少なくなり、ホコリやカビの胞子や菌類の増殖による異臭発生の可能性が減少し、衛生的な冷蔵庫が得られる。しかも、循環通路部にも冷却器で冷却された冷気の一部が流れるようになり、冷気通路を通る冷気の冷熱の一部は蓄冷部材や熱伝導部材から成る広い面積の部材にさらに伝えられ、全面から庫内に放出されるため、庫内は広い面積から一様に放出される冷熱によりさらに均一に冷却される冷蔵庫が得られる。しかも、前記冷気流と前記フィルターとを隔離するための隔離壁や断熱材を設けているため、前記冷気が送風機カバー側や庫内側に流出する恐れが少なくなり、前記送風機カバー周辺の結露の防止や、冷気流出による局部的な冷え過ぎや、それによる貯蔵品の凍結の防止ができる、衛生的な冷蔵庫が得られる。
【0141】
また、本発明によると、循環通路の下方に吸込口が設けられているため、フィルターを通過した庫内冷気の循環がさらによくなり、貯蔵室の背壁側中央付近にも冷気がさらに均一にまわりやすくなるため、庫内がさらに均一に冷却されるようになり、しかも、吸込口付近のフィルターで、外部から侵入した庫内のホコリやカビの胞子や菌類等も取り除かれ、庫内の壁面や循環通路表面には前記ホコリやカビの胞子や菌類等が付着する可能性が少なくなり、ホコリやカビの胞子や菌類の増殖による異臭発生の可能性が減少し、衛生的な冷蔵庫が得られる。
【0142】
そして、本発明によると、冷気通路を通る冷気の冷熱の一部は蓄冷部材や熱伝導部材から成る広い面積の部材に伝えられ、全面から庫内に放出されるため、庫内は広い面積から一様に放出される冷熱によりいっそう均一に冷却される。しかも、循環通路の下方に吸込口が設けられているため、フィルターを通過した庫内冷気の循環がさらによくなり、貯蔵室の背壁側中央付近にも冷気がさらに均一にまわりやすくなるため、庫内がさらに均一に冷却されるようになり、しかも、吸込口付近のフィルターで、外部から侵入した庫内のホコリやカビの胞子や菌類等も取り除かれ、庫内の壁面や循環通路表面には前記ホコリやカビの胞子や菌類等が付着する可能性が少なくなり、ホコリやカビの胞子や菌類の増殖による異臭発生の可能性が減少し、衛生的な冷蔵庫が得られる。
【0143】
そしてまた、本発明によると、送風機をフィルターに近づけて設けても、前記送風機が運転された場合、前記略アーチ状効果で送風機にフィルターが吸い付けられ損傷する心配が少なくなる冷蔵庫が得られる。
【0144】
さらに、本発明によると、庫内側と循環送風機側とを結ぶ経路をもち、前記経路の各々の側に開口部をもつトンネル状のフィルターであるため、前記経路を通過する冷気のフィルター表面に接触する接触面積を増加しても、フィルターの通風抵抗があまり増加することなくフィルターの効果がさらに増加し、しかも、前記フィルターがトンネル状であるため強度がさらに増加し、循環送風機を前記フィルターに近づけて設けても、前記送風機が運転された場合、送風機にフィルターが吸い付けられる心配がさらに少なくなる冷蔵庫が得られる。
【0145】
さらにまた、本発明によると、フィルターのトンネル状経路は傾斜しているため、フィルターの厚みを増さずにさらにフィルター表面が増し、フィルターの通風抵抗があまり増加することなくフィルターの効果がさらに増加する冷蔵庫が得られる。
【0146】
しかも、本発明によると、フィルターのトンネル状経路の傾斜は後方に行くほど高くなっているため、前記フィルター内に庫内側から水滴が入り込んでも、前方に流れ出し、フィルターの効果が長期に継続する冷蔵庫が得られる。
【0147】
そのうえ、本発明によると、抗菌や調湿や脱臭の機能で、菌類の繁殖を防ぎ、水分等の吸着放出による調湿効果や脱臭効果が生じ、庫内冷気の補菌や調湿や脱臭ができ、庫内の壁面や循環通路表面にはホコリやカビの胞子や菌類や臭い等が付着する可能性が少なくなり、ホコリやカビの胞子や菌類の増殖による異臭発生の可能性が減少し、さらに衛生的な冷蔵庫が得られる。
【0148】
また、本発明によると、多孔質からなる物質により、臭い等の吸着効果や水分吸着放出効果が生じ、また、通過部における冷気の接触面積がさらに増加し、前記効果が増加し、また、多孔質からなる抗菌や調湿や脱臭の機能が追加されると、通過部における冷気の接触面積がさらに増加し、いっそう菌類の繁殖を防ぎ、水分等の吸着放出による調湿効果や脱臭効果が生じ、庫内冷気の補菌や調湿や脱臭ができ、庫内の壁面や循環通路表面にはホコリやカビの胞子や菌類や臭い等が付着する可能性が少なくなり、ホコリやカビの胞子や菌類の増殖による異臭発生の可能性が減少し、よりいっそう衛生的な冷蔵庫が得られる。
【0149】
そして、本発明によると、防水手段や排水手段が設けられることにより、結露等によりフィルター周辺に生じた水分が、フィルター周辺から排除され、また、多孔質物質が含まれている場合は、前記多孔質部に多量の水分が侵入してその機能を低下させることがないため、前記各々の機能が長期に継続する冷蔵庫が得られる。
【0150】
そしてまた、本発明によると、フィルターと送風機カバーの間に隙間が設けられているため、カバーから流れ込んだ冷気が、フィルター全面に流れ込み、フィルターの効果がさらに増加するばかりでなく、結露等により送風機カバー周辺に生じた水分が、前記フィルター部に侵入してその機能を低下させることがないため、各々の機能がさらに効果的に長期に継続する冷蔵庫が得られる。
【0151】
さらに、本発明によると、天井部から冷気が降りることになり庫内温度が均一化するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の側面断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の冷蔵室の正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の要部詳細図である。
【図4】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の上面断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の部材を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の他の部材を示す斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の部材の要部断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の部材の要部断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態の冷蔵庫の側面断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態の冷蔵庫の冷蔵室の正面図である。
【図11】本発明のフィルターを貯蔵室側から見た図である。
【図12】本発明の図11に示したフィルターを上方から見た図である。
【符号の説明】
11 冷蔵室(貯蔵室)
21、25 冷却器
23、27、28、30 冷気通路
28a 中央通路(循環通路)
29 送風機
41 送風機カバー(カバー)
41a 開口部(吸込口)
41b フィルター
41c 断熱部材(隔離壁)
41d 突出部(防水手段)
41e 突出部(防水手段)
41f 穴(排水手段)
42 部材
70b 吐出部(吐出口)
Claims (12)
- 貯蔵物を収納する貯蔵室と、前記貯蔵室に流入する冷気を生成する冷却器と、該冷気を前記貯蔵室に導く冷気通路とを設け、該冷機通路は、前記貯蔵室の背壁側中央付近に設けた通路を有し、前記通路の貯蔵室側に吸込口をもち、前記通路には送風機を設け、前記送風機の前方の前記吸込口付近にはフィルターを設け、
前記送風機の吸込側には、前記冷却器で生成された貯蔵室に流入する冷気の一部が流れ込み、前記フィルターの前記送風機側付近の少なくとも一部には、前記冷気流と前記フィルターとを隔離するための断熱部材または隔離壁の少なくともどちらか一方を設けた
ことを特徴とする冷蔵庫。 - 貯蔵物を収納する貯蔵室と、前記貯蔵室に流入する冷気を生成する冷却器と、該冷気を前記貯蔵室に導く冷気通路とを設け、該冷機通路は、前記貯蔵室の背壁側中央付近に設けた通路を有し、前記通路の下方の貯蔵室側に吸込口をもち、前記通路には送風機を設け、前記送風機の前方の前記吸込口付近にはフィルターを設け、
前記送風機の吸込側には、前記冷却器で生成された貯蔵室に流入する冷気の一部が流れ込み、前記フィルターの前記送風機側付近の少なくとも一部には、前記冷気流と前記フィルターとを隔離するための断熱部材または隔離壁の少なくともどちらか一方を設けた
ことを特徴とする冷蔵庫。 - 貯蔵物を収納する貯蔵室と、前記貯蔵室に流入する冷気を生成する冷却器と、該冷気を前記貯蔵室に導くとともに前記貯蔵室と隔壁を介して設けられる冷気通路と、前記隔壁の少なくとも一部を形成して前記冷気通路内を流通する冷気による冷熱を貯蔵室内に放出する部材とを設け、
前記冷機通路は、前記貯蔵室の背壁側中央付近に設けた通路を有し、前記通路の下方の貯蔵室側に吸込口をもち、前記通路には送風機を下方に設け、前記送風機の前方の前記吸込口側にはフィルターを設け、
前記送風機の吸込側には、前記冷却器で生成された貯蔵室に流入する冷気の一部が流れ込み、前記フィルターの前記送風機側付近の少なくとも一部には、前記冷気流と前記フィルターとを隔離するための断熱部材または隔離壁の少なくともどちらか一方を設けた
ことを特徴とする冷蔵庫。 - 前記フィルターの表面側の中央が貯蔵室側に突き出していることを特徴とする請求項1若しくは請求項2または請求項3に記載の冷蔵庫。
- 前記フィルターは、貯蔵室側と前記送風機側とを結ぶ経路をもち、前記経路の貯蔵室側と前記送風機側に開口部をもつトンネル状であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記フィルターのトンネル状経路は傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の冷蔵庫。
- 前記フィルターのトンネル状経路の傾斜は後方に行くほど高くなっていることを特徴とする請求項6に記載の冷蔵庫。
- 前記フィルターまたは前記フィルター近くの部材の少なくとも一方には、抗菌若しくは調湿または脱臭の少なくともどちらかひとつの機能をもったことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記フィルターまたは前記フィルター近くの部材の少なくとも一方には多孔質からなる物質を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記フィルターの周辺は防水手段または排水手段の少なくとも一方が施されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記フィルターには開口部をもつカバーが設けられ、前記フィルターと前記カバーの間には隙間が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記通路の先端は天井ダクトに導かれ、天井吐出口から貯蔵室に冷気を吐出できることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の冷蔵庫。
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