JP3604366B2 - タモ掛け及びタモ網の柄 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タモ網を荷掛けに掛止するためのタモ掛け及び該タモ掛けが装着されるタモ網の柄に関する。
【0002】
【従来の技術】
磯場等の釣り場においては、図8に示すように、所謂ピトンと称される荷掛け30(枝30a等を有する杭)が予め地面に打設されている場所が有り、一般に、このような釣り場において、タモ網20は、突然の魚のヒットに備えるべく、予めロッドケース等から取り出され、荷掛け30に掛けられて使用されている。
【0003】
ところで、釣り場は、比較的風が強く又波の荒いこともあるところ、単に、荷掛け30にタモ網20を立て掛けた場合には、不用意な突風によって、立て掛けたタモ網20が倒されたり、又、突然の大波によってタモ網20が波に浚われる虞もあることから、従来、タモ網を荷掛けに掛ける際には、図8に示すように、ステンレス製のリング体15とタモ網の柄21に巻回し締めることによりリング体15を係止する係止用ベルト16とを備えたタモ掛け17が使用され、係止用ベルト16を介してリング体15を係止させることによりタモ掛け17をタモ網20の柄21に装着し、更に、リング体15を荷掛け30の枝30a等に引っかけることにより、タモ網20を荷掛け30に掛止させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の如き従来のタモ掛けは、要時においては、タモ網を荷掛けに掛止させると言う利点を有するものの、不要時には、例えば、リング体に釣糸が引っ掛かったり、ロッドケース内でリング体が嵩張ったりする等、邪魔になるものである。
一方、リング体が嵩張らないように、リング体を紐等で構成する方法も考えられるが、紐等を用いた場合には、要時において、リング体の円形状が捩れて荷掛けに掛止させ難くなったり、掛止させたタモ網を荷掛けから外す際には紐が荷掛けの枝等に巻き付いたりし、タモ網を荷掛けに掛止させたり外したりする作業が煩雑となることが予測される。
また、不要時には、柄から取り外しておくことも可能であるが、柄から外しておくと、タモ掛けを紛失する虞が増大する。
【0005】
そこで、本発明は、不要時に柄から取り外しておかなくとも邪魔にならず、しかも、要時においては、容易にタモ網を荷掛けに掛止させたり外したりすることができるタモ掛け及び該タモ掛けが装着されるタモ網の柄を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明に係るタモ掛けは、タモ網の柄に装着され、該タモ網を荷掛けに掛止させるタモ掛けであって、
荷掛けに掛ける線状のタモ掛け本体と、該タモ掛け本体の両端部に設けられ且つ巻回して締めることにより前記タモ掛け本体をタモ網の柄に係止しうる係止用ベルトとを備えてなり、
前記タモ掛け本体は、両端部を接合させると、円状の形態を成し且つその形態を維持しうる弾性を備えていることを特徴とする。
斯かる構成からなるタモ掛けは、要時において、タモ掛け本体の両端部に設けられた係止用ベルトを接合又は近接させてタモ網の柄に係止させることにより、タモ掛け本体が円状の形態を成し且つその形態を維持しうるため、捩れたりすることによって荷掛けに掛止させ難くなったり、荷掛けから取り外す際に荷掛けの枝に引っ掛かったりする虞が殆どなく、容易にタモ網を荷掛けに掛止させたり取り外したりすることができる。
また、不要時には、両端部を離反させて、タモ掛け本体を延ばした状態で柄に係止させることにより、タモ掛け本体は、柄に沿って直線状になることから、タモ掛け本体が嵩張らず、邪魔になる虞も低減される。
尚、本発明に於いて、円状とは、真円状のみならず、楕円状等の輪状をも含むものである。
【0007】
本発明において、前記係止用ベルトは、帯状に形成されてなり、一側面に、ウレタン表面被膜が形成されてなるものが好ましい。
斯かる構成からなるタモ掛けは、ウレタン表面被膜が比較的滑り難いため、ウレタン表面被膜が形成された面が内周面となるように係止用ベルトを柄に巻回し締めることにより、係止用ベルトが柄の軸方向に沿ってずれる虞が低減され、荷掛けに掛止されている際に、タモ網が安定することとなる。
【0008】
また、前記タモ掛け本体としては、例えば、所望の弾性を有する合成樹脂の線材や超弾性合金の線材を備えたものを使用できる。
具体的には、超弾性合金の線材やポリエチレン樹脂の線材を芯材とし、表面に繊維からなる表面材(布、紐等)を備えたもの等を使用できる。
尚、超弾性合金とは、応力誘起マルティンサイト変態によって生じた変形が、除荷時に逆変態によって元に戻る性質を備えた合金材料で、該超弾性合金材としては、従来周知のもの、例えば、Ni−Ti系合金、Ni−Ti−Fe系合金、Ni−Ti−Cu系合金、又は、Ni−Ti−Cr系合金等の合金材料を使用できる。
【0009】
また、本発明に係るタモ網の柄は、上述のタモ掛けが装着されるタモ網の柄であって、タモ掛けが装着されうる被装着部には、外周面にウレタン表面被膜が形成されてなることを特徴とする。
斯かる構成からなるタモの柄は、例えば、従来一般的とされているアクリル系の表面被膜に比して、ウレタン表面被膜が比較的滑り難いため、タモ掛けの係止用ベルトを係止させ、タモ掛けを介して荷掛けにタモ網を掛止させている際に、係止用ベルトが柄の軸方向に沿ってずれる虞が低減され、荷掛けに掛止したタモ網が不安定となる虞が低減される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、タモ掛けについて説明する。
【0011】
図1は、本実施形態のタモ掛けを示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のタモ掛けは、荷掛けに掛けるための線状に形成されたタモ掛け本体1を備えてなる。
このタモ掛け本体1は、弾性を備えて直線状に形成され、自然状態(外力を加えない状態)では直線状に維持されると共に、該本体1の保有弾性に抗して両端部を接合させると、直線状に戻ろうとする復元力によって円形の形態を成し且つ円形の状態で維持し得る弾性を備えて構成されている。
具体的には、直径3mmの断面円形とされたポリエチレン樹脂等からなり且つ直線状となるように付勢された弾性線材1aが軸方向に沿うように備えられ、該弾性線材1aの表面側に、ポリプロピレン繊維(例えば、クラレ製「パイレン」(商品名))等の繊維からなる紐(例えば、八打紐)、布等の表面材1bが備えられて構成されている。
【0012】
前記タモ掛け本体1の両端部には、該タモ掛け本体1をタモ網の柄5に係止するための係止用ベルト2が縫着されている。尚、各係止用ベルト2は、長手方向がタモ掛け本体1の長手方向と直交するように縫着されている。
各係止用ベルト2は、帯状に形成されてなり、一端部(基端部)にバックル4が設けられて構成されている。
また、図2に示すように、各係止用ベルト2は、一面側(図1に於いては表面側)にウレタン表面被膜が形成され、他面側には、雄雌が混在する面ファスナー6(フリー面ファスナー6)が設けられている。
【0013】
このタモ掛けをタモ網の柄5に装着する場合、図2に示すように、先ず、一方の係止用ベルト2を、ウレタン表面被膜の形成された面が内周面となるように、柄5の外周面に巻回し、バックル4の無い側端縁部(先端部)をバックル4内に通して緊張せしめ、図3に示すように、バックル4を挿通して外方に延在した延在部2aを折り返し、該延在部2aの内面と、柄5に巻回された被巻回部分2bの外面とを面ファスナー6を介して係合させることにより係止用ベルト2を締める。次いで、もう一方の係止用ベルト2を同様の方法で、柄5に巻回して締めることにより、タモ掛け本体1をタモ網の柄5に係止させて、タモ掛けをタモ網の柄5に装着する。
一方、装着されたタモ掛けをタモ網の柄5から取り外す場合は、逆の手順を行う。
【0014】
次に、タモ掛けが装着されるタモ網の柄5について説明する。
図4に示す様に、本実施形態のタモ網の柄5は、長尺竿状の柄本体5aの基端にゴム製等の尻栓5bが備えられ、先端に、魚を掬う為の掬い網10が装着される掬い網装着部5cが備えられて構成されている。
【0015】
前記柄本体5aの長手方向における中間点よりも先端側は、タモ掛けが装着されうる被装着部5dとされてなり、該被装着部5dには、ウレタン表面被膜が形成されている。
前記ウレタン表面被膜は、柄本体5aの外周面に2液型ウレタン樹脂塗料が塗布されて形成されている。前記2液型ウレタン樹脂塗料として具体的には、例えば、カシュー株式会社製のセノソフトII(商品名)を使用することができる。
【0016】
次に、本実施形態のタモ掛けの使用方法について説明する。
先ず、タモ網の柄5の被装着部5dに、上述の如き手順によって、それぞれの係止用ベルト2を介してタモ掛け本体1を柄5に係止させる。
このとき、図5に示すように、各係止用ベルト2から延出するタモ掛け本体1の延出方向が互いに離反する方向(X1、X2)となるように且つ互いに接合するように、各係止用ベルト2を取り付ける。
このように取り付けることにより、タモ掛け本体1は、その保有弾性によって円状の形態を成し且つ別途外力を加えない限りその形態を維持することになる。
【0017】
次いで、図6に示すように、荷掛けの枝等に円形の形態とされたタモ掛け本体1を引っ掛け、タモ網を荷掛けに掛止させる。
【0018】
不要時に於いて、タモ網をロッドケース等に収容する場合、先ず、係止用ベルト2をそれぞれ取り外し、図7に示すように、各係止用ベルト2から延出するタモ掛け本体1の延出方向が互いに対向する方向(Y1、Y2)となるように且つ互いに最も離反するように、それぞれの係止用ベルト2を柄に巻回して取り付ける(締める)。
【0019】
このように取り付けることにより、タモ掛け本体1は、柄5の軸方向に沿って線状の形態を成し、例えば、ロッドケース等に収容した場合に、タモ掛け(タモ掛け本体1)が嵩張って、邪魔になる虞も低減する。
また、本実施形態に於いて、タモ掛け本体1は、弾性線材1aの表面側に繊維からなる表面材1bが備えられて構成されてなるので、弾性線材1aが表面材1bに保護されて、弾性線材1aが岩場等に引っ掛かって傷つき、傷ついた部分において所望の弾性が失われるという虞が低減される。
更に、繊維からなる表面材1bが備えられてなるので、タモ掛け本体1を把持した際に線材1aが手に食い込み難く、把持しやすいものとなる。
【0020】
更に、本実施形態に於いては、柄の被装着部5d及び係止用ベルト2の一面側の双方に、ウレタン表面被膜が形成されてなるが、ウレタン同士の密着性は非常に優れているため、柄の係止用ベルト2の巻回した位置が軸方向に沿ってずれる虞がより一層低減され、荷掛けに掛止したタモ網がより一層安定する。
【0021】
尚、本実施形態のタモ掛け及びタモ網の柄5は、上記の如く構成されたが、本発明のタモ掛け及びタモ網の柄5は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。
例えば、本実施形態において、タモ掛け本体1は、自然状態では直線状に維持されるように構成されたが、本発明におけるタモ掛け本体1は、直線が湾曲した曲線状に維持されるように構成されていても良い。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るタモ掛けは、不要時に取り外しておかなくとも邪魔にならず、しかも、要時においては、容易にタモ網を荷掛けに掛止させたり外したりすることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のタモ掛けを示す一面図。
【図2】本実施形態のタモ掛けをタモ網の柄に装着する際の一状態を示す斜視図。
【図3】本実施形態のタモ掛けをタモ網の柄に装着する際の一状態を示す斜視図。
【図4】本実施形態のタモ網の柄を示す一面図。
【図5】本実施形態のタモ掛けをタモ網の柄に装着した状態を示す側面図。
【図6】本実施形態のタモ掛けの使用状態を示す概略斜視図。
【図7】本実施形態のタモ掛けをタモ網の柄に装着した状態を示す側面図。
【図8】従来のタモ掛け及びタモ網の柄がタモ掛けを介して荷掛けに掛止された状態を示す概略斜視図。
【符号の説明】
1・・・タモ掛け本体、2・・・係止用ベルト、5・・・柄、5a・・・被装着部
Claims (4)
- タモ網の柄(5)に装着され、該タモ網を荷掛けに掛止させるタモ掛けであって、
荷掛けに掛ける線状のタモ掛け本体(1)と、該タモ掛け本体(1)の両端部に設けられ且つ巻回して締めることにより前記タモ掛け本体(1)をタモ網の柄(5)に係止しうる係止用ベルト(2)とを備えてなり、
前記タモ掛け本体(1)は、両端部を接合させると、円状の形態を成し且つその形態を維持しうる弾性を備えていることを特徴とするタモ掛け。 - 前記係止用ベルト(2)は、帯状に形成されてなり、一側面にウレタン表面被膜が形成されてなる請求項1記載のタモ掛け。
- 前記タモ掛け本体(1)が、超弾性合金の線材を備えて構成されてなる請求項1又は2記載のタモ掛け。
- 請求項1乃至3の何れかに記載のタモ掛けが装着されるタモ網の柄であって、タモ掛けが装着されうる被装着部(5d)には、外周面にウレタン表面被膜が形成されてなることを特徴とするタモ網の柄。
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