JP3606092B2 - し渣搬送設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、し渣搬送設備、特に、下水処理設備における沈砂池等の下水処理槽から除塵機によって掻き揚げられ、集合されたし渣を、次工程まで圧送するための圧送装置と、圧送装置のし渣排出側に設けられた脱水機とを有するし渣搬送設備において、脱水機の目詰まりによる脱水機能の低下を防止でき、しかも、脱水機内のし渣の通過時間を、し渣の性状に応じて最適に制御することができ、かくして、し渣の脱水処理が効率良く行えるし渣搬送設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、汚水や雨水(以下、これらを総称して下水という)は、下水処理設備の下水処理槽としての沈砂池に送られ、ここで下水中の砂分およびし渣(木片、紙片、ビニール片、布片、枯葉等の下水中の浮遊物)が除去された後、例えば、河川に放流されるか、次の処理工程に送られる。
【0003】
以下に、従来のし渣搬送設備を、図面を参照しながら説明する。
【0004】
図3は、下水処理設備における沈砂池部分を示す部分概略平面図、図4は、沈砂池に設置された除塵機を示す概略正面図、図5は、従来のし渣搬送設備を示す部分概略正面図、図6は、従来のし渣搬送設備における脱水機を示す概略正面、図7は、ピストンポンプを示す概略断面図である。
【0005】
図3から図7において、1は、下水を緩慢に流し、この流れの過程で下水中の砂分を沈降させて除去するための沈砂池である。沈砂池1は、地下に複数列(この例では、5列)、平行に設置されている。1Aは、下水の流入口であり、1Bは、下水の排水口である。2は、各沈砂池1の下流側に設置された、下水中のし渣3を沈砂池1外に掻き揚げるための除塵機である。除塵機2は、図4に示すように、沈砂池1の幅方向に亘って設けられたスクリーン4の上流側に設置され、モーター5によりエンドレスに周回する、下水中のし渣3を沈砂池1外に掻き揚げるためのスクレーパー6を有している。
【0006】
7は、除塵機2によって掻き揚げられたし渣3を集合し、後述する圧送装置まで搬送するためのし渣搬送用コンベアである。し渣搬送用コンベア7は、各除塵機2によって掻き揚げられたし渣3を集合するための第1コンベア8と、第1コンベア8により集合されたし渣を前記圧送装置まで搬送するための第2コンベア9とからなっている。第1および第コンベア8、9は、チェーンコンベア、ベルトコンベア、フライトコンベア等からなっている。
【0007】
10は、コンベア7によって搬送されたし渣3を、地上のし渣貯留ホッパー11まで圧送するためのし渣搬送設備である。し渣搬送設備10は、ピストンポンプからなる圧送装置12と、圧送装置12のし渣圧送管路13の途中に設けられた脱水機14とを有している。脱水機14は、し渣3に含まれている水分を除去して、し渣貯留ホッパー11からのし渣3の搬出量を減少させる。
【0008】
ピストンポンプは、図7に示すように、油圧機構によって往復動するプランジャー15と、投入されたし渣3がプランジャー15によって前進搬送されるチャンバー16と、チャンバー16を開閉するゲートバルブ17とを有しており、プランジャー15の往復動とゲートバルブ16の開閉によって、中間ホッパー18からチャンバー16内に送り込まれたし渣3を、管路13を通じて、地上のし渣貯留ホッパー11まで間欠的に搬送する。ピストンポンプは、搬送物を搬送経路によらず確実に搬送できる利点を有している。
【0009】
脱水機14は、図6に示すように、管路18の一部に多数の水抜き孔19を形成したものからなっている。
【0010】
このように構成されている、従来のし渣搬送設備によれば、し渣は、以下のようにしてし渣貯留ホッパーまで搬送される。
【0011】
下水は、流入口1Aから各沈砂池1に流入し、沈砂池1を緩慢に流れる。この流れの過程で、下水中の砂分20は沈降し、沈砂池1の底部のピット1Cに堆積する。ピット1Cに堆積した砂分20は、定期的に掻揚げ機(図示せず)によって沈砂池1外に掻き揚げられる。下水が沈砂池1の下流側まで流れると、下水中のし渣3は、除塵機2のスクレーパー6によって掻き揚げられる。このようにして、砂分20およびし渣3が除去された下水は、排水口1Bから、例えば、河川に放流されるか、次の処理工程に送られる。
【0012】
一方、各除塵機2によって掻き揚げられたし渣3は、第1および第2コンベア8、9によって、圧送装置12まで搬送され、そして、圧送装置12によってし渣貯留ホッパー11まで圧送される。この間に、し渣3に含まれる水分は、脱水機14によって除去される。し渣貯留ホッパー11内のし渣3は、例えば、焼却炉に搬送され、焼却処理される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のし渣搬送設備は、次のような問題を有していた。即ち、脱水機14は、管路13に多数の水抜き孔19を単に形成したものなので、水抜き孔19にし渣3が付着して、目詰まりを起こしやすく、短時間に脱水機能を失う。
【0014】
従って、この発明の目的は、下水処理設備における沈砂池等の下水処理槽から除塵機によって掻き揚げられ、集合されたし渣を、次工程まで圧送するための圧送装置と、圧送装置のし渣排出側に設けられた脱水機とを有するし渣搬送設備において、脱水機の目詰まりによる脱水機能の低下を防止でき、しかも、脱水機内のし渣の通過時間を、し渣の性状に応じて最適に制御でき、かくして、し渣の脱水処理が効率良く行えるし渣搬送設備を提供することにある。
【0015】
請求項1記載の発明は、下水処理設備における下水処理槽から掻き揚げられたし渣を、次工程に圧送するための圧送装置と、前記圧送装置のし渣排出側に設けられた脱水機とを有するし渣搬送設備において、前記脱水機は、傾斜バースクリーンを有し、し渣に含まれる水分は、し渣が前記傾斜バースクリーン上を滑り落ちる過程でし渣から分離し、落下し、前記脱水機は、前記傾斜バースクリーン上を滑り落ちるし渣の移動速度を検出するための速度検知手段と、前記速度検知手段によって検出されたし渣の移動速度に基づいて、前記傾斜バースクリーンの傾斜角度を調整するための角度調整手段とを有していることに特徴を有するものである。
【0016】
請求項2記載の発明は、前記傾斜バースクリーンの表面に、断面逆三角形状のキャップが被せられていることに特徴を有するものである。
【0017】
請求項3記載の発明は、前記脱水機は、前記傾斜バースクリーンを振動させるための振動手段を有していることに特徴を有するものである。
【0018】
請求項4記載の発明は、前記脱水機は、前記傾斜バースクリーンに水を吹き付けて前記傾斜バースクリーンを洗浄するための洗浄手段を有していることに特徴を有するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明のし渣搬送設備の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1は、この発明のし渣搬送設備における脱水機を示す部分概略断面図、図2は、キャップを被せた傾斜バースクリーンを示す断面図である。
【0022】
この発明は、図5に示す従来のし渣搬送設備において、脱水機14を、図1に示すような構造の脱水機21に置き換えたものである。
【0023】
脱水機21は、多数本のバー22を間隔をあけて平行に多数本の補強材23によって連結したものからなる傾斜バースクリーン24を有している。
【0024】
圧送装置12から管路13を通って圧送されてきたし渣3は、傾斜バースクリーン24上を自重で滑り落ちる。この過程でし渣3中に含まれる水分は、し渣3から分離し、落下する。このようにして、し渣3は、脱水処理される。し渣3は、傾斜バースクリーン24上でバー22に押し付けられることなく、自重で緩やかに滑降下するので、傾斜バースクリーン24は、目詰まりしにくい。
【0025】
傾斜バースクリーン24の各バー22に、図2に示すように、断面逆三角形状の樹脂製キャップ25を被せれば、バー22の上面から下面に向かうにしたがってバー22間の間隔が広がるので、水はけが良く、また、バー22間のし渣3による閉塞が解消される。
【0026】
脱水機21に、傾斜バースクリーン24を、例えば、機械的に振動させるための振動手段(図示せず)を設ければ、し渣3の内外面に付着した水分の除去が促進される。
【0027】
脱水機21に、傾斜バースクリーン24に水を吹き付けて傾斜バースクリーン24を洗浄するための水噴射ノズル等の洗浄手段26を設け、圧送装置12の停止時に傾斜バースクリーン24を洗浄すれば、バー22に付着したし渣3を容易に除去できる。このようにして、スクリーン面を更新することによって、以降のし渣3の脱水効果が促進される。
【0028】
更に、脱水機21に、傾斜バースクリーン24上を滑り落ちるし渣3の移動速度を検出するための速度検知手段27と、速度検知手段27によって検出されたし渣3の移動速度に基づいて、傾斜バースクリーン24の傾斜角度を調整するための角度調整手段28とを設ければ、傾斜バースクリーン24上のし渣の通過時間をし渣3の性状に応じて最適に制御することができ、かくして、し渣3の脱水処理が効率良く行える。
【0029】
速度検知手段27は、例えば、傾斜バースクリーン24上に上下部分に間隔をあけて設けた、し渣3の通過を検出するための一対のセンサー29A、29Bを有するものであり、センサー29A、29Bによるし渣3の検出時間差によって、し渣3の移動速度を検出する。センサー29A、29Bは、光電管、超音波またはマイクロウェーブ等を利用するものである。このうちマイクロウェーブを利用したものは、マイクロ波が透過力が高く、検出面に付着する汚れの影響を受けにくいことから特に好ましい。
【0030】
角度調整手段28は、下端を軸30により支持した傾斜バースクリーン24をシリンダー31によって傾動させるものである。
【0031】
このように、脱水機21に洗浄手段26、速度検知手段27および角度調整手段28を設けることによって、以下のようにして、し渣3の脱水処理が効率良く行える。
【0032】
通常は、傾斜バースクリーン24の傾斜角度(θ)を45度程度の傾斜角度に設定してし渣3の脱水処理を行う。傾斜バースクリーン24上のし渣3の移動速度は、速度検知手段27によって監視される。し渣3の移動速度は、し渣3の性状によって変化する。し渣3の移動速度が設定速度より早い場合には、シリンダー31を伸ばして傾斜バースクリーン24の傾斜角度(θ)を小さくする。なお、前記設定速度とは、し渣3の脱水が十分に行われる速度である。一方、し渣3の移動速度が設定速度より遅い場合には、シリンダー31を縮めて傾斜バースクリーン24の傾斜角度(θ)を大きくする。これによって、傾斜バースクリーン24上のし渣の通過時間の最適化が図れる。即ち、通過時間が必要以上に長くなった際のし渣の滞留、閉塞現象を防止でき、また、通過時間が短くなった際の脱水時間の不足現象を防止することができ、かくして、し渣3の脱水処理が効率良く行える。
【0033】
傾斜バースクリーン24に付着したし渣3を洗浄する場合には、圧送装置12の運転停止時に、シリンダー31を最大に伸ばして傾斜バースクリーン24を水平に倒す。そして、洗浄手段26から洗浄水を傾斜バースクリーン24に噴射して、傾斜バースクリーン24に付着したし渣3を洗浄する。これによって、傾斜バースクリーン24の目詰まりが解消される。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、以下のような有用な効果がもたらされる。
【0035】
下水処理設備における沈砂池等の下水処理槽から除塵機によって掻き揚げられ、集合されたし渣を、次工程まで圧送するための圧送装置と、圧送装置のし渣排出側に設けられた脱水機とを有するし渣搬送設備において、脱水機として傾斜バースクリーンを用いることによって、脱水機の目詰まりによる脱水機能の低下を防止でき、しかも、傾斜バースクリーンの傾斜角度を傾斜バースクリーン上のし渣の通過速度に応じて調整可能にすることによって、し渣の性状に応じた最適通過時間を維持することができ、更に、洗浄手段を設けることによって、傾斜バースクリーンの目詰まりを防止でき、かくして、し渣の脱水処理が効率良く行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のし渣搬送設備における脱水機を示す部分概略断面図である。
【図2】キャップを被せた傾斜バースクリーンを示す断面図である。
【図3】下水処理設備における沈砂池部分を示す部分概略平面図である。
【図4】沈砂池に設置された除塵機を示す概略正面図である。
【図5】従来のし渣搬送設備を示す部分概略正面図である。
【図6】従来のし渣搬送設備における脱水機を示す概略正面図である。
【図7】ピストンポンプを示す概略断面図である。
【符号の説明】
1:沈砂池
1A:流入口
1B:流出口
1C:ピット
2:除塵機
3:し渣
4:スクリーン
5:モーター
6:スクレーパー
7:コンベア
8:第1コンベア
9:第2コンベア
10:し渣搬送設備
11:し渣貯留ホッパー
12:圧送装置
13:管路
14:脱水機
15:プランジャー
16:チャンバー
17:ゲートバルブ
18:中間ホッパー
19:水抜き孔
20:砂分
21:脱水機
22:バー
23:補強材
24:傾斜バースクリーン
25:キャップ
26:洗浄手段
27:速度検知手段
28:角度調整手段
29A、29B:センサー
30:軸
31:シリンダー
Claims (4)
- 下水処理設備における下水処理槽から掻き揚げられたし渣を、次工程に圧送するための圧送装置と、前記圧送装置のし渣排出側に設けられた脱水機とを有するし渣搬送設備において、
前記脱水機は、傾斜バースクリーンを有し、し渣に含まれる水分は、し渣が前記傾斜バースクリーン上を滑り落ちる過程でし渣から分離し、落下し、前記脱水機は、前記傾斜バースクリーン上を滑り落ちるし渣の移動速度を検出するための速度検知手段と、前記速度検知手段によって検出されたし渣の移動速度に基づいて、前記傾斜バースクリーンの傾斜角度を調整するための角度調整手段とを有していることを特徴とするし渣搬送設備。 - 前記傾斜バースクリーンの表面に、断面逆三角形状のキャップが被せられていることを特徴とする、請求項1記載のし渣搬送設備。
- 前記脱水機は、前記傾斜バースクリーンを振動させるための振動手段を有していることを特徴とする、請求項1または2記載のし渣搬送設備。
- 前記脱水機は、前記傾斜バースクリーンに水を吹き付けて前記傾斜バースクリーンを洗浄するための洗浄手段を有していることを特徴とする、請求項1から3のうちの何れか1つに記載されたし渣搬送設備。
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| JP04699599A JP3606092B2 (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | し渣搬送設備 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|---|
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